JP3492073B2 - 荷電粒子ビーム露光方法及びその装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光方法及びその装置

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JP3492073B2 JP06041096A JP6041096A JP3492073B2 JP 3492073 B2 JP3492073 B2 JP 3492073B2 JP 06041096 A JP06041096 A JP 06041096A JP 6041096 A JP6041096 A JP 6041096A JP 3492073 B2 JP3492073 B2 JP 3492073B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビーム露
光方法及びその装置にかかり、第一スリットを通過した
ビーム形状が水平方向にずれたり回転したり歪んだりし
た場合に、適切に検出して偏向器や歪み補正器に補正量
を与えることができる荷電粒子ビーム露光方法及びその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム等の荷電粒子ビームを利用し
た露光方法は、微細加工を必要とする半導体集積回路の
製造に広く利用されている。本発明はそのような荷電粒
子ビーム露光に広く適用できる技術であるが、以下、簡
単の為に電子ビーム露光を例にして説明する。
【0003】半導体集積回路の微細加工において、光リ
ソグラフィの限界が0.3μm程度にあるといわれてい
るが、電子ビーム露光によれば0.1μm以下の微細加
工が可能であり、将来広く利用されることが予想され
る。
【0004】一般的な電子ビーム露光装置では、電子銃
から生成された電子ビームを所望の矩形の形状に成形し
て被露光試料であるウエハやレチクルマスク等に照射し
ている。所望の矩形を成形するために、電子ビームに2
つのスリットを通過させ、その2つのスリットが重なり
合った形状を照射している。こうすることで、任意の電
子ビーム形状を生成することができる。従って、2つの
スリットの相対的な位置関係を高精度に維持し、その相
対位置に対して電子ビームを収束、偏向させる必要があ
る。
【0005】しかしながら、実際にはスリット板自体が
水平方向又は垂直方向に回転していて重ね合わせ形状が
所期のパターンと異なったり、特殊なパターンのスリッ
トに電子ビームを照射する為の大きな偏向によりビーム
形状が歪んだりすることがある。従って、そのような露
光パターンに回転や歪みなどが発生した場合には、電子
ビーム露光装置内に内蔵した偏向器や歪み補正コイル等
に対して補正値を与えて対処している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、そのような
露光パターンの異常を検出することは必ずしも簡単では
ない。通常は、一旦試料上にレジスト層を塗布してそこ
に実際に露光を行い、それを現像したパターンを、電子
顕微鏡等で回転方向や回転量、更に歪みの程度と方向等
を目視で確認している。そして、確認された露光パター
ンから経験と勘によって補正量を推測し、偏向器や歪み
補正コイル等にフィードバックを与えている。その後、
再度露光、現像、電子顕微鏡での確認を繰り返して、最
終的に許容できる程度まで上記の作業を繰り返してい
る。
【0007】従って、上記の作業を行なうことは非常に
工数がかかり、その間は露光装置を使用することができ
ないので、露光装置の稼働率が下がってしまうという問
題がある。また、経験と勘により補正量を推測している
ので、実質的にトライ・アンド・エラーの為、短期間で
の調節が困難になっている。
【0008】そこで、本発明の目的は、試料上への露
光、現像、パターンチェックという工程を行なうことな
く、露光装置内で電子ビームの形状をチェックして、適
切な補正値をフィードバックすることができる荷電粒子
ビーム露光方法及びその装置を提供することにある。
【0009】また、本発明の目的は、電子ビームの成形
パターンの異常の原因を論理的に確認することができ、
適切な補正値を求めることができる荷電粒子ビーム露光
方法及びその装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よれば、荷電粒子ビームを第一のスリットと第二のスリ
ットとを通過させて両スリットの重ね合わせビーム像を
生成し、該ビーム像を試料上に照射して露光を行なう荷
電粒子ビーム露光方法において、前記重ね合わせビーム
像を、前記試料上または試料近傍に設けられ該ビーム像
の走査方向の長さより細いマーク上に走査する工程と、
該ビーム像の走査に伴い該マークから発生する反射電子
に対応する信号を検出する工程と、該反射電子信号の形
状を分析して、前記第一のスリットを通過して第二のス
リット上に照射されるビーム像と該第二のスリットとの
相対的なずれまたは歪みを検出する工程と、該検出した
情報に基づいて前記ずれまたは歪みを補正して重ね合わ
せビーム像の調整を行なう工程と、該調整した重ね合わ
せビームを試料に照射して露光を行なう工程とを有する
ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法を提供するこ
とにより達成される。
【0011】より具体的な方法として、前記走査工程
は、所定の位置から前記マーク上への走査と、該所定の
位置から正常なビーム像の走査方向の長さ分離れた位置
から該マーク上への走査とを含み、前記検出工程は、前
記2度の走査によって取得した反射電子信号を合成し、
両信号の結合部の凹凸に基づいて、該走査の方向に対応
した前記相対的ずれの量と方向を検出する工程を含み、
前記調整工程は、該合成した反射電子信号の前記結合部
での変化量が少なくなるよう補正して該重ね合わせビー
ム像を調整する工程を含むことを特徴とする。
【0012】かかる方法により、走査方向のずれの方向
と量を、合成信号の凹凸によって検出することができ
る。従って、複数の方向に走査して検査を行なうことが
好ましい。
【0013】また、別の具体的な方法として、前記走査
工程は、互いに異なる方向のX方向とY方向への走査を
含み、前記検査工程は、前記のX方向とY方向の走査に
伴う反射電子信号の傾きが逆極性の時に前記相対的ずれ
が回転ずれと判別し、該傾きの極性に従ってその回転ず
れの方向を判別する工程を含み、前記調整工程は、該傾
きが少なくなるように補正して該重ね合わせビーム像を
調整する工程を含むことを特徴とする。
【0014】かかる方法により、回転方向のずれの方向
と程度を検出することができる。回転方向によって反射
電子信号の傾きが一義的に対応しているので、それの物
理的な性質を利用するのである。
【0015】更に別の具体的な方法としては、前記走査
工程は、互いに異なる方向のX方向とY方向への走査を
含み、前記検査工程は、前記のX方向とY方向の走査に
伴う反射電子信号の傾きが同極性の時に前記相対的ずれ
がひし形の歪みと判別し、該傾きの極性に従ってその歪
みの方向を判別する工程を含み、前記調整工程は、該傾
きが少なくなるように補正して該重ね合わせビーム像を
調整する工程を含むことを特徴とする。
【0016】この方法により、第一スリットを通過して
第二スリット上に結像の歪みの方向と程度を検出するこ
とができる。歪みの方向によって反射電子信号の傾きが
一義的に対応しているので、その物理的性質を利用する
のである。
【0017】上記の目的は、本発明によれば、荷電粒子
ビームを第一のスリットと第二のスリットとを通過させ
て両スリットの重ね合わせビーム像を生成し、該重ね合
わせビーム像を試料上に照射して露光を行なう荷電粒子
ビーム露光装置において、前記重ね合わせビーム像を、
前記試料上または試料近傍に設られ該ビーム像の走査方
向の長さより細いマーク上に走査する手段と、該ビーム
像の走査に伴い該マークから発生する反射電子に対応す
る信号を検出する手段と、該反射電子信号の形状を分析
して、前記第一のスリットを通過して第二のスリット上
に照射されるビーム像と該第二のスリットとの相対的な
ずれまたは歪みを検出する手段と、該検出した情報に基
づいて前記ずれまたは歪みを補正して重ね合わせビーム
像の調整を行なう手段とを有することを特徴とする荷電
粒子ビーム露光装置を提供することにより達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に従って説明する。しかしながら、本発明の技術
的範囲が本実施の形態に限定されるものではない。ま
た、本実施の形態を電子ビーム露光を例にして説明する
が、本発明は電子ビームに限らず広く荷電粒子ビームを
利用した露光方法及びその装置に適用することができ
る。
【0019】[電子ビーム露光装置と発生するパターン
異常]図1は、本発明の実施の形態にかかる電子ビーム
露光装置の概略的全体図である。その構成を簡単に説明
すると、次の通りである。電子銃EBGから生成された
電子ビームEBが、軸合わせ用のアライメントコイル1
2によって軸合わせをされた後、第一のスリット10を
通過する。その結果、通常は矩形の電子ビームが生成さ
れる。14は第一スリット像の回転を補正するコイル等
の手段、16はその歪みを補正するコイル等の手段、1
8はそれを偏向する静電偏向器等からなる手段である。
偏向器18によって偏向された電子ビームは、第二のス
リット板20上に結像する。そして、第二のスリットで
ある透過マスク20内にある所望の透過マスクを通過
し、偏向器22によりもとの軸に戻され、最後に偏向器
24によって試料30上の所望の位置に照射される。2
6は投影レンズ、32は水平方向に移動可能なステージ
で試料30を保持する。
【0020】40は、後に詳述するが、上記の偏向器や
コイル等を制御駆動する制御部であり、露光データを入
力して露光パターンを生成し、その露光パターンに従っ
て偏向器等を駆動する。
【0021】28は、試料30上に設けられた位置合わ
せ用のマークを検出する為の、反射電子検出器である。
集積回路の場合は、複数のパターンを重ね合わせて所期
の構造を形成する必要がある。従って、露光する前に既
に形成されたパターンの座標位置を確認した上でそのパ
ターンに精度良く重ね合わせる様に露光する。その為、
試料30上には大量の反射電子を発生させる金属材料か
らなる位置合わせ用のマークが形成されている。
【0022】本実施の形態では、この反射電子検出器を
利用して、ホルダー32上に形成したビーム形状検出パ
ターンに電子ビームEBを照射し、その反射電子を検出
してビーム形状を検出し、所定のアルゴリズムに従って
補正量を求めるようにしている。従って、露光、現像、
顕微鏡によるチックという工程を経ることなく、補正値
をフィードバックさせながらビーム形状を調節すること
ができる。尚、試料30上のマークを利用することでも
本発明は実施できる。
【0023】図2は、第一のスリットと10と第二のス
リット20との関係を説明する為の図である。第一のス
リット板10には、通常矩形のスリット10aが形成さ
れており、電子銃から生成された電子ビームは矩形形状
に成形される。第二のスリット板20には、例えば、真
中に同様の矩形スリット20aが形成され、その周囲に
特定の形状をしたスリット20b−20gが形成されて
いる。第一のスリット板10を通過して結像したスリッ
ト像10aと第二のスリット板のスリット20aを組み
合わせることにより、任意の形状の矩形ビームを形成す
ることができる。
【0024】また、電子ビーム露光装置では、スループ
ットをあげる為に、第二のスリット板には、頻繁に使用
されるマスクパターンの形状をした複数のスリットが設
けられている。それが、スリット20b−20cであ
る。これらのスリットに対しては、第一のスリット像1
0aが照射されることで、いずれかのスリットが選択さ
れる。
【0025】第一のスリット板10を通過して結像する
像10aと第二のスリット板20のスリット20aとの
相対的な位置関係が適正であれば、露光パターンも所期
のパターンにすることができる。しかしながら、図2に
示される通り、スリット板がX方向またはY方向にずれ
ていたり、また回転方向θ1,θ2にずれていたりする
と、所期のパターンを形成することができない。また、
電子ビームを大きく偏向させて例えばパターン20bと
重ね合わせしようとすると、第一のスリット像10a自
体がひし形に歪んでしまうこともある。
【0026】図3乃至11は、上記の第一のスリット像
10aと第二のスリット20aとの相対的な位置関係に
ズレが生じた場合や、第一スリット像10aに歪みが生
じた場合の類型を示している。これらの類型を検出して
補正値をフィードバックするためのアルゴリズムが本発
明によって提供される。
【0027】図3は、第一のスリット像10a(以下簡
単の為に第一のスリット10で説明する。)が10Aの
如くX軸の負の方向にずれた場合の例である。破線の1
0が予定していた位置に対して実線10Aが実際に照射
された位置である。従って、第一のスリット10の上面
部と第二のスリット20(この例では矩形)の下面部と
を重ね合わせようとすると、パターンPAの如くX方向
が短いパターンになる。これは両スリットの相対的な位
置関係であるので、第二のスリットが矢印とは反対方向
にずれた場合も同じである。
【0028】図4は、逆に第一のスリット10が10B
の如くX軸の正の方向にずれた場合の例である。その結
果、同様に第一のスリット10の上面部と第二のスリッ
トの下面部とを重ね合わせようとすると、パターンPB
の如くX方向が長いパターンになる。
【0029】図5、6は、第一のスリット10が第二の
スリット20に対して時計回りにθ分回転した場合の例
である。図5は、両スリットの上下面を重ね合わせた場
合の例であり、図6は側面を重ね合わせた場合の例であ
る。それぞれの重ね合わせた像PC1,PC2は、図示
される通り台形になる。
【0030】図7,8は、第一のスリット10が第二の
スリット20に対して反時計回りにθ分回転した場合の
例である。図7は、両スリットの上下面を重ね合わせた
場合の例であり、図8は側面を重ね合わせた場合の例で
ある。それぞれの重ね合わせた像PD1,PD2は、図
示される通り図5,6の場合と反対の台形になる。
【0031】図9,10は、第一のスリット10が、矢
印の方向に歪んでひし形になった場合の例である。重ね
合わせの部分は前述の例と同じである。図示される通
り、重ね合わせた像PE1,PE2は、歪んだ形状にな
っている。
【0032】図11,12は、第一のスリット10が矢
印の方向に歪んで逆のひし形になった場合の例である。
同様に重ね合わせた像PF1,PF2は歪んだ形状にな
っている。
【0033】これらの位置ずれ(水平方向のずれと回転
方向のずれ)や像の歪みは、図1に示した電子ビーム露
光装置の第一スリットと第二スリットを重ね合わせする
場合に発生する典型的な例である。従って、これらの類
型を目視ではなく所定のアルゴリズムにより検出するこ
とができれば、補正を自動化することもでき、ビーム調
節の工数を大幅に減らすことができる。
【0034】図13は、図1に示した試料を支持するス
テージ32と試料の一例であるウエハ30を示す平面図
である。図1で説明した通り、ウエハ30の表面にはウ
エハの座標を検出するための位置合わせマーク301が
形成されている。そして、そのマーク301を検出する
ために、マーク301を電子ビームで走査しその反射電
子を検出器28(図1参照)で検出している。本実施の
形態では、ステージ32上に、所定の形状のTa等の金
属膜からなるパターンを形成したシリコン等からなるチ
ップ321,322,323を設けている。そして、重
ね合わせした電子ビームをそのパターン上に走査しなが
ら照射し、その反射電子を検出して、前述の歪みやずれ
を検出する。
【0035】最も典型的には、321に示される垂直に
交差する2本の線から構成される十字パターンが有用で
ある。尚、試料30上のパターン301を走査すること
でも本発明は実施できる。
【0036】[パターンずれと歪みの検出方法]図1
4,15,16は、図3,4に示した第一と第二のスリ
ットがX軸方向にずれた場合を検出する検出方法を説明
する為の図である。
【0037】図14は、X方向にずれが発生していない
正常な場合の例である。本発明の検出方法によれば、図
14(a)に示される通り、重ね合わせ電子ビームを十
字パターン321のY軸に対して垂直に走査させて、同
図(b)の様に検出される反射電子信号波形を取得す
る。次に、同図(c)に示される通り、ずれが発生して
ない場合の正常な重ね合わせパターンの長さL分だけ電
子ビームをずらし、同様に十字パターン321のY軸に
対して垂直に走査させて、同図(d)の様に反射電子信
号波形を取得する。そして、(b)と(d)の反射電子
信号を走査方向の距離に対応する横軸を合わせて重ね合
わせて、同図(e)の様な合成信号を取得する。
【0038】図14の場合は、ずれがない正常な状態で
ある為、合成信号(e)はその結合部で振幅が一定の平
な形状になる。
【0039】図15は、図3に示した重ね合わせ像PA
が正規の像よりも短くなった例についての検出方法を説
明する図である。図14の場合と同様に、図15(a)
に示される通り、重ね合わせ像PAを十字パターン32
1のY軸に対して垂直に走査し、正規のパターン長L分
ずらして再度走査する。それぞれの走査で得られた反射
電子信号(b)(c)を合成した信号(d)を取得す
る。図示される通り、重ね合わせ像は正規パターンより
短いために、合成信号にはPASの如くその結合部で隙
間が発生する。図15の(e)(f)(g)は実際に取
得される反射電子信号の波形例である。(e)(f)
(g)はそれぞれ(b)(c)(d)に対応する。
【0040】図15(d)に示される通り、合成信号に
PASの如き波形が検出される時は、図3の如くX軸の
負の方向にずれが発生していることを意味し、その波形
PASの大きさに応じて補正値がフィードバックされ
る。
【0041】図16は、図4に示した重ね合わせ像PB
が正規の像よりも長くなった例についての検出方法を説
明する図である。図14の場合と同様に、図16(a)
に示される通り、重ね合わせ像PBを十字パターン32
1のY軸に対して垂直に走査し、正規のパターン長Lず
らして再度走査する。それぞれの走査で得られた反射電
子信号(b)(c)を合成した信号(d)を取得する。
図示される通り、重ね合わせ像は正規パターンより長い
ために、合成信号にはPBSの如く突起が発生する。図
16の(e)(f)(g)は実際に取得される反射電子
信号の波形例である。(e)(f)(g)はそれぞれ
(b)(c)(d)に対応する。
【0042】図16(d)に示される通り、合成信号に
PBSの如き突起波形が検出される時は、図4の如くX
軸方向にずれが発生していることを意味し、その波形P
BSの大きさに応じて補正値がフィードバックされる。
【0043】上記の通り、図3、4に示したX軸方向の
相対位置ずれが発生したことを検出する為には、重ね合
わせた電子ビーム像を十字パターンのY軸に対して垂直
に2回走査することで検出することができる。2回の走
査で得られた信号を合成した反射電子信号に、突起があ
れば長くなる方向のずれが発生し、凹みがあれば短くな
る方向のずれが発生したことが判明する。同様にして、
Y軸方向に両スリットがずれた場合には、同様にして重
ね合わせビームを十字パターン321のX軸に対して垂
直に2回走査し、合成された反射電子信号に突起または
凹みがあるか否かでずれとそのずれの方向を知ることが
できる。更に、いずれの方向のずれも走査方向を変える
ことで検出することができる。
【0044】次に、図5乃至12に示された回転または
歪みが発生した場合の検出方法について説明する。これ
らの発生を検出する為に、本発明では図17に示される
ように、重ね合わせビーム像を走査して得られる反射電
子信号に傾斜αが発生するか否か、そしてその傾斜αが
増加傾斜か減少傾斜かを検出する。そして、図5乃至1
2に示した重ね合わせビーム像をそれぞれ十字パターン
321のY軸とX軸に垂直に走査させ、それぞれ検出さ
れる反射電子信号の傾斜αの組み合わせからそれぞれの
回転や歪みを検出する。
【0045】図18は、その検出方法を説明する図であ
る。基本的な考え方は、第一、第二スリット10,20
を上下面部分で重ね合わせたビーム像と側面部分で重ね
合わせたビーム像とを、それぞれ十字パターン321の
Y軸とX軸に垂直方向に走査させ、その結果得られる二
つの反射電子信号の組み合わせから、回転の発生、回転
方向、歪みの発生、歪みの方向をそれぞれ検出すること
にある。
【0046】図18では、歪みも回転も生じていない場
合である。同図(a)に示す通り、上下面部分を重ね合
わせた電子ビーム像をX軸の正方向に走査させて、十字
パターン321のY軸に垂直に走査させる。その結果得
られた反射電子信号が同図(b)に示される通りであ
る。回転も歪みもないので、信号の傾斜αはゼロであ
る。同様に、同図(c)に示す通り、側面部分を重ね合
わせた電子ビーム像をY軸の正方向に走査させ、十字パ
ターン321のX軸のに垂直に走査させる。その結果得
られた反射電子信号が同図(d)に示される通りであ
る。同様に傾斜αはゼロである。
【0047】図19は、図5、6に示した第一スリット
像10が時計方向に回転した例を検出する方法を示す図
である。手順は、図18で説明した通りである。図5、
6に示される通り、時計方向に回転した例では、上下面
部分の重ね合わせビーム像PC1は、左側が高く右側が
低い台形形状となる。その台形形状から検出される反射
電子信号波形は、図19(b)に示される通り傾斜αが
正になる。一方、側面部分の重ね合わせビーム像PC2
は、上側が幅広く下側が狭い台形形状となる。その台形
形状から検出される反射電子信号波形は、同図(d)に
示される通り傾斜αが負になる。従って、両者の反射電
子信号の傾斜αの極性が反対の場合には、回転ずれが発
生していることが検出される。また、十字パターン32
1のY軸に垂直に走査させる場合の反射電子信号(b)
が正の場合には、時計方向の回転であることが検出され
る。
【0048】図7,8の様に、反時計方向の回転が発生
した場合には、図から明らかな通り、反射電子信号の傾
斜αは逆の極性になるが、十字パターン321のY軸に
垂直に走査させる場合の反射電子信号は負の傾斜αにな
る。
【0049】図20は、図9、10に示した第一スリッ
ト像10がひし形に歪んだ例を検出する方法を示す図で
ある。手順は、図18,19で示した通りである。図
9、10に示される通り、右上がりのひし形に歪んだ例
では、上下面部分の重ね合わせビーム像PE1は、左側
が低く右側が高い台形形状になる。その台形形状から検
出される反射電子信号波形は、図20(b)に示される
通り傾斜αが負になる。一方、側面部分の重ね合わせビ
ーム像PE2は、上側が幅広く下側が狭い台形形状とな
る。その台形形状から検出される反射電子信号波形は、
同図(d)に示される通り傾斜αも負になる。従って、
両者の反射電子の傾斜αの極性が同じ場合には、歪みが
発生していることが検出される。また、それらの傾斜が
負の場合には右上がりのひし形に歪んでいることが検出
される。
【0050】図11,12に示した右下がりのひし形に
歪んだ例では、図から明らかな通り、反射電子信号の傾
斜αは同じ極性になるが、いずれの傾斜も正の極性とな
る。従って、極性が同じであることから歪みの発生が検
出され、いずれも正の極性であることから右下がりの歪
みであることも検出される。
【0051】以上説明した検出方法に基づく検出の手順
は次の通りである。 (1)二つのスリットの上下面部分を重ね合わせたビー
ム像を、X軸の正方向に走査し、Y軸の金属パターンに
垂直に交差させ、反射電子信号を得る。 (2)正規のビーム長L分だけ負側にずらした位置から
同様にX軸の正方向に走査させ反射電子信号を得る。 (3)上記二つの反射電子信号を走査開始位置が重なる
様に合成する。 (4)二つのスリットの側面部分を重ね合わせたビーム
像を、Y軸の正方向に走査し、X軸の金属パターンを垂
直に交差させ、反射電子信号を得る。 (5)正規のビーム長L分だけ負側にずらした位置から
同様にY軸の正方向に走査させ反射電子信号を得る。 (6)上記二つの反射電子信号を同様に合成する。 (7)上記(3)の合成信号に凹みがあれば、図3の如
く第一のスリット像10はX軸の負の方向にずれている
ことを意味する。合成信号に突起があれば、図4の如く
第一スリット像10はX軸の正の方向にずれていること
を意味する。 (8)上記(6)の合成信号に凹みがあれば、第一のス
リット像10はY軸の負の方向にずれていることを意味
する。合成信号に突起があれば、第一スリット像10は
Y軸の正の方向にずれていることを意味する。 (9)上記(1)または(2)と(4)または(5)の
信号の傾斜αxとαyに注目して、両傾斜の極性が反対
であれば、回転ずれが発生していることを意味する。そ
して、傾斜αxが正であれば時計方向に回転ずれが発生
していることを意味する(図5,6)。傾斜αxが負で
あれば反時計方向に回転ずれが発生していることを意味
する(図7,8)。また、両傾斜の極性が同じであれ
ば、歪みが発生していることを意味する。そして、傾斜
αxまたはαyが負であれば右上がりのひし形に歪みが
発生していることを意味する(図9,10)。逆に傾斜
αxまたはαyが正であれば右下がりのひし形に歪みが
発生していることを意味する(図11,12)。尚、傾
斜αxとαyは、上記(1)(2)(4)(5)とは別
に独立して求めた同等の信号から求めてもよい。 (10)(9)にて検出したずれまたは歪みの情報に従
って、補正値を生成してフィードバックをかけること
で、ビーム調整を行なう。具体的には、回転補正コイル
14、歪み補正コイル16、偏向器18に補正値をフィ
ードバックする。
【0052】図21は、上記した手順の内、回転と歪み
の調整を行なう場合のフローチャート図である。図中の
ステップS1で反射電子信号の傾斜αx,αyを測定す
る点は上記した通りである。次に、傾斜αx,αyの差
の絶対値を予め設定した回転成分に対する許容値である
βで除した値と、傾斜αx,αyの和の絶対値を予め設
定した歪み成分に対する許容値であるγで除した値とを
比較する(ステップS2)。これを比較する理由は、許
容値に対する比が大きい方を優先して調整するようにす
るためである。特にこの優先度は何れでも良い。図21
中の不等式がイエスの場合には、回転によるずれの方が
大きいことを意味し、フローのS3,S7の回転調整側
を優先的に行なう。ノーの場合には、歪みのほうが大き
いことを意味し、フローのS4,S8の歪み調整側を優
先的に行なう。いずれの場合でも、それぞれが許容値
β、γより小さくなるまで調整は続けられる。
【0053】ステップS3では、傾斜αx,αyの差の
絶対値が許容値βより大きい場合には、ステップS7に
て回転方向の調整を行なう。具体的には、図1で示した
回転方向の補正用コイル14に補正値分の電流を供給す
る。ステップS3で、傾斜αx,αyの差の絶対値が許
容値βより小さい場合には、回転方向は正常範囲に入っ
たことを意味し、後は歪みの程度をチェックする。ステ
ップS5では、傾斜αx,αyの和の絶対値を許容値γ
と比較する。γより大きい場合には、ステップS8にて
歪み調整を行なう。具体的には、図1で示した歪み補正
コイル16に補正値分の電流を供給する。
【0054】上記した図21のフローチャート図では、
前述した通り傾斜αx,αyが逆極性の場合には回転方
向のずれが発生していることを意味していることから、
両傾斜αx,αyの差の絶対値が、回転ずれの程度を意
味していることを前提にしている。同様に両傾斜αx,
αyの和の絶対値が歪みの程度を意味していることを前
提としている。
【0055】従って、それぞれのステップS7,S8で
は、傾斜αx,αyのそれぞれの極性に基づいて何れの
方向に回転または歪んでいるかを検出し、またその程度
から補正量を検出する。
【0056】図22は、電子ビーム露光装置の制御部4
0内の構成を示すブロック図である。CPU42とハー
ドディスク等の記憶媒体43とが、例えばワークステー
ション等で構成される。ディスク43内には露光データ
とその露光データから具体的な駆動信号用のデータに変
換するプログラムが格納されている。従って、外部から
与えられる露光データを一旦ハードディスク43に取り
込み、演算プログラムに従ってCPU42にて演算処理
することで、露光用のパターンデータが生成されRAM
44内に一旦格納される。
【0057】また、反射電子検出器28から検出される
反射電子信号をメモリ41に一旦格納し、その信号から
上記したアルゴリズムに従って検出され演算で求められ
た補正量が補正演算部45に与えられる。そして、最終
的に露光用のデータと補正量等が合成されるデジタル信
号がD/A変換部であり増幅機能を持つ駆動部でもある
46で、駆動信号として各部に出力される。従って、上
述したずれや歪みを検出するアルゴリズムをもつプログ
ラムは、ハードディスク43内に格納されている。
【0058】以上説明した様に、本発明の電子ビーム露
光方法では、ビームの調整を行なうのに、重ね合わせビ
ームをステージ32上の金属パターン上に走査させ、そ
こから得られる反射電子信号に基づいて、ずれの種類や
方向、程度を検出し、検出値をフィードバックすること
でビーム調整を行なっている。従って、実際の露光、現
像工程等を経ることなくビーム調整を行なうことができ
る。尚、本発明は電子ビームに限らず荷電粒子ビームを
利用する露光装置においても適用できる。
【0059】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、従
来の様にビーム調整を行なうに際し、実際の露光、現
像、顕微鏡によりチェック等を行なう必要がないので、
ビーム調整工程を大幅に短くすることが可能になる。従
って、ビーム調整を行なった後に実際のビーム露光を行
なう全体の露光工程も大幅に短くなる。その結果、露光
工程のスループットを大幅に上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム露光装置の全体概略図である。
【図2】第一のスリットと第二のスリットの関係を示す
図である。
【図3】X方向のずれの例を示す図である。
【図4】X方向のずれの例を示す図である。
【図5】時計方向回転の例を示す図である。
【図6】時計方向回転の例を示す図である。
【図7】反時計方向回転の例を示す図である。
【図8】反時計方向回転の例を示す図である。
【図9】右上がりのひし形への歪の例を示す図である。
【図10】右上がりのひし形への歪の例を示す図であ
る。
【図11】右下がりのひし形への歪の例を示す図であ
る。
【図12】右下がりのひし形への歪の例を示す図であ
る。
【図13】ステージの平面図である。
【図14】図3,4の例の検出法を示す図である。
【図15】図3の例の検出法を示す図である。
【図16】図4の例の検出法を示す図である。
【図17】反射電子信号の傾斜αを説明する図である。
【図18】図5−12の検出法を示す図(回転、歪みな
しの例)である。
【図19】図5,6の検出法を示す図(回転の例)であ
る。
【図20】図9,10の検出法を示す図(歪みの例)で
ある。
【図21】検出のフローチャート図である。
【図22】電子ビーム露光装置の制御部の構成ブロック
図である。
【符号の説明】
EBG 荷電粒子銃 EB 荷電粒子ビーム 10 第一のスリット 14 回転補正コイル 16 歪み補正コイル 18 偏向器 20 第二のスリット 22,24 偏向器 26 投影レンズ 27 反射電子検出器 30 試料 32 ステージ 40 制御部 45 補正量演算部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−138842(JP,A) 特開 昭56−4080(JP,A) 特開 昭62−4319(JP,A) 特開 昭62−4318(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/04 H01J 37/147 H01J 37/305 H01J 37/09 G01T 1/29

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子ビームを第一のスリットと第二の
    スリットとを通過させて両スリットの重ね合わせビーム
    像を生成し、該重ね合わせビーム像を試料上に照射して
    露光を行なう荷電粒子ビーム露光方法において、 前記重ね合わせビーム像を、前記試料上または試料近傍
    に設けられ該ビーム像の走査方向の長さより細いマーク
    上に走査する工程であって、所定の位置から前記マーク
    上への走査と、該所定の位置から正常なビーム像の走査
    方向の長さ分離れた位置から該マーク上への走査とを含
    む走査工程と、 該ビーム像の走査に伴い該マークから発生する反射電子
    に対応する信号を検出する工程と、前記2度の走査によって取得した反射電子信号を合成
    し、両信号の結合部の凹凸に基づいて、 前記第一のスリ
    ットを通過して第二のスリット上に照射されるビーム像
    と該第二のスリットとの該走査の方向に対応した相対的
    なずれの量と方向を検出する工程と、 該合成した反射電子信号の前記結合部での変化量が少な
    くなるよう補正して該重ね合わせビーム像を調整する工
    該調整した重ね合わせビームを試料に照射して露光を
    行なう工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム
    露光方法。
  2. 【請求項2】請求項記載の荷電粒子ビーム露光方法に
    おいて、 前記走査工程を複数の方向に対してそれぞれ行ない、そ
    れぞれの走査方向のずれ量と方向を検出することを特徴
    とする。
  3. 【請求項3】請求項記載の荷電粒子ビーム露光方法に
    おいて、 前記マークが少なくとも2本の線が互いに垂直方向に延
    びるパターンから構成され、該2本の線に垂直に前記重
    ね合わせビーム像を走査させ、それぞれの走査方向のず
    れ量と方向を検出することを特徴とする。
  4. 【請求項4】荷電粒子ビームを第一のスリットと第二の
    スリットとを通過させて両スリットの重ね合わせビーム
    像を生成し、該重ね合わせビーム像を試料上に照射して
    露光を行なう荷電粒子ビーム露光方法において、 前記重ね合わせビーム像を、前記試料上または試料近傍
    に設けられ該ビーム像の走査方向の長さより細いマーク
    上に走査する工程であって、前記第一及び第二のスリッ
    トの上下面部分で重ね合わせた第一のビーム像をX方向
    に走査し、前記第一及び第二のスリットの側面部分で重
    ね合わせた第二のビーム像をY方向に走査する工程と、 該ビーム像の走査に伴い該マークから発生する反射電子
    に対応する信号を検出する工程と、 該反射電子信号の形状を分析して、前記第一のスリット
    を通過して第二のスリット上に照射されるビーム像と該
    第二のスリットとの相対的なずれを検出する工程であっ
    て、前記のX方向とY方向の走査に伴う反射電子信号の
    傾きが逆極性の時に前記相対的ずれが回転ずれと判別
    し、該傾きの極性に従ってその回転ずれの方向を判別す
    る工程と、 該傾きが少なくなるように補正して該重ね合わせビーム
    像を調整する工程と、 該調整した重ね合わせビームを試料に照射して露光を行
    なう工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム露
    光方法。
  5. 【請求項5】請求項記載の荷電粒子ビーム露光方法に
    おいて、 前記のX方向とY方向が略垂直であり、それぞれの走査
    に伴う反射電子信号の傾きの差の絶対値が、所定の許容
    値以下になる様にビーム像を調整することを特徴とす
    る。
  6. 【請求項6】荷電粒子ビームを第一のスリットと第二の
    スリットとを通過させて両スリットの重ね合 わせビーム
    像を生成し、該重ね合わせビーム像を試料上に照射して
    露光を行なう荷電粒子ビーム露光方法において、 前記重ね合わせビーム像を、前記試料上または試料近傍
    に設けられ該ビーム像の走査方向の長さより細いマーク
    上に走査する工程であって、前記第一及び第二のスリッ
    トの上下面部分で重ね合わせた第一のビーム像をX方向
    に走査し、前記第一及び第二のスリットの側面部分で重
    ね合わせた第二のビーム像をY方向に走査する工程と、 該ビーム像の走査に伴い該マークから発生する反射電子
    に対応する信号を検出する工程と、 該反射電子信号の形状を分析して、前記第一のスリット
    を通過して第二のスリット上に照射されるビーム像と該
    第二のスリットとの相対的なずれを検出する工程であっ
    て、前記のX方向とY方向の走査に伴う反射電子信号の
    傾きが同極性の時に前記相対的ずれがひし形の歪みと判
    別し、該傾きの極性に従ってその歪みの方向を判別する
    工程と、 該傾きが少なくなるように補正して該重ね合わせビーム
    像を調整する工程と、 該調整した重ね合わせビームを試料に照射して露光を行
    なう工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム露
    光方法。
  7. 【請求項7】請求項記載の荷電粒子ビーム露光方法に
    おいて、 前記のX方向とY方向が略垂直であり、それぞれの走査
    に伴う反射電子信号の傾きの和の絶対値が、所定の許容
    値以下になる様にビーム像を調整することを特徴とす
    る。
  8. 【請求項8】荷電粒子ビームを第一のスリットと第二の
    スリットとを通過させて両スリットの重ね合わせビーム
    像を生成し、該重ね合わせビーム像を試料上に照射して
    露光を行なう荷電粒子ビーム露光方法において、 前記重ね合わせビーム像を、前記試料上または試料近傍
    に設けられ該ビーム像の走査方向の長さより細いマーク
    上に走査する手段であって、所定の位置から前記マーク
    上への走査と、該所定の位置から正常なビーム像の走査
    方向の長さ分離れた位置から該マーク上への走査とを行
    う走査手段と、 該ビーム像の走査に伴い該マークから発生する反射電子
    に対応する信号を検出する手段と、前記2度の走査によって取得した反射電子信号を合成
    し、両信号の結合部の凹凸に基づいて、 前記第一のスリ
    ットを通過して第二のスリット上に照射されるビーム像
    と該第二のスリットとの該走査の方向に対応した相対的
    なずれの量と方向を検出する手段と、 該合成した反射電子信号の前記結合部での変化量が少な
    くなるよう補正して該重ね合わせビーム像を調整する手
    とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方
    法。
  9. 【請求項9】荷電粒子ビームを第一のスリットと第二の
    スリットとを通過させて両スリットの重ね合わせビーム
    像を生成し、該重ね合わせビーム像を試料上に照射して
    露光を行なう荷電粒子ビーム露光装置において、 前記重ね合わせビーム像を、前記試料上または試料近傍
    に設けられ該ビーム像の走査方向の長さより細いマーク
    上に走査する手段であって、前記第一及び第二のスリッ
    トの上下面部分で重ね合わせた第一のビーム像をX方向
    に走査し、前記第一及び第二のスリットの側面部分で重
    ね合わせた第二のビーム像をY方向に走査する手段と、 該ビーム像の走査に伴い該マークから発生する反射電子
    に対応する信号を検出する手段と、 該反射電子信号の形状を分析して、前記第一のスリット
    を通過して第二のスリット上に照射されるビーム像と該
    第二のスリットとの相対的なずれを検出する手段であっ
    て、前記のX方向とY方向の走査に伴う反射電子信号の
    傾きが逆極性の時に前記相対的ずれが回転ずれと判別
    し、該傾きの極性に従ってその回転ずれの方向を判別す
    る手段と、 該傾きが少なくなるように補正して該重ね合わせビーム
    像を調整する手段とを有することを特徴とする荷電粒子
    ビーム露光装置。
  10. 【請求項10】荷電粒子ビームを第一のスリットと第二
    のスリットとを通過させて両スリットの重ね合わせビー
    ム像を生成し、該重ね合わせビーム像を試料上に照射し
    て露光を行なう荷電粒子ビーム露光装置において、 前記重ね合わせビーム像を、前記試料上または試料近傍
    に設けられ該ビーム像の走査方向の長さより細いマーク
    上に走査する手段であって、前記第一及び第二のスリッ
    トの上下面部分で重ね合わせた第一のビーム像をX方向
    に走査し、前記第一及び第二のスリットの側面部分で重
    ね合わせた第二のビーム像をY方向に走査する手段と、 該ビーム像の走査に伴い該マークから発生する反射電子
    に対応する信号を検出する手段と、 該反射電子信号の形状を分析して、前記第一のスリット
    を通過して第二のスリット上に照射されるビーム像と該
    第二のスリットとの相対的なずれを検出する手段であっ
    て、前記のX方向とY方向の走査に伴う反射電子信号の
    傾きが同極性の時に前記相対的ずれがひし形の歪みと判
    別し、該傾きの極性に従ってその歪みの方向を判別する
    手段と、 該傾きが少なくなるように補正して該重ね合わせビーム
    像を調整する手段とを有することを特徴とする荷電粒子
    ビーム露光装置。
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