JP3490990B2 - フリップチップ実装方法 - Google Patents

フリップチップ実装方法

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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体フリップチッ
プ実装に係り、特に高放熱に適したフリップチップ実装
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高機能、高性能化およ
び小型化を実現するために、半導体チップを基板に直接
実装する所謂フリップチップ実装が一般化している。こ
のフリップチップ実装には、電子機器の目的や用途ある
いは半導体チップの使用条件等によって色々な方法が採
られている。
【0003】主なフリップチップ実装方法として、フリ
ップチップ(はんだバンプや金バンプを形成した半導体
チップ)を基板上にはんだ付け接合する方法、フリップ
チップを基板上に圧接して熱硬化樹脂で固定する方法、
基板上でフリップチップに超音波振動を加え接続する方
法などが用いられる。
【0004】しかし、高発熱型半導体チップの場合には
放熱効果の高い実装方法が必要であるため、フリップチ
ップ実装した半導体チップの背面に冷却フィンや熱伝導
モジュールを取り付けたり、半導体チップのフェースに
ヒートスプレッダを取り付ける方法が採られていた。
【0005】また、PDP(プラズマディスプレイパネ
ル)モジュールのドライバーICなどでは、図3に示す
ように放熱のためにフリップチップ実装を避けてアルミ
板のヒートスプレッダ11上にドライバーICチップ1
0をフェースアップで接着した後、入出力端子の配線は
ヒートスプレッダ11上に接着したフレキシブル基板1
2のパッドとドライバーICチップ10の電極の間をワ
イヤボンディングし、ドライバーICチップ10および
ワイヤボンディングによる配線14部分をコーティング
樹脂15により封止していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
冷却フィンや熱伝導モジュールによる方法は、電子機器
の十分な小型化が図れないことと、製造面でも構造が複
雑で手間がかかるという問題があった。また、半導体チ
ップのフェースにヒートスプレッダを取り付ける方法は
放熱面が限定されるためCPUなどの単チップ半導体で
は採用できても、モジュールなどのマルチチップ実装に
採用するには構造的な汎用性に欠け、複雑な形態になら
ざるを得ないという問題があった。
【0007】また、前記のヒートスプレッダ11上にフ
ェースアップで接着する方法は、ワイヤボンディングの
際にフレキシブル基板12とヒートスプレッダ11間の
接着剤層13が軟化し、ボンディング性を劣化させてし
まうという問題があり、更にICピン数が多くなって端
子ピッチが狭くなってきたためワイヤループ長が増大し
信頼性が低下するという問題もあった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、高発熱の半導体チップの実装にあたって、
ワイヤボンディングを必要としないフリップチップ実装
でありながら、冷却フィンあるいは熱伝導モジュールを
使用することなく、容易に放熱できる実装方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1のフリップチッ
プ実装方法は、半導体ベアチップ電極にバンプを形成
し、基板に直接実装するフリップチップ実装において、
ヒートスプレッダ表面にゴム弾性を有する接着剤層を形
成し;半導体チップを搭載する位置のパッド配列部内側
部を窓状に開口したフレキシブル基板を前記接着剤層に
接着し;アンダーフィル樹脂をフリップチップ実装部に
塗布し;バンプ形成済みの半導体チップを前記フレキシ
ブル基板のパッドに位置決め載置し、熱と荷重を加えな
がら前記アンダーフィル樹脂を硬化すること、を特徴と
する。
【0010】請求項2のフリップチップ実装方法は、半
導体ベアチップ電極にバンプを形成し、基板に直接実装
する請求項1記載のフリップチップ実装方法において、
ゴム弾性を有する接着剤層を形成するにあたって、eP
TFE(延伸多孔質ポリ・テトラ・フロロ・エチレン)
を主材料とした接着シートを使用することを特徴とす
る。
【0011】上記ののフリップチップ実装方法によれ
ば、ヒートスプレッダとフレキシブル基板の間に介在す
る接着剤層が弾性変形しバンプ直下のフレキシブル基板
を押し上げる力が生じるので、半導体チップのバンプと
フレキシブル基板のパッドとの間お互いに押し付ける力
がかかった状態で実装される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明のフリップチ
ップ実装構造の全体図であり、図2はその部分拡大図で
ある。図1および図2において、1は半導体チップ、2
は半導体チップ1の電極に形成したバンプ、3はフレキ
シブル基板、4はフレキシブル基板3のパッド、5はフ
レキシブル基板3に施したソルダーレジスト、6はアル
ミ板で形成したヒートスプレッダ、7はePTFE(延
伸多孔質ポリ・テトラ・フロロ・エチレン)を主材料と
した接着剤層、8はアンダーフィル樹脂を示す。
【0013】本発明のフリップチップ実装方法に使用す
る材料としては、ヒートスプレッダ6には熱伝導に優
れ、加工性が良く、軽量のアルミ材がふさわしいが、銅
合金やアルミナ、窒化アルミなどのセラミックも使用可
能である。
【0014】また、接着剤層7には、ゴム弾性の強いe
PTFEを主材料にした接着シートを使用する。勿論、
同様性質を持つものであれば、接着剤層7に他の接着剤
を使用することも可能である。この接着剤層にゴム弾性
の強い材質を使用するのは、フリップチップ実装時に半
導体チップ1をフレキシブル基板3に押し付けて固定す
ることで半導体チップ1のバンプ2をフレキシブル基板
3のパッド4に押し付けた状態となり、信頼性の高い接
続を得るためである。
【0015】フレキシブル基板3には、半導体チップ1
を搭載する位置のパッド配列部内側部を窓状に開口した
ものを使用する。これは、半導体チップ1の発熱をでき
るだけ容易にヒートスプレッダ6に吸収させるためであ
る。
【0016】次に本発明のフリップチップ実装方法につ
いて順を追って説明する。まず、ヒートスプレッダ6表
面にePTFEを主材料とした接着シートにより接着剤
層7を形成し、フレキシブル基板3を接着する。この接
着剤層7の厚みはバンプ2の高さにもよるが、50〜6
0μmが適当である。接着に先立って、フレキシブル基
板3の接着面にプラズマ処理やシランカップリング処理
を施したり、ヒートスプレッダ6の接着面に機械研磨や
化学研磨処理あるいはニッケルめっきを施すなどして密
着性を向上させることは重要である。
【0017】次いで、アンダーフィル樹脂8をフリップ
チップ実装面に塗布し、バンプ2を形成した半導体チッ
プ1を熱と荷重を加えながらアンダーフィル樹脂8を硬
化することで図1に示すような状態になるようフリップ
チップ実装を行なう。この時半導体チップ1に加える荷
重は、1バンプあたり40〜100gが適当である。こ
の荷重により、フレキシブル基板3のパッド4ごとバン
プ2が沈み込んで半導体チップ1が固定される。
【0018】
【発明の効果】ePTFE主材料の接着剤層7は、ヤン
グ率が1〜2GPa(ギガパスカル)のゴム弾性を有
し、弾性変形することでバンプ2直下のフレキシブル基
板3を押し上げる力が生じるため、半導体チップ1のバ
ンプ2とフレキシブル基板3のパッド4との間に極めて
高い接続信頼性を得ることができる。
【0019】また、フレキシブル基板3のフリップチッ
プ実装部分はパッド4の内側部において開口され、半導
体チップ1はゴム弾性のある柔らかい接着剤層7上にア
ンダーフィル樹脂8により接着されているため、熱膨張
による機械的ストレスから半導体チップ1ならびにバン
プ2とパッド4の接続部を保護する役割も果たすことが
でき、装置の信頼性が更に高まることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフリップチップ実装構造の全体図であ
る。
【図2】本発明のフリップチップ実装構造の部分拡大図
である。
【図3】PDPモジュールのドライバーICなどの従来
実装例である。
【符号の説明】
1 半導体チップ 2 バンプ 3 フレキシブル基板 4 導体パッド 5 ソルダーレジスト 6 ヒートスプレッダ 7 ePTFEを主材料とした接着剤層 8 アンダーフィル 10 半導体チップ 11 ヒートスプレッダ 12 フレキシブル基板 13 接着剤層 14 ワイヤボンディングによる配線 15 コーティング樹脂

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ベアチップ電極にバンプを形成
    し、基板に直接実装するフリップチップ実装において、 ヒートスプレッダ表面にゴム弾性を有する接着剤層を形
    成し;半導体チップを搭載する位置のパッド配列部内側
    部を窓状に開口したフレキシブル基板を前記接着剤層に
    接着し;アンダーフィル樹脂をフリップチップ実装部に
    塗布し;バンプ形成済みの半導体チップを前記フレキシ
    ブル基板のパッドに位置決め載置し、熱と荷重を加えな
    がら前記アンダーフィル樹脂を硬化すること、 を特徴とするフリップチップ実装方法。
  2. 【請求項2】 ゴム弾性を有する接着剤層としてePT
    FE(延伸多孔質ポリ・テトラ・フロロ・エチレン)を
    主材料とした接着シートを使用することを特徴とする請
    求項1記載のフリップチップ実装方法。
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