JP3490172B2 - 金属製キャップ - Google Patents

金属製キャップ

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JP3490172B2
JP3490172B2 JP04462795A JP4462795A JP3490172B2 JP 3490172 B2 JP3490172 B2 JP 3490172B2 JP 04462795 A JP04462795 A JP 04462795A JP 4462795 A JP4462795 A JP 4462795A JP 3490172 B2 JP3490172 B2 JP 3490172B2
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昌広 石塚
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株式会社アルコア・クロージャー・システムズ
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D41/00Caps, e.g. crown caps or crown seals, i.e. members having parts arranged for engagement with the external periphery of a neck or wall defining a pouring opening or discharge aperture; Protective cap-like covers for closure members, e.g. decorative covers of metal foil or paper
    • B65D41/32Caps or cap-like covers with lines of weakness, tearing-strips, tags, or like opening or removal devices, e.g. to facilitate formation of pouring openings
    • B65D41/34Threaded or like caps or cap-like covers provided with tamper elements formed in, or attached to, the closure skirt
    • B65D41/348Threaded or like caps or cap-like covers provided with tamper elements formed in, or attached to, the closure skirt the tamper element being rolled or pressed to conform to the shape of the container, e.g. metallic closures

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器の開封の際にタン
パーエビデンスリング部がバンド状に開環してキャップ
本体から切り離されるタンパーエビデンス性を有する金
属製キャップに関し、更に詳細には、キャップ開栓時に
容器口部にタンパーエビデンスリング部が残留すること
がなく、開環されたバンドを本体から切り離すのが容易
で、その切断面にバリが発生するのを防止し得るキャッ
プである。
【0002】
【従来の技術】飲料等を充填した容器に適用される金属
製キャップとして、容器の開封の際にピルファープルー
フ裾部(タンパーエビデンスリング部)がバンド状に開
環してキャップ本体から切り離される開栓表示特性を有
する金属製キャップが広く実用に供されている。この種
の金属製キャップとしては、例えば特開平6−1354
49号公報に記載されたキャップが提案されている。こ
の従来のキャップは、天板壁と該天板壁の周縁から垂下
する筒状スカート壁とを具備し、該スカート壁には周方
向に延在する周方向弱化ラインが配設されていて、該ス
カート壁は該周方向弱化ラインよりも上方の主部と、そ
れよりも下方のピルファープルーフ裾部とに区画されて
おり、該周方向弱化ラインは周方向に間隔をおいて周方
向に延びる複数個のスリットと該スリット間に位置する
複数個の橋絡部とから構成されており、該橋絡部は1個
の難破断橋絡部と複数個の易破断橋絡部とを含み、該難
破断橋絡部の周方向長さは、該易破断橋絡部の周方向長
さよりも長く、該ピルファープルーフ裾部には開回転方
向に見て該難破断橋絡部の直後方に位置するスリットか
ら軸線方向下方に延びる軸線方向弱化ラインが配置され
ており、該難破断橋絡部には周方向に延びるスコアが配
設されている、ピルファープルーフ特性を有する金属製
キャップにおいて、該難破断橋絡部には該開回転方向に
見て該難破断橋絡部の前端から周方向に延びる第一のス
コア、該第一のスコアに続いて周方向に延びる第一の抵
抗部、該第一の抵抗部に続いて周方向に延びる第二のス
コア及び該第二のスコアに続いて周方向に該難破断橋絡
部の後端まで延びる第二の抵抗部が配設されていること
を特徴とするものである。
【0003】この特開平6−135449号公報に記載
されたキャップは、ピルファープルーフ裾部を含むキャ
ップ全体が容器の口頸部から離脱せしめられる形態の金
属製キャップにおいて、口頸部にピルファープルーフ裾
部が残留せしめられることを確実に回避し、且つ口頸部
から容器蓋を離脱せしめた後に容易且つ円滑にピルファ
ープルーフ裾部を切り離すことを目的としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来品にあっては、難破断橋絡部(幅広ブリッジ)に、そ
の前端から後端に向けて順次に第一のスコア、第一の抵
抗部、第二のスコア及び第二の抵抗部を形成した構成、
即ち、前端から後端に向けて、途中で切れ目を付けない
部分(第一の抵抗部)を残し、かつ後端まで切れ目を入
れずに第二の抵抗部を残してスコア(補助スコア)を形
成したのみであるので、キャップ開栓時に容器口頸部に
ピルファープルーフ裾部が残留するのを防止することは
可能であるが、本体から開環されたバンドを取り外す際
に、このバンドを本体から強く引っ張って切り離した
り、バンドを捩りながら引っ張るなど、バンドの切断の
仕方によっては第一、第二の抵抗部が周方向に沿って真
直に切れずに、切断部に鋸歯状の鋭い突起(バリ)を生
じるおそれがあり、バンド切断時やキャップ本体の再封
時に指を傷付けるおそれがあった。このように従来品に
あっては、バンドを引っ張って本体から切断する際に、
切断部に鋭いバリを生じるおそれがあるという問題があ
った。このバリ発生を防止するためには、難破断橋絡部
の抵抗部を狭くするとともにスコアを深くするなど、難
破断橋絡部を弱くして切れ易くすればよいが、しかしな
がら難破断橋絡部を弱くすると、軸線方向弱化ラインが
切断されずに口頸部にピルファープルーフ裾部が残留し
てしまうことになる。このように、従来品にあっては、
バンド切断後のバリ発生と、口頸部にピルファープルー
フ裾部が残留するという両方の問題を完全に解消するこ
とはできなかった。
【0005】また、従来品における補助スコアは、切欠
断面が図8に示すような角形や台形、或いは図9に示す
ようなV字谷状に形成されていた。図8の切欠断面が角
形の補助スコア50においては、補助スコア50に沿っ
てバンド部51をキャップ本体52側から切り離す際
に、補助スコア50の垂直方向に凹凸のある切断線を生
じ、この凹凸が小さなバリとなってしまう。さらに、こ
の角形や台形の切欠断面をもつ補助スコア50にあって
は、スコア底部が平底状になっているために、切断時に
スコア底部からキャップ径方向内方に向う線に沿って応
力集中が生じ難く、スコア底部の角部から斜めに切断線
が入り易く、バンド部51側とキャップ本体52側のい
ずれかが薄く剥離された状態となって、バリや薄刃状切
断面が生じるおそれがあった。図9に示す切欠断面がV
字谷形の補助スコア60にあっては、そのスコア最深部
からキャップ径方向内方に向う線に沿って応力集中が生
じ難いため、丁寧にバンド部61をキャップ本体62か
ら切り離す場合には、小さなバリや鋭い切断面を生じる
ことが少ないが、しかしながら、この補助スコア60に
おいても、バンド部61を本体62から強く引っ張って
切り離したり、バンド部61を捩りながら引っ張るなど
切断の仕方によっては、スコア最深部からキャップ径方
向内方に向う線に沿って切断が起こらず、スコア最深部
あるいは他部から斜め方向に切断線が入り易く、バンド
部61側とキャップ本体62側のいずれかが薄く剥離さ
れた状態となって、バリや薄刃状切断面が生じるおそれ
があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、キャップ開栓時に容器口部にタンパーエビデンスリ
ング部が残留することがなく、しかも開環されたバンド
を本体から切り離すのが容易で、その切断面にバリや薄
刃状の切断面が発生するのを防止し得るキャップの提供
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の金属製キャップ
は、キャップ本体と、該キャップ本体の開口端側に設け
られたタンパーエビデンスリング部と、該タンパーエビ
デンスリング部と上記キャップ本体とを連設する複数の
ブリッジとを備えてなり、上記ブリッジのうちの1つが
幅広ブリッジとされ、各ブリッジの間が水平スコアとさ
れ、上記タンパーエビデンスリング部に垂直スコアが設
けられ、かつ上記幅広ブリッジに補助スコアが設けられ
た金属製キャップにおいて、この補助スコアは切欠断面
がくさび形をなし、その上側面と垂直面とがなす角度A
が、下側面と垂直面とがなす角度Cより大きく、前記角
度Aが60〜110度、上側面と下側面とがなす角度B
が50〜100度、前記角度Cが10〜50度の範囲と
されたことを特徴とする。
【0008】本発明の金属製キャップにおいて、補助ス
コアの最深部を、幅広ブリッジの両側の水平スコアのそ
れぞれの上端部を結ぶ線に沿って形成して良い。また、
補助スコアの最深部深さDを、キャップ板厚Eの5〜3
0%の範囲として良い。
【0009】
【作用】本発明の金属製キャップは、容器口部に装着さ
れた該キャップを開栓方向に回すと、容器口部の雄ネジ
直下に設けられた膨出段部にキャップのタンパーエビデ
ンスリング部が係合してその上昇が停止されることか
ら、キャップ本体とタンパーエビデンスリング部とを連
結している複数のブリッジに引張り力が作用し、これら
のブリッジが切断される結果、幅広ブリッジを残してタ
ンパーエビデンスリング部が水平スコアに沿ってキャッ
プ本体から切り離され、かつタンパーエビデンスリング
部に設けられた垂直スコアに沿ってタンパーエビデンス
リング部がバンド状に開環する。口部から取り外したキ
ャップは、タンパーエビデンスリング部が開環したバン
ドが幅広ブリッジの部分でキャップ本体に連結している
状態となる。
【0010】本発明の金属製キャップは、補助スコアは
切欠断面がくさび形をなし、その上側面と垂直面とがな
す角度Aが60〜110度、上側面と下側面とがなす角
度Bが50〜100度、下側面と垂直面とがなす角度C
が10〜50度の範囲としたことによって、容器口部か
ら取り外したキャップ本体からバンドを切り離す際に、
補助スコア最深部からキャップ径方向内方に向う線に沿
って応力が集中して切断され、上記バンドをキャップ本
体から容易に切り離すことができ、その切断部に鋸歯状
の鋭いバリが発生することがない。特に、上記角度Aが
60〜110度、角度Bが50〜100度、角度Cが1
0〜50度の範囲としたことによって、後述する実験例
の結果から明らかとなるが、切欠断面が角形やV字谷状
とされた補助スコアに比べ、バンド部を本体から強く引
っ張って切り離したり、バンド部を捩りながら引っ張る
などの切断条件であっても、補助スコア最深部からキャ
ップ径方向内方に向う線に沿って切断が起こり、バンド
部側とキャップ本体側のいずれかが薄く剥離された状態
となって、バリや薄刃状の切断面が生じることがない。
【0011】上記補助スコアの最深部を、上記幅広ブリ
ッジの両側の水平スコアのそれぞれの上端部を結ぶ線に
沿って形成することにより、キャップ本体から上記バン
ドを切り離した後のキャップ本体側の切断部が、水平ス
コアに沿って切断されたキャップ本体下端とほぼ一致す
るので、上記バンドを取り外したキャップ本体下端の凹
凸を無くすことができる。
【0012】
【実施例】図1ないし図3は本発明の金属製キャップ
(以下、キャップという)の一実施例を示すものであ
り、このキャップ1は、天板部2とその周縁から垂下し
た筒部3とからなるキャップ本体4と、該キャップ本体
4の開口端側に設けられたタンパーエビデンスリング部
5(以下、TEリング部という)と、このTEリング部
5と上記キャップ本体4とを連設する複数のブリッジ6
とを備えている。また、天板部2の内面側には、図6に
示すように、軟質の合成樹脂材料よりなる薄肉のライナ
ー15が設けられている。
【0013】キャップ本体4とTEリング部5とを区画
する複数のブリッジ6は、キャップ本体4の周方向に沿
って設けられ、これらブリッジ6のうちの1つは、他の
ブリッジ6よりも幅が広い幅広ブリッジ7とされてい
る。これら各ブリッジ6の間およびこれらブリッジ6と
幅広ブリッジ7の間は、それぞれ水平スコア8とされて
いる。また、TEリング部5には、幅広ブリッジ7の閉
栓方向側(開栓方向9の反対方向)端部からほぼ垂直に
下方に延び、キャップ開栓時にこのTEリング部5を開
環させるための垂直スコア10が設けられている。
【0014】上記幅広ブリッジ6には、周方向に沿っ
て、内側まで貫通しない程度の深さの補助スコア11が
形成されている。この補助スコア11は、図3に示すよ
うに、その切欠断面がくさび形に形成され、その上側面
11aと垂直面Vとがなす角度Aが60〜110度、上
側面11aと下側面11bとがなす角度Bが50〜10
0度、下側面11bと垂直面Vとがなす角度Cが10〜
50度の範囲とされている。また、この補助スコア11
の最深部の深さDは、キャップ板厚Eに対して5〜30
%の範囲とするのが望ましい。さらに、補助スコア11
の幅Fは50〜200μm程度とされる。
【0015】上記角度Aが60度より小さく、角度Cが
50度より大きいと、切欠断面が図9に示すV字谷形に
近くなり、バンド5aを本体4から強く引っ張って切り
離したり、バンド5aを捩りながら引っ張るなどの切断
条件によっては補助スコア11最深部からキャップ径方
向内方に向う線から外れた斜め方向に切断が生じ、バン
ド5a側とキャップ本体4側のいずれかが薄く剥離され
た状態となって、バリや薄刃状切断面が生じるおそれが
ある。上記角度Aが110度より大きく、角度Cが10
度より小さいと、補助スコア11が形成し難くなるとと
もに、補助スコア最深部からキャップ径方向内方に向う
線に沿って切断が起こり難くなって、バリや薄刃状切断
面が生じるおそれもある。上記角度Bが100度より大
きいと、スコア最深部以外の部位から切断が生じて小さ
なバリとなるおそれがある。また、補助スコア最深部か
らキャップ径方向内方に向う線に沿って切断が起こり難
くなって薄刃状切断面が生じるおそれもある。上記角度
Bが50度より小さいと、補助スコア11を形成するの
が困難となり、鋭利な刃先のカッターを用いることが必
要となって、カッターの寿命が短くなり、カッター交換
頻度が増加したり、刃先の摩耗によるスコア形成不良を
生じ易いなど、製造工程でのトラブルを生じ易くなる。
【0016】上記角度Aが60〜110度、角度Bが5
0〜100度、角度Cが10〜50度の範囲とした場合
には、切欠断面が角形やV字谷状とされた補助スコアに
比べ、バンド5aを本体4から強く引っ張って切り離し
たり、バンド5aを捩りながら引っ張るなどの切断条件
であっても、補助スコア11最深部からキャップ径方向
内方に向う線に沿って切断が起こり、バリや薄刃状切断
面が生じるのを防止することができる。
【0017】補助スコア11は、その最深部がキャップ
本体4の周方向に沿って設けられた複数の水平スコア8
のそれぞれの上端を結ぶ線に沿って、幅広ブリッジ7に
設けられている。また、幅広ブリッジ7以外の複数のブ
リッジ6は、上窄まりの台形状に形成されている。これ
らブリッジ6を台形状に形成したことにより、キャップ
1開栓の際に、各水平スコア8間のブリッジ6が、各水
平スコア8の上端を結ぶ線に沿って確実に切断されるよ
うになる。このように、複数のブリッジ6を上窄まりの
台形に形成するとともに、複数の水平スコア8のそれぞ
れの上端を結ぶ線に沿って補助スコア11を設けたこと
により、キャップ本体4からTEリング部5が開環され
たバンド5aを切り離した後のキャップ本体4側の切断
部が水平スコア8に沿って切断されたキャップ本体4下
端とほぼ一致するので、上記バンド5aを取り外したキ
ャップ本体4下端の凹凸を無くすことができる。
【0018】補助スコア11の周方向から見たスコア深
さは均一として良い。また、補助スコア11の周方向か
ら見たスコア深さは、図4に示すように、垂直スコア1
0側が浅く、垂直スコア10から離れるにつれて徐々に
深くなるように形成したり、図5に示すように、垂直ス
コア10側を浅い段とし、その反対側に深い段を形成し
た構成としても良い。このように垂直スコア10側が浅
く、垂直スコア10から離れるにつれて徐々に深くなる
ような補助スコア11、または垂直スコア10側を浅い
段とし、その反対側に深い段を形成した補助スコア11
を設けることにより、垂直スコア10側の補助スコア1
1の深さは浅くされているので、キャップ1を容器20
から取り外す際、垂直スコア10が切断する前に幅広ブ
リッジ7が切断することがなく、従って容器口部20a
にTEリング部5が残留することがない。しかも、この
キャップ1を容器20から取り外した後に、キャップ本
体4からバンド5aを切り離す場合には、垂直スコア1
0から離れるにつれて、補助スコア11の深さは徐々に
深くされているので、幅広ブリッジ7の板厚は徐々に薄
くなっていくため、キャップ本体4とバンド5aとをそ
れぞれ持って引きちぎれば、幅広ブリッジ7は補助スコ
ア11の深さが深い方から容易に切断されていく。この
ため、指を傷つけたりすることもなく、再封する場合な
どにも指を傷付けたりすることがない。
【0019】垂直スコア10は、キャップ1の開栓時に
ブリッジ6が切断されるのと同時またはブリッジ6の切
断終了後に確実に切断され、TEリング部5をバンド状
に開環するような深さに形成され、好ましくはTEリン
グ部5の板厚に対して50〜90%を残すような深さに
形成される。なお、垂直スコア10は完全に垂直である
必要はなく、下端に向って開栓方向側に、或いは閉栓方
向側に傾斜して設けても良いし、曲線状に形成しても良
い。
【0020】このキャップ1は、図6に示すように容器
20の口部20aに装着される。容器20としては、ガ
ラス瓶やポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂製
の容器が使用される。この容器20の口部20a外周に
は雄ネジ21が設けられ、該雄ネジ21の直下には、環
状に膨出した膨出段部22が設けられている。キャップ
1は、容器口部20aに被せられ、天板部2にトップロ
ードを加えながら周知の金属製キャップ用の巻締装置に
より、該装置の成形ロールによって、筒部3を容器20
の雄ネジ21に螺合するように塑性変形させるととも
に、TEリング部5の下部を膨出段部22の下端に被せ
るように巻締める。
【0021】そして、このキャップ1を開栓方向9に回
すと、容器口部20aの雄ネジ21直下に設けられた膨
出段部22にキャップ1のTEリング部5が係合して、
その上昇が停止されることから、キャップ本体4とTE
リング部5とを連結している複数のブリッジ6に引張り
力が作用し、これらのブリッジ6が切断される結果、幅
広ブリッジ7を残してTEリング部5が水平スコア8に
沿ってキャップ本体4から切り離され、かつTEリング
部5に設けられた垂直スコア10に沿ってTEリング部
5がバンド状に開環する。容器20から取り外したキャ
ップ1は図7に示すように、キャップ本体4にTEリン
グ部5が開環されたバンド5aが幅広ブリッジ7の部分
で連結された状態となる。
【0020】容器20から取り外したキャップ1からバ
ンド5aを切り取るには、キャップ本体4を手で持って
バンド5aを引っ張り、このバンド5aを引きちぎる
か、このバンド5aを補助スコア11を折り目として複
数回折曲げて切断する。バンド5aを引きちぎる場合、
強くバンド5aを引っ張ると、従来品では補助スコア1
1に沿って切断が進まずに、切断面に鋸歯状の鋭い突起
(バリ)を生じることがあるが、このキャップ1は、補
助スコア11を切欠断面がくさび形に形成し、かつその
上側面11aと垂直面Vとがなす角度Aが60〜110
度、上側面11aと下側面11bとがなす角度Bが50
〜100度、下側面11bと垂直面Vとがなす角度Cが
10〜50度の範囲としたことによって、容器口部20
aから取り外したキャップ本体4からバンド5aを切り
離す際に、補助スコア11最深部からキャップ径方向内
方に向う線に沿って応力が集中して切断され、バンド5
aをキャップ本体4から容易に切り離すことができ、そ
の切断部に鋸歯状の鋭いバリが発生することがない。特
に、上記角度Aが60〜110度、角度Bが50〜10
0度、角度Cが10〜50度の範囲としたことによっ
て、後述する実験例の結果から明らかとなるが、切欠断
面が角形やV字谷状とされた補助スコアに比べ、バンド
5aを本体4から強く引っ張って切り離したり、バンド
5aを捩りながら引っ張るなどの切断条件であっても、
補助スコア11最深部からキャップ径方向内方に向う線
に沿って切断が起こり、バンド5a側とキャップ本体4
側のいずれかが薄く剥離された状態となって、バリや薄
刃状切断面が生じることがなく、キャップの取り外しに
おける安全性を高めることができる。
【0021】さらに、複数のブリッジ6を上窄まりの台
形に形成するとともに、複数の水平スコア8のそれぞれ
の上端を結ぶ線に沿って補助スコア11を設けたことに
より、キャップ本体4からTEリング部5が開環された
バンド5aを切り離した後のキャップ本体4側の切断部
が水平スコア8に沿って切断されたキャップ本体4下端
とほぼ一致するので、バンド5aを取り外したキャップ
本体4下端の凹凸を無くすことができ、バンド5aを切
り離した後のキャップ本体4の再密封時の安全性を高め
ることができる。
【0022】(実験例)厚さ0.23mmのアルミニウ
ム合金薄板(JIS3105)を用いて図1ないし図3
に示す形状のキャップ(外径28mm)を作製した。キ
ャップの天板部内面にはポリエチレン系樹脂からなるラ
イナーを形成した。このキャップの各寸法は以下の通
り。 通常の水平スコアの周方向長さ:12mm 幅広ブリッジの周方向長さ:3.2mm 通常ブリッジの周方向長さ:上端側:1.0mm 下端側:1.1mm 補助スコアの周方向長さ:3.0mm 補助スコアの深さの板厚に対する比率:16.7% TEリング部の垂直方向長さ4.0mm 垂直スコアの垂直方向長さ:3.8mm 垂直スコア深さの板厚に対する比率:30%
【0023】上記の各寸法は共通とし、角度A〜Cを次
の表1に示すように設定した実施例1〜3と比較例1〜
3の各キャップを、図6のような口部形状のガラス製容
器に装着し、キャップを開栓方向に回して開栓し、TE
リング部が開環されずに容器口部に残存したもの(リン
グ残り)の発生率を調べた(試料数は各キャップとも2
00個)。なお、比較例2は、補助スコアの切欠断面を
図8に示すように角形に形成したものであり、また比較
例3は補助スコアの切欠断面を図9に示すようにV字谷
形としたものである。
【0024】
【表1】
【0025】容器口部から取り外した上記実施例1〜3
及び比較例1〜4の各キャップの本体を、図7(a)に
示すように幅広ブリッジが上向となるように左手で持
ち、右手でバンドを上方に引きちぎる(a法)。図7
(b)に示すようにキャップ天板を上向きにして左手で
持ち、右手でバンドの中央を掴んで下方に引きちぎる
(b法)。これらa法とb法によってバンドを引きちぎ
った場合の切断面のバリ発生状況を観察し、その結果を
表2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】表2の結果から明かなように、補助スコア
を切欠断面がくさび形に形成し、かつその上側面と垂直
面とがなす角度Aが60〜110度、上側面と下側面と
がなす角度Bが50〜100度、下側面と垂直面Vとが
なす角度Cが10〜50度の範囲とした実施例1〜3
は、リング残りが生じることなく、バンド切断面にバリ
を生じることがなかった。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属製キ
ャップは、補助スコアを切欠断面がくさび形に形成し、
かつその上側面と垂直面とがなす角度Aが60〜110
度、上側面と下側面とがなす角度Bが50〜100度、
下側面と垂直面Vとがなす角度Cが10〜50度の範囲
としたことによって、容器口部から取り外したキャップ
本体からバンドを切り離す際に、補助スコア最深部から
キャップ径方向内方に向う線に沿って応力が集中して切
断され、バンドをキャップ本体から容易に切り離すこと
ができ、その切断部に鋸歯状の鋭いバリが発生すること
がない。特に、上記角度Aが60〜110度、角度Bが
50〜100度、角度Cが10〜50度の範囲としたこ
とによって、上述した実験例の結果から明らかなよう
に、切欠断面が角形やV字谷状とされた補助スコアに比
べ、バンドを本体から強く引っ張って切り離したり、バ
ンドを捩りながら引っ張るなどの切断条件であっても、
補助スコア最深部からキャップ径方向内方に向う線に沿
って切断が起こり、バンド側とキャップ本体側のいずれ
かが薄く剥離された状態となってバリや薄刃状切断面が
生じることがなく、キャップの取り外しにおける安全性
を高めることができる。
【0029】さらに、複数の水平スコアのそれぞれの上
端を結ぶ線に沿って補助スコア最深部を設けたことによ
り、キャップ本体からバンドを切り離した後のキャップ
本体側の切断部が、水平スコアに沿って切断されたキャ
ップ本体下端とほぼ一致するので、バンドを取り外した
キャップ本体下端の凹凸を無くすことができ、バンドを
切り離したキャップ本体を再密封する際の安全性を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の金属製キャップの一実施例を示
す正面図である。
【図2】図2は図1のキャップの要部拡大斜視図であ
る。
【図3】図3は同じキャップの補助スコアの垂直方向の
拡大断面図である。
【図4】図4は補助スコアの変形例を示す周方向の断面
図である。
【図5】図5は補助スコアの別な変形例を示す周方向の
断面図である。
【図6】図6は同じキャップを容器に装着した状態を示
す要部断面図である。
【図7】図7はバンド引きちぎりの方法を説明するため
の図である。
【図8】図8は従来品の補助スコア切欠断面の一例を示
す拡大断面図である。
【図9】図9は従来品の補助スコア切欠断面の他の例を
示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1……金属製キャップ、2……天板部、3……筒部、4
……キャップ本体、5……TEリング部、6……ブリッ
ジ、7……幅広ブリッジ、8……水平スコア、10……
垂直スコア、11……補助スコア、11a……上側面、
11b……下側面、V……垂直面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 41/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャップ本体と、該キャップ本体の開口
    端側に設けられたタンパーエビデンスリング部と、該タ
    ンパーエビデンスリング部と上記キャップ本体とを連設
    する複数のブリッジとを備えてなり、上記ブリッジのう
    ちの1つが幅広ブリッジとされ、各ブリッジの間が水平
    スコアとされ、上記タンパーエビデンスリング部に垂直
    スコアが設けられ、かつ上記幅広ブリッジに補助スコア
    が設けられた金属製キャップにおいて、 この補助スコアは切欠断面がくさび形をなし、その上側面と垂直面とがなす角度Aが、下側面と垂直面
    とがなす角度Cより大きく、 前記角度Aが60〜110度、上側面と下側面とがなす
    角度Bが50〜100度、前記角度Cが10〜50度の
    範囲とされたことを特徴とする金属製キャップ。
  2. 【請求項2】 補助スコアの最深部を、幅広ブリッジの
    両側の水平スコアのそれぞれの上端部を結ぶ線に沿って
    形成したことを特徴とする請求項1の金属製キャップ。
  3. 【請求項3】 補助スコアの最深部深さDを、キャップ
    板厚Eの5〜30%の範囲としたことを特徴とする請求
    項1または2の金属製キャップ。
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