JP3488573B2 - ボディ用化粧料の製造方法 - Google Patents
ボディ用化粧料の製造方法Info
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Description
およびマッサージ効果に優れたボディ用化粧料の製造方
法に関する。さらに詳しくは、シリコーンエラストマー
と特定粘度のジメチルポリシロキサンを混練して得られ
るシリコーンペーストを配合することで、保湿効果、マ
ッサージ効果、感触に優れるボディ用化粧料の製造方法
に関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、エステティック等で、ボディ用化粧料として、例え
ばスクワランオイルやジメチルポリシロキサンなどのオ
イル成分や海藻粉末などを配合して製造された乳化化粧
料等を用いてマッサージすることが行われている。そし
て、マッサージ後に、利用者がリラックス効果や肌の張
りなど、より明確に実感できる剤型の製造方法が求めら
れているが、しかしながら実効あるボディ用化粧料の製
造方法はなかった。 【0003】 【課題を解決するための手段】かかる実情に鑑み、本発
明者ら、より肌実感が高い製剤の製造方法について鋭意
検討を行った結果、特定粒子径のシリコーンエラストマ
ーを特定粘度のオルガノポリシロキサンと混練して得ら
れるシリコーンペーストを特定範囲で配合することを特
徴とするボディ用化粧料の製造方法が好適であることを
見いだした。すなわち、平均一次粒子径が0.1〜20
μmのシリコーンエラストマーを25℃での粘度が6〜
30cStのオルガノポリシロキサンと混練して、0.
1mmφのメッシュを通過する程度に粉砕したシリコー
ンペーストを、ボディ用化粧料100重量部に対して、
10〜99重量部配合することを特徴とするボディ用化
粧料の製造方法によって上記目的が達成される。 【0004】 【発明の実施の形態】本発明で用いるシリコーンエラス
トマーとは、電子顕微鏡を用いた観察による平均一次粒
子径が0.1〜20μmの範囲にある樹脂粉体であっ
て、シリコーンの3次元架橋構造を有し、粉体としてエ
ラストマーの性質を有するものであれば良い。シリコー
ンエラストマーの例としては、例えば東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製のトレフィルEシリーズ等が挙げ
られる。 【0005】本発明で用いるオルガノポリシロキサン
は、直鎖状または環状の分子を有し、25℃での粘度が
6〜30cStの範囲にあるものを用いる。この範囲で
あれば、保湿効果、マッサージ効果、感触に優れたボデ
ィ用化粧料が得られる。 【0006】本発明で用いるオルガノポリシロキサンと
しては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイド
ロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、ビフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オル
ガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシア
ルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性
ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、末端
変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アモ
ジメチコーン、アミノ変性ポリシロキサン、糖変性ポリ
シロキサン、グリセリル変性ポリシロキサン、アルキル
・ポリエーテル変性ポリシロキサン、シリコーンRTV
ゴムなど、従来公知のシリコーン化合物が使用できる。
また、揮発性シリコーンとして、環状4〜8量体のジメ
ルポリシロキサンや直鎖状低粘度ジメチルポリシロキサ
ンも使用可能である。この内、感触、コスト、安全性に
優れるジメチルポリシロキサンが好ましい。 【0007】本発明で用いる混練方法としては、例えば
上記の成分を多軸(1〜3軸)の押し出し混練機で混練
する方法や、ビーズミル、マイクロス(奈良機械製作所
社製)、オングミル(ホソカワミクロン社製)、ロール
ミル等の粉砕機を用いて混練する方法が挙げられる。 【0008】より具体的な例としては、20cStのジ
メチルポリシロキサンおよびシリコーンエラストマーを
粗混合し、これをマイクロスを用いて900rpmで8
分間粉砕した後、0.1mmφのメッシュを透過させて
シリコーンペーストを得る方法等が挙げられる。 【0009】ここで、粉砕の程度としては、目の開きが
0.1mmφのメッシュを通過させたときに、固形物が
残らない程度に粉砕を行う。 【0010】本発明のボディ用化粧料の製造方法に於け
るシリコーンペーストの配合量は、ボディ用化粧料10
0重量部に対して、10〜99重量部である。 【0011】本発明のボディ用化粧料の製造方法では、
上記成分の他に、通常化粧料に用いられる油剤、フッ素
化合物、樹脂、界面活性剤、感温剤、粘剤、防腐剤、香
料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中
和剤、pH調整剤等の成分を同時に配合することができ
る。 【0012】油剤の例としては、セチルアルコール、イ
ソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサ
デシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アル
コール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン
酸等の脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール等の多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラ
ウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イ
ソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノ
ステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステ
アリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オク
チル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スク
ワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナ
バロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム
核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油
脂、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げ
られる。 【0013】また、別の形態の油剤の例としては、例え
ばパーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロ
カーボン、フルオロアルコール等のフッ素化合物が挙げ
られる。 【0014】界面活性剤としては、例えばアニオン型界
面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性
剤、ベタイン型界面活性剤を用いることができる。 【0015】溶媒としては、エタノール、軽質流動イソ
パラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フ
ルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアル
コール、精製水等が挙げられる。 【0016】本発明の製造方法により得られるボディ用
化粧料の剤型としては、溶液、乳液、クリーム、ジェル
状の剤型を挙げることができる。本発明の製造方法によ
り得られるボディ用化粧料の適用部位は、顔、腕、首、
手、足、胴部であり、使用方法としては、肌に塗布して
使用するが、必要によっては、例えば塗布後にマッサー
ジし、その際に、マッサージ用具や発汗促進用具を用い
ることで本発明の効果が助長されるために好ましい。 【0017】 【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。また、実施例及び比較例のボディ用化粧
料の各種特性に対する評価試験方法を以下に示す。 【0018】〔保湿効果、マッサージ効果、感触の評価
試験方法〕 専門パネラー10名にて実施例および比較例で作製した
ボディ用化粧料をエステティシャンにより全身のマッサ
ージを行ってもらい、施術後の体験実感のアンケート結
果より、「保湿効果(しっとり感)」、「マッサージ効
果(肌の張り、艶)」、「感触(滑らかさ)」の各評価
項目について優れていると回答したパネラーの人数によ
り表1の基準に従い効果を判定した。 【0019】 【表1】 【0020】実施例1 シリコーンエラストマーとして東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製の「トレフィルE−505C」を使用
し、ジメチルポリシロキサンとしては25℃の粘度が2
0cStのものを使用し、トリメチルシロキシケイ酸溶
液として、50重量%トリメチルシロキシケイ酸/ジメ
チルポリシロキサン(6cSt)溶解液を用いた。 【0021】シリコーンエラストマー33重量部とジメ
チルポリシロキサン50重量部、およびトリメチルシロ
キシケイ酸溶液2重量部を予備混合した後、3本ローラ
ーを用いて4回混練してシリコーンペーストを得た。こ
れに、生理活性成分としての海藻抽出物(丸善製薬社
製、カイソウ抽出液BG)7重量部と、粉体としてのカ
オリン7重量部と平均一次粒子径35nmの微粒子酸化
チタン1重量部とをミキサーにて予め混合した混合粉末
を混合し、3本ローラーにて2回混練りして目的とする
ボディジェル化粧料を得た。 【0022】実施例2 実施例1で用いたのと同じシリコーンエラストマー、ジ
メチルポリシロキサンを用い、シリコーンエラストマー
40重量部とジメチルポリシロキサン60重量部を予備
混合した後、奈良機械製作所社製微粉砕機マイクロスを
使用し、900rpmにて10分間粉砕した後、網目
0.1mmφのメッシュを通過させ、目的とするボディ
ジェル化粧料を得た。 【0023】比較例1 スクワラン95重量部と無水珪酸5重量部を予備混合し
た後、3本ローラーを用いて4回混練してボディジェル
化粧料を得た。 【0024】比較例2 実施例2に於いて、シリコーンエラストマーの代わりに
平均一次粒子径4.5μmのポリメチルシルセスキオキ
サンを用いた他は全て実施例2と同様にしてペースト状
ボディ化粧料を得た。 【0025】 【表2】 【0026】表2の結果より、本発明の製造方法により
製造された実施例1、2は各評価項目に対していずれも
優れた評価結果を得られ、またリラックス効果が感じら
れたのに対して、比較例1、2では問題があった。また
比較例はいずれも、マッサージ時に上滑りを起こし、適
度な滑らかさに欠けるため、良好なマッサージ効果が得
にくい問題があった。また、ポリメチルシルセスキオキ
サンを多量に配合した比較例2は硬さが目立ち、いずれ
の評価項目も良い結果が得られなかった。 【0027】 【発明の効果】以上のことから、本発明の製造方法は、
保湿効果、マッサージ効果、感触に優れたボディ用化粧
料を提供することは明かである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 平均一次粒子径が0.1〜20μmのシ
リコーンエラストマーを25℃での粘度が6〜30cS
tのオルガノポリシロキサンと混練して、0.1mmφ
のメッシュを通過する程度に粉砕したシリコーンペース
トを、ボディ用化粧料100重量部に対して、10〜9
9重量部配合することを特徴とするボディ用化粧料の製
造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP16384696A JP3488573B2 (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | ボディ用化粧料の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09323917A JPH09323917A (ja) | 1997-12-16 |
JP3488573B2 true JP3488573B2 (ja) | 2004-01-19 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2487195A1 (en) | 2011-02-09 | 2012-08-15 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Paste composition and cosmetic containing it |
EP2505612A1 (en) | 2011-03-28 | 2012-10-03 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Organopolysiloxane elastomer composition and cosmetic containing the same |
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---|---|---|---|---|
FR2973704B1 (fr) * | 2011-04-11 | 2014-09-05 | Fabre Pierre Dermo Cosmetique | Composes activateurs des peptidyl-arginine desiminases 1 et/ou 3 dans l'epiderme et leurs utilisations |
JP2015124203A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-06 | 花王株式会社 | 油中水型乳化化粧料 |
-
1996
- 1996-06-03 JP JP16384696A patent/JP3488573B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09323917A (ja) | 1997-12-16 |
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