JP3488382B2 - 間ピッチ制御方法および装置 - Google Patents

間ピッチ制御方法および装置

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JP3488382B2
JP3488382B2 JP15562298A JP15562298A JP3488382B2 JP 3488382 B2 JP3488382 B2 JP 3488382B2 JP 15562298 A JP15562298 A JP 15562298A JP 15562298 A JP15562298 A JP 15562298A JP 3488382 B2 JP3488382 B2 JP 3488382B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は圧延材相互間の間
ピッチを制御する間ピッチ制御方法および装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】圧延装置において、たとえば鋼板、棒
鋼、線材、形鋼等を得るため、複数の材料を順次、1段
圧延装置あるいは複数段のスタンドを持つ多段式タンデ
ム圧延装置を通すことによって圧延する場合、圧延設備
あるいは下流設備の処理能力をもとに予め決められた圧
延間ピッチを実現するために、ローラテーブルあるいは
ピンチロール等の速度を変化させて圧延材を第1段圧延
ロールに送り込むタイミングを制御する間ピッチ制御方
法および装置がある。ここで言う間ピッチとは、先行圧
延材尾端が圧延ロールを抜けてから、次行材先端が同じ
圧延ロールに到着するまでの時間である。この種の圧延
装置においては、間ピッチが短すぎると圧延機出側に設
けられたフライングシャーや冷却床取込み装置、あるい
は巻取り機、ソー切断、検査床、段積み等の下流設備の
能力を超えてしまい、最悪の場合は材同土の衝突や材の
ライン外への飛び出し事故につながり、逆に間ピッチが
長すぎると生産効率が低下する。従って、高精度な間ピ
ッチ制御が要求されている。
【0003】図10は例えば特許第2645349号公
報に示された従来の圧延間ピッチ制御装置を示すもので
あり、図において、1は被搬送物である先行圧延材(以
下先行材と呼ぶ)、2は次行圧延材(以下次行材と呼
ぶ)、3は先行材1および次行材2を加熱するための加
熱炉、4は圧延材を加熱炉3から搬送するためのローラ
テーブル、5はローラテーブル4を駆動するローラテー
ブル駆動モータ、6はローラテーブル駆動モータの回転
速度を制御するモータ速度制御装置、7は先行及び次行
材を圧延し製品とする圧延ロール、8は先行材1の尾端
及び次行材2の先端を検出するたとえばHMD(Hot
Metal Detector)等の鋼材検出器、1
3は鋼材検出器8を先行材1の尾端が通過してから次行
材2の先端が通過するまでの時間を基にモータ速度制御
装置6に与える速度指令Vtを計算する間ピッチ制御器
である。
【0004】次に動作を説明する。まず、先行材1の尾
端が鋼材検出器8を通過してから次行材2の先端が鋼材
検出器8を通過するまでの時間twを間ピッチ制御器1
3内部の時間計測器にて求める。ここで、先行材1の尾
端が圧延ロール7に向かって走行する速度をViとし、
次行材2の先端が加熱炉3から鋼材検出器8まで搬送さ
れてくる速度をVcとする。一般に、Viは圧延ロール
7の回転数と後進率、実効ロール径等から計算される。
次行材2の先端は圧延ロール7に到着するまでに圧延ロ
ール入側同期速度Viまで減速する必要がある。ここ
で、鋼材検出器8から圧延ロール7までの先行材1の尾
端および次行材2の先端の位置と時間、速度の関係を図
11に示す。
【0005】ここで、tP は圧延ロール7における目標
間ピッチ、tB は先行材1の尾端が鋼材検出器8を通過
してから圧延ロール7に至るまでの時間、Lは鋼材検出
器8から圧延ロール7までの距離、t1は次行材2の先
端が鋼材検出器8を速度Vcで通過してから減速開始す
るまでの時間、t2は次行材2が速度VcからViまで
減速するのに要する時間、t3は次行材2がViまで減
速完了してから圧延ロール7に達するまでに必要な時間
である。ただし、次行材2は等減速度aにてVcからV
iまで減速するものとする。図11に示す関係から tw+t1+t2+t3=tB +t が成り立つ。ここで t2=(Vc−Vi)/a t3={L−Vc・t1−(Vc+Vi)×(Vc−V
i)/(2a)}/Vi t=L/Vi の関係式を代入して整理すると、下式が得られる。 間ピッチ制御器13は、この(1)式に従って次行材2
の先端が鋼材検出器8を速度Vcで通過してから速度V
iに減速開始するまでの時間t1を計算して速度指令値
Vtを変化させることにより、間ピッチを目標値に合わ
せる働きをする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の間ピッチ制御装
置は以上のように構成されているので、先行材1の尾端
が鋼材検出器8から圧延ロール7まで移動するときの速
度が正確にViと一致していないときは間ピッチが目標
値と一致しないため、圧延ロールの実効ロール径や後進
率等が予め正確に分からなければ正しく間ピッチ制御で
きないという問題点があった。
【0007】例えば、実効ロール径や後進率について予
め想定していた値と実際の値が異なる場合には、圧延ロ
ール7が先行材1を引っ張り込む力の方がローラテーブ
ル4が圧延材を搬送する力よりも強いため、先行材1の
尾端が圧延ロール7に向かって走行する速度はローラテ
ーブル速度Viと異なってしまい、図11に示すように
間ピッチはtP ではなくtP ’となってしまうという問
題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、実効ロール径や後進率が予め
正確に分からずに、先行材1の尾端が圧延ロール7に向
かって走行する速度とローラテーブル速度Viが異なっ
ている場合でも、先行材1の尾端が圧延ロール7を抜け
たタイミング等を利用して適切な補正を行なうことによ
り、間ピッチ誤差を最小限にとどめられるような間ピッ
チ制御方法および装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る間ピッチ
制御方法は、複数の圧延材を順次圧延ロールに通して圧
延する際の圧延材の間ピッチを制御するものにおいて、
第1段圧延ロールの位置に設置された圧延材尾端検出器
とこれより上流側に設置された第1の圧延材検出器とに
より圧延材がそれらの位置を抜けたことを検出し、第1
の圧延材検出器の出力により圧延材が圧延ロールを抜け
る時刻を予測するとともに次行圧延材の先端位置を計測
し、また、圧延材尾端検出器の出力により圧延材が圧延
ロールを抜ける時刻を実測し、これら予測時刻と実測時
刻および次行圧延材の先端位置とから予め定められた目
標間ピッチを実現するために次行圧延材の加減速タイミ
ングを演算により求め、次行圧延材の搬送速度を制御す
るようにしたものである。
【0010】また、この発明に係る間ピッチ制御装置
は、複数の圧延材を順次圧延ロールに通して圧延する際
の圧延材の間ピッチを制御するものにおいて、第1段圧
延ロールの位置に設置された圧延材尾端検出器、これよ
り上流側に設置された第1の圧延材検出器、第1の圧延
材検出器出力により次行圧延材の先端位置を検出する圧
延材先端位置計測手段、上記第1の圧延材検出器および
圧延材尾端検出器の出力により時間計測の起動停止タイ
ミングが与えられる時間計測器、および上記圧延材先端
位置計測手段の出力と上記時間計測器の出力をもとに予
め定められた目標間ピッチを実現するために次行圧延材
加減速タイミングを演算し次行圧延材の搬送速度を制御
する演算手段を備えたものである。
【0011】また、第1の圧延材検出器と圧延材尾端検
出器の間に第2の圧延材検出器を設置し、この検出器出
力により第1の圧延材検出器の出力を補正するようにし
たものである。
【0012】また、第2の圧延材検出器の出力により圧
延材先端位置計測手段の出力を補正するようにしたもの
である。
【0013】また、次行圧延材の搬送速度を制御する演
算手段から出される速度指令値を、次行材の先端が第1
の圧延材検出器を通過してから第2の圧延材検出器を通
過するまでの速度指令値を積分して得た距離と第1の圧
延材検出器と第2の圧延材検出器との実距離との比で補
正するようにしたものである。
【0014】また、時間計測器は、時間計測開始時のプ
リセット値が、第1の圧延材検出器と尾端検出器間を通
過する先行圧延材の平均速度を用いて設定されるような
されたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図に基づいて説明する。図1において、
1は被搬送物である先行圧延材(以下先行材と呼ぶ)、
2は次行圧延材(以下次行材と呼ぶ)、3は先行材1お
よび次行材2を加熱するための加熱炉、4は圧延材を加
熱炉3から搬送するためのローラテーブル、5はローラ
テーブル4を駆動するローラテーブル駆動モータ、6は
ローラテーブル駆動モータ5の回転速度を制御するモー
タ速度制御装置、7は先行および次行材を圧延し製品と
する圧延ロール、8は先行材1の尾端および次行材2の
先端を検出するたとえばHMD(HotMetal D
etector)等の鋼材検出器、9は鋼材検出器8か
らの次行材2の先端位置を与える鋼材先端位置カウン
タ、10は荷重あるいは圧延モータ電流等から圧延ロー
ラ7を先行材1の尾端が通過したことを検出するメタル
イン検出器、11は先行材1の尾端が鋼材検出器8を通
過したときに予めプリセットされた値を初期値として時
間計測を開始し、先行材1の尾端が圧延ローラ7を通過
する時刻を基準点0とする時間計測器、12は鋼材先端
位置カウンタ9および時間計測器11の出力を基にモー
タ速度制御装置6に与える速度指令Vtを計算する間ピ
ッチ制御器である。
【0016】次に動作を説明する。まず、先行材1の尾
端が圧延ロール7を通過するときを基準点0とする時刻
をtdとする。ここで、先行材1の尾端が鋼材検出器8
を通過したタイミングでは td=−L/Vi である。時間計測器11では、最初に先行材1の尾端が
鋼材検出器8を通過したときに時間計測器Aに初期値t
d=−L/Viをプリセットして直ちに時間計測を開始
する。そして、メタルイン検出器10の出力が「メタル
オフ」となって、先行材1の尾端が圧延ロール7に達し
たことを検知するまでは、時間検出器Aの時間計測値を
上限値を0とする上限リミッタを通した後に時間計測器
11の外部にtdとしてリアルタイムで出力する。次
に、先行材1の尾端が圧延ロール7に達したことを検知
すると、時間計測器Bに初期値0をプリセツトして直ち
に時間計測を開始する。そして、時間計測器Bの時間計
測値を時間計測器11の外部にtdとしてリアルタイム
で出力する。
【0017】ここで、もし先行材1の尾端が鋼材検出器
8から圧延ロール7まで移動する速度がViよりも速い
場合には時間計測器Aの出力が0になるよりも早く時間
計測器Bにより時間計測器11の出力tdは0になる。
また、先行材1の尾端が鋼材検出器8から圧延ロール7
まで移動する速度がViよりも遅い場合には、時間計測
器Aの出側には上限リミツタが設けられているため、時
間計測値Aの出力が0以上となっても、先行材1の尾端
が圧延ロール7に達したことを検知するまでは、外部に
は0より大きい正の値は出力されない。
【0018】次に、次行材2の先端が鋼材検出器8を通
過した後のローラテーブル駆動モータ速度制御装置6に
与える速度指令値あるいは接触または非接触式の速度計
出力の積分等から鋼材先端位置カウンタ9にて、鋼材検
出器8から次行材2の先端の位置XL をリアルタイムで
計算する。ここで、次行材2の現在の速度をVtとす
る。ある時刻においてVtがViより大きい場合、直ち
に減速度aで速度Viまで等減速したときに次行材2の
先端が圧延ロール7に達するまでに要する時間をtR1
すると tR1={L−XL −(Vt2−Vi2)/(2×a)}/Vi +(Vt−Vi)/a ・・・(2) ここで、図2に示す関係から、間ピッチをtP に制御す
るためには下式が成立する必要がある。 td+tR1>tP 上式に、(2)式を代入して整理すると XL <L−(tP −td)Vi−(Vt−Vi)2/(2×a) ・・・(3) ここで、 CH =L−(tP −td)Vi−(Vt−Vi)2/(2×a) ・・・(4) と定義すると、(3)式は次のように表わされる。 XL <CH ・・・(5) この式は、間ピッチ制御を行なうための、VtがViよ
り大きいときの次行材2の位置と速度の関係を表わして
いる。
【0019】また、ある時刻においてVtがVi以下の
場合、直ちに加速度aで速度Viまで等加速したときに
次行材2の先端が圧延ロール7に達するまでに要する時
間をtR2とすると tR2={L−XL −(Vi2−Vt2)/(2×a)}/Vi +(Vi−Vt)/a ・・・(6) ここで、前記と同様に、間ピッチをtP に制御するため
には下式が成立する必要がある。 td+tR2≧tP 上式に、(6)式を代入して整理すると XL ≦L−(tP −td)Vi+(Vi−Vt)2/(2×a) ・・・(7) ここで、 CL = L−(tP −td)Vi+(Vi+Vt)2/(2×a) ・・・(8) と定義すると、(7)式は次のように表わされる。 XL ≦CL ・・・(9) この式は、間ピッチ制御を行なうための、VtがVi以
下のときの次行材2の位置と速度の関係を表わしてい
る。
【0020】間ピッチ制御器12では、時間計測器11
の出力を基に(4)式のCH および(8)式のCL を計
算して、さらに鋼材先端位置カウンタ9が出力するXL
とCH を比較してXL の方が小さければVcを、そうで
ないときにXL とCL を比較してXL の方が小さければ
Viを、いずれでもないときには0をローラテーブル目
標速度Vt’として選択する。そして、ローラテーブル
目標速度Vt’を加減速度aの傾斜関数発生器に通した
信号を、速度指令Vtとしてモータ速度制御装置6に与
える。
【0021】このように構成したので、図3に示すよう
に先行材1の速度が予想よりも速くて、予定よりも早く
先行材1の尾端が圧延ロール7に達してしまった場合に
ついても、時間計測器11の出力tdが直ちに0とな
り、これは(4)式のCH に反映されて、次行材2の減
速は(5)式に基づくため、実際の減速タイミングは遅
くなり、図3の実際の間ピッチtP ’を目標間ピッチt
P に近づけることができる。
【0022】また、図4に示すように先行材1の速度が
予想よりも遅くて、予定よりも遅く先行材1の尾端が圧
延ロール7に達した場合についても、先行材1の尾端が
圧延ロール7に到着する予定時刻から実際に先行材1の
尾端が7に到着するまでの間は時間計測器11の出力t
dは0に保たれるので、これは(8)式のCL に反映さ
れて、次行材2は(9)式に基づいてViから更に減速
し、一定時間の後(9)式が成立してから速度Viまで
加速するので、図4の実際の間ピッチtP ’を目標間ピ
ッチtP に近づけることができる。
【0023】なお、図4の例では先行材1の尾端が圧延
ロール7に到着する予定時刻が次行材2の減速タイミン
グより遅い場合について説明したが、先行材1の尾端が
圧延ロール7に到着する予定時刻になっても次行材2の
速度がViより大きい場合についても、図4の説明と同
様に、(4)式と(5)式によって適切なタイミングで
次行材2は減速されるので実際の間ピッチを目標間ピッ
チに近づけることができる。
【0024】なお、ここではローラテーブルの減速度も
加速度も等しくaとする場合について述べたが、減速度
と加速度が異なる場合についても同様の式を立て同様の
構成とすることにより、上記同様の効果が得られる。ま
た、ここではローラテーブルは等加速度、等減速度の場
合について述べたが、等々加速度、等々減速度など加減
速のルールが明確で加減速時の走行距離を時間の関数と
して表わすことができる場合については上記同様の式を
立てることができ、同様の効果が得られる。また、ここ
では次行材がローラテーブルで搬送される場合について
述べたが、ピンチロール等の手段で搬送した場合につい
ても同様である。さらにまた、本実施の形態では鉄鋼プ
ラントの加熱炉での抽出タイミングについて説明した
が、全ての搬送ラインに採用してもよく、本実施の形態
と同様の効果を奏する。
【0025】実施の形態2.上記実施の形態1では、先
行材1の尾端位置は、鋼材検出器8を通過した後は圧延
ロール7の位置に到着するまでは実測することができな
い場合について説明したが、目標間ピッチが非常に短い
ときに先行材1の尾端速度が予定より小さい場合には、
間ピッチ修正しきれずに目標値より間ピッチが短くなっ
たり、最悪の場合には圧延ロール7に先行材1の尾端が
到着する予定時刻以前に先行材1と次行材2が衝突する
おそれがあった。
【0026】そこで、本実施の形態2では、図5に示す
ように鋼材検出器8と圧延ロール7の間に第2の鋼材検
出器14、および、先行材1の尾端が鋼材検出器14を
通過したときにtdを校正する機能を持つ時間計測器1
5を、それぞれ設ける。
【0027】次に、動作を説明する。図6に示すよう
に、第2の鋼材検出器14は第1の鋼材検出器8から距
離L1だけ下流に設置されている。そして、時間計測器
15にて、先行材1の尾端が鋼材検出器8を通過してか
ら鋼材検出器14を通過するまでの時間を時間計測器C
にて計測し、これをtcとする。すると、先行材1の尾
端が鋼材検出器8から鋼材検出器14まで移動するまで
の実際の速度をVi’と表わすと、下式の関係がある。 Vi’=L1/tc ここで、時間計測器15の出力tdは先行材1の尾端が
圧延ロール7を通過するときを基準点0とするので、 td=(L−L1)/Vi’ となるべきであり、Vi’を代入すると、下式となる。 td=−(L−L1)/L1×tc ・・・(10)
【0028】従って、先行材1の尾端が14を通過した
ときに、時間計測器15にて(10)式の右辺を計算し
て、時間計測器15の時間計測器Aの時間を強制的に
(10)式の右辺に書き換えることによって、tdは先
行材1の尾端速度の誤差に関して校正されたことにな
り、早い段階で間ピッチ修正が可能となるので、目標間
ピッチが非常に短いときに先行材1の尾端速度が予定よ
り小さい場合でも目標どおりの間ピッチを得ることがで
きる。
【0029】なお、ここでは時間計測器15内部に時間
計測器Aと時間計測器Cを別個に設けた場合について説
明したが、先行材1の尾端が鋼材検出器8を通過したと
きと鋼材検出器14を通過したときの2度、時間計測器
Aの出力を読み、それぞれの時間差を計算して時間計測
器Cに代えても同様である。また、ここでは第1の鋼材
検出器8と圧延ローラ7の間に第2の鋼材検出器14を
設ける場合について述べたが、同様の考え方によって更
に複数の鋼材検出器を設け、複数箇所での校正を行なう
ことによって制御精度を高めることができる。
【0030】実施の形態3.上記実施の形態2では、先
行材1の尾端が第2の鋼材検出器14を通過したタイミ
ングでtdを校正する場合について述べたが、本実施の
形態3では、図7に示すように、鋼材先端位置カウンタ
9に代えて次行材2の先端が第2の鋼材検出器14を通
過したときにカウンタ出力である鋼材先端位置XL を校
正する機能をもつ鋼材先端位置カウンタ16を設けてい
る。従って、ローラテーブル駆動装置に与えた速度指令
値と次行材2の実際の走行速度との誤差、すなわちロー
ラテーブルと材のすべりや、モータ駆動系の誤差を校正
できるため、より一層高精度な間ピッチ制御ができる。
【0031】また、ここでは第1の鋼材検出器8と圧延
ローラ7の間に第2の鋼材検出器14を設ける場合につ
いて述べたが、同様の考え方によって更に複数の鋼材検
出器を設け、複数箇所での校正を行なうことによって制
御精度を高めることができる。
【0032】実施の形態4.図8は実施の形態4を示す
ものである。上記実施の形態3では次行材2について先
端位置のみを校正する場合について述べたが、本実施の
形態では、図8に示すように、次行材2の先端が鋼材検
出器8を通過してから鋼材検出器14を通過するまでの
速度指令値Vt”を積分して距離に換算した値をLT
表わすならば、L1をLT で割ることによって速度指令
値に対して実際に次行材2がどれだけ移動したかという
比率が求められるので、本来の速度指令値にL1/LT
の逆数すなわちLT /L1を乗じたものを速度指令値V
tとして出力する間ピッチ制御器17を設けている。従
って、ローラテーブルと材のすべりやモータ駆動系の誤
差を、次行材2の先端が鋼材検出器14の位置に来たと
きのみならず圧延ローラ7に至るまで全域で補正できる
ため、ローラテーブルと材のすべりやモータ駆動系の誤
差が大きい場合でも高精度な間ピッチ制御ができる。
【0033】また、ここでは第1の鋼材検出器8と圧延
ローラ7の間に第2の鋼材検出器14を設ける場合につ
いて述べたが、同様の考え方により、更に複数の鋼材検
出器を設けることによって複数区間別に速度指令値と実
績の比率を求めて、区間別に補正を行なうことによって
更に制御精度を高めることができる。
【0034】実施の形態5.上記実施の形態1から実施
の形態4では、先行材1の尾端速度の不確かさを次行材
2の先端が鋼材検出器8を通過してから圧延ロール7に
至るまでのどこかのタイミングで補正する場合について
述べたが、本来1回だけの減速で済むはずが、場合によ
っては複数回の加減速を行なう必要があり、各圧延材ご
とに毎回不要な加減速運転を行なうことはローラテーブ
ル駆動エネルギー損失の観点からも設備の機械的疲労の
観点からも好ましくない。一方、圧延ラインにおいては
ロール組替等の回数をなるべく減らすために、同じサイ
ズの製品はできるだけ続けて同じスケジュールで圧延す
るのが一般的である。
【0035】そこで、本実施の形態5では、図9に示す
ように、先行材1の尾端が鋼材検出器8を通過してから
圧延ローラ7に到着するまでの時間で距離Lを割ること
により、実際に先行材1の尾端が移動した速度Vi”を
求めて、同じスケジュールで圧延する次行材の尾端が鋼
材検出器8を通過したときに時間計測器Aにプリセット
する値を−L/Vi”とするような時間計測器18を設
けている。このため、先行材尾端速度に予定値と比べて
大きな誤差がある場合でも、同じ圧延スケジュールの2
本目の後、すなわち3本目以降の材は複数回の加減速を
することなく、決められた間ピッチを守ることができ
る。
【0036】なお、ここでは同じ圧延スケジュールの中
で1本目と2本目の間も目標間ピッチとする場合につい
て述べたが、通常は1本目で圧延状態や設備の状態の様
子を見るために、1本目と2本目の間ピッチをわざと長
くとることも多い。このため、同じ圧延スケジュールの
中で2本目の抽出ピッチだけを意図的に長くした場合に
は、1本目のVi”を用いることができるので、どの材
も複数回の加減速をしなくて済む。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、リア
ルタイムで次行材の速度切換判断をしており、先行材の
尾端が圧延ローラに到着した実績によって次行材の速度
に補正を加えるので、先行材の尾端速度が予想よりも速
くても遅くても間ピッチを目標値に制御することができ
る。
【0038】また、第1の圧延材検出器と圧延ローラの
間に第2の圧延材検出器を設けたので先行材尾端の速度
誤差に早い段階で対応することができ、目標間ピッチが
非常に短いときに先行材の尾端速度が予定より小さい場
合でも目標どおりの間ピッチを得ることができる。
【0039】また、第2の圧延材検出器を利用して次行
材の先端位置も校正したので、第1の圧延材検出器から
第2の圧延材検出器までの間でローラテーブルと材のす
べりやモータ駆動系の誤差がある場合でも目標どおりの
間ピッチを得ることができる。
【0040】また、ローラテーブルと材の間のすべりや
モータ駆動系の誤差は速度指令値に比例してると見なし
て速度指令値と実績の比率を計算して速度指令値を補正
するようにしたので、第1の圧延材検出器から圧延ロー
ラに至るまで全域でローラテーブルと材の間のすべりや
モータ駆動系の誤差が大きい場合でも間ピッチ制御精度
を高くすることができる。
【0041】また、同じ圧延スケジュールにて圧延され
る先行材の尾端速度実績から時間計測器プリセット値の
精度を高めたので、制御中の補正が少なくなり、不要な
加減速運転を無くしてローラテーブル駆動エネルギー損
失および設備の機械的疲労を軽減し、かつ高精度な間ピ
ッチ制御ができる間ピッチ制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る間ピッチ制御
装置を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1の動作を説明するグラフであ
る。
【図3】 実施の形態1の動作を説明するグラフであ
る。
【図4】 実施の形態1の動作を説明するグラフであ
る。
【図5】 この発明の実施の形態2に係る間ピッチ制御
装置を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態2の動作を説明するグラフであ
る。
【図7】 この発明の実施の形態3に係る間ピッチ制御
装置を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態4に係る間ピッチ制御
装置を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態5に係る間ピッチ制御
装置を示すブロック図である。
【図10】 従来の圧延間ピッチ制御装置を示すブロッ
ク図である。
【図11】 従来の圧延間ピッチ制御装置の動作を説明
するグラフである。
【符号の説明】
1 先行材、2 次行材、3 加熱炉、4 ローラテー
ブル、5 ローラテーブル駆動モータ、6 モータ速度
制御装置、7 圧延ロール、8 第1の鋼材検出器、
9、16 鋼材先端位置カウンタ、10 メタルイン検
出器、11、15、18 時間計測器、12、17 間
ピッチ制御器、14 第2の鋼材検出器。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延材を順次圧延ロールに通して
    圧延する際の圧延材の間ピッチ制御方法において、第1
    段圧延ロールの位置に設置された圧延材尾端検出器とこ
    れより上流側に設置された第1の圧延材検出器とにより
    圧延材がそれらの位置を抜けたことを検出し、第1の圧
    延材検出器の出力により圧延材が圧延ロールを抜ける時
    刻を予測するとともに次行圧延材の先端位置を計測し、
    また、圧延材尾端検出器の出力により圧延材が圧延ロー
    ルを抜ける時刻を実測し、これら予測時刻と実測時刻お
    よび次行圧延材の先端位置とから予め定められた目標間
    ピッチを実現するために次行圧延材の加減速タイミング
    を演算により求め、次行圧延材の搬送速度を制御するよ
    うにしたことを特徴とする間ピッチ制御方法。
  2. 【請求項2】 複数の圧延材を順次圧延ロールに通して
    圧延する際の圧延材の間ピッチ制御装置において、第1
    段圧延ロールの位置に設置された圧延材尾端検出器、こ
    れより上流側に設置された第1の圧延材検出器、第1の
    圧延材検出器の出力により次行圧延材の先端位置を検出
    する圧延材先端位置計測手段、上記第1の圧延材検出器
    および圧延材尾端検出器の出力により時間計測の起動停
    止タイミングが与えられる時間計測器、および上記圧延
    材先端位置計測手段の出力と上記時間計測器の出力をも
    とに、予め定められた目標間ピッチを実現するために次
    行圧延材加減速タイミングを演算し次行圧延材の搬送速
    度を制御する演算手段を備えたことを特徴とする間ピッ
    チ制御装置。
  3. 【請求項3】 第1の圧延材検出器と圧延材尾端検出器
    の間に第2の圧延材検出器を設置し、この検出器の出力
    により第1の圧延材検出器の出力を補正するようにした
    ことを特徴とする請求項2記載の間ピッチ制御装置。
  4. 【請求項4】 第2の圧延材検出器の出力により圧延材
    先端位置計測手段の出力を補正するようにしたことを特
    徴とする請求項3記載の間ピッチ制御装置。
  5. 【請求項5】 次行圧延材の搬送速度を制御する演算手
    段から出される速度指令値を、次行圧延材の先端が第1
    の圧延材検出器を通過してから第2の圧延材検出器を通
    過するまでの速度指令値を積分して得た距離と第1の圧
    延材検出器と第2の圧延材検出器との実距離との比で補
    正するようにしたことを特徴とする請求項3または請求
    項4記載の間ピッチ制御装置。
  6. 【請求項6】 時間計測器は、時間計測開始時のプリセ
    ット値が、第1の圧延材検出器と尾端検出器間を通過す
    る先行圧延材の平均速度を用いて設定されるようなされ
    たことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一
    項記載の間ピッチ制御装置。
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