JP3487770B2 - Lanにおける衝突検出方法および衝突検出装置並びにその端末装置 - Google Patents

Lanにおける衝突検出方法および衝突検出装置並びにその端末装置

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JP3487770B2
JP3487770B2 JP28157998A JP28157998A JP3487770B2 JP 3487770 B2 JP3487770 B2 JP 3487770B2 JP 28157998 A JP28157998 A JP 28157998A JP 28157998 A JP28157998 A JP 28157998A JP 3487770 B2 JP3487770 B2 JP 3487770B2
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は端末装置間で双方向
にデ−タ通信を行うネットワークシステムに関し、特
に、同軸ケーブルを用いて高周波的に分岐されたLAN
におけるデータ信号の衝突検出方法および衝突検出装置
並びにその端末装置に関する。本発明は、市中から各家
庭あるいは各事業所に配備されたCATVおよびTVの
同軸ケーブルを用いて構築されたLANに適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、所定のエリア内で複数の端末
装置を伝送線に接続し、データをシリアルに送受信する
システムがある。それは、ローカルエリアネットワーク
(以下、LANという)と呼ばれ、データの衝突を監視
するトランシーバ、データの分配器であるハブ、データ
の入出力装置である各端末器から構成される。そして、
トランシーバ間は同軸ケーブルによって、トランシー
バ、ハブおよび各端末器はツイストペア線によって接続
されている。その代表としてIEEE802に準拠した
イーサネットがよく知られている。
【0003】その伝送方式はベースバンド方式であり、
0,1のデータをバイフェーズ電圧にして、伝送線に送
出する方式である。伝送媒体によって10BASE5,
10BASE2,10BASE−Tに分けられる。その
伝送速度は10Mbps である。また、この場合のアクセ
ス制御方式は、CSMA/CD(Carrier Sense M
ultiple Acess with Collision Detection:搬送波
感知多重アクセス/衝突検出)と類似の方式であり、デ
ータの送信に先立ち、同軸ケーブル上のチャネルの専有
の有無すなわち送信衝突の有無を確認の後、送信先のア
ドレスと送信元のアドレスを付けてデータを送信する方
式である。
【0004】具体的には、図10に示すネットワークシ
ステムがある。幹線である同軸ケーブル300には複数
のトランシーバ200、220が取り付けられ、その下
位にはツイストペア線を介してハブ100、ハブ120
が、さらにその下位には端末器であるコンピュータ装置
101等が接続されている。トランシバー200,22
0は、データの中継を行うと共に同軸ケーブル300上
のデータの衝突を監視する。例えばコンピュ−タ装置1
01からハブ100を介してデータ送信の要求がある
と、トランシバ−200自身が電流源201より直流の
定電流を同軸ケーブル300の終端抵抗に送出する。そ
して、その線間の電圧をコンパレータ202にて参照電
圧Vrefと比較する。例えば、他の端末装置がネット
ワークを既に使用している上に、衝突検出用の直流定電
流を流すと、同軸ケーブル300には正常に送信が行わ
れている場合の2倍の直流電流が流れる。この時、同軸
ケーブル300の線間の電圧は参照電圧Vrefを越え
る。これにより、送信開始時に送信衝突が発生すること
が検出される。この場合には、データ信号の送信を行わ
ないようにすることで、既に、同軸ケーブル300上を
伝送しているデータ信号が保護される。
【0005】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、従来のハ
ブとツイストペア線を用いたLANの網形態は、バス型
であり、多数のハブが幹線の同軸ケーブルに接続される
マルチドロップ方式である。そしてアクセス制御方式
は、直流の定電流を終端抵抗に流し、その線間の電圧か
ら衝突を判断する方式である。従って、同軸ケーブルを
交流的に分岐、分配してLANを拡張することはできな
かった。また、通信規格である10BASE5では、そ
の幹線長は高々500mであり、場合によっては必要な
エリアを全てカバーできるものではなかった。また、ハ
ブに接続されるツイストペア線の長さも高々100m止
まりである。さらに、このハブに接続される端末数にも
制約がある。従って、必ずしも広範囲に自由度の高いL
ANが構築されるものではなかった。
【0006】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、従来システムの端末
数およびその配置の自由度に関する問題は、上記ツイス
トペア線を使用した伝送方式にあることに着目し、直流
電流に代えて、交流信号により送信衝突を検出すること
を可能とすることで、交流的に分岐し得る同軸ケーブル
を伝送路として用い、広範なエリアで自由度の高いロー
カルエリアネットワークシステムを形成することであ
る。また、他の目的は、すでに市中あるいは各事業所/
各家庭に配備されているCATVおよびTVの同軸ケー
ブル線を利用し、TV機能を保持しつつ各事業所/各家
庭の端末間でデータの授受ができるLANに適用し、そ
の使用コストを下げることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載のLANにおける衝突検出方法
は、イーサネット仕様のデータで高周波搬送波を変調し
てデータ信号とし、データ信号をネットワークに送出す
ることによって複数の端末装置間でデータ通信を行うL
ANにおいて、分岐器あるいは分配器を用いて同軸ケー
ブルを高周波的に分岐して拡張したLANに適用され、
複数の端末装置はデータ信号をネットワークに送出する
時には、データ信号に先行し、データ信号の送信終了ま
での期間、衝突判定のための衝突判定交流信号をネット
ワークに送出し、ネットワーク上の衝突判定交流信号の
振幅の大きさに基づいてネットワークにおける送信衝突
を検出することを特徴とする。ここで、複数の衝突判定
交流信号が重畳された場合には、振幅は時間的に変動す
る。よって、上記の振幅の大きさの概念は、最大振幅、
平均振幅、瞬時電力、平均電力等の振幅に比例した全て
を含む。
【0008】このネットワークは、同軸ケーブルに高周
波を分岐する分岐器あるいは分配器接続することにより
拡張されている。その分岐器あるいは分配器は、直流は
伝達せず交流は伝達するトランス結合素子等が使用され
る。このネットワークに接続された複数の端末装置は、
データ信号の送出に先立ち、送信衝突を検出するための
衝突判定交流信号を送出する。その衝突判定交流信号
は、分岐器、又は、分配器を反射なく通過し、同軸ケー
ブル全体に送出される。そして、その衝突判定交流信号
の振幅の大きさに基づいて送信衝突が検出される。よっ
て、確実に送信衝突が回避でき、確実なデータ通信がで
きる。これにより、同軸ケーブルを分岐器あるいは分配
器によって拡張したLANに対しても、高周波搬送波を
イーサネット仕様のデータで変調したデータ通信が可能
となる。即ち、1つのチャネルを用いたパケット通信が
可能となる。特に、上述の分岐器あるいは分配器を含ん
だCATV網を利用してLANを構築する場合に適用で
きる。
【0009】 更に、送信衝突がネットワーク内に少な
くとも1つ設けられた衝突検出装置によって検出され
る。これにより、複数の端末装置はそれぞれ衝突検出装
置を備える必要がない。よって、効率的で安価な衝突検
出方法となる。
【0010】
【0011】
【0012】 更に、端末装置は、衝突判定交流信号の
初期期間において、位相又は周波数を推移させることを
特徴とする。この結果、既に、ネットワーク上に、位相
又は周波数が一定となった衝突判定交流信号が存在する
状態で、他の端末装置から衝突判定交流信号が送出され
ると、この初期期間において、2つの衝突判定交流信号
の位相差と周波数差は時間の関数で変化することにな
る。この結果、初期期間において、振幅が2倍となるピ
ーク値が検出される。このように、初期期間において、
位相又は周波数を推移させることで、必ず、所定の振幅
以上のピーク値を検出することが可能となり、送信衝突
の判定を確実に行うことができる。
【0013】 更に、衝突検出装置において受信される
各端末装置から出力された各衝突判定交流信号の受信レ
ベルが一定となるように、各端末装置は衝突判定交流信
号の送信レベルを調整して送信するように方法である。
これにより、例えば伝送路の長さ、分岐器による減衰に
応じてその衝突判定交流信号の送出レベルを設定するこ
とができ、衝突検出装置は常に一定振幅の衝突判定交流
信号を受信することができるので、送信衝突の検出精度
が向上する。従って、ネットワークのシステムの条件に
左右されないLANにおける衝突検出方法となる。
【0014】 請求項2に記載のLANにおける端末装
置は、上述のLANにおける衝突検出方法に用いる端末
装置であって、衝突判定交流信号を送出した後、初期期
間が経過するまでに、衝突検出装置から衝突信号を受信
しない場合には、データ信号をネットワークに送出し、
衝突信号を受信した場合には、データ信号を送出するこ
となく、衝突判定交流信号の送出を停止することを特徴
とする。衝突判定交流信号を送出した端末装置は衝突信
号を受信した場合は、データ信号を送出せず、逆に衝突
信号を受信しない場合にはデータ信号を送出する。従っ
て、データ信号を衝突させることなく確実なデータ通信
を可能とする端末装置となる。ここで、衝突信号は任意
の信号で良い。例えば、衝突が検出された時には、所定
周波数の信号を送出するようにしても良いし、衝突が検
出されない場合に常時、所定周波数の信号を送出するよ
うにしておき、衝突が検出された時にこの信号の出力を
停止するようにしても良い。また、衝突を示すデータを
変調した信号であっても良い。
【0015】 請求項3に記載のLANにおける衝突検
出装置によれば、上述のLANにおける衝突検出方法に
用いる衝突検出装置であって、ネットワーク上の衝突判
定交流信号を受信し、その信号の振幅が所定値を越える
場合に送信衝突と判定して、ネットワークに衝突信号を
送出することを特徴とする。衝突信号がその衝突検出装
置の下位に接続された全ての端末装置に送出され、それ
らの端末装置が制御される。送信衝突と判定した場合に
は、衝突信号を全ての複数の端末装置に送信し、送信要
求のある端末装置に対してデータ信号の送出を禁止す
る。逆に、送信衝突であると判定されなかった場合に
は、衝突信号を送信しない。これにより、衝突判定交流
信号を送出した送信要求のある端末装置は、データ信号
を送出することが可能となる。よって、複数の端末装置
を制御し、確実なデータ通信を行わせる衝突検装置とな
る。
【0016】 請求項4に記載のLANにおける衝突検
出装置は、同軸ケーブルと分岐器あるいは分配器によっ
て他の衝突検出装置にツリー構造に接続されている。各
衝突検出装置は、その衝突検出装置の下位に接続された
複数の端末装置を制御する。これにより、最も短経路す
なわち最短時間で送信衝突を検出できる。よって、送信
衝突検出を最も効率よく検出する衝突検出装置となる。
また、この衝突検出装置には、分配器あるいは分岐器を
必要に応じて任意に取り付けることで、接続可能な端末
装置の数を増加させることができる。従って、自由度の
高いローカルエリアネットワークを実現する衝突検出装
置となる。
【0017】 請求項5に記載のLANにおける衝突検
出装置は、CATV網に形成されたLANに適用され、
衝突判定交流信号はCATVの空きチャネルを利用して
送出されることを特徴とする。これによりCATV網を
利用したLANにも適用できる利便性の高い衝突検出装
置となる。
【0018】 請求項6に記載のLANにおける衝突検
出方法は、例えば一事業所あるいは1家屋等の所定エリ
ア内に配備されたTV配線網に適用され、衝突判定交流
信号およびデータ信号はTVの空きチャネルを利用して
送出される。通常のTV配線網は、CATV網と同様、
同軸ケーブルが分岐されて形成されている。従って、こ
の衝突検出方法および衝突検出装置並びに端末装置を用
いれば、既存のTV受信に加え、所定エリア内でLAN
を形成することができる。よって、非常に利便性のよい
LANにおける衝突検出方法となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。なお、本発明は下記実施例
に限定されるものではない。 (第1実施例)図1は同軸ケーブルと分岐器を用いて高
周波的に接続されたツリー状LANの概略構成図であ
る。本発明の衝突検出方法は、このLANに適用され
る。このLANは、大きく衝突検出装置10、分岐器2
0、端末装置30、入出力装置であるコンピュータ装置
40から構成され、端末装置30とコンピュータ装置4
0間以外は全て同軸ケーブルによって接続されている。
尚、端末装置30とコンピュータ装置40はツイストペ
ア線によって接続されている。分岐器20はトランス結
合された方向性結合器であり、送信衝突時に衝突検出装
置10から送信される衝突信号は、上流から下流へ分
岐、又は、分配されて伝送される。また、逆に各端末装
置30からの衝突判定交流信号やデータ信号は、その上
流側へ伝送される。
【0020】各端末装置30は、データ信号送出時に、
現在の伝送路使用状態を伝送路上の他キャリアの有無に
より判断する。他キャリアが存在すれば、他端末装置3
0がデータ信号を送信中であるので、新たなデータ信号
は送信しない。
【0021】一方、他キャリアが存在しない場合は、デ
ータ信号を送信するのであるが、この時、他の端末装置
30がほぼ同時にデータ信号を送信をする可能性があ
る。このため、各端末装置30はその内部に衝突判定交
流信号発生部35を有し、データ信号送出に先立ち、各
々の衝突判定交流信号発生部35によって周波数が各端
末装置毎に僅かに異なる高周波の衝突判定交流信号Fs
を送出する。その衝突判定交流信号Fsの周波数は例え
ば26MHzであり水晶発振子等によって得られる。ま
た、その各々の差周波数は約10kHz〜100KHz 毎で
ある。この衝突判定交流信号Fsはデータ信号を載せる
搬送波としてもよい。
【0022】衝突検出装置10は、この衝突判定交流信
号Fsを検出する衝突検出部15を備えており、同軸ケ
ーブル上に送出された衝突判定交流信号Fsを検出す
る。その検出方法は、受信した衝突判定交流信号Fsの
振幅値の比較である。例えば、あるコンピュータ装置4
0が単独でLAN内にデータ信号を送出する場合は、そ
れに接続された端末装置30の衝突判定交流信号発生部
35から、周波数Fs1の衝突判定交流信号Fsが同軸
ケーブルを介して衝突検出装置10に送出される。衝突
検出装置10は、その信号を衝突検出部15で受信す
る。その波形を図2(a)に示す。そして、その振幅V
oを比較器等で所定値Vthと比較する。1つの衝突判
定交流信号Fsだけが存在する場合には、衝突検出部1
5で受信する信号の振幅は所定値Vth以下となり、送
信衝突とは判定されない。従って、衝突検出装置10か
らは衝突信号Fcが送出されず、衝突判定交流信号Fs
を送出した端末装置は、衝突判定交流信号Fsを送出し
続けると共に、所定の初期期間が経過した後、データ信
号を送出する。
【0023】一方、僅かに遅れて他のコンピュータ装置
40からLAN内にデータ信号の送信要求がある場合
は、同じくそれに接続された端末装置30から、周波数
Fs2の衝突判定交流信号Fsが衝突検出装置10に送
出される。途中、分岐器20があるが、分岐器20は高
周波的に接続されているので、その信号は衝突検出装置
10まで伝送される。この状態では、同軸ケーブル上に
は2つの衝突判定交流信号が重畳されていることにな
る。衝突検出装置10は、周波数Fs1と周波数Fs2
の両衝突判定交流信号Fsを受信する。その振幅は、位
相が一致した場合は振幅が2倍になる(図2の
(b))。逆に、位相が180度ずれた場合は、ほぼゼ
ロとなる。端末装置30から送出される衝突判定信号F
sの位相あるいは周波数は僅かに異なっているので、確
実に位相が一致する場合があり、その時の最大振幅は所
定値Vthを越える。従って、この場合には、送信衝突
と判定される。
【0024】衝突と判定された場合は、図1に示すよう
に例えば約30MHzの衝突信号FcがLAN内の全ての
各端末装置30に送信される。そして、送信を開始しよ
うとしている端末装置30、即ち、新たに衝突判定交流
信号Fsを出力した端末装置30は、その衝突信号Fc
を受信し、衝突判定交流信号Fsの出力を直ちに停止す
ると共にデータ信号の送出を行わない。これにより、僅
かに遅れてデータ送信要求、すなわち衝突判定交流信号
Fsが送出されても、確実に衝突の有無が判断され、現
在のデータ信号の送信が保護される。
【0025】このようにデータ信号送出時には、他キャ
リア検出と衝突判定交流信号Fsによる検出の2段階検
出によって送信衝突を検出している。従って、確実にそ
れを検出する事ができる。又、データ信号送出時に、伝
送路に他キャリアが存在するか又はデータが存在するか
を検出して、他キャリア又はデータが存在しない場合
に、上記の衝突判定交流信号を出力して衝突判定してい
るが、他キャリア又はデータの存在を検出することな
く、衝突判定交流信号の出力とその信号の衝突判定だけ
で、伝送路が空き状態か使用状態かを判定しても良い。
即ち、衝突判定交流信号はデータが送出されている間も
出力されている。よって、上述した衝突判定はデータが
送出されている間も可能であるので、これからデータを
送信しようとしている端末装置が衝突検出信号を受信し
た場合には、伝送路が使用状態と判定してデータの送信
を停止し、データを既に送信している端末装置はデータ
の送信を継続する。このようにしても、確実な衝突判定
が可能である。尚、端末装置30から出力されたデータ
信号は衝突検出装置10において、所定の下りチャネル
の周波数に変換されて同軸ケーブルに折り返される。こ
れにより、端末装置30間でのデータ通信が可能とな
る。
【0026】また、分岐器20を双方向性とすることも
できる。また分岐器20に代えて図示しない双方向性の
分配器を用いることもできる。この場合には、衝突検出
装置10において、上りデータ信号の折り返しを行わな
い。即ち、端末装置30から出力されたデータ信号は、
これらの分岐器20や双方向性の分配器で下流側にも伝
送されるために、同一搬送周波数を用いて、端末装置3
0間でのパケット通信が可能となる。
【0027】また、端末装置30から送出される衝突判
定交流信号の周波数Fs1とFs2を大きく異ならせ、
図2(c)に示すように、衝突検出装置10において2
乗復調することにより検出してもよい。2つの異なる衝
突判定信号Fsを2乗復調すると、|Fs1−Fs2|
の差周波数の放絡線が現れる。この放絡線の最大振幅が
所定値Vthを越える場合、送信衝突と判定してもよ
い。
【0028】また、さらに確実に衝突を検出するには、
上記衝突判定交流信号の発生に電圧制御型水晶発振子V
COを用い、それにランダム関数を入力させるのが望ま
しい。ランダム関数による電圧波形を入力させると、ラ
ンダムに位相変調あるいはランダムに周波数変調された
衝突判定交流信号Fsが得られる。ランダムに周波数変
調された衝突判定交流信号Fsおよび重畳された信号波
形を図2(d)に示す。ランダムであるのでその重畳信
号には、確実に所定値vthを越える箇所が存在する。
これにより、更に確実に送信衝突が検出でき検出精度を
上げることができる。又、衝突判定交流信号の所定の初
期期間だけ、周波数又は位相を推移させて、初期期間が
経過した後、一定の周波数としても良い。伝送路に既に
周波数又は位相が一定となっている衝突判定交流信号が
存在する場合には、初期期間において、2つの衝突判定
交流信号の相対的位相関係が時間的に変動するため、同
一位相となる時刻が必ず存在し、2倍の振幅が得られる
時刻が必ず存在する。
【0029】(第2実施例)図3に本発明の端末装置3
0の構成図を示す。この端末装置30は、第1実施例の
LANにおける衝突検出方法に適用される。また、図4
に同じくLANにおける衝突検出方法に用いられる衝突
検出装置10の構成図を示す。本発明の端末装置30
は、イーサネットインターフェース31、イーサネット
仕様のデータで搬送波を変調する変調部32、変調され
た信号からデータを取り出す復調部33、衝突検出装置
10からの衝突信号を検出する衝突信号検出部34、衝
突を検出させるため高周波信号を送出する衝突判定交流
信号発生部35、衝突検出装置10から送出されたパイ
ロット信号を取り出だすパイロット信号BPF(バンド
パスフィルタ)38、そのパイロット信号振幅と基準信
号振幅の比較により伝送路の減衰量を補正する電圧制御
型減衰器36、その電圧制御型減衰器36を制御する差
動増幅器37から構成される。尚、変調には、振幅変
調,周波数変調,位相変調があり、本実施例では振幅変
調が使用される。伝送方式は、周波数が多重化されたブ
ロードバンド方式であり、例えば上り搬送波Fuには5
M〜112MHz帯が、下り搬送波Fdには150MHz〜
450MHz帯が割り当てられており、双方向通信となっ
ている。また、衝突信号Fcには、同じく30MHzが選
ばれている。
【0030】コンピュータ装置40から入力されたデー
タ信号は所定の通信形式(10BASE−T)でツイス
トペア線に送出される。ツイストペア線に送出されたデ
ータ信号はイーサネットインターフェース31を介し、
変調部32に送信される。変調部32では、例えば上り
搬送波Fu(60MHz)がこのデータ信号に基づいて振
幅変調され、電圧制御型減衰器36を介して同軸ケーブ
ルで形成されたネットワークに送出される。尚、データ
信号の送信衝突を回避するため先ず復調部33にて現在
の伝送路の使用状況が調べられる。例えば、他キャリア
の有無あるいはデータの有無によって判定される。他キ
ャリアが検出されれば、データ送信は行われない。
【0031】他キャリアが検出されない場合は、同時送
信衝突を回避するためさらにネットワーク上の衝突検出
装置10にデータ信号の送信を知らせる。これは衝突判
定交流信号発生部35から、所定周波数の衝突判定交流
信号Fsを送信することによってなされる。
【0032】ところで、衝突検出装置10は、各端末装
置30から送出された衝突判定交流信号Fsの振幅値か
ら送信衝突の有無を検知する。従って、検知に先だって
衝突検出装置10に入力される各端末装置30の各衝突
判定交流信号Fsの振幅は一定に設定される必要があ
る。一般に、衝突検出装置10から各端末装置30まで
は、その伝送経路が異なるため、その減衰量も異なる。
その減衰量を一定に調整するために、電圧制御型減衰器
36が設けられている。
【0033】この電圧制御型減衰器36の調整方法につ
いて説明する。今、衝突判定交流信号発生部35内部の
水晶発振子35aから出力される衝突判定交流信号Fs
の電圧レベルをVs、減衰器35bによる減衰率をAと
し、基準電圧レベルVrをA×Vs、パイロット信号B
PF38の出力するパイロット信号Fpの受信電圧レベ
ルをVpとする。
【0034】図3に示すように、基準電圧レベルVrは
差動増幅器37の反転入力端子に入力され、パイロット
信号BPF38の出力する受信電圧レベルVpが差動増
幅器37の非反転入力端子に入力されている。その出力
は、Vp−Vrに比例して、電圧制御型減衰器36を制
御をし、その減衰量が決定される。即ち、電圧制御型減
衰器36の端子aにおけるパイロト信号Fpの受信電圧
レベルVpが所定の基準電圧レベルVrに等しくなるよ
うに、電圧制御型減衰器36の減衰量にフードバック制
御がかけられる。
【0035】例えば、衝突検出装置10の出力端子での
パイロット信号Fpの電圧レベルをVeとすると、Ve
−Vp=Ve−Vr=(伝送経路損失)+(電圧制御型
減衰器36による損失)が成立する。電圧レベルVeと
Vrとは一定であるので、衝突検出装置10の出力端子
と各端末装置30の電圧制御型減衰器36の端子aとの
間の減衰量を同一とすることができる。即ち、伝送経路
損失が大きい場合には、電圧制御型減衰器36による損
失が抑えられ、伝送経路損失が小さい場合には、電圧制
御型減衰器36によって減衰がかけられ、常に合計損失
が一定値(Ve−Vr)とされる。
【0036】よって、各端末装置30の電圧制御型減衰
器36の端子aから入力される衝突判定交流信号Fsの
電圧レベルVsを全ての端末装置30において同一とす
れば、上述のように合計損失が一定であるので、逆に衝
突検出装置10で受信される衝突判定交流信号Fsの電
圧レベルは同一となる。このようにして、電圧制御型減
衰器36は調整される。尚、衝突判定交流信号発生部3
5は、所定の周波数に設定された水晶発振子35a、減
衰器35bおよびスイッチ部35cから構成されてお
り、データ送出時にはスイッチ部35cをONし、水晶
発振子35aから衝突判定交流信号Fsを送出する。ま
た、電圧制御型減衰器36の調整時には、スイッチ部3
5cをOFFして使用される。
【0037】このように突判定交流信号Fsは精度よく
制御されているので、衝突検出装置10で1つの衝突判
定交流信号Fsの受信電圧レベル以上、例えば、1.5
倍以上のピーク電圧レベルが検出された場合には、2つ
以上の衝突判定交流信号Fsが伝送路において重畳され
ていると判断され、送信衝突と判定される。この場合に
は、衝突検出装置10は衝突信号Fcをネットワーク上
に送出する。各端末装置30の衝突信号検出部34は、
この衝突信号Fcを受信する。この信号が検出されると
各端末装置30は、直ちに、衝突判定交流信号Fsの送
出を停止すると共に、データ信号を送出しない。従っ
て、ほぼ同時に送信要求がされても、データ信号の送信
衝突が回避される。又、衝突検出装置10により衝突判
定に要する所定の初期時間が経過しても、衝突信号Fc
が受信されない場合には、衝突判定交流信号Fsを送信
した端末装置は、衝突判定交流信号Fsを継続して送信
すると共に、初期時間の経過後に、データ信号を送信す
る。このようにして、データ伝送における衝突が回避さ
れるとともにデータ通信が行われる。
【0038】次に、衝突検出装置10について説明す
る。衝突検出装置10は、図4に示すようにイーサネッ
ト・インターフェース11、イーサネット仕様で下り搬
送波Fdを変調する変調部12、上り変調波信号(デー
タ信号)からデータを取り出す復調部13、各端末装置
30から衝突検出用に発せられた衝突判定交流信号Fs
を抽出するBPF14、抽出された衝突判定交流信号F
sから衝突を検出する衝突検出部15、衝突を知らせる
ために所定の衝突信号Fcを発生する衝突信号発生部1
6、端末装置30の減衰器36を調整させるためのパイ
ロット信号発生器15a、高周波信号の入出力を分配す
るための分配器17および直接複数のコンピュータ装置
40を接続させるためのデジタル信号の分配器であるハ
ブ18から構成されている。
【0039】分配器17には、各端末装置30からデー
タ信号に先だって衝突判定交流信号Fsが入力される。
この衝突判定交流信号Fsの周波数は約26MHzであ
り、詳細には各々の端末装置30によって例えば10K
H 〜100KHz毎に異なっている。入力された衝突判定
交流信号Fsは、BPF14によって抽出され、衝突検
出部15に送出される。衝突検出部15では、単数ある
いは重畳された衝突判定交流信号Fsが受信され、受信
された信号の振幅より衝突か否かが判断される。単一で
あれば、その振幅は所定値であり、衝突しておればその
振幅は単一の場合の約2倍となる。
【0040】図5に衝突検出部15の詳細を示す。衝突
検出部15は、減衰器15b、スイッチング装置15
c,15f、増幅器15d,差動増幅器15g、検波器
15eから構成される。これは、BPF14の出力信号
が重畳された複数の衝突判定交流信号Fsである場合に
は、最終のOR器15jから衝突検出信号が出力され、
単一の衝突判定交流信号Fsの場合には、衝突検出信号
が出力されない構成である。
【0041】そのため先ず単一の衝突判定交流信号Fs
の信号強度を高周波的に記憶する必要がある。単一の衝
突判定交流信号Fsの信号強度は、前出の電圧制御型減
衰器36によって、例えばA点が約70dbに設定され
ることから、その記憶はパイロット信号発生器19と減
衰器15bによってB点を70dbに設定することで得
られる。また、BPF14を通過した衝突判定交流信号
Fsは、回路素子による誤差なく検出される必要があ
る。そのため、二つのスイッチング装置15c,15f
によって増幅器15d,検波器15eを挟んで構成し、
その出力を単一の差動増幅器15gによって比較器し検
出している。同一素子をスイッチングにより使用するこ
とで、回路素子による誤差が避けられる構成である。
【0042】例えば、異なる周波数の複数の衝突判定交
流信号FsがBPF14を通過する場合、その振幅は2
倍になる時があるので、その時はA点では73dbの信
号振幅となる。一方、B点は単一周波数の70dbの高
周波信号が記憶されている。これらの高周波信号は増幅
器15dで増幅されると共に整流器15eにより整流さ
れ、整流された信号は差動増幅器15gに入力される。
よって、その差3dbが増幅されて差動増幅器15gの
出力端15hを経てOR器15jから例えば’H’が出
力される。一方、単一の衝突判定交流信号Fsが、BP
F14を通過すると、A点,B点とも70dbの信号強
度が計測されるので、その強度差はない。よって差動増
幅器15gの出力端15hの出力も0となりOR器15
jから衝突検出信号は出力されない。
【0043】衝突が判定されると、図4に示すように衝
突検出部15は衝突信号発生部16にトリガをかけ、例
えば30MHzの衝突信号Fcを発生させる。この衝突
は、分配器17およびイーサネット・インターフェース
11を介して全ての端末装置30に送出され、他の全て
の端末装置30に送信衝突を知らせる。これにより、送
信衝突が回避される。
【0044】また、図4に示すように衝突検出装置10
に接続されたハブ18からツイストペア線を介して直接
データ入力され、送信される場合もある。この時は、イ
ーサネット・インターフェース11のRS端子がアクテ
ィブになる。衝突検出装置10からの直接データ送信と
各端末装置からのデータ送信との送信衝突は、このアク
ティブ信号を用いることにより判定される。
【0045】例えば、何れかの端末装置30から衝突判
定信号FSが入力されると、図5における差動増幅器1
5gの衝突判定交流信号Fsが入力される入力端子15
1 の電位が上昇し、AND器15iの一方の入力端子
がアクティブになる。従って、先のRS端子のアクティ
ブ信号をAND器15iのもう一方の入力端子に入れ、
論理積を取れば、両者の送信衝突が判定される。この判
定信号は、さらにOR器15jによって端末装置間の衝
突検出信号と論理和が取られ、総合的な衝突検出信号と
して出力される。この衝突検出信号は、上記同様衝突信
号発生器16にトリがをかけ全ての端末装置30からの
データ送信を中止させる。これにより、直接衝突検出装
置10にデータが入力された場合でも、衝突判定がなさ
れ送信衝突は回避される。
【0046】このように、同軸ケーブルを用いて高周波
的に分岐されたツリー状LANのシステムであっても、
上述の様な端末装置30と衝突検出装置10を用いれ
ば、確実にデータ信号の衝突を検出し、送信データを衝
突させることはない。従って、従来より極めて広範囲に
確実なデータ通信を可能とする優れたLANの衝突検出
装置および端末装置となる。尚、このシステムにおいて
分配器17は双方向性としても良い。この場合には、衝
突検出装置10において、上りデータ信号の折り返しを
行わない。即ち、端末装置30から出力されたデータ信
号は、これらの分配器17で下流側にも伝送されるため
に、同一搬送周波数を用いて、端末装置30間でのパケ
ット通信が可能となる。
【0047】(第3実施例)図6に本発明の衝突検出装
置を複数用いたツリー状LANの構成図を示す。本実施
例では、衝突検出装置50の下位に新たに衝突検出装置
50を順次付加している。これによりコンピュータ装置
40をさらに増設することができる。これはツイストペ
ア線でネットワークを拡張する分配器、所謂ハブに相当
する。即ち同軸ケーブルで品質の高いネットワークをさ
らに拡張できるハブとなる。尚、第1実施例と同じ機能
を有する装置には、同じ番号が付されている。
【0048】図7に衝突検出装置50の構成図を示す。
衝突検出装置50は、第2実施例の衝突検出装置10を
利用して形成される。衝突検出装置50は、その上流側
に変調信号であるデータ信号を入出力させるのが特徴で
ある。そのため衝突検出装置10のハブ18にA1ブロ
ック回路51を付加することにより、それを達成してい
る。このA1ブロック回路51は第2実施例で使用した
ベースバンド信号をイーサネット仕様の変調信号に変換
するA1ブロック回路39(図3)と同等である。これ
により、同軸ケーブルを用いたネットワークに適用され
るハブが形成される。
【0049】すなわち、上流の入出力バッファ装置56
から入力されたデータ信号(変調信号)はA1ブロック
51で一旦10BASE−T形式の信号に変換された
後、ハブ18、イーサネット・インターフェース11、
変調部12を経て再び変調信号として複数の分配器17
から下流側に出力される。この時、搬送波周波数はFd
である。また、逆に下流側の何れかの分配器17から入
力された搬送波周波数Fuのデータ信号は、逆の経路を
経て上流側の入出力バッファ装置56から送出される。
すなわち、同軸ケーブルを用いたハブとなる。
【0050】このように形成された端末装置50はツリ
ー状に接続され、それぞれの下位には複数の端末装置3
0およびコンピュータ装置40が接続される。各衝突検
出装置50は直結した端末装置30間の衝突を第2実施
例と同様に検知するので、最短時間でそれを制御するこ
とになる。従って、最も効率よく衝突を検出する衝突検
出システムとなる。また、各衝突検出装置50は複数の
端末装置30およびコンピュ−タ装置を備えることがで
きる。よって、必要に応じてコンピュータ装置40の接
続数を増やすことができる衝突検出装置となる。また同
軸ケーブルを使用しているので電磁波ノイズ等の外乱を
受けにくい。更に、高周波的に分岐する分岐器20によ
って、コンピュ−タ装置40の接続数を最適に調整する
こともできる。従って、アクセス制御の効率が高く、設
計自由度の高い高品質なLANを構築する衝突検出装置
となる。
【0051】(第4実施例)図8に、CATV網を利用
したLANを示す。本実施例は、このLANに適用され
る。このCATV網は、同軸ケーブルを用いて各家庭あ
るいはオフィスに配備された既存のCATV網である。
CATV伝送に使用される周波数は2つの帯域に分離さ
れている。1つは10〜55MHzの局方向への上り帯域
であり、1つは70〜770MHzの端末装置側への下り
帯域である。上り帯域は主にデータ情報通信に、下り帯
域は映像信号等のテレビジョン信号(以下、TV信
号。)に使用されている。尚、55MHz〜70MHzは上
り帯域と下り帯域を分離するためのガードバンドになっ
ている。本実施例の衝突検出装置は、これらの周波数帯
を用いてデータ信号の衝突を検出し、LANを形成す
る。このLANは、CATV同軸ケーブル60からTV
信号を取り込む衝突検出装置70、TV信号およびLA
Nに用いる高周波信号を分岐する分岐器20、端末装置
30、コンピュータ装置40そしてTV装置80から構
成される。尚、光/電気変換装置61の下流端に衝突検
出装置70と同一機能の衝突検出装置を設けることで、
このシステムのLANとCATV同軸ケーブル60に接
続された他のシステムのLANとの間の通信での衝突判
定も可能となる。
【0052】図9に衝突検出装置70の概略構成図を示
す。衝突検出装置70は、TV信号を中継するために、
第3実施例の衝突検出装置50にTV信号を増幅し下位
の端末に送出する増幅器が付加されているのが特徴であ
る。データ信号の送受信方式および衝突検出方法は衝突
検出装置50と同等である。衝突検出装置70は、TV
信号およびデータ信号・衝突信号を入出力させる入出力
バッファ装置71,分配器74、多重化された高周波信
号からTV信号を抽出するBPF72、TV信号を増幅
させる増幅器73、第2実施例で用いた10BASE−
T方式のデータ信号を所定のイーサネット仕様に変調し
同軸ケーブル上に送出するA1ブロック回路75、それ
に加えデータ信号の衝突を検知する機能を備えたB1ブ
ロック回路76、そして10BASE−T方式の分配器
であるハブ77から構成されている。尚、 A1ブロッ
ク回路75と第1実施例のA1ブロック回路39(図
3)およびB1ブロック回路76と第2実施例のB1ブ
ロック回路19(図4)はそれぞれ同等の回路である。
又は、光/電気変換装置61に第3実施例で記述したよ
うに衝突検出装置50の機能を持たせても良い。
【0053】CATV局から送出されたTV信号は、光
ファイバによって光電変換器61まで送信され、その後
はCATV同軸ケーブルで配信される。衝突検出装置7
0は入出力バッファ装置71によってこのCATV同軸
ケーブルと接続される。入出力バッファ装置71に入力
されたTV信号はBPF72によってTV信号のみ取り
出され、増幅器73、分配器74を経て各TV装置80
に送信される。これにより通常の小エリアにおけるCA
TV網が形成される。
【0054】一方、分配器74から入力されたデータ信
号は、B1ブロック回路76,ハブ77,A1ブロック
回路75そして入出力バッファ71を介して上位へ送出
される。また、入出力バッファ71から入力されたデー
タ信号は逆の経路をたどり分配器74を経て各端末装置
に送出される。また、衝突検出用の検出信号Fsは、各
端末装置30から分配器74によって集められ、B1ブ
ロック回路76で処理される。衝突があれば、逆の経路
で各端末装置に衝突信号Fcが送出される。
【0055】この時使用される周波数帯域は、例えば上
りデータの搬送波に10〜55MHz帯の何れかの周波数
帯が、下り信号の搬送波に770MHz以上の周波数帯
が、衝突検出用の衝突判定交流信号Fsにガードバンド
帯の何れかの周波数帯が用いられる。従って、この衝突
検出装置70をCATV網に接続すれば、CATVシス
テムに何ら影響を与えることなく独立した小規模LAN
が形成される。これらのLANは、既存のCATV網を
使用するので、新たにLAN用のケーブルを配備する必
要がない。従って、この衝突検出装置70を適用すれ
ば、安価で利便性の高い小規模LANが実現できる。
【0056】(変形例)以上、本発明を表わす1実施例
を示したが、他にさまざまな変形例が考えられる。第2
実施例〜第4実施例においても、第1実施例において記
載したように、衝突判定交流信号は、端末装置毎に周波
数の僅かにことなる信号としても良く、衝突判定交流信
号Fsの発生に電圧制御型水晶発振子VCOを用い、そ
れにランダム関数による電圧波形を与え、ランダムに周
波数変調された衝突判定交流信号Fsとしても良い。ラ
ンダム関数に限らず周波数の異なる三角波でもよい。ま
た、確実に位相をスイープして最大振幅を取り出すこと
ができる電圧波形ならその種類は問わない。さらに、衝
突判定交流信号を送出する初期期間において、位相又は
周波数を推移してその後、一定となるようにしても良
い。VCOは電圧により発振周波数を任意に設定できる
ことから、衝突検出部15の周波数応答性に即した周波
数を与えることができる。従って、最短時間の衝突検出
ができる。
【0057】また、第4実施例では、衝突検出のための
衝突判定交流信号FsにCATVの未使用帯域を用いた
が、CATVシステムに支障がない帯域であれば、任意
の周波数帯を当てることもできる。例えば、TV信号の
空きチャネルなども使用することができる。さらに、第
4実施例では、既存のCATV網に本発明のLANにお
ける衝突検出方法および衝突検出装置並びにその端末装
置を適用したが、CATV網に限らずSOHO(Small
Office Home Office)あるいはマンション等小エリアに
配備されたTV網に適用してもよい。この場合も、通常
のTV受信に加えて小規模LANが形成できる。
【0058】また、第1実施例乃至第4実施例におい
て、衝突検出装置10、50、70は、送信衝突を検出
した場合には、衝突信号を出力し、送信衝突を検出しな
い場合には、衝突信号を出力しないようにしているが、
送信衝突が検出されなかった旨の信号を送信するように
しても良い。また、送信衝突が検出されない場合には所
定周波数のパイロット信号が出力されており、送信衝突
が検出された場合にこのパイロット信号の出力を停止す
るようにしても良い。
【0059】上記の全実施例では、衝突検出装置の出力
する下りのデータ信号の搬送波Fdと、衝突検出装置に
入力する上りのデータ信号の搬送波Fuは、異なる周波
数としたが、同一の周波数を用いても良い。即ち、デー
タ信号に対して上りと下りとで周波数帯域を分けないよ
うにしても良い。
【0060】その他様々な変形例が考えられるが、同軸
ケーブルが高周波的に分岐され、端末装置がツリー状、
スター状に構築されたたネットワークにおいて、データ
信号の衝突を衝突判定交流信号を用いて検出する衝突検
出方法および衝突検出装置およびその端末装置であれば
その類を問わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る衝突検出方法を適用するLA
Nの構成図。
【図2】衝突による衝突判定交流信号の変化図。
【図3】第2実施例に係わる端末装置のブロック回路
図。
【図4】第2実施例に係わる衝突検出装置のブロック回
路図。
【図5】本発明の第2実施例に係わる衝突を検出する回
路図。
【図6】第3実施例に係わる衝突検出装置を用いたLA
Nの構成図。
【図7】本発明の第3実施例に係わる衝突検出装置の構
成図。
【図8】第4施例に係わる衝突検出装置を用いたLAN
の構成図。
【図9】第4実施例にかかわる衝突検出装置の構成図。
【図10】従来の衝突検出方法の説明図。
【符号の説明】
10 衝突検出装置 11 イーサネット・インターフェース 12 変調部 13 復調部 14、72 バンドパスフィルタ 15 衝突検出部 16 衝突信号発生部 17、74 分配器 18,77 ハブ 19 パイロット信号発生器 20 分岐器 30 端末装置 35 衝突判定交流信号発生部 36 電圧制御型減衰器 37 差動増幅器 40 コンピュータ装置 50、70 衝突検出装置 56、71 入出力バッファ装置 60 CATV同軸ケーブル 61 光電変換器 73 増幅器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−84637(JP,A) 特開 昭59−97250(JP,A) 特開 昭63−227236(JP,A) 特開 平1−282982(JP,A) 特開 昭61−39654(JP,A) 特開2000−138695(JP,A) 特開2000−115227(JP,A) 特開 平9−153873(JP,A) 特開 昭61−62263(JP,A) 特開 昭61−32634(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/28 H04L 12/44 - 12/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イーサネット仕様のデータで高周波搬送波
    を変調してデータ信号とし、該データ信号をネットワー
    クに送出することによって複数の端末装置間でデータ通
    信を行うLANにおいて、 分岐器あるいは分配器を用いて同軸ケーブルを高周波的
    に分岐して拡張したLANに適用され、 前記複数の端末装置は前記データ信号をネットワークに
    送出する時には、前記データ信号に先行し、前記データ
    信号の送信終了までの期間、衝突判定のための衝突判定
    交流信号をネットワークに送出し、前記衝突判定交流信号は、その初期期間において、位相
    又は周波数を推移させられたものであり、 前記ネットワークに少なくとも1つ設けられた衝突検出
    装置により、 前記ネットワーク上の前記衝突判定交流信
    号の振幅の大きさに基づいてネットワークにおける送信
    衝突を検出するものであり、 前記衝突検出装置において受信される各端末装置から出
    力された各衝突判定交流信号の受信レベルが一定となる
    ように、前記各端末装置は前記衝突判定交流信号の送信
    レベルを調整して送信する ことを特徴とするLANにお
    ける衝突検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のLANにおける衝突検出
    方法に用いる端末装置であって、 前記衝突判定交流信号を送出した後、初期期間が経過す
    るまでに、前記衝突検出装置から衝突信号を受信しない
    場合には、前記データ信号を前記ネットワークに送出
    し、前記衝突信号を受信した場合には、前記データ信号
    を送出することなく、前記衝突判定交流信号の送出を停
    止することを特徴とするLANの端末装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のLANにおける衝突検出
    方法に用いる衝突検出装置であって、 前記ネットワーク上の前記衝突判定交流信号を受信し、
    その信号の振幅が所定値を越える場合に送信衝突と判定
    して、前記ネットワークに衝突信号を送出することを特
    徴とするLANの衝突検出装置。
  4. 【請求項4】前記衝突検出装置は、前記同軸ケーブルと
    前記分岐器あるいは分配器によって他の衝突検出装置に
    ツリー構造に接続されることを特徴とする請求項3に記
    載のLANにおける衝突検出装置。
  5. 【請求項5】前記衝突検出装置は、CATV網に形成さ
    れたLANに適用され、前記衝突判定交流信号はCAT
    Vの空きチャネルを利用して送出されることを特徴とす
    請求項3または請求項4に記載のLANにおける衝突
    検出装置。
  6. 【請求項6】前記LANにおける衝突検出方法は、所定
    エリアに配備されたTV配線網に適用され、TVの空き
    チャンネルを用いてLANが形成されることを特徴とす
    請求項1に記載のLANにおける衝突検出方法。
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