JP3487320B2 - 光走行式避難誘導システム - Google Patents

光走行式避難誘導システム

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JP3487320B2 JP04086596A JP4086596A JP3487320B2 JP 3487320 B2 JP3487320 B2 JP 3487320B2 JP 04086596 A JP04086596 A JP 04086596A JP 4086596 A JP4086596 A JP 4086596A JP 3487320 B2 JP3487320 B2 JP 3487320B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば公共建築
物、地下街等の施設に設置される光走行式避難誘導シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の避難誘導には、消防法に
基づく光源を内蔵して常時点灯している誘導灯又は非常
灯を用いて、避難口又は避難方向を指示するようにして
いる。しかし、現実に火災等が起こった場合には、誘導
灯等が避難経路に充満した煙で見えなくなってしまい、
避難方向を確実に指示できない可能性も多々ある。ま
た、設置されている誘導灯等は全て点灯状態を維持して
いるため、実際に火災等が起こった個所との関連がない
ため、必ずしも適正な方向に避難誘導し得るとは限ら
ず、場合によっては危険な個所を避難経路と判断してし
まうケースもあり得る。
【0003】この点、最近では、避難経路を光の走行状
態で示すように多数の発光体を避難方向に点滅させる光
走行式避難誘導システムが考えられ、例えば、特開平3
−226900号公報等により周知である。特開平3−
226900号公報によれば、多数の発光体を建物内の
通路、床面、壁面等に離間させつつ連続的に埋設し、火
災等の異常信号が発生した場合にはその異常信号を出し
た部屋等の位置から判断して避難すべき方向へ複数の発
光体を移動点滅させるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図20は、特開平3−
226900号公報中に記載された避難経路の表示例を
模式的に示す概略平面図である。図中、☆はLEDを示
し、矢印→はLEDの点滅方向、即ち、避難方向を示し
ている。図示例は、部屋(B)で火災が発生した場合の
例を示すが、この場合、矢印に従って避難しようとす
る人が矢印方向ではなく、矢印で示す方向に避難誘
導される可能性がある。即ち、部屋(B)での火災発生
時であり、この部屋(B)に隣接する矢印部分を避難
経路として明示することは誤誘導であり、危険である。
【0005】また、この種の光走行式避難誘導システム
の場合、火災等の発生個所に応じて発光体をどの方向に
移動発光させるかの誘導パターンが予め設定記憶される
が、このような誘導パターンの設定制御等がそのシステ
ム中に含まれる全ての発光体を対象としている。このた
め、全体を考えてパターン設定しなければならず、設定
作業に手間がかかったり、必ずしも適正なパターン設定
を行えず、特に複数個所で同時的に火災等が発生したよ
うな場合には適正に対処できない、といった不都合があ
る。
【0006】さらには、この種の光走行式避難誘導シス
テムの場合、誘導パターンの設定・点検等に際して、実
際にパターン通りに動作するか確認するために誘導パタ
ーンの起動を指示して誘導表示を行わせる機能を持たせ
るのが通常である。ところが、簡単な操作にて誘導パタ
ーンが起動してしまうと、火災報知機の誤報の如く、多
くの人に迷惑を掛けてしまい、好ましくない。特に、非
常時に対応する誘導パターンが起動されている場合に、
誤って無関係な誘導パターンを起動させてしまうと、本
来の避難誘導を適正に行えず、危険でもある。また、誘
導パターンの設定面を考えると、予め設定記憶されてい
る重要な誘導パターンが操作ミス等によって不用意に書
き換えられてしまう可能性もあり、好ましくない。
【0007】また、この種の光走行式避難誘導システム
の場合、一般に広域に及ぶとともに多数の発光体が用い
られ、かつ、各発光体は床面等に埋設されることによ
り、システムが構築される。そして、誘導パターンに従
った発光制御等を行わせるために、各発光体に関してア
ドレス設定が必要となるが、近年では、各発光体側をイ
ンテリジェント化構成することにより、伝送線で接続さ
れた主制御装置側からのアドレス情報の伝送によりアド
レス設定可能に構成されている。しかし、システムが広
域に及ぶ点を考えると、アドレス設定に際して実際に発
光体を確認しながら行うには主制御装置から距離的に離
れ過ぎており、複数人が連絡を取り合いながら作業する
ことになってしまう。また、主制御装置による場合、シ
ステム全体の施工及び電気的な確認が取れた後で、主制
御装置が稼働可能な状態になったあとでなければ設定で
きず、或る区分毎の施工完了毎に設定するような作業効
率を図ることはできない。この点、発光体に対する伝送
線上の一部に伝送コンセントなる伝送口を設け、埋設さ
れた発光体の近くで携帯型設定器をこの伝送口に接続す
ることで、主制御装置側と通信しながらアドレス設定す
る等の手法も考えられている。しかし、このような携帯
型設定器を利用する場合、主制御装置が稼働していなれ
ば設定できず、埋設工事の途中等では設定作業を行えな
い不都合がある。また、避難誘導用に用いる伝送線上に
伝送コンセントを設けることは、この種のシステムとし
て、信頼面、構造面の何れでも好ましくない。
【0008】さらに、この種の光走行式避難誘導システ
ムでは、非常時に正常に動作するように、定期的な点検
等を行い、点灯しない発光体があるか、バッテリ切れが
ないか等をチェックする必要がある。この点、一般には
個々に発光体を発光させて点灯するか否かを人間が確認
する如く、点検作業を行っており、施設が広域に及ぶ点
などを考慮すると、人手、手間が掛かる。特に、バッテ
リ駆動による点検等を考えた場合には、バッテリ駆動に
よる制限時間内に多数の発光体の点灯状態等をチェック
しなければならず、時間的に点検しきれないケースも生
ずる。
【0009】そこで、本発明は、危険な個所への誤誘導
を防止して警戒区域の実情に即した適正な誘導パターン
にて避難経路を示すことができる光走行式避難誘導シス
テムを提供することを主目的とし、併せて、この主目的
を達成した上で、当該システムの施工から実際の運用ま
でにおける各種の不都合を回避することができる光走行
式避難誘導システムを提供することも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の光
走行式避難誘導システムは、発光素子、点灯回路及び伝
送部を有する多数の発光ユニットと;警戒区域に隣接す
る通路、床面、壁面等に設置されて避難経路毎に1つ又
は複数の発光ユニットグループを構成させるとともにバ
ッテリを備えた点滅制御装置と;避難経路を光の走行状
態で示すように特定の発光ユニットグループの発光ユニ
ットを誘導方向に点滅させる誘導パターンを自動演算す
る誘導パターン演算情報を格納する記憶部、各警戒区域
毎にその警戒区域に属する全ての発光ユニットグループ
情報を誘導パターンの起点となる消灯対象情報として含
む前記誘導パターン演算情報を記憶部に格納させる設定
手段、移報信号に基づき特定された警戒区域に対応する
消灯対象情報により該当する誘導パターンを自動演算
し、該当する発光ユニットグループを起動させる誘導パ
ターン起動手段及びバッテリで構成された主制御装置
と;を備えている。ここに、警戒区域とは、自火報防災
盤等の設備を備えた防災空間上の最小単位を意味し、例
えば、デパートにおける各売場ないしはテナント、地下
街であれば、各店舗等が該当する。
【0011】従って、本発明によれば、或る警戒区域に
属する発光ユニットグループが1つであれば誘導パター
ンの起点となる消灯対象情報が1つのみ設定記憶される
ので、自火報防災盤等からの移報信号によりこの警戒区
域が起点として特定された場合にはその発光ユニットグ
ループのみが消灯する誘導パターンにて避難経路が示さ
れる。一方、別の或る警戒区域が例えば2つの避難経路
に面する角地でその警戒区域に属する発光ユニットグル
ープが複数であれば誘導パターンの起点となる消灯対象
情報が複数設定記憶されるので、移報信号によりこの警
戒区域が起点として特定された場合にはこれらの発光ユ
ニットグループが消灯する誘導パターンにて避難経路が
示される。つまり、何れの場合にも火災等が生じた危険
な警戒区域自身に面する経路は避難経路として残ること
のない誘導パターンとなるので、危険な警戒区域へ誘導
してしまうような誤誘導が確実に防止され、各々の警戒
区域の実情に即した安全な避難経路を提示することがで
きる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
走行式避難誘導システムであって、発光ユニットグルー
プ及び点滅制御装置は、複数の警戒区域を含む防火区画
単位で区分けされており;主制御装置は、これらの発光
ユニットグループ及び点滅制御装置に関する誘導パター
ンの設定、起動、その他の制御を防火区画単位で独立し
て制御する。ここに、防火区画とは、複数の警戒区域を
含むとともに防火シャッタ等の設備を備えて隣接区画へ
の延焼を防止し得るように設計された防災空間上の単位
を意味し、例えば、公共建築物における各フロアを各々
防火区画とすることを許容する。従って、隣接区画は平
面的に見て隣接する場合に限らず、上下方向において隣
接する場合も含む。防火区画単位での区分け情報は、主
制御装置において設定され、かつ、記憶されることを許
容し、区分けされた防火区画単位に属する複数の発光ユ
ニットグループによりその防火区画内の移報に対する誘
導パターンが設定される。また、隣接する防火区画から
の関連する移報に対する自己の防火区画内での誘導パタ
ーンを設定することも許容する。
【0013】従って、本発明によれば、誘導パターンの
設定等に関してシステム全体を考慮する必要がなく、限
られた防災空間である防火区画単位で行えばよく、手間
が掛からず効率よく、かつ、より適正に行える。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の光
走行式避難誘導システムであって、主制御装置は、外部
からの移報信号又は操作部の手動操作に基づき任意の誘
導パターンを起動させる起動操作手段、及び、通常は監
視モードとして設定手段による設定操作及び起動操作手
段による起動操作を制限する設定・操作制限手段を有し
ている。ここに、監視モードとは、外部からの移報入力
の待ち状態(モニタ状態)にあり、この移報入力があっ
た場合には所定の誘導パターンを起動させるモードを意
味する。また、設定・操作制限手段は、請求項4記載の
発明のように、設定操作又は起動操作を許容する設定操
作モードと、監視モードとを切り換えるモード切換手段
を有している。このモード切換手段は、本来的には簡単
には切換操作しにくいものであることを意図しており、
例えば、特定の複数スイッチの同時押しによるモード切
換方式、装置背面等の見にくい個所に配設させたスイッ
チ等によることを許容する。さらには、何らかの手段に
より設定操作モードに設定された後、一定時間以上に渡
って無操作の場合には自動的に監視モードに復帰させる
シーケンス制御による手段の場合をも許容する。
【0015】従って、本発明によれば、安易な誤った手
動操作によって誘導パターンが起動してしまったり、記
憶されている重要な誘導パターンに関する情報が書き換
えられてしまうことがなくなり、関係者による設定ない
しは確認の意志の下に設定操作が実行されることにな
る。よって、システムの適正な運用の一助となる。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項3記載の光
走行式避難誘導システムであって、主制御装置は、監視
モードにおける誘導パターンの起動中には、設定手段に
よる設定操作及び起動操作手段による起動操作を強制的
に禁止する設定・操作禁止手段を有している。
【0017】従って、本発明によれば、移報に伴う誘導
パターンの起動中には、他の誘導パターンが起動操作手
段による起動操作で起動してしまうとか、設定手段によ
る設定操作で他の誘導パターンに書き換えられてしま
う、といった不都合を回避して、現在の誘導パターン表
示を維持させることができる。つまり、非常時における
誘導パターン表示機能が任意の手動操作によって損なわ
れることがなく、システムの適正な運用の一助となる。
【0018】請求項6記載の発明の光走行式避難誘導シ
ステムは、発光素子、点灯回路及び伝送部を有する多数
の発光ユニットと;警戒区域に隣接する通路、床面、壁
面等に設置されて避難経路毎に1つ又は複数の発光ユニ
ットグループを構成させるとともにバッテリを備えた点
滅制御装置と;避難経路を光の走行状態で示すように特
定の発光ユニットグループの発光ユニットを誘導方向に
点滅させる誘導パターンを自動演算する誘導パターン演
算情報を格納する記憶部、各警戒区域毎にその警戒区域
に属する全ての発光ユニットグループ情報を誘導パター
ンの起点となる消灯対象情報として含む前記誘導パター
ン演算情報を記憶部に格納させる設定手段、移報信号に
基づき特定された警戒区域に対応する消灯対象情報によ
り該当する誘導パターンを自動演算し、該当する発光ユ
ニットグループを起動させる誘導パターン起動手段及び
バッテリで構成された主制御装置と;任意の点滅制御装
置及び主制御装置に接続自在で、その点滅制御装置に接
続されている発光ユニットグループの各発光ユニットに
対する設定操作及び起動操作が可能な可搬型の設定制御
器と;を備えている。設定制御器は、簡易型であること
を許容するが、本来的には主制御装置と同等の機能を有
するものが用いられ、当該システムにおいて主制御装置
が未だ接続されていない段階においても、或いは、主制
御装置が稼働していない状態においても、各点滅制御装
置を通じて各発光ユニットのアドレス設定等を行えるこ
とを必須とする。各発光ユニットに対する電力供給は点
滅制御装置の電源部或いはバッテリを用いて行われる。
この設定制御器を通じて設定されたアドレス情報等の情
報は、設定制御器自身の不揮発性メモリ等に格納し、後
で、主制御装置側に転送することを許容するが、この
他、一旦フロッピディスク等の記憶媒体に格納してお
き、この記録媒体を主制御装置に装着することにより主
制御装置内に設定情報を取り込むことを許容する。
【0019】従って、本発明によれば、主制御装置が無
い発光ユニットの施工段階或いは稼働していない状態に
あっても、設定制御器を用いることにより、発光ユニッ
ト等の近くでそのアドレス設定等が可能であり、広範に
及ぶ発光ユニットに関する設定作業を容易なものとする
ことができる。このためにも、伝送線上に伝送コンセン
ト等を設ける必要もない。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項6記載の光
走行式避難誘導システムであって、設定制御器は、各発
光ユニットに対する設定状況を記憶する不揮発性記憶手
段、及び、この不揮発性記憶手段に記憶された情報に基
づき全ての発光ユニットに関する設定状況を可視的に出
力する出力手段を有している。設定状況の記憶は、例え
ば、設定制御器にて点滅制御装置の台数等のシステム条
件データを設定して不揮発性記憶手段に記憶させた後、
接続した点滅制御装置との間で通信を行いながら発光ユ
ニットのアドレス設定等を行い、設定が終了したらその
旨、途中であればその旨を不揮発性記憶手段に記憶させ
ておき、必要時に出力手段を通じてこれらの情報を取り
出せるように構成すればよい。出力手段はその場での可
視的な出力を意図した場合、通常、液晶表示手段等が用
いられるが、印字出力手段等であることも許容する。設
定忘れ等があった場合、可視的な出力中に警告表示等を
含むことを許容する。
【0021】従って、本発明によれば、発光ユニット等
の施工に並行して設定制御器によりそのアドレス設定等
を可能にするが、設定忘れ、修正し忘れ等があっても適
宜時点で設定状況を確認でき、最終的にシステムが構築
される際には、設定忘れ等が残ってしまう不都合を回避
できる。
【0022】請求項8記載の発明の光走行式避難誘導シ
ステムは、発光素子、点灯回路及び伝送部を有する多数
の発光ユニットと;警戒区域に隣接する通路、床面、壁
面等に設置されて避難経路毎に1つ又は複数の発光ユニ
ットグループを構成させるとともにバッテリを備えた点
滅制御装置と;避難経路を光の走行状態で示すように特
定の発光ユニットグループの発光ユニットを誘導方向に
点滅させる誘導パターンを自動演算する誘導パターン演
算情報を格納する記憶部、各警戒区域毎にその警戒区域
に属する全ての発光ユニットグループ情報を誘導パター
ンの起点となる消灯対象情報として含む前記誘導パター
ン演算情報を記憶部に格納させる設定手段、移報信号に
基づき特定された警戒区域に対応する消灯対象情報によ
り該当する誘導パターンを自動演算し、該当する発光ユ
ニットグループを起動させる誘導パターン起動手段及び
バッテリで構成された主制御装置と;各発光ユニットの
不点検知、各点滅制御装置のバッテリ検知等の診断内容
に関して所定の時期に自己診断し診断結果を可視的に出
力する自己診断実行手段と;を備えている。診断内容に
は、各発光ユニットの不点検知、各点滅制御装置のバッ
テリ検知の他、例えば、伝送線の断線検知等を含むこと
を許容する。各発光ユニットの不点検知に関する自己診
断は、例えば、当該発光ユニットのアドレス宛に発光指
令を出した場合にランプ電流が検出されるか否かにより
実行することを許容する。自己診断を行う所定の時期
は、スイッチ操作等により指示された時とか、タイムス
ケジュールに従った定期的な時期等であることを許容す
る。診断結果の可視的な出力の形態としては、表示出
力、印字出力の何れをも許容する。さらには、自己診断
実行手段は、主制御装置がシステム全体について行うこ
とはもちろん、請求項9記載の発明のように、点滅制御
装置単位で自己診断を行うことを許容する。また、自己
診断実行手段は、請求項10記載の発明のように、点滅
制御装置からの起動により自己の点滅制御装置単位での
自己診断を行うことを許容する。
【0023】従って、本発明によれば、広域に及ぶシス
テムに関して、自己診断機能により発光ユニットの不点
なる故障、不具合個所の有無等を主制御装置において知
ることができるので、未然に適正な対応策を採ることが
でき、非常時にはシステムを正常に稼働させることがで
きる。特に、点滅制御単位での自己診断を可能とし、或
いは、点滅制御装置からの起動により点滅制御装置単位
での自己診断を可能とすることにより、対象とする発光
ユニット近くなる比較的狭い地域単位で行えるので、実
際に不点を目視確認した上で即座に交換する等の対応策
を講ずることもできる。
【0024】請求項11記載の発明は、請求項1ないし
10の何れか一に記載の光走行式避難誘導システムであ
って、誘導パターンは、手動操作で起動する強制誘導パ
ターン、防火区画毎の移報に対する誘導パターン、自火
報防火盤などから通知される警戒区域毎の移報に対する
誘導パターン、手動操作で起動する手動パターン、本シ
ステムの構成機器の点検を行うための点検パターン等の
複数のパターンを有しており;主制御装置は、各々の誘
導パターンに関する起動の優先順位情報を記憶する優先
順位情報記憶部、及び、各誘導パターンに関する起動要
因が生じた場合に優先順位の高い誘導パターンは優先順
位の低い誘導パターンに優先して実行する起動順序制御
手段を有している。パターンの種類としては例示したも
のに限らないが、例示例による場合の優先順位は、一例
として、強制誘導パターン、防火区画毎の移報に対
する誘導パターン、警戒区域毎の移報に対する誘導パ
ターン、手動パターン、点検パターンの如く、設定
されることを許容する。
【0025】従って、本発明によれば、既に何らかのパ
ターンが起動されている状態で、他のパターンを起動す
べく指令が出た場合には、それらの優先順位が判断さ
れ、優先順位が低ければ既に起動している現状のパター
ンが維持され、優先順位が高ければ既に起動している現
状のパターンに代えて今回のパターンが起動されること
になる。よって、優先度ないしは緊急度の高いパターン
が優先して表示されるので、避難誘導システムとして非
常事態に即して適正な運用を図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の光走行式避難誘導システ
ムの第一の実施の形態を図1ないし図4に基づいて説明
する。図1は警戒区域、発光ユニット配列状態等を模式
的に示す平面図である。図示例においては、A〜Hで示
す8つの警戒区域が存在し、警戒区域A〜D側と警戒区
域E〜H側とは各々が面する通路1で区分けされ、警戒
区域A,E側と警戒区域B,F側とは各々が面する通路
2で区分けされている。従って、警戒区域A,B,E,
Fは何れも通路1,2に面した角地なる区域であるが、
警戒区域C,D,G,Hは通路1にのみ面する区域であ
る。前記通路1,2中には各々多数の発光ユニット3が
等間隔に離間させつつ1列に埋設されている。これらの
発光ユニット3は各警戒区画単位で避難経路毎に発光ユ
ニットグループを形成するようにグループ分けされてい
る。図示例では、通路1上で警戒区域A,Eに面する領
域分の発光ユニット3が発光ユニットグループaとさ
れ、以下、同様に、通路2上で警戒区域A,Bに面する
領域分が発光ユニットグループbとされ、通路2上で警
戒区域E,Fに面する領域分が発光ユニットグループc
とされ、通路1上で警戒区域B,Fに面する領域分が発
光ユニットグループdとされ、通路1上で警戒区域C,
Gに面する領域分が発光ユニットグループeとされ、通
路1上で警戒区域D,Hに面する領域分が発光ユニット
グループfとされている。
【0027】図2はシステム構成を示すブロック図であ
る。本システムは、主制御装置4と多数の前記発光ユニ
ット3とこれらの発光ユニット3に対してグループ単位
で設けられた複数の点滅制御装置5a,5b,〜,5f
とを主体として構成されている。前記主制御装置4と各
点滅制御装置5a,5b,〜,5fとの間は第1の伝送
線6により接続され、各点滅制御装置5a,5b,〜,
5fと各発光ユニット3との間は第2の伝送線7により
接続されている。
【0028】図3は主制御装置4の構成を示すブロック
図である。この主制御装置4はCPU等による主制御部
8を主要部として構成されている。前記主制御部8には
第1の伝送線6との接続を行うための伝送インタフェー
ス9、不揮発性記憶部を含むデータ記憶部10、パネル
表示部11、液晶表示部12、操作スイッチ・設定操作
部13、移報入力通信インタフェース14、移報入力接
点入力インタフェース15等が接続されている。前記移
報入力通信インタフェース14は自火報防災盤等からの
移報信号データを入力するためのものであり、前記移報
入力接点入力インタフェース15は接点入力の移報信号
を入力するためのものである。また、前記主制御部8の
動作中であっても移報信号の入力を取り込んだり、第1
の伝送線6を介して指令を送出したりするように分散処
理するために、前記主制御部8と前記伝送インタフェー
ス9との間、前記主制御部8と前記移報入力通信インタ
フェース14との間には、各々、デュアルポートRAM
16,17が介在されている。18は停電等が発生して
も稼働させるためのバッテリである。
【0029】図4は点滅制御装置5(5a〜5f)の構
成を示すブロック図である。この点滅制御装置5はCP
U等による主制御演算部21を主要部として構成されて
いる。この主制御演算部21には第1の伝送線6との接
続を行うための伝送インタフェース22、第2の伝送線
7との接続を行うための伝送インタフェース23、不揮
発性メモリを含むデータ記憶部24、手元操作部&LE
D表示部25が接続されている。前記主制御演算部21
と各伝送インタフェース22,23との間にも、分散処
理するためのデュアルポートRAM26,27が介在さ
れている。また、電源に接続された電源部28とバッテ
リ29とがスイッチ30により切り換え自在に設けられ
ている。なお、電源が停電した場合は、自動的にバッテ
リ29に切換わるのはいうまでもない。
【0030】各発光ユニット3は、発光素子(ランプ)
31と、特に図示しないが、点灯回路と前記第2の伝送
線7に接続される伝送部とを備えている。この伝送部は
例えばインテリジェントICを含み、初期には全てにつ
いて異なる個別IDが設定されており、発光ユニット3
毎に個々に特定化が可能であり、第2の伝送線7を介し
て主制御装置4側との情報の授受により個々のアドレス
設定が可能とされ、設定されたアドレスを記憶する不揮
発性メモリを含んでいる。この点について、若干説明す
ると、システム構築の初期時には主制御装置4側からの
問い合わせに対して各々の発光ユニット3が自己の個別
IDを応答してシステム構成要素の一つであることを示
し、その後、個々のアドレス設定時に個別ID毎に設定
アドレス情報を伝送することにより各発光ユニット3内
の伝送部における不揮発性メモリ部にアドレス情報が設
定される。図2を参照すると、各発光ユニットグループ
番号とグループ内番号により個々の発光ユニット3のア
ドレスが設定される。図中、a−1は発光ユニットグル
ープa中のグループ内番号が1であるアドレスを示し、
以下、アドレス昇順にa−2,a−3,の如く設定され
る。他の発光ユニットグループについても同様である。
【0031】ここに、各発光ユニット3のアドレス設定
を含む各種設定操作は主制御装置4における操作スイッ
チ・設定操作部13の操作の下に設定手段にて行われ、
設定された各種情報は主制御装置4中のデータ記憶部
(記憶部)10に格納される他、自己の発光ユニットグ
ループ分に関しては対応する点滅制御装置5中のデータ
記憶部24にも伝送されて格納される。
【0032】前記主制御装置4のデータ記憶部10中に
設定記憶される情報としては、例えば、発光ユニット個
別アドレス情報、グループ間接続情報、誘導パターン演
算情報となるグループ誘導方向情報等がある。発光ユニ
ット個別アドレス情報は、上述したように、発光ユニッ
ト3個別のもので、発光ユニットグループ番号とグルー
プ内番号との対よりなる。グループ間接続情報は、発光
ユニット3のレイアウトに応じて発光ユニットグループ
同士が隣接する個所に位置する場合に、複数の発光ユニ
ット3のアドレス情報の組よりなる。グループ誘導方向
情報は、避難経路を光の走行状態で示すための光の走行
状態を示す情報群よりなる。この走行状態を示す情報群
中には、起点グループ情報、正方向情報(アドレス昇順
情報)、逆方向情報(アドレス降順情報)、消灯情報等
が含まれている。起点グループ情報は、警戒区域毎に誘
導パターンの起点となる消灯対象情報となるもので、各
警戒区域の状況に応じて1つ又は複数指定可能とされて
いる。図1に例示した例であれば、警戒区域Aの起点グ
ループ情報は(a,b)とされ、以下、同様に、警戒区
域Bの起点グループ情報は(b,d)とされ、警戒区域
Cの起点グループ情報は(e)とされ、警戒区域Dの起
点グループ情報は(f)とされ、警戒区域Eの起点グル
ープ情報は(a,c)とされ、警戒区域Fの起点グルー
プ情報は(c,d)とされ、警戒区域Gの起点グループ
情報は(e)とされ、警戒区域Hの起点グループ情報は
(f)とされている。正方向情報、逆方向情報はその発
光ユニットグループに属する発光ユニットを何れの方向
に点滅走行させるかを示す情報であり、何れの場合も、
起点グループ情報から遠ざかる方向に設定されるが、本
実施の形態では、a−1,a−2,の如くアドレス昇順
の場合を正方向、a−n,〜,a−2,a−1の如くア
ドレス降順の場合を逆方向としている。消灯情報は、消
灯対象情報と同様に点滅走行させない発光ユニットグル
ープを指定する情報であるが、危険個所からかなり離れ
ており誘導表示を要しない場合に設定される。
【0033】このような構成に加えて、主制御装置4は
誘導パターン起動手段の機能を備えている。この誘導パ
ターン起動手段は、移報信号に基づき特定された警戒区
域に対応する起点グループ情報により該当する誘導パタ
ーンを自動演算して第1の伝送線6、点滅制御装置5及
び第2の伝送線7を介して該当する発光ユニットグルー
プを起動させる手段である。
【0034】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。図1において、例えば、初期移報にて警戒区域Cで
火災が発生し、移報信号が主制御装置4に入力された場
合を考える。この場合、データ記憶部10中のグループ
誘導方向情報を参照して、まず、特定された警戒区域C
の起点グループ情報に含まれる発光ユニットグループe
に属する発光ユニット3は全て消灯させ、併せて、それ
以外の発光ユニットグループa,b,c,d,fに属す
る発光ユニット3に関しては発光ユニットグループeを
起点としてこれを遠ざかる方向に順次点滅制御される。
図1に示す例であれば、発光ユニットグループa,dは
左向き(逆方向)、発光ユニットグループfは右向き
(正方向)、発光ユニットグループbは下向き(逆方
向)、発光ユニットグループcは上向き(正方向)に
て、各グループ内の各発光ユニット3が順次点滅するこ
とにより、警戒区域Cが発報した場合の誘導パターンが
起動され、避難経路が光の走行状態で示される。この場
合、発光ユニットグループeは点滅しないので、発光ユ
ニットグループe部分の通路1は避難経路ではないこと
が明らかとなる。
【0035】その後、警戒区域Bにも延焼し、警戒区域
Bからも移報信号が入力される事態に陥った場合には、
該当する警戒区域Bに関してもその起点グループ情報に
含まれる発光ユニットグループb,dに属する発光ユニ
ット3は全て消灯させ、併せて、それ以外の発光ユニッ
トグループa,c,fに属する発光ユニット3に関して
は発光ユニットグループb,dを起点としてこれを遠ざ
かる方向に順次点滅する誘導パターンが起動するように
制御される。即ち、発光ユニットグループe部分に加え
て、発光ユニットグループb,d部分も消灯し、避難経
路を示す誘導パターンとして残らないので、発光ユニッ
トグループb,d,e部分の通路2,1が避難経路でな
いことが明らかとなる。よって、例えば初期移報に伴う
誘導パターンに従い警戒区域G中に☆印で示す個所から
発光ユニットグループd部分の避難経路を避難してきた
人は、発光ユニットグループa又はcにより誘導される
方向に避難することになり、延焼により危険となった警
戒区域Bに面する発光ユニットグループb側に誘導され
てしまうことはない。
【0036】なお、延焼によらず、初期移報にて警戒区
域Bが発報した場合にも、上記の場合と同じ誘導パター
ンが起動される。即ち、該当する警戒区域Bに関してそ
の起点グループ情報に含まれる発光ユニットグループ
b,dに属する発光ユニット3は全て消灯させ、併せ
て、それ以外の発光ユニットグループa,c,e,fに
属する発光ユニット3に関しては発光ユニットグループ
b,dを起点としてこれを遠ざかる方向に順次点滅する
誘導パターンが起動される。
【0037】よって、本実施の形態によれば、火災等が
生じた危険な警戒区域自身に面する経路は避難経路とし
て残ることのない誘導パターンとなるので、危険な警戒
区域へ誘導してしまうような誤誘導が確実に防止され、
各々の警戒区域の実情に即した安全な避難経路を提示す
ることができる。
【0038】本発明の光走行式避難誘導システムの第二
の実施の形態を図5ないし図7に基づいて説明する。前
述した実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を
用いて示し、その説明も省略する(後述する実施の形態
でも同様とする)。
【0039】図5は、システム全体が防火区画単位で区
分けされている様子を示すブロック図である。図示例に
おいては、I,II,III で示す3つの防火区画に区分け
されている。ここに、各防火区画は、例えば、各フロア
が相当する。また、各防火区画内には複数の警戒区域を
含み、これらの警戒区域に対応してグループ分けされた
発光ユニットグループ及び点滅制御装置を含んで構成さ
れている。
【0040】図6は、中央の防火区画II中に含まれる警
戒区域等を模式的に示す平面図である。図示例では、6
つの警戒区域を含み、隣接する防火区画I,III との通
路32の境目には防火シャッタ33a,33bが配設さ
れている。また、通路32に交叉する通路34,35に
は各々避難口36a〜36dが設定されている。他の防
火区画I,III に関しても同様である。このような区分
けに対応して、主制御装置4は、多数の発光ユニットグ
ループ及び点滅制御装置に関する誘導パターンの設定、
起動、その他の制御を防火区画I,II,III 単位で独立
して制御する機能を持つ。
【0041】図7は、防火区画による区分けを含めてシ
ステム構成を示すブロック図である。構成上は、図2に
示したようなシステム構成と特に変わらないが、制御形
態が異なる。各防火区画I,II,III 毎の独立制御を行
うため、主制御装置4においては、各防火区画に区分け
した発光ユニットグループ群の中で誘導パターンを作成
するための誘導パターン演算情報を設定・記憶する手段
(データ記憶部10が該当する)や、防火区画内で移報
情報に基づき該当する誘導パターンを起動させる誘導パ
ターン起動手段や、発光ユニット個々に防火区画区分け
情報を伴うアドレス情報を設定・記憶する手段などを含
んでいる。
【0042】より具体的な設定動作例を説明すると、主
制御装置4においては、操作スイッチ・設定操作部13
による設定操作によって、システム全体中で、各防火区
画I,II,III に属する発光ユニット3の群が設定さ
れ、かつ、各防火区画I,II,III の移報に対する自己
の防火区画I,II,III 内での誘導パターン演算情報が
警戒区域毎に予め設定される。さらには、隣接する防火
区画からの関連する移報信号に対する自己の防火区画内
での誘導パターン演算情報も警戒区域毎に予め設定され
る。
【0043】従って、本実施の形態によれば、任意の防
火区画内で移報が発生した場合、該当する防火区画内で
あれば第一の実施の形態で説明した場合と同様にその防
火区画独自の誘導パターンが起動されるとともに、該当
しない防火区画であっても関連する移報信号に対する誘
導パターン演算情報を有する場合であればこの防火区画
独自の誘導パターンが起動される。該当しない防火区画
で関連する移報信号に該当しない場合には、この防火区
画に関しては誘導パターンが起動されない。
【0044】このように、本実施の形態によれば、誘導
パターンの設定等に関してシステム全体を考慮する必要
がなく、限られた防災空間である防火区画I,II,III
単位で行えばよく、手間が掛からず効率がよい上に、よ
り適正に行える。また、各防火区画I,II,III に関し
て同時的に発報が生じた場合にも、システム全体で1つ
の誘導パターンに特定されてしまうようなことなく、各
防災区画I,II,III毎に適正な誘導パターンを提示す
ることができ、適正な避難誘導を行うことができる。
【0045】本発明の光走行式避難誘導システムの第三
の実施の形態を図8ないし図10に基づいて説明する。
図8は主制御装置4の構成を示すブロック図である。本
実施の形態においては、監視モードと設定操作モードと
が選択自在に用意されている。このため、図3との対比
では、主制御装置4中にモード切換手段として機能する
設定/監視切換スイッチ37が付加されている。また、
本実施の形態における主制御装置4は、操作スイッチ・
設定操作部13の手動操作に基づき任意の誘導パターン
を起動させる起動操作手段と、通常は監視モードとして
操作スイッチ・設定操作部13による設定操作や操作ス
イッチ・設定操作部13による起動操作を制限する設定
・操作制限手段とを有している。前記設定/監視切換ス
イッチ37はこの設定・操作制限手段中に含まれる要素
であり、例えば、通常では見えにくく操作しにくい個所
に配設された隠れスイッチ的に構成されている。
【0046】次に作用について説明する。図9は設定/
監視切換スイッチのモード設定状態読込処理を示すフロ
ーチャート、図10はメイン処理の概略を示すフローチ
ャートである。モード設定状態読込処理において(ステ
ップS1)、設定モードに設定されていると(S2の
Y)、誘導パターン起動許可フラグがセットされる(S
3)とともに、設定・記憶操作の許可フラグもセットさ
れる(S4)。一方、設定モードに設定されていない場
合には(S2のN)、監視モードであり、誘導パターン
起動許可フラグがリセットされる(S5)とともに、設
定・記憶操作の許可フラグもリセットされる(S6)。
【0047】しかして、メイン処理ルーチン中におい
て、通常の監視モード等、他の処理を実行し、何らかの
情報を表示している時に(S11)、操作スイッチ・設
定操作部13の手動操作に基づき任意の誘導パターンの
起動フラグがオンした場合(S12のY)、その誘導パ
ターン起動要求許否判断及び動作処理を実行する(S1
3)。即ち、このステップS13の処理制御において
は、誘導パターン起動許可フラグがリセットされていれ
ば(監視モードであれば)、手動操作に基づき誘導パタ
ーンの起動が指示されてもその起動が禁止される。一
方、誘導パターン起動許可フラグがセットされていれば
(設定モードであれば)、手動操作に基づく誘導パター
ンの起動が実行される。また、操作スイッチ・設定操作
部13の手動操作に基づき任意の誘導パターン等の設定
・記憶フラグがオンした場合(S14のY)、その設定
・記憶要求許否判断及び動作処理を実行する(S1
5)。即ち、このステップS15の処理制御において
は、設定記憶操作許可フラグがリセットされていれば
(監視モードであれば)、手動操作に基づき設定・記憶
が指示されてもその処理が禁止される。一方、設定記憶
操作許可フラグがセットされていれば(設定モードであ
れば)、手動操作に基づく設定記憶処理が実行される。
【0048】従って、本実施の形態によれば、通常は監
視モードに設定されているとともに、設定/監視切換ス
イッチ37は通常では見えにくく操作しにくい個所に設
けられているので、安易な誤った操作スイッチ・設定操
作部13の手動操作によって誘導パターンが起動してし
まったり、記憶されている重要な誘導パターンに関する
情報が書き換えられてしまうことがなくなり、関係者に
よる設定ないしは確認の意志の下に設定操作が実行され
ることになる。よって、非常時に本来の誘導パターンが
機能しない、といったことがなく、システムの適正な運
用を図ることができる。
【0049】本発明の光走行式避難誘導システムの第四
の実施の形態を図11に基づいて説明する。本実施の形
態における主制御装置4は、監視モードにおける誘導パ
ターンの起動中には、操作スイッチ・設定操作部13に
よる設定操作や起動操作を強制的に禁止する設定・操作
禁止手段の機能を有している。ここに、監視モードにお
いて誘導パターンが起動されると誘導パターン実行中フ
ラグがセットされ、誘導パターン実行終了によりそのフ
ラグがリセットされる。
【0050】図11は主制御装置4により実行されるメ
イン処理の概略を示すフローチャートである。メイン処
理ルーチンにおいて、各種実行要求に対する検知処理、
実行要求のフラグセット等を行った後(S21)、現
在、監視モードにおける誘導パターンの実行中であるか
否かを判断し(S22)、誘導パターンの実行中でなけ
ればその要求に応じた各種実行処理を実行する(S2
5)。しかし、ステップS22の判断において、誘導パ
ターンの実行中であれば、誘導パターン起動要求フラグ
をリセットするとともに、現時点では手動操作によって
は誘導パターンを起動できない旨を液晶表示部12等を
通じて警告表示する(S23)。さらに、設定・記憶要
求フラグをリセットするとともに、現時点では手動操作
によっては誘導パターン等を設定・記憶させることがで
きない旨を液晶表示部12等を通じて警告表示する(S
24)。このようにして、監視モードにおいて誘導パタ
ーンが実行されている場合には、操作スイッチ・設定操
作部13による設定操作や起動操作が強制的に禁止され
る。
【0051】従って、本実施の形態によれば、移報に伴
う誘導パターンの起動実行中には、他の誘導パターンが
操作スイッチ・設定操作部13による起動操作で起動し
てしまうとか、操作スイッチ・設定操作部13による設
定操作で他の誘導パターンに書き換えられてしまう、と
いった不都合を回避して、現在の誘導パターン表示を維
持させることができる。つまり、非常時における誘導パ
ターン表示機能が任意の手動操作によって損なわれるこ
とがなく、システムの適正な運用を図ることができる。
【0052】本発明の光走行式避難誘導システムの第五
の実施の形態を図12ないし図17に基づいて説明す
る。図12はシステム構成を示すブロック図である。本
実施の形態では、例えば、図2に示した構成に加えて、
設定制御器38が設けられている。この設定制御器38
は、主制御装置4に対して接続自在な上に、何れの点滅
制御装置5に対しても接続自在で携帯可能な可搬型の機
器であり、その点滅制御装置5に接続されている発光ユ
ニットグループの各発光ユニット3に対するアドレス等
の設定操作及び起動操作を行える機能を有する。即ち、
この設定制御器38は可搬型であるが、本来的には主制
御装置4と同等の機能を有するものが用いられ、当該シ
ステムにおいてこの主制御装置4が未だ接続されていな
い施工段階においても、或いは、主制御装置4が稼働し
ていない状態においても、各点滅制御装置5を通じて各
発光ユニット3のアドレス設定等を行える機能を有す
る。
【0053】図13は点滅制御装置5(5a〜5f)の
構成を示すブロック図である。図4との対比では、前記
設定制御器38を接続するためのコネクタ39、設定器
通信制御部40及びデュアルポートRAM41が付加さ
れている(もっとも、設定制御器38用に専用コネクタ
を設けず、伝送制御部22に対する第1の伝送線6用の
コネクタを利用するようにしてもよい)。また、手元操
作部・LED表示部25中には、主制御演算部21に対
する前記設定器通信制御部40の接続を切り換える操作
スイッチ等が含まれている。
【0054】図14は設定制御器38の構成を示すブロ
ック図である。この設定制御器38は、CPU等による
主制御演算部51を主要部として構成されている。この
主制御演算部51には点滅制御装置5のコネクタ39と
の接続を行うためのコネクタ52を備えたデータ通信イ
ンタフェース部53、HDD等による不揮発性メモリ部
54、FDD55を備えたメモリ56、キー入力インタ
フェース部57、表示制御部を含む液晶等の表示部58
等が接続されている。前記不揮発性メモリ部54は、各
発光ユニット3に対するアドレス設定状況を記憶する不
揮発性記憶手段として機能する。前記表示部58は前記
不揮発性メモリ部54に記憶された情報に基づき全ての
発光ユニット3に関する設定状況を可視的に出力する出
力手段として機能する。また、商用電源に接続された電
源部59やバッテリ60を備えている。
【0055】次に、作用について説明する。まず、主制
御装置4が未だシステムに接続されていない多数の発光
ユニット3の施工段階で、或いは、システム構築後で主
制御装置4が未だ稼働していない段階の任意の時点で、
アドレスを割付設定しようとする発光ユニットグループ
の点滅制御装置5に設定制御器38を接続する。これに
より、設定制御器38、点滅制御装置5、第2の伝送線
7及び各発光ユニット3にて、点滅する発光ユニット3
を間近で直に確認しながら各発光ユニット3の個別アド
レスの設定を行う。設定された個別アドレス情報は点滅
制御装置5の記憶メモリ24中に記憶させておくととも
に、設定制御器38の不揮発性メモリ部54やメモリ5
6に記憶させておく。必要な発光ユニット3に関する個
別アドレスの設定が終了した後で、主制御装置4が稼働
され得る状態になった任意の時点で、今度は、設定制御
器38を主制御装置4に接続することにより、不揮発性
メモリ部54中に格納されたアドレス情報を主制御装置
4中のデータ記憶部10に転送させる。よって、個々の
発光ユニット3に対するアドレス設定は設定制御器38
を利用して行っても、結果としては、恰も通常通り、主
制御装置4によってアドレス設定処理が行われた形でこ
の主制御装置4のデータ記憶部10に格納され、誘導パ
ターン作成等に利用される。設定制御器38ではフロッ
ピディスク等にアドレス情報を格納しておき、このフロ
ッピディスクのみを主制御装置4に装着することにより
アドレス情報をデータ記憶部10に転送させるようにし
てもよいのはもちろんである。
【0056】従って、本実施の形態によれば、主制御装
置4が未だシステム中に組み込まれていない発光ユニッ
ト3の施工段階或いは稼働していない状態にあっても、
可搬型の設定制御器38を用いることにより、施工中或
いは施工終了後の発光ユニット3等の近くでそのアドレ
ス設定等が可能であり、システム全体では広範に及ぶ発
光ユニット3に関する設定作業を容易なものとすること
ができる。このためにも、伝送線7上に伝送コンセント
等を設ける必要もない。
【0057】ところで、本実施の形態における設定制御
器38は、各発光ユニット3に対する設定状況を記憶す
る不揮発性メモリ部54と、この不揮発性メモリ部54
に記憶された情報に基づき全ての発光ユニット3に関す
る設定状況を可視的に出力する表示部58とを有してい
る。従って、施工工事等と並行して各発光ユニット3の
アドレス設定等を行い、最終的に主制御装置4に全ての
アドレス情報を反映させる前に前もって、アドレスの設
定忘れがないか、設定ミスがないか等を判断できる。
【0058】図15は設定制御器38によるアドレス情
報設定処理を示すフローチャート、図16は設定制御器
38による現行のシステムの設定状況の表示処理を示す
フローチャート、図17は表示部58による表示ガイダ
ンス例を示す正面図である。
【0059】まず、設定制御器38単体において、シス
テム条件データ(例えば、システムを構成する点滅制御
装置の台数等)を設定して不揮発性メモリ部54に格納
する(S31)。この処理はシステム条件データが格納
されたフロッピディスク等を設定制御器38に装着する
ことにより読み込んでもよい。その後、所望の点滅制御
装置5に接続し、接続された点滅制御装置5との間で通
信することにより同一グループ内の各発光ユニット3に
関して個別のアドレスを設定する(S32)。同一グル
ープ内の全ての発光ユニット3に関してアドレス設定が
終了すると(S33のY)、この点滅制御装置5に属す
る設定が完了した旨の情報を不揮発性メモリ部54に格
納する(S34)。一方、同一グループ内の全ての発光
ユニット3に関してアドレス設定が終了しておらず途中
で終了した場合には(S33のN)、この点滅制御装置
5に属する設定が途中である旨の情報を不揮発性メモリ
部54に格納する(S35)。他の点滅制御装置5に属
する発光ユニット3に関してもアドレス設定を続行する
場合には(S36のY)、その点滅制御装置5に接続し
て同様に設定される。
【0060】一方、任意の時点における設定制御器38
の立上時には、不揮発性メモリ部54に格納されている
情報に従って現在のシステムの設定状況を表示部58に
表示する(S41)。その後、この設定制御器38を主
制御装置4に接続してアドレス情報等の設定データを主
制御装置4側に転送する場合であれば(S42のY)、
不揮発性メモリ部54中に格納されている情報に基づき
未設定情報があるか否かを判断する(S43)。未設定
情報とは、アドレスが設定されていない発光ユニット
3、未設定の点滅制御装置5等に関する情報である。未
設定情報が含まれている場合には、システムの設定状況
を警告を伴い表示部58に表示し(S44)、操作者に
注意を促す。もっとも、警告表示がなされても、最終的
には主制御装置4による設定も可能であり、警告段階で
設定制御器38によって設定操作を行うことは必ずしも
必要はなく、任意である。
【0061】例えば、32台の点滅制御装置5が接続さ
れてシステム構成される場合において、1台目の点滅制
御装置5のみに関して設定が終了しているとき(他は未
設定)の表示部58の表示例を示すと図17のようにな
る。
【0062】よって、本実施の形態によれば、発光ユニ
ット3等の施工工事に並行して設定制御器38によりそ
のアドレス設定等を可能にするが、設定忘れ等があって
も適宜時点で設定状況を確認でき、最終的にシステムが
構築される際には、設定忘れ等が残ってしまう不都合を
極力未然に回避できる。
【0063】本発明の光走行式避難誘導システムの第六
の実施の形態を図18に基づいて説明する。本実施の形
態の主制御装置4及び各点滅制御装置5は、各発光ユニ
ット3の不点検知、各点滅制御装置5のバッテリ検知等
の診断内容に関して所定の時期に自己診断し診断結果を
可視的に出力させる自己診断実行手段の機能を備えてい
る。
【0064】図18は自己診断実行手段による処理制御
のフローチャートを示し、(a)は主制御装置4側の処
理制御、(b)は点滅制御装置5側の処理制御を示して
いる。まず、操作スイッチ・設定操作部13による所定
の操作、或いは、タイムスケジュールに従い点検時にな
ると(S51のY)、主制御装置4は各点滅制御装置5
に対して点検診断内容を通知し(S52)、引き続き、
その点検診断の開始を通知する(S53)。これを受け
て、各点滅制御装置5側では、点検診断内容、点検診断
開始の通知を受信し(S61,S62)、点検診断内容
に従い、自己の点滅制御装置5に接続されているグルー
プ内の発光ユニット3に関して不点、通信異常等がある
かを点検する(S63)。例えば、発光ユニット3の不
点点検であれば、アドレス順に各発光ユニット3を1個
ずつ点灯させ、ランプ電流が流れたかを検知することに
より実行され、ランプ電流が流れなかった発光ユニット
3に関しては不点としてリストアップされる。その後、
主制御装置4側から適宜タイミングで点検診断終了が通
知され(S54)、各点滅制御装置5が点検診断終了の
通知を受信すると(S64のY)、今度は、自己の点滅
制御装置5内のバッテリ29に関してその充電状態を点
検する(S65)。全ての点検が終了すると(S66の
Y)、ステップS63,S65で点検した点検結果を主
制御装置4側に通知して(S67)、点滅制御装置5側
は点検処理を終了する。点検結果を受信した主制御装置
4側では、その点検結果を適宜編集して、不点発光ユニ
ット等がすぐ分かるような一覧形式で液晶表示部12等
に表示出力する(S56)。
【0065】従って、本実施の形態によれば、広域に及
ぶシステムに関して、自己診断機能により発光ユニット
3の不点なる故障、不具合個所の有無等を主制御装置4
において一覧形式の出力表示を通じて知ることができる
ので、不点なる故障等があっても未然に適正な対応策を
採ることができ、非常時にはシステムを正常に稼働させ
ることができる。
【0066】なお、点滅制御装置5単位での自己診断を
行えるように構成し、さらには、点滅制御装置5からの
起動により点滅制御装置5単位での自己診断を行えるよ
うに構成すれば、対象とする発光ユニット3近くなる比
較的狭い地域単位で行えるので、実際に不点を目視確認
した上で即座に交換する等の対応策を講ずることもでき
る。
【0067】本発明の光走行式避難誘導システムの第七
の実施の形態を図19に基づいて説明する。本実施の形
態では、誘導パターンとして、複数種類のパターンが主
制御装置4中のデータ記憶部10に格納されている。こ
の場合のパターンとして、例えば、手動操作で起動する
強制誘導パターン、防火区画毎の移報に対する誘導パタ
ーン1、自火報防火盤などから通知される警戒区域毎の
移報に対する誘導パターン2、設定時等において手動操
作で起動する手動パターン、本システムの構成機器の点
検を行うための点検パターンがある。このようなパター
ンにはその起動に関する優先順位が予め設定されてお
り、各パターン情報とともにその優先順位情報もデータ
記憶部10中に格納されている。従って、データ記憶部
10は優先順位情報記憶部としての機能も持つ。ここ
に、本実施の形態では、強制誘導パターン>誘導パター
ン1>誘導パターン2>手動パターン>点検パターンの
ように優先順位が設定されている。また、主制御装置4
は、各誘導パターンに関する起動要因が生じた場合に優
先順位の高い誘導パターンは優先順位の低い誘導パター
ンに優先して実行する起動順序制御手段の機能を有して
いる。
【0068】図19はパターン起動信号があった場合の
処理制御を示すフローチャートである。まず、新規なパ
ターン起動信号が発生した場合には、そのパターンに関
して設定されている優先順位を検知する(S71)。つ
いで、現在既に誘導パターンを実行している最中である
か否かを判断し(S72)、誘導パターンの実行中でな
ければそのまま新規なパターンを起動する(S75)。
一方、誘導パターンの実行中であれば、その優先順位と
今回の新規なパターンに関する優先順位とを比較する
(S73)。比較の結果、実行中の誘導パターンのほう
が優先順位が高い場合には、今回の新規な誘導パターン
に関しては起動することなく処理を終える。即ち、実行
中の誘導パターンがそのまま残る。一方、実行中の誘導
パターンよりも優先順位が高い場合には、実行中の誘導
パターンの実行を停止させ(S74)、今回の新規な誘
導パターンを起動させる(S75)。
【0069】従って、本実施の形態によれば、既に何ら
かのパターンが起動されている状態で、他のパターンを
起動すべく指令が出た場合には、それらの優先順位が判
断され、優先順位が低ければ既に起動している現状のパ
ターンが維持され、優先順位が高ければ既に起動してい
る現状のパターンに代えて今回のパターンが起動される
ことになる。よって、優先度ないしは緊急度の高いパタ
ーンが優先して表示されるので、避難誘導システムとし
て非常事態に即して適正な運用を図ることができる。
【0070】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、設定手段
によって各警戒区域毎にその警戒区域に属する全ての発
光ユニットグループ情報を誘導パターンの起点となる消
灯対象情報として含む誘導パターン演算情報を記憶部に
格納させ得るように構成したので、火災等が生じた危険
な警戒区域自身に面する経路は避難経路として残ること
のない誘導パターンを作成でき、よって、危険な警戒区
域へ誘導してしまうような誤誘導を確実に防止すること
ができ、各々の警戒区域の実情に即した安全な避難経路
を提示することができる。
【0071】請求項2記載の発明によれば、防火区画単
位で独立して制御自在に構成されているので、誘導パタ
ーンの設定等に関してシステム全体を考慮する必要がな
く、限られた防災空間である防火区画単位で行えばよ
く、手間が掛からず効率よく、かつ、設定をより適正に
行うことができる。
【0072】請求項3記載の発明によれば、主制御装置
が、外部からの移報信号又は操作部の手動操作に基づき
任意の誘導パターンを起動させる起動操作手段と、通常
は監視モードとして設定手段による設定操作及び起動操
作手段による起動操作を制限する設定・操作制限手段と
を有しているので、安易な誤った手動操作によって誘導
パターンが起動してしまったり、記憶されている重要な
誘導パターンに関する情報が書き換えられてしまうこと
がなくなり、関係者による設定ないしは確認の意志が働
く場合のみ設定操作を行わせることができ、システム運
用の適正化を図ることができる。
【0073】請求項5記載の発明によれば、主制御装置
が、監視モードにおける誘導パターンの起動中には、設
定手段による設定操作及び起動操作手段による起動操作
を強制的に禁止する設定・操作禁止手段を有しているの
で、移報に伴う誘導パターンの起動中には、他の誘導パ
ターンが起動操作手段による起動操作で起動してしまう
とか、設定手段による設定操作で他の誘導パターンに書
き換えられてしまう、といった不都合を回避して、現在
の誘導パターン表示を維持させることができ、よって、
非常時における本来の誘導パターン表示機能が任意の手
動操作によって損なわれることがなく、システム運用の
適正化を図ることができる。
【0074】請求項6記載の発明によれば、任意の点滅
制御装置に接続自在で、その点滅制御装置に接続されて
いる発光ユニットグループの各発光ユニットに対する設
定操作及び起動操作が可能な可搬型の設定制御器を備え
ているので、主制御装置が無い発光ユニットの施工段階
或いは稼働していない状態にあっても、設定制御器を用
いることにより、発光ユニット等の近くでそのアドレス
設定等を行うことができ、よって、広範に及ぶ発光ユニ
ットに関する設定作業を容易なものとすることができ、
かつ、伝送線上に伝送コンセント等を設ける等の必要も
ない。この場合、請求項7記載の発明によれば、設定制
御器は、各発光ユニットに対する設定状況を記憶する不
揮発性記憶手段と、この不揮発性記憶手段に記憶された
情報に基づき全ての発光ユニットに関する設定状況を可
視的に出力する出力手段とを有しているので、発光ユニ
ット等の施工に並行して設定制御器によりそのアドレス
設定等を可能にするが、設定忘れ等があっても適宜時点
で設定状況を確認でき、最終的にシステムが構築される
際には、設定忘れ等が残ってしまう不都合を未然に回避
することができる。
【0075】請求項8記載の発明によれば、各発光ユニ
ットの不点検知、各点滅制御装置のバッテリ検知等の診
断内容に関して所定の時期に自己診断し診断結果を可視
的に出力する自己診断実行手段を備えているので、広域
に及ぶシステムに関して、自己診断機能により発光ユニ
ットの不点なる故障、不具合個所の有無等を主制御装置
において知ることができるので、未然に適正な対応策を
採ることができ、非常時にはシステムを正常に稼働させ
ることができ、特に、請求項9記載の発明のように点滅
制御単位での自己診断を可能とし、或いは、請求項10
記載の発明のように点滅制御装置からの起動により点滅
制御装置単位での自己診断を可能とすれば、対象とする
発光ユニット近くなる比較的狭い地域単位で行えるの
で、実際に不点を目視確認した上で即座に交換する等の
対応策を講ずることもできる。
【0076】請求項11記載の発明によれば、誘導パタ
ーンは、手動操作で起動する強制誘導パターン、防火区
画毎の移報に対する誘導パターン、自火報防火盤などか
ら通知される警戒区域毎の移報に対する誘導パターン、
手動操作で起動する手動パターン、本システムの構成機
器の点検を行うための点検パターン等の複数のパターン
を有しており;主制御装置は、各々の誘導パターンに関
する起動の優先順位情報を記憶する優先順位情報記憶部
と、各誘導パターンに関する起動要因が生じた場合に優
先順位の高い誘導パターンは優先順位の低い誘導パター
ンに優先して実行する起動順序制御手段とを有している
ので、既に何らかのパターンが起動されている状態で、
他のパターンを起動すべく指令が出た場合には、それら
の優先順位が判断され、優先順位が低ければ既に起動し
ている現状のパターンが維持され、優先順位が高ければ
既に起動している現状のパターンに代えて今回のパター
ンを起動させることができ、よって、優先度ないしは緊
急度の高いパターンが優先して表示されるので、避難誘
導システムとして非常事態に即して適正な運用を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の警戒区域、発光ユ
ニット配列状態等を模式的に示す平面図である。
【図2】システム構成を示すブロック図である。
【図3】主制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】点滅制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態のシステム全体が防
火区画単位で区分けされている様子を示すブロック図で
ある。
【図6】中央の防火区画中に含まれる警戒区画等を模式
的に示す平面図である。
【図7】防火区画による区分けを含めてシステム構成を
示すブロック図である。
【図8】本発明の第三の実施の形態の主制御装置の構成
を示すブロック図である。
【図9】設定/監視切換スイッチのモード設定状態読込
処理を示すフローチャートである。
【図10】メイン処理の概略を示すフローチャートであ
る。
【図11】本発明の第四の実施の形態の主制御装置によ
り実行されるメイン処理の概略を示すフローチャートで
ある。
【図12】本発明の第五の実施の形態のシステム構成を
示すブロック図である。
【図13】点滅制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図14】設定制御器の構成を示すブロック図である。
【図15】設定制御器によるアドレス情報設定処理を示
すフローチャートである。
【図16】設定制御器による現行のシステムの設定状況
の表示処理を示すフローチャートである。
【図17】表示部による表示ガイダンス例を示す正面図
である。
【図18】本発明の第六の実施の形態の自己診断実行手
段による処理制御のフローチャートで、(a)は主制御
装置側の処理制御、(b)は点滅制御装置側の処理制御
を示している。
【図19】本発明の第七の実施の形態のパターン起動信
号があった場合の処理制御を示すフローチャートであ
る。
【図20】特開平3−226900号公報中に記載され
た避難経路の表示例を模式的に示す概略平面図である。
【符号の説明】
1,2:通路 3:発光ユニット 4:主制御装置 5:点滅制御装置 10:記憶部、優先順位情報記憶部 13:設定手段、起動操作手段 18:バッテリ 29:バッテリ 31:発光素子 32,34,35:通路 37:モード切換手段 38:設定制御器 54:不揮発性記憶手段 58:出力手段

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子、点灯回路及び伝送部を有する
    多数の発光ユニットと;警戒区域に隣接する通路、床
    面、壁面等に設置されて避難経路毎に1つ又は複数の発
    光ユニットグループを構成させるとともにバッテリを備
    えた点滅制御装置と;避難経路を光の走行状態で示すよ
    うに特定の発光ユニットグループの発光ユニットを誘導
    方向に点滅させる誘導パターンを自動演算する誘導パタ
    ーン演算情報を格納する記憶部、各警戒区域毎にその警
    戒区域に属する全ての発光ユニットグループ情報を誘導
    パターンの起点となる消灯対象情報として含む前記誘導
    パターン演算情報を記憶部に格納させる設定手段、移報
    信号に基づき特定された警戒区域に対応する消灯対象情
    報により該当する誘導パターンを自動演算し、該当する
    発光ユニットグループを起動させる誘導パターン起動手
    段及びバッテリで構成された主制御装置と;を備えてい
    ることを特徴とする光走行式避難誘導システム。
  2. 【請求項2】 発光ユニットグループ及び点滅制御装置
    は、複数の警戒区域を含む防火区画単位で区分けされて
    おり;主制御装置は、これらの発光ユニットグループ及
    び点滅制御装置に関する誘導パターンの設定、起動、そ
    の他の制御を防火区画単位で独立して制御する;ことを
    特徴とする請求項1記載の光走行式避難誘導システム。
  3. 【請求項3】 主制御装置は、外部からの移報信号又は
    操作部の手動操作に基づき任意の誘導パターンを起動さ
    せる起動操作手段、及び、通常は監視モードとして設定
    手段による設定操作及び起動操作手段による起動操作を
    制限する設定・操作制限手段を有している;ことを特徴
    とする請求項1記載の光走行式避難誘導システム。
  4. 【請求項4】 設定・操作制限手段は、設定操作又は起
    動操作を許容する設定操作モードと、監視モードとを切
    り換えるモード切換手段を有している;ことを特徴とす
    る請求項3記載の光走行式避難誘導システム。
  5. 【請求項5】 主制御装置は、監視モードにおける誘導
    パターンの実行中には、設定手段による設定操作及び起
    動操作手段による起動操作を強制的に禁止する設定・操
    作禁止手段を有している;ことを特徴とする請求項3記
    載の光走行式避難誘導システム。
  6. 【請求項6】 発光素子、点灯回路及び伝送部を有する
    多数の発光ユニットと;警戒区域に隣接する通路、床
    面、壁面等に設置されて避難経路毎に1つ又は複数の発
    光ユニットグループを構成させるとともにバッテリを備
    えた点滅制御装置と;避難経路を光の走行状態で示すよ
    うに特定の発光ユニットグループの発光ユニットを誘導
    方向に点滅させる誘導パターンを自動演算する誘導パタ
    ーン演算情報を格納する記憶部、各警戒区域毎にその警
    戒区域に属する全ての発光ユニットグループ情報を誘導
    パターンの起点となる消灯対象情報として含む前記誘導
    パターン演算情報を記憶部に格納させる設定手段、移報
    信号に基づき特定された警戒区域に対応する消灯対象情
    報により該当する誘導パターンを自動演算し、該当する
    発光ユニットグループを起動させる誘導パターン起動手
    段及びバッテリで構成された主制御装置と;任意の点滅
    制御装置及び主制御装置に接続自在で、その点滅制御装
    置に接続されている発光ユニットグループの各発光ユニ
    ットに対する設定操作及び起動操作が可能な可搬型の設
    定制御器と;を備えることを特徴とする光走行式避難誘
    導システム。
  7. 【請求項7】 設定制御器は、各発光ユニットに対する
    設定状況を記憶する不揮発性記憶手段と、この不揮発性
    記憶手段に記憶された情報に基づき全ての発光ユニット
    に関する設定状況を可視的に出力する出力手段とを有し
    ている;ことを特徴とする請求項6記載の光走行式避難
    誘導システム。
  8. 【請求項8】 発光素子、点灯回路及び伝送部を有する
    多数の発光ユニットと;警戒区域に隣接する通路、床
    面、壁面等に設置されて避難経路毎に1つ又は複数の発
    光ユニットグループを構成させるとともにバッテリを備
    えた点滅制御装置と;避難経路を光の走行状態で示すよ
    うに特定の発光ユニットグループの発光ユニットを誘導
    方向に点滅させる誘導パターンを自動演算する誘導パタ
    ーン演算情報を格納する記憶部、各警戒区域毎にその警
    戒区域に属する全ての発光ユニットグループ情報を誘導
    パターンの起点となる消灯対象情報として含む前記誘導
    パターン演算情報を記憶部に格納させる設定手段、移報
    信号に基づき特定された警戒区域に対応する消灯対象情
    報により該当する誘導パターンを自動演算し、該当する
    発光ユニットグループを起動させる誘導パターン起動手
    段及びバッテリで構成された主制御装置と;各発光ユニ
    ットの不点検知、各点滅制御装置のバッテリ検知等の診
    断内容に関して所定の時期に自己診断し診断結果を可視
    的に出力する自己診断実行手段と;を備えることを特徴
    とする光走行式避難誘導システム。
  9. 【請求項9】 自己診断実行手段は、点滅制御装置単位
    で自己診断を行う;ことを特徴とする請求項8記載の光
    走行式避難誘導システム。
  10. 【請求項10】 自己診断実行手段は、点滅制御装置か
    らの起動により自己の点滅制御装置単位での自己診断を
    行う;ことを特徴とする請求項9記載の光走行式避難誘
    導システム。
  11. 【請求項11】 誘導パターンは、手動操作で起動する
    強制誘導パターン、防火区画毎の移報に対する誘導パタ
    ーン、自火報防火盤などから通知される警戒区域毎の移
    報に対する誘導パターン、手動操作で起動する手動パタ
    ーン、本システムの構成機器の点検を行うための点検パ
    ターン等の複数のパターンを有しており;主制御装置
    は、各々の誘導パターンに関する起動の優先順位情報を
    記憶する優先順位情報記憶部、及び、各誘導パターンに
    関する起動要因が生じた場合に優先順位の高い誘導パタ
    ーンは優先順位の低い誘導パターンに優先して実行する
    起動順序制御手段を有している;ことを特徴とする請求
    項1ないし10の何れか一に記載の光走行式避難誘導シ
    ステム。
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