JP3753574B2 - 防災監視盤及び防災監視盤を用いた火災試験方法 - Google Patents
防災監視盤及び防災監視盤を用いた火災試験方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防災システムを構成する防災監視盤及び防災監視盤を用いた火災試験方法に関し、特に、防災監視盤に接続された端末機器の回線を選択して、個別に火災試験を行う機能を備えた防災監視盤及び防災監視盤を用いた火災試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、防災システムは、大別して、監視区域(以下、単に「地区」と記す)毎に設置された発信機や感知器等の端末機器群と、端末機器群を専用の回線を介して、監視制御する防災監視盤と、を有して構成され、防災監視盤には、防災システムにおける異常報知動作に関連する種々操作を行うスイッチ類、及び、システムの動作状態を表示する表示灯等を備えた操作表示パネルが設けられている。
このような防災システムにおいて、保守点検作業として実行される火災試験のなかには、実際の火災発生時と同等の機能試験を行うものがある。例えば、個別火災試験においては、特定の回線を選択し、火災試験スイッチを操作することにより、該回線に設けられた端末機器からの発報状態を擬似的に生成して、火災表示や主音響の鳴動、地区音響の鳴動、防災監視盤から所定の設備等への移報出力の確認等が行われる。
【0003】
ここで、上述した個別火災試験における回線選択操作について、操作表示パネルに設けられる関連する構成のみを図示して、詳しく説明する。
(1)図4(a)に示す構成は、端末機器が設置された各地区毎に対応して複数設けられた地区表示部101a、101b、101c…と、地区表示部101a、101b、101c…に設けられ、端末機器から発報があった場合に点灯制御される表示灯102a、102b、102c…と、地区表示部101a、101b、101c…とは別個に設けられ、例えば7セグメントLED103aを備えた回線表示部103と、個別火災試験の実行を指示する火災試験スイッチ104とを有し、回線表示部103に備えられた「10」の位と「1」の位の選択スイッチ103b、103cを個別に操作して、回線固有の番号で表示することにより、任意の回線の選択を行い、さらに、火災試験スイッチ104をON操作することにより、選択された回線に対して個別火災試験を実行するものである。
このような構成おいては、保守管理者は、回線表示部103に示された回線番号を目視することにより選択した回線を確認することができる。
【0004】
(2)また、図4(b)に示す構成は、地区表示灯202a、202b、202c…及び回線選択灯203a、203b、203c…を個別に備えた地区表示部201a、201b、201c…と、地区表示部201a、201b、201c…とは別個に設けられ、回線送りスイッチ(+1回線操作)204a及び回線戻りスイッチ(−1回線操作)204bを備えた回線選択スイッチ204と、個別火災試験の実行を指示する火災試験スイッチ205とを有し、回線選択スイッチ204を操作して、地区表示部201a、201b、201c…の回線選択灯203a、203b、203c…を所定の順序で順次点灯させることにより、任意の回線の選択を行い、さらに、火災試験スイッチ205をON操作することにより、選択された回線に対して個別火災試験を実行するものである。
このような構成おいては、保守管理者は、地区表示部201a、201b、201c…の回線選択灯203a、203b、203c…の点灯状態(点灯/消灯)を目視することにより、選択された回線を確認することができる。
【0005】
(3)さらに、図4(c)に示す構成は、表示灯302a、302b、302c…の点灯状態に応じて地区表示機能と回線選択表示機能を備えた地区表示部301a、301b、301c…と、地区表示部301a、301b、301c…とは別個に設けられ、所定の順序で順次回線を選択する回線選択スイッチ303と、個別火災試験の実行を指示する火災試験スイッチ304とを有し、回線選択スイッチ303を操作して、地区表示部301a、301b、301c…の表示灯302a、302b、302c…を所定の順序で順次点滅させることにより、任意の回線の選択を行い、さらに、火災試験スイッチ304をON操作することにより、選択された回線に対して個別火災試験を実行するものである。
このような構成においては、保守管理者は、地区表示部301a、301b、301c…の表示灯302a、302b、302c…の点灯状態(点滅/消灯)を目視することにより、選択された回線を確認することができる。
なお、表示灯302a、302b、302c…における地区表示、すなわち、発報状態は、点灯することで表示される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)〜(3)に示した構成によれば、いずれも回線選択スイッチを操作することにより、任意の回線を選択することができるが、各々、次に示すような問題を有している。
(イ)上記(1)に示した構成においては、回線を選択する際の操作方法が簡易であり、かつ、選択された回線が7セグメントLED等により表示されるので、回線確認時の視認性が高いという特徴を有しているが、7セグメントLEDを備えた回線表示部が高価な上、広い設置スペースを必要とするため、製品コストの上昇や防災監視盤の大型化を招くという問題を有している。
【0007】
(ロ)上記(2)に示した構成においては、選択された回線が回線選択灯により表示されるので、回線確認時の視認性が高いという特徴を有しているが、各地区表示部に地区表示灯と回線選択灯を個別に設ける必要があるため、製品コストの上昇や防災監視盤の大型化を招くという問題を有している。また、回線を選択する際の操作方法が、回線数が増加するにしたがって、繁雑になるという問題を有している。
(ハ)上記(3)に示した構成においては、各地区表示部に設けられた単一の表示灯により、地区表示機能と回線選択機能とを備えることができるので、表示灯の数を削減して製品コストの削減や防災監視盤の小型化を図ることができるという特徴を有しているが、単色の表示灯の点灯状態により回線の選択状態(点滅)及び発報状態(点灯)が表示されるため、回線確認時の視認性が低く、表示灯を継続的に注視する必要があり、回線選択、確認作業を効率的に行うことができないという問題を有している。
【0008】
(ニ)加えて、上記(1)〜(3)の構成においては、回線選択後、火災試験スイッチを操作して試験火災発報した状態で、回線選択スイッチをさらに操作して別の(次の)回線を選択する際に、スイッチ操作のミス等により、既に試験火災発報中の回線が重複して選択される状態が生じる。この場合、防災監視盤は、スイッチ操作エラーを検出してエラー音を出力することにより、保守管理者に重複選択状態を報知する機能を備えているが、保守管理者は、このエラー音を認識して、再度回線選択スイッチを操作して未発報の試験可能な回線を選択する必要があった。そのため、選択した回線が現在発報中であるか未発報であるかを、保守管理者が判断しながら選択操作を行わなければならず、防災監視盤に接続される回線数が増加するにしたがって、回線選択操作が繁雑になって、作業効率の低下を招くという問題を有している。
【0009】
(ホ)また、近年、表示灯を構成する発光素子として、2色発光ダイオード(以下、「2色LED」と略記する)を採用した防災監視盤が知られている。このような2色LEDを地区表示部に備え、地区表示灯及び回線選択灯として機能させた場合、2色LEDの発光色及び発光パターンによっては、選択された回線を良好に認識することができないという問題を有している。
例えば、表示灯として黄色と赤色の2色を個別又は同時に発光する2色LEDを適用した場合、黄色と赤色を単独で発光させた場合と、2色を同時に発光させた場合では、2色を同時に発光させた場合の混合色が、単独で発光した場合の黄色又は赤色と色相が類似しているため、目視による色の判別が困難となり、選択された回線を迅速に確認することができないという問題を有していた。
【0010】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑み、個別火災試験に先立って行われる任意の回線の選択操作において、試験発報中の回線を重複して選択することなく、未発報の回線を効率的に選択することができる防災監視盤及び防災監視盤を用いた火災試験方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る防災監視盤は、各監視区域に設けられた端末機器に専用の回線を介して接続され、該端末機器からの発報信号等を受信して、所定の報知動作を実行する防災監視盤において、異なる2色の光を個別又は同時に発光可能な2色発光ダイオードを備え、前記回線の各々の選択状態を所定の発光色で表示する複数の回線選択表示手段と、前記回線の各々を所定の順序で切り換えて、個別に選択状態に設定する回線選択手段と、前記回線選択手段により選択された前記回線に対して、火災試験の実行を行う試験実行手段と、前記回線選択手段により選択された前記回線が、前記火災試験により火災発報中であるか否かを判断し、前記回線が火災発報中である場合には、前記所定の順序で前記回線を切り換え、火災発報中でない回線を抽出して選択する制御手段と、を有することを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明に係る防災監視盤は、請求項1記載の防災監視盤において、前記制御手段は、前記回線選択手段が操作されると、予め設定された初期位置の回線を選択し、該初期位置の回線が火災発報中である場合には、前記回線を前記初期位置から前記所定の順序で切り換え、火災発報中でない回線を抽出して選択することを特徴としている。
請求項3記載の発明に係る防災監視盤は、請求項1又は2記載の防災監視盤において、前記回線選択手段は、前記回線を選択する操作を繰り返し実行することにより、前記回線の各々を所定の順序で循環的に切り換えて、選択状態に設定することを特徴としている。
【0013】
請求項4記載の発明に係る防災監視盤は、請求項1乃至3のいずれかに記載の防災監視盤において、前記回線選択表示手段は、前記回線の各々に対応して複数設けられ、前記回線に接続された前記端末機器の監視状態、及び、前記回線の選択状態を各々異なる2色で表示する地区表示灯であることを特徴としている。
請求項5記載の発明に係る防災監視盤を用いた火災試験方法は、各監視区域に設けられた端末機器からの発報信号等を、専用の回線を介して受信して、所定の報知動作を実行する防災監視盤を用いた火災試験方法において、前記回線を選択する操作に基づいて、予め設定された初期位置の回線を選択状態に設定する手順と、前記初期位置の回線が、火災発報中であるか否かを判断し、前記回線が火災発報中である場合には、前記回線を前記初期位置から所定の順序で切り換え、火災発報中でない回線を抽出して選択する手順と、前記選択された回線に対して、火災試験を実行する手順と、を含むことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る防災監視盤の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る防災監視盤の一実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、防災監視盤は、各地区毎に設置された発信機10aや感知器10b等の端末機器群10と、各々の端末機器群10に専用の回線CL1〜CLnを介して接続され、端末機器群10から発信される発報信号等を受信、監視する防災監視盤20と、を有して構成されている。
【0015】
防災監視盤20は、各回線CL1〜CLnに接続された受信部21(1)〜21(n)と、受信部21(1)〜21(n)により受信した端末機器群10からの発報信号等を取り込み、所定の報知動作を実行制御するCPU22と、CPU22からの制御信号に応じて、各地区に設置されたブザー等の地区音響部10cを鳴動させる地区音響鳴動回路23と、端末機器群10からの発報信号等を、予め設定された通報先へ移報出力する移報回路24と、CPU22から出力される制御信号に基づいて、所定の報知動作を実行するスピーカ又はブザー等の主音響部SP、CPU22から出力される表示制御信号に基づいて、所定の点灯状態で表示駆動される各種表示灯LT、CPU22に各種操作信号を入力する複数の操作スイッチSWとを備えた操作表示パネル30と、を有している。ここで、CPU22は、本発明における制御手段を構成する。なお、CPU22の具体的な機能については、後述する。
【0016】
すなわち、本実施形態に適用される防災監視盤20は、端末機器群10からの発報信号等を各受信部21(1)〜21(n)により受信してCPU22に取り込み、CPU22は、この発報信号等に基づいて、主音響部SPのスピーカやブザーを鳴動させるとともに、操作表示パネル30に備えられた火災代表灯や地区表示灯等の各種表示灯LTを点灯させる制御動作を実行する。また、地区音響鳴動回路23を介してブザー等の地区音響部10cを一斉に鳴動させるとともに、予め設定された通報先へ異常発生情報を移報出力する制御を実行する。
また、制御部22は、操作表示パネル30に備えられた各種の操作スイッチSWの操作により、所定の報知動作や保守点検に関連する動作の設定や実行を制御する機能を有する。特に、特定の操作スイッチの操作により、火災試験の対象となる回線を選択するとともに、当該回線の選択状態に基づいて、操作表示パネル30に備えられた表示灯LTを点灯制御する。
【0017】
次に、本実施形態に適用される防災監視盤に設けられる操作表示パネルについて図面を参照して説明する。
図2は、本実施形態に適用される防災監視盤に設けられる操作表示パネルの一構成例を示す概略図である。なお、ここでは、必要に応じて、図1に示した概略構成図を参照しながら説明する。
図2に示すように、防災監視盤の操作表示パネル30は、大別して、表示部31と、主操作部32と、保守操作部33とを有して構成されている。
【0018】
表示部31は、火災代表灯31aと複数の地区表示部31b(1)〜31b(10)とを備え、火災代表灯31aは、1色LEDで構成され、回線CL1〜CLnを介して接続される各地区の発信機、又は、火災感知器等の端末機器群10のいずれかから発報信号を受信した場合に点滅する。また、地区表示部31b(1)〜31b(10)は、各地区(回線)毎に対応して設けられ、各々2色LEDで構成される地区表示灯31c(1)〜31c(10)を備えている。そして、発信機、又は、火災感知器等の端末機器10から発報信号を受信した場合に、該当する地区表示灯31c(1)〜31c(10)が点滅する。さらに、地区表示灯31c(1)〜31c(10)は、回線の選択状態を表示する機能を備えている。したがって、各地区表示灯31c(1)〜31c(10)は、例えば、火災発報があった場合に、発報地区に対応した地区表示灯31c(1)〜31c(10)を赤色の点滅により表示するとともに、回線選択時には、選択された回線に対応した地区表示灯31c(1)〜31c(10)を黄色の点灯により表示する。そのため、このような複数の機能が設定された地区表示灯31c(1)〜31c(10)には、2色LEDが適用されている。ここで、地区表示灯31c(1)〜31c(10)は、本発明における回線選択表示手段を構成する。
【0019】
主操作部32は、各種表示灯や操作スイッチを備え、交流電源灯32a及び予備電源灯32bは、防災監視盤が交流電源で作動している場合、あるいは、予備電源で作動している場合に各々所定の発光色で表示する。また、発信機灯32cは、発信機による火災発報を受信した場合に点灯し、蓄積中灯32dは、防災監視盤20に接続されたいずれかの回線における発報信号を蓄積している場合に点灯する。障害灯32eは、防災システムの機能に障害が生じた場合に点灯し、表示灯(1〜3)32fは、他の防災監視盤等からの表示信号を受信すると点灯する。主音響部SPは、火災、障害、電話、警報等、所定の報知動作の実行時に音響が鳴動する。
【0020】
また、音響停止スイッチ32gは、主音響部SPからの音響を停止する場合に、地区音響停止スイッチ32hは、地区音響を一時停止する場合に操作(押下)する。電話灯32iは、発信機及び表示盤からの電話呼出があった場合に点灯し、スイッチ注意灯32jは、操作スイッチの状態がいずれか一つでも通常監視状態でないときに点灯し、地区音響完全停止中灯32kは、地区音響が完全に停止した状態にあるときに点滅する。ここで、主操作部32に設けられる各種表示灯は、1色LEDにより構成される。
保守操作部33は、保守点検作業時に使用する各種操作スイッチや電話ジャックTJを備え、通常は、小扉により保護されて、操作スイッチ類に直接接触できないように構成されている。
【0021】
保守操作部33において、電話ジャックTJは、防災監視盤20に電話線を介して接続された発信機や表示盤と通話する際にハンドセットを接続する。ハンドセットの接続形態としては、ピンジャック=ピンプラグによるもののほか、モジュラージャック=モジュラープラグによるものも適用することができる。
回線選択スイッチ33aは、任意の回線を選択して火災試験を実行する場合に操作する。回線選択スイッチ33aは、操作する毎に、次回線が循環的に選択される。回線選択中灯LSは、回線選択スイッチ33aを初めて操作した際に点灯し、復旧スイッチの操作により消灯する。火災試験スイッチ33bは、全回線を一括して自動火災試験を実行する場合、又は、任意の回線を選択して個別火災試験を実行する場合に操作する。予備電源試験スイッチ33cは、防災監視盤20に内蔵した予備電源の電圧や充電状態等を試験する場合に操作し、試験復旧スイッチ33dは、感知器を実際に試験する場合に操作する。移報停止スイッチ33eは、移報信号の出力を停止する場合に操作し、保守音響停止スイッチ33fは、保守点検時に主音響部SPからの音響の鳴動を停止する場合に操作し、復旧スイッチ33gは、防災監視盤20を初期状態に復旧させる場合に操作する。ここで、回線選択スイッチ33aは、本発明における回線選択手段を構成し、火災試験スイッチ33bは、試験実行手段を構成する。
【0022】
次に、上述したような構成を有する防災監視盤を用いた火災試験方法について、図面を参照して詳しく説明する。
図3は、本実施形態に係る防災監視盤を用いた個別火災試験方法の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、必要に応じて、図1に示した概略構成、及び、図2に示した操作表示パネルの構成例を参照しながら説明する。
本実施形態に係る防災監視盤においては、図2に示したように、10個の地区表示部31b(1)〜31b(10)を備え、各地区表示灯31c(1)〜31c(10)は、上述したように、赤色と黄色の発色光を個別又は同時に表示することができる2色LEDであるものとする。また、以下に示す一連の個別火災試験に関する処理手順は、防災監視盤に内蔵されたCPUにより実行制御される。
【0023】
(手順ST11)
図2に示した防災監視盤20の操作表示パネル30おいて、図示を省略した小扉を開扉して保守操作部33を露出させ、回線選択スイッチ33aを操作(押下)すると、CPU22により回線選択スイッチ33aが操作されたことが検出され、本発明に係る回線選択動作が開始実行される。
(手順ST12/ST13)
回線選択動作が開始されると、回線選択中灯LSが点灯制御されるとともに、選択状態に設定される回線(以下、選択中回線と記す)を特定する回線固有の識別番号(以下、選択中回線番号と記す)を初期化して“1”(初期位置)に設定する。
【0024】
(手順ST14/ST15/ST16)
次いで、選択中回線番号“1”の回線が、すでに火災発報中か否か、すなわち、すでに個別火災試験の実行が行われ、火災発報状態になっているか否かが判別され、火災発報中である場合には、当該回線が重複して選択されることを防止するため、次の回線が自動的に選択される。ここで、現在選択中回線番号が、最後の回線を示す番号(最大値)か否かが判別され、最大値ではない場合には、選択中回線番号を1インクリメントして“2”に設定し、手順14に戻って、選択中回線番号“2”の回線が、すでに火災発報中か否かが再度判別される。一方、選択中回線番号が、最大値である場合には、手順13に戻って、選択中回線番号を“1”に設定して、再度初期位置から選択中回線が、火災発報中か否かが再度判別される。
すなわち、回線の選択(選択中回線の発報状態の判別)が、選択中回線番号“1”から順に“2”→“3”→“4”→…の順序で実行され、さらに、選択中回線番号が最大値“n”(例えば、n=10)に達した場合には、選択中回線番号を、…→“n”→“1”→…のように、再び初期値“1”に戻って処理が循環的に実行される。
【0025】
(手順ST17/ST18)
そして、上記手順ST13〜ST16により、選択中回線が未発報状態であると判別されると、当該選択中回線に対応する地区表示部の地区表示灯を、例えば黄色の発色光で点灯し、その後、保守操作部33の火災試験スイッチ33bを操作することにより、当該選択中回線に対して、疑似発報状態を発生させて、個別火災試験を実行する。
CPU22は、疑似発報状態を生成することで、当該回線から正常な火災発報レベルが得られるかを監視し、正常な火災発報レベルが得られたと判別すると、実火災時の処理と同様に、対応する回線の地区表示灯を赤色の発光色で点滅させるとともに、火災代表灯31aを点滅させ、さらに、主音響部SPや地区音響部10cの鳴動、移報出力等を行う。
(手順ST19/ST20)
そして、当該選択中回線の個別火災試験の実行が終了すると、さらに回線選択スイッチ33aが操作(押下)されたか否かが監視され、回線選択スイッチ33aが操作された場合には、今回個別火災試験を実行し、火災発報中になっている回線の選択中回線番号を1インクリメントして、上記手順ST14〜ST19を繰り返して、火災発報中になっていない未発報状態の回線を抽出、選択して、個別火災試験を実行する。火災試験による火災発報の表示や回線選択中灯LSの表示は、復旧スイッチ33gの操作により復旧される。
【0026】
具体的には、図2に示した操作パネル30の地区表示部31b(1)〜31b(10)のうち、例えば、回線番号“1”〜“3”の回線がすでに選択されて、個別火災試験が実行され、火災発報中にある場合、地区表示灯31c(1)〜31c(10)のうち、地区表示灯31c(1)〜31c(3)は赤色の点滅状態に制御されている。このような状態において、回線選択スイッチ33aを操作すると、選択中回線番号が“1”の回線から順に火災発報中か否かが判別され、選択中回線番号“3”の次に位置する回線に対応する地区表示部31b(4)の地区表示灯31c(4)が黄色の発光色で点灯するように制御される。
したがって、回線選択スイッチ33aの1回の操作、又は、複数回の操作により、任意の未発報の回線が選択されて、地区表示灯が点灯するので、火災発報中の回線が重複して選択されることがなく、2色LEDの一方の発光色(本実施形態では、黄色)のみが点灯した地区表示灯を目視することにより、迅速に選択された回線を確認することができる。
なお、上述した実施形態においては、2色LEDにより表示される発光色として、赤色と黄色の組み合わせを示したが、他の色の組み合わせであってもよいことはいうまでもない。
【0027】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、各監視区域に設けられた端末機器に専用の回線を介して接続された防災監視盤において、制御手段は、回線選択手段により選択された回線が、火災試験により火災発報中であるか否かを判断する機能を備え、選択された回線が火災発報中である場合には、所定の順序で回線を切り換え、火災発報中でない回線を抽出、選択して、2色発光ダイオードを備えた回線選択表示手段に表示するので、回線選択手段の簡易な操作で、火災試験の実行が可能な回線を即座に選択することができるとともに、2色LEDを回線選択表示手段に適用した場合であっても、その表示状態に基づいて、選択された回線を視認性良く、的確かつ迅速に認識することができる。
したがって、防災監視盤に接続される回線数が増加した場合であっても、簡易な操作で、回線選択作業、及び、個別火災試験を効率的に行うことができる。
【0028】
請求項2記載の発明によれば、制御手段は、回線選択手段が操作されると、予め設定された初期位置の回線を選択し、初期位置の回線が火災発報中である場合には、回線を初期位置から所定の順序で切り換え、火災発報中でない回線を抽出、選択するので、回線選択手段の操作により、火災試験の実行が可能な回線を、一定の規則で回線選択表示手段に表示することができる。例えば、複数の回線選択表示手段の縦配列のうち、上方から順に下方に向かって、火災試験の実行が可能な回線を順次表示することができるので、回線選択の順序をパターン化して、火災試験等の作業を効率的に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、回線選択手段は、回線を選択する操作を繰り返し実行することにより、回線を所定の順序で循環的に切り換えて、選択状態に設定するので、回線選択手段の操作ミス等により、火災試験が未実行の回線を選択し損なった場合であっても、回線選択手段の簡易な操作により、迅速に当該回線を選択することができ、所定の動作試験を効率的に行うことができる。
【0029】
請求項4記載の発明によれば、回線選択表示手段は、回線の各々に対応して複数設けられ、回線に接続された端末機器の監視状態、及び、回線の選択状態を各々異なる2色で表示する地区表示灯であるので、複数の表示機能を備えた複数の回線選択表示手段を一覧することにより、防災システムの様々な動作状態を迅速に確認することができ、火災試験のみならず、種々の保守点検作業の効率化を図ることができる
請求項5記載の発明によれば、
係る防災監視盤を用いた火災試験方法は、各地区に設けられた端末機器に専用の回線を介して接続された防災監視盤を用いた火災試験方法において、回線を選択する操作に基づいて、予め設定された初期位置の回線を選択状態に設定し、初期位置の回線が、火災発報中である場合には、回線を初期位置から所定の順序で切り換え、火災発報中でない回線を抽出、選択して、該選択された回線に対して、火災試験を実行するので、防災監視盤に接続される回線数が増加した場合であっても、簡易な回線選択の操作で、回線選択作業、及び、個別火災試験等の所定の動作試験を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防災監視盤の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態に適用される防災監視盤に設けられる操作表示パネルの一構成例を示す概略図である。
【図3】本実施形態に係る防災監視盤を用いた個別火災試験方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】従来の防災監視盤の操作表示パネルに適用される回線選択操作に関連する構成を示す要部概略図である。
【符号の説明】
10 端末機器群
20 防災監視盤
21(1)〜21(n) 受信部
22 CPU(制御手段)
23 地区音響鳴動回路
24 移報回路
30 操作表示パネル
31 表示部
31a 火災代表灯
31b(1)〜31b(10) 地区表示部
31c(1)〜31c(10) 地区表示灯(回線選択表示手段)
32 主操作部
33 保守操作部
33a 回線選択スイッチ(回線選択手段)
33b 火災試験スイッチ(試験実行手段)
CL1〜CLn 回線
Claims (5)
- 各監視区域に設けられた端末機器に専用の回線を介して接続され、該端末機器からの発報信号等を受信して、所定の報知動作を実行する防災監視盤において、
異なる2色の光を個別又は同時に発光可能な2色発光ダイオードを備え、前記回線の各々の選択状態を所定の発光色で表示する複数の回線選択表示手段と、
前記回線の各々を所定の順序で切り換えて、個別に選択状態に設定する回線選択手段と、
前記回線選択手段により選択された前記回線に対して、火災試験の実行を行う試験実行手段と、
前記回線選択手段により選択された前記回線が、前記火災試験により火災発報中であるか否かを判断し、前記回線が火災発報中である場合には、前記所定の順序で前記回線を切り換え、火災発報中でない回線を抽出して選択する制御手段と、
を有することを特徴とする防災監視盤。 - 前記制御手段は、前記回線選択手段が操作されると、予め設定された初期位置の回線を選択し、該初期位置の回線が火災発報中である場合には、前記回線を前記初期位置から前記所定の順序で切り換え、火災発報中でない回線を抽出して選択することを特徴とする請求項1記載の防災監視盤。
- 前記回線選択手段は、前記回線を選択する操作を繰り返し実行することにより、前記回線の各々を所定の順序で循環的に切り換えて、選択状態に設定することを特徴とする請求項1又は2記載の防災監視盤。
- 前記回線選択表示手段は、前記回線の各々に対応して複数設けられ、前記回線に接続された前記端末機器の監視状態、及び、前記回線の選択状態を各々異なる2色で表示する地区表示灯であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の防災監視盤。
- 各監視区域に設けられた端末機器からの発報信号等を、専用の回線を介して受信して、所定の報知動作を実行する防災監視盤を用いた火災試験方法において、
前記回線を選択する操作に基づいて、予め設定された初期位置の回線を選択状態に設定する手順と、
前記初期位置の回線が、火災発報中であるか否かを判断し、前記回線が火災発報中である場合には、前記回線を前記初期位置から所定の順序で切り換え、火災発報中でない回線を抽出して選択する手順と、
前記選択された回線に対して、火災試験を実行する手順と、
を含むことを特徴とする防災監視盤を用いた火災試験方法。
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