JP3487319B2 - 積層型インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
積層型インクジェット式記録ヘッドInfo
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Description
する圧力発生室の一部領域に圧電振動体を設けて、圧電
振動体のたわみ振動により圧力発生室を圧縮してインク
滴を発生させるインクジェット式記録ヘッドに関する。
電振動板を張設し、圧電振動板のたわみ振動により圧力
発生室の容積を変化させてインク滴を発生させるインク
ジェット式記録ヘッドは、圧力発生室の広い面積を変位
させることが可能なため、インク滴を安定して発生させ
ることができるという特徴を備えている。このように圧
電振動体のたわみ振動を利用する場合には、圧電振動体
の表面が圧力発生室を構成する振動板と十分に接合して
いる必要があるため、特開平5-267742号公報に示された
ように振動板の表面に形成された電極の表面に、グリー
ンシートの圧電材料を塗布し、その後これを焼成して圧
電振動体が作り付けられている。このように圧電振動板
を焼成により作り付けることにより、個々の圧電振動体
の接着作業が不要となるばかりでなく、強力な接合力を
得ることができる。
の温度と記録ヘッドとして使用される室温との間に大き
な温度差があるため、圧電振動体や電極材料、振動板を
構成する材料の熱膨張率の差が生じる。そして、特に振
動板が圧力発生室の隔壁に対応する領域では振動板の剛
性が極めて大きいため、圧電振動体の長手方向の端部領
域に大きな残留応力が発生して、圧電振動体全体の圧電
定数にオ大きな影響を与えることになり、これに起因し
てノズル開口間のインク吐出能力にバラつきが生じると
いう問題がある。本発明はこれらの問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、焼成により
発生した残留応力の影響を可及的に少なくして、ノズル
開口間でのインク吐出能力を一定ならしめることができ
るインクジェット式記録ヘッドを提供することである。
るために本発明においては、絶縁性材料からなる振動板
と、圧力発生室を構成する通孔を備えたスペーサ部材
と、該スペーサ部材の他方を封止し、リザーバと前記圧
力発生室及びノズル開口と前記圧力発生室とを接続する
通孔を有する蓋板と、前記ノズル開口と前記圧力発生室
と連通する通孔、及び前記リザーバを形成する通孔を備
えたインク供給部材と、前記ノズル開口を備えたノズル
プレートとを積層し、さらに前記圧力発生室に対応して
前記振動板の表面に第1の電極を、第1の電極の表面に
圧電振動体を、前記圧電振動体の表面に第2の電極を形
成するとともに、前記第1の電極を前記圧力発生室の端
部近傍で外側が先細りとなる短冊型に形成する。
りも細く形成されているため、圧力発生室の端部近傍で
の応力を自身で下方して残留応力が減少する。
した実施例に基づいて説明する。図1は本発明の一実施
例を圧力発生室の近傍の断面構造で示す図であって、図
中符号1は、スペーサで、深さ150μm程度の圧力発
生室2、2を構成するの適した厚みを持つジルコニア
(ZrO2)などのセラミックス板からなる基板に細長
い通孔を中心線に対してほぼ対称となるように列状に穿
設して構成されている。
したときに十分な接合力を発揮するとともに、後述する
圧電振動体4、4‥‥の歪みにより弾性変形する材料、
この実施例ではスペーサと同一の、厚さ10μmのジル
コニアの薄板で構成されている。
で、振動板3の表面に形成されている後述する駆動電極
30の表面に、圧電材料のグリーンシートを焼結して作
り付けられている。
貼着される蓋板で、この実施例では厚さ150μmのジ
ルコニアの薄板からなり、ノズルプレート20のノズル
開口21、21‥‥と圧力発生室2、2とを接続する通
孔8、8と、後述するリザーバ10、10と圧力発生室
2、2とを接続する通孔12、12を穿設して構成され
ている。
流路を構成するに適した例えば150μmのステンレス
鋼などの耐蝕性を備えた板材に、リザーバ10、10と
なる通孔と、圧力発生室2、2とノズル開口21、21
とを結ぶ通孔16、16を穿設して構成されている。
た図示しないインク供給口と連通して外部のインクタン
クからインクの供給を受けて通孔12、12を介して圧
力発生室2、2にインクを供給するものである。
それぞれ積層されて、構成されている材料に適した接合
方法で接合されてインクジェット式記録ヘッドに纏めら
れている。
駆動電極30と圧電振動体4、4の構造を示すものであ
って、駆動電極30は、圧力発生室2に対向する領域に
略短冊型の電極本体部30aと、圧力発生室の端部2
a、2bの近傍で長手方向の軸線に対して対称に先細り
となる先細り部30b、30cを介して外部接続用リー
ド部30d、30eを備えるよう、振動板3と圧電振動
体4とに対して共に強い接合力を発揮するとともに、導
電性を有する材料、例えば白金や白金系合金などを蒸着
して形成されている。
イズの短冊型に形成されて、その端部4a、4bが圧力
発生室2の両端の端部2a、2b近傍の圧力発生室側に
形成されている駆動電極30の先細り部30b、30c
にまで延びていて、その端部4a、4bが駆動電極30
の先細り部30b、30cで本体部30aよりも小さな
面積で固定されている。
成された共通電極で、駆動電極30の引出し側と異なる
側に駆動電極30のリード部30eを跨ぐように二股部
31a、31bを設けて接続用電極32に接続されてい
る。なお、図中符号33は、駆動電極30のリード部3
0eと外部駆動回路とを接続する導電パターンを示す。
の駆動電極30に駆動信号を印加すると、圧電振動体4
は、長手方向を対称軸して幅方向に湾曲し、振動板3を
圧力発生室側に変形させる。
ここに存在するインクに圧力が印加されることになる。
圧力発生室2のインクは、蓋板7の通孔8からインク供
給流路構成板15の通孔16を経て、ノズルプレート2
0のノズル開口21に流れ込み、ここからインク滴とな
って飛び出す。
が元の形状に復帰すると、圧力発生室2の容積が膨張し
てリザーバ10から圧力発生室2に、インク滴吐出によ
る消費分に相当するインクが補給される。
がその両端を駆動電極30の先細り部30b、30cで
本体部30aより狭い面積で固定されているため、焼成
時の熱膨張差と圧力発生室2の端部2a、2b近傍の大
きな剛性とに起因する残留応力が弱められる。この結
果、圧電振動体4の駆動領域における圧電定数が残留応
力の影響を受けない本来の値を発現することになり、駆
動電極本体部30aと接触する領域を本来の圧電定数で
たわみ振動する。したがって、同一の記録ヘッドを構成
している圧力発生室2が圧電振動体4によりほぼ同程度
の容積変化を受けるため、各ノズル開口21からのイン
ク滴のインク量がほぼ同一となる。
に基づいて説明する。焼成したとき圧力発生室2を形成
するのに適した厚みを備えたセラミックス材料、この実
施例ではジルコニアの粘土状薄板、いわゆるグリーンシ
ートに、圧力発生室を形成すべき位置をプレスにより打
ち抜いて通孔を穿設した第1のシートを用意する。同様
に振動板3に適した厚みのジルコニアの第2のグリーン
シートを用意する。さらに、圧力発生室2の他面を封止
するのに適した厚みを有するグリーンシートにプレスに
よりノズル開口21と圧力発生室2とを接続する通孔、
及び共通のインク室10と圧力発生室2とを接続する通
孔を穿設した第3のグリーンシートを用意する。 インク供給口12基板
グリーンシートとを積層して、均一な圧力を加えて2枚
を粘着させた状態で乾燥させる。この乾燥工程により2
枚のシートが仮接着されて半固化状態となる。ついで温
度、例えば1000°Cで、反りを防止できる程度の圧
力を加えながら焼成する。これにより、各シートがセラ
ミックスとなり、同時に各シートの境界面では焼結作用
により3枚のシートが元から1枚のシートで構成されて
いたかのように一体に接合される。
る側の表面に圧力発生室2に対向する領域に駆動電極本
体部30a、先細り部30b、30c、及びリード部3
0d、30e(図2(イ))からなるパターン41‥‥
を、導電性を備え、かつ振動板3と後述する圧電材料の
グリーンシートの焼成時に強い接合力を発揮する高い材
料、例えば白金や、白金系合金、銀、銀系合金の材料を
用いて蒸着やスパッタリング、スクリーン印刷等の導電
パターン形成技術を適用して形成する。同時にこれら駆
動電極のパターン42の形成に合わせて、中央に共通電
極引出用電極のパターン42を形成する。(図3
(イ))。
れた段階で、これら駆動電極のパターン41の幅より若
干大きめで、両端が駆動電極パターン41の先細り部3
0b、30cより先にまで延びるように圧電材料のパタ
ーン43を、テンプレート等を用いて厚膜印刷法により
振動子に適したグリーンシートを形成する(図3
(ロ))。この圧電材料としては、例えばジルコン酸チ
タン酸鉛(PZT)等が望ましい。
た段階で、圧電材料を焼成するのに適した温度、例えば
1000乃至1200°C程度で加熱する。このように
駆動電極本体部30aの圧力発生室2の端部2a、2b
(図1)に対向する内側近傍に先細り部30b、3cを
備えたパターン43の表面に圧電振動体のパターン43
が形成されているため、圧力発生室2に対向する領域で
の圧電振動体のパターン43と駆動電極30との接合面
積が小さく、焼成時の応力を比較的容易に逃がすことが
可能となる。
各圧電振動体4の表面を覆うように、引出し側、この実
施例では中心線側の駆動電極のリード部30dを避ける
ように二股部31a、31bを備えた共通電極44を蒸
着等により形成して引出電極のパターン42に接続する
(図3(ロ))。
体4の表面に形成する上部電極となる共通電極31の引
出し電極32側に二股部31a、31bを形成して下部
電極である駆動電極30との短絡を避けるようにしてい
るが、図5(イ)、(ロ)に示したように、共通電極引
出し電極32(図1)と反対側に、電極30と若干の間
隙45を持たせて引出し電極46を設けるとともに、圧
電振動体4のサイズをこれの一端4bが電極46に到達
する大きさとして、駆動電極31の端部31eを引出し
電極46の表面まで延長して形成してもよい。
圧力発生室に対応して振動板の表面に圧力発生室の端部
近傍が先細りとなる駆動電極を形成したので、電極の表
面に焼成により形成、固定される圧電振動体の端部での
保持力を弱めることができて、残留応力による圧電定数
のバラつきをなくしてノズル開口間で一定なインクと出
力を得ることができる。
面構造を示す図である。
ドにおける1つの圧力発生室における駆動電極、圧電振
動体、及び共通電極の構造を示す上面図とA−A線での
断面構造を示す図である。
B線、C−C線、D−D線での断面構造を示す図である
録ヘッドの製造工程の内、駆動電極、圧電振動体、及び
共通電極の形成工程を示す図である。
施例を、1つの圧力発生室における駆動電極、圧電振動
体、及び共通電極の構造を示す上面図、A−A線での断
面構造でもって示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 絶縁性材料からなる振動板と、圧力発生
室を構成する通孔を備えたスペーサ部材と、該スペーサ
部材の他方を封止し、リザーバと前記圧力発生室及びノ
ズル開口と前記圧力発生室とを接続する通孔を有する蓋
板と、前記ノズル開口と前記圧力発生室と連通する通
孔、及び前記リザーバを形成する通孔を備えたインク供
給部材と、前記ノズル開口を備えたノズルプレートとを
積層し、さらに前記圧力発生室に対応して前記振動板の
表面に第1の電極を、第1の電極の表面に圧電振動体
を、前記圧電振動体の表面に第2の電極を形成するとと
もに、前記第1の電極を前記圧力発生室の端部近傍で外
側が先細りとなる短冊型に形成してなる積層型インクジ
ェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 前記圧電振動体の両端が第1の電極の先
細り部まで延長されている請求項1のインクジェット式
記録ヘッド。 - 【請求項3】 前記振動板は、ジルコニアにより、また
第1の各電極は、白金や、白金系合金、銀、銀系合金の
蒸着膜からなる請求項1のインクジェット式記録ヘッ
ド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29895695A JP3487319B2 (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | 積層型インクジェット式記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29895695A JP3487319B2 (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | 積層型インクジェット式記録ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09118011A JPH09118011A (ja) | 1997-05-06 |
JP3487319B2 true JP3487319B2 (ja) | 2004-01-19 |
Family
ID=17866366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29895695A Expired - Lifetime JP3487319B2 (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | 積層型インクジェット式記録ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
JP5089860B2 (ja) | 2004-12-03 | 2012-12-05 | 富士フイルム株式会社 | 圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッド |
WO2011142256A1 (ja) * | 2010-05-14 | 2011-11-17 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 電気機械変換素子 |
-
1995
- 1995-10-24 JP JP29895695A patent/JP3487319B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09118011A (ja) | 1997-05-06 |
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