JP3486927B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

Info

Publication number
JP3486927B2
JP3486927B2 JP23200393A JP23200393A JP3486927B2 JP 3486927 B2 JP3486927 B2 JP 3486927B2 JP 23200393 A JP23200393 A JP 23200393A JP 23200393 A JP23200393 A JP 23200393A JP 3486927 B2 JP3486927 B2 JP 3486927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
temperature
air
vehicle
predetermined value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23200393A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0781368A (ja
Inventor
克彦 寒川
祐次 本田
知司 寺田
孝昌 河合
知久 吉見
裕司 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP23200393A priority Critical patent/JP3486927B2/ja
Publication of JPH0781368A publication Critical patent/JPH0781368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3486927B2 publication Critical patent/JP3486927B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用空調装置に係
り、特に、冷凍サイクル中のコンプレッサを自動的にオ
ン、オフ制御する車両用空調装置の温度制御に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用空調装置において、冷凍サ
イクル中のコンプレッサを電磁クラッチによって自動的
にオン、オフ制御する、いわゆるオートエコノミー制御
が実用化しつつある。このオートエコノミー制御は、例
えば特開昭57−134319号公報において知られて
おり、このものは外気温と必要吹き出し温度TAOとの
差が所定値以上であればコンプレッサをオフとし、所定
値以下であればオンとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合、例えば日射が強い時には車両自体が暖められて通風
ダクトでの熱損失が大きく、吸い込み温度は外気温と一
致しないという問題が生じる。また、車速が速い場合
は、エンジン等からの排熱は速やかに放熱されるため、
外気温センサで検出した検出値と実際の外気温とはさほ
ど相違しないが、車速が遅い場合は、エンジン等からの
排熱が外気温センサが配置された部位に篭もり易くな
り、外気温センサで検出した検出値と実際の外気温とが
相違することとなるため、正確な外気温が検出できない
という問題が生じる。そこで、本発明は上記問題点に鑑
みてなされたものであり、冷凍サイクル中のコンプレッ
サを自動的にオン、オフ制御するに際し、オン、オフの
判定値を日射量または車速により可変とすることで正確
なオートエコノミー制御を可能とした車両用空調装置を
提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、本発明は、請求項1の記載によれば、外気温と必要
き出し温度の差が所定値以上であればコンプレッサを
オフとし、前記差が前記所定値未満であればコンプレッ
サをオンとするように制御する温度制御手段を備えた車
両用空調装置において 前記温度制御手段は、前記コン
プレッサの制御にあたり、日射量の増大おび車速の減
少の少なくとも一方に基づき前記所値を大きくなるよ
うに変化させるとを特徴とする。また、本発明は、請
求項2の記載によれば、請求項1に記載の車両用空調装
置において 前記温度制御手段は、 前記日量の増大に
応じて前記所定値を大きくなるように変化させる第1の
手段と、前記車速の減少に応じて前記所定値を大きくな
るように変化させる第2の手段との少なくとも一方を備
え、前記第1の手段及び前記第2の手段の少なくとも一
方による前記所定値の変化に基づき前記コンプレッサの
制御を行うことを特徴とする
【0005】
【発明の作用・効果】上記のように構成した請求項1に
載の発明によれば、日量の増大および車速の減少の
少なくとも一方に基づき前記所定値を大きくなるように
変化させるので、日射量の増大や車速の減少が生じて
も、正確なオートエコノミー制御が可能となり、かつ外
気温に即した温度制御が可能となって、快適な車室空間
を生み出すという優れた効果を生ずる。また、請求項
に記載の発明によれば、第1及び第2の手段の少なくと
も一方により日射量の増大及び車速の減少の少なくとも
一方に応じて前記所定値を大きくなるように変化させる
ので、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を達成し
得る。また、請求項1及び2に記載の発明によれば、車
室内の温度を目標温度に向けて制御するにあたり、必要
吹き出し温度と外気温との差を考慮してコンプレッサの
制御を行うので、必要以上に車室内を冷却することがな
くなる。その結果、上述のように快適な車室空間を生み
出しつつ、燃費を向上し省力を達成できる
【0006】
【実施例】
実施例1 図1に本発明の第1実施例の全体のブロック構成図を示
す。図1において、車室70の前方には通風ダクト10
が配置されており、この通風ダクト10の上流は車室外
の空気の取り入れ口11と、車室内の空気の取り入れ口
12とに連通されている。通風ダクト10の上流側には
内外気切り換えダンパ20が配置されており、この内外
気切り換えダンパ20を切り換えることにより、車室外
空気の取り入り状態と、車室内空気の取り入り状態と、
さらに車室外空気と車室内空気とを混合して取り入れる
中間取り入り状態とが選択される。内外気切り換えダン
パ20の下流側にはブロワモータ30が配置されてお
り、図示しない主スイッチの投入時に車載バッテリから
通電されて、通風ダクト10内に内外気切り換えダンパ
20から車室70に向かう空気流を生じさせる。
【0007】ブロワモータ30の下流側には冷却用熱交
換器として作用するエバポレータ40が配置されてお
り、このエバポレータ40は車載エンジンによって駆動
されるコンプレッサ41と図示しない他の部品とで公知
の冷凍サイクルを構成する。そして、冷凍サイクルはコ
ンプレッサ41を車載エンジンに連結するための電磁ク
ラッチ42を有し、その付勢に応じて冷却作用を行う。
エバポレータ40の下流側には加熱用熱交換器として作
用するヒータ50が配置されており、車載エンジンの冷
却水を熱源として循環させている。このヒータ50は通
風ダクト10内の通風断面積の半分程度を占め、残りの
部分はバイパス通路61となっている。
【0008】ヒータ50の前方には、温度調節部材とし
てのエアミックスダンパ60が配置されており、エバポ
レータ40で冷却された空気がヒータ50で再加熱され
る割合とバイパス通路61をそのまま通過する割合とを
変化させ、それによって通風ダクト10から車室70に
吹き出される吹き出し空気の温度を調節する。
【0009】この車両の適所には最適な温度制御を行う
ために、室温センサ91、外気温センサ92、日射セン
サ93、水温センサ94及びエバポ後センサ95等の各
種のセンサが配置されている。ここで、室温センサ91
は、例えばエアコンユニットの風の流れを利用したアス
ピレータにより車室内の空気を導入して感知するもので
あり、車室70内の空気温度に対応したアナログ信号T
Rを生じさせる。また、外気温センサ92は、車室外の
空気温度に対応したアナログ信号TAMを生じさせるも
のである。また、日射センサ93は、例えばフォトダイ
オードを使用し、車室70に入射する光量に対応したア
ナログ信号TSを生じさせるものである。また、水温セ
ンサ94は、例えばサーミスタを使用し、ヒータ50の
冷却水入り口部の温度に対応したアナログ信号TWDを
生じさせるものである。さらに、エバポ後センサ95
は、通風ダクト10内におけるエバポレータ40の直下
流部の温度に対応したアナログ信号TEを生じさせるも
のである。
【0010】これら各センサの生じるアナログ信号は、
A/D変換器81で2進コード信号に変換された後、マ
イクロコンピュータ80に入力される。また、マイクロ
コンピュータ80には、乗員によって設定された希望温
度TSETをデジタル値で出力する温度設定器96、乗
員によって設定された希望の空気吹き出しモードをデジ
タル値で出力するモード設定器97及びコンプレッサ4
1を手動で作動、非作動にするためのオン、オフ信号を
出力するエアコンスイッチ(A/Cスイッチ)90等か
らのデジタル信号が入力される。このマイクロコンピュ
ータ80は、空調制御プログラムを記憶したROMと、
そのプログラムに従って演算処理を行うCPUと、この
CPUの演算処理に関連する各種データを一時記憶する
RAMと、基準クロックパルスを生じるタイミング回路
及び入出力信号を調整する入出力回路等からなる。
【0011】そして、マイクロコンピュータ80は、R
OMに記憶された空調制御プログラムに従って演算処理
を行う過程で、各センサ並びに各設定器からの入力信号
に基づいて、エアミックスダンパ60に対しての開度制
御命令信号及び電磁クラッチ42に対しての連結、連断
制御命令信号を与える。このエアミックスダンパ60に
対しての開度制御命令信号に応答して、エアミックスサ
ーボモータ62はエアミックスダンパ60の開度を変化
させる。また、電磁クラッチ42に対しての連結、連断
制御命令信号に応答して、電磁クラッチリレー43は電
磁クラッチ42に対しての付勢、消勢を切り換える。
【0012】図2は、本発明の第1実施例の作動を示す
フローチャートである。マイクロコンピュータ80は主
スイッチの投入時に車載バッテリから図示しない安定化
電源回路を介して給電され、図2に示す演算処理を数
秒、例えば4秒の周期で繰り返す。図2において、ま
ず、ステップ101において、この制御プラグムを開始
する。制御プログラムは各入力装置からの信号を受け取
る信号入力ステップ102を含んでいる。この信号入力
ステップ102において、A/D変換器81で2進コー
ド信号に変換された各種センサ91〜95の各検出信号
をRAMの所定番地に記憶するとともに、各設定器96
および97からの設定信号をRAMの所定番地に記憶す
る。ついで、ステップ103に進み、このステップ10
3では、車室70内の温度を設定された目標温度に接近
させ維持するのに必要な通風ダクト10からの必要吹
出し温度TAOを計算式に基づいて算出する。この計算
式は実験的にわかっている定数を用いて次の式1に従っ
てなされる。
【0013】
【式1】TAO=KSET・TSET−KR・TR−K
AM・TAM−KS・TS+C ここで、TR、TAMおよびTSはそれぞれ内気温セン
サ91、外気温センサ92および日射センサ93より得
られた値であり、また、TSETは温度設定器96から
の設定温度信号である。KSET、KR、KAM、KS
およびCはそれぞれ温度設定ゲイン、内気温度ゲイン、
外気温度ゲイン、日射量ゲインおよび補正定数であり、
予め定められた値である。
【0014】このステップ103において必要吹き出し
温度TAOを計算した後、ステップ104に進み、ステ
ップ103において算出した必要吹き出し温度TAO
を、実際に通風ダクト10から得るために必要なエアミ
ックスダンパ60の開度SWが計算される。この計算
は、熱交換器であるエバポレータ40およびヒータ50
の現実の熱交換能力を参照して、次の式2に従ってなさ
れる。
【0015】
【式2】SW=(TAO−TE)/(TWD−TE) ここで、TWDおよびTEはそれぞれ水温センサ94お
よびエバポ後センサ95より得られた値である。
【0016】次いで、ステップ105に進み、このステ
ップ105において、ステップ103で得られたTAO
を使用し、図3のTAOとブロワ電圧との関係を表すグ
ラフに基づいて、ブロワモータ30へのブロワ電圧を決
定する。次いで、ステップ106に進み、このステップ
106において、ステップ104で得られたエアミック
スダンパ60の開度SWおよびステップ105で得られ
たブロワモータ30へのブロワ電圧に基づいて、アクチ
ュエータとなるエアミックスサーボモータ62およびブ
ロワモータ30を目標値となるように作動させる。
【0017】次いで、ステップ107に進み、このステ
ップ107では、モード設定器97からの信号をRAM
の記憶値からチェックし、乗員がデフロスタ(DEF)
吹き出しを希望しているか否かを判定する。この判定の
結果、デフロスタ吹き出しを希望している時は「YE
S」と判定し、ステップ112に進む。デフロスタ吹き
出しを希望していない時は「NO」と判定し、次の2つ
の判定ステップ108および109を実行する。
【0018】ステップ108においては、乗員が手動で
エアコンスイッチ90をオン操作しているかどうか、即
ちエアコンの強制運転を希望しているかどうかを判定
し、強制運転を希望している時は「YES」と判定し、
ステップ112に進む。また、ステップ109において
は、乗員がマニュアルでエアコンスイッチ90をオフと
したかどうか、即ちエアコンの強制停止を希望している
かどうかを判定し、強制停止を希望している時は「YE
S」と判定し、ステップ113に進む。ステップ112
では、エアコンを運転するため、コンプレッサ41を付
勢する制御命令信号を電磁クラッチリレー43に与え
る。一方、ステップ113では、エアコンを停止するた
め、コンプレッサ41を消勢する制御命令信号を電磁ク
ラッチリレー43に与える。
【0019】そして、このようなエアコンスイッチ90
のオン操作もしくはオフ操作がなされていないとき、も
しくはモード設定器97で自動制御モードが設定されて
いるとき、即ち、ステップ108およびステップ109
で「NO」と判定されたとき、次のステップ110に進
む。このステップ110において、コンプレッサ41を
オン、オフする基準値ΔT1およびΔT2を、次の式3
および式4に基づいて求める。
【0020】
【式3】ΔT1=f1(TS) ここで、f1(TS)は、図4の日射量TSと日射量TSに
基づきコンプレッサをオン、オフするしきい値f1(T
S)との関係を示すグラフに基づいて決定される。この
図4のグラフは、日射量が大きくなるほど(日射量が増
大するほど)吸い込み温度が高くなるので、日射量が大
きくなるほどコンプレッサをオン、オフするしきい値f
1(TS)を大きくする。即ち、コンプレッサ41のオン
領域を広くすることを意味する。
【0021】
【式4】ΔT2=ΔT1+α ここで、αはコンプレッサ41のオン、オフの切り換え
時に生じるハンチングを防止するために設けられた定数
であり、ヒステリシスを示す。
【0022】次いで、ステップ111に進み、このステ
ップ111において、コンプレッサ41の運転、停止、
即ち、オン、オフを予め定めた条件に照らして決定す
る。このステップ111では、ステップ103で算出し
た必要吹き出し温度TAOと信号入力ステップ102で
入力した外気温度TAMとを用い、その差TAO−TA
Mとステップ110で求めたしきい値ΔT1およびΔT
2との比較によってコンプレッサ41の運転(オン)ま
たは停止(オフ)を決定する。この判定の結果、必要吹
き出し温度TAOが外気温度TAMに対してしきい値Δ
T1、ΔT2より低いときは、コンプレッサ41の運転
(オン)が選択的に選ばれ、しきい値ΔT1、ΔT2以
上に高いときは、コンプレッサ41の停止(オフ)が選
択的に選ばれる。そして、何れかが選ばれたときは各々
ステップ112またはステップ113に進み、電磁クラ
ッチリレー43に制御命令を与え、コンプレッサ41の
運転、停止を実現する。以上に説明したプログラムステ
ップは、数秒、例えば4秒の周期で繰り返し実行され、
車室10の環境条件が変化すると、これに追随してエア
ミックスダンパ60の開度が調整され、車室10への吹
き出し空気温度を適正に変化させることで、車室内温度
(内気温度)を目標温度に維持する。
【0023】以上の実施例の効果を説明すると、日射量
が大きくなるほどコンプレッサ41をオン、オフするし
きい値ΔT1およびΔT2を大きくなるように変化させ
るので、日射量が大きくても、外気温に即した温度制御
が可能となり、快適な車室空間を生み出すという優れた
効果を生じる。また、上述のように必要吹き出し温度と
外気温との差を考慮してコンプレッサの制御を行うの
で、必要以上に車室を冷却することがなくなる。従っ
て、燃費が向上し省動力にも効果がある。
【0024】実施例2 この第2実施例においては、図1の第1実施例の全体の
ブロック構成図および図2のフローチャートにおけるス
テップ101〜109、ステップ112およびステップ
113は前記第1実施例と同様であるので、その説明は
省略する。この第2実施例で前述の第1実施例と相違す
るところは、コンプレッサ41をオン、オフするしきい
値を日射量により変化させることに代えて、車速により
変化させたことであり、図2のステップ110およびス
テップ111を図6に示すように、ステップ110aお
よびステップ111aとに代えたことである。
【0025】図6において、ステップ110aにおい
て、コンプレッサ41をオン、オフする基準値ΔT1a
およびΔT2aを、次の式5および式6に基づいて求め
る。
【0026】
【式5】ΔT1a=f2(Speed) ここで、f2(Speed)は、図5の車速Sと車速Sに基
づきコンプレッサをオン、オフするしきい値f2(Spee
d)との関係を示すグラフに基づいて決定される。この
図5のグラフは、車速が速くなるほど(車速が増大する
ほど)エンジン等の排熱に外気温センサが影響されにく
くなるので、車速が速くなるほどコンプレッサをオン、
オフするしきい値f2(Speed)を小さくする。即ち、
コンプレッサ41のオン領域を狭くすることを意味す
。換言すれば、車速が遅くなるほど(車速が減少する
ほど)エンジン等の排熱に外気温センサが影響されやす
くなるので、車速が遅くなるほどコンプレッサをオン、
オフするしきい値f2(Speed)を大きくする。即ち、
コンプレッサ41のオン領域を広くすることを意味す
る。
【0027】
【式6】ΔT2a=ΔT1a+β ここで、βはコンプレッサ41のオン、オフの切り換え
時に生じるハンチングを防止するために設けられた定数
であり、ヒステリシスを示す。
【0028】ステップ110aの実行の後、ステップ1
11aに進み、このステップ111aにおいて、コンプ
レッサ41の運転、停止、即ち、オン、オフを予め定め
た条件に照らして決定する。このステップ111aで
は、ステップ103で算出した必要吹き出し温度TAO
と信号入力ステップ102で入力した外気温度TAMと
を用い、その差TAO−TAMとステップ110aで求
めたしきい値ΔT1aおよびΔT2aとの比較によって
コンプレッサ41の運転(オン)または停止(オフ)を
決定する。この判定の結果、必要吹き出し温度TAOが
外気温度TAMに対してしきい値ΔT1a、ΔT2aよ
り低いときは、コンプレッサ41の運転(オン)が選択
的に選ばれ、しきい値ΔT1a、ΔT2a以上に高いと
きは、コンプレッサ41の停止(オフ)が選択的に選ば
れる。そして、何れかが選ばれたときは各々ステップ1
12またはステップ113に進み、電磁クラッチリレー
43に制御命令を与え、コンプレッサ41の運転、停止
を実現する。以上に説明したプログラムステップは、数
秒、例えば4秒の周期で繰り返し実行され、車室10の
環境条件が変化すると、これに追随してエアミックスダ
ンパ60の開度が調整され、車室10への吹き出し空気
温度を適正に変化させることで、車室内温度(内気温
度)を目標温度に維持する。
【0029】以上の第2実施例の効果を説明すると、車
速が速くなるほどコンプレッサ41をオン、オフするし
きい値f2(Speed)を小さくするので、即ち、車速の
増大にり、コンプレッサ41をオン、オフするしきい
値ΔT1aおよびΔT2aを小さくなるように変化させ
るので、外気温に即した温度制御が可能となり、快適な
車室空間を生み出すという優れた効果を生じる。また、
車速が遅くなるほどコンプレッサ41をオン、オフする
しきい値f2(Speed)を大きくするので、即ち、車速
の減少により、コンプレッサ41をオン、オフするしき
い値ΔT1aおよびΔT2aを大きくなるように変化さ
せるので、上述と同様に、外気温に即した温度制御が可
能となり、快適な車室空間を生み出すという優れた効果
を生じる。ま、上述のように目標吹き出し温度と外気
温との差を考慮してコンプレッサの制御を行うから、必
要以上に車室を冷却することがなくなる。従って、燃費
が向上し省動力にも効果がある。
【0030】実施例3 この第3実施例においては、図1の第1実施例の全体の
ブロック構成図および図2、図6のフローチャートにお
けるステップ101〜109、ステップ112およびス
テップ113は前記第1実施例および第2実施例と同様
であるので、その説明は省略する。この第3実施例で前
述の第1実施例および第2実施例と相違するところは、
日射量および車速の双方によりコンプレッサ41をオ
ン、オフするしきい値を変化させたことであり、図2の
ステップ110およびステップ111または図6のステ
ップ110aおよびステップ111aを図7に示すよう
に、ステップ110bおよびステップ111bとに代え
たことである。
【0031】図7において、ステップ110bにおい
て、コンプレッサ41をオン、オフする基準値ΔT1b
およびΔT2bを、次の式7および式8に基づいて求め
る。
【0032】
【式7】ΔT1b=f1(TS)+f2(Speed) ここで、f1(TS)は、図4の日射量TSと日射量TSに
基づきコンプレッサをオン、オフするしきい値f1(T
S)との関係を示すグラフに基づいて決定される。この
図4のグラフは、日射量が大きくなるほど吸い込み温度
が高くなるので、日射量が大きくなるほどコンプレッサ
をオン、オフするしきい値f1(TS)を大きくする。即
ち、コンプレッサ41のオン領域を広くすることを意味
する。また、f2(Speed)は、図5の車速Sと車速S
に基づきコンプレッサをオン、オフするしきい値f2
(Speed)との関係を示すグラフに基づいて決定され
る。この図5のグラフは、車速が速くなるほどエンジン
等の排熱に外気温センサが影響されにくくなるので、車
速が速くなるほどコンプレッサをオン、オフするしきい
値f2(Speed)を小さくする。即ち、コンプレッサ4
1のオン領域を狭くすることを意味する。
【0033】
【式8】ΔT2b=ΔT1b+γ ここで、γはコンプレッサ41のオン、オフの切り換え
時に生じるハンチングを防止するために設けられた定数
であり、ヒステリシスを示す。
【0034】ステップ110bの実行後、ステップ11
1bに進み、このステップ111bにおいて、コンプレ
ッサ41の運転、停止、即ち、オン、オフを予め定めた
条件に照らして決定する。このステップ111bでは、
ステップ103で算出した必要吹き出し温度TAOと信
号入力ステップ102で入力した外気温度TAMとを用
い、その差TAO−TAMとステップ110で求めたし
きい値ΔT1bおよびΔT2bとの比較によってコンプ
レッサ41の運転(オン)または停止(オフ)を決定す
る。この判定の結果、必要吹き出し温度TAOが外気温
度TAMに対してしきい値ΔT1b、ΔT2bより低い
ときは、コンプレッサ41の運転(オン)が選択的に選
ばれ、しきい値ΔT1b、ΔT2b以上に高いときは、
コンプレッサ41の停止(オフ)が選択的に選ばれる。
そして、何れかが選ばれたときは各々ステップ112ま
たはステップ113に進み、電磁クラッチリレー43に
制御命令を与え、コンプレッサ41の運転、停止を実現
する。以上に説明したプログラムステップは、数秒、例
えば4秒の周期で繰り返し実行され、車室10の環境条
件が変化すると、これに追随してエアミックスダンパ6
0の開度が調整され、車室10への吹き出し空気温度を
適正に変化させることで、車室内温度(内気温度)を目
標温度に維持する。
【0035】以上の第3実施例の効果を説明すると、日
射量が大きくなるほどコンプレッサ41をオン、オフす
るしきい値f1(TS)を大きくすると共に、車速が遅く
るほどコンプレッサ41をオン、オフするしきい値f
2(Speed)を大きくするので、即ち、日射量の増大お
よび車速の減少によりコンプレッサ41をオン、オフす
るしきい値ΔT1bおよびΔT2bを大きくなるように
化させるので、外気温に即した温度制御が第1実施例
および第2実施例以上に可能となり、より以上に快適な
車室空間を生み出すという優れた効果を生じる。また
上記実施例1、2と同様に必要以上に車室を冷却するこ
とがなくなるから、燃費が向上し省動力にも効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の全体ブロック構成図であ
る。
【図2】 本発明の第1実施例のフローチャートであ
る。
【図3】 目標吹き出し温度からブロワ電圧を求めるグ
ラフである。
【図4】 日射量TSとコンプレッサをオン、オフする
しきい値f1(TS)との関係を示すグラフである。
【図5】 車速Sとコンプレッサをオン、オフするしき
い値f2(Speed)との関係を示すグラフである。
【図6】 本発明の第2実施例のフローチャートであ
る。
【図7】 本発明の第3実施例のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10…通風ダクト、20…内外気切り換えダンパ、30
…ブロワモータ、40…エバポレータ、41…コンプレ
ッサ、42…電磁クラッチ、43…電磁クラッチリレ
ー、50…ヒータ、60…エアミックスダンパ、61…
バイパス通路、70…車室、80…マイクロコンピュー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 孝昌 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 吉見 知久 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 伊藤 裕司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−134319(JP,A) 特開 昭62−268727(JP,A) 特開 昭57−158118(JP,A) 実開 平3−129510(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外気温と必要吹き出し温度の差が所定値
    以上であればコンプレッサをオフとし、前記差が前記所
    定値未満であればコンプレッサをオンとするように制御
    する温度制御手段を備えた車両用空調装置において 前記温度制御手段は、前記コンプレッサの制御にあた
    り、日量の増大おび車速の減少の少なくとも一方に
    基づき前記所定値を大きくなるように変化させることを
    特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用空調装置におい
    前記温度制御手段は、 前記日量の増大に応じて前記所定値を大きくなるよう
    に変化させる第1の手段と、前記車の減少に応じて前
    記所定値を大きくなるように変化させる第2の手段との
    少なくとも一方を備え、 前記第1の手段及び前記第2の手段の少なくとも一方に
    よる前記所定値の変化に基づき前記コンプレッサの制御
    を行うことを特徴とする車両用空調装置。
JP23200393A 1993-09-17 1993-09-17 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP3486927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23200393A JP3486927B2 (ja) 1993-09-17 1993-09-17 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23200393A JP3486927B2 (ja) 1993-09-17 1993-09-17 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0781368A JPH0781368A (ja) 1995-03-28
JP3486927B2 true JP3486927B2 (ja) 2004-01-13

Family

ID=16932424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23200393A Expired - Fee Related JP3486927B2 (ja) 1993-09-17 1993-09-17 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3486927B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0781368A (ja) 1995-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6253363B2 (ja)
US6705098B2 (en) Vehicle air conditioner with automatic air-conditioning control
JP3303355B2 (ja) 車両用空気調和装置
US6745947B2 (en) Vehicle air conditioner with automatic air-conditioning control
JP2002036847A (ja) 車両用空調装置
JP3486927B2 (ja) 車両用空調装置
JP3505847B2 (ja) 空調装置
JPS61110613A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2001206040A (ja) 車両用空調装置
JPH11151930A (ja) 車両用空調装置
JP3028664B2 (ja) 電気自動車用空調装置及びその制御方法
JP3194323B2 (ja) 車両用空調装置
JP3284619B2 (ja) 空調装置
JP3019623B2 (ja) 車両用空気調和装置
JPS6313845B2 (ja)
JPH05213045A (ja) 車両用空気調和装置
JP2004230997A (ja) 車両用空調制御装置、車両用空調制御装置の制御用プログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP3259743B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP3112052B2 (ja) 空気調和装置
JP3569974B2 (ja) 車両用空調装置
JPS6343128Y2 (ja)
JPH05278445A (ja) 空調装置
JP3224058B2 (ja) 車両用空調装置
JP3079590B2 (ja) 車両用空調装置
JP3021615B2 (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees