JP3486499B2 - ブラシレスモータおよびこれを用いた位置決めテーブル装置 - Google Patents

ブラシレスモータおよびこれを用いた位置決めテーブル装置

Info

Publication number
JP3486499B2
JP3486499B2 JP01709596A JP1709596A JP3486499B2 JP 3486499 B2 JP3486499 B2 JP 3486499B2 JP 01709596 A JP01709596 A JP 01709596A JP 1709596 A JP1709596 A JP 1709596A JP 3486499 B2 JP3486499 B2 JP 3486499B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
phase
current
brushless motor
selecting means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01709596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09191680A (ja
Inventor
義範 牧田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP01709596A priority Critical patent/JP3486499B2/ja
Publication of JPH09191680A publication Critical patent/JPH09191680A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3486499B2 publication Critical patent/JP3486499B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Linear Motors (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体露光装置等
に適用されるブラシレスモータおよびこれを用いた位置
決めテーブル装置に関するものである。また本発明は、
高速で加工物や検査物を移動する必要のある高精度NC
マシンや高精度検査装置等にも利用できるものである。
また、本発明のブラシレスモータの駆動回路は、ジッタ
またはワウフラッタを嫌う、あらゆるブラシレスモータ
の駆動回路にも有効である。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の位置決めテーブル装置の
概略構成図である。この図に示すような従来の位置決め
テーブル装置は、4相のコイルを一直線上に並べたリニ
アモータコイル104を備えている。リニアモータコイ
ル104はコイル支持材103に支持されており、リニ
アモータコイル104を構成するコイルの並ぶ方向と平
行に、一対のガイド102が設けられている。ガイド1
02には上下一対のテーブル天板101が案内部112
を介してリニアモータコイル104を挟持するように取
り付けられており、上下一対のテーブル天板101はガ
イド102によって前記コイルの並ぶ方向に摺動自在に
案内される。案内部112としては、位置決め精度やメ
ンテナンス性を考慮し、転がり、摺動、静圧案内などが
適宜用いられる。上下一対のテーブル天板101の各々
には可動磁石105が取り付けられ、可動磁石105は
前記コイルの並ぶ方向に永久磁石を極性を交互にして4
つ並べて構成されている。そして各可動磁石105はリ
ニアモータコイル104を介して互いに異なる極性どう
しが向かい合うようにしてテーブル天板101に取り付
けられている。
【0003】また、ガイド102の側方にはテーブル天
板101の位置を検出するリニアスケールなどの位置検
出器106が設けられている。位置検出器106にはテ
ーブルの位置検出信号を得るカウンタユニット107が
接続され、カウンタユニット107には各コイル相を切
り換えるための相切り替えコントローラ109が接続さ
れている。相切り替えコントローラ109は、カウンタ
ユニット107からのテーブル位置信号に応じて、スイ
ッチ110を切り替え制御するものである。各スイッチ
110ごとにはコイル相が電流アンプ111を介して接
続されており、相切り替えコントローラ109から出力
されるコイル選択信号によりスイッチ110が切り替え
制御されて各コイルへの通電が切り替えられる。また、
カウンタユニット107にはテーブルの目標位置とカウ
ンタユニット107から得られる現在位置との差分を演
算し、各スイッチ110へ指令値として出力するサーボ
コントローラ108が接続されている。サーボコントロ
ーラ108、相切り替えコントローラ109、スイッチ
110、および電流アンプ111により電流フィードバ
ック部を構成している。
【0004】図7はこの従来の位置決めテーブル装置に
備えられたリニアモータコイルの通電パターンを示す図
である。図中、リニアモータコイルを構成する4つのコ
イルを図中左から便宜上コイル1ないし4とする。また
記号AおよびBはコイルに流れる電流の向きを示し、記
号Aは図面正面から見て手前向きの電流方向を示し、記
号Bは図面正面から見て奥向きの電流方向を示してい
る。
【0005】図7の(a)〜(h)に示すように、可動
磁石105の位置によって通電するコイルおよびそのコ
イルに流れる電流の向きを切り替え、同一方向に推力を
発生させることで、可動磁石105を所定の方向に移動
させるとともにテーブルを移動させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、次に示
すように、上記従来例では予め定められた位置でオン・
オフのデジタル信号により切り替えられるスイッチによ
り、コイルを1相ずつ切り替えていく制御構成のため、
切り替え時にモータ電流が大きく低下してしまうという
問題点がある。
【0007】図8は上記従来例の電流フィードバック部
の詳細図である。簡単に動作を説明するため、コイル
1、2のみを記す。同図において、120はモータに電
流を供給するゲイン1000倍のパワーオペアンプ、1
21はモータコイルの電位差より駆動電流を検出するオ
ペアンプである。122は各アンプ120、121の飽
和を表す。この例では、パワーオペアンプ120の出力
は±28Vで飽和し、オペアンプ121は±12Vで飽
和するものとする。123は各検出電流を各コイルの電
流指令値に負帰還させる差分器である。
【0008】図9(a)〜(d)は、時刻10msec
に通電すべきコイルをコイル1からコイル2へ切り替え
る場合の各部の波形を示す。サーボコントローラ108
からは3Aの電流を流すように指令が出力されるものと
する。相切り替えコントローラ109からはスイッチ1
10を切り替えるオン・オフのデジタル信号が出力さ
れ、その結果、コイル1、2にはそれぞれ図9(a)、
(b)に示すようにステップ的な指令1、2が与えられ
る。しかし、電流ループ中には飽和要素122が存在す
るため、図9(c)に示すように、それぞれのパワーオ
ペアンプ120(PA1、PA2)の出力に飽和が見ら
れる。そのため、コイル1、2に出力される電流1、2
はステップ指令には追従できず、図9(a)、(b)の
ような応答を示す。
【0009】この両者の和がモータ電流となるため、図
9(d)のように切り替え時に大きく電流が低下する。
モータトルク(推力)は、この電流値に比例するため、
切り替え時にトルクの低下が発生する。
【0010】こうしたトルクの低下(相の切り替え)
が、定速移動時および目標位置付近で発生した場合の問
題点を以下に示す。図10はテーブルの移動中にトルク
の低下がない場合を示すグラフであり、図11はトルク
の低下(相の切り替え)がある場合のグラフである。図
10に示すトルクの低下のない場合と比較して、図11
で示したグラフでは、トルクの低下があるとサーボ特性
(追従性)が悪くなってテーブルの位置が振動的になっ
ていることがわかる。半導体露光装置において、定速駆
動中に露光(スキャン)動作を行う場合、こうした速度
ムラは回路パターンの焼き付け精度を悪化させるため好
ましくない。また、目標位置付近でトルクムラがあると
位置決め精度の悪化、位置決め時間の延長等の悪影響を
制御系に及ぼすので好ましくない。
【0011】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなさ
れたものであって、ブラシレスモータにおける相切り替
え時のトルク低下を極力小さく抑え、もって位置決め精
度が高く、位置決め時間の短い位置決めテーブル装置を
提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明では、所定方向に配列した複数相のコイルと、こ
の配列に沿ってN極およびS極を交互に配置した磁束発
生手段と、前記磁束発生手段とコイル間の相対位置を検
出する位置検出手段と、この相対位置に基づいて各コイ
ルに対して選択的に切り替えてサーボコントローラから
電流指令を出力する相選択手段と、各コイルに流れ
る電流を検出する複数の電流検出手段と、この検出電流
値を前記各コイルの電流指令に対してそれぞれ負帰還
させるための複数の差分器と、各差分器からの電流誤差
信号をそれぞれ増幅して各コイルに供給する複数の電流
増幅手段とを備え、前記サーボコントローラからの電流
指令値に比例した駆動電流を前記相選択手段により選択
されたコイルに供給するよう構成したブラシレスモータ
において、前記各コイルの差分器からの電流誤差信号を
前記電流指令として他のコイルに対して選択的に切り
替えて出力する補助相選択手段を具備し、これにより、
前記相選択手段によるコイル切替え時の推力低下を補
償するようにしている。
【0013】ここで補助相選択手段は、例えば、相選択
手段がコイルを切り替えた場合において、相選択手段が
新たに選択したコイルに対する電流誤差信号を、前回選
択していたコイルに対する電流指令として出力する。あ
るいは、補助相選択手段は、相選択手段がコイルを切り
替えた時から一定時間のみ前回のコイルに対する出力を
行なう。
【0014】また、複数のコイルは1相目からN相目ま
で順に並べて配置したN個のコイルであり、補助相選択
手段は、相選択手段がk相目(1≦k≦N)を選択して
いる場合、その選択区間の中間位置以前は(k−1)相
目を選択し、それ以降は(k+1)相目を選択する。あ
るいは、補助相選択手段は、相選択手段がk相目(1≦
k≦N)を選択している場合、(k−1)相目との切り
替え位置近傍では(k−1)相目を選択し、(k+1)
相目との切り替え位置近傍では(k+1)相目を選択
し、それらの間においては他の相を選択しない。
【0015】このようなブラシレスモータは、例えば位
置決めテーブル装置に好ましく用いられ、またかかる位
置決めテーブル装置は、半導体露光装置等に好ましく用
いられる。
【0016】
【作用】この構成において、相選択手段が、ある第1の
コイル相に対して第1の電流指令を出力した後、次の第
2のコイル相に対して第2の電流指令を出力する場合、
回路中の飽和要素により、第2のコイル相に流れる電流
は第2の電流指令に対して直ちには追従しない。この追
従しなかった分の電流指令値は、差分器からの電流誤差
信号となる。これが例えば第1のコイル相に対する電流
指令値として出力され、相切り替え前の第1の電流指令
に付加される。すると、第1の電流指令値はこの付加さ
れた分だけなまった形の信号となり、このため、第1の
電流指令値に対しては飽和が生じることなく、正しく追
従した電流が第1のコイルに流れることになる。したが
って、第2の電流指令に対して飽和した分が、第1の電
流指令に付加されて補われ、その結果、各コイルへの合
計電流値が実質的に変化せず、切り替え時のトルク低下
が防止される。
【0017】
【実施例】
(第1の実施例)図1は、本発明の第1の実施例に係る
位置決めテーブル装置の概略構成図であり、図2は、こ
の実施例の電流フィードバック部の詳細部である。
【0018】図1に示すような本発明の位置決めテーブ
ル装置は、従来の図6のものと同様に4相のコイルを一
直線上に並べたリニアモータコイル4を備えている。リ
ニアモータコイル4はコイル支持材3に支持されてお
り、リニアモータコイル4を構成するコイルの並ぶ方向
と平行に、一対のガイド2が設けられいる。ガイド2に
は上下一対のテーブル天板1が案内部12を介してリニ
アモータコイル4を支持するように取り付けられてお
り、上下一対のテーブル天板1はガイド2によって前記
コイルの並ぶ方向に摺動自在に案内される。案内部12
としては、位置決め精度やメンテナンス性を考慮し、転
がり、摺動、静圧案内等が用いられる。上下一対のテー
ブル天板1の各々には可動磁石5が取り付けられ、可動
磁石5は前記コイルの並ぶ方向に永久磁石を極性を交互
にして4つ並べて構成されている。そして各可動磁石5
はリニアモータコイル4を介して互いに異なる極性どう
しが向き合うようにしてテーブル天板1に取り付けられ
ている。
【0019】また、ガイド2の側方にはテーブル天板1
の位置を検出するリニアスケール等の位置検出器6が設
けられている。位置検出器6にはテーブルの位置信号を
得るカウンタユニット7が接続され、カウンタユニット
7には各コイル相を切り替えるための相切り替えコント
ローラ9が接続されている。また、カウンタユニット7
にはテーブルの目標位置とカウンタユニット7から得ら
れる現在位置信号との差分を演算し、各電流アンプ11
へ電流指令値として出力するサーボコントローラ8が接
続されている。
【0020】相切り替えコントローラ9は、カウンタユ
ニット7からのテーブル位置信号に応じて通電すべきコ
イル(以下、このコイルをメインコイルと呼ぶ)を切り
替えるため、スイッチ13をa接点に切り替え制御する
ものであり、さらに補助すべきコイル(以下、このコイ
ルをサブコイルと呼ぶ)を切り替えるため、スイッチ1
3をb接点に切り替え制御するものである。
【0021】各スイッチ13毎にはコイル相が電流アン
プ11を介して接続されており、相切り替えコントロー
ラ9がスイッチ13のa接点を選択すると、サーボコン
トローラ8からの電流指令値が電流アンプ11に接続さ
れ、スイッチ13のb接点を選択すると、隣の電流アン
プ11からの電流誤差信号が電流アンプ11に接続さ
れ、スイッチ13のc接点を選択すると、0Aの電流指
令値であるグランドが電流アンプ11に接続される。
【0022】図2は図1の装置における電流フィードバ
ック部の詳細図であり、簡単に動作を説明するためにコ
イル1、2のみに関して示している。図2において、2
0はモータに電流を供給するゲイン1000倍のパワー
オペアンプ、21はモータコイルの電位差より電流値を
検出するオペアンプである。22はこれらの出力の飽和
を表す。23は各検出電流を各コイルの電流指令値に負
帰還させる差分器である。
【0023】図3(a)〜(e)は、時刻10msec
に通電すべきコイルをコイル1からコイル2に切り替え
た場合の電流フィードバック部の各部の波形を示す。
今、サーボコントローラ8からは3Aの電流を流すよう
に指令が出ているものとする。このとき、相切り替えコ
ントローラ9から、コイル2のスイッチ13に、c接点
からa接点に切り替えるデジタル信号が出力されると、
コイル2には図3(b)に示すようにステップ的な指令
である指令2が与えられる。しかし、電流ループ中には
飽和要素22が存在するため、図3(d)に示すよう
に、コイル2のパワーオペアンプ20(PA2)の出力
には飽和が見られる。そのため、コイル2への電流2は
ステップ指令に追従できず、図3(b)のような応答を
示す。
【0024】図3(c)はコイル2の電流指令値から出
力電流を減算したものを示し、この信号がコイル1のス
イッチ13のb接点に接続されている。相切り替えコン
トローラ9からは、コイル1のスイッチ13にはa接点
からb接点に切り替えるデジタル信号が出力され、その
結果コイル1には図3(a)に示すようにステップをな
まらした指令である指令1が与えられる。この指令1が
なだらかであるため、電流ループ中の飽和要素が存在し
ても、図3(d)に示すように、パワーオペアンプ1
(PA1)の出力には飽和は発生しない。その結果、電
流1はステップをなまらした電流指令1に追従できて、
図3(a)のような応答を示す。
【0025】この両者の和がモータ電流となるため、図
3(e)のように切り替え時のモータ電流の低下が防止
でき、したがって切り替え時のモータトルクの低下も防
止することができる。
【0026】この例では、切り替え前にメインコイルで
あったものをサブコイルとして選択しているが、サブコ
イルが有効であるのは、コイルの切り替え後のメインコ
イルがその飽和要素により電流指令値に追従できない数
msecであるので、サブコイルの電流指令値1がゼロ
になった後は、サブコイルをオフするためにコイル1の
スイッチ13をb接点からc接点に切り替えるようにし
てもよい。さらにサブコイルの選択期間はコイル切り替
え後の一定時間に限定してもよい。
【0027】次に、リニアモータコイルがコイル1〜4
の4つある場合の動作について説明する。図12は図1
の装置において、駆動に従って変化して行く可動磁石5
とリニアモータコイルとの位置関係を示す。この図では
簡単のため上下一対の可動磁石の上側とコイルのみを図
示している。また、図13は各コイル1〜4のスイッチ
13の接続状態を示す。図13において、例えばコイル
1−aはコイル1がメインコイルとして選択され、1−
bはサブコイルとして選択され、1−cはいずれにも選
択されていない状態を示す。また、(a)は図12
(a)の位置を示している。
【0028】これらの図に示すように、まず図12
(a)の位置ではメインコイルはコイル1であり、サブ
コイルはコイル2となる。図12(b)の位置で、メイ
ンコイルはコイル1からコイル2に切り替わり、サブコ
イルはコイル2からコイル1に切り替わり、サブコイル
であるコイル1がメインコイルであるコイル2の電流補
償を行う。図12(b)はメインコイルであるコイル2
とサブコイルであるコイル1に電流が流れている状態を
示し、図12(c)は、サブコイルであるコイル1の電
流がゼロに戻った状態を示す。
【0029】さらに図12(b)と図12(d)の中間
位置である図12(c)の位置においてサブコイルであ
るコイル1の電流方向を切り替える。ただし、この位置
ではメインコイルであるコイル2には飽和は見られない
ので、サブコイルであるコイル1はメインコイルの電流
補償を行わない。図12(d)の位置で、メインコイル
はコイル2からコイル1に切り替わり、サブコイルはコ
イル1からコイル2に切り替わり、再びサブコイルはメ
インコイルの電流補償を行う。図12(d)はメインコ
イルであるコイル1とサブコイルであるコイル2に電流
が流れている状態を示し、図12(e)はサブコイルで
あるコイル2の電流がゼロに戻った状態を示す。
【0030】同様に、図12(d)と図12(f)の中
間位置である図12(e)の位置で、サブコイルである
コイル2の電流方向を切り替える。ただし、この位置で
は、メインコイルであるコイル1には飽和は見られない
ので、サブコイルであるコイル2はメインコイルの電流
補償を行わない。図12(f)の位置で再びメインコイ
ルはコイル1からコイル2へ切り替わり、サブコイルは
コイル2からコイル1に切り替わり、再びサブコイルは
メインコイルの電流補償を行う。図12(f)はメイン
コイルであるコイル2とサブコイルであるコイル1に電
流が流れている状態を示し、図12(g)はサブコイル
であるコイル1の電流がゼロに戻った状態を示す。
【0031】さらに、図12(f)と図12(h)の中
間位置である図12(g)の位置で、サブコイルをコイ
ル1からコイル3に切り替える。ただし、この位置で
は、メインコイルであるコイル2には飽和は見られない
ので、サブコイルであるコイル3はメインコイルの電流
補償を行わない。図12(h)の位置で、メインコイル
はコイル2からコイル3へ切り替わり、サブコイルはコ
イル3からコイル2に切り替わり、再びサブコイルはメ
インコイルの電流補償を行う。図12(h)はメインコ
イルであるコイル3とサブコイルであるコイル2に電流
が流れている状態を示している。
【0032】この例では、例えばコイル2がメインコイ
ルとして選択されている図12(c)の位置において、
サブコイルはコイル1の電流の向きが切り換えられてお
り、図12(g)の位置において、サブコイルはコイル
1からコイル3へ切り替えられている。すなわち、メイ
ンコイルとしてk相(1≦k≦4)が選択されている場
合、k相の選択区間の中間位置以前ではサブコイルとし
て(k−1)相が選択され、k相の中間位置以降では
(k+1)相がサブコイルとして選択されている。この
ように、メインコイルの切り替え位置の中間位置におい
てサブコイルを切り替えるようにしても、本発明に従っ
たサブコイルの選択が可能である。
【0033】(第2の実施例)図14は本発明の第2の
実施例に係る位置決めテーブル装置における各コイル1
〜4のスイッチ13の接続状態を示す。この接続タイミ
ング以外の構成は第1の実施例の場合と同様である。
【0034】図14に示すように、4個のコイル1〜4
のうち、k相目(1≦k≦4)をメインコイルとして選
択している場合、(k−1)相目とのメインコイルの切
り替え位置近傍では(k−1)相目をサブコイルとして
選択し、(k+1)相目とのメインコイルの切り替え位
置近傍では(k+1)相目をサブコイルとして選択し、
それらの間においては他の相をサブコイルとして選択し
ないようにしてもよい。
【0035】(第3の実施例)図4は、本発明の第3の
実施例に係る位置決めテーブル装置の概略構成図であ
る。本実施例の装置は第1の実施例に示す装置構成とほ
とんど同様であるので、本実施例では第1の実施例と異
なる構成について説明する。
【0036】本発明の位置決めテーブル装置では、相切
り替えのために位置検出器6とは別に磁気式や光学式の
位置検出素子を配置する場合が考えられる。図4はこの
例を示すものであり、同図に示すように、リニアモータ
コイル4を構成する各コイルの中心部には、磁界を検出
できるホール素子14がそれぞれ配置されている。各ホ
ール素子14は相切り替えコントローラ9と接続されて
おり、ホール素子14に対する磁界が可動磁石5によっ
て加えられると、ホール素子14は忠実に可動磁石5の
位置を検出して電気信号に変換し、この電気信号を相切
り替えコントローラ9に出力する。これにより相切り替
えコントローラ9は、第1実施例と同様にテーブルの位
置に応じてコイル相を順次選択することが可能になる。
【0037】そして、相切り替えコントローラ9から出
力される、各コイルをメイン・サブ・オフに選択するデ
ジタル出力のコイル選択信号にはスイッチ13が接続さ
れている。このスイッチ13により、各コイルは主に駆
動するメインコイル、メインコイルへの切り替え時のモ
ータ電流の低下を補償するサブコイル、何も駆動しない
オフ状態の3つの動作状態に切り替えられる。
【0038】なお、上記第1〜第3の実施例において
は、位置検出器6として光学式もしくは磁気式のリニア
スケールを使用したが、半導体露光装置などの高精度な
位置決めテーブル装置においては高分解能のレーザー干
渉計を使用した方がより好ましい。
【0039】 さらに本発明は、図5に示すような、円
上に多のモータコイルを配置した回転型のステージ装
置にも適用可能である。図5はこの回転型ステージの斜
視図である。同図に示すような、回転テーブル天板15
下部に可動磁石16を配置し、位置検出器18により得
られる位置検出信号に応じて、分割されたモータコイル
17上を回転するステージにおいても、本発明を同様に
して適用することができる。
【0040】以上説明したようにこれらの各実施例によ
れば、各コイルの電流指令値とそのコイルの検出電流値
の差分を、補助相選択手段により選択されたコイルに出
力することで、コイル切り替え時のトルク(推力)の低
下を補償し、位置決め精度、位置決め時間等に悪影響を
及ぼす過渡現象を防止することが可能になる。
【0041】なお、これらの実施例で説明しているコイ
ルの相切り替え手段においては、リニアスケール等の位
置検出器に接続されたカウンタユニットからの現在位置
信号から、相切り替えコントローラがコイルの相を選択
しているが、この代わりに、モータに結合されたロータ
リー・エンコーダやリニア・エンコーダ等のエンコーダ
信号をデコードし、その結果を相選択に使用するように
してもよい。同様に、ホール素子等の磁気検出器をモー
タに組み込み、ホール素子からの検出信号をコイルの相
選択に使用することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ブ
レスモータにおいて、駆動電流指令と検出電流値の
誤差である電流誤差信号を他の電流増幅手段の1つに選
択的に出力するようにしたため、コイルの切り替え時の
推力低下を補償することが可能になる。したがって、こ
のブラシレスモータを用いることによって、位置決め精
度が高く、位置決め時間の短い位置決めテーブル装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の位置決めテーブル装置の第1の実施
例の概略構成図である。
【図2】 図1の装置の電流フィードバック部の詳細図
である。
【図3】 図1の装置の電流フィードバック部各部の信
号波形である。
【図4】 本発明の位置決めテーブル装置の第3の実施
例の概略構成図である。
【図5】 本発明が適用し得る回転型テーブル装置の斜
視図である。
【図6】 従来の位置決めテーブル装置の概略構成図で
ある。
【図7】 図6の装置の駆動の様子を示す図である。
【図8】 図6の装置の電流フィードバック部詳細図で
ある。
【図9】 図6の装置の電流フィードバック部各部の信
号波形である。
【図10】 テーブル移動時にトルクの低下がない場合
を示したグラフである。
【図11】 テーブル移動時にトルクの低下(相の切り
替え)がある場合のグラフである。
【図12】 図1の装置の駆動の様子を示す図である。
【図13】 図1の装置における各コイル1〜4のスイ
ッチ13の接続状態を示すタイミングチャートである。
【図14】 本発明の第2の実施例に係る位置決めテー
ブル装置における各コイル1〜4のスイッチ13の接続
状態を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1:テーブル天板、2:ガイド、3:コイル支持部材、
4:リニアモータコイル、5:可動磁石、6:位置検出
器(リニアスケール)、7:カウンター・ユニット、
8:サーボコントローラ、9:相切り替えコントロー
ラ、10:スイッチ、11:電流アンプ、12:案内
部、13:スイッチ、15:回転テーブル天板、16:
可動磁石、17:モータコイル、18:位置検出器(ロ
ータリーエンコーダ)、20:パワーオペアンプ、2
1:オペアンプ、22:飽和要素、23:差分器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 H02P 6/00 G03F 9/00 H01L 21/027 H01L 21/68

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に配列した複数相のコイルと、
    この配列に沿ってN極およびS極を交互に配置した磁束
    発生手段と、前記磁束発生手段とコイル間の相対位置を
    検出する位置検出手段と、この相対位置に基づいて各コ
    イルに対して選択的に切り替えてサーボコントローラか
    らの電流指令を出力する相選択手段と、各コイルに流
    れる電流を検出する複数の電流検出手段と、この検出電
    流値を前記各コイルの電流指令に対してそれぞれ負帰還
    させるための複数の差分器と、各差分器からの電流誤差
    信号をそれぞれ増幅して各コイルに供給する複数の電流
    増幅手段とを備え、前記サーボコントローラからの電流
    指令値に比例した駆動電流を前記相選択手段により選択
    されたコイルに供給するよう構成したブラシレスモータ
    において、前記各コイルの差分器からの電流誤差信号を
    前記電流指令として他のコイルに対して選択的に切り
    替えて出力する補助相選択手段を具備し、これにより、
    前記相選択手段によるコイル切替え時の推力低下を補
    償するようにしたことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 前記補助相選択手段は、前記相選択手段
    がコイルを切り替えた場合において、前記相選択手段が
    新たに選択したコイルに対する前記電流誤差信号を、前
    回選択していたコイルに対する前記電流指令として出力
    することを特徴とする請求項1記載のブラシレスモー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記補助相選択手段は、前記相選択手段
    がコイルを切り替えた時から一定時間のみ前記前回のコ
    イルに対する出力を行なうことを特徴とする請求項2記
    載のブラシレスモータ。
  4. 【請求項4】 前記複数のコイルは1相目からN相目ま
    で順に並べて配置したN個のコイルであり、前記補助相
    選択手段は、前記相選択手段がk相目(1≦k≦N)を
    選択している場合、その選択区間の中間位置以前は(k
    −1)相目を選択し、それ以降は(k+1)相目を選択
    することを特徴とする請求項1記載のブラシレスモー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記複数のコイルは1相目からN相目ま
    で順に並べて配置したN個のコイルであり、前記補助相
    選択手段は、前記相選択手段がk相目(1≦k≦N)を
    選択している場合、(k−1)相目との切り替え位置近
    傍では(k−1)相目を選択し、(k+1)相目との切
    り替え位置近傍では(k+1)相目を選択し、それらの
    間においては他の相を選択しないことを特徴とする請求
    項1記載のブラシレスモータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかのブラシレスモ
    ータを用いた位置決めテーブル装置。
  7. 【請求項7】 請求項6の位置決めテーブル装置を用い
    た半導体露光装置。
JP01709596A 1996-01-05 1996-01-05 ブラシレスモータおよびこれを用いた位置決めテーブル装置 Expired - Fee Related JP3486499B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01709596A JP3486499B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 ブラシレスモータおよびこれを用いた位置決めテーブル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01709596A JP3486499B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 ブラシレスモータおよびこれを用いた位置決めテーブル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09191680A JPH09191680A (ja) 1997-07-22
JP3486499B2 true JP3486499B2 (ja) 2004-01-13

Family

ID=11934450

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01709596A Expired - Fee Related JP3486499B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 ブラシレスモータおよびこれを用いた位置決めテーブル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3486499B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002119087A (ja) * 2000-10-04 2002-04-19 Tamagawa Seiki Co Ltd シンクロ受信機駆動方法
JP2003047285A (ja) * 2001-07-31 2003-02-14 Nikon Corp モータ駆動装置、ステージ装置、露光装置、および、モータ駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09191680A (ja) 1997-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4651067A (en) Apparatus for driving brushless motor
CA1223632A (en) Electromagnetic actuator system
KR0164620B1 (ko) 테이블 위치 결정장치
US4658190A (en) Reduced ripple drive circuit for a brushless motor
US5990651A (en) Stepping motor drive apparatus and stepping motor
US5352962A (en) Brushless polyphase reduced force variation motor
JP3486499B2 (ja) ブラシレスモータおよびこれを用いた位置決めテーブル装置
JP4683369B2 (ja) リニアモータの制御装置
JP3176766B2 (ja) 位置決めテーブル装置
EP0154863B1 (en) Apparatus for driving polyphase brushless motor
EP0765026B1 (en) Brushless motor
CN1322668C (zh) 用于保持可变磁阻电动机动力的方法和设备
JP3219133B2 (ja) リニアdcブラシレスモータ
JPH09308292A (ja) ブラシレスモータの駆動装置およびこれを用いた位置決めテーブル
JP4626744B2 (ja) リニアモータ制御装置および制御方法
JPH07161798A (ja) 位置決めテーブル装置
US5874814A (en) Brushless motor driven by applying varying driving signals
JPH06284785A (ja) 位置決めテーブル装置
JP3203910B2 (ja) モータの位置制御装置
JP3163935B2 (ja) モータの位置制御装置
JPH082191B2 (ja) モ−タ駆動回路
JPH0678594A (ja) パルスモータの駆動回路
JPH0556692A (ja) ステツピングモータの制御装置
JPS60261352A (ja) ステツプ送りアクチユエ−タ
JPH0961563A (ja) 位置決めテーブル装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101024

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101024

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees