JP3486315B2 - 焼戻しマルテンサイト鋼の高温損傷評価方法 - Google Patents

焼戻しマルテンサイト鋼の高温損傷評価方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は高温で長時間運転さ
れる焼戻しマルテンサイト系鋼からなる機械部品の高温
損傷度を供用中の状態で評価することのできる焼戻しマ
ルテンサイト系鋼の高温損傷評価方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、高温で長時間運転される機械
部品の供用中の高温損傷検査方法として、次のような方
法が知られている。 1)長時間使用によって生成したき裂などの欠陥を磁
気、超音波、放射線等を用いて非破壊的に検査する方
法。 2)長時間使用された機械部品表面から試験片を採取し
て、衝撃試験やクリープ破断試験のような機械試験に供
する方法。 3)部材の表面や採取した試験片の表面の金属組織を観
察して、き裂が生成する前に生じる微小な空洞や析出物
の形態変化などを観察する方法。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する上記従来技術の課題は以下のとおりである。 1)非破壊検査による方法はき裂を検出する方法である
ことから、き裂が発生する以前の損傷の程度を評価でき
ない。したがって、き裂が生成してから破壊するまでに
あまり時間がないと考えられる部品、例えば薄肉の伝熱
管や管厚にわたってほぼ一様な応力が負荷されるような
大径薄肉配管等においては、き裂が生じる以前の損傷を
検出できなければ、設備の安全運転に支障をきたす場合
があった。さらに、き裂の発生を伴わない損傷、例えば
靱性の低下等については、その損傷の度合いについて全
く情報が得られなかった。 2)試験片を用いて機械試験に供する方法は、前述した
課題を解決できる方法ではあるが、部材から試験片を採
取する必要がある。多くの場合、試験片採取後に該機械
を運転するためには採取後の部品の補修復旧作業が必要
になり、復旧部品の信頼性、復旧に要する費用及び工期
の問題から、特に大きな部品においては試験片採取が極
めて困難であった。 3)部材の表面や試験片表面の金属組織を観察する方法
については、試験片を用いる方法に比べて非破壊的手法
であり、検査後の補修復旧作業は不要であるが、評価の
ために表面から採取したレプリカを電子顕微鏡などの装
置を用いて解析する必要があり、その場で損傷を評価す
ることはできなかった。 【0004】 本発明は前記従来技術の実状に鑑み、高
温で長時間使用される焼戻しマルテンサイト系鋼からな
る機械部品の高温損傷度、特に使用温度を、供用中の状
態で、簡単な操作で精度よく評価することのできる焼戻
しマルテンサイト系鋼の高温損傷評価方法を提供しよう
とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは高温で使用
される焼戻しマルテンサイト鋼の高温損傷の評価方法に
ついて種々検討する中で、焼戻しマルテンサイト鋼の高
温損傷と直接関係するラベス相(Laves相)に着目
して検討し、ラベス相の生成状態を金属組織的な手法に
よらず電気化学的な手法によって評価することにより、
供用中の状態のままで簡単且つ精度よく測定できること
を見出し、このようにして得られたラベス相の生成状態
から材料の高温損傷の度合いを推定できることを見出し
た。 【0006】 本発明は8〜12重量%のCrを含有す
る焼戻しマルテンサイト系鋼の高温損傷を評価するに当
たり、次の1)〜7)の手順により操作することを特徴
とする焼戻しマルテンサイト鋼の高温損傷評価方法であ
る。 1)長時間高温で使用された焼戻しマルテンサイト系鋼
からなる高温部品の調査対象部位の表面を鏡面に研摩す
る。 2)前記鏡面研摩面のうち計測に必要な面積を残して他
をマスキングし、マスキングしていない面(計測面)の
面積を測定する。 3)電解溶液又はこれをゲル化したものに前記鏡面研摩
面を浸し、適切な参照電極及び対極を設置するとともに
計測面に電極線を接続し、電流計測準備を整える。 4)自然電極電位を計測後、一定の電位掃引速度で貴方
向に分極し、溶解電流と電位を記録する。 5)特定の析出物であるラベス相の溶解に対応して得ら
れる溶解電流−電位曲線上のほぼ一定の電位に現れる電
流値のピーク値を求める。 6)あらかじめ時効処理した試験片を用いて作成したピ
ーク電流密度(ピーク電流を計測面積で割った値)とラ
ベス相の生成量との関係を示す評価線図からラベス相の
生成量を求める。 7)得られたラベス相の生成量と高温部品の累計運転時
間から、あらかじめ時効処理した試験片及び長時間使用
材を用いて作成したラベス相生成量−温度−保持時間の
間の関係式を用いて、調査対象部位の材料の使用温度
評価する。 【0007】 【0008】 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の方法においては、先ず高
温部品の調査対象部位の表面を鏡面研摩した後、計測に
必要な面積を残して絶縁塗料等を用いてマスキングす
る。計測に必要な面積は、安定した計測値を得るために
十分多くの結晶粒が計測面積中に含まれるようにするた
め0.5cm2 以上とするのが好ましく、特に0.5〜
1cm2程度の範囲が好適である。計測面の形状は特に
限定する必要はないが、面積を測定しやすいように矩形
状とするのが好ましい。 【0010】次いで、電気化学測定を行うため、前記計
測面が電解液に浸るようにする。その方法としては、例
えば計測面の周囲に粘土などで堰を設け、その中に電解
液を満たすようにすればよい。また、調査対象部位の場
所、形状等によって計測面上に電解液を満たすことがで
きないような場合には、電解液をゲル状にして円筒状の
容器等に入れ、計測面にゲルの先端部を接触させるよう
にする方法を採ることもできる。 【0011】このようにして計測面を浸した電解液又は
そのゲル内に電流計測のための対極を設置する。さら
に、計測面の近傍の電解液に接しない部分に対象部の電
極をスポット溶接法等によって構成し、別に設けられた
参照溶液管を電解液又はそのゲルと塩橋で接続して参照
溶液内に参照電極を設ける。また、塩橋を設けない場合
にはそのまま電解液の十分離れた位置に参照電極を設け
ることもできる。 【0012】対象部電極、参照電極及び対極をポテンシ
ョスタットに接続して、対象部電極と参照電極間の電位
を制御して対象部に電位を与えて(分極させて)対象部
電極と対極間の電流を計測する。得られた電流を測定面
積で割って電流密度とする。 【0013】計測面を浸す電解液としては、例えば1M
のKOH水溶液が使用できる。この電解液は、該水溶液
1リットルに対して20g程度の高吸水性アクリル酸樹
脂を混合させるなどの方法によってゲル化させることが
できる。 【0014】電流の測定は次のようにして行う。先ず外
部から電位をかけない状態に5分間保持する。ここで参
照電極として飽和カロメル電極(SCE:Satylated Ca
lmerElectrode)を用いた場合には自然電位は約−50
0mVになる。その後、一定の電位掃引速度で貴方向に
分極し(大きさを徐々に変化させながら電位を付与
し)、このときに対象部電極と対極間に流れる電流をモ
ニタリングして、この値を測定領域の面積で割った値を
電流密度として、電位−電流密度曲線を得る。具体的に
は、例えば、+400mV程度まで約30mV/分の掃
引速度で電位をかける(分極する)。 【0015】8〜12%Crを含有する鋼に現れるラベ
ス相(ここではFe2 MoとFe2W)は、この電解液
を用いると電位約+200〜300mVに電流密度の高
いピークが現れ、この電位でラベス相が溶解する。これ
らの鋼では、製造ままの状態ではラベス相は生成してい
ないが、長時間加熱されるに従ってラベス相が生成し、
増加してくる。そこで、本発明の方法においては、上記
の鋼について予め実験室的に種々の温度で種々の保持時
間の加熱試験を行った試験片(時効処理した試験片)を
用いて、上述した方法で電位−電流密度曲線を得て+2
00〜300mVの電位に現れるピークの電流密度(I
P )を計測し、それらの値とシャルピー衝撃値、クリー
プ破断時間あるいは加熱温度及び時間との関係を求めて
おき、それを用いることによって測定対象部位のIP
計測するだけでシャルピー衝撃値、クリープ破断時間及
び使用温度を求めることができ、高温損傷を評価できる
ようにした。 【0016】すなわち、前記の加熱試験を行ったそれぞ
れの試験片について、その金属組織を観察して、ラベ
ス相の面積率を画像処理装置を用いて測定し、IP とラ
ベス相面積率との関係線図を作成し、シャルピー衝撃
試験片を採取して任意の温度でシャルピー衝撃試験を行
って衝撃値を求め、IP とシャルピー衝撃値との関係線
図を作成し、クリープ破断試験片を加工して、任意の
条件でクリープ破断試験を行って破断時間を求め、IP
とクリープ破断時間との関係線図を作成する。そして、
測定対象部位についてのIP 測定結果とこれらの関係線
図とから、ラベス相面積率、シャルピー衝撃値、クリー
プ破断時間等を求めることができる。 【0017】以下、本発明の作用、効果について説明す
る。焼戻しマルテンサイト鋼においてラベス相は熱処理
ままの状態では生成せず、長時間高温で暴露することに
よって次第に生成、成長する。また、その生成位置は結
晶粒界であることが多く、いったん生成すると粗大化し
やすく、母地に比べて脆いために、靱性が低下する。さ
らに、ラベス相は固溶強化元素であるMoおよびWを含
有するために、その生成によってこれらの固溶強化元素
の母地の固溶濃度が減少し、クリープ強度が低下するこ
とが知られている。すなわち、ラベス相の生成、成長
は、耐熱鋼の高温損傷の主な要因となっている。 【0018】そのため、前記従来技術の項に述べたよう
に金属組織を観察してラベス相の生成量を評価する試み
が行われている。本発明は、このラベス相の生成の状態
を非破壊的に検出評価することから、従来の技術である
非破壊検査法では検出できなかったき裂発生以前の高温
損傷およびき裂の生成を伴わない高温損傷を検出できる
ようになった。さらに、従来技術に示したような機械試
験と異なり機械部品からの試験片採取の必要がないこと
から、評価後の機械の補修復旧作業を必要としなくなっ
た。 【0019】さらに、本発明では、高温損傷と関係する
ラベス相の析出量を従来からの金属組織による方法と異
なり、電気化学的な手法によって計測するようにした。
したがって、本発明方法によれば機械部品の設置現場で
電気化学測定を行いその結果がすぐに得られることか
ら、その場で機械部品の高温損傷の程度を評価できるよ
うになった。 【0020】 【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。火力発電用ボイラの高温部材として使用される0.
1C−9Cr−1Mo−0.05Nb−0.2V鋼の試
験片を用いて、600℃及び625℃で1〜30000
hの加熱試験を実施した。該加熱試験片から10mm×
10mm×5mmの試験片を採取し、表面10mm四方
を研摩紙及びダイヤモンドペーストを用いて鏡面研摩
し、その裏面に白金線をスポット溶接した。鏡面研摩し
た表面の8mm×8mmの領域以外を絶縁塗料で被覆
し、さらに側面裏面及び白金線を絶縁塗料で被覆した。
被覆後、被覆されていない研摩面の面積を計測した。 【0021】図1に本発明の実施例における測定装置の
概略図を示す。測定装置の構成は日本工業規格JIS
G0579に準拠した。まず、前記試験片1にスポット
溶接した白金電極線をガラス管で被覆し、溶液から隔離
した状態で白金製対極2との間の電位をポテンショスタ
ット3で測定する。さらに、試験片1と対極2間に電位
を与え、寒天を充填した塩橋4を介して設置された飽和
甘こう電極製の参照電極5と試験片1間の電位を測定
し、電位と電流値をパソコン6に記録するようにした。
測定は、十分に窒素を通して脱酸素化した電解液に試験
片を浸漬し、自然電極電位から+400mVまで貴側に
0.5mV/secで掃引して、電流を計測した。電解
液はラベス相の溶解を検出する液を探査した結果、1M
水酸化カリウム溶液として、電解液は、図示しない恒温
槽で30±1℃になるようにした。 【0022】図2はこのようにして測定した受入まま材
と600℃×10000h時効材(熱処理した試験片)
の分極曲線を示す図である。ここで、横軸は腐食電位、
縦軸は電流を試験片の測定面積で割った電流密度であ
る。時効材には電位約+210mV/SCEにピークが
認められた(SCEは参照電極として飽和カロメル電極
を用いたことを示す)。そこで、金属組織を観察しやす
くするために、前記時効材の研摩した面をあらかじめピ
クリン酸塩酸水溶液で化学エッチングして、前述した電
気化学測定を行い、ピーク電位である約+210mV/
SCEで一定時間保持して、その後測定を中断した試験
片の組織観察を行った結果、ラベス相は認められなくな
り、この電位で保持することによってラベス相が溶解す
る(観察されなくなる)ことが明らかになった。 【0023】そこで、種々の時効材について前記電気化
学測定を行い、+210mV/SCEでの電流密度をI
p として計測した。さらに、これらの試験片について化
学エッチングを行って、走査型オージェ電子分光分析装
置を用いてモリブデンと鉄が主に検出される析出物をラ
ベス相としてその面積率を求めた。図3に前記電気化学
測定によるピーク電流密度Ip と従来法によって求めた
ラベス相面積率との関係を示す。従来方法である金属組
織に着目した方法で求めたラベス相面積率と電気化学的
に測定したピーク電流密度との間にはよい相関が認めら
れ、この方法によって、電子顕微鏡などの分析装置を用
いることなく、その場でラベス相の生成量を測定できる
ことがわかった。 【0024】図4は受入まま材及び時効材について測定
した0℃における2mmVノッチシャルピー衝撃値とピ
ーク電流密度Ip との関係を示す図である。ピーク電流
密度Ip が大きくなるにしたがって(すなわち、ラベス
相が多くなるにしたがって)衝撃値は低下しており、ラ
ベス相の生成量を本発明方法により非破壊的に測定する
ことによって、長時間加熱による靱性低下を評価できる
ことがわかった。 【0025】また、図5は受入まま材及び時効材につい
て測定した650℃、100MPaにおけるクリープ破
断時間とピーク電流密度Ip との関係の1例を示す模式
図である。ピーク電流密度Ip の大きさ(すなわち、ラ
ベス相の生成量)はクリープ破断強度の低下とよく相関
しており、本発明方法によって長時間加熱によるクリー
プ破断強度の低下を評価できることが明らかである。 【0026】さらに、ラベス相の各温度(T)及び時間
(t)における析出量Xは以下の式で表され、係数K
(T)が温度依存性を持っている。したがって、機械部
品において本発明方法によって求めたラベス相析出量と
機械部品の運転時間から、K(t)を求めると、K
(T)の温度依存性から、該機械部品の使用温度を求め
ることができる。また、Xeqは試験温度範囲では温度に
依存しない係数である。 【数1】X=Xeq [1−exp(-kt n )] 【0027】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法によれ
ば火力発電プラントなどの高温部品に多用されている焼
戻しマルテンサイト鋼等、ボイラ内部の火炎に触れる伝
熱管や付着金物など使用時の温度を直接測定できない機
械部品の実際の使用温度を求めることができることか
ら、高温で運転される機器の長時間にわたる安全な運用
に貢献できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例における測定装置の概略図。 【図2】受入まま材と600℃×10000h時効材の
分極曲線の模式図。 【図3】本発明方法によるピーク電流密度Ip と従来法
によって求めたラベス相面積率との関係を示す模式図。 【図4】受入まま材及び時効材について測定した0℃に
おける2mmVノッチシャルピー衝撃値とピーク電流密
度Ip との関係を示す模式図。 【図5】受入まま材及び時効材について測定した650
℃、100MPaにおけるクリープ破断強度とピーク電
流密度Ip との関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−249828(JP,A) 特開 平7−128274(JP,A) 特開 昭59−81552(JP,A) 鉄と鋼,日本,1990年,第9号,p. 257−265 川崎製鉄技報,日本,1990年,第22 巻,p.257−265 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/26 351 G01N 27/48 301 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】8〜12重量%のCrを含有する焼戻しマ
    ルテンサイト系鋼の高温損傷を評価するに当たり、次の
    1)〜7)の手順により操作することを特徴とする焼戻
    しマルテンサイト鋼の高温損傷評価方法。 1)長時間高温で使用された焼戻しマルテンサイト系鋼
    からなる高温部品の調査対象部位の表面を鏡面に研摩す
    る。 2)前記鏡面研摩面のうち計測に必要な面積を残して他
    をマスキングし、マスキングしていない面(計測面)の
    面積を測定する。 3)電解溶液又はこれをゲル化したものに前記鏡面研摩
    面を浸し、適切な参照電極及び対極を設置するとともに
    計測面に電極線を接続し、電流計測準備を整える。 4)自然電極電位を計測後、一定の電位掃引速度で貴方
    向に分極し、溶解電流と電位を記録する。 5)特定の析出物であるラベス相(Laves相)の溶
    解に対応して得られる溶解電流−電位曲線上のほぼ一定
    の電位に現れる電流値のピーク値を求める。 6)あらかじめ時効処理した試験片を用いて作成したピ
    ーク電流密度(ピーク電流を計測面積で割った値)とラ
    ベス相の生成量との関係を示す評価線図からラベス相の
    生成量を求める。 7)得られたラベス相の生成量と高温部品の累計運転時
    間から、あらかじめ時効処理した試験片及び長時間使用
    材を用いて作成したラベス相生成量−温度−保持時間の
    間の関係式を用いて、調査対象部位の材料の使用温度
    評価する。
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