JP3485615B2 - 水硬性組成物用分離低減剤、水硬性組成物および成型物 - Google Patents
水硬性組成物用分離低減剤、水硬性組成物および成型物Info
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Description
減剤、それを含有する水硬性組成物および該水硬性組成
物の成型物に関する。
たっては、コンクリートを打設位置に打ち込み、締め固
めを行った後に硬化させていた。これは、コンクリート
の強度の確保および材料の分離防止の目的で、使用する
単位水量を制限する必要があり、そのため流動性の乏し
い、まだ固まらないコンクリートを使用していた。最近
ではコンクリートの施工に当たって、工事の作業上の安
全性の確保、構造物の複雑化に伴う、コンクリートの質
的な高度化がよりいっそう要求されている。これら問題
の解決の手段として、流動性の高いまだ固まらないコン
クリートをあたかも流体を流し込むように使用できれ
ば、締め固め作業が不要となり、高密度配筋部や複雑形
状部に打ち込むことができる。コンクリートに高流動
性、高充填性を付与して打設時の締め固めを不要にする
技術として、東京大学工学部の岡村甫教授らが開発した
「ハイパフォーマンスコンクリート」(土木施工1989
年10月号、特開平3−237049号公報)、あるい
は水中不分離性混和剤を用いた水中不分離性コンクリー
ト等がある。また、微生物が生産するウェランガムやラ
ムサンガムを用いて粘性を増加させる技術として、ウェ
ランガムを含む水硬セメント組成物(特開昭63−31
5547号公報)、ウェランガムまたはラムサンガムを
含有するセメントモルタル組成物(特開平4−3675
49号公報)、ウェランガムを締め固め作業の不要なコ
ンクリートの施工に応用した例(特開平5−13310
5号公報)が報告されている。
ウェランガムやラムサンガムは、いずれも水溶性であ
り、コンクリートの施工に際して粘性の発現には寄与で
きるが、水の出入りによるコントロールは困難であるな
ど、これらの方法は、経済性や効果の面で、まだ改良の
余地がある。
質用分離低減剤として、グルコース、グルクロン酸およ
びラムノースを構成糖として含むヘテロ多糖類とβ−
1,3−グルカンとを組み合わせて使用するとそれぞれ
単独では期待できない優れた性能を発揮することを見い
だし、さらに検討を加えた結果、本発明を完成した。
グルクロン酸およびラムノースを構成糖として含むヘテ
ロ多糖類と、β−1,3−グルカンとを含有してなる水
硬性組成物用分離低減剤、(2)ヘテロ多糖類がウェラ
ンガムである上記(1)記載の分離低減剤、(3)ヘテ
ロ多糖類がラムザンガムである上記(1)記載の分離低
減剤、(4)β−1,3−グルカンが細菌由来のもので
ある上記(1)記載の分離低減剤、(5)β−1,3−
グルカンがカードランである上記(1)記載の分離低減
剤、(6)ヘテロ多糖類とβ−1,3−グルカンとの重
量比が約70:30ないし1:99である上記(1)記
載の分離低減剤、(7)水硬性物質と上記(1)記載の
分離低減剤とを含有してなる水硬性組成物、(8)さら
に高性能減水剤を含有してなる上記(7)記載の水硬性
組成物、(9)分離低減剤の含有量が、水硬性組成物1
m3あたり約0.005kgないし5kgである上記(7)記
載の水硬性組成物、(10)水硬性物質に対して、分離
低減剤が約0.001ないし1.5重量%である上記
(7)記載の水硬性組成物、(11)水硬性物質がセメ
ントである上記(7)記載の水硬性組成物、(12)生
コンクリートである上記(7)から上記(11)のいず
れかに記載の水硬性組成物、(13)上記(7)から上
記(11)のいずれかに記載の水硬性組成物と水とを混
合し、硬化させてなる成型物、および(14)上記(1
2)記載の水硬性組成物を硬化させてなる成型物に関す
る。
は、グルコース、グルクロン酸およびラムノースを構成
糖として含むものであれば特に限定されるものではない
が、例えば、ウェランガム、ラムザンガム、ジェランガ
ム等である。このうち、好ましくはウェランガム、ラム
ザンガムである。ウェランガムは、グルコース、グルク
ロン酸、ラムノースおよびマンノースを構成糖とするヘ
テロ多糖類であり、例えばアルカリゲネス属の微生物で
あるATCC31555によって生産される。この多糖
類は、例えば、カーボハイドレート・リサーチ(Carboh
ydrate Research)、第149巻、第425〜432頁
(1986年)、特開昭63−315547号公報に記載
されている。ラムザンガムは、グルコース、グルクロン
酸およびラムノースを構成糖とするヘテロ多糖類であ
り、例えばアルカリゲネスであるATCC31961に
よって生産される。この多糖類は、例えば、カーボハイ
ドレート・リサーチ(Carbohydrate Research)、第1
56巻第157〜163頁(1986年)に記載されてい
る。ジェランガムは、グルコース、グルクロン酸および
ラムノースを構成糖とするヘテロ多糖類であり、日本食
品添加物協会が自主的に定めた成分規格である「第二版
化学的合成品以外の食品添加物自主規格」(1993年)
に記載されているように、シュードモナス エロデア
(Pseudomonas elodii)の産生する多糖類を分離・精
製して得られるものである。この多糖類は、例えば、
「インダストリアル・ガムズ(Industrial Gums)(ア
カデミック・プレス・インコーポレーティド(Academic
Press,Inc.))、第3版、第371〜380頁(199
3)」に記載されている。
グルカンは、グルコースが主にβ−1,3−結合によっ
て結合されている多糖類であり、例えばカードラン、パ
ラミロン、パキマン、スクレログルカン、ラミナラン、
酵母β−グルカン等が挙げられる。本発明においては、
細菌由来のもの、特に、カードランが好ましく用いられ
る。カードランは、たとえば、ニュー フード インダス
トリー(New Food Industry)第20巻第10号第4
9〜57頁(1978年)に記載されているように、β−
1,3−グルコシド結合を主体とし、通常、加熱凝固性
を有する多糖類、すなわち、水分の存在下で加熱するこ
とによって凝固する(ゲルを形成する)性質を有する多糖
類である。
ゲネス属またはアグロバクテリウム属の微生物によって
生産される多糖類が挙げられる。具体的には、アルカリ
ゲネス・フェカリス・バール・ミクソゲネス 10C3
Kによって生産される多糖類(アグリカルチュラル・バ
イオロジカル・ケミストリー(Agricultural Biologi
cal Chemistry)、第30巻第196頁(1966
年))、アルカリゲネス・フェカリス・バール・ミクソゲ
ネス 10C3Kの変異株NTK−u(IFO 1314
0)によって生産される多糖類(特公昭48−32673
号公報)、アグロバクテリウム・ラジオバクター(IFO
13127)およびその変異株U−19(IFO 12
126)等によって生産される多糖類(特公昭48−32
674号公報)等を用いることができる。カードラン
は、上述したように、微生物によって生産される多糖類
であるが、本発明においては、これを未精製のまま用い
てもよく、あるいは必要に応じて高度に精製して用いて
もよい。
(Euglena)が細胞内に蓄積する貯蔵多糖の1種である。
該パラミロンは、例えばカーボハイドレート・リサーチ
(Carbohydrate Research)、第25巻第231〜24
2頁(1979年)、特開昭64−37297号公報また
は特開平1−37297号公報等によって既に知られて
る。本発明ではパラミロンに加熱凝固性をもたせたもの
が使用されうる。例えば上記の微生物の培養液をアルカ
リで溶解後、pH10以下に調整したもの等が用いられ
る。パラミロンも、本発明においてはこれを未精製のま
ま用いてもよく、あるいは必要に応じて、高度に精製し
て用いてもよい。パキマンは、ポリア・ココス(Poria
cocos)の菌核グルカンであり、加熱凝固性を有する多
糖類である。スクレログルカンは、スクレロチウム・グ
ルカニカム(Sclerotium glucanicum)の生産する細胞
外多糖類の1種である。ラミナランは、コンブ科ラミナ
リア(Laminaria)の褐藻類が細胞内に蓄積する貯蔵多
糖類の1種である。酵母β−グルカンは、酵母が細胞内
に有する多糖類の1種である。これらパキマン、スクレ
ログルカン、ラミナラン、酵母β−グルカンは公知の方
法により得られる。
カードランやパラミロンをアルカリで処理し2価または
それ以上の多価金属イオン、例えばカルシウムイオン、
マグネシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、コバルトイ
オン等の存在下に金属イオン架橋ゲルを形成するβ−
1,3−グルカンとしたものも本発明で用いることがで
きる。該金属イオン架橋ゲル形成能を有するβ−1,3
−グルカンは、微生物起源のβ−1,3−グルカンをア
ルカリ水溶液に溶解させ、そのアルカリ水溶液を水溶性
有機溶剤に接触させて、β−1,3−グルカンを析出さ
せ、好ましくはpH6〜7に中和する方法、または上記
β−1,3−グルカンのアルカリ水溶液を凍結させ、そ
の凍結物を水溶性有機溶媒に接触させて、β−1,3−
グルカンを析出させ、中和する方法等を採用することに
より得ることができる。このようにして得られたグルカ
ンは、必要に応じて、脱水し、粉末状に乾燥してもよ
い。上記のグルカンを析出させるための水溶性有機溶剤
としては、メタノールなどのアルコールが好ましく用い
られる。グルカンを溶解させるためのアルカリ水溶液と
しては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化アンモニウム等の水溶液が好ましく用いられる。
重量比は、通常約70:30ないし1:99、好ましく
は50:50〜1:99、さらに好ましくは約30:7
0〜1:99、さらにより好ましくは約20:80〜1:
99である。本発明の分離低減剤の製造法は、常法に従
い、ヘテロ多糖類とβ−1,3−グルカンとを混合すれ
ばよい。この両者の混合はどのような方法で行ってもよ
く、例えば、両者とも粉末状態で混合しても、また、液
状に溶解した状態で混合し、後に乾燥して粉末を得ても
よい。さらに、一方が微生物が生産した状態にある場合
に、その培地中に他方を粉末で加えた後に乾燥する方
法、また、両者の培地をそのまま混合した後に乾燥する
方法などによれば、効率的な生産が可能である。本発明
の分離低減剤には、上記ヘテロ多糖類およびβ−1,3
−グルカンの他に水硬性組成物用として通常使用されて
いる分散剤、増量剤、硬化調整剤等の一種または二種以
上を併用してもよく、混合方法としては公知の方法を採
用すればよい。
成物の製造に用いられる水硬性物質および上記分離低減
剤を含有してなるものである。該水硬性物質としては、
例えばセメント、石灰、石こう、ケイ酸カルシウム等が
挙げられる。このうち、セメントが好ましい。セメント
としては、例えばポルトランドセメントに代表される種
々のセメントが挙げられる。該ポルトランドセメントと
しては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランド
セメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポル
トランドセメントなどが挙げられる。セメントには、周
知の例えば炭酸カルシウム(例、石灰石粉等)、ケイ
石、ケイ藻土、高炉スラッグ、フライアッシュ、シリカ
ヒューム等の改質材料を併用してもよく、かかる改質材
料も本発明で用いる水硬性物質に包含される。以下、セ
メントとその改質材料との混合物を結合材料ということ
がある。上記ヘテロ多糖類とβ−1,3−グルカンの混
合物の使用量は、水硬性組成物1m3あたり約0.005
〜5kgが好ましい。さらに好ましくは約0.005〜2k
g/m3である。例えば、ポルトランドセメント、高炉ス
ラッグおよびフライアッシュを含む結合材料を水硬性組
成物(例、コンクリート)1m3あたり約250〜750
kg使用する場合、分離低減剤を該結合材料に対して約
0.001〜1.5重量%使用する。本発明の水硬性組成
物は、さらに水を含有していてもよい。水を含有する場
合、その含有量は通常に使用される量、例えば約130
〜220kg/m3、好ましくは約140〜200kg/m3で
ある。
能減水剤を含有させてもよい。該高性能減水剤として
は、通常、コンクリートに使用できるものが挙げられ、
高性能AE減水剤であってもよい。具体的にはナフタリ
ンスルホン酸ホルマリン高縮合物で代表されるナフタリ
ン系、スルホン化メラミンホルマリン縮合物であるメラ
ミン系、ポリカルボン酸系、アミノスルホン酸系、リグ
ニン系、アミノスルホン酸系のものが挙げられる。高性
能減水剤の含有量は、水硬性物質に対して、通常約0.
2〜6.0重量%、好ましくは約0.5〜3.0重量%で
ある。高性能AE減水剤とは、高性能減水剤と後述する
AE剤の働きを併せもつ混和剤であり、高性能減水剤を
使用する場で使用することが知られている。該高性能A
E減水剤としては、通常、コンクリートに使用できるも
のが挙げられる。具体的には、ナフタリンスルホン酸ホ
ルマリン高縮合物で代表されるナフタリン系、スルホン
化メラミンホルマリン縮合物であるメラミン系、ポリカ
ルボン酸系、アミノスルホン酸系、リグニン系のもの等
が挙げられる。さらに、単に水量の減少、適当量の空気
の進行等を目的に、種々の混和剤、例えば、AE剤
(例、リグニンスルホン酸塩、樹脂酸塩、アルキルアリ
ールスルホン酸アミン塩等)、減水剤(例、リグニンスル
ホン酸塩、オキシ有機酸塩、アルキルアリルスルホン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリ
オール複合体、高級多価アルコールスルホン酸塩等)、
これらの二種併用剤であるAE減水剤を使用してもよ
い。
細骨材を配合することによってモルタルとして、または
細骨材および粗骨材を配合することによって生コンクリ
ートとして調製することができる。細骨材および粗骨材
は、従来のモルタルまたはコンクリート用材料として用
いられるものが使用できる。本発明の水硬性組成物とし
ては、コンクリート(例、コンクリートミックス、生コ
ンクリート、練上りコンクリートなどの硬化前コンクリ
ート等)が好ましい。
により製造することができる。例えば、水硬性物質、水
硬性組成物用分離低減剤および必要に応じて水を混合す
る。水硬性組成物が例えば生コンクリートの場合、自体
公知の方法、例えば、水硬性物質、水硬性組成物用分離
低減剤、水、石(粗骨材)および砂(細骨材)を混合
し、生コンクリートを調製した後、必要に応じ打設直前
に高性能減水剤または高性能AE減水剤を添加して練り
混ぜる方法、高性能減水剤または高性能AE減水剤を含
有せしめた分離した液状コンクリートに水硬性物質用分
離低減剤を添加し、練り混ぜて生コンクリートにする方
法、あるいは通常の生コンクリートを調製した後、水硬
性物質用分離低減剤と高性能減水剤または高性能AE減
水剤を、同時または順次添加して練り混ぜる方法など、
いずれの方法を用いてもよい。水硬性組成物が、例えば
モルタルの場合、自体公知の方法、例えば、水硬性物
質、水硬性組成物用分離低減剤、水、および砂(細骨
材)を上記と同様の方法により調製すればよい。
記水硬性組成物を必要に応じ水と混合し、硬化させるこ
とにより得られる。本発明の成型物としては、好ましく
は、硬化後のコンクリートである。
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。実施例1表1に示す市販されているヘテ
ロ多糖類とβ−1,3−グルカンであるカードランを表
1に示す分量ずつ計量し、コニカルブレンダー(重神鉄
鋼(製))に入れた。7rpmでコニカルブレンダーを回転さ
せ、1時間混合した。コニカルブレンダーから各粉末を
取り出し、ウェランガムとカードランの重量比が1:4
の分離低減剤A、ラムザンガムとカードランの重量比が
1:9の分離低減剤B、ジェランガムとカードランの重
量比が3:7の分離低減剤Cをそれぞれ得た。
ェランガム、カードランとしては以下のものを使用し
た。 ウェランガム: K1A96(商品名), 三洋化成工業(株) ラムザンガム: K7C233(商品名), 三洋化成工業
(株) ジェランガム: ケルコゲル(商品名), 三栄源エフ・エフ
・アイ(株) カードラン: 武田薬品工業(株) 以下の実施例2および3では、表2の配合表にしたがっ
て、水硬性組成物を調製した。表2の配合表に記載の生
コンクリート1m3当たりの各原料の仕込量を1/40に
スケールダウンして行った。
で生コンクリートを調製した。粗骨材22.45kg、細
骨材17.85kgをコンクリート練り機に入れ、15秒
間混合を行った。セメント5kg、高炉スラグ5kg、フラ
イアッシュ2.5kg、実施例1で得られたウェランガム
とカードランの混合比率が1:4である分離低減剤A1
8.75g、またはラムザンガムとカードランの混合比率
が1:9である分離低減剤B12.5gをさらに添加し、
30秒間粉体混合を行った。0.2kgの高性能減水剤と
0.01875kgのAE減水剤を3.91kgの水に混合
し、その混合液を上述の各粉体に添加し、2分間混練り
を行い、約25リットルの生コンクリートを得た。
スラグ、フライアッシュ、石灰石粉、分離低減剤、高性
能減水剤、AE減水剤としては、以下のものを使用し
た。 粗骨材: 加西産(砕石) 最大寸法20mm 細骨材:(下記S1とS2を7:3(容積比)の割合で混合
したものを使用した。) S1: 広島産(瀬戸内海) 最大寸法5.0mm S2: 香川産(瀬戸内海) 最大寸法2.5mm セメント: 商品名: 大日本セメント(日本セメント(株))
普通ポルトランドセメント 高炉スラグ: 商品名: セラメント(第一セメント(株)) フライアッシュ: 商品名: 電発フライアッシュ(電発コ
ールテック(株)) 石灰石粉: 商品名:炭カル100(100メッシュパス
(mesh pass))岡山県新美産(井倉化学(株)) 分離低減剤: 1),3); 実施例1で得られた分離低減剤A(ウェランガ
ムとカードランの重量比1:4) 2),4); 実施例1で得られた分離低減剤B(ラムザンガ
ムとカードランの重量比1:9) 高性能減水剤: 商品名: マイティ150(花王(株)) ナフタリンスルホン酸ホルマリン高縮合物(8.0kg/m3
の高性能減水剤の使用量は、結合材料に対して1.6重
量%) AE減水剤: 商品名: ポゾリスNo.70(ポゾリス物産
(株))リグニンスルホン酸ポリオール化合物 a):水結合材比: 結合材に対する水のw/w%を示す。 b):細骨材率:骨材(細骨材と粗骨材の合計)に対する細
骨材のv/v%を示す。コンクリート練り機としては、タ
ーボミキサTM−55型(太平洋機工(株))を使用した。
で生コンクリートを調製した。粗骨材20.875kg、
細骨材18.475kgをコンクリート練り機に入れ、1
5秒間混合を行った。セメント8.75kg、石灰石粉3.
75kg、実施例1で得られたウェランガムとカードラン
の混合比率が1:4である分離低減剤A15.0g、また
はラムザンガムとカードランの混合比率1:9である分
離低減剤B10.0gをさらに添加し、30秒間粉体混合
を行った。0.2kgの高性能減水剤を4.18kgの水に混
合し、その混合液を上述の各粉体に添加し、2分間混練
りを行い、約25リットルの生コンクリートを得た。
様の方法で生コンクリートを製造し、コンクリートの評
価を行った。このとき表2に示されている水の量(16
5kg/m3)を中心として、水の投入量を145kg/m3、
155kg/m3、165kg/m3、175kg/m3および18
5kg/m3と各々変化させた。生コンクリートのスランプ
フローの測定を行うことにより、流動性の評価を行っ
た。また、生コンクリートのU型充填試験における充填
高さを測定することにより、分離抵抗性を評価した。U
型充填試験は、過密配筋部へのコンクリートの充填性を
評価するもので、図1に示すようなU字型の容器を使用
した。この容器の片側を充填室A、他側を測定室Bと
し、両室の下部には連通窓を開設してある。この連通窓
に35mmの間隔で鉄筋を設け、試験開始まではゲートに
よって閉鎖している。試験時には、A充填室に試験対象
の生コンクリートを充填してゲートを引き上げ、B測定
室へのコンクリートの上昇寸法H(充填高さ)を測定して
充填性の判断基準とするものである。このU型充填試験
でHの値が大きいものは、粗骨材とモルタル部の分離抵
抗性が高いと考えることができる。
合例3)と、ウェランガムとカードランの重量比が1:4
である分離低減剤を適量添加した場合(配合例1)、ラム
ザンガムとカードランの混合比率が1:9である分離低
減剤を適量添加した場合(配合例2)の充填高さおよびス
ランプフローの変動の測定結果を図2に示す。充填高さ
が最大になるとき、材料分離が最も起こっていない条件
であり、生コンクリートとして良好である。各配合の間
で、高分離抵抗性(充填高さが30cm以上)を有する生コ
ンクリートを調製することのできる投入水量の変動幅を
比較すると、分離低減剤を使用した方が、すなわち、配
合例3よりも配合例1の方が、また、配合例3よりも配
合例2の方が、その投入水量の幅が広いことがわかる。
また、各配合例における最大充填高さのところ(投入水
量165kg/m3)でスランプフローを比較すると、配合
例3よりも配合例1の方が、配合例3よりも配合例2の
方が、材料分離を起こすことなく、大きなスランプフロ
ーが得られることがわかる。また、ウエランガムを単独
で使用した場合は、スランプフローが56〜69cm、ラ
ムザンガムを単独で使用した場合は、スランプフローが
52〜71cmの範囲に分散しており、生コンクリートの
品質が安定していなかった。このように、ウェランガム
とカードランの重量比が1:4である分離低減剤、ラム
ザンガムとカードランの重量比が1:9である分離低減
剤を適量添加すると、高流動性、高分離抵抗性を有する
生コンクリートを安定的に供給することができる。これ
より、幅広い環境変動に対して安定的に生コンクリート
を供給することが可能となる。
例3と同様の方法で、生コンクリートを調製した。この
とき、配合表に示されている水の量(175kg/m3)を中
心として、水の投入量を155kg/m3、165kg/m3、
175kg/m3、185kg/m3、195kg/m3と変化させ
た。生コンクリートのスランプフローおよびU型充填試
験における充填高さを試験例1と同様に測定した。
例6)と、ウェランガムとカードランの重量比が1:4で
ある実施例1で得られた分離低減剤Aを適量添加した場
合(配合例4)、ラムザンガムとカードランの重量比が
1:9である実施例1で得られた分離低減剤Bを適量添
加した場合(配合例5)の充填高さおよびスランプフロー
の変動の測定結果を図4および図5に示す。各配合例の
間で高分離抵抗性(充填高さが30cm以上)を有する生コ
ンクリートを調製することのできる投入水量の変動幅を
比較すると、分離低減剤を使用した方が、すなわち、配
合例6よりも配合例4の方が、配合例6よりも配合例5
の方が、それぞれその投入水量の幅が広いことがわか
る。充填高さが最大になるとき、材料分離が最も起こっ
ていない条件であり、生コンクリートとして良好であ
る。各配合例における最大充填高さのところ(175kg
/m3)でスランプフローを比較すると、配合例6よりも
配合例4の方が、配合例6よりも配合例5の方が、材料
分離を起こすことなく、大きなスランプフローが得られ
ることがわかる。このように、ウェランガムとカードラ
ンの重量比が1:4である分離低減剤、ラムザンガムと
カードランの重量比が1:9である分離低減剤を適量添
加すると、高流動性、高分離抵抗性を有する生コンクリ
ートを安定的に供給することができることがわかる。
とβ−1,3−グルカンとを組み合わせることにより、
水硬性組成物に対する分離低減剤の使用量を削減するこ
とができ、水硬性組成物を経済的に製造することができ
る。また、広い投入水量変動幅に対して水硬性組成物の
品質を安定させることができる。さらに、高流動性、高
分離抵抗性を有する水硬性組成物を安定して供給するこ
とが可能となる。
ある。
する充填高さの変動を示すグラフである。
するスランプフローの変動を示すグラフである。
する充填高さの変動を示すグラフである。
するスランプフローの変動を示すグラフである。
Claims (14)
- 【請求項1】 グルコース、グルクロン酸およびラムノ
ースを構成糖とするヘテロ多糖類またはグルコース、グ
ルクロン酸、ラムノースおよびマンノースを構成糖とす
るヘテロ多糖類と、β−1,3−グルカンとを含有して
なる水硬性組成物用分離低減剤。 - 【請求項2】 ヘテロ多糖類がウェランガムである請求
項1記載の分離低減剤。 - 【請求項3】 ヘテロ多糖類がラムザンガムである請求
項1記載の分離低減剤。 - 【請求項4】 β−1,3−グルカンが細菌由来のもの
である請求項1記載の分離低減剤。 - 【請求項5】 β−1,3−グルカンがカードランであ
る請求項1記載の分離低減剤。 - 【請求項6】 ヘテロ多糖類とβ−1,3−グルカンと
の重量比が約70:30ないし1:99である請求項1
記載の分離低減剤。 - 【請求項7】 水硬性物質と請求項1記載の分離低減剤
とを含有してなる水硬性組成物。 - 【請求項8】 さらに高性能減水剤を含有してなる請求
項7記載の水硬性組成物。 - 【請求項9】 分離低減剤の含有量が、水硬性組成物1
m3あたり約0.005kgないし5kgである請求項7記載
の水硬性組成物。 - 【請求項10】 水硬性物質に対して、分離低減剤が約
0.001ないし1.5重量%である請求項7記載の水硬
性組成物。 - 【請求項11】 水硬性物質がセメントである請求項7
記載の水硬性組成物。 - 【請求項12】 生コンクリートである請求項7から請
求項11のいずれかに記載の水硬性組成物。 - 【請求項13】 請求項7から請求項11のいずれかに
記載の水硬性組成物と水とを混合し、硬化させてなる成
型物。 - 【請求項14】 請求項12記載の水硬性組成物を硬化
させてなる成型物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP700794A JP3485615B2 (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 水硬性組成物用分離低減剤、水硬性組成物および成型物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP700794A JP3485615B2 (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 水硬性組成物用分離低減剤、水硬性組成物および成型物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07206497A JPH07206497A (ja) | 1995-08-08 |
JP3485615B2 true JP3485615B2 (ja) | 2004-01-13 |
Family
ID=11654012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP700794A Expired - Lifetime JP3485615B2 (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 水硬性組成物用分離低減剤、水硬性組成物および成型物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3485615B2 (ja) |
-
1994
- 1994-01-26 JP JP700794A patent/JP3485615B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07206497A (ja) | 1995-08-08 |
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