JP3485288B2 - X線装置の試料格納容器 - Google Patents

X線装置の試料格納容器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線装置に供され
る試料を真空に減圧した状態に保持するための試料格納
容器に関する。
【0002】
【従来の技術】X線回折装置等といったX線装置では、
試料にX線を照射したときにその試料で回折するX線を
X線検出器によって検出する。このX線装置において、
試料を真空に保持した状態でその試料にX線を照射する
ことがある。これは、試料の酸化を防止したり、試料に
入射するX線及び試料で回折したX線の減衰を防止した
りするためである。
【0003】従来、試料を真空に保持するため、円筒状
やドーム状のケーシングの内部に試料を収納し、ケーシ
ングの側部周壁面に設けた排気口を通してケーシングの
内部の空気を排気するようにした試料格納容器が知られ
ている。この試料格納容器では、排気口に排気用ホース
を接続し、さらにそのホースに真空ポンプ等の排気装置
を接続し、このホースを通してケーシングの内部の空気
を排気する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、試料格納容
器はX線装置のゴニオメータの上に装着されることが多
い。このゴニオメータは、試料に対するX線の入射角度
を変化させるために、その試料をX線源に対して相対的
に回転、いわゆるθ回転させること及び試料からの回折
X線を検出するX線検出器をX線源に対してθ回転の2
倍の角速度で相対的に回転、いわゆる2θ回転させるこ
とを主な作用としている。
【0005】ゴニオメータの上に試料格納容器を装着し
た場合には、そのゴニオメータを用いて試料をθ回転さ
せるとき、試料格納容器もそれと一体になって回転す
る。従来の試料格納容器では、前述のように、排気口が
試料格納容器のケーシングの側部周壁面に設けられてい
たので、試料格納容器が回転すると、排気口に接続した
排気用ホースが試料を中心として連れ回り旋回移動する
と共にそのホースにねじれが発生する。一般に、排気用
ホースは剛性が高い材料によって太く形成されており、
これが旋回移動したりねじれたりすると、θ回転するゴ
ニオメータに対して非常に大きな負荷となり、その結
果、まわりの機器を損傷したり、θ回転の精度を低下さ
せるおそれがあった。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであって、試料格納容器に対する排気用ホースの取
り付け方に改良を加えることにより、試料格納容器を回
転し易くすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るX線装置の試料格納容器は、ケーシン
グの内部に収納した試料を真空状態に保持すると共にケ
ーシング基部においてX線装置に装着される試料格納容
器において、ケーシング基部に対向するケーシング対基
部壁に、試料の回転中心軸線を中心として回転可能に排
気口を設けたことを特徴とする。ここで排気口は、主
に、ケーシング内部を真空状態にするために排気を行う
ときに真空ポンプ等の排気装置から延びる排気用ホース
が接続される排気口である。
【0008】この試料格納容器によれば、ケーシングの
側部周壁ではなくて、ケーシング基部に対向するケーシ
ング対基部壁に排気口を設けたので、その排気口に接続
される排気用ホースはケーシングの側部近傍の周辺には
存在せず、よって、ケーシングの側部周辺に種々の機器
を設置できる。また、排気口を試料の回転中心軸線を中
心として回転自在としたので、試料格納容器が回転した
場合でも、排気口に接続した排気用ホースは連れ回りし
たり、ねじれたりすることがない。よって、ゴニオメー
タ等に大きな負荷が加わることがないので、測角精度が
悪くなったり、ゴニオメータ等が損傷することがない。
【0009】試料格納容器のケーシング基部は、水平面
上に固定されることもあるし、垂直面上に固定されるこ
ともある。ケーシング基部が水平面上に固定される場
合、試料格納容器のケーシング対基部壁はケーシング基
部の上方に位置する。他方、ケーシング基部が垂直面上
に固定される場合、ケーシング対基部壁はケーシング基
部の横方向に位置する。例えば、θ回転及び2θ回転が
水平面内で行われる、いわゆる横型ゴニオメータを考え
ると、ゴニオメータの試料取付面は水平面となり、よっ
て、ケーシング基部は水平面上に取り付けられることに
なる。また、θ回転及び2θ回転が垂直面内で行われ
る、いわゆる縦型ゴニオメータを考えると、ゴニオメー
タの試料取付面は垂直面となって、ケーシング基部は垂
直面上に取り付けられることになる。
【0010】
【発明の実施の形態】図6は、本発明に係る試料格納容
器をX線装置としてのX線回折装置に設置した場合を模
式的に示している。このX線回折装置は、X線源F、ゴ
ニオメータ1及びX線検出器2を有している。X線源F
は、例えば、フィラメント及びターゲットを有し、フィ
ラメントに通電して該フィラメントから熱電子を発生
し、その熱電子を高速でターゲットに衝突させて該ター
ゲットからX線を放射する。
【0011】ゴニオメータ1は、測定対象である試料3
を支持する。またゴニオメータ1は、試料3のX線入射
面を通る回転中心軸線Lを中心として試料3を所定の角
速度で間欠的又は連続的に回転、いわゆるθ回転させ、
同時に、X線検出器2をθ回転の2倍の角速度で同じ方
向へ回転、いわゆる2θ回転させる。θ回転及び2θ回
転の各回転軌跡が含まれる面が水平面であるようなゴニ
オメータは一般に横型ゴニオメータと呼ばれ、その面が
垂直面であるようなゴニオメータは縦型ゴニオメータ、
試料水平型ゴニオメータ等と呼ばれる。
【0012】θ回転する試料3にX線を照射するとき、
そのX線と試料3の結晶格子面との間でブラッグの回折
条件が満足されると、その結晶格子面でX線の回折が生
じる。この回折X線はX線検出器2によって検出され、
この検出結果に基づいて、回折X線の回折角度とX線強
度との関係が求められる。そしてこの関係から、試料3
についての各種特性が判定される。
【0013】試料3は、ゴニオメータ1の上に固定され
た試料格納容器4の内部に収納されている。この試料格
納容器4は、試料3を高温で真空の状態に保持すること
及び必要に応じて試料3のまわりをヘリウムその他の不
活性ガス等でガス置換することを目的として使用され
る。高温状態に保持するのは、高温下での試料の挙動を
観察するためである。また、真空状態に維持するのは、
主に高温状態に置かれたときの試料の酸化を防止するた
めである。
【0014】試料格納容器4は、図1に示すように、ゴ
ニオメータ1の上に固定されるケーシング基台5と、ケ
ーシング基台5の上に固定された円筒状のケーシング側
壁6と、ネジ7によってケーシング側壁6の上に固定さ
れたケーシング対基部壁8とを有する。これらのケーシ
ング基台5、ケーシング側壁6及びケーシング対基部壁
8は、軽くて熱を伝え難い材料、例えばアルミニウム等
によって形成され、そして互いに気密に組み付けられる
ことによって試料3を包囲するケーシング9を構成して
いる。
【0015】ケーシング基台5の取付用ベース13の内
部、ケーシング側壁6の内部及びケーシング対基部壁8
の各部の内部には冷却液通路10が形成され、冷却液導
入口15を通して導入される冷却液、例えば冷却水がそ
れらの通路10を流れてケーシング9の全体を冷却し
て、そのケーシング10が高温になるのを防止する。ま
た、ケーシング側壁6のX線通過用長穴39と反対側の
面にガス導入口20が設けられ、必要に応じて、不活性
ガス例えばヘリウムガス等がこのガス導入口20を通し
てケーシング9の内部へ導入され、これにより、試料3
のまわりがガス置換される。
【0016】ケーシング基台5は、ゴニオメータ1に固
定される固定ベース11と、その固定ベース11の上に
左右方向へ滑り移動可能に配置された可動ベース12
と、可動ベース12の上に固定された取付用ベース13
とによって構成されている。ケーシング側壁6は取付用
ベース13の上に固定される。可動ベース12の適所に
は軸受14によって回転自在にしかし軸方向移動不能に
支持された駆動軸16が貫通して設けられ、その駆動軸
16の先端に形成したネジ16aが固定ベース11に固
定したネジ17に噛み合っている。
【0017】駆動軸16の中間部分に固定したギヤ18
は、可動ベース12から延びるブラケット19上に固定
されたモータ21の出力軸21aに噛み合う。また、駆
動軸16の後端には、駆動軸16の回転角度位置を検出
するためのホイール22が固定され、そのホイール22
を検知する光センサ23が配設される。モータ21が作
動すると駆動軸16が回転し、このとき、ネジ16aと
ネジ17との噛み合いの働きにより可動ベース12が左
右へ平行移動する。この平行移動により、試料3の位置
を調整する。なお、モータ21の出力軸21aはツマミ
24を回すことによって手動で回すことができ、これに
より、可動ベース12の位置を調節できる。
【0018】ケーシング対基部壁8の中心部には、軸受
26によって円筒状の排気口25が試料3の回転中心軸
線Lを中心として回転自在に、しかし軸方向移動不能に
設けられる。ゴム製のOリング28は排気口25のまわ
りの気密を保持する。排気口25の先端にネジ結合され
たツマミ29を緩めて取り外し、それに代えて排気用ホ
ース31を接続すれば、その排気用ホース31を通して
ケーシング9の内部を排気して該部を真空状態にするこ
とができる。
【0019】取付用ベース13の中心部には円盤状の取
付板32が固定され、その取付板32の上に炉体ユニッ
ト33がネジその他の締結具によって固定される。ま
た、炉体ユニット33は、綿状のアルミナを円筒形状に
成形して作られた保温筒34によってその全体が覆われ
ている。この保温筒34によって試料3が一定温度に保
持される。図5に示すように、ケーシング側壁6の内周
面の適所に係止片36及び受け板37が設けられる。一
方、保温筒34の上端部に角穴リング部材38が設けら
れる。保温筒34をケーシング側壁6の内部へ挿入する
と、係止片36が角穴リング部材38の中へ入り込み、
さらに保温筒34の下端部が受け板37によって受けら
れる。
【0020】このように、係止片36と角穴リング部材
38との嵌合によって保温筒34をケーシング側壁6の
内部に固定支持するようにしたので、ゴニオメータ1の
動きに従って試料格納容器4が動く場合でも、保温筒3
4がケーシング9の内部で不安定に動くことがなくな
り、よって、試料3を常に安定に保持できる。また、ケ
ーシング9を水平面上に固定する場合はもとより、ケー
シング9を垂直面上に固定する場合、すなわちケーシン
グ9が水平方向に支持される場合でも、保温筒34をケ
ーシング9に対する一定位置に安定して支持できる。つ
まり、本実施形態の試料格納容器4は、横型ゴニオメー
タ及び縦型ゴニオメータのいずれにも問題なく使用でき
る。
【0021】図4に示すように、ケーシング側壁6の円
周方向の所定角度範囲、例えばほぼ180°の角度範囲
にわたって長穴39が形成され、この長穴39の全面が
遮蔽部材41によって覆われて外部から遮蔽され、さら
にその遮蔽部材41の上下がリング状のバンド42によ
ってケーシング側壁6へ押し付けられる。こうして、長
穴39及びそれを覆う遮蔽部材41によってX線を通過
させるためのX線通過窓44が構成される。また望まし
くは、長穴39の上下周縁に接着部材43を設け、これ
らの接着部材によって遮蔽部材41をケーシング側壁6
に接着する。
【0022】遮蔽部材41は、通気性が無く、X線を通
過させることができ、さらに内部の真空を維持できる程
度に機械的強度を有する各種の材料、例えば、アルミニ
ウム箔等によって形成される。また、接着部材43は、
接着剤や両面粘着テープ等によって構成できる。接着部
材43によって遮蔽部材41をケーシング側壁6に接着
することにより、ケーシング9の内部が真空状態になっ
たときでも、遮蔽部材41が内部へずれ込むように変形
することを防止できる。
【0023】図6において、X線源Fから放射されたX
線はX線通過窓44を通して試料格納容器4の内部へ導
入されて試料3へ照射され、さらに試料3で発生した回
折X線はX線通過窓44を通して試料格納容器4の外部
へ取り出されてX線検出器2によって検出される。図4
に示すように、長穴39は円周方向に長いがその内部に
は支柱は立っていない。仮に、その長穴39のどこかに
支柱が立っていると、その支柱がX線の通過の邪魔にな
って、試料に入射するX線及び試料で回折したX線の強
度を減衰させるおそれがあるが、そのような支柱が無い
本実施形態によれば、X線の減衰を確実に防止できる。
【0024】炉体ユニット33は、例えば図2に示すよ
うに、円盤状の基台46と、その基台46の上に配置し
た円筒状の外管47と、試料容器48を支持する試料支
持柱49と、試料支持柱49の下部であって試料支持柱
49と外管47との間に配設された円筒状の内管52と
を有している。図3に示すように、測定対象である試料
3は試料容器48の中に詰め込まれ、さらにその試料容
器48は、試料支持柱49の支持枠49aの中に差し込
まれる。
【0025】試料支持柱49の下端円柱部にはネジ49
bが形成されており、そのネジ部49bは、内管52、
外管47の底部47a、円筒状カラー51、そして基台
46を通して基台46の反対側へ突出し、その突出した
部分がナット53によって基台46の底面に締め付けら
れる。外管47の上端は円盤状の蓋54によって外部か
ら遮蔽される。こうして、試料3が試料支持柱49の所
定位置に置かれ、さらにその試料支持柱49の全体が外
管47の内部に収納される。また、試料3を収容した炉
体ユニット33を、図1において、ケーシング9内の取
付板32に固定すれば、試料3を試料格納容器4の内部
の所定位置に置くことができる。
【0026】図3において、外管47の円周方向の適宜
の角度幅、例えば180°の角度幅にわたってX線通過
用の長穴55が形成されている。そして、1本の発熱線
56aが外管47の外面及び内面の両面にわたって縦方
向すなわち軸線方向に巻き回されている。発熱線56a
は、外管47に対して縦方向に巻かれるので、長穴55
の中に張り出すことが無く、よって、試料3の前面は長
穴55によって大きく開放される。従って、試料3へ入
射するX線及び試料3で回折したX線は、外管47や発
熱線56a等に邪魔されて減衰することがない。
【0027】試料支持柱49のほぼ全面には発熱線56
bが横方向に巻き回されている。また、内管52の外周
面にも発熱線56cが横方向すなわち円周方向に巻き回
されている。各発熱線56a,56b及び56cは、例
えば、白金などによって形成される。各発熱線は通電さ
れることによって発熱し、試料3を前面及び背面の両面
から加熱する。
【0028】以下、上記構成より成るX線格納容器4及
びそれを用いたX線回折装置についてそれらの動作を説
明する。まず、図3に示すようにして試料3を炉体ユニ
ット33の中に装着し、その炉体ユニット33を図1に
示すようにケーシング9の中に入れて固定する。このと
き、ケーシング9に関しては、ケーシング側壁6がケー
シング基台5に取り付けられた状態であって、ケーシン
グ対基部壁8はまだケーシング側壁6の先端に取り付け
られていない。つまり、ケーシング9の先端は開放端で
あり、その開放端から炉体ユニット33が挿入される。
【0029】その後、図5に示すように、保温筒34を
ケーシング側壁6の内部へ挿入し、さらに角穴リング部
材38と係止片36とをしっかりと嵌合させてその保温
筒34を安定状態に支持する。そしてその後、ケーシン
グ対基部壁8をケーシング側壁6の先端に置いてネジ7
によって固定し、さらに排気口25の先端に排気用ホー
ス31を接続する。図示されていないが、排気用ホース
31の他端には、真空ポンプ等といった排気装置が接続
されている。
【0030】こうしてX線格納容器4の中の所定位置に
試料3が置かれた後、そのX線格納容器4をX線回折装
置のゴニオメータ1の上に固定する。そして、排気用ホ
ース31を通してケーシング9の内部を排気し、各発熱
線56a,56b,56c(図2参照)に通電して試料
3を加熱し、さらに冷却液導入口15を通して冷却液を
導入してケーシング9を冷却する。また、必要に応じ
て、ガス導入口20を通してケーシング9の内部へガス
を導入する。ケーシング9の内部の試料3のまわりが希
望の高温に、しかも真空状態に設定されると、X線回折
測定が開始される。
【0031】すなわち、モータ21を作動して試料3を
X線光学的に見て適切な位置に置くことを含んで、X線
源FからX線検出器2に至る間のX線光学通路上に配設
される各種のX線光学要素の光学的な位置を適切な位置
に設定する。その後、図6において、ゴニオメータ1に
よって試料3をθ回転させ、同時にX線検出器2を2θ
回転させながら、X線源Fから放射されるX線を試料3
へ照射し、試料3で回折X線が発生するとき、その回折
X線をX線検出器2によって検出する。こうしてX線回
折測定が行われるとき、ケーシング9は試料3のθ回転
と一体に回転する。ところが、ケーシング9の対基部壁
8に設けた排気口25は、試料3の回転中心軸線Lを中
心とする円筒形状に形成され、しかもその軸線Lを中心
として回転自在になっているので、ケーシング9が回転
しても排気口25及びそれに連結した排気用ホース31
は回転することなく常に同じ位置に静止する。これによ
り、排気用ホース31の連れ回り旋回移動やねじれ等を
防止できる。
【0032】従来の試料格納容器に関しては、排気用ホ
ースがケーシングの側壁部分に取り付けられることが一
般的であり、従って、試料のθ回転に伴ってケーシング
が回転すると、排気用ホースも試料の回転中心軸線を中
心として旋回していた。そのため、その旋回領域内には
X線光学機器を設置することができず、しかも排気用ホ
ースが連れ回りしたり、ねじれたりすることにより、ゴ
ニオメータ等に大きな負荷が加わってそれらを損傷した
り、さらに測角精度を悪くしたりしていた。
【0033】これに対し、排気口25をケーシング対基
部壁8に回転自在に設けるようにした本実施形態によれ
ば、ケーシング9の回転に関わらず排気用ホース31は
常に一定の位置に静止するので、排気用ホース31の旋
回移動やねじれ等によって発生していた上記従来の問題
は解消された。
【0034】以上、好ましい実施形態をあげて本発明を
説明したが、本発明はその実施形態に限定されるもので
はなく、請求の範囲に記載した技術的範囲内で種々に改
変できる。例えば、本発明は、X線回折装置に限られ
ず、X線が照射される試料を回転させる必要がある任意
のX線装置に適用できる。また、ケーシング9の構造
や、炉体ユニット33の構造等といった排気口以外の構
造は、図示した構造以外の任意の構造とすることができ
る。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の試料格納容器によれば、
ケーシングの側部周壁ではなくて、ケーシング基部に対
向するケーシング対基部壁に排気口を設けたので、その
排気口に接続される排気用ホースはケーシングの側部近
傍の周辺には存在せず、よって、ケーシングの側部周辺
に種々の機器を設置できる。また、排気口を試料の回転
中心軸線を中心として回転自在としたので、試料格納容
器が回転する場合でも、排気口に接続した排気用ホース
は連れ回りしたり、ねじれたりすることがない。よっ
て、ゴニオメータ等に大きな負荷が加わることがないの
で、測角精度が悪くなったり、ゴニオメータ等が損傷す
ることがない。
【0036】請求項2記載の試料格納容器によれば、ケ
ーシングに対する排気用ホースの着脱が容易である。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試料格納容器の一実施形態を示す
正面断面図である。
【図2】図1の要部、特に炉体ユニットの一例を示す正
面断面図である。
【図3】図2に示す炉体ユニットの分解斜視図である。
【図4】図1に示す試料格納容器の要部、特にX線通過
窓の構造を示す分解斜視図である。
【図5】図1に示す試料格納容器の要部、特に保温筒の
支持構造を示す分解斜視図である。
【図6】本発明に係る試料格納容器をX線回折装置に装
着した様子を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ゴニオメータ 2 X線検出器 3 試料 4 試料格納容器 5 ケーシング基台 6 ケーシング側壁 8 ケーシング対基部壁 9 ケーシング 10 冷却液通路 11 固定ベース 12 可動ベース 13 取付用ベース 15 冷却液導入口 20 ガス導入口 25 排気口 26 軸受 28 Oリング 29 ツマミ 31 排気用ホース 33 炉体ユニット 34 保温筒 39 X線通過用長穴 41 遮蔽部材 F X線源 L 試料の回転中心軸線

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングの内部に収納した試料を真空
    状態に保持すると共にケーシング基部においてX線装置
    に装着される試料格納容器において、 ケーシング基部に対向するケーシング対基部壁に、試料
    の回転中心軸線を中心として回転可能に排気口を設けた
    ことを特徴とするX線装置の試料格納容器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のX線装置の試料格納容器
    において、排気口はケーシングの外方へ突出する円筒状
    部材であることを特徴とするX線装置の試料格納容器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のX線装置の
    試料格納容器において、X線装置は試料をθ回転させる
    ゴニオメータを有し、ケーシング基部はそのゴニオメー
    タに固定されることを特徴とするX線装置の試料格納容
    器。
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