JP3483684B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JP3483684B2 JP30556295A JP30556295A JP3483684B2 JP 3483684 B2 JP3483684 B2 JP 3483684B2 JP 30556295 A JP30556295 A JP 30556295A JP 30556295 A JP30556295 A JP 30556295A JP 3483684 B2 JP3483684 B2 JP 3483684B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐水性を
保持し、かつ、フロ−コントロ−ル性およびハニカムと
の接着性に優れたエポキシ樹脂組成物に関する。さらに
詳細には、特定のエポキシ樹脂、硬化剤を用い、ハニカ
ムとプリプレグとの接着に際しコキュア性を有するエポ
キシ樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】エポキシ樹脂組成物は、耐熱性に優れた
樹脂として建築、土木、自動車、航空機、電気などの様
々な分野で利用されている。このようなエポキシ樹脂お
よびそれを用いた材料の例としては、下記の例示が挙げ
られる。例えば、特公平7ー17732号公報では、ト
リシクロデカン環を有するエポキシ樹脂10〜90重量
%とビスフェノール型エポキシ樹脂またはノボラック型
エポキシ樹脂10〜40重量%とからなるエポキシ樹脂
に、ジアミノキシレン等の硬化剤を配合することによっ
て、炭素繊維との複合材料に用いるマトリックス樹脂と
して可撓性が向上されたことについて記載されている。
特開平2ー51538号公報では、グリシジルジアミノ
基が結合したエポキシ樹脂とその他のエポキシ樹脂から
なるエポキシ樹脂に、多量のジシアンジアミド、ジアミ
ノジフェニルスルホン(DDS)を添加した複合材料に
ついて記載されているが、これは層間剥離に対する耐性
を向上させたものである。特開平2ー14213号公報
では、ブロム化ビスフェノールAグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂とビスフェノールFグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂に芳香族ジアミンを加えることによって耐
熱性を維持しつつ靱性の高い複合材料のマトリックス樹
脂が得られることが記載されている。特開平5ー239
317号公報では、ビスフェノール型等のエポキシ樹脂
に固形ゴムを加えた樹脂組成物で、振動周波数0.02
Hzと2Hzで測定した粘度が特定の関係を有する組成
物が記載されている。 【0003】しかし、例えば、航空機に用いるプリプレ
グ用の樹脂としてこれらのエポキシ樹脂を用いた場合、
樹脂系のハニカムの蜂の巣状の構造を有する断面にプリ
プレグの平面を接合して硬化させる際、これら従来技術
のエポキシ樹脂を使用すると、樹脂の粘度が低すぎてプ
リプレグから流れて出てしまい、また、そのプリプレグ
とハニカムとの接着が不十分で耐水性がなかったり、ハ
ニカム材料とプリプレグが剥離したりする場合が見られ
る。また、ゴム成分の量が多ければ、プリプレグ製造に
おいて溶剤を使用して希釈等を行わなければならず、そ
の場合プリプレグに余分な溶剤が残りボイドを生じたり
し、また無溶剤で製造しようとすれば、粘度が高過ぎて
製造が困難である場合も見られる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
述の問題を解決するために、耐熱性、耐水性に優れたプ
リプレグ用のマトリックス樹脂であり、しかもハニカム
材料との接着性にも優れたエポキシ樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。 【0005】 【問題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決するために鋭意研究を重ね、ジシクロペンタジ
エン骨格を有するエポキシ樹脂とグリシジルアミノ基を
有する芳香族エポキシ樹脂とを特定量含むエポキシ樹
、硬化剤、および特定のカルボキシ変性アクリロニト
リルブタジエンゴムおよび/または特定のカルボキシ変
水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを含有する
ポキシ樹脂組成物が、プリプレグ用のマトリックス樹脂
として耐熱性、耐水性に優れ、かつハニカムとの接着性
も満足する優れた組成物であることを知見し、本発明に
至った。 【0006】すなわち、本発明は、(a)ジシクロペン
タジエン骨格を有するエポキシ樹脂を25重量%以上と
(b)グリシジルアミノ基を有する芳香族エポキシ樹脂
を30重量%以上とを含むエポキシ樹脂、(c)芳香族
アミン、および、(d)ニトリル量が20〜40重量%
でカルボキシ量が0.5〜6重量%である、カルボキシ
変性アクリロニトリルブタジエンゴムおよび/またはカ
ルボキシ変性水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを
含有し、該ゴム成分(d)がエポキシ樹脂100重量部
に対して5重量部以上10重量部以下であるエポキシ樹
脂組成物を提供する。ここで、エポキシ樹脂中には、上
記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂
(a)および上記グリシジルアミノ基を有する芳香族エ
ポキシ樹脂(b)が合計量で55重量%以上85重量%
未満であるのが好ましく、また、上記カルボキシ量とニ
トリル量の組合せは、x=カルボキシ量(重量%)かつ
y=ニトリル量(重量%)である場合、y≧−1.3x
+35かつ0.5≦x≦6かつ25≦y≦40の範囲に
含まれるカルボキシ量とニトリル量の組合せであること
が特に好ましい。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明に用いるジシクロペンタジエン骨格を有する
エポキシ樹脂(a)は、分子内にジシクロペンタジエン
骨格を少なくとも1個以上有するエポキシ樹脂であれ
ば、いずれでもよい。一種類単独で用いても、二種類以
上を併用してもよい。 【0008】エポキシ樹脂(a)としては、例えば、下
記式(1)で表されるトリシクロ[5、2、1、0
2 , 6 ]デカン環を有するエポキシ樹脂(以下、ジシク
ロペンタジエン誘導体と称する。)が挙げられる。これ
らのジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂
は、例えば、ジシクロペンタジエンとメタクレゾ−ル等
のクレゾール類やフェノール類を重合させた後、エピク
ロルヒドリンを反応させる公知の製造方法によって得る
ことができる。具体的にはダウ・ケミカル社製のTAC
TIXー556等の市販品を使用することができる。 【0009】 【化1】(式中、mは、0〜15の整数を示す。) 【0010】本発明に用いるグリシジルアミノ基を有す
る芳香族エポキシ樹脂(b)は、分子内にグリシジルア
ミノ基を少なくとも1個有する芳香族エポキシ樹脂であ
ればよく、特に限定されない。一種類単独で用いても、
二種類以上を併用してもよい。 【0011】エポキシ樹脂(b)としては、例えば、下
記式(2)で表されるN,N,N’,N’ーテトラグリ
シジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルー
mーキシリレンジアミン、トリグリシジルーpーアミノ
フェノール、N,Nージグリシジルアニリン等が挙げら
れる。これらのグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹
脂は、例えば、原料となるアミン類に触媒量の水の存在
下でエピクロルヒドリンと反応させる公知の製造方法に
よって得ることができる。具体的には、住友化学社製の
ELMー434、三菱ガス化学社製のTETRAD−X
等の市販品を使用することが出来る。 【0012】 【化2】 【0013】ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキ
シ樹脂(a)とグリシジルアミノ基を有する芳香族エポ
キシ樹脂(b)との配合比は、全エポキシ樹脂に対し
て、エポキシ樹脂(a)が25重量%以上、エポキシ樹
脂(b)が30重量%以上である事が、耐水性・耐熱性
のバランスをとる上で好ましい。 【0014】本発明のエポキシ樹脂組成物中の全エポキ
シ樹脂中には、上述のジシクロペンタジエン骨格を有す
るエポキシ樹脂(a)およびグリシジルアミノ基を有す
る芳香族エポキシ樹脂(b)が合計量で55重量%以上
85重量%未満、60〜75重量%であるのが好まし
い。55重量%以上であるのが耐水性の点で好ましく、
85重量%未満であるのが耐熱性の点で好ましい。本発
明のエポキシ樹脂組成物のエポキシ樹脂として上述のジ
シクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(a)
と、グリシジルアミノ基を有する芳香族エポキシ樹脂
(b)とを含有しないと耐熱性、耐水性を保持すること
が難しい。 【0015】さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物に
は、上述のエポキシ樹脂(a)およびエポキシ樹脂
(b)の必須成分以外にその他のエポキシ樹脂(e)と
して、一般のエポキシ樹脂組成物に用いられる汎用のエ
ポキシ樹脂を15〜45重量%、好ましくは25〜40
重量%含有することが、耐熱性と耐水性を維持し、適度
な粘性を得る上で好ましい。このようなその他のエポキ
シ樹脂(e)の例は、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられ、一種類
単独で用いても、二種類以上を併用して用いてもよい。
例えば、下記式(3)および(4)で表されるグリシジ
ルエーテル型エポキシ樹脂等が挙げられる。 【化3】具体例としては、ダウ・ケミカル社製のTACTIXー
742、油化シェル化学社製のEP−154等の市販品
を使用することが可能である。 【0016】本発明に用いる芳香族アミン(c)には、
耐熱性付与の点から、ジアミノジフェニルスルホン(D
DS)が含まれることが必要である。芳香族アミン
(c)は、下記式(5)の、ジアミノジフェニルスルホ
ン(DDS)と他の芳香族アミンの混合物でもよい。D
DSの量は、全アミン中50%以上、より好ましくは8
0%以上である。他の芳香族アミンは、エポキシ樹脂硬
化剤として用いられる芳香族アミンであれば特に限定さ
れるものではないが、具体的には、ジアミノジフェニル
メタン(DDM)、ジアミノジフェニルエーテル(DP
E)、ビスアニリン等が挙げられ、この中から一種類又
は二種類以上のものが選ばれる。 芳香族アミン(c)
以外の硬化剤としてジシアンジアミド(DICY)、3
−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウ
レア(DCMU−99)、またはイミダゾ−ル化合物等
を併用してもよい。その理由は硬化速度の調整のためで
ある。 【0017】 【化4】 【0018】本発明に用いる芳香族アミン(c)の含有
量は、エポキシ樹脂との当量比が芳香族アミンの活性水
素当量/エポキシ当量=0.6〜1.2、特に0.7〜
1.0であることが、耐熱性を発現する上で好ましい。 【0019】本発明に用いるゴム成分(d)は、エポキ
シ樹脂あるいは、硬化剤と反応しうる官能基、特に、カ
ルボキシル基を有するカルボキシ変性アクリロニトリル
ブタジエンゴムおよび/またはカルボキシ変性水素化ア
クリロニトリルブタジエンゴム(d)(以下、カルボキ
シ変性(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴムと記
載する)である。ゴム成分(d)は、水素化されていな
いもの、水素化されたものいずれか一方または両方を用
いてもよいが、水素化されたものを用いると組成物の耐
候性、耐熱性、耐水劣化性が良い。カルボキシ変性体は
カルボキシル基を有することにより、エポキシ樹脂ある
いは、硬化剤と容易に反応しうる。本発明で用いるカル
ボキシ変性(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴム
(d)は一種類でも、二種類以上の混合物でもよい。さ
らに、該カルボキシ変性(水素化)アクリロニトリルブ
タジエンゴムは、ニトリル量が20重量%〜40重量%
でカルボキシ量が0.5重量%〜6重量%であるカルボ
キシ変性(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴムで
あることが好ましい。図1は後で詳述する実施例1で用
いたエポキシ樹脂((a)+(b)+(e))と、表2
で示すようにカルボキシ量とニトリル量を変えたアクリ
ロニトリルブタジエンゴム(d)を実施例1の比率で混
練して組成物とし、目視によりその相溶性を観察した結
果を示したものであるが、カルボキシ量とニトリル量の
組合せは、図1において、x=カルボキシ量(重量%)
かつy=ニトリル量(重量%)である場合、y≧−1.
3x+35かつ0.5≦x≦6かつ25≦y≦40の範
囲に含まれるカルボキシ量とニトリル量の組合せである
ことが特に好ましい。またカルボキシ量が0.5重量%
未満では図1の曲線のとおり急激に相溶性が低下するこ
とがわかる。 【0020】カルボキシ変性(水素化)アクリロニトリ
ルブタジエンゴム(d)の含有率は、本発明のエポキシ
樹脂組成物中、エポキシ樹脂100重量部に対して5重
量部以上10重量部以下であり、好ましくは5〜8重量
部である。後に述べる図2に示すとおり、カルボキシ変
性(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴム(d)の
含有率がエポキシ樹脂100重量部に対して5重量部未
満では硬化中の最低粘度が低すぎて組成物がたれやす
く、10重量部超では粘度が高すぎて実用に適さない。 【0021】本発明のエポキシ樹脂組成物には、必須成
分として、エポキシ樹脂(a)、エポキシ樹脂(b)、
芳香族アミン(c)、カルボキシ変性(水素化)アクリ
ロニトリルブタジエンゴム(d)が含有されるが、本発
明の硬化を損なわない範囲で、必要に応じてこの他に上
述のその他のエポキシ樹脂(e)や、他の硬化剤、イミ
ダゾ−ル化合物、充填剤、老化防止剤、溶剤等の各種の
添加剤を含有してもよい。 【0022】充填剤としては、カーボンブラッック、炭
酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、水酸化アルミニウ
ムが例示される。老化防止剤としては、ヒンダードアミ
ン系、ヒンダードフェノール系などが例示される。溶剤
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、メ
チルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン
(MIBK)等が例示される。 【0023】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂(a)および(b)、芳香族アミン(c)、カルボ
キシ変性(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴム
(d)、さらに必要に応じて充填剤等の原料を、主剤と
硬化剤を同時にダルトン型混合機、ペイントロール、ら
いかい機等を用いて、常法により混合することで製造さ
れる。特に(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴム
成分を混合する時は、溶剤に溶解して混合してもよい
し、ペイントロールにて混合してもよいが、いずれもエ
ポキシ樹脂中によく分散している事が必要である。 【0024】この硬化時の最低粘度について検討するた
めに、後に詳述する表1記載の実施例で示す条件で、エ
ポキシ樹脂((a)+(b)+(e))100重量部に
対して、カルボキシ変性(水素化)アクリロニトリルブ
タジエンゴム(d)含有量を3重量部から15重量部ま
で変化させた組成物を製造した。得られた組成物につい
て、硬化過程の粘度を測定し、図2に示した。図2から
カルボキシ変性(水素化)アクリロニトリルブタジエン
ゴム(d)を含むエポキシ樹脂組成物のカルボキシ変性
(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴム含有量と粘
度の関係がわかり、カルボキシ変性(水素化)アクリロ
ニトリルブタジエンゴム(d)をある一定値以上含有す
ると組成物は適当な最低粘度を示すので、耐水性および
接着時のフィレットの形成性が向上することがわかる。
これによって得られる本発明のエポキシ樹脂組成物は、
使用する際に混合した場合、最低粘度が、10〜100
0ポイズ、特に70〜300ポイズを示すのが好まし
い。 【0025】得られる硬化物は、耐熱性、耐水性に加え
て、プリプレグとハニカムとの接着性に優れているの
で、本発明のエポキシ樹脂組成物は、接着剤、プリプレ
グ用のマトリックス樹脂組成物等として有用である。 【0026】本発明のエポキシ樹脂組成物をプリプレグ
用のマトリックス樹脂組成物として用いた例を以下に説
明する。本発明のプリプレグは、炭素繊維、ケブラー等
のアラミド繊維、ガラス繊維等の繊維織布、または、そ
れらの一方向繊維に本発明のエポキシ樹脂組成物を含浸
させるか、または、樹脂を含浸させた織布を複数積層す
ることによって製造される。含浸させる際には、溶剤を
使用するウェット法でも、無溶剤法であるホットメルト
法のいずれの方法を用いてもよい。ウェット法でプリプ
レグの製造を行う場合は、本発明のエポキシ樹脂組成物
を溶媒に溶解させ、ワニスを調整してから含浸させる。
ワニス調整時に使用する溶媒としてはメタノール、エタ
ノール、プロパノール等のアルコール類、または、メチ
ルエチルケトン(MEK)等のケトン類の溶剤が好まし
く、これらの溶剤に溶解させ、本発明のエポキシ樹脂組
成物を含有するワニスを調整してから織布に含浸させて
もよい。溶剤の添加量が、エポキシ樹脂組成物100重
量部に対して、100〜200重量部であるのが、乾燥
工程の最適化を行うのに好ましい。 【0027】本発明の組成物をマトリックス樹脂とする
プリプレグに用いる繊維織布としては、炭素繊維、ケブ
ラー等のアラミド繊維、ガラス繊維等の繊維織布およ
び、それらの一方向繊維(長繊維)等が挙げられる。具
体例としては、(株)東レ社製のカーボン繊維T−30
0、東邦レーヨン社製のカーボン繊維HTAグレード等
が挙げられ、繊維目付量は、140〜200g/m2
あるのが好ましい。本発明の組成物をマトリックス樹脂
とするプリプレグは、上述の本発明のエポキシ樹脂を溶
媒なしで、または溶媒を使ってワニスとして炭素繊維の
織布に含浸させてなるプリプレグであるのが好ましい。
このようなプリプレグはUD(ユニダイレクト)マシー
ン等の装置を用いて製造することが出来る。含浸させた
エポキシ樹脂組成物の含有率は、プリプレグ中30〜5
0重量%、特に、35〜45重量%であるのが好まし
い。 【0028】さらに、本発明の組成物はプリプレグのマ
トリックス樹脂であるとともにハニカムとの接着剤とも
なりうる。したがって、プリプレグをそのまま適用すれ
ばハニカムとの間に別の接着剤を用いなくともよい。ハ
ニカムの材質は、樹脂系、紙等の、非金属のハニカムで
あれば、どのような組成のものを用いてもよいが、例え
ば、ノーメックスにフェノール樹脂を含浸させたノーメ
ックスハニカムが航空機への応用を考えた場合に最も好
ましい。ハニカムの蜂の巣状の構造体の六角柱の大きさ
は、各種のものが使用可能であるが、ハニカムのセルサ
イズの長さが1/8〜3/8インチのものを用いるの
が、強度、軽量化の点で好ましい。 【0029】このことは、本発明の組成物を用いてプリ
プレグを作成しプリプレグそのものの硬化とハニカムと
の接着を同時に行ういわゆるコキュア成形を行うことが
できることを意味する。図5および図6に、プリプレグ
とハニカムとを接着させた構造体の例を示し、プリプレ
グとハニカムとの接着方法について説明する。図5は、
構造体1の斜視図である。図6は、構造体1をハニカム
11の角柱の側面と平行に切断した断面図である。図6
のa部は、従来のマトリックス樹脂で形成したプリプレ
グを用いた構造体、b部は、本発明のエポキシ樹脂組成
物をマトリックス樹脂としたプリプレグを用いた構造体
を示す。図5に示すとおり、構造体1は、プリプレグ1
0とハニカム11とを接着させて得られるが、蜂の巣状
の構造を示すハニカムの末端12の一方または両方の端
面に本発明の組成物をマトリックス樹脂としたプリプレ
グ10を接合し、両端から圧着しながらオートクレーブ
等で加熱硬化させることによって作製される。 【0030】しかし加熱硬化の際に、プリプレグ10と
ハニカム11とを均等に圧着しても、従来の組成物を用
いると図6のa部に示されるとおり、エポキシ樹脂組成
物が全て下面部13’に落ちて上面部13にフィレット
が形成されなかったり、部分的にプリプレグ10とハニ
カム11との接着面に隙間が生じる場合がある。これに
対して、図6のb部に示されるとおり、本発明の組成物
では、カルボキシ変性(水素化)アクリロニトリルブタ
ジエンゴム(d)を含有することにより、エポキシ樹脂
組成物に適当な粘度が付与され、良好なフィレット14
が形成される。このため、従来はハニカムとプリプレグ
との接着が不完全であったが、本発明の組成物は粘度範
囲が適切なので接着が完全に行われ、しかもプリプレグ
からエポキシ樹脂組成物が流れ出しすぎて樹脂成分がプ
リプレグ中からなくなることなく、プリプレグに適量の
エポキシ樹脂組成物が存在することが出来る。したがっ
て、フィレット14の適切な形状を維持しながら硬化を
完了することができる。また、下面においても、粘度が
一度低下したときに表面張力によってフィレット14’
が形成され組成物が適度に保持されて硬化を完了するこ
とが出来る。ここでフィレットとは、プリプレグとハニ
カムとを接合、硬化させる際に、プリプレグとハニカム
との間に形成される樹脂層の形状を指す。(図2の1
4、14’) 【0031】したがって、本発明のエポキシ樹脂組成物
の粘度は、コキュア性を持たせるのに十分に制御するこ
とができるので、本発明による構造体はエポキシ樹脂の
耐熱性を損なうことなく、従来よりも耐水性およびプリ
プレグとハニカムとの接着性に優れている。 【0032】ハニカムとプリプレグとを接着させる際の
硬化条件は、2〜5℃/分、加圧2.5〜4.0kg/
cm2 で、150〜185℃まで昇温させた後、150
〜185℃で1〜2時間維持し、その後2〜5℃/分で
室温まで降下させるの等の方法が好ましい。得られるプ
リプレグとハニカムとの構造体は、耐熱性、耐水性に優
れ、かつ、プリプレグとハニカムとの接着も十分である
ので、航空機、自動車等の部材として有用である。 【0033】 【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0034】(実施例1〜7、比較例1〜9) (1)エポキシ樹脂組成物 下記表1に示す割合で、原料成分を混合し、または、ペ
イントロールを一部使用して、各種のエポキシ樹脂組成
物を製造した。 【0035】(2)評価 (1)で製造したエポキシ樹脂組成物それぞれについ
て、下記の評価を行い、結果を下記表1に示した。別に
実施例、比較例で製造した組成物のニトリル量、カルボ
キシ量に対する耐水試験後のガラス転移点(Tg)を測
定した結果をそれぞれ図3および図4に示した。 【0036】(i)粘度 各組成物を、ダイナミックメカニカルアナライザー(動
的粘弾性測定装置;DMA)を用い、パラレルプレート
法によって(プレート直径50mm)、昇温速度2℃/
分、周波数10rad/秒で測定し、硬化時の最低粘度
を測定した。 【0037】(ii)ガラス転移点(Tg) 各組成物をハニカムとプリプレグを接着させる時と同様
の条件で、2℃/分で昇温させて180℃で2時間硬化
させてえられた硬化物を、5×5×15mmの棒状に切
り出したサンプルを、サーモメカニカルアナライザー
(TMA)のペネトレーション法を用い昇温速度10℃
/分かつ荷重100gの条件で測定して得られたカ−ブ
の変曲点をTgとした。 【0038】(iii)耐水試験後のガラス転移点(Tg) 180℃、2時間で硬化させた硬化物を93℃の温水中
に14日間浸積し、取り出した後、ただちにTMAによ
るペネトレーション用でガラス転移点(Tg)を測定し
た(測定条件は上述のとおり)。この測定においてガラ
ス転移点が165℃未満であると耐水後の使用に適さな
い。 【0039】(iv)プリプレグ成形性 横浜ゴム(株)製のUDマシーンを用い、炭素繊維(東
レT−300)(繊維目付量140g/m2 )に下記表
1の組成の組成物を38%含浸させてカーボンプリプレ
グを作製し,マシーンにおける組成物の含浸性、フロー
性に問題がなく、プリプレグが作製できる場合を「○」
と評価し、粘度が高く含浸できない場合を「×」と評価
した。 【0040】(v)フィレット形成性 上記(iv)で作製したプリプレグを、昭和飛行機社製の
ノ−メックスハニカムの蜂の巣状の模様を呈する両方の
断面と接合させ、バキュームバック法でプレアッシーし
た後、オートクレーブで昇温速度2℃/分、成形圧力3
kg/cm2 で180℃まで昇温し、その後180℃で
2時間保持し試験片を得た。得られた試験片をハニカム
の角柱に平行に切断し、ハニカムの両端上下に200μ
m以上のフィレットが形成されている場合を「○」と評
価し、フィレットが形成されていないか又は、下面のみ
に偏ってフィレットがある場合を「×」と評価した。結
果を下記表1に示す。 【0041】 【表1】 【0042】注)表中、各成分の量は、重量部を示す。
また、表中のエポキシ樹脂と硬化剤は以下のとおりであ
る。 ELM−434:住友化学社製の上述の式(2)で示さ
れるグリシジルアミン型エポキシ樹脂(エポキシ当量1
20) TACTIX−556:ダウ・ケミカル社製の上述の式
(2)で示されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
(エポキシ当量230) TACTIX−742:ダウ・ケミカル社製のトリフェ
ニルメタントリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(エ
ポキシ当量160) EP−154:油化シェル化学社製のフェノール・ノボ
ラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量180) ELA−128:住友化学社製のビスフェノール型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量190) DDS:住友化学社製の4,4’ージアミノジフェニル
スルホン DICY:油化シェル化学社製のジシアンンジアミド DCMU99:保土ヶ谷化学社製の3−(3,4−ジク
ロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア 【0043】表中のカルボキシ変性(水素化)アクリロ
ニトリルブタジエンゴムは以下のとおりである。 【表2】【0044】 【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、樹脂の
耐熱性、耐水性を維持しつつ硬化時に適切な粘度に制御
できる。また、プリプレグとハニカムとの接着性に優
れ、プリプレグ用のマトリックス樹脂として使用した場
合、ハニカムとの間に十分なフィレットを形成する粘度
に制御することができるので、特にハニカムと接着させ
るプリプレグのマトリックス樹脂組成物として有用であ
る。本発明のエポキシ樹脂組成物によれば、プリプレグ
にコキュア性を持たせることができ、粘度のコントロー
ル性が発現する。
【図面の簡単な説明】 【図1】アクリロニトリルブタジエンゴムのカルボキシ
量とニトリル量を変化させた際に、エポキシ樹脂に相溶
性を示すカルボキシ量とニトリル量の範囲を示すグラフ
である。 【図2】エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂を100
重量部としたときの、エポキシ樹脂組成物中のカルボキ
シ変性(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴムの含
有量(重量部)と、粘度の関係を示したグラフである。 【図3】エポキシ樹脂組成物の耐水試験後のガラス転移
点と、該エポキシ樹脂組成物が含有するカルボキシ変性
(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴム(含有量:
エポキシ樹脂100重量部に対してゴム成分10重量
部)のニトリル量との関係を示したグラフである。 【図4】エポキシ樹脂組成物の耐水試験後のガラス転移
点と、該エポキシ樹脂組成物が含有するカルボキシ変性
(水素化)アクリロニトリルブタジエンゴム(含有量:
エポキシ樹脂100重量部に対してゴム成分10重量
部)のカルボキシ量との関係を示したグラフである。 【図5】ハニカムとプリプレグよりなる構造体の斜視図
である。 【図6】ハニカムとプリプレグよりなる構造体の断面図
である。 【符号の説明】 1 構造体 10 プリプレグ 11 ハニカム 12 端部 13 上面部 13’下面部 14 上部フィレット 14’下部フィレット a 従来のマトリックス樹脂で形成したプリプレグを用
いた構造体 b 本発明の組成物をマトリックス樹脂としたプリプレ
グを用いた構造体 c セルサイズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−25446(JP,A) 特開 平1−135858(JP,A) 特開 平9−132636(JP,A) 特開 平1−135859(JP,A) 特開 平8−176324(JP,A) 特開 平8−151426(JP,A) 特開 平6−345884(JP,A) 特開 平5−239317(JP,A) 特開 昭60−79079(JP,A) 特開 昭60−58419(JP,A) 特公 平7−17732(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/00 - 59/72 C08L 63/00 - 63/10 C09J 163/00 - 163/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(a)ジシクロペンタジエン骨格を有する
    エポキシ樹脂を25重量%以上と(b)グリシジルアミ
    ノ基を有する芳香族エポキシ樹脂を30重量%以上とを
    含むエポキシ樹脂、(c)芳香族アミン、および、
    (d)ニトリル量が20〜40重量%でカルボキシ量が
    0.5〜6重量%である、カルボキシ変性アクリロニト
    リルブタジエンゴムおよび/またはカルボキシ変性水素
    化アクリロニトリルブタジエンゴムを含有し、 該ゴム成分(d)がエポキシ樹脂100重量部に対して
    5重量部以上10重量部以下であることを特徴とするエ
    ポキシ樹脂組成物。
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