JP3483207B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
超音波診断装置Info
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Description
特に被検者にも超音波画像を見られるようにした超音波
診断装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来より超音波診断装置は、医師等が
診断又は検査のために超音波画像を観察用モニタへ表示
するように構成されている。ところで、超音波診断が行
われる診察科のある分野、例えば産婦人科の分野では、
被検者の超音波画像を被検者にも見てもらった方が被検
者に喜ばれるケースもある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の超音波
診断装置は周知のように観察用CRTモニタは、椅子に
座った操作者が観察するのに適した場所に1台取り付け
られているものであった。したがって、ベッドに横たわ
った被検者には、観察用モニタの画像は見ることができ
ず、被検者に画像を見せようとするには、画像をVTR
に録画しておいて検査終了後に見せるとか、モニタ画像
をフリーズして見せるとかが必要で、操作者にとっては
時間が検査の外に余分に必要となったり、煩雑な操作を
行わねばならず、診断効率の低下を招くため、被検者に
そこまでのサービスはしにくいものであった。 【0004】この問題を解決する一番単純な方法は、装
置に2台のCRTモニタを備え付けることが考えられ
る。しかし、この方法では、次のような問題が生ずる。
すなわち、第1の問題として、CRTモニタを装置に2
台備え、かつそのうちの1台をベッドに横たわった被検
者の見易い位置へ設けると、装置が大型化し、装置の移
動性が損なわれること、そして第2の問題として、操作
者の観察モニタの画像をそのまま被検者用モニタへ表示
すると、被検者には不要な文字,図形等も表示される場
合もあるため、被検者に無用な不安心理を与えたり、画
像が見にくくなるという問題が生ずることが考えられ
る。 【0005】本発明は、上記に鑑みて成されたもので、
その目的は被検者用観察画像と操作者用観察画像とは区
分して表示し、被検者に不安を与えないようにするとと
もに、被検者が画像を理解し易くすることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、被検者の体内へ超音波を送信しその反射波
を受信する超音波探触子と、この超音波探触子による超
音波の送受信を制御し超音波ビームで被検者の体内を順
次走査し複数のエコー信号のラインデータを得る超音波
走査回路と、前記エコー信号を記憶する第1の記憶手段
と、この第1の記憶手段の記憶内容を読み出して超音波
画像を表示する主表示器を含む第1の表示装置と、この
第1の表示装置へ前記超音波画像とともに表示する付加
情報を記憶する第2の記憶手段とを有した超音波診断装
置において、前記被検者が前記超音波画像を観察するた
めの補助表示器を含む第2の表示装置と、前記第2の記
憶手段内の付加情報のうち所定のもののみを前記第2の
表示装置へ表示させる手段とを備えたことを特徴として
いる。 【0007】 【作用】超音波診断装置へ主表示器(モニタ)を含む第
1の表示装置と、付加情報を表示する第2の記憶手段
(メモリ)と、補助表示器(モニタ)を含む第2の表示
装置とを設けるとともに、第2の記憶手段(メモリ)の
うちの特定の付加情報のみを第2の表示装置に表示する
手段を設けた場合、特定の付加情報として被検者が見て
も不安感を抱かないものを選定することにより、被検者
も画像を理解しやすくなる。 【0008】 【実施例】以下図1乃至図3を用いて本発明の実施例を
説明する。図1は本発明の第1の実施例の超音波診断装
置の斜視図である。図1において、10は超音波診断装
置本体(以下、装置本体という)で、下部に移動台車1
8を、上部にキーボードを含む操作盤16と部品収納棚
17を有し、また上面には操作者が画像を観察するため
のCRTより成る主モニタ15を備えている。20は超
音波探触子で、装置本体10とコネクタを介して接続さ
れ、コネクタから延びるケーブルの長さの範囲で被検者
の検査を行えるようになっている。 【0009】装置本体10は探触子20とともに前記移
動台車18によって病室の被検者ベッドサイドへ移動さ
せ得るようになっている。このため、従来から装置本体
10は操作盤16の設置側面に隣接する両側面間の幅を
できるだけ狭くするようにしている。被検者のベッドサ
イドへ移動された時、装置本体10はベッドにあお向け
になった被検者の右手側に位置する場合が多い。この理
由は、操作者が右利きの方が多く、右手で探触子を握っ
て検査をするには主モニタの兼ね合いからそうなると思
われる。 【0010】本実施例では、本発明の特徴である被検者
用補助モニタ30は上記に鑑みて、操作盤に向って右隣
の装置本体側面に設けられている。そして、その取付高
さは、ベッドにあお向けに寝た被検者が斜右上方を向く
と補助モニタ30の画面が見えるように、装置本体の上
方に位置させ、かつその画面が装置本体10の最大凸起
部をはみ出さないように取り付けられている。 【0011】本実施例では、前にも述べたように移動性
能を損なわないように、装置本体の幅を補助モニタを設
けても広くならないようにするため、補助モニタ30に
平面状ディスプレイ装置、例えば、液晶ディスプレイを
用いている。液晶ディスプレイは奥行のスペースが主モ
ニタのCRTに比べ、大幅に小さくできるので、装置本
体10の側面に設けた場合に装置本体の幅を拡げること
は必要最小限とすることができる。 【0012】図2は、上記第1の実施例の欠点を解消す
るための第2の実施例を示す。上記第1の実施例は補助
モニタ30が装置本体10へ固定されているため、被検
者から補助モニタ30の画面が見にくい場合のことにつ
いては配慮していない。第1の実施例では、被検者から
画面が見にくい場合には、装置本体10と被検者との相
対的位置関係を変える必要がある。この第2の実施例
は、補助モニタ30を装置本体10からせり出し可能に
したものである。図2において、31は補助モニタ30
を保持する保持具で、装置本体10へ蝶番32を介して
取り付けられている。保持具31にはピン33が固着さ
れ、また装置本体10には支点軸34によって回動可能
に取り付けられるとともに、ピン33に嵌合される長穴
が形成されたレバー35が設けられている。36,37
は装置本体10及び保持器の双方に対をなして取り付け
られたファスナーで、公知の磁石式ファスナーやプラス
チックファスナーから成る。本実施例では、通常の装置
移動時には、補助モニタ30をファスナー36,37を
ロック状態にして装置本体10内に収納し、検査時に
は、補助モニタ30を装置本体10からせり出して被検
者に見易い方向へ向けることができる。 【0013】次に図3により本発明の超音波診断装置の
内部回路構成を説明する。図3のブロック図において、
図1と同一符号を付したものは同一ユニットであるので
その説明は省略する。図3において、11は超音波送受
信回路、12はディジタル・スキャン・コンバータ(以
下、DSCという)、13はCPU、14はグラフィッ
クメモリで、共通用グラフィックメモリ14aと操作者
用グラフィックメモリ14bとから成るものである。 【0014】超音波送受信回路11は超音波探触子20
内の超音波振動子群へ送波のための高圧パルスを供給す
るとともに、被検者の体内から反射し探触子群で受波さ
れたエコーを増幅,整相,検波し、その出力信号はDS
C12へ入力される。DSC12は、入力した信号をデ
ィジタル信号に変換し、超音波ビームを1本ずつ送受信
の繰返し毎にメモリへ書き込み、また記憶内容を主モニ
タの走査に同期して読み出す。 【0015】 共通用グラフィックメモリ14aはDS
C12を介して主モニタ15へ表示される超音波像へ重
畳して表示する付加情報のうち、主モニタ15と補助モ
ニタ30との双方に表示する付加情報、例えば、超音波
画像のスケール,被検者への探触子の当接位置を示すボ
ディマーク,距離計測情報のように被検者に不安感をも
たらさない情報を表示するためのグラフィックメモリで
ある。操作用グラフィックメモリ14bは、主モニタ1
5の超音波画像へ操作者が診断に必要とする付加情報の
み、例えば病名や被検者のID情報のような文字情報や
病変部を示す矢印等の記号情報のみを重畳して表示する
グラフィックメモリである。 【0016】以上の図3の構成は、第1の実施例及び第
2の実施例の双方に適用できる。次に本発明の超音波診
断装置の操作方法と装置の動作を図1乃至図3を用いて
説明する。先ず装置を被検者のベッドサイドへ移動す
る。この時、図2の例では補助モニタ30は装置本体1
0へ収納しておく。そして、ベッドサイドへ移動した
ら、補助モニタ30の画面が被検者から見易い位置とな
るように装置本体10の位置の微調整を行う。この調整
は、図1の例では装置本体10の位置の移動のみによっ
て行い、図2の実施例では前述の補助モニタ30のせり
出し収納機構と装置本体10の移動との併用によって行
う。 【0017】次に、操作盤16上のスイッチ及び操作器
を操作して、超音波走査モードや計測付加情報表示を設
定し、超音波探触子20を被検者の検査部位へ当接して
検査を開始する。超音波探触子20から被検者の体内へ
送波された超音波は、体内の臓器の音響インピーダンス
の異なる境界で反射されて探触子で受信される。受信さ
れたエコーは超音波送受信回路11で増幅,整相,検波
され、超音波走査線1本分の信号としてDSC12へ入
力され、D/A変換されてメモリへ書き込まれる。この
メモリへの書き込みは、超音波送受信の方向を変えての
繰返し送受信毎に行われる。 【0018】メモリへ書き込まれた画像データは、主モ
ニタ15の表示走査に同期して読み出され、D/A変換
され、輝度信号として主モニタ15へ供給され、その結
果画面に超音波像が表示される。このDSC12から読
み出された超音波像の画像データは補助モニタ30へも
供給される。したがって、主モニタ15と補助モニタ3
0とには同一の超音波像が表示される。 【0019】DSC12からの画像データの読み出しに
同期して、CPU13は共通用グラフィックメモリ14
aと操作者用グラフィックメモリ14bとの双方からも
データ読み出しを行う。共通用グラフィックメモリ14
aから読み出されたデータは、主モニタ15と補助モニ
タ30の双方に供給され、また、操作者用グラフィック
メモリ14bから読み出されたデータは主モニタ30へ
のみ供給される。これによって、操作者が観察する主モ
ニタ30へは、超音波像と、操作者が診断に用いる付加
情報と被検者に見られても被検者に不安感を与えること
のない付加情報とが合成された画像が表示され、他方、
補助モニタ30には超音波像を被検者に見られても被検
者に不安感を与えない付加情報との合成像が表示され
る。 【0020】以上、本発明を実施例に基づいて説明した
が、本発明は上記実施例に限定されることなく、要旨を
逸脱しない範囲で変形して実施しても良い。例えば、上
記実施例では、補助モニタは液晶ディスプレイを用いた
場合を示したが、装置の大型化を許容するのであれば補
助モニタを主モニタと同様にCRTディスプレイとして
も良い。また、補助モニタのせり出し収納機構は、ピン
33の部分に締付用のツマミを設けて、補助モニタの停
止位置を任意に調整可能としたり、更には、補助モニタ
を2方向へ位置調整できるようにしても良い。 【0021】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、次の
ような優れた効果が得られる。請求項1によれば、主表
示器(モニタ)には操作者専用の画像を、また補助表示
器(モニタ)には被検者専用の画像を表示することがで
きるので、操作者は被検者に画像を見せながら検査する
ことができ、従来装置での検査よりも検査効率の向上が
期待できるとともに、被検者は不安感を与えられること
もなく、また付加情報により画像の理解もし易くなる。
す斜視図。 【図2】補助モニタのせり出し収納機構の一実施例を示
す図。 【図3】主モニタと補助モニタへ画像を表示し分けるた
めの回路構成を示すブロック図。 【符号の説明】 10 装置本体 14a 共通用グラフィックメモリ 14b 操作者用グラフィックメモリ 15 主モニタ 30 補助モニタ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】被検者の体内へ超音波を送信しその反射波
を受信する超音波探触子と、この超音波探触子による超
音波の送受信を制御し超音波ビームで被検者の体内を順
次走査し複数のエコー信号のラインデータを得る超音波
走査回路と、前記エコー信号を記憶する第1の記憶手段
と、この第1の記憶手段の記憶内容を読み出して超音波
画像を表示する主表示器を含む第1の表示装置と、この
第1の表示装置へ前記超音波画像とともに表示する付加
情報を記憶する第2の記憶手段とを有した超音波診断装
置において、前記被検者が前記超音波画像を観察するた
めの補助表示器を含む第2の表示装置と、前記第2の記
憶手段内の付加情報のうち所定のもののみを前記第2の
表示装置へ表示させる手段とを備えたことを特徴とする
超音波診断装置。
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Cited By (2)
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2001
- 2001-12-19 JP JP2001385715A patent/JP3483207B2/ja not_active Expired - Lifetime
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