JP3482880B2 - 構造物の製造方法、絶縁体パターンを有するガラス基板の製造方法。 - Google Patents

構造物の製造方法、絶縁体パターンを有するガラス基板の製造方法。

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JP3482880B2
JP3482880B2 JP22077598A JP22077598A JP3482880B2 JP 3482880 B2 JP3482880 B2 JP 3482880B2 JP 22077598 A JP22077598 A JP 22077598A JP 22077598 A JP22077598 A JP 22077598A JP 3482880 B2 JP3482880 B2 JP 3482880B2
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photosensitive paste
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器などの絶
縁体、誘電体、抵抗体、導電体等の微細、複雑、立体的
な構造物を転写により形成するための感光性ペースト組
成物に関するものであり、特に、構造物に歪み、欠損の
ない構造物を形成するための感光性ペースト組成物及び
それを用いた構造物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、絶縁体、誘電体、抵抗体、導
電体等の構造物を得るために、無機粉末と感光性成分と
を混合した感光性ペーストが用いられている。この感光
性ペーストから構造物を形成する方法として、(1)被
転写体上に直接構造物を形成し、硬化させる印刷、塗工
の方法、(2)被転写体上に塗工し不要部分を除去して
構造物を形成するフォトリソグラフィーの方法、(3)
剥離フィルムに転写体として構造物を形成し、硬化させ
た後に被転写体へ転写する方法、(4)剥離型の凹型部
にペーストを埋め込み構造物を形成し、硬化させた後に
被転写体へ転写する方法、(5)被転写体上のペースト
を剥離型で圧延し、硬化させた後に剥離型を剥離して構
造物を形成する方法等がある。
【0003】(3)、(4)の方法は、(1),(2)
の方法と比較すると、構造物を被転写体に形成する前の
段階で性能や品質を検査できる点で有用である。また、
(4)、(5)の方法は、(1),(2)の方法と比較
すると、立体的な厚膜構造物を形成できる点で有用であ
る。そして、(3)、(4)、(5)の様な転写や圧延
による方法で構造物を形成する感光性ペーストにおいて
は、剥離性を向上する目的で滑剤やワックスを添加して
いる。例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、
低分子量ポリエチレン等の炭化水素系、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール等のアルコール類、ステアリ
ン酸等の脂肪酸系などである。
【0004】しかしながら、この様な転写や圧延により
構造物を形成するために用いる従来の感光性ペーストで
は、微細な構造物、複雑な構造物、立体的な構造物にお
いては、その剥離性が十分なものとはいえない。
【0005】すなわち、具体的な構造物として、例え
ば、線状または点状で、幅または直径が100μm以
下、あるいは100μm以下の表面粗さを有する微細な
構造物、例えば、単に点状や線状の繰り返しだけでな
く、それらの組合せや交差する様な複雑な構造物、更に
は、例えば、幅に対する高さの比が2以上の立体的な構
造物などが挙げられる。この様な構造物では、剥離フィ
ルムや剥離型との接触面積が大きく、構造的な接着又は
密着効果が発現し、転写体である構造物から剥離フィル
ムや剥離型を剥離できないことがあり、剥離フィルムや
剥離型が欠損し構造物に残存したり、或いは、構造物の
一部が欠損し剥離フィルムや剥離型に残存したりするこ
とになる。
【0006】この様な問題が発現した際の対策として、
従来、上記の滑剤やワックス等の添加量を増量する方策
がとられる場合がある。この方策によれば剥離に要する
外力は少なく、剥離フィルムや剥離型の欠損は減少する
が、構造物自体の強度が低下するので、構造物の部分的
な欠損は依然として発生するものである。更に、構造物
の後工程として熱処理や焼成等の加熱工程がある場合、
その加熱により滑剤やワックスが溶融し構造物が歪んだ
り崩れるといった別な欠陥が発生するものとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明における課題
は、転写により構造物を形成する方法において用いる感
光性ペーストであって、微細な構造物、複雑な構造物、
立体的な構造物においても、剥離型が欠損し構造物に残
存したり、或いは、構造物の一部が欠損し剥離型に残存
したりすることのない、且つ、熱処理や焼成等の加熱工
程がある場合でも、構造物が歪んだり崩れることない感
光性ペーストを提供することにある。
【0008】また、転写により構造物を形成する方法に
おいて、微細な構造物、複雑な構造物、立体的な構造物
においても、剥離型が欠損し構造物に残存したり、或い
は、構造物の一部が欠損し剥離型に残存したりすること
のない、且つ、熱処理や焼成等の加熱工程がある場合で
も、構造物が歪んだり崩れることない構造物の製造方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、 少なくとも、無機粉末、光重合開始剤、官能以
上のアクリロイル基を含有し炭素数が4以上の鎖式飽和
炭化水素構造を含有する感光性モノマーを主成分とする
感光性ペースト組成物、あるいは、 少なくとも、無機粉
末、光重合開始剤、2官能以上のアクリロイル基を含有
し炭素数が4以上の鎖式飽和炭化水素構造を含有する感
光性モノマーを主成分とする感光性ペースト組成物、
るいは、少なくとも、無機粉末、光重合開始剤、2官能
以上のアクリロイル基を含有する感光性モノマー、及び
1官能以上のアクリロイル基を含有し炭素数が4以上の
鎖式飽和炭化水素構造を含有する感光性モノマーを主成
分とする感光性ペースト組成物、のいずれかの感光性ペ
ースト組成物を剥離型の凹型部に埋め込み光硬化して構
造物を形成した後、該構造物を被転写体上に転写して形
成し焼成する構造物の製造方法であって、該構造物が、
幅が100μm以下であり、幅に対する高さの比が2以
上であることを特徴とする構造物の製造方法である。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1の製造
方法であって、前記構造物が絶縁体パターンであり、前
記被転写体がガラス基板であることを特徴とする、絶縁
体パターンを有するガラス基板の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明を一実施の形態に基づいて
以下に説明する。本発明における1官能以上のアクリロ
イル基を含有し炭素数が4以上の鎖式飽和炭化水素構造
を含有する感光性モノマーは、光重合開始剤の作用によ
りラジカル重合反応を進行する化合物であり、光照射に
より重合体を形成する。
【0012】そして、感光性モノマーに含有する鎖式飽
和炭化水素構造は、感光性ペーストの光重合による硬化
後のペースト内で滑剤の役割を担うので、本発明による
感光性ペーストを用いると、従来法におけるような構造
物自体の強度の低下がおこらない構造物を形成すること
ができ、剥離型が欠損し構造物に残存したり、或いは、
構造物の一部が欠損し剥離型に残存したりすることのな
い、且つ、熱処理や焼成等の加熱工程がある場合でも、
構造物が歪んだり崩れることない構造物となる。この様
な効果は、炭素数が4以上の鎖式飽和炭化水素構造を含
有する感光性モノマーにおいて発現するものである。
【0013】具体的には、1官能のアクリロイル基を含
有し炭素数が4以上の鎖式飽和炭化水素構造を含有する
感光性モノマーとしては、t−ブチル(メタ)アクリレ
ート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソアミ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート等の1官能のアク
リロイル基を含有する感光性モノマーや、1,4−ブタ
ジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサジオールジ
(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)ア
クリレート等の2官能のアクリロイル基を含有する感光
性モノマーがある。これらは、単独または2種類以上を
混合して用いることができ、炭素数10以上の鎖式飽和
炭化水素構造を含有する感光性モノマーにおいてより好
ましく上記の効果を発現するものである。
【0014】また、本発明に用いる2官能以上のアクリ
ロイル基を含有する感光性モノマーは、光照射により重
合するものであれば特に限定されない。2官能以上の感
光性モノマーとして、具体的には、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート系、プ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート系、ビスフェ
ノールAジ(メタ)アクリレート系、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート系、ペンタエリスリト
ール(メタ)アクリレート系、ジペンタエリスリトール
(メタ)アクリレート系等がある。これらは、単独また
は2種類以上を混合して用いることができる。
【0015】また、粘度調整や光硬化状態を調節する目
的で、以下の様な単官能の感光性モノマーを添加しても
良い。これらは、前記1官能以上のアクリロイル基を含
有し炭素数が4以上の鎖式飽和炭化水素構造を含有する
感光性モノマー以外のモノマーである。具体的には、メ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、フェ
ノキシエチル(メタ)アクリレート等のエーテル系、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシ−3―フェノキシポロピル(メタ)アクリレート等
のヒドロキシ系、その他にアミン系、ハロゲン系、シリ
コーン系等の(メタ)アクリレート類が挙げられる。こ
れらは、単独または2種類以上を混合して用いることが
できる。
【0016】本発明における光重合開始剤としては、ジ
エトキシアセトンフェノン、2−ヒドロキシシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オンなどのアセトフ
ェノン系、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピ
ルベンゾインエーテルなどのベンゾインエーテル系、ベ
ンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトンなどのベンジルケタール系、ベンゾフェノ
ンなどのベンゾフェノン系、2−クロロチオキサントン
などのチオキサントン系などを用いる。これらは、単独
または2種類以上を混合して用いることができる。
【0017】また、本発明に用いる無機粉末とは、金
属、非金属、耐熱性無機化合物等およびその組み合わせ
たものである。具体的には、金属としては、温度や湿度
などの雰囲気に安定的で低温焼成用の金(Au)、パラ
ジウム(Pd)、銀(Ag)、白金(Pt)、銀/パラ
ジウム(Ag/Pd)、化学的に安定的でな高温焼成用
のタングステン(W)、ニッケル(Ni)、モリブデン
(Mo)、モリブデン・マンガン(Mo−Mn)などが
ある。
【0018】また、非金属としては、カーボン粉末、グ
ラファイト等などがある。耐熱性無機化合物としては、
酸化スズ(SnO2)、酸化インジュウム(In2O
3)、酸化ルテニウム(RuO2)、アルミナ(Al2
O3)、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸鉛ガラス等が挙
げられる。これらの無機成分は、単独もしくは混合して
用いることができる。
【0019】また、感光性ペーストに必要な流動性を確
保し、乾燥後は皮膜等の特定形状を形成する機能を付与
するためにバインダー溶液を添加してもよい。バインダ
ー溶液は、一般に、バインダー樹脂を溶剤中に溶解した
溶液である。バインダー樹脂としては、他の材料と反応
することが無ければ特に限定されず、例えば、下記の樹
脂が使用できる。
【0020】ニトロセルロース、アセチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース等のセルロース系高分子、天然ゴム、ポリ
ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イ
ソプレン系合成ゴム、環化ゴム、アルギン酸、ポリエチ
レン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンノキサイ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポ
リアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタク
リル酸メチル、ポリクリル酸ブチル、ポリメタアクリル
酸ブチル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポ
リカーボネイト、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、フェ
ノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂等の合成
高分子などである。これらの樹脂は、単独、混合または
共重合体として用いることが可能である。
【0021】本発明における溶剤は、上記のバインダー
樹脂を均一に溶解または分散させるものが好ましい。例
えば、以下の溶剤が使用できる。トリエン、キシレンテ
トラリン、ミネラルスピリット等の炭化水素系、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、α−テルピネオ
ール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン等のケトン系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸エチル等のエステル系、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレン
グリコールグリコールエーテル系、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト等のジエチレングリコールエーテル系などである。
【0022】また、必要に応じて添加剤を添加する。添
加剤は、転写や剥離時における歪みや欠損を導かない範
囲で添加することができる。添加剤としては、湿潤剤、
分散剤、可塑剤、消泡剤、重合禁止剤、チキソトロピー
付与剤などを必要に応じて用いる。分散剤の例として
は、ソルビタン脂肪酸エステル、ベンゼンスルホン酸等
が、可塑剤の例としては、フタル酸ジフェニル、フタル
酸ジオクチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロ
ヘキシル、イソフタル酸ジメチル、安息酸スクロール等
が挙げられる。
【0023】転写により構造体を被転写体へ固着させる
方法として、接着剤、粘着剤等を用いる。接着剤、粘着
剤としては、転写体である構造物と被転写体とが固着す
れば特に限定されることはなく、有機溶剤型、水溶性
型、エマルジョン型、熱硬化型、紫外線硬化型、二液硬
化型等を用いることができる。
【0024】
【0025】剥離型としては、感光性ペーストや構造物
に影響する様なことが無ければ、特に限定されず、例え
ば、金型、シリコーン型、プラスチック型等がある。
【0026】
【実施例】<参考例1> 以下に、10cm角のガラス基板に幅50μm、ピッチ
200μm、長さ10cmの直線状の導電性パターンを
形成するための感光性ペースト及び導電性パターンの製
造例を示す。
【0027】 (組成1−0) 銀粉末(フレーク状、平均粒子径20μm) 75重量部 1、9−ノナンジオールジメタクリレート 12重量部 2−メトキシエチルアクリレート 6重量部 ベンゾフェノン 1重量部 フタル酸ジフェニル 1重量部 5%ポリビニルブチラール/ジエチレングリコール モノメチルエーテルアセテート溶液 5重量部 上記の組成物を、ロールミルにて十分に混連し、感光性
ペーストとした。
【0028】得られた導電性パターン用の感光性ペース
トをPETフィルム上にスクリーン印刷で幅50μmの
直線状に塗工し、80℃で30分間乾燥した後、紫外線
を両面から1000mJ/cm2 照射した。この時点
で、導電性パターンに短絡がないことを確認した。次い
で粘着剤としてアクリル樹脂系粘着剤を厚さ5μmで全
面塗工したガラス基板に当て、1Kgf/cm2 の圧力
でプレスした。その後、PETフィルムを剥離して、ガ
ラス基板上に導電性パターンを形成した。PETフィル
ムに導電性パターンの転写残りは無く、転写したガラス
基板上の導電性パターンにも短絡は無かった。
【0029】<実施例> 以下に、10cm角のガラス基板上に、幅50μm、高
さ120μmの凸型で、縦横のピッチが180μmの格
子形状の絶縁体パターンを形成するための感光性ペース
ト及び絶縁体パターンの製造例を示す。 (組成2−0) 低融点ホウケイ酸鉛ガラス粉末 65重量部 アルミナ粉末 12重量部 トリメチロールプロパントリメタクリレート 12重量部 ステアリルアクリレート 4重量部 ベンゾフェノン 2重量部 5%エチルセルロース/ジエチレングリコール モノメチルエーテルアセテート溶液 5重量部 上記の組成物を、ロールミルにて十分に混連し、感光性
ペーストとした。
【0030】得られた絶縁体パターン用の感光性ペース
トを、構造体の逆形状である凹型を有する金型にドクタ
ーブレードで埋め込んだ。そして、90℃で30分間乾
燥し、ペーストを被覆した面から紫外線を2000mJ
/cm2 照射した。次いで粘着剤としてアクリル樹脂系
粘着剤を厚さ5μmで全面塗工したガラス基板に当て、
1Kgf/cm2 の圧力でプレスした。その後、金型を
剥離し、凸型の突起形状を有するパターンを形成した。
金型に誘電体ペーストの転写残りは無かった。このパタ
ーンを600℃で焼成し、無機絶縁体パターンを得た。
【0031】<参考> 以下に、10cm角のガラス基板全面を覆い、且つ幅7
0μm、高さ100μm、ピッチ200μm、長さ10
cmの凸型の突起形状を持つ絶縁体パターンを形成する
ための感光性ペースト及び絶縁体パターンの製造例を示
す。 (組成3−0) 低融点ホウケイ酸鉛ガラス粉末 60重量部 アルミナ粉末 15重量部 エチレンオキサイド付加トリメチロール プロパントリアクリレート(n=10) 10重量部 メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート 6重量部 (n=10) ラウリルメタクリレート 4重量部 ベンゾフェノン 3重量部 フタル酸ジフェニル 2重量部 上記の組成物を、ロールミルにて十分に混連し、感光性
ペーストとした。
【0032】得られた絶縁体パターン用の感光性ペース
トを、ガラス基板上に100μmの厚さで全面にコーテ
ィングし、構造体の逆形状である凹型を有するシリコー
ンゴム型でコーティングしたペースト層を1Kgf/c
2 の圧力で圧延した。そして、ガラス基板のペースト
をコーティングしていない面から紫外線を2000mJ
/cm2 照射した。その後、シリコーンゴム型を剥離し
て、ガラス基板の全面を覆い、凸型の突起形状を有する
パターンを形成した。シリコーンゴム型に誘電体ペース
トの転写残りは無かった。このパターンを600℃で焼
成し、無機絶縁体パターンを得た。
【0033】
【比較例】<参考参考 例1に示した導電性パターンを形成するための感光
性ペースト(組成1−0)を基準に、1、9−ノナンジ
オールジメタクリレートに代わりペンタエリスリトール
メタクリレートとした感光性ペースト(組成1−1)、
1、9−ノナンジオールジメタクリレートに代わりペン
タエリスリトールメタクリレートと流動性パラフィンを
添加した感光性ペースト(組成1−2)、組成1−2の
流動性パラフィンを2倍量とした感光性ペースト(組成
1−3)を各々調合した。
【0034】参考例1と同様の方法で導電性パターンを
製造した。導電性パターン用の感光性ペーストをPET
フィルム上にスクリーン印刷、乾燥、紫外線の照射、粘
着剤を全面塗工したガラス基板へのプレスまでは参考
1と同様の作業性であった。この後、PETフィルムを
剥離したところ、組成1−1、組成1−2ではPETフ
ィルムに10から50μmの点状の導電性パターンの転
写残存物があり、転写したガラス基板上の導電性パター
ンに導通は無かった。組成1−3ではPETフィルムに
転写残存物は無かったものの、プレスによる潰れや滲み
があった。
【0035】<比較例> 実施例に示した絶縁体パターンを形成するための感光
性ペースト(組成2−0)を基準に、ステアリルアクリ
レートを除いた感光性ペースト(組成2−1)、ステア
リルアクリレートに代わり従来のステアリルアルコール
を添加した感光性ペースト(組成2−2)、組成2−2
のステアリルアルコールを2倍量とした感光性ペースト
(組成2−3)を調合した。
【0036】実施例と同様の方法で絶縁体パターンを
製造した。絶縁体パターン用の感光性ペーストを金型に
埋め込み、乾燥、紫外線の照射、粘着剤を全面塗工した
ガラス基板へのプレスまでは実施例と同様の作業性で
あった。この後、金型を剥離したところ、組成2−1で
は凸型の誘電体部分の大半が、組成2−2では誘電体部
分に一部が金型の凹部に残存していた。組成2−3で
は、ガラス基板へ構造物を転写できたが、その後の焼成
工程で構造物の凸型部分が歪んでいた。
【0037】<参考参考に示した絶縁体パターンを形成するための感光
性ペースト(組成3−0)を基準に、ラウリルメタクリ
レートを除いた感光性ペースト(組成3−1)、ラウリ
ルメタクリレートに代わり従来のステアリン酸を添加し
た感光性ペースト(組成3−2)、組成3−2の倍量の
ステアリン酸を添加した感光性ペースト(組成3−3)
を調合した。
【0038】参考と同様の方法で絶縁体パターンを
製造した。ガラス基板上への誘電体パターン用の感光性
ペーストのコーティング、シリコーンゴム型による圧
延、紫外線の照射までは参考と同様の作業性であっ
た。この後、シリコーン型を剥離したところ、組成3−
1では凸型の誘電体部分の大半が、組成3−2では誘電
体部分に一部がシリコーン型の凹部に残存していた。組
成3−3では、ガラス基板へ構造物を転写できたが、そ
の後の焼成工程で構造物の凸型部分が歪んでいた。
【0039】上記実施例及び比較例参考例1〜4
の結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明は、無機粉末、光重合開始剤、2
官能以上のアクリロイル基を含有し炭素数が4以上の鎖
式飽和炭化水素構造を含有する感光性モノマーを主成分
とする感光性ペースト組成物であり、また、無機粉末、
光重合開始剤、2官能以上のアクリロイル基を含有する
感光性モノマー、及び1官能以上のアクリロイル基を含
有し炭素数が4以上の鎖式飽和炭化水素構造を含有する
感光性モノマーを主成分とする感光性ペースト組成物で
あるので、本発明による感光性ペーストを、転写により
構造物を形成する方法において用いた際に、微細な構造
物、複雑な構造物、立体的な構造物においても、剥離型
が欠損し構造物に残存したり、或いは、構造物の一部が
欠損し剥離型に残存したりすることのない、且つ、熱処
理や焼成等の加熱工程がある場合でも、構造物が歪んだ
り崩れることない感光性ペーストとなる。
【0042】また、本発明は、上記発明による感光性ペ
ーストを剥離型の凹型部に埋め込み構造物を形成した
後、構造物を被転写体上に転写して形成する構造物の製
造方法であるので、転写により構造物を形成する方法に
おいて、微細な構造物、複雑な構造物、立体的な構造物
においても、剥離型が欠損し構造物に残存したり、或い
は、構造物の一部が欠損し剥離型に残存したりすること
のない、且つ、熱処理や焼成等の加熱工程がある場合で
も、構造物が歪んだり崩れることない構造物の製造方法
となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 5/25 C09D 5/25 11/10 11/10 G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 7/027 501 7/027 501 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、無機粉末、光重合開始剤、1
    官能以上のアクリロイル基を含有し炭素数が4以上の鎖
    式飽和炭化水素構造を含有する感光性モノマーを主成分
    とする感光性ペースト組成物 あるいは、 少なくとも、無機粉末、光重合開始剤、2官能以上のア
    クリロイル基を含有し炭素数が4以上の鎖式飽和炭化水
    素構造を含有する感光性モノマーを主成分とする感光性
    ペースト組成物、 あるいは、 少なくとも、無機粉末、光重合開始剤、2官能以上のア
    クリロイル基を含有する感光性モノマー、及び1官能以
    上のアクリロイル基を含有し炭素数が4以上の鎖式飽和
    炭化水素構造を含有する感光性モノマーを主成分とする
    感光性ペースト組成物、 のいずれかの感光性ペースト組成物を剥離型の凹型部に
    埋め込み光硬化して構造物を形成した後、該構造物を被
    転写体上に転写して形成し、焼成する構造物の製造方法
    であって、 該構造物が、幅が100μm以下であり、幅に対する高
    さの比が2以上であることを特徴とする構造物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1の製造方法であって、前記構造物
    が絶縁体パターンであり、前記被転写体がガラス基板で
    あることを特徴とする、絶縁体パターンを有するガラス
    基板の製造方法。
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