JP3482587B2 - 自動取引装置及び自動振込システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、金融機関等に設置
される自動取引装置における振込業務の処理に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、従来の自動取引装置における振
込処理では、振り込みに必要な金額をその場で直接入金
する場合と、自口座から引き落として相手口座に振り込
む場合の二通りの方法があるが、何れの場合においても
利用者が操作を行い、振込依頼を受け付けた段階で、即
時、振り込みの履行が行われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の方法では、利用者が直接振り込み現金を用意し
てくる場合には問題ないが、自口座から引き落として相
手口座に振り込む場合には、利用者が操作を行った時点
で自口座に振り込みに必要な残金が存在しない場合に、
振り込みが受けつられないことになり、利用者にとって
はいつでも依頼するという訳にはいかず、期間的に制約
されるという問題があった。

【０００４】また、振り込みを行うときに、利用者側で
自口座に振り込みに必要な残金が存在しないことを忘れ
ていて振込操作を行った場合、それまでに行った操作が
無駄になってしまうという問題があった。

【０００５】このような観点から、利用者にとってあま
り煩わしいことを気にせずに、いつでも振込依頼ができ
る、便利で操作性の良いシステムを実現することが望ま
れていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る自動取引装
置は、表示部と、該表示部に即時振込及び予約振込のう
ちいずれか一方を選択させる旨を表示し、即時振込が選
択されたときに振込金額の入力の旨を前記表示部に表示
するようにし、予約振込が選択されたときに振込実行日
の入力の旨を前記表示部に表示する画面制御部、振込金
額が入力されたときは振込カードに書き込まれた受取人
及び依頼人の情報を読み込んで振込情報を生成し、振込
実行日が入力されたときは顧客操作に基づいて前記振込
実行日も含め振込情報を生成する振込情報生成部、及び
即時振込による振込金額が顧客口座に無い旨が振込情報
を受けた前記上位装置から応答があったとき、即時振込
を予約振込に切り換えるか否かを選択させる旨を前記表
示部に表示する予約振込切換部とを有して構成されてい
る。

【０００７】 本発明においては、自動取引装置に例え
ば振込カードが挿入されると、画面制御部が、即時振込
及び予約振込のうちいずれか一方を選択させる旨を表示
部に表示し、この表示により即時振込が選択されたとき
に振込金額の入力の旨を表示部に表示するようにし、予
約振込が選択されたときは、振込実行日の入力の旨を表
示部に表示する。

【０００８】 振込情報生成部は振込金額が入力された
ときは振込カードに買い込まれた受取人及び依頼人の情
報を読み込んで振込情報を生成し、振込実行日が入力さ
れたときは顧客操作に基づいて前記振込実行日も含め振
込情報を生成する。また、予約振込切換部は振込による
振込金額が顧客口座に無い旨が振込情報を受けた上位装
置から応答があったとき、即時振込を予約振込に切り換
えるか否かを選択させる旨を表示部に表示させる。

【０００９】

【発明の実施の形態】

実施形態１．図１は本発明の第１の実施形態を示すブロ
ック図、図２は第１の実施形態に係る振込情報のフォー
マットの一例図である。図において、１は自動取引装置
で、キャッシュカード、振込カード等に書き込まれた情
報を読み取るカードリーダ部２、タッチ入力可能な操作
画面部３、紙幣及び硬貨の入出金部４、通帳に記帳する
ための通帳記帳部５等を備えている。

【００１０】６はカード挿入、操作画面部３等の操作に
応じて各部を制御する主制御部で、本発明に係る画面制
御部７及び振込情報生成部８を備え、振込業務に係る振
込カードが挿入された場合は、即時振込及び予約振込の
うちいずれか一方を選択させる旨を操作画面部３に表示
し、予約振込が選択されたときは振込実行日の入力の旨
をその操作画面部３に表示し、振込実行日が入力された
ときは操作画面部３の操作に基づいて前記振込実行日も
含め振込情報を生成し、通信制御部９から通信回線を通
じて後述の上位装置１１に送信する。前記振込情報は、
例えば図２に示すようなフォーマットに書き込まれてな
り、予約振込のときのみ振込実行日の欄に顧客の指定し
た日付が記入されるようになっている。

【００１１】１１は例えばホストコンピュータからなる
上位装置で、本発明に係る振込予約管理部１２及び予約
振込処理部１３を備え、自動取引装置１からの情報に基
づいて金融に係わる業務を処理し、振込情報が受信され
たときは、その振込情報に振込実行日が存在するかどう
かを判定し、振込実行日が存在しないときは通常の振込
処理に入るが、振込実行日の存在を認識したときは、振
込情報を振込予約データとして記憶装置１４上の振込予
約データファイル１５に格納する。この振込予約データ
ファイル１５は日付別に格納領域が分類されており、受
信された振込情報中の振込実行日をキーとして、該当す
る格納領域に格納するようになっている。

【００１２】また、上位装置１１は、自動取引装置１と
のオンライ取引が終了したとき、記憶装置１４に格納さ
れた予約振込バッチプログラムにアクセスして、当日と
同一日付の格納領域に振込予約データが格納されている
かどうかを判定し、格納領域に振込予約データが格納さ
れているときは、その振込予約データに基づいて予約振
込の処理を実行する。

【００１３】次に、図３、図４及び図５のフローチャー
トに基づいて動作を説明する。図３は第１の実施形態に
おける自動取引装置の動作を示すフローチャート、図４
及び図５は第１の実施形態における上位装置の動作を示
すフローチャートである。キャッシュカードの後に振込
カードの挿入を確認すると（Ｓ１，Ｓ２）、即時振込及
び予約振込を操作画面部３に表示して、いずれか一方を
選択させる指示を出す（Ｓ３，Ｓ４）。この指示により
即時振込が選択されたときは振込金額の入力を要求し
（Ｓ６）、振込金額が入力されたときは振込カードに書
き込まれた受取人及び依頼人の情報を読み込んで振込情
報を生成し（Ｓ７，Ｓ８）、上位装置１１に送信する。
予約振込が選択されたときは振込実行日の入力を操作画
面部３を通じて要求し（Ｓ５）、振込実行日が入力され
たときは即時振込と同様に振込金額の入力を要求し（Ｓ
６）、振込金額が入力されたときは振込カードに書き込
まれた情報に基づいて振込情報を生成し（Ｓ７，Ｓ
８）、上位装置１１に送信する。

【００１４】一方、上位装置は、振込情報が通信回線を
介して受信されると（Ｓ１１）、振込情報に振込実行日
が存在するかどうかを判定し（Ｓ１２）、振込実行日が
存在しないときは、その振込情報に基づいて振込処理を
実行し（Ｓ１４）、その処理結果を自動取引装置に送信
する（Ｓ１５）。振込実行日の存在を認識したときは、
振込予約データファイル１５に設けられた振込実行日と
同一日付の格納領域に、振込情報を振込予約データとし
て格納し（Ｓ１３）、その旨を自動取引装置に送信する
（Ｓ１５）。

【００１５】自動取引装置１とのオンライ取引が終了す
ると、記憶装置１４に格納された予約振込バッチプログ
ラムにアクセスして予約振込のバッチ処理に入る。ま
ず、当日と同一日付の格納領域に振込予約データが格納
されているかどうかを判定し（Ｓ２１）、その同一日付
の格納領域に振込予約データが格納されていないときは
この処理を終了するが、振込予約データが格納されてい
るときは、１件ずつ取り出して振込処理を実行し（Ｓ２
２）、振込予約データが終了したときにこの動作を終了
する（Ｓ２３）。

【００１６】このように、振込に関し即時振込又は予約
振込を選択できるようにし、予約振込が選択されたとき
は振込実行日を入力させ、そして、その当日に振込処理
が行われるようにしたので、自口座に必要金額が残高と
して残っていなくとも必要金額を満たす日が分かってい
た場合、その日以降に振り込まれるよう予約だけをして
おくことが可能となり、そのため、利用者にとっては期
間に制約されずにいつでも銀行に立ち寄ったときに振込
の依頼ができ、便利であるという効果がある。

【００１７】また、従来の方法では、毎月の混雑日、例
えば給料日に振込に来る客も集中することが多く銀行に
とっても繁忙日となるケースが多かったが、本システム
によって繁忙日も解消できるという効果もある。

【００１８】実施形態２．図６は本発明の第２の実施形
態を示すブロック図である。なお、図１で説明した第１
の実施形態と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明
を省略する。本実施形態における自動取引装置１の主制
御部６は、前述した画面制御部７及び振込情報生成部８
と、顧客の即時振込による振込金額が口座に無い旨が上
位装置１１から応答があったとき、即時振込を予約振込
に切り換えるか否かを選択させる旨を操作画面部３に表
示する予約振込切換部２１とを備えている。予約振込に
切り換えられた場合は、振込情報生成部８が、振込実行
日の入力の旨を操作画面部３に表示し、振込実行日が入
力されたときは、即時振込のときに生成した振込情報に
その振込実行日を付加するようになっている。

【００１９】次に、図７のフローチャートに基づいて動
作を説明する。図７は第２の実施形態における自動取引
装置の動作を示すフローチャートである。なお、ステッ
プ３１〜ステップ３８までの動作は図３に示すフローチ
ャートと同じであるため説明を省略する。主制御部６の
振込情報生成部８によって生成された振込情報が通信制
御部９より上位装置１１へ送信されると、主制御部６
は、即時振込による振込情報を送信したときは残金不足
の応答が上位装置からあったかどうかを判定する（Ｓ３
９）。この判定は、その応答が無かったとき、又は予約
振込のときは行わずに振込依頼の処理を終了するが、上
位装置から残金不足の通知が受信されたときは、予約振
込切換部２１が、即時振込を予約振込に切り換えるか否
かを選択させる旨を操作画面部３に表示する（Ｓ４
０）。ここで、中止が選択されたときは振込依頼を終了
するが、予約振込が選択されたときは、振込情報生成部
８が、振込実行日の入力要求を操作画面部３に表示し
（Ｓ４１，Ｓ４２）、振込実行日が入力されたときは即
時振込のときに生成した振込情報にその振込実行日を付
加する（Ｓ４３）。そして、この振込情報は通信制御部
９より再び送信される。なお、上位装置１１は、前述し
たように振込実行日をキーとして、所定の格納領域に格
納し、その当日に予約振込の処理を実行する。

【００２０】このように、即時振込を行った場合に上位
装置から残金不足の通知を受けたときは、操作を最初か
らやり直すことなく即座に予約振込に切り換えられるよ
うにしたので、操作性が向上するという効果がある。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、振込に関
し即時振込又は予約振込を選択できるようにし、予約振
込が選択されたときは振込実行日を入力させ、そして、
その当日に振込処理が行われるようにしたので、自口座
に必要金額が残高として残っていなくとも必要金額を満
たす日が分かっていた場合、その日以降に振り込まれる
よう予約だけをしておくことが可能となり、そのため、
利用者にとって期間に制約されずにいつでも銀行に立ち
寄ったときに振込依頼ができ、便利であるという効果が
ある。また、即時振込を行った場合に振込情報を受けた
上位装置から残金不足の通知を受けたときは、操作を最
初からやり直すことなく即座に予約振込に切り換えられ
るようにしたので、操作性が向上するという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態を示すブロック図であ
る。

【図２】第１の実施形態に係る振込情報のフォーマット
の一例図である。

【図３】第１の実施形態における自動取引装置の動作を
示すフローチャートである。

【図４】第１の実施形態における上位装置の動作を示す
フローチャートである。

【図５】第１の実施形態における上位装置の動作を示す
フローチャートである。

【図６】本発明の第２の実施形態を示すブロック図であ
る。

【図７】第２の実施形態における自動取引装置の動作を
示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 自動取引装置 ３ 操作画面部 ６ 主制御部 １１ 上位装置 １４ 記憶装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 17/60 G06F 19/00 G07F 7/08 ＪＩＣＳＴファイル（ＪＯＩＳ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客操作に基づいて生成された振込情報
   を通信回線を介して上位装置に送信する自動取引装置で
   あって、 表示部と、該表示部に即時振込及び予約振込のうちいず
   れか一方を選択させる旨を表示し、即時振込が選択され
   たときに振込金額の入力の旨を前記表示部に表示するよ
   うにし、予約振込が選択されたときに振込実行日の入力
   の旨を前記表示部に表示する画面制御部と、振込金額が
   入力されたときは振込カードに書き込まれた受取人及び
   依頼人の情報を読み込んで振込情報を生成し、振込実行
   日が入力されたときは顧客操作に基づいて前記振込実行
   日も含め振込情報を生成する振込情報生成部と、即時振
   込による振込金額が顧客口座に無い旨が振込情報を受け
   た前記上位装置から応答があったとき、即時振込を予約
   振込に切り換えるか否かを選択させる旨を前記表示部に
   表示する予約振込切換部とを有することを特徴とする自
   動取引装置。
2. 【請求項２】 顧客操作に基づいて生成された振込情報
   を送信する自動取引装置と、該自動取引装置からの振込
   情報を通信回線を介して受信する上位装置とから構成さ
   れた自動振込システムにおいて、 前記自動取引装置は、表示部と、該表示部に即時振込及
   び予約振込のうちいずれか一方を選択させる旨を表示
   し、即時振込が選択されたときに振込金額の入力の旨を
   前記表示部に表示するようにし、予約振込が選択された
   ときに振込実行日の入力の旨を前記表示部に表示する画
   面制御部と、振込金額が入力されたときは振込カードに
   書き込まれた受取人及び依頼人の情報を読み込んで振込
   情報を生成し、振込実行日が入力されたときは顧客操作
   に基づいて前記振込実行日も含め振込情報を生成する振
   込情報生成部と、即時振込による振込金額が顧客口座に
   無い旨が前記上位装置から応答があったとき、即時振込
   を予約振込に切り換えるか否かを選択させる旨を前記表
   示部に表示する予約振込切換部とを有し、 前記上位装置は、日付別に分類された格納領域を有する
   記憶部と、前記自動取引装置からの振込情報に振込実行
   日が存在するかどうかを判定し、振込実行日の存在を認
   識したときは、その振込実行日と同一日付の格納領域に
   前記振込情報を振込予約データとして格納する振込予約
   管理部と、当日と同一日付の格納領域に振込予約データ
   が格納されているかどうかを判定し、その格納領域に振
   込予約データが格納されているときは振込予約データに
   基づいて振込処理を実行する予約振込処理部とを有する
   ことを特徴とする自動振込システム。