JP3481984B2 - ピリドピリミジン誘導体、その製造方法および用途 - Google Patents

ピリドピリミジン誘導体、その製造方法および用途

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JP3481984B2 JP33314693A JP33314693A JP3481984B2 JP 3481984 B2 JP3481984 B2 JP 3481984B2 JP 33314693 A JP33314693 A JP 33314693A JP 33314693 A JP33314693 A JP 33314693A JP 3481984 B2 JP3481984 B2 JP 3481984B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縮合ヘテロ環を有する
新規な化合物に関し、さらには医薬として優れた作用、
すなわちエンドセリン受容体拮抗作用を有し、血管拡張
剤並びに高血圧症、急性腎不全、心筋梗塞、狭心症およ
び脳血管レン縮等の疾患の治療剤として有用な縮合ヘテ
ロ環を有する化合物、その製造方法および用途に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年増加の見られる成人病の中でも虚血
が原因で引き起こされる、例えば脳梗塞、狭心症、心筋
梗塞、腎不全などにはエンドセリンが関与していると示
唆されている。エンドセリンは内皮細胞より生成される
21個のアミノ酸よりなるペプチドであり、エンドセリ
ン−1、エンドセリン−2、エンドセリン−3が得られ
ている。以下、本明細書ではこれらのエンドセリン群を
あわせて「エンドセリン」と総称する。エンドセリン
は、これまでに見いだされた生体内物質あるいは合成物
質の中でも最も強力かつ持続的な血管収縮作用、血圧上
昇活性、心筋に対する収縮力増強作用を有することが報
告されている。これらペプチドの作用は、血管平滑筋膜
その他に存在すると考えられているエンドセリン受容体
を介して行われると考えられている。エンドセリン受容
体はエンドセリン−A受容体およびエンドセリン−B受
容体(以下両者をあわせて「エンドセリン受容体」と総
称する)が知られている。
【0003】したがって、エンドセリン受容体に親和性
を示し、エンドセリン受容体拮抗作用を示す化合物は、
虚血が原因で引き起こされる、例えば脳梗塞、狭心症、
心筋梗塞、腎不全などに対して予防・治療効果を有して
おり、その開発が大いに期待されている。これまでにエ
ンドセリン受容体拮抗作用化合物としては、例えば石丸
ら〔特開平4−134048号公報〕、藤本ら〔Federa
tion of European Bi-ochemical Societies Letters ,
第305巻,41頁(1992)〕、大畑ら〔特開平3
−47163号公報〕、宮田ら〔特開平4−46127
号公報〕および矢野ら〔特開平3−94692号公報〕
などによって天然由来の化合物が得られている。更に、
辺見ら〔EP457195−A2〕、石川ら〔EP46
0679−A2およびEP436189−A〕、橋本ら
〔特開平3−130299号公報〕、真崎ら〔特開平3
−24099号公報〕、G.ハモンら〔EP487410
−A2〕、W.L.コディら〔ジャーナル オブ メデ
ィカル ケミストリイ(J.Med.Chem.,),(1992)3
5巻,3303頁〕および脇舛ら〔WO9113089
−A、EP499266−A1〕などによってペプチド
性化合物が得られたと報告されている。
【0004】しかしながら、薬物投与形態、化合物の安
定性、薬理作用の持続性および代謝に対する安定性など
を考慮すると、これらペプチド性化合物を非ペプチド化
した合成のエンドセリン受容体拮抗性化合物が強く要望
されている。しかし現状では非ペプチド性合成エンドセ
リン受容体拮抗薬は殆ど報告されておらず、最近K.バリ
ら〔EP510526−A1〕によって報告されるもの
が見られる程度である。 また、本発明の化合物に比較
的近い構造を有する化合物としてH.R.ハワード〔WO9
2/12979〕による2,4(1H,3H)−ジオキ
ソ−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸誘導体
があるが、この化合物は本発明の化合物とは置換基が大
幅に異なっており、アルドース還元酵素阻害剤としての
効果は記載されているが、エンドセリン受容体拮抗作用
を示すものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような背
景のもと、新規且つ有用な縮合ヘテロ環を有する化合物
の提供、特に非ペプチド性合成エンドセリン受容体拮抗
薬として用いられる新規な化合物およびその製造方法を
課題としてなされたものであり、化合物として安定であ
り、薬理作用の持続性、代謝安定性を有する新規なエン
ドセリン受容体拮抗性を有する化合物、その製造法およ
びエンドセリン受容体拮抗剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
を鋭意研究の結果、本発明者らはK.バリら〔EP510
526−A1〕の非ペプチド性合成エンドセリン受容体
拮抗化合物等とは全く異なる構造を有する新規なピリド
ピリミジン誘導体を合成することに成功し、更に該ピリ
ドピリミジン誘導体が優れたエンドセリン受容体拮抗作
用を有することを見いだし、更に研究を行った結果本発
明に至った。すなわち、本発明は下記の一般式(A)
【化4】 〔式(A)において、Qは−(CH2 )m −(mは0ま
たは1〜2の整数を示す)、−O−、−S(O)p
(pは0または1〜2の整数を示す)または−NH−を
示す。nは0または1〜3の整数を示す。R1 ,R2
同一であっても相異なってもよく、水素原子、置換され
ていてもよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよい
アリール基または置換されていてもよいアラルキル基を
示す。R3 は置換されていてもよい環状炭化水素基また
は置換されていてもよい複素環基を示す。R4 は水素原
子、置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換され
ていてもよいアリール基または置換されていてもよいア
ラルキル基、シアノ基、−COOR6 (R6 は水素原
子、置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換され
ていてもよい環状炭化水素基、または置換されていても
よいアラルキル基を示す)または−CONR7 8 (R
7 ,R8 は同一または相異なる水素原子、置換されてい
てもよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよい環状
炭化水素基、または置換されていてもよいアラルキル基
を示す)を示す。R5 は水素原子、置換されていてもよ
いC1-6 アルキル基、置換されていてもよいアリール
基、置換されていてもよいアラルキル基、−X1
9 (X1 は−O−、−NR10−または−S−を示し、R
9 ,R10は同一または相異なる水素原子、置換されてい
てもよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよいアリ
ール基または置換されていてもよいアラルキル基を示
す)を示す。〕で表されるピリド〔2,3−d〕ピリミ
ジン誘導体またはその塩を提供する。
【0007】本発明のピリドピリミジン誘導体およびそ
の塩の特に好適なものとして、上記一般式(A)が式
(A′)である化合物がある。
【化5】 式(A′)において、n′は1〜3の整数を示し、R11
は水素原子;C1-6 アルキル基;またはC1-6 アルコキ
シ基またはC1-6 アルキルチオ基で置換されていてもよ
いC7-15アラルキル基を示し、R21は水素原子またはC
1-6 アルキル基を示し、R31は C1-6 アルキル基、C
3-7 シクロアルキル基、C1-6 アルコキシ基、ハロゲン
原子、ニトロ基、シアノ基およびフェニル基から成る群
から選ばれるもので置換されていてもよいC6-15アリー
ル基;またはC1-6 アルキル基、C1-6 アルコキシ基、
オキソ基およびヒドロキシル基から成る群から選ばれる
もので置換されていてもよいN,O,Sから選ばれるヘ
テロ原子を1ないし4個含有する5ないし13員の芳香
族複素環基を示し、R41は−COOR61(R61は水素原
子;カルボキシル基またはN,O,Sから選ばれるヘテ
ロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の複素環
基で置換されていてもよいC1-6 アルキル基;C3-7
クロアルキル基;またはC6-15アラルキル基を示す。)
または−CONR7181(R71およびR81はそれぞれ水
素原子、C1-6 アルキル基またはC6-14アリール基を示
す。)を示し、R51は水素原子;C1-6 アルキル基;ま
たはC1-3 アルキレンジオキシ基で置換されていてもよ
いC6-14アリール基を示す。
【0008】本発明は、上記一般式(A)で表されるピ
リド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩を製
造する方法において、式(I)
【化6】 式(I)において、n,R1 およびR2 は各々上記と
同じ意味を示す。〕の化合物またはその塩を式R3 Q−
CHO(Q,R3 は上記と同じ意味を示す)で示される
環状炭化水素または複素環アルデヒドおよびβ−ケトエ
ステルと、または該アルデヒドとβ−ケトエステルとを
脱水縮合して得られる誘導体と、溶媒中加熱還流して、
式(B)
【化7】 〔式(B)において、n,Q,R1 ,R2 ,R3 ,R4
およびR5 は各々上記と同じ意味を示す。の化合物ま
たはその塩とし、該式(B)の化合物またはその塩を酸
化剤にて酸化して式(A)
【化8】 〔式(A)において、n,Q,R1 ,R2 ,R3 ,R4
およびR5 は各々上記と同じ意味を示す。〕の化合物ま
たはその塩を得るか、さらにR2 が水素原子以外の上記
と同じ意味を表す場合には、所望により該式(A)の化
合物またはその塩を加水分解反応に付して式(Aa)
【化9】 〔式(Aa)においてn,R1 ,R3 ,R4 ,R5 およ
びQは上記と同じ意味を示す。〕の化合物またはその塩
とすることを特徴とする上記方法を提供する。
【0009】記一般式(A)で表されるピリド〔2,
3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩を製造する方法
としては上記方法以外にもいくつかの方法があり、例え
式(I)
【化10】 〔式(I)において、n,R1 およびR2 は各々上記と
同じ意味を示す。〕の化合物を3,3−ビスメチルチオ
誘導体とジメチルホルムアミド中加熱して式(C)
【化11】 式(C)において、n,R1 ,R2 ,R4 およびR5
は各々上記と同じ意味を示す。〕の化合物またはその塩
とし、該式(C)の化合物またはその塩に式R3QH
〔QおよびR3 は各々上記と同じ意味を示す。〕で示さ
れる求核試薬を反応させ、式(A)
【化12】 式(A)において、n,Q,R1 ,R2 ,R3 ,R4
およびR5 は各々上記と同じ意味を示す。〕の化合物ま
たはその塩を得るか、さらにR2 が水素原子以外の上記
と同じ意味を表す場合には、所望により該化合物(A)
またはその塩を加水分解反応に付して式(Aa)
【化13】 〔式(Aa)において、n,Q,R1 ,R3 ,R4 およ
びR5 は各々上記と同じ意味を示す。〕の化合物または
その塩を得ることを特徴とする上記方法がある。
【0010】さらに、上記一般式(A)で表されるピリ
ド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩を製造
する他の方法として、式(II)
【化14】 〔式(II)において、R1 は各々上記と同じ意味を示
す。〕の化合物またはその塩を式R3 Q−CHO〔Q,
3 は上記と同じ意味を示す〕で示される環状炭化水素
または複素環アルデヒドとβ−ケトエステルとを脱水縮
合させて得られる式R3 QCHCR4 COR5 〔Q,R
3 ,R4 およびR5 は上記と同じ意味を示す〕で表され
る誘導体と、溶媒中加熱還流して、式(B′)
【化15】 〔式(B′)において、Q,R1 ,R3 ,R4 およびR
5 は各々上記と同じ意味を示す。〕の化合物またはその
塩とし、該式(B′)の化合物またはその塩を酸化剤に
て酸化して式(D)
【化16】 〔式(D)においてQ,R1 ,R3 ,R4 およびR5
各々上記と同じ意味を示す。〕で表される化合物または
その塩とし、該式(D)の化合物またはその塩と式X2
(CH2 n COOR2 〔X2 はハロゲン原子を示す。
nおよびR2 は各々上記と同じ意味を示す。〕で表され
るハロゲン化アルキルカルボン酸エステル誘導体を、塩
基の存在下に適当な溶媒中で反応させ、式(A)の化合
物またはその塩を得るか、さらにR2 が水素原子以外の
上記と同じ意味を表す場合には、所望により該化合物
(A) またはその塩を加水分解反応に付して式(Aa)
の化合物またはその塩を得ることを特徴とする上記方法
がある。
【0011】さらに、上記一般式(A)で表され、QR
3 が2−(4−キノロニル)基であり、R4 がカルボキ
シル基であるピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体ま
たはその塩を製造する方法としては、式(E)
【化17】 〔式(E)において、n,R1 ,R2 ,R5 は上記と同
じ意味を示す。〕で表される化合物またはその塩を適当
な溶媒に溶解させ、塩化チオニルを加えて加熱還流し
て、式(Ab)
【化18】 〔式(Ab)において、n,R1 ,R2 ,R5 は上記と
同じ意味を示す。〕で表される化合物またはその塩を得
るか、R2 が水素原子以外の上記と同じ意味を表す場合
には、所望により該化合物(Ab) またはその塩を加水
分解反応に付して式(Ac)
【化19】 〔式(Ac)において、n,R1 ,R5 は上記と同じ意
味を示す。〕で表される化合物またはその塩を得ること
を特徴とする上記方法がある。
【0012】さらに、上記一般式(A)で表されるピリ
ド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩を製造
する他の方法として、式(F)
【化20】 〔式(F)において、n,Q,R2 ,R3 ,R4 ,R5
は上記と同じ意味を示す。〕で表される化合物またはそ
の塩を、適当な溶媒中、塩基の存在下に式R1 2 〔X
2 はハロゲン原子を示す。R1 は上記と同じ意味を示
す。〕で表されるハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリ
ールまたはハロゲン化アラルキル誘導体と反応させ、式
(A)の化合物またはその塩を得るか、さらにR2 が水
素原子以外の上記と同じ意味を表す場合には、所望によ
り該化合物(A) またはその塩を加水分解反応に付して
式(Aa)の化合物またはその塩を得ることを特徴とす
る上記方法がある。
【0013】さらに、上記一般式(A)で表され、R4
が−COOR6 ′(R6 ′は置換されていてもよいC
1-6 アルキル基、置換されていてもよい環状炭化水素
基、または置換されていてもよいアラルキル基を示す)
であるピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはそ
の塩を製造する方法としては、式(G)
【化21】 〔式(G)において、n,Q,R1 ,R2 ,R3 ,R5
は上記と同じ意味を示す。〕で表される化合物またはそ
の塩を、適当な溶媒中、塩基の存在下に式R6 ′X
2 〔X2 はハロゲン原子を示す。R6 ′は上記と同じ意
味を示す。〕で表されるハロゲン化アルキル、ハロゲン
化アリールまたはハロゲン化アラルキル誘導体と反応さ
せ、R4 が−COOR6 ′(R6 ′は上記と同じ意味を
示す)である式(A)の化合物またはその塩を得るか、
さらにR2 が水素原子以外の上記と同じ意味を表す場合
には、所望により該化合物(A) またはその塩を加水分
解反応に付してR4 が−COOR6 ′(R6 ′は上記と
同じ意味を示す)である式(Aa)の化合物またはその
塩を得ることを特徴とする上記方法がある
【0014】さらに、上記一般式(A)で表され、QR
3 が2−(4−キノロニル)基であり、R4 が−COO
6 または−CONR7 8 (R6 ,R7 ,R8 は上記
と同じ意味を示す)であるピリド〔2,3−d〕ピリミ
ジン誘導体またはその塩を製造する方法としては、式
(Ad)
【化22】 〔式(Ad)において、n,R2 ,R5 は上記と同じ意
味を示す。〕で表される化合物またはその塩を、塩化チ
オニルと反応させ、さらに必要によりR1 2 (X2
ハロゲン原子を示し、R1 は上記と同じ意味を示す)で
表されるハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリールまた
はハロゲン化アラルキル誘導体と反応させて式(H)
【化23】 〔式(H)において、n,R1 ,R2 ,R5 は上記と同
じ意味を示す。〕で表される化合物またはその塩とし、
該式(H)の化合物またはその塩に−OR6 または−N
7 8 (R6 ,R7 ,R8 は上記と同じ意味を示す)
で表される置換基を導入できる求核試薬と反応させて、
QR3 が2−(4−キノロニル)基であり、R4 が−C
OOR6 または−CONR7 8 (R6 ,R7 ,R8
上記と同じ意味を示す)である式(A)の化合物または
その塩を得るか、さらにR2 が水素以外の上記と同じ意
味を示す場合には所望により該化合物(A)またはその
塩を加水分解反応に付してQR3 が2−(4−キノロニ
ル)基であり、R4 が−COOR6 または−CONR7
8 (R6 ,R7 ,R8 は上記と同じ意味を示す)であ
る式(Aa)の化合物またはその塩を得ることを特徴と
する上記方法がある
【0015】また、本発明は上記一般式(A)で表され
るピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその医
学上許容されうる塩を有効成分とするエンドセリン受容
体拮抗剤を提供する。さらに、本発明は該エンドセリン
受容体拮抗剤を、急性腎不全、心筋梗塞、高血圧、脳梗
塞、狭心症、動脈硬化、肝障害、肺高血圧、気管支喘息
および臓器の手術または移植時におこる臓器の機能低下
から成る群から選ばれる疾病の治療剤、特には急性腎不
全および/または心筋梗塞治療剤として提供する。
【0016】本発明の一般式(A)で表される化合物
〔以下、化合物〔A〕という〕を更に詳しく説明する。
一般式(A)において、Qは−(CH2 )m−(mは0ま
たは1〜2の整数を示す)、−O−、−S(O)p−(p
は0または1〜2の整数を示す)または−NH−を示
す。好ましくはQは−(CH2 )m−であり、なかでもm
が0または1、特に0の場合が好ましい。nは0または
1〜3の整数を示し、好ましくはnは1〜3の整数であ
り、なかでも1または2、特に1が好ましい。
【0017】一般式(A)において、R1 ,R2 は同一
であっても相異なってもよく、水素原子、置換されてい
てもよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよいアリ
ール基または置換されていてもよいアラルキル基を示
す。該C1-6 アルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル
基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル
基、1,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチ
ル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基
などが挙げられ、中でもメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基などのC
1-4 アルキル基、特にメチル基などが好適なものとして
挙げられる。該C1-6 アルキル基は1ないし3個の置換
基を有していてもよい。該置換基としては、C3-7 シク
ロアルキル基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1
ないし4個含有する5ないし10員の芳香族複素環基、
N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
する5ないし10員の非芳香族複素環基、アミノ基、モ
ノ−C1-6 アルキルアミノ基、ジ−C1-6 アルキルアミ
ノ基、アミジノ基、C1-6 アルキルカルボニル基、C
6-14アリールカルボニル基、C7-15アラルキルカルボニ
ル基、C1-6 アルコキシカルボニル基、C6-14アリール
オキシカルボニル基、C7-15アラルキルオキシカルボニ
ル基、カルバモイル基、モノ−C1-6 アルキルカルバモ
イル基、ジ−C1-6 アルキルカルバモイル基、スルファ
モイル基、モノ−C1-6 アルキルスルファモイル基、ジ
−C1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシル基、
ヒドロキシル基、C1-6 アルコキシ基、C2-6 アルケニ
ルオキシ基、C3-7 シクロアルキルオキシ基、C6-14
リールオキシ基、C7-15アラルキルオキシ基、メルカプ
ト基、C1-6 アルキルチオ基、C6-14アリールチオ基、
7-15アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、アジド
基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲン原子などが用
いられる。
【0018】該アリール基としては、単環式または縮合
多環式芳香族炭化水素基などが挙げられ、例えばフェニ
ル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、
アセナフチレニル基などのC6-14アリール基などが用い
られ、特に好ましくはフェニル基、1−ナフチル基、2
−ナフチル基などが挙げられる。また、該アリール基は
適当な置換基を1個以上、好ましくは1〜3個有してい
てもよく、該置換基としては、例えばC1-6 アルキル基
(例えばメチル基、エチル基、プロピル基など)、C
2-6 アルケニル基(例えばビニル基、アリル基、2−ブ
テニル基など)、C2-6 アルキニル基(例えばプロパル
ギル基、2−ブチニル基など)、シクロアルキル基(例
えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基などのC3-7 シクロアルキル基
など)、C6-14アリール基(例えばフェニル基、ナフチ
ル基など)、芳香族複素環基(例えばフリル基、チエニ
ル基、ピロリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピ
ラゾリル基、ピリジル基、キノニル基、キノロニル基な
どの窒素原子、酸素原子および硫黄原子から成る群から
選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし
10員の芳香族複素環基など)、非芳香族複素環基(例
えばオキシラニル基、アゼチジニル基、オキセタニル
基、チエタニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフリ
ル基、チオラニル基、ピペリジル基、テトラヒドロピラ
ニル基、モルホニル基、チオモルホニル基、ピペラジニ
ル基などの窒素原子、酸素原子および硫黄原子から成る
群から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5
ないし10員の非芳香族複素環基など)、アラルキル基
(例えばベンジル基、フェニルエチル基、1−ナフチル
メチル基、1−ナフチルエチル基などのC7-15アラルキ
ル基など)、アミノ基、N−モノ置換アミノ基(例えば
メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基な
どのモノ−C1-6 アルキルアミノ基など)、N,N−ジ
置換アミノ基(例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基などのジ−C1-6 アルキルアミノ基など)、アミジ
ノ基、アシル基(例えばホルミル基、アセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基などのC1-8 アルキルカルボニ
ル基、例えばベンゾイル基などのC6-14アリールカルボ
ニル基、例えばベンジルカルボニル基、フェニルエチル
カルボニル基などのC7-15アラルキルカルボニル基、例
えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基など
のC1-8 アルコキシカルボニル基、例えばフェニルオキ
シカルボニル基、α−ナフチルカルボニル基などのC
6-14アリールオキシカルボニル基、例えばベンジルオキ
シカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基など
のC7-15アラルキルオキシカルボニル基など)、カルバ
モイル基、N−モノ置換カルボモイル基(例えばメチル
カルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカル
バモイル基などのモノ−C1-6 アルキルカルバモイル基
など)、N,N−ジ置換カルバモイル基(例えばジメチ
ルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基などのジ−
1-6 アルキルカルバモイル基など)、スルファモイル
基、N−モノ置換スルファモイル基(例えばメチルスル
ファモイル基、エチルスルファモイル基、プロピルスル
ファモイル基などのモノ−C1-6 アルキルスルファモイ
ル基など)、N,N−ジ置換スルファモイル基(例えば
ジメチルスルファモイル基、ジエチルスルファモイル基
などのジ−C1-6 アルキルスルファモイル基など)、カ
ルボキシル基、ヒドロキシル基、C1-6 アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基な
ど)、C2-6 アルケニルオキシ基(例えばビニルオキシ
基、アリルオキシ基など)、シクロアルキルオキシ基
(例えばシクロプロピルオキシ基、シクロエチルオキシ
基などのC3-7 シクロアルキルオキシ基など)、アラル
キルオキシ基(例えばベンジルオキシ基、1−ナフチル
メチルオキシ基などのC7-14アラルキルオキシ基な
ど)、アリールオキシ基(例えばフェニルオキシ基、ナ
フチルオキシ基などのC6-14アリールオキシ基など)、
メルカプト基、C1-6 アルキルチオ基(例えばメチルチ
オ基、エチルチオ基、プロピオチオ基など)、アラルキ
ルチオ基(ベンジルチオ基、1−ナフチルチオ基などの
7-15アラルキルチオ基など)、アリールチオ基(例え
ばフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基などのC6-14
リールチオ基など)、スルホ基、シアノ基、アジド基、
ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、C1-3
ルキレンジオキシ基(例えばメチレンジオキシ基、エチ
レンジオキシ基など)などが挙げられる。
【0019】該アラルキル基としては、アリール基を置
換基として有するアルキル基(アリールアルキル基)な
どが用いられ、該アリール基は上記アリール基と同様の
ものが好ましく、アルキル基としてはC1-6 アルキル基
が好ましい。好適なアラルキル基としては、例えばベン
ジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、(1
−ナフチル)メチル基、(2−ナフチル)メチル基など
のC7-15アラルキル基などが挙げられ、特に好ましくは
ベンジル基、フェネチル基などのフェニル−C1-3 アル
キル基が挙げられる。該アラルキル基のアリール基は、
上記したアリール基と同様の置換基を有していてもよ
い。該置換基としてはC1-6 アルコキシ基(例えばメト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基など)、C1-6 アル
キルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロ
ピルチオ基など)などが好ましく、特にメトキシ基など
のC1-3アルコキシ基などが好ましい。R1 としては、
例えば水素原子、C1-6 アルキル基(例えばメチル基、
エチル基など)、C1-6 アルコキシ基またはC1-6 アル
キルチオ基で置換されていてもよいC7-15アラルキル基
(特に、C1-6 アルコキシ基またはC1-6 アルキルチオ
基で置換されていてもよいフェニル−C1-3 アルキル
基)などが好ましい。R2 としては、例えば水素原子、
1-6 アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基など)などが好ましい。
【0020】一般式(A)において、R3 は置換されて
いてもよい環状炭化水素基または置換されていてもよい
複素環基を示し、該環状炭化水素基としては例えばアリ
ール基またはシクロアルキル基などが挙げられる。該ア
リール基として、R1 ,R2で説明したものと同様のも
のが用いられ、R1 ,R2 のアリール基と同様に適当な
置換基を1個以上、好ましくは1〜3個有していてもよ
く、該置換基はR1 ,R2 のアリール基で説明した置換
基と同様のものが用いられる。なかでも、C1-6 アルキ
ル基、C3-7 シクロアルキル基、C1-6 アルコキシ基、
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、フェニル基などが
好ましい。該シクロアルキル基として、例えばシクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ビ
シクロ〔2,2,1〕ヘプチル基、ビシクロ〔2,2,
2〕オクチル基、ビシクロ〔3,2,1〕オクチル基、
ビシクロ〔3,2,1〕ノニル基、ビシクロ〔4,2,
1〕ノニル基、ビシクロ〔4,3,1〕デシル基などの
3-10シクロアルキル基またはC3-10ビシクロアルキル
基などが用いられる。なかでも、C4-7 シクロアルキル
基(例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基など)などが好まし
い。該シクロアルキル基は、1ないし3個の置換基を有
していてもよい。該置換基としては、C1-6 アルキル
基、C2-6アルケニル基、C2-6 アルキニル基、カルボ
キシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基またはハロゲン原
子などが用いられる。
【0021】該複素環基としては、例えば環系を構成す
る原子(環原子)として、酸素(O)、硫黄(S)およ
び窒素(N)から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を
有する5ないし13員環の芳香族複素環基、または飽和
あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)
などが挙げられる。芳香族複素環基の好適なものとし
て、例えばフリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサ
ゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチ
アゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、1,2,
3−オキサジアゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリ
ル基、1,3,4−オキサジアゾリル基、フラザニル
基、1,2,3−チアジアゾリル基、1,2,4−チア
ジアゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、1,
2,3−トリアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル
基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピ
リミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基などの芳
香族単環式複素環基;例えばベンゾフラニル基、イソベ
ンゾフラニル基、ベンゾ〔b〕チエニル基、インドリル
基、イソインドリル基、1H−インダゾリル基、ベンゾ
イミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、1,2−ベン
ゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、1,2−
ベンゾイソチアゾリル基、1H−ベンゾトリアゾリル
基、キノリル基、キノリン−N−オキシド−2−イル
基、キノリン−N−オキシド−3−イル基、イソキノリ
ル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニ
ル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プリニル
基、プテリジニル基、カルバゾリル基、α−カルボリニ
ル基、β−カルボリニル基、γ−カルボリニル基、アク
リジニル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル
基、フェナジニル基、フェノキサチイニル基、チアント
レニル基、フェナトリジニル基、フェナトロリニル基、
インドリジニル基、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル
基、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル基、イミダゾ
〔1,2−a〕ピリジル基、イミダゾ〔1,5−a〕ピ
リジル基、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル基、イ
ミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル基、1,2,4−ト
リアゾロ〔4,3−a〕ピリジル基、1,2,4−トリ
アゾロ〔4,3−b〕ピリダジニル基などの芳香族縮合
複素環基などが挙げられる。なかでも、ピリジル基、キ
ノリル基、チエニル基、キノリン−N−オキシド−2−
イル基、キノリン−N−オキシド−3−イル基、ベンゾ
フラニル基、ベンゾ〔b〕チエニル基、4−キノロニル
基などが好ましい。非芳香族複素環基として好適には、
例えばオキシラニル基、アゼチジニル基、オキセタニル
基、チエタニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフリ
ル基、チオラニル基、ピペリジル基、テトラヒドロピラ
ニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ピペラ
ジニル基などが挙げられる。また、該複素環基は適当な
置換基を1個以上、好ましくは1〜3個有していてもよ
く、該置換基としてはR1 ,R2 のアリール基で説明し
た置換基と同様のものが挙げられる。なかでも、C1-6
アルキル基などが好ましい。R3 としては、C1-6 アル
キル基、C3-7 シクロアルキル、C1-6 アルコキシ基、
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基およびフェニル基か
ら成る群から選ばれるもので置換されていてもよいC
6-14アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基)、ま
たはC1-6 アルキル基、C1-6 アルコキシ基、オキソ基
およびヒドロキシル基から成る群から選ばれるもので置
換されていてもよいN,O,Sから選ばれるヘテロ原子
を1ないし4個含有する5ないし13員の芳香族複素環
基(例えばピリジル基、キノリル基、キノリン−N−オ
キシド−2−イル基、キノリン−N−オキシド−3−イ
ル基、ベンゾフラニル基、ベンゾ〔b〕チエニル基、チ
エニル基)が好ましい。具体的にはR3 としては、フェ
ニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、チエニ
ル基、キノリン−N−オキシド−2−イル基、キノリン
−N−オキシド−3−イル基、ベンゾフラニル基、ベン
ゾ〔b〕チエニル基、4−キノロニル基(例えば、2−
(4−キノロニル)基など)などが特に好ましい。4−
キノロニル基は4−位がオキソ基で置換されたキノリル
基である。
【0022】一般式(A)において、R4 は水素原子、
置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換されてい
てもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル
基、シアノ基、−COOR6 (R6 は水素原子、置換さ
れていてもよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよ
い環状炭化水素基またはアラルキル基を示す)または−
CONR7 8 (R7 ,R8 は同一または相異なる水素
原子、置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換さ
れていてもよい環状炭化水素基またはアラルキル基を示
す)を示す。該C1-6 アルキル基、該アリール基、該ア
ラルキル基としては、R1 ,R2 におけるものと同様の
ものが、環状炭化水素基としては、R3 における環状炭
化水素基と同様のものが用いられる。該C1-6 アルキル
基、該アリール基、該アラルキル基は、R1 ,R2 にお
けると同様に、該環状炭化水素はR3 におけると同様に
適当な置換基を1個以上、好ましくは1個〜3個有して
いてもよく、該置換基としてはR1 、R2 、R3 で説明
した置換基と同様のものが挙げられる。R4 としては例
えば−COOR6 または−CONR7 8 などが好まし
く、なかでもR6 が水素原子、カルボキシル基または
N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
する5ないし10員の複素環基で置換されていてもよい
1-6 アルキル基、C3-7 シクロアルキル基若しくはC
7-15アラルキル基であるもの、R7 およびR8 がそれぞ
れ水素原子、C1-6 アルキル基、C6-14アリール基であ
るものが好ましく、更にはR6 がキノリル基で置換され
たC1-6 アルキル基であるものが特に好ましい。−CO
NR7 8 の好ましい例としてカルバモイル基あるいは
1-6 アルキル基で置換されたカルバモイル基がある。
【0023】一般式(A)において、R5 は水素原子、
置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換されてい
てもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル
基または−X1 9 (X1 は−O−、−NR10−または
−S−示し、R9 ,R10は同一または相異なる水素原
子、置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換され
ていてもよいアリール基または置換されていてもよいア
ラルキル基を示す)を示す。R5 ,R9 ,R10における
1-6 アルキル基、アリール基、アラルキル基として
は、R1 ,R2 におけるものとそれぞれ同様のものが用
いられ、該アリール基、該アラルキル基としては、
1 、R2 におけると同様に適当な置換基を1個以上、
好ましくは1個〜3個有していてもよく、該置換基とし
てはR1 ,R2 で説明した置換基と同様のものが用いら
れる。R5 としては、例えば水素原子、置換されていて
もよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよいアリー
ル基などが好ましい。なかでも、水素原子、C1-6 アル
キル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、イソブチル基など)またはC1-3 アルキレ
ンジオキシ基で置換されていてもよいC6-14アリール基
(例えば、フェニル基など)であるものが好ましい。
【0024】本発明の化合物〔A〕としては、特に一般
式(A)において、nは1〜3の整数を示し、R1 は水
素原子、C1-6 アルキル基またはC1-6 アルコキシ基も
しくはC1-6 アルキルチオ基で置換されていてもよいC
7-15アラルキル基を示し、R2 は水素原子またはC1-6
アルキル基を示し、QR3 がC1-6 アルキル基、C3-7
シクロアルキル基、C1-6 アルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基、およびフェニル基から成る群
から選ばれるもので置換されていてもよいC6-14アリー
ル基、またはC1-6 アルキル基、C1-6 アルコキシ基、
オキソ基およびヒドロキシル基から成る群から選ばれる
もので置換されていてもよいN,O,Sから選ばれるヘ
テロ原子を1ないし4個含有する5ないし13員の芳香
族複素環基を示し、R4 は−COOR61(R61は水素原
子、カルボキシル基またはN,O,Sから選ばれるヘテ
ロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の複素環
基で置換されてもよいC1-6 アルキル基、C3-7 シクロ
アルキル基またはC6-15アラルキル基を示す)または−
CONR7181(R71およびR81はそれぞれ水素原子、
1-6 アルキル基またはC6-14アリール基を示す)を示
し、R5 が水素原子、C1-6 アルキル基またはC1-3
ルキレンジオキシ基で置換されていてもよいC6-14アリ
ール基であるものが好ましく、特にR3 のN,O,Sか
ら選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし
13員の芳香族複素環基がピリジル基、キノリル基、キ
ノリン−N−オキシド−2−イル基、キノリン−N−オ
キシド−3−イル基、ベンゾフラニル基、ベンゾ〔b〕
チエニル基およびチエニル基から成る群から選ばれるも
のであり、R61のN,O,Sから選ばれるヘテロ原子を
1ないし4個含有する5ないし10員の複素環基がキノ
リル基であるものが好ましい。より具体的には、2,4
(1H,3H)−ジオキソ−6−エトキシカルボニル−
7−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5
−(4−トリル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3
−酢酸またはその塩、2,4(1H,3H)−ジオキソ
−6−エトキシカルボニル−7−メチル−1−(2−メ
トキシベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリ
ド〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸またはその塩、
2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−
〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピリ
ミジン−3−酢酸エチルエステルまたはその塩、2,4
(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7−イソ
プロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−〔2−
(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピリミジン
−3−酢酸またはその塩、2,4(1H,3H)−ジオ
キソ−6−カルボキシ−7−イソプロピル−1−(2−
メチルチオベンジル)−5−〔2−(4−キノロニ
ル)〕ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸また
はその塩が特に好ましい化合物である。
【0025】本発明の化合物〔A〕の塩としては、とり
わけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。このよ
うな塩としては、例えば無機酸(例えば塩酸、リン酸、
臭化水素酸、硫酸など)との塩、あるいは有機酸(例え
ば酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、
コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、安
息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など)
との塩などが用いられる。さらに本発明の化合物〔A〕
が−COOHなどの酸性基を有している場合、化合物
〔A〕は、無機塩基(例えばナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属またはアル
カリ土類金属など、アンモニアなど)または有機塩基
(例えばトリエチルアミンなどの炭素数1〜8個のアル
キル基を有するトリアルキルアミンなど)と塩を形成し
てもよい。
【0026】本発明の化合物〔A〕の製造のための原料
化合物の塩としては、例えば無機酸(例えば塩酸、リン
酸、臭化水素酸、硫酸など)との塩、あるいは有機酸
(例えば酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイ
ン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸
など)との塩などが用いられる。さらに原料化合物が−
COOHなどの酸性基を有している場合、無機塩基(例
えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
などのアルカリ金属またはアルカリ土類金属など、アン
モニアなど)または有機塩基(例えばトリエチルアミン
などの炭素数1〜8個のアルキル基を有するトリアルキ
ルアミンなど)と塩を形成してもよい。
【0027】本発明化合物〔A〕およびその塩は、自体
公知の方法により容易に製造できるが、代表的な方法と
しては以下の7つの方法が挙げられる。 〔製造方法−1〕 C1-6 アルキルアミン、アリールアミンまたはアラルキ
ルアミンから合成した式R1'NHCONH2 (R1'は各
々置換されてもよいC1-6 アルキル基、アリール基また
はアラルキル基を示す)で示される尿素誘導体(i)
を、シアノ酢酸誘導体と塩基存在下適当な溶媒中、例え
ばエチルアルコール中で、通常2〜200時間、好まし
くは24〜100時間加熱(80〜120℃)して、1
−C1-6 アルキル置換、1−アリール置換または1−ア
ラルキル置換の6−アミノピリミジン−2,4(1H,
3H)−ジオン誘導体(ii)を得る。これをハロゲン化
酢酸エステル誘導体またはハロゲン化プロピオン酸エス
テル誘導体と塩基存在下適当な溶媒中、例えばジメチル
アセトアミドあるいはジメチルホルムアミド中室温また
は加温(40〜70℃)下で、通常4〜96時間、好ま
しくは12〜24時間撹拌して、式(I′) で示される6
−アミノ−2,4(1H,3H)−ジオキソピリミジン
−3−酢酸エステル誘導体または6−アミノ−2,4
(1H,3H)−ジオキソピリミジン−3−プロピオン
酸エステル誘導体とする。得られる誘導体(I′) を、ハ
ンシュの合成法〔A.Hantzsch,Ann. Chem., 215,1
(1882)〕に従い、アリールアルデヒドおよびβ−
ケトエステルと適当な溶媒、例えばエチルアルコール中
で通常2〜240時間、好ましくは12〜120時間加
熱還流(80〜100℃)して、あるいは予めクネベナ
ーゲル (Knoevenagel )縮合反応〔 T.Yamamori, Y.Hir
amatsu, k.Sakai and I.Adachi,Tetrahedron, 41
913(1985)〕によりアリールアルデヒドおよび
βケトエステルとの脱水縮合誘導体を合成し、これと誘
導体(I′) を適当な溶媒、例えばトルエン中で通常2〜
240時間、好ましくは12〜120時間加熱還流(1
00〜130℃)して、5,8−ジヒドロピリド〔2,
3−d〕ピリミジン−2,4−ジオン誘導体(B1)と
する。これを適当な酸化剤、例えば酢酸中亜硝酸ナトリ
ウムにて酸化して本発明化合物(A1)を得る。さらに
必要により該化合物(A1)を、適当な溶媒中(例えば
メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンなど)でアルカリ加水分解して化合物(A2)とす
る。該アルカリ加水分解は適当な塩基触媒(例えば水酸
化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど)
を用いて室温または加温(例えば40〜100℃)下で
通常2〜48時間、好ましくは2〜24時間攪拌して行
うことができる。以上の製造方法の反応をまとめて化
に示す。化24の式において、R1'以外は前記と同意
義を示す。
【0028】
【化24】
【0029】〔製造方法−2〕 6−アミノ−2,4(1H,3H)−ジオキソピリミジ
ン−3−酢酸エステル誘導体(I′)を、Y. Tominaga
らの報告〔Chim. Pharm. Bull., 32,122(198
4)〕と類似の方法に従い、3,3−ビスメチルチオ誘
導体とジメチルホルムアミド中で、通常1〜12時間、
好ましくは2〜6時間加熱(100〜150℃)して、
ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−2,4−ジオン誘導
体(C1) とする。これに式R3 QH(R3 およびQは
前記と同義を示す)で示される求核試薬を適当な溶媒中
(例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドなど)、室温ま
たは加熱(40〜100℃)下、通常は2〜120時
間、好ましくは2〜24時間攪拌して反応させ、本発明
化合物(A1)を製造する。さらに必要により、適当な
溶媒中(例えばメタノール、エタノール、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンなど)でアルカリ加水分解して化合
物(A2)とする。該アルカリ加水分解は適当な塩基触
媒(例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化
カリウムなど)を用いて室温または加温(例えば40〜
100℃)下で通常は2〜48時間、好ましくは2〜2
4時間攪拌して行うことができる。以上の反応をまとめ
て化25に示す。化25の式において、R1'は各々置換
されていてもよいC1-6 アルキル基、アリール基または
アラルキル基を示し、その他の記号は前記と同意義を示
す。
【0030】
【化25】
【0031】〔製造方法−3〕 1−C1-6 アルキル置換、1−アリール置換または1−
アラルキル置換の6−アミノピリミジン−2,4(1
H,3H)−ジオン誘導体(ii)を、前述のハンシュの
合成法〔A.Hantzsch,Ann. Chem., 215,1(188
2)〕に従い適当な溶媒(例えばジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドあるいはジメチルホルムアミ
ド)中、あらかじめアルデヒド誘導体(例えばキノリン
−2−カルボキシアルデヒドなど)とβ−ケトエステル
誘導体(例えばイソブチリル酢酸エチルエステル、イソ
ブチリル酢酸(2−シアノエチル)エステルなど)を適
当な溶媒中(例えばトルエン、ベンゼンなど)で適当な
触媒(ピロリジンと酢酸あるいはピペリジンと酢酸な
ど)の存在下に通常0.5〜1時間加熱還流(例えば1
00〜120℃)して合成した脱水縮合誘導体と加熱
(例えば40〜120℃)下に通常は0.5〜4時間、
好ましくは0.5〜1時間攪拌して、誘導体(D1)と
する。得られる誘導体を適当な溶媒(例えば酢酸など)
中、通常は0.25〜24時間、好ましくは1〜12時
間適当な酸化剤(例えば酢酸中亜硝酸ナトリウムなど)
にて酸化して誘導体(D2)とし、ハロゲン化酢酸エス
テル誘導体あるいはハロゲン化プロピオン酸エステル誘
導体と塩基(例えば水素化ナトリウム、炭酸カリウムな
ど)存在下適当な溶媒中(例えばジメチルアセトアミド
あるいはジメチルホルムアミドなど)室温もしくは加温
下に(例えば40〜120℃)通常は0.5〜12時
間、好ましくは0.5〜2時間攪拌して、本発明の化合
物である3位酢酸あるいはプロピオン酸エステル誘導体
(A1)とする。さらに必要により、適当な溶媒中(例
えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなど)でアルカリ加水分解して化合物(A2)
とする。該アルカリ加水分解は適当な塩基触媒(例えば
水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムな
ど)を用いて室温または加温(例えば40〜100℃)
下で通常2〜12時間攪拌して行うことができる。以上
の反応をまとめて化26に示す。化26の式において、
1'は各々置換されていてもよいC1-6 アルキル基、ア
リール基またはアラルキル基を示し、その他の記号は前
記と同意義を示す。
【0032】
【化26】
【0033】〔製造方法−4〕 ここには、本発明の化合物における置換基を変化させる
例を示す。5−(2−キノリル)−6−(2−シアノエ
トキシカルボニル)誘導体(E1)を適当な溶媒中(例
えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなど)、適当な弱塩基(例えば炭酸カリウム水
溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液など)の存在下、室温
または加温(例えば40〜100℃)下で通常は0.5
〜12時間、好ましくは0.5〜2時間攪拌して6−カ
ルボキシ誘導体(E2)とする。これを適当な溶媒(例
えば塩化メチレン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ン、トルエンなど)に溶解させ、大過剰(例えば10当
量)の塩化チオニルを加えて通常は5〜120分間、好
ましくは5〜60分間加熱還流(例えば40〜120
℃)して反応させた後、未反応の塩化チオニルを除きつ
つ蒸発乾固させる。得られる残渣を適当な溶媒(例えば
アセトニトリル、テラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
チルアセトアミドなど)に溶解させ、適当な弱塩基(例
えば炭酸カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液な
ど)を加えて室温または加温(例えば40〜100℃)
下で通常は2〜48時間、好ましくは2〜24時間攪拌
して4−キノロニル誘導体(A3)を製造する。さらに
必要により該誘導体を適当な溶媒中(例えばメタノー
ル、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
ど)でアルカリ加水分解して化合物(A4)とする。該
アルカリ加水分解は適当な塩基触媒(例えば水酸化ナト
リウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど)を用い
て室温または加温(例えば40〜100℃)下で通常2
〜12時間攪拌して行うことができる。以上の反応をま
とめて化27に示す。化27の式においてR2 ′は各々
置換されていてもよいC1-6 アルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基を示し、その他の記号は前記と同意義
を示す。
【0034】
【化27】
【0035】〔製造方法−5〕 1−(2,4−ジメトキシベンジル)誘導体(F1)を
適当な溶媒(例えばアセトン水溶液またはアセトニトリ
ル水溶液など)に溶解させ、適当な酸化剤(例えば硝酸
セリウムアンモニウム(CAN)など)を加えて、室温
または加温(例えば40〜60℃)下で通常は0.5〜
2時間、好ましくは0.5〜1時間攪拌するか、または
トリフルオロ酢酸(TFA)中加熱(40〜80℃)
下、通常は1〜12時間、好ましくは2〜6時間攪拌し
て1位水素誘導体(F)を合成する。該誘導体は、適当
な溶媒(例えばジメチルアセトアミド、ジメチルホルム
アミド、アセトン、テトラヒドロフランなど)中、適当
な塩基(例えば水素化ナトリウム、炭酸カリウムなど)
の存在下、ハロゲン化低級アルキル誘導体(例えば、よ
う化メチルなど)、ハロゲン化アラルキル誘導体(例え
ば置換塩化ベンジル誘導体、置換臭化ベンジル誘導体な
ど)などと通常は0.5〜4時間、好ましくは0.5〜
2時間攪拌して反応させ、化合物(A)を製造する。さ
らに必要により該誘導体を適当な溶媒中(例えばメタノ
ール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
ど)でアルカリ加水分解して化合物(Aa)とする。該
アルカリ加水分解は適当な塩基触媒(例えば水酸化ナト
リウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど)を用い
て室温または加温(例えば40〜100℃)下で攪拌し
て行うことができる。以上の反応をまとめて化28に示
す。化28の式において、各記号は前記と同意義を示
す。
【0036】
【化28】
【0037】〔製造方法−6〕 ここには本発明の化合物のうち、6位の置換基が−CO
OR6 ′(R6 ′は置換されていてもよいC1-6 アルキ
ル基、置換されていてもよい環状炭化水素基または置換
されていてもよいアラルキル基を示す) である化合物の
製造方法を示す。6位の置換基がカルボキシル基である
本発明の化合物(A9)を適当な溶媒(例えばジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)中で、必要
により適当な弱塩基(例えば炭酸カリウム、トリエチル
アミン、炭酸水素ナトリウムなど)の存在下、ハロゲン
化アルキル、ハロゲン化環状炭化水素あるいはハロゲン
化アラルキル誘導体(例えば臭化エチル、臭化イソブチ
ル、臭化ベンジルなど)を加えて、室温または加温(例
えば40〜100℃)下で通常は2〜48時間、好まし
くは2〜24時間攪拌して6−カルボン酸エステル誘導
体(A10)とする。得られた誘導体は、さらに必要に
より適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなど)中でアルカリ加水分
解するか、適当な溶媒(例えば塩化メチレンなど)中で
酸加水分解して化合物(A11)とする。該アルカリ加
水分解は適当な塩基触媒(例えば水酸化ナトリウム、水
酸化リチウム、水酸化カリウムなど)を用いて室温また
は加温(例えば40〜100℃)下で通常は2〜48時
間、好ましくは2〜24時間攪拌して行うことができ
る。また、酸加水分解は、適当な酸(例えばトリフルオ
ロ酢酸)を触媒量または過剰に用いて室温または加温
(例えば40〜100℃)下で通常は2〜48時間、好
ましくは2〜6時間攪拌して行うことができる。以上の
反応をまとめて化29に示す。化29の式において、各
記号は前記と同意義を示す。
【0038】
【化29】
【0039】〔製造方法−7〕 ここには本発明の化合物相互間での置換基を変化させる
例を示す。本発明の化合物である1位が水素の誘導体
(A12)を適当な溶媒(例えば塩化メチレン、トルエ
ンなど)中で過剰の塩化チオニル(通常は5〜20当
量、好ましくは5〜10当量)とともに室温または加温
(例えば40〜60℃)しながら通常は0.5〜2時
間、好ましくは0.5〜1時間攪拌する。反応液を減圧
下に濃縮乾固して得られる残渣を再度適当な溶媒(例え
ば塩化メチレンなど)に溶解させ、難溶物を適当な方法
(例えばセライトによるろ過)で除いた後、ろ液を濃縮
乾固して誘導体(H1)を得る。ここで原料などが残留
している場合には適当な溶媒(例えば酢酸エチルなど)
で洗浄する。得られた誘導体(H1)を適当な溶媒(例
えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ア
セトニトリルなど)に溶解させ、適当なハロゲン化アル
キル誘導体、ハロゲン化アリール誘導体あるいはハロゲ
ン化アラルキル誘導体(例えば塩化2−メチルチオベン
ジル、塩化2,3−ジメトキシベンジルなど)と(通常
は1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量)および適当
な塩基(例えば炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、水素
化ナトリウムなど)の存在下(通常は1〜3当量、好ま
しくは1.5〜2当量)、室温または加温(通常は40
〜100℃、好ましくは40〜60℃)して攪拌する
(通常は2〜48時間、好ましくは24〜48時間)。
得られた誘導体(H2)は、必要により精製(例えばシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製)した
後、適当な溶媒(例えばアセトニトリル、ジメチルアセ
トアミドなど)に溶解させ、過剰(通常は5〜30当
量、好ましくは5〜10当量)の求核試薬(例えば2N
炭酸カリウム水溶液、アンモニア水、アミン類など)を
加えて室温または加温(通常は40〜120℃、好まし
くは40〜80℃)下に攪拌して(通常は1〜6時間、
好ましくは1〜2時間)反応させ、化合物(A13)と
する。以上の反応をまとめて化30に示す。化30の式
において、各記号は前記と同意義を示す。
【0040】
【化30】
【0041】〔製造方法−1〕および〔製造方法−2〕
において、R1 が水素である化合物〔A:R1 =H〕
は、原料化合物R1'NH2 (R1'は前記と同義を示す)
をR1"NH2 (R1"はアンモニアの保護基を示す)で表
される化合物に代えて同様の反応を行い、反応工程中ま
たは反応終了後に適宜R1"で表される保護基を除去する
ことにより製造できる。〔製造方法−3〕において、R
1 が水素である化合物〔A:R1 =H〕は、原料化合物
(ii)のR1'(R1'は前記と同義を示す)をR1"(R
1"は前記と同義を示す)に代えて同様の反応を行い、反
応工程中または反応終了後に適宜R1"で表される保護基
を除去することにより製造できる。R1"NH2 として
は、自体公知のものを自体公知の方法で製造して用いる
ことができるし、あるいは市販のものを使用してもよ
い。該保護基の除去方法としては、それ自体公知または
それに準じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、酸
化剤、還元剤、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジ
ン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラ
ブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで
処理する方法が用いられる。原料化合物であるC1-6
ルキルアミン、アリールアミンおよびアラルキルアミン
などはそれ自体公知あるいはそれに準じる方法によって
製造することができる。
【0042】かくして得られる化合物〔A〕またはその
塩は、例えば再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの
通常の分離手段により単離、精製することができる。か
くして化合物〔A〕が遊離体で得られた場合には、自体
公知の方法あるいはそれに準じる方法によって塩に変換
することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知
の方法あるいはそれに準じる方法により、遊離体または
他の塩に変換することができる。化合物〔A〕またはそ
の塩が光学活性体である場合は、通常の光学分割手段に
よりd体、l体に分離することができる。
【0043】本発明の化合物〔A〕またはその塩は、優
れたエンドセリン受容体拮抗作用を有しているので、温
血動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ニワト
リ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウシ、サル、ヒトな
ど)に対するエンドセリン受容体拮抗剤として用いるこ
とができる。更に、本発明の化合物〔A〕またはその塩
は、優れたエンドセリン受容体拮抗作用を有することに
より、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、腎不全などに対する
予防および/または治療剤として用いることができる。
本発明の化合物〔A〕またはその塩は、安全で低毒性な
化合物である。
【0044】本発明化合物〔A〕をエンドセリン受容体
拮抗剤として、また急性腎不全、心筋梗塞、高血圧、脳
梗塞、狭心症、動脈硬化、肝障害、肺高血圧症、気管支
喘息、臓器の手術または移植時におこる臓器の機能低下
などに対して予防・治療薬として使用する場合は、経口
投与若しくは非経口投与いずれでも可能である。通常は
錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤など固形製剤として経
口投与されるか、静脈内、皮下、筋肉内などに注射剤、
座薬若しくは舌下錠などとして非経口投与される。投与
量は、症状の程度;患者の年齢、性別、体重、感受性
差;投与の時期;間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類;
有効成分の種類などによって異なり、特に限定されない
が、通常成人1日あたり約0.1〜500mg、好まし
くは約1〜100mgであり、更に好ましくは5〜50
mgであり、これを通常1日1〜4回に分けて投与す
る。
【0045】本発明化合物は、薬学的に許容される担体
と配合し、錠剤,カプセル剤,顆粒剤,散剤などの固形
製剤、シロップ剤または注射剤などの液状製剤として経
口または非経口的に投与することができる。上記薬学的
に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種
有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤におけ
る賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における
溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛
化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐
剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用い
ることもできる
【0046】上記賦形剤の好適な例としては、例えば乳
糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロー
ス、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。上記滑沢剤の好
適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが
挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例えば結
晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げ
られる。上記崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプ
ン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、
カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられ
る。上記溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、ア
ルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ
油、トウモロコシ油などが挙げられる。上記溶解補助剤
の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベ
ンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロ
ール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン
酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0047】上記懸濁化剤の好適な例としては、例えば
ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン
酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロースなど親水性高分子などが挙げられ
る。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナト
リウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられ
る。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げら
れる。上記無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジ
ルアルコールなどが挙げられる。上記防腐剤の好適な例
としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロ
ロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコ
ール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。上
記抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アス
コルビン酸などが挙げられる。本発明化合物に、懸濁化
剤、溶解補助剤、安定化剤、等張化剤、保存剤などを添
加し、常法により静脈、皮下、筋肉内注射剤とする。そ
の際、必要により常法により凍結乾燥製剤とすることも
可能である。
【0048】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明をより詳細に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。 〔参考例1〕2−メトキシベンジル尿素(式(1)) の製造
【化31】 2−メトキシベンジルアミン(13.7g、0.1モ
ル)を含む水溶液(13ml)に、室温下希硫酸(濃硫酸
2.8mlおよび精製水6.7mlより予製)を滴下した。
滴下終了後、反応液にシアン酸ナトリウム(7.65
g、0.12モル)を含む水溶液(70ml)を室温下1
5分間かけて滴下した。得られた反応懸濁液を80℃で
1時間加熱した。反応液を冷却し、析出した結晶をろ取
し、エタノールから再結晶して無色プリズム晶、17g
(収率94%)を得た。
【0049】〔参考例2〕6−アミノ−1−(2−メトキシベンジル)ピリミジン
−2,4(1H,3H)−ジオン(式(2)) の製造
【化32】 参考例1で得られた化合物(10.8g、60ミリモ
ル)をシアノ酢酸エチル(7.0g、62ミリモル)お
よびナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、1
2.0g、62ミリモル)とエタノール(100ml)中
72時間加熱還流した。冷後反応液を濃縮乾固し、得ら
れた残渣に飽和塩化アンモニウム溶液(50ml)を加え
撹拌した。次いで1規定塩酸でpHを6〜7とし、析出
した沈殿をろ取した。得られた沈殿をエタノールとメタ
ノールの混合溶媒(1:1)から再結晶して、淡黄色プ
リズム晶10.0g(収率68%)を得た。得られた結
晶の融点は278〜279℃、元素分析値は表1のとお
りであった。
【0050】
【表1】
【0051】〔参考例3〕 2−メトキシベンジルアミンの代わりに各種の置換アミ
ノ化合物を使用し、参考例1および2の方法を繰り返し
式(3)の化合物を得た。こうして得られた化合物を表
2に示す。
【化33】
【0052】
【表2】
【0053】〔参考例4〕6−アミノ−2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−
(2−メトキシベンジル)ピリミジン−3−酢酸エチル
エステル(式(4)) の製造
【化34】 参考例2で得られた化合物(6.65g,27ミリモ
ル)をジメチルホルムアミド(500ml)中、ブロモ酢
酸エチル(15.0g,90ミリモル)および炭酸カリ
ウム(16.6g,120ミリモル)と60℃で72時
間撹拌した。冷後反応液を濃縮乾固し、得られた残渣に
飽和塩化アンモニウム溶液(30ml)と酢酸エチル(5
0ml)を加え撹拌した。有機層を分取し、水層を酢酸エ
チル(50ml)で抽出し、有機層を合わせて乾燥した。
溶媒を減圧下に溜去して得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、黄色アモルファス3.
5g(収率39%)を得た。得られた該黄色アモルファ
ス状化合物のNMRスペクトルは下記のとおり。1 H−NMR(200MHz,CDCl3 )δppm :1.2
7(3H,t),3.93(3H,S),4.21(2H,q),4.70(2H,S),4.91
(1H,S),5.12(2H,S),5.31(2H,S),6.91〜7.03(2H,m),
7.27〜7.40(1H,m),7.50〜7.55(1H,m).
【0054】〔参考例5〕5,8−ジヒドロ−2,4(1H,3H)−ジオキソ−
6−エトキシカルボニル−7−イソプロピル−1−(2
−メトキシベンジル)−5−(4−トリル)ピリド
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステル
(式(5)) の製造
【化35】 参考例4で得られた化合物(0.5g、1.5ミリモ
ル)をエタノール(10ml)中、p−トルアルデヒド
(0.54g、4.5ミリモル)およびイソブチリル酢
酸エチル(0.71g、4.5ミリモル)と90時間加
熱還流した。冷後反応液の溶媒を減圧下に溜去して得ら
れる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、黄色アモルファス0.2g(収率23%)を得た。
得られた該黄色アモルファス状化合物のNMRスペクト
ルは下記のとおり。1 H−NMR(200MHz,CDCl3 )δppm :0.8
0(3H,d),1.06(3H,d),1.25(3H,t),1.26(3H,S),2.25
(3H,S),3.58(1H,m),3.96(3H,S),4.12(2H,q),4.22(2
H,q),4.62(1H,d),4.72(1H,d),5.07(1H,S),5.22(1H,
d),5.32(1H,d),6.40(1H,S),6.90〜7.50(8H,m).
【0055】〔参考例6〕 参考例5に記載した方法を繰り返すが、p−トルアルデ
ヒドの代わりに各種のアルデヒドとイソブチリル酢酸エ
チルあるいはアセト酢酸エチルを用いた。こうして得ら
れた化合物(式6)を下記の表3にまとめて示す。
【0056】
【表3】
【0057】〔参考例7〕5,8−ジヒドロ−2,4(1H,3H)−ジオキソ−
6−エトキシカルボニ ル−7−イソプロピル−1−(2
−メトキシベンジル)−5−(4−トリル)ピリド
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸(式(7)) の製
【化36】 参考例5で得られた化合物(0.2g,0.35ミリモ
ル)をメタノール(20ml)に溶解させ、2規定水酸化
ナトリウム水溶液(2ml)を加えて、室温下18時間撹
拌した。反応液の溶媒を減圧下に濃縮後、1規定塩酸に
てpH2〜3とし、酢酸エチルで抽出して黄色油状物
0.13g(収率68%)を得た。
【0058】〔参考例8〕 参考例6に記載した化合物について、参考例7に記載し
た方法を繰り返す。こうして得られた化合物(式8)を
次の表4に記載する。
【0059】
【表4】
【0060】〔参考例9〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(2−シアノエ
トキシカルボニル)−7−イソプロピル−1−(2−メ
トキシベンジル)−5−(2−キノリル)ピリド〔2,
3−d〕ピリミジン(式(9)) の製造
【化37】 参考例2で得られた化合物(3.9g,16ミリモル)
をジメチルスルホキシド(23ml)中、キノリン−2−
カルボキシアルデヒドとイソブチリル酢酸(2−シアノ
エチル)エステルとの脱水縮合反応で得られた化合物
(6.1g,19ミリモル)と125℃で25分間攪拌
した。冷却後反応液を氷水にあけ、褐色結晶を得た。こ
の粗結晶を濾取し、酢酸エチルに溶解させ、この溶液を
水洗すると淡灰色粉末4.3g(収率49%)を得た。
得られた化合物(4.3g,7.8ミリモル)を酢酸
(50ml)に溶解させ、亜硝酸ナトリウム(5.9g)
を加えて、室温下15分間攪拌した。反応液を氷水にあ
け、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥後、溶媒を減
圧下に留去して得られた残差をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、黄色アモルファス4.1g(収
率47%)を得た。このものの元素分析値は表5に示す
とおりで、NMRスペクトル、IRスペクトルは下記の
とおり。
【0061】
【表5】
【0062】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :1.14(6H,d),2.12(2H,t),3.15(1H,m),
3.89(3H,s), 3.94(2H,t), 5.61(2H,s), 6.80〜6.96(3H,
m), 7.21(1H,td), 7.53(1H,d), 7.59(1H,td), 7.72(1H,
td), 7.88(1H,d), 8.04(1H,d), 8.22(1H,d), 8.77(1H,
s) . IR(KBr):3452, 3196, 3068, 2974, 2254, 173
6, 1715, 1603,1572, 1497 cm -1 .
【0063】〔参考例10〕 原料化合物を変えて参考例9に記載された方法を繰り返
し、式(10)の化合物を合成した。得られた化合物を
表6に記載した。
【0064】
【表6】
【0065】〔参考例11〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチルチオ−6
−エトキシカルボニル−7−イソプロピル−1−(2−
メトキシベンジル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−
3−酢酸エチルエステル(式(11)) の製造
【化38】 イソブチリール酢酸エチルエステル(0.48g)を含
むメタノール溶液(5ml)に氷冷下にナトリウムメトキ
シドのメタノール溶液(28%、0.58g)を加え
た。10分間同条件下で攪拌後、二硫化炭素(0.18
ml)を滴下した。滴下終了後さらに10分間攪拌した。
次いでジメチル硫酸(0.75ml)を加えて室温に戻
し、15分間攪拌した。反応混合物を水(30ml)にあ
け5分間攪拌後イソプロピルエーテルで抽出して、黄色
オイル(0.40g)を得た。これをジメチルホルムア
ミド(10ml)中、参考例4で得られた化合物(0.5
0g,1.5ミリモル)および炭酸カリウム(0.31
g)と150℃で5時間攪拌した。冷後反応液を濃縮乾
固し、得られた残渣に飽和塩化アンモニウム溶液(20
ml)と酢酸エチルエステル(20ml)を加えて攪拌し
た。水層を酢酸エチル(20ml)で抽出し、有機層を合
わせて乾燥した。溶媒を減圧下に留去して得られた残差
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色
アモルファス0.06g(収率8%)を得た。得られた
黄色アモルファス状化合物のNMRスペクトル、質量分
析(MS)スペクトルは下記のとおり。
【0066】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :1.28(3H,t),1.35(6H,d),1.41(3H,t),
2.21(3H,s), 4.40〜4.6(1H,m), 3.86(3H,s), 4.20(2H,
q), 4.40(2H,q), 4.84(2H,s), 5.59(2H,s), 6.7〜7.0
(3H,m), 7.15〜7.3(1H,m). MS,m/z: 530(MH)+
【0067】〔参考例12〕1,3,7,13−テラオキソ−1,2,3,4,7,
13−ヘキサヒドロ− 6−イソプロピルピリミド
〔4”,5”:6’,5’〕ピリド〔3’,4’:4,
3〕ピロロ〔1,2−a〕キノリン−3−酢酸エチルエ
ステル(式(12))の製造
【化39】 後述の実施例17で得られた化合物番号16の化合物
(1.10g,2.38ミリモル)のジクロロメタン
(100ml)溶液に塩化チオニル(0.78 ml ,1
1.89ミリモル)を加え、室温で2時間攪拌した。反
応溶液にトルエン(20ml)を加えた後、減圧下に濃縮
した。得られた残渣をジクロロメタンに溶かしセライト
を添加してろ過し、母液を濃縮して得られた残渣を酢酸
エチルで洗浄して黄色粉末状物質0.30g(収率28
%)を得た。このものの元素分析値は表7に示すとおり
で、NMRスペクトル、IRスペクトルおよび質量分析
(MS)スペクトルは下記のとおり。
【0068】
【表7】
【0069】1H−NMR(500MHz,DMSO−
6 )δppm :1.32-1.41(9H,m), 4.28(2H,q), 4.37(1H,m), 4.82(2H,s), 7.47(1H,t), 7.
78(1H,t), 8.30(1H,d),8.64(1H,s), 8.78(1H,s), 9.19
(1H,d). IR(KBr):1738, 1682, 1642, 1576, 1477, 1396
cm -1 . FAB−MS m/z : 461.1 (MH+ )
【0070】〔参考例13〕1,3,7,13−テラオキソ−1,2,3,4,7,
13−ヘキサヒドロ−6−イソプロピル−4−(2−メ
チルチオベンジル)ピリミド〔4”,5”:6’,
5’〕ピリド〔3’,4’:4,3〕ピロロ〔1,2−
a〕キノリン−3−酢酸エチルエステル(式(13))
の製造
【化40】 参考例12で得られた化合物(0.20g,0.43ミ
リモル)、2−メチルチオベンジル(0.74g,4.
30ミリモル)および炭酸水素カリウム(0.07g,
0.65ミリモル)を含むジメチルホルムアミド(5m
l)を室温で2日間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、ジクロロメタン−飽和食塩水で分
配した。有機層を乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下
に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、黄色粉末状物質0.21g(収率80%)
を得た。このものの融点は 183〜185 ℃、元素分析値は
表8に示すとおりで、NMRスペクトル、IRスペクト
ルおよび質量分析(MS)スペクトルは下記のとおり。
【0071】
【表8】
【0072】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :1.14(6H,d), 1.34(3H,t),2.57(3H,s),
4.23-4.34(3H,m), 4.93(2H,s), 5.76(2H,s), 6.83(1H,
d),7.03(1H,t), 7.22-7.35(2H,m), 7.47(1H,t), 7.77(1
H,t), 8.32(1H,d),8.84(1H,s), 9.18(1H,d). IR(KBr):1725, 1680, 1640, 1578, 1475 cm -1
. FAB−MS m/z : 597.1 (MH+ )
【0073】〔参考例14〕 参考例12で得られた化合物について参考例13に記載
した方法を繰り返し、式(14)の化合物を得た。得ら
れた化合物を表9に記載した。
【化41】
【0074】
【表9】
【0075】〔実施例1〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−エトキシカルボ
ニル−7−メチル−1−(2−メトキシベンジル)−5
−(4−メトキシフェニル)ピリド〔2,3−d〕ピリ
ミジン−3−酢酸エチルエステル(式(15)) の製造
【化42】 参考例4で得られた化合物(2.1g,6.3ミリモ
ル)をエタノール(40ml)中p−アニスアルデヒド
(0.81g,6.0ミリモル)およびアセト酢酸エチ
ル(0.79g,6.1ミリモル)と130時間加熱還
流した。冷後反応液の溶媒を減圧下に溜去して得られる
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、
黄色アモルファス2.6g(収率70%)を得た。得ら
れた該アモルファス化合物(2.3g,4.1ミリモ
ル)を酢酸(50ml)に溶解させ、亜硝酸ナトリウム
(2.0g)を加えて、室温下1時間撹拌した。反応液
を氷水にあけ、酢酸エチル(各100ml,2回)で抽出
した。有機層を乾燥後、溶媒を減圧下に溜去して得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て黄色油状物1.8g(収率77%)を得た。このもの
のNMRスペクトルは下記のとおり。1 H−NMR(200MHz,CDCl3 )δppm :0.9
7(3H,t),1.22(3H,t),2.51(3H,s), 3.84(3H,s), 3.90(3
H,s), 3.98(2H,q), 4.15(2H,q), 4.71(2H,s),5.65(2H,
s), 6.75〜7.61(8H,m).
【0076】〔実施例2〕 実施例1に記載した方法を繰り返すが、p−アニスアル
デヒドの代わりに適当なアルデヒドとアセト酢酸エチル
あるいはイソブチリル酢酸エチルを用いた。こうして得
られた化合物(式16)を表10に記載した。
【0077】
【表10】
【0078】〔実施例3〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(2−シアノエ
トキシカルボニル)−7−イソプロピル−1−(2−メ
トキシベンジル)−5−(2−キノリル)ピリド〔2,
3−d〕ピリミジン−3−酢酸t−ブチルエステル(式
(17)) の製造
【化43】 参考例9で得られた化合物(1.0g,1.9ミリモ
ル)をジメチルホルムアミド(5ml)中、ブロモ酢酸 t
ert.−ブチルエステル(0.88ml, 5.6ミリモル)
および炭酸カリウム(0.76g,5.6ミリモル)と
室温下に40分間攪拌した。反応液に1規定塩酸を加え
pH=1〜2にした後、酢酸エチルと水に分配した。有
機層を乾燥後、溶媒を減圧下に留去して得られた残差を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色ア
モルファス0.51g(収率41%)を得た。このもの
の元素分析値は表11に示すとおりで、NMRスペクト
ル、IRスペクトルは下記のとおり。
【0079】
【表11】
【0080】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :1.15(6H,d),1.40(9H,s),2.14(2H,t),
3.15(1H,m), 3.90(2H,s), 3.94(2H,t), 4.59(2H,s), 5.
69(2H,s),7.22(1H,td), 7.54(1H,d), 7.60(1H,td), 7.7
3(1H,td), 7.88(1H,d), 8.04(1H,d), 8.22(1H,d) . IR(KBr):3452, 2976, 2938, 2364, 2258, 174
2, 1721, 1678, 1603,1574cm-1 .
【0081】〔実施例4〕 原料化合物を変えて実施例3に記載された方法を繰り返
し、式(18)の化合物を合成した。得られた化合物を
表12に記載した。
【化44】
【0082】
【表12】
【0083】〔実施例5〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(2−シアノエ
トキシカルボニル)− 7−イソプロピル−5−(2−キ
ノリル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エ
チルエステル(式(19)) の製造
【化45】 実施例4で得られた化合物(化合物番号10;10.0
g,15.0ミリモル)のアセトン−水(1:1v/
v,600ml)溶液に硝酸第二セリウムアンモニウム
(24.7g,45.0ミリモル)を加え、室温で1時
間攪拌した。反応液を半分量となるまで濃縮して得られ
る残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(Na2
SO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色粉状物4
5.9g(収率46%)を得た。このものの元素分析値
は表13に示すとおりで、NMRスペクトル、IRスペ
クトルは下記のとおり。
【0084】
【表13】
【0085】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :1.21(3H,t),1.35(6H,d),2.17(2H,t),
3.25(1H,m), 3.97(2H,t), 4.15(2H,q), 4.61(2H,s), 7.
53(1H,d),7.61(1H,t), 7.74(1H,t), 7.89(1H,d), 8.05
(1H,d), 8.23(1H,d), 8.56(1H,s). IR(KBr):3424, 3264, 2976, 2362, 1734, 168
0, 1620, 1578,1504cm-1 .
【0086】〔実施例6〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(2−シアノエ
トキシカルボニル)−7−イソプロピル−5−(2−キ
ノリル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エ
チルエステル(式(20)) の製造
【化46】 実施例4で得られた化合物(化合物番号10;9.1
g,13.7ミリモル)のトリフルオロ酢酸(50m
l)溶液を60℃で4時間攪拌した。反応溶液を濃縮し
てトリフルオロ酢酸を除き、得られた残渣を酢酸エチル
−食塩水で分配した。有機層を乾燥(MgSO4 )後、
溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィ−で精製し、上記化合物(式20)を黄色パウダ
−(6.47g,収率92%)として得た。
【0087】〔実施例7〕 実施例5に記載された方法を、実施例4で得られた化合
物番号12の化合物についてを繰り返し、式(21)の
化合物を合成した。
【化47】
【0088】〔実施例8〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(2−シアノエ
トキシカルボニル)−7−イソプロピル−1−メチル−
5−(2−キノリル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン
−3−酢酸エチルエステル(式(22)) の製造
【化48】 実施例5で得られた化合物(1.78g,3.5ミリモ
ル)、ヨウ化メチル(0.98g,6.9ミリモル)お
よび炭酸カリウム(1.42g,10.4ミリモル)の
ジメチルホルムアミド(70ml)溶液を室温で30分間
攪拌した。反応液に1規定塩酸(15ml)を加え、酢酸
エチル−水で分配した。有機層を乾燥(Na2 SO4
後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、黄色泡状物質1.42g
(収率78%)を得た。このものの元素分析値は表14
に示すとおりで、NMRスペクトル、IRスペクトルは
下記のとおり。1 H−NMR(200MHz,CDCl3 )δppm :1.2
1(3H,t),1.39(6H,d),2.14(2H,t), 3.30(1H,m), 3.82(3
H,s), 3.96(2H,t), 4.15(2H,q), 4.65(2H,s),7.50(1H,
d), 7.59(1H,t), 7.73(1H,t), 7.88(1H,d), 8.03(1H,
d), 8.21(1H,d). IR(KBr):3452, 2974, 2364, 1742, 1719, 167
3, 1620, 1601, 1574,1506 cm -1 .
【0089】
【表14】
【0090】〔実施例9〕 原料化合物を変えて実施例8に記載された方法を繰り返
し、1位の置換基の異なる化合物(式(23))を製造
した。こうして得られた化合物を表15に記載した。
【化49】
【0091】
【表15】
【0092】〔実施例10〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−エトキシカルボ
ニル−7−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジ
ル)−5−(4−トリル)ピリド〔2,3−d〕ピリミ
ジン−3−酢酸(式(24))
【化50】 参考例7で得られた化合物(0.13g,0.24ミリ
モル)を酢酸(20ml)に溶解させ亜硝酸ナトリウム
(0.1g)を加えて、室温下1時間撹拌した。反応液
を氷水にあけ、酢酸エチル(各20ml,3回)で抽出し
た。有機層を乾燥後、溶媒を減圧下に溜去して得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
た。得られた粗結晶を酢酸エチル−イソプロピルエーテ
ル(1:2)から再結晶して、黄色粉末状晶0.06g
(収率54%)を得た。この結晶の融点は190〜19
2(分解)℃、元素分析値を表16に示す。NMRスペ
クトル、IRスペクトルは下記のとおり。
【0093】
【表16】
【0094】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :0.89(3H,t),1.08(6H,d),2.25(3H,s),
2.9 〜3.1(1H,m), 3.41(3H,s), 3.90(2H,q), 4.41(2H,
s), 5.53(2H,s), 6.6〜7.2(8H,m) . IR(KBr):3456, 1717, 1671, 1562, 1518, 149
5, 1466, 1386, 1371,1305, 1247cm-1 .
【0095】〔実施例11〕 参考例8で得られた化合物について、実施例10に記載
した方法を繰り返し式(25)の化合物を合成した。得
られた化合物を表17に記載した。
【0096】
【表17】
【0097】〔実施例12〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−エトキシカルボ
ニル−7−メチル−1−(2−メトキシベンジル)−5
−(4−メトキシフェニル)ピリド〔2,3−d〕ピリ
ミジン−3−酢酸(式(26)) の製造
【化51】 実施例2で得られた化合物(化合物番号10;1.5
g,2.6ミリモル)をメタノール(30ml)に溶解さ
せ2規定水酸化ナトリウム水溶液(2.6ml)を加え
て、室温下20時間撹拌した。反応液の溶媒を減圧下に
濃縮後、1規定塩酸にてpH2〜3とし酢酸エチルで抽
出して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製した。得られた粗結晶をイソプロピルアルコ
ールから再結晶して、黄色粉末状晶0.63g(収率4
6%)を得た。このものの融点190〜192℃、元素
分析値は表18に示すとおり、またNMRスペクトル、
IRスペクトルは下記のとおり。
【0098】
【表18】
【0099】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :0.88(3H,t),2.39(3H,s),3.79(3H,s),
3.89(3H,s), 3.92(2H,q), 4.18(2H,s), 5.47(2H,s), 6.
78(1H,t),6.68(1H,d), 6.91(2H,d), 7.01(1H,d), 7.06
(2H,d), 7.20(1H,t). IR(KBr):3450, 1717, 1669, 1609, 1564, 151
8, 1483, 1381, 1278,1247cm-1 .
【0100】〔実施例13〕 実施例2(化合物番号19を除く)、実施例7および実
施例9で得られた化合物を用いて、実施例12に記載し
た方法を繰り返し式(27)の化合物を合成した。得ら
れた化合物を表19に記載した。
【0101】
【表19】
【0102】〔実施例14〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−
(2−キノリル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3
−酢酸(式(28)) の製造
【化52】 実施例4(化合物番号5)で得られた化合物(0.20
g,0.31ミリモル)をメタノール(1.0ml)と
1,4−ジオキサン(2.0ml)の混合溶媒に溶解さ
せ、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.63ml,1.
3ミリモル)を加えて室温下30分間攪拌した。反応液
に1規定塩酸を加えpH=1〜2とし、酢酸エチルと水
に分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥させた
後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をイソプロ
ピルエーテルより結晶化し淡黄色粉末状晶0.12g
(収率71%)を得た。このものの融点は300℃以
上、元素分析値は表20に示すとおり、またNMRスペ
クトル、IRスペクトルは下記のとおり。
【0103】1H−NMR(500MHz,DMSO−
6 )δppm :1.05(6H,d),3.19(1H,m), 3.90(3H,s),
5.55(2H,s), 4.47(2H,s), 6.83(1H,t), 6.93(1H,d), 7.
05(1H,d), 7.24(1H,dd), 7.52(1H,d), 7.65(1H,dd), 7.
77(1H,dd), 7.93(1H,d), 8.02(1H,dd), 8.32(1H,d), 1
2.97(2H,br). IR(KBr):3430, 2980, 1715, 1671, 1576, 149
3, 1464cm-1 .
【0104】
【表20】
【0105】〔実施例15〕 実施例4で得られた化合物について、実施例14に記載
された方法を繰り返し式(29)の化合物を合成した。
得られた化合物を表21に記載した。
【0106】
【表21】
【0107】〔実施例16〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−
(2−キノリル)ピリド〔2,3−d〕ピリミ ジン−3
−酢酸t−ブチルエステル(式(30)) の製造
【化53】 実施例3で得られた化合物(2.9g,4.3ミリモ
ル)をメタノール(130ml)と水(17ml)の混合溶
媒に溶解させ、2規定炭酸カリウム水溶液(8.6ml,
8.6ミリモル)を加えて室温下1時間攪拌した。反応
液に1規定塩酸を加えpH=2〜3とし、酢酸エチルと
水に分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ
た後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色粉末状晶
2.3g(収率87%)を得た。この結晶の融点は30
0℃以上、元素分析値は表22に示すとおり、またNM
Rスペクトル、IRスペクトルは下記のとおり。
【0108】
【表22】
【0109】1H−NMR(200MHz,DMSO−
6 )δppm :1.05(6H,d),1.34(9H,s), 3.19(1H,m),
3.90(3H,s), 4.45(2H,s), 5.54(2H,s), 6.83〜6.92(2H,
m), 7.06(1H,d), 7.24(1H,td), 7.53(1H,d), 7.65(1H,
t), 7.77(1H,t), 7.94(1H,d), 8.04(1H,d), 8.33(1H,
d). IR(KBr):3454, 2972, 2928, 2366, 1719, 167
8, 1605, 1572,1495cm-1 .
【0110】〔実施例17〕 実施例4で得られた化合物その他について、実施例16
に記載された方法を繰り返し式(31)の化合物を合成
した。得られた化合物を表23に記載した。
【0111】
【表23】
【0112】〔実施例18〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−
〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピリ
ミジン−3−酢酸t−ブチルエステル(式(32))
製造
【化54】 実施例16で得られた化合物(500mg,0.82ミ
リモル)をジクロロメタン(20ml)に溶解させ、塩化
チオニル(0.60ml,8.20ミリモル)と30分間
加熱還流した。冷却後、反応液を濃縮して得られた残渣
をジメチルアセトアミド(40ml)に溶解させ、2規定
炭酸カリウム水溶液(3.0ml)と90℃で22時間攪
拌した。冷却後、反応液を氷水にあけ、1規定塩酸を加
えpH=1〜2とし、得られた沈殿を酢酸エチル(15
0ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥
させた後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、淡褐色粉
末190mg(収率37%)を得た。当該粉末をイソプ
ロパノールとイソプロピルエーテルの混合溶媒より再結
晶して、淡褐色粉末状晶40mg(収率8%)を得
た。、この結晶の融点は300℃以上、元素分析値は表
24に示すとおり、またNMRスペクトル、IRスペク
トルは下記のとおり。
【0113】1H−NMR(500MHz,DMSO−
6 )δppm :0.97(3H,d),1.07(3H,d), 1.33(9H,s),
3.46(1H,m), 3.90(3H,s), 4.48(2H,s), 5.52(2H,q), 5.
92(1H,s), 6.80(2H,s), 7.04(1H,d), 7.22(1H,td), 7.2
8(1H,t), 7.44(1H,d), 7.58(1H,td), 8.10(1H,d), 11.8
1(1H,s). IR(KBr):3452, 2974, 1717, 1673, 1638, 160
1, 1570, 1510, 14731473cm-1 .
【0114】
【表24】
【0115】〔実施例19〕 実施例17で得られた化合物その他について、実施例1
8に記載された方法を繰り返し式(33)の化合物を合
成した。得られた化合物を表25に記載した。
【0116】
【表25】
【0117】〔実施例20〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−
〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピリ
ミジン−3−酢酸(式(34)) の製造
【化55】 実施例19で得られた化合物(化合物番号2:0.19
g,0.32ミリモル)をメタノール(2.0ml)とテ
トラヒドロフラン(2.0ml)の混合溶媒に溶解させ、
1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.64ml,1.3ミ
リモル)を加えて、室温下5時間攪拌した。反応液に1
規定塩酸を加えpH=1〜2とし、酢酸エチルとテトラ
ヒドロフランの混合溶媒で抽出した。有機層を飽和食塩
水で洗浄し、乾燥させた後、溶媒を減圧下に留去した。
得られた残渣をメタノールとイソプロピルエーテルの混
合溶媒より再結晶して、無色粉末状晶0.08g(収率
44%)を得た。この結晶の融点は300℃以上、元素
分析値は表26に示すとおり、またNMRスペクトル、
IRスペクトルは下記のとおり。
【0118】
【表26】
【0119】1H−NMR(200MHz,DMSO−
6 )δppm :1.01(3H,d),1.13(3H,d), 3.18(1H,m),
3.90(3H,s), 4.55(2H,q), 5.53(2H,q), 5.92(1H,s), 6.
81〜6.94(2H,m), 7.04(1H,d), 7.24(1H,t), 7.35(1H,
t), 7.47(1H,d), 7.65(1H,t), 8.12(1H,d), 11.90(1H,
S), 13.0(1H,brs). IR(KBr):3444, 2974, 1719, 1676, 1610, 157
4, 1493cm-1 .
【0120】〔実施例21〕 実施例19で得られた化合物その他について、実施例2
0に記載された方法を繰り返し式(35)の化合物を合
成した。得られた化合物を表27に記載した。
【0121】
【表27】
【0122】〔実施例22〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−エトキシカルボ
ニル−7−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジ
ル)−5−〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3
−d〕ピリミジン−3−酢酸t−ブチルエステル(式
(36)) の製造
【化56】 実施例18で得られた化合物(0.35g,0.56ミ
リモル)をジメチルホルムアミド(5.0ml)中、ヨー
ドエタン(0.10g,0.91ミリモル)と室温下1
40分間攪拌した。反応液に1規定塩酸を加えpH=1
〜2にした後、酢酸エチルと水に分配した。有機層を乾
燥後、溶媒を減圧下に留去して得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、淡褐色アモルフ
ァス0.18g(収率49%)を得た。このものの元素
分析値は表28に示すとおり、またNMRスペクトル、
IRスペクトルは下記のとおり。
【0123】
【表28】
【0124】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :0.98(3H,t), 1.08(3H,d),1.19(3H,d),
1.42(9H,s), 3.15(1H,m), 3.88(3H,s), 4.09(2H,t), 4.
61(2H,q),5.64(2H,q), 6.16(1H,s), 6.79〜7.01(3H,m),
7.18〜7.37(3H,m),7.59(1H,td), 8.33(1H,dd). IR(KBr):3450, 2978, 2936, 1721, 1682, 163
8, 1605, 1574,1510,1460cm-1 .
【0125】〔実施例23〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−エトキシカルボ
ニル−7−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジ
ル)−5−〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3
−d〕ピリミジン−3−酢酸(式(37)) の製造
【化57】 実施例22で得られた化合物(0.15g,0.23ミ
リモル)をジクロロメタン(2.0ml)に溶解させ、ト
リフルオロ酢酸(1.0ml)と室温下1時間攪拌した。
反応溶液を減圧下濃縮乾固し、得られた残渣をイソプロ
ピルアルコールとイソプロピルエーテルの混合溶媒から
再結晶して淡黄色粉末状晶0.12g(収率86%)を
得た。この結晶の融点は 214〜216 ℃、元素分析値は表
29に示すとおり、またNMRスペクトル、IRスペク
トルは下記のとおり。1 H−NMR(200MHz,DMSO−d6 )δppm
:0.79(3H,t), 0.99(3H,d),1.13(3H,d), 3.10(1H,m),
3.89(3H,s), 4.00(2H,t), 4.55(2H,q), 5.53(2H,q),
5.92(1H,s), 6.79〜6.92(2H,m), 7.05(1H,d), 7.24(1H,
t), 7.37(1H,t),7.49(1H,d), 7.68(1H,t), 8.13(1H,d),
12.18(1H,br). IR(KBr):3444, 2972, 2936, 1719, 1680, 160
3, 1574, 1492,1462cm-1 .
【0126】
【表29】
【0127】〔実施例24〕 3位の置換基が酢酸のt−ブチルエステル基である化合
物について、実施例23の方法を繰り返し式(38)の
化合物を得た。こうして得られた化合物を表30に示
す。
【0128】
【表30】
【0129】〔実施例25〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−イソブトキシカ
ルボニル−7−イソプロピル−1−(2−メトキシベン
ジル)−5−(2−キノリル)ピリド〔2,3−d〕ピ
リミジン−3−酢酸エチルエステル(式(39)) の製
【化58】 実施例17で得られた化合物(化合物番号1:0.26
g,0.44ミリモル)をジメチルホルムアミド(5.
0ml)中、臭化イソブチル(0.14ml,1.31ミ
リモル)および炭酸カリウム(0.19g,1.36ミ
リモル)と室温下24時間攪拌した。反応液に1規定塩
酸を加えpH=1〜2にした後、酢酸エチルと水に分配
した。有機層を乾燥後、溶媒を減圧下に留去して得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、無色アモルファス0.21g(収率75%)を得
た。このものの元素分析値は表31に示すとおり、また
NMRスペクトル、IRスペクトルは下記のとおり。
【0130】
【表31】
【0131】1H−NMR(200MHz,CDC
3 )δppm :0.66(6H,d), 1.14(6H,d),1.23(3H,t),
1.55(1H,m), 3.14(1H,m), 3.53(2H,d), 3.91(3H,s), 4.
14(2H,q),4.68(2H,s), 5.69(2H,s), 6.86〜7.00(3H,m),
7.21(1H,td), 7.50(1H,d), 7.56(1H,t), 7.71(1H,td),
7.86(1H,d), 8.04(1H,d), 8.19(1H,d). IR(KBr):3456, 2976, 2968, 1721, 1678, 157
4, 1495 cm -1 .
【0132】〔実施例26〕 実施例16および17で得られた化合物について実施例
25に記載された方法を繰り返し、得られた化合物(式
(40))を表32に示す。
【0133】
【表32】
【0134】〔実施例27〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−イソブトキシカ
ルボニル−7−イソプロピル−1−(2−メトキシベン
ジル)−5−(2−キノリル)ピリド〔2,3−d〕ピ
リミジン−3−酢酸(式(41)) の製造
【化59】 実施例25で得られた化合物(0.19g,0.30ミ
リモル)をメタノ−ル(2.0ml)とテトラヒドロフラ
ン(2.0ml)の混合溶媒に溶解させ、2規定水酸化ナ
トリウム水溶液(0.60ml,1.2ミリモル)を加
えて、室温下110分間攪拌した。反応液に1規定塩酸
を加えpH=1〜2にした後、酢酸エチルと水に分配し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥させた後、溶媒
を減圧下に留去した。得られた残渣をイソプロパノ−ル
とヘキサンの混合溶媒より再結晶し、無色粉状晶0.1
1g(収率61%)を得た。この結晶の融点は 224〜22
5 ℃、元素分析値は表33に示すとおり、またNMRス
ペクトル、IRスペクトルは下記のとおり。
【0135】
【表33】
【0136】1H−NMR(200MHz,DMSO−
6 )δppm :0.57(6H,d), 1.03(6H,d),1.38(1H,m),
3.10(1H,m), 3.50(2H,br), 3.90(3H,s), 4.50(2H,s),
5.54(2H,s), 6.83(1H,t), 6.94(1H,d), 7.06(1H,d), 7.
24(1H,t), 7.56(1H,d), 7.65 (1H,t), 7.78(1H,t), 7.9
0(1H,d), 8.02(1H,d), 8.34(1H,d). IR(KBr):3480, 2970, 1717, 1665, 1574, 1466
cm -1 .
【0137】〔実施例28〕 実施例27に記載された方法を実施例2(化合物番号2
7および28)および実施例26で得られた化合物につ
いて繰り返した。こうして得られた化合物(式(4
2))を表34に示す。
【0138】
【表34】
【0139】〔実施例29〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(2−シアノエ
トキシカルボニル)−7−イソプロピル−1−(2−メ
トキシベンジル)−5−(2−キノリル)ピリド〔2,
3−d〕ピリミジン−3−酢酸(式(43)) の製造
【化60】 実施例3で得られた化合物(0.30g,0.45ミリ
モル)をジクロロメタン(3.0ml)に溶解させ、トリ
フルオロ酢酸(1ml)と室温下4.5時間攪拌した。
反応溶液を減圧下濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−で精製し淡黄色粉状晶0.
31gを得た。当該結晶を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒より再結晶して無色粉状晶0.21g(収率78
%)を得た。この結晶の融点は 115〜116 ℃、元素分析
値は表35に示すとおり、またNMRスペクトル、IR
スペクトルは下記のとおり。
【0140】
【表35】
【0141】1H−NMR(200MHz,DMSO−
6 )δppm :1.06(6H,d), 2.50(2H,t),3.78(2H,t),
3.13(1H,m), 3.91(3H,s), 4.50(2H,s), 5.55(2H,s), 6.
84(1H,t), 6.95(1H,d), 7.05(1H,d), 7.21(1H,t), 7.59
(1H,d), 7.67(1H,t), 7.79(1H,t), 7.97 (1H,d), 8.04
(1H,d), 8.35(1H,d). IR(KBr):3438, 2972, 2270, 1719, 1676, 157
4, 1495, 1466 cm -1 .
【0142】〔実施例30〕 実施例4(化合物番号1)および実施例26(化合物番
号10〜12)で得られた化合物について、実施例29
に記載された方法を繰り返した。こうして得られた化合
物(式(44))を表36に示す。
【0143】
【表36】
【0144】〔実施例31〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
−イソプロピル−1−(2−メチルチオベンジル)−5
−〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピ
リミジン−3−酢酸エチルエステル(式(45))の製
【化61】 参考例13で得られた化合物(150mg,0.25ミ
リモル)、2規定炭酸カリウム水溶液(1.25 ml ,
2.50ミリモル)および水(1.5 ml )を含むアセ
トニトリル(15 ml )溶液を50℃で30分間攪拌し
た。反応液に1規定塩酸(5 ml )を加えた後、酢酸エ
チル−飽和食塩水に分配した。有機層を乾燥(MgSO
4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をイソ
プロピルアルコールより結晶化させ、無色粉末83mg
(収率54%)を得た。このものの融点は 167〜170 ℃
であり、元素分析値は表37に示すとおりであった。ま
たNMRスペクトル、IRスペクトル及び質量分析(M
S)スペクトルは下記のとおり。
【0145】
【表37】
【0146】1H−NMR(500MHz,DMSO−
6 )δppm :1.03(6H,d), 1.15(3H,t),2.59(3H,s),
3.16-3.24(1H,m), 4.11(2H,q), 4.59(1H,d), 4.69(1H,
d), 5.53(2H,s), 6.29(1H,s), 6.86(1H,d), 7.09(1H,
t), 7.29(1H,t), 7.41 (1H,d), 7.50(1H,t), 7.63(1H,
d), 7.79(1H,t), 8.21(1H,d), 12.90(1H,bds). IR(KBr):3428, 1721, 1678, 1574, 1491, 1369
cm -1 . FAB−MS m/z : 615.1 (MH+).
【0147】〔実施例32〕 参考例14で得られた化合物について実施例31に記載
した方法を繰り返し、式(46)の化合物を得た。得ら
れた化合物を表38に記載した。
【化62】
【0148】
【表38】
【0149】〔実施例33〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルバモイル−
7−イソプロピル−1 −(2−メトキシベンジル)−5
−〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピ
リミジン−3−酢酸t−ブチルエステル(式(47))
の製造
【化63】 実施例16で得られた化合物(500mg,0.82ミ
リモル)をジクロロメタン(20ml)に溶解させ、塩化
チオニル(0.60ml,8.20ミリモル)と30分間
加熱還流した。冷却後、反応液を濃縮乾固して得られた
残渣をテトラヒドロフラン(5ml)とジメチルアセトア
ミド(20ml)の混合溶媒に懸濁させ、25%アンモニ
ア水(10ml)を加えて室温で15分間攪拌した。反応
液を氷水にあけ、1規定塩酸を加えpH=1〜2とし、
生成した沈殿を酢酸エチル(150ml)で抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥させた後、溶媒を減圧
下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、無色粉末310mg(収率61
%)を得た。当該粉末をイソプロパノールとイソプロピ
ルエーテルの混合溶媒より再結晶して、無色粉末状晶1
70mg(収率33%)を得た。、この結晶の融点は3
00℃以上、元素分析値は表39に示すとおり、またN
MRスペクトル、IRスペクトルは下記のとおり。
【0150】1H−NMR(200MHz,DMSO−
6 )δppm :1.01(3H,d),1.13(3H,d), 1.37(9H,s),
3.20(1H,m), 3.90(3H,s), 4.53(2H,s), 5.53(2H,s), 6.
06(1H,s), 6.83-6.89(2H,m), 7.06(1H,d), 7.23(1H,t
d), 7.32(1H,t), 7.44(1H,d), 7.63(1H,t), 7.75(1H,b
r), 7.95(1H,br), 8.11(1H,d), 11.82(1H,br). IR(KBr):3428, 1721, 1678, 1638, 1605, 157
2, 1512, 1475cm -O.
【0151】
【表39】
【0152】〔実施例34〕 実施例16で得られた化合物について、25%アンモニ
ア水の代わりに70%エチルアミン水溶液を用いて実施
例33に記載した方法を繰り返し、式(48)の化合物
を得た。得られた化合物を表40に記載した。
【化64】
【0153】
【表40】
【0154】〔実施例35〕2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
−イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−
(キノリン−1−オキシド−2−イル)ピリド〔2,3
−d〕ピリミジン−3−酢酸 t−ブチルエステル(式
(49))の製造
【化65】 実施例16で得られた化合物(300mg,0.49ミ
リモル)のジクロロメタン溶液(20ml)にm−クロロ
過安息香酸(0.25g)を加え室温下21時間攪拌し
た。反応液にイソプロピルエーテル(80ml)を加えて
結晶化させ、無色粉末状晶200mg(収率65%)を
得た。この結晶の融点は 176〜178 ℃、元素分析値は表
41に示すとおり、またNMRスペクトル、IRスペク
トルは下記のとおり。1 H−NMR(200MHz,DMSO−d6 )δppm
:1.07(6H,t), 1.34(9H,d),3.33(1H,d), 3.90(3H,m),
4.44(2H,s), 5.53(2H,t), 6.79-6.90(2H,m), 7.05(1H,
d), 7.24(1H,td), 7.43(1H,d), 7.80-7.97(3H,m), 8.12
(1H,d), 8.49(1H,d). IR(KBr):3445, 2974, 2372, 1719, 1673, 157
2, 1460 cm -1 .
【0155】
【表41】
【0156】〔実施例36〕 実施例17で得られた化合物番号15の化合物について
実施例35に記載した方法を繰り返し、式(50)の化
合物を得た。得られた化合物を表42に記載した。
【化66】
【0157】
【表42】
【0158】〔実施例37〕本発明化合物を有効成分とする錠剤の製剤(1) 本発明の実施例19の化合物番号2の化合物100m
g、ラクトース165mg、コーンスターチ25mg、
ポリビニルアルコール4mg、アビセル5mg及びステ
アリン酸マグネシウム1mgより、常法に従い錠剤を作
成する。
【0159】〔実施例38〕本発明化合物を有効成分とする錠剤の製剤(2) 本発明の実施例10の化合物100mg、ラクトース1
65mg、コーンスターチ25mg、ポリビニルアルコ
ール4mg、アビセル5mg及びステアリン酸マグネシ
ウム1mgより、常法に従い錠剤を作成する。
【0160】〔実施例39〕本発明化合物を有効成分とする錠剤の製剤(3) 本発明の実施例12の化合物100mg、ラクトース1
65mg、コーンスターチ25mg、ポリビニルアルコ
ール4mg、アビセル5mg及びステアリン酸マグネシ
ウム1mgより、常法に従い錠剤を作成する。
【0161】〔実施例40〕本発明化合物を有効成分とする錠剤の製剤(4) 本発明の実施例20の化合物100mg、ラクトース1
65mg、コーンスターチ25mg、ポリビニルアルコ
ール4mg、アビセル5mg及びステアリン酸マグネシ
ウム1mgより、常法に従い錠剤を作成する。
【0162】〔実施例41〕本発明化合物を有効成分とする錠剤の製剤(5) 本発明の実施例21の化合物番号9の化合物100m
g、ラクトース165mg、コーンスターチ25mg、
ポリビニルアルコール4mg、アビセル5mg及びステ
アリン酸マグネシウム1mgより、常法に従い錠剤を作
成する。
【0163】〔実施例42〕本発明化合物を有効成分とする注射剤の製剤(1) 本発明の実施例19の化合物番号2の化合物5gを1M
水酸化ナトリウム溶液15mlに溶解させ、0.1M塩
酸にてpH7.6に調整し、注射用蒸留水を加えて全量
を100mlとする。この液を0.22μmのメンブラ
ンフィルターを用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアル
に2mlずつ分注する。これを常法により凍結乾燥し、
100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を得る。
【0164】〔実施例43〕本発明化合物を有効成分とする注射剤の製剤(2) 本発明の実施例10の化合物5gを1M水酸化ナトリウ
ム溶液15mlに溶解させ、0.1M塩酸にてpH7.
6に調整し、注射用蒸留水を加えて全量を100mlと
する。この液を0.22μmのメンブランフィルターを
用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに2mlずつ分
注する。これを常法により凍結乾燥し、100mg/バ
イアルの凍結乾燥注射剤を得る。
【0165】〔実施例44〕本発明化合物を有効成分とする注射剤の製剤(3) 本発明の実施例12の化合物5gを1M水酸化ナトリウ
ム溶液15mlに溶解させ、0.1M塩酸にてpH7.
6に調整し、注射用蒸留水を加えて全量を100mlと
する。この液を0.22μmのメンブランフィルターを
用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに2mlずつ分
注する。これを常法により凍結乾燥し、100mg/バ
イアルの凍結乾燥注射剤を得る。
【0166】〔実施例45〕本発明化合物を有効成分とする注射剤の製剤(4) 本発明の実施例20の化合物5gを1M水酸化ナトリウ
ム溶液15mlに溶解させ、0.1M塩酸にてpH7.
6に調整し、注射用蒸留水を加えて全量を100mlと
する。この液を0.22μmのメンブランフィルターを
用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに2mlずつ分
注する。これを常法により凍結乾燥し、100mg/バ
イアルの凍結乾燥注射剤を得る。
【0167】〔実施例46〕本発明化合物を有効成分とする注射剤の製剤(5) 本発明の実施例21の化合物番号9の化合物5gを1M
水酸化ナトリウム溶液15mlに溶解させ、0.1M塩
酸にてpH7.6に調整し、注射用蒸留水を加えて全量
を100mlとする。この液を0.22μmのメンブラ
ンフィルターを用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアル
に2mlずつ分注する。これを常法により凍結乾燥し、
100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を得る。
【0168】〔薬理実験例−1〕エンドセリン・レセプターアッセイ エンドセリン−A受容体はブタ心室心筋膜画分を、エン
ドセリン−B受容体はウシ大脳膜画分をそれぞれ、アッ
セイ・バッファー〔20mM トリス−HCl,2mM
EGTA( ethyleneglycol bis(2-aminoethyl- ethe
r) tetra acet-ic acid ),5mM マグネシウムアセ
テイト,0.1% BSA(ウシ血清アルブミン),
0.03% NaN3 ,0.5mM PMSF(phenyl
methylsulphonyl fluoride),20μg/ml ロイ
ペプチン,4μg/ml E−64(ペプチド研究所
製),1μg/ml ペプスタチン、(pH7.2)〕
で希釈し、ブタ心室心筋膜画分は12μg/ml、ウシ
大脳膜画分は180μg/mlとする。各100μlを
分注し、5nM〔 125I〕エンドセリン−1(2μl)
を添加する。サンプルのジメチルスルホキシド溶液(3
μl)を添加し、25℃,60分間インキュベーション
した。また、最大結合量(B0 )及び非特異的結合量
(NSB)を測定するために、ジメチルスルホキシド溶
液(3μl)あるいは、エンドセリン−1(10-5M)
を含むジメチルスルホキシド溶液(3μl)を添加した
ロットもインキュベーションした。0.05%CHAP
S( 3-[(3-chloroamidopropyl)dimethylammonio]-1-pr
opanesulfonate)−アッセイ・バッファー(1.5m
l)を添加し、GF/Fガラス繊維濾紙(商品名、ワッ
トマン社(イギリス製))で濾過、さらに同バッファー
(1.5ml)で洗浄した。濾紙の〔 125I〕をγ−カ
ウンターで計測し、下記の数1の計算式に従い計算して
Percent Maximum Binding(P
MBと略記する)を求めた。またPMB=50%を与え
る濃度をIC50値として求めた。前記の実施例で合成し
た本発明化合物のいくつかの例のIC50値を表33に示
す。
【数1】PBM=〔(B−NSB)/(B0 −NS
B)〕×100
【0169】
【表43】
【0170】〔薬理実験例−2〕エンドセリン・レセプターアッセイ エンドセリン(ET)受容体はヒトエンドセリン−A
(ETA)受容体を発現させた昆虫細胞(Sf9)膜画
分、およびヒトエンドセリン−B(ETB)受容体を発
現させた昆虫細胞(Sf9)膜画分を、アッセイ・バッ
ファー〔20mMトリス−HCl,2mM EGTA
( ethyleneglycol bis(2-aminoethyl-ether) tetra ac
etic acid),5mM マグネシウムアセテイト,0.
1% BSA(ウシ血清アルブミン),0.03% N
aN3 ,0.5mM PMSF(phenyl methyl sulfon
yl fluoride ),20μg/ml ロイペプチン,4μ
g/ml E−64(ペプチド研究所製),1μg/m
l ペプスタチン、(pH7.2)〕で希釈し、ヒトE
TA受容体を発現させた昆虫細胞(Sf9)膜画分は
1.4μg/ml、ヒトETB受容体を発現させた昆虫
細胞(Sf9)膜画分0.7μg/mlとする。各10
0μlを分注し、5nM〔 125I〕エンドセリン−1
(2μl)を添加する。サンプルのジメチルスルホキシ
ド溶液(3μl)を添加し、25℃,60分間インキュ
ベーションした。また、最大結合量(B0)及び非特異
的結合量(NSB)を測定するために、ジメチルスルホ
キシド(3μl)あるいは、エンドセリン−1(10-5
M)を含むジメチルスルホキシド溶液(3μl)を添加
したロットもインキュベーションした。0.05%CH
APS( 3-[(3-chloroamidopropyl)dimethylammonio]-
1-propanesulfonate)−アッセイ・バッファー(1.5
ml)を添加し、GF/Fガラス繊維濾紙(商品名、ワ
ットマン社(イギリス製))で濾過、さらに同バッファ
ー(1.5ml)で洗浄した。濾紙の〔 125I〕をγ−
カウンターで計測し、前記の数1の計算式に従い計算し
てPMBを求めた。またPMB=50%を与える濃度を
IC50値として求めた。前記の実施例で合成した本発明
化合物のいくつかの例のIC50値を表44に示す。
【0171】
【表44】
【0172】表43および44より、本発明の化合物
〔A〕またはその塩が、温血動物のエンドセリン−A受
容体およびエンドセリン−B受容体のいずれに対して
も、優れた拮抗作用を示すことがわかる。
【0173】
【発明の効果】本発明の化合物は、優れたエンドセリン
受容体拮抗作用を有し、急性腎不全、心筋梗塞、高血
圧、脳梗塞、狭心症、動脈硬化、肝障害、肺高血圧、気
管支喘息および臓器の手術または移植時におこる臓器の
機能低下などの予防または治療剤として有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 9/10 103 A61P 9/10 103 9/12 9/12 11/06 11/06 13/12 13/12 43/00 111 43/00 111 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 471/04 118 A61K 31/505 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(A) 【化1】 式(A)において、Qは−(CH2 )m −(mは0ま
    たは1〜2の整数を示す)、−O−、−S(O)p
    (pは0または1〜2の整数を示す)または−NH−を
    示す。nは0または1〜3の整数を示す。R1 ,R2
    同一であっても相異なってもよく、水素原子、置換され
    ていてもよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよい
    アリール基または置換されていてもよいアラルキル基を
    示す。R3 は置換されていてもよい環状炭化水素基また
    は置換されていてもよい複素環基を示す。R4 は水素原
    子、置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換され
    ていてもよいアリール基または置換されていてもよいア
    ラルキル基、シアノ基、−COOR6 (R6 は水素原
    子、置換されていてもよいC1-6 アルキル基、置換され
    ていてもよい環状炭化水素基、または置換されていても
    よいアラルキル基を示す)または−CONR7 8 (R
    7 ,R8 は同一または相異なる水素原子、置換されてい
    てもよいC1-6 アルキル基、置換されていてもよい環状
    炭化水素基、または置換されていてもよいアラルキル基
    を示す)を示す。R5 は水素原子、置換されていてもよ
    いC1-6 アルキル基、置換されていてもよいアリール
    基、置換されていてもよいアラルキル基、X1 9 (X
    1 は−O−、−NR10−または−S−を示し、R9 ,R
    10は同一または相異なる水素原子、置換されていてもよ
    いC1-6アルキル基、置換されていてもよいアリール基
    または置換されていてもよいアラルキル基を示す)を示
    す。〕で表されるピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導
    体またはその塩。
  2. 【請求項2】 置換されていてもよいC1-6 アルキル基
    がC1-6 アルキル基である請求項1記載のピリド〔2,
    3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  3. 【請求項3】 Qが−(CH2 m −(mは0または1
    〜2の整数を示す。)である請求項1記載のピリド
    〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  4. 【請求項4】mが0である請求項3記載のピリド〔2,
    3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】 nが1〜3の整数である請求項1記載の
    ピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  6. 【請求項6】 R1 が水素原子; C3-7 シクロアルキル基、N,O,Sから選ばれるヘテ
    ロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の芳香族
    複素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環基、ア
    ミノ基、モノ−C1-6 アルキルアミノ基、ジ−C1-6
    ルキルアミノ基、アミジノ基、C1-6 アルキルカルボニ
    ル基、C6-14アリールカルボニル基、C7-15アラルキル
    カルボニル基、C1-6 アルコキシカルボニル基、C6-14
    アリールオキシカルボニル基、C7-15アラルキルオキシ
    カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6 アルキル
    カルバモイル基、ジ−C1-6 アルキルカルバモイル基、
    スルファモイル基、モノ−C1-6 アルキルスルファモイ
    ル基、ジ−C1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキ
    シル基、ヒドロキシル基、C1-6 アルコキシ基、C1-6
    アルケニルオキシ基、C3-7 シクロアルキルオキシ基、
    6-14アリールオキシ基、C7-15アラルキルオキシ基、
    メルカプト基、C1-6 アルキルチオ基、C6-14アリール
    チオ基、C7-15アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ
    基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲン原
    子から成る群から選ばれるもので置換されていてもよい
    1-6 アルキル基; C1-6 アルキル基、C2-6 アルケニル基、C2-6 アルキ
    ニル基、C3-7 シクロアルキル基、C6-14アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C7-15アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C1-6 アルキルアミノ基、ジ−C1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C1-6 アルキルカルボニル
    基、C6-14アリールカルボニル基、C7-15アラルキルカ
    ルボニル基、C1-6 アルコキシカルボニル基、C6-14
    リールオキシカルボニル基、C7-15アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C1-6 アルコキシ基、C2-6
    ルケニルオキシ基、C3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14アリールオキシ基、C7-15アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C1-6 アルキルチオ基、C6-14アリールチ
    オ基、C7-15アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC6-14アリール基;またはC
    1-6 アルキル基、C2-6 アルケニル基、C2-6 アルキニ
    ル基、C3-7 シクロアルキル基、C6-14アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C7-15アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C1-6 アルキルアミノ基、ジ−C1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C1-6 アルキルカルボニル
    基、C6-14アリールカルボニル基、C7-15アラルキルカ
    ルボニル基、C1-6 アルコキシカルボニル基、C6-14
    リールオキシカルボニル基、C7-15アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C1-6 アルコキシ基、C2-6
    ルケニルオキシ基、C3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14アリールオキシ基、C7-15アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C1-6 アルキルチオ基、C6-14アリールチ
    オ基、C7-15アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC7-15アラルキル基である請
    求項1記載のピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体ま
    たはその塩。
  7. 【請求項7】 2 水素原子; 3-7 シクロアルキル基、N,O,Sから選ばれるヘテ
    ロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の芳香族
    複素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環基、ア
    ミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6
    ルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニ
    ル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    カルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシ
    カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキル
    カルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、
    スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイ
    ル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキ
    シル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、
    メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリール
    チオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ
    基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲン原
    子から成る群から選ばれるもので置換されていてもよい
    1-6 アルキル基; 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニル
    基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキルカ
    ルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    リールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    ルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14 アリールオ キシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリールチ
    オ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC 6-14 アリール基;または
    1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキニ
    ル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニル
    基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキルカ
    ルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    リールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    ルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリールチ
    オ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC 7-15 アラルキル基である請
    求項1記載のピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体ま
    たはその塩。
  8. 【請求項8】 3 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケ
    ニル基、C 2-6 アルキニル基、C 3-7 シクロアルキル
    基、C 6-14 アリール基、N,O,Sから選ばれるヘテロ
    原子を1ないし4個含有する5ないし10員の芳香族複
    素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし
    4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環基、C
    7-15 アラルキル基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルア
    ミノ基、ジ−C 1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C
    1-6 アルキルカルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル
    基、C 7-15 アラルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシ
    カルボニル基、C 6-14 アリー ルオキシカルボニル基、C
    7-15 アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、
    モノ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アル
    キルカルバモイル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6
    アルキルスルファモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6
    アルコキシ基、C 2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シク
    ロアルキルオキシ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15
    アラルキルオキシ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチ
    オ基、C 6-14 アリールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ
    基、スルホ基、シアノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロ
    ソ基、ハロゲン原子およびC 1-3 アルキレンジオキシ基
    から成る群から選ばれるもので置換されていてもよいC
    6-14 アリール基; 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基お
    よびハロゲン原子から成る群から選ばれるもので置換さ
    れていてもよいC 3-10 シクロアルキル基またはC 3-10
    シクロアルキル基; 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニル
    基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキルカ
    ルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    リールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    ルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリールチ
    オ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲン原子か
    ら成る群から選ばれるもので置換されていてもよいN,
    O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する
    ないし13員の芳香族複素環基またはN,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    3員の非芳香族複素環基である請求項1記載のピリド
    〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  9. 【請求項9】 3 がオキソ基またはヒドロキシル基で
    置換されていてもよいキノリル基である請求項1記載の
    ピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  10. 【請求項10】 4 水素原子; 3-7 シクロアルキル基、N,O,Sから選ばれるヘテ
    ロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の芳香族
    複素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環基、ア
    ミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6
    ルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニ
    ル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    カルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシ
    カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキル
    カルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、
    スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイ
    ル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキ
    シル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、
    メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリール
    チオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ
    基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲン原
    子から成る群から選ばれるもので置換されていてもよい
    1-6 アルキル基; 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニル
    基、C 6-14 アリールカルボニル基、 7-15 アラルキルカ
    ルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    リールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    ルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリールチ
    オ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC 6-14 アリール基; 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニル
    基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキルカ
    ルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    リールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    ルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリールチ
    オ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC 7-15 アラルキル基、 シアノ基; −COOR 6 (R 6 (i)水素原子、 (ii)C 3-7 シクロアルキル基、N,O,Sから選ばれ
    るヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の
    芳香族複素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を
    1ないし4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環
    基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカ
    ルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラ
    ルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイ
    ル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カ
    ルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキ
    シ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキ
    シ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14
    リールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シ
    アノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲ
    ン原子から成る群から選ばれるもので置換されていても
    よいC 1-6 アルキル基、 (iii )C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C
    2-6 アルキニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14
    リール基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の芳香族複素環基、N,
    O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する
    5ないし10員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル
    基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカ
    ルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラ
    ルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイ
    ル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カ
    ルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキ
    シ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキ
    シ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14
    リールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シ
    アノ基、ア ジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原
    子およびC 1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選
    ばれるもので置換されていてもよいC 6-14 アリール基、 (iv)C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6
    アルキニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニト
    ロ基およびハロゲン原子から成る群から選ばれるもので
    置換されていてもよいC 3-10 シクロアルキル基またはC
    3-10 ビシクロアルキル基または (v)C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6
    アルキニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリー
    ル基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4
    個含有する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,
    Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5な
    いし10員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、
    アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6
    アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボ
    ニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキ
    ルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオ
    キシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アル
    キルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル
    基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファ
    モイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カル
    ボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ
    基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ
    基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリ
    ールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シア
    ノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子
    およびC 1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ば
    れるもので置換されていてもよいC 7-15 アラルキル基を
    示す。);または −CONR 7 8 (R 7 およびR 8
    それぞれ (i)水素原子、 (ii)C 3-7 シクロアルキル基、N,O,Sから選ばれ
    るヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の
    芳香族複素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を
    1ないし4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環
    基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1- 6 アルキルカ
    ルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラ
    ルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイ
    ル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カ
    ルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキ
    シ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキ
    シ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14
    リールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シ
    アノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲ
    ン原子から成る群から選ばれるもので置換されていても
    よいC 1-6 アルキル基、 (iii )C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C
    2-6 アルキニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14
    リール基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の芳香族複素環基、N,
    O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する
    5ないし10員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル
    基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカ
    ルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラ
    ルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイ
    ル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カ
    ルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキ
    シ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキ
    シ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14
    リールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シ
    アノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原
    子およびC 1-3 アルキレンンジオキシ基から成る群から
    選ばれるもので置換されていてもよいC 6-14 アリール
    基、 (iv)C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 1-6
    アルキニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニト
    ロ基およびハロゲン原子から成る群から選ばれる もので
    置換されていてもよいC 3-10 シクロアルキル基またはC
    3-10 ビシクロアルキル基または (v)C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6
    アルキニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリー
    ル基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4
    個含有する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,
    Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5な
    いし10員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、
    アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6
    アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボ
    ニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキ
    ルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオ
    キシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アル
    キルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル
    基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファ
    モイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カル
    ボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ
    基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ
    基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリ
    ールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シア
    ノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子
    およびC 1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ば
    れるもので置換されていてもよいC 7-15 アラルキル基を
    示す。)である請求項1記載のピリド〔2,3−d〕ピ
    リミジン誘導体またはその塩。
  11. 【請求項11】 5 水素原子; 3-7 シクロアルキル基、N,O,Sから選ばれるヘテ
    ロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の芳香族
    複素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環基、ア
    ミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6
    ルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニ
    ル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    カルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシ
    カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキル
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、
    スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイ
    ル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキ
    シル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、
    メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリール
    チオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ
    基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲン原
    子から成る群から選ばれるもので置換されていてもよい
    1-6 アルキル基; 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6 アルキ
    ルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニル
    基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキルカ
    ルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    リールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    ルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリールチ
    オ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC 6-14 アリール基; 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14 アリール基、
    N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有
    する5ないし10員の芳香族複素環基、N,O,Sから
    選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし1
    0員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル基、アミノ
    基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C 1-6 アルキ
    ルアミノ 基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカルボニル
    基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラルキルカ
    ルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 6-14
    リールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキルオキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6 アルキルカ
    ルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイル基、ス
    ルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルファモイル
    基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、C 2-6
    ルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキシ基、C
    6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキシ基、メ
    ルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14 アリールチ
    オ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シアノ基、
    アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子および
    1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選ばれるも
    ので置換されていてもよいC 7-15 アラルキル基;または
    −O−R 9 、−S−R 9 および−NR 9 10 (R 9 およ
    びR 10 はそれぞれ (i)水素原子、 (ii)C 3-7 シクロアルキル基、N,O,Sから選ばれ
    るヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし10員の
    芳香族複素環基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を
    1ないし4個含有する5ないし10員の非芳香族複素環
    基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカ
    ルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラ
    ルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイ
    ル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カ
    ルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキ
    シ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキ
    シ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14
    リールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シ
    アノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基およびハロゲ
    ン原子から成る群から選ばれるもので置換されていても
    よいC 1-6 アルキル基、 (iii )C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C
    2-6 アルキニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14
    リール基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の芳香族複素環基、N,
    O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する
    5ないし10員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル
    基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカ
    ルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラ
    ルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイ
    ル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カ
    ルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキ
    シ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキ
    シ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14
    リールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シ
    アノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原
    子およびC 1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選
    ばれるもので置換されていてもよいC 6-14 アリール基ま
    たは(iv)C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C
    2-6 アルキニル基、C 3-7 シクロアルキル基、C 6-14
    リール基、N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ない
    し4個含有する5ないし10員の芳香族複素環基、N,
    O,Sから選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する
    5ないし10員の非芳香族複素環基、C 7-15 アラルキル
    基、アミノ基、モノ−C 1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基、アミジノ基、C 1-6 アルキルカ
    ルボニル基、C 6-14 アリールカルボニル基、C 7-15 アラ
    ルキルカルボニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、
    6-14 アリールオキシカルボニル基、C 7-15 アラルキル
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−C 1-6
    ルキルカルバモイル基、ジ−C 1-6 アルキルカルバモイ
    ル基、スルファモイル基、モノ−C 1-6 アルキルスルフ
    ァモイル基、ジ−C 1-6 アルキルスルファモイル基、カ
    ルボキシル基、ヒドロキシル基、C 1-6 アルコキシ基、
    2-6 アルケニルオキシ基、C 3-7 シクロアルキルオキ
    シ基、C 6-14 アリールオキシ基、C 7-15 アラルキルオキ
    シ基、メルカプト基、C 1-6 アルキルチオ基、C 6-14
    リールチオ基、C 7-15 アラルキルチオ基、スルホ基、シ
    アノ基、アジ ド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原
    子およびC 1-3 アルキレンジオキシ基から成る群から選
    ばれるもので置換されていてもよいC 7-15 アラルキル基
    を示す。)から選ばれるものである請求項1記載のピリ
    ド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  12. 【請求項12】 1 が置換されていてもよいベンジル
    基であり、R 2 が水素原子であり、QR 3 が置換されて
    いてもよいフェニル基であり、R 4 が置換されていても
    よいカルボキシル基であり、R 5 がC 1-6 アルキル基で
    ある請求項1記載のピリド〔2,3−d〕ピリミジン誘
    導体またはその塩。
  13. 【請求項13】 【化2】 (式中、n′は1〜3の整数を示し、R 11 は水素原子;
    1-6 アルキル基;またはC 1-6 アルコキシ基またはC
    1-6 アルキルチオ基で置換されていてもよいC 7-15 アラ
    ルキル基を示し、R 21 は水素原子またはC 1-6 アルキル
    基を示し、R 31 はC 1-6 アルキル基、C 3-7 シクロアル
    キル基、C 1-6 アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ
    基、シアノ基およびフェニル基から成る群から選ばれる
    もので置換されていてもよいC 6-15 アリール基;または
    1-6 アルキル基、C 1-6 アルコキシ基、オキソ基およ
    びヒドロキシル基から成る群から選ばれるもので置換さ
    れていてもよいN,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1
    ないし4個含有する5ないし13員の芳香族複素環基を
    示し、R 41 は−COOR 61 (R 61 は 水素原子;カルボ
    キシル基またはN,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1
    ないし4個含有する5ないし10員の複素環基で置換さ
    れていてもよいC 1-6 アルキル基;C 3-7 シクロアルキ
    ル基;またはC 6-15 アラルキル基を示す。)または−C
    ONR 71 81 (R 71 およびR 81 はそれぞれ水素原子、C
    1-6 アルキル基またはC 6-14 アリール基を示す。)を示
    し、R 51 は水素原子;C 1-6 アルキル基;またはC 1-3
    アルキレン ジオキシ基で置換されていてもよいC 6-14
    リール基を示す。)で表される請求項1記載のピリド
    〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその塩。
  14. 【請求項14】 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6
    −エトキシカルボニル−7−イソプロピル−1−(2−
    メトキシベンジル)−5−(4−トリル)ピリド〔2,
    3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3H)
    −ジオキソ−6−エトキシカルボニル−7−メチル−1
    −(2−メトキシベンジル)−5−(4−メトキシフェ
    ニル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、
    2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7
    −イソプロピル−1−(2−メトキシベンジル)−5−
    〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピリ
    ミジン−3−酢酸エチルエステル、2,4(1H,3
    H)−ジオキソ−6−カルボキシ−7−イソプロピル−
    1−(2−メトキシベンジル)−5−〔2−(4−キノ
    ロニル)〕ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸
    および2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−カルボキ
    シ−7−イソプロピル−1−(2−メチルチオベンジ
    ル)−5−〔2−(4−キノロニル)〕ピリド〔2,3
    −d〕ピリミジン−3−酢酸ならびにそれらの塩からな
    る群から選ばれる1種のピリド〔2,3−d〕ピリミジ
    ン誘導体またはその塩。
  15. 【請求項15】 式(B) 【化3】 〔式(B)において、Qは−(CH 2 )m −(mは0ま
    たは1〜2の整数を示す)、−O−、−S(O) p
    (pは0または1〜2の整数を示す)または−NH−を
    示す。nは0または1〜3の整数を示す。R 1 ,R 2
    同一であっても相異なってもよく、水素原子、置換され
    ていてもよいC 1-6 アルキル基、置換されていてもよい
    アリール基または置換されていてもよいアラルキル基を
    示す。R 3 は置換されていてもよい環状炭化水素基また
    は置換されていてもよい複素環基を示 す。R 4 は水素原
    子、置換されていてもよいC 1-6 アルキル基、置換され
    ていてもよいアリール基または置換されていてもよいア
    ラルキル基、シアノ基、−COOR 6 (R 6 は水素原
    子、置換されていてもよいC 1-6 アルキル基、置換され
    ていてもよい環状炭化水素基、または置換されていても
    よいアラルキル基を示す)または−CONR 7 8 (R
    7 ,R 8 は同一または相異なる水素原子、置換されてい
    てもよいC 1-6 アルキル基、置換されていてもよい環状
    炭化水素基、または置換されていてもよいアラルキル基
    を示す)を示す。R 5 は水素原子、置換されていてもよ
    いC 1-6 アルキル基、置換されていてもよいアリール
    基、置換されていてもよいアラルキル基、X 1 9 (X
    1 は−O−、−NR 10 −または−S−を示し、R 9 ,R
    10 は同一または相異なる水素原子、置換されていてもよ
    いC 1-6 アルキル基、置換されていてもよいアリール基
    または置換されていてもよいアラルキル基を示す)を示
    す。〕で表される化合物またはその塩を酸化することを
    特徴とする請求項1記載のピリド〔2,3−d〕ピリミ
    ジン誘導体またはその塩の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の式(A)で表されるピ
    リド〔2,3−d〕ピリミジン誘導体またはその医学上
    許容されうる塩を有効成分とするエンドセリン受容体拮
    抗剤。
  17. 【請求項17】 急性腎不全および(または)心筋梗塞
    治療剤である請求項16記載のエンドセリン受容体拮抗
    剤。
  18. 【請求項18】 高血圧、脳梗塞、狭心症、動脈硬化、
    肝障害、肺高血圧、気管支喘息および臓器の手術または
    移植時におこる臓器の機能低下から成る群から選ばれる
    疾病の治療剤である請求項16記載のエンドセリン受容
    体拮抗剤。
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