JP3481916B2 - スライド型連結牽引装置 - Google Patents

スライド型連結牽引装置

Info

Publication number
JP3481916B2
JP3481916B2 JP2001048824A JP2001048824A JP3481916B2 JP 3481916 B2 JP3481916 B2 JP 3481916B2 JP 2001048824 A JP2001048824 A JP 2001048824A JP 2001048824 A JP2001048824 A JP 2001048824A JP 3481916 B2 JP3481916 B2 JP 3481916B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trailer
slide
tractor
air pressure
lock means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001048824A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002249083A (ja
Inventor
直樹 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2001048824A priority Critical patent/JP3481916B2/ja
Publication of JP2002249083A publication Critical patent/JP2002249083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3481916B2 publication Critical patent/JP3481916B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレーラを牽引す
るためにトラクタ側に設ける連結装置およびその操作方
法に関する。本発明は、連結装置のカプラ部材の位置を
トラクタの前後方向に移動させることができるスライド
型連結牽引装置およびその操作方法に関する。本発明
は、連結牽引装置の構造を単純化し、安全性を高くし、
その操作性を改善するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】トレーラを牽引するためにトラクタ側に
設ける連結装置には、トレーラ側の装置と結合するため
のカプラ部材が備えられ、そのカプラ部材の位置をトラ
クタの前後方向に移動できるスライド型連結牽引装置が
知られている。たとえば、特開平5-162663号公報(出願
人:ホランド・ヒッチ)に開示されたものがある。この
装置は、連結牽引装置を軽量化するとともに、その取扱
いを簡単化した優れた装置である。この装置は、トラク
タ側に固定的に取付けられたベースレールと、トレーラ
側の連結器に結合されるカプラ部材とを備え、このカプ
ラ部材がベースレールに対して、所定の範囲内でトラク
タの前後方向に移動可能なように構成されている。そし
て、カプラ部材をベースレールに対して所望の位置に定
めてから、スライドロック手段を操作して、カプラ部材
を移動可能な状態からベースレールに固定するように構
成されたものである。
【0003】このようなスライド型連結牽引装置を利用
することにより、一つのトラクタが牽引することができ
るトレーラの構造の制限に対する自由度が大きくなり、
一つのトラクタに多種類のトレーラをつなぎ代えて牽引
することができるようになる。これは、ユーザにとって
トラクタの配車手配の制約を緩和することであって、ト
ラクタの稼働率が向上する大きい経済的な利点がある。
【0004】本願出願人は、この装置の操作性および安
全性を改良する発明を特許出願した(特願2000−3
76391号、本願出願時において未公開、以下「先
願」という)。この先願の発明は、カプラ部材をベース
レールに対して固定するためのスライドロック手段にバ
ネを設け、このバネの反発力を利用して、前記カプラ部
材を前記ベースレールに固定させる構造のものである。
そしてこのスライドロック手段のロック状態を解除させ
るために、このバネの反発力に対抗力を与える空気圧シ
リンダを設けるようにした。すなわち、空気圧シリンダ
に空気圧を送るとスライドロック手段のロック状態が解
除され、この空気圧を減圧するとバネの反発力が作用し
てスライドロック手段がロック状態になる。
【0005】さらに上記先願では、この空気圧をプログ
ラム制御回路により制御する装置を開示した。すなわ
ち、このプログラム制御回路に各種センサ出力を取込
み、関連するブレーキ操作その他動作の安全性を確保し
たうえで、トラクタにトレーラを連結した状態でも、カ
プラ部材のベースレールに対する位置を変更することが
できるようになった。
【0006】トラクタにトレーラを連結した状態で、カ
プラ部材とベースレールとの相対位置を変更することが
できることになると、スライド型連結牽引装置を利用す
る利点はさらに大きくなる。すなわち、一つのトラクタ
が上述のように多種類のトレーラを牽引することができ
るようになって、トラクタの稼働率が向上する利点のほ
かに、トレーラに積み荷が搭載されてからカプラ部材の
位置を変更することにより、トラクタの前軸および後軸
が分担する荷重配分を適正に調節することができるよう
になる。これにより、積み荷の形状や種類に対する制約
が小さくなり、あるいは荷積みのための作業が単純化さ
れ、スライド型連結牽引装置の利用価値がさらに向上す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記先願に開示した発
明は、スライド型連結牽引装置の利用形態を拡大すると
ともに、調節操作の安全性を確保する優れたものである
が、連結牽引装置を制御するために、プログラム制御回
路および複数のセンサを配置するものである。したがっ
て装置がその分だけ高価になることは免れられない。さ
らに上記先願の装置を販売すると、すでに販売され使用
されている旧モデルのトラクタについても、その連結牽
引装置を連結後にカプラ位置を変更できるスライド型の
ものに改造してほしい、というユーザの要望が発生する
ことが考えられる。しかしこれに応じるには、どうして
もその改造工数が大きくなり、部品および材料などの費
用が高価になってしまう。
【0008】この改造費用を安くするために、本願出願
人はいくつかの対策を検討した。その一つは、人の腕力
操作によりスライドロック手段のロック状態を解除する
ことができないであろうか、ということであった。すな
わち上記説明のようにバネの反発力を利用して、スライ
ドロック手段をロック状態に保持する装置は、何ら操作
が行われないときにロック状態に維持されるから安全性
の高い優れた構造である。このスライドロック手段のロ
ック状態を解除させるために、このバネの反発力に対抗
する力を発生する空気圧シリンダを利用する代わりに、
人の腕力によるレバー操作でこのロック状態を解除する
構造を検討した。しかしロック状態を安定に保持するこ
とができるバネの反発力は相応に大きく、人の腕力によ
る操作でこれを解除するには、かなり大きい腕力を必要
とすることがわかり、これはすべてのユーザに受入れら
れるとはかぎらないと結論された。
【0009】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、スライド型連結牽引装置のカプラ部材のベース
レールに対する相対位置を、トレーラを連結した状態で
も安全に変更することができる装置であって、これを安
価に製造できる装置を提供することを目的とする。本発
明は、すでに販売されユーザに利用されているトラクタ
についても、その連結牽引装置をトレーラを連結してか
らカプラ位置が変更できる装置に、安価に改造すること
ができる装置を提供することを目的とする。本発明は、
スライドロックの解除操作に伴い、トレーラが予期せず
に動き出すことを防止することができるなど、安全性の
高い連結牽引装置を提供することを目的とする。本発明
は、プログラム制御回路やセンサの搭載を必要としな
い、スライド型連結牽引装置を提供することを目的とす
る。本発明は、操作に人の腕力を必要とすることがな
く、簡便な操作によりスライドロック手段を解除するこ
とができる、スライド型連結牽引装置を提供することを
目的とする。さらに本発明は、スライド型連結牽引装置
の新しい操作方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、トラクタにト
レーラを連結した状態で停車させ、トラクタからトレー
ラにブレーキ用の空気圧を供給する管路をトレーラ側の
継ぎ手位置で外し、この管路をスライドロック手段のロ
ック状態を解除させる空気圧シリンダに接続し、この管
路から供給される空気圧によりスライドロック手段のロ
ック状態を解除させることを最大の特徴とする。
【0011】すなわち本発明の第一の観点は「装置」で
あって、トラクタ(11)に固定的に取付けられたベー
スレール(1)と、トレーラ側の連結器と結合するため
の部材であってこのベースレール(1)に対してトラク
タの前後方向に可動に取付けられたカプラ部材(2)
と、バネを含みこのバネの反発力により前記カプラ部材
を前記ベースレール(1)に固定させるスライドロック
手段(3)と、前記バネの反発力に対抗力を与え前記ス
ライドロック手段のロック状態を解除させる空気圧シリ
ンダ(4)とを備えたスライド型連結牽引装置におい
て、前記空気圧シリンダ(4)に空気圧を供給する管路
の継ぎ手(5)が、前記トラクタ(11)から前記トレ
ーラ(12)にブレーキ用空気圧を供給するフレキシブ
ル管路(6)の先端に設けられた継ぎ手(7)と接続可
能な構造であることを特徴とする。前記ブレーキ用空気
圧を供給するフレキシブル管路(6)は、この管路内の
空気圧が低下するとトレーラの非常ブレーキが自動的に
制動状態になる非常ブレーキ用管路とすることが最も望
ましい。
【0012】上記括弧内の数字は、あとから説明する実
施例装置の図面参照符号である。この数字は本発明の構
成を理解しやすいように付すものであって、本発明を実
施例に限定して理解するためのものではない。以下の記
載においても同様である。
【0013】本発明の第二の観点は「操作方法」であ
る。すなわち本発明は、トラクタ(11)に固定的に取
付けられたベースレール(1)と、このベースレール
(1)に対してトラクタの前後方向に可動に取付けられ
たカプラ部材(2)と、バネを含みこのバネの反発力に
より前記カプラ部材(2)を前記ベースレール(1)に
固定させるスライドロック手段(3)と、前記バネの反
発力に対抗力を与え前記スライドロック手段(3)のロ
ック状態を解除させる空気圧シリンダ(4)とを備えた
スライド型連結牽引装置の操作方法において、前記トラ
クタ(11)にトレーラ(12)を連結し車両を停車さ
せた状態で、そのトラクタ(11)から前記トレーラ
(12)に非常ブレーキ制御用の空気圧を供給するフレ
キシブル管路(6)をトレーラ側の接続継ぎ手(8)か
ら外し、そのフレキシブル管路(6)を前記空気圧シリ
ンダ(4)に空気圧を供給する管路(9)に接続して前
記スライドロック手段(3)をロック解除の状態に操作
することを特徴とする。
【0014】すなわち、トラクタにトレーラを連結した
ままの状態で、スライド型連結牽引装置のカプラ部材
(2)の位置を変更する場合には、連結したままの車両
を停車させ、トラクタからトレーラにブレーキ用空気圧
を送るフレキシブル管路(6)をトレーラ側で外し、そ
のフレキシブル管路(6)を連結牽引装置の空気圧シリ
ンダ(4)に空気圧を送るための管路(9)に接続する
ことにより、カプラ部材(2)をベースレール(1)に
固定させているスライドロック手段(3)をロック解除
させることができる。
【0015】ここで、このトラクタからトレーラにブレ
ーキ用空気圧を送るフレキシブル管路(6)は、トラク
タからトレーラに複数のフレキシブル管路が配管接続さ
れている場合があり、この場合には非常ブレーキ用の空
気圧を送る管路を利用することが最適である。非常ブレ
ーキ用の空気圧を送る管路は、その管路内の空気圧が高
い状態に維持されているときには、トレーラ側ではトレ
ーラに装備されている空気圧が所定値を下回るほど低下
すると、自動的に非常用ブレーキシリンダが作動して、
トレーラを制動状態に維持するように構成されている。
たとえば、このフレキシブル管路(6)が外れた、ある
いはこのフレキシブル管路(6)の内部空気圧が外に漏
れたなどの予期しない状態が発生すると、トレーラの非
常ブレーキが自動的に制動状態になる。
【0016】したがって、上記操作により連結牽引装置
の空気圧シリンダ(4)に空気圧を送るために、このフ
レキシブル管路(6)をトレーラ側から取り外すと、ト
レーラは自動的に非常ブレーキが作用して制動状態にな
る。これは連結器のベースレール(1)に対するカプラ
部材(2)の相対位置を変更するときに必要なことであ
るとともに、安全性を確保するためにも、トレーラ(1
2)が制動状態にあって移動しないことは重要なことで
ある。
【0017】上述のようにして、スライドロック手段
(3)のロック状態をロック解除の状態にした後に、ト
ラクタをゆっくり前進または後退させることによりカプ
ラ部材(2)の前記ベースレール(1)に対する相対位
置を調節し、その相対位置が定まってからそのフレキシ
ブル管路(6)を空気圧シリンダに空気圧を供給する管
路(9)から外す。そうすると前記空気圧シリンダ
(4)は空気圧がなくなり、バネ作用により自動的にロ
ック状態に戻る。そして、フレキシブル管路(6)を前
記トレーラ側の接続継ぎ手(8)に接続する。これによ
り、トレーラ(12)の非常ブレーキは制動状態が解除
されて走行可能な状態になる。
【0018】すでに市場で販売されユーザが現用中のト
ラクタでは、フレキシブル管路(6)の先端に設けられ
た管路継ぎ手(7)の構造が、セルフシーリング型にな
っているものと、フレキシブル管路(6)にエアコック
を備えたものとの二種類がある。セルフシーリング型の
構造である場合には、フレキシブル管路(6)をトレー
ラ側の継ぎ手(8)から外すと、セルフシーリングが自
動的に管路先端を塞いで、そのフレキシブル管路内の空
気圧は外に漏れない。セルフシーリング型でないものに
ついては、フレキシブル管路(6)の空気流通を遮断す
るエアコックが設けられているから、継ぎ手(8)から
外す前にこのエアコックを操作して、つなぎ替えを行う
間に空気圧を失うことがないように操作することにな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図面を参照して実施例装置および
その操作方法の具体例を説明する。図1は本発明実施例
トラクタおよびトレーラの連結した状態での側面図であ
る。図2は本発明実施例トラクタ、およびこれに取付け
られたスライド型連結牽引装置を説明する構造図であ
る。
【0020】図2に示すスライド型連結牽引装置のベー
スプレート10には、一対のベースレール1と、このベ
ースレール1に沿って移動可能なカプラ部材2が設けら
れている。このベースプレート10は、トラクタ11の
後軸付近に、シャシに対して水平に取付けられているも
のであるが、図2ではこの構造を説明するために、スラ
イド型連結牽引装置を90度転回して表示する。実際の
取付け位置は点線で示す。
【0021】カプラ部材2はトレーラ側のキングピン
(図示せず)と結合される部材である。この構造は標準
化されて広く知られた構造である。この装置のカプラ部
材にはスライドロック手段3が設けられている。これは
カプラ部材2のベースレール1に対する位置が定まる
と、バネ(裏側になって図には見えない)の作用によ
り、ロック部材が両側のベースレール1の凹凸部分に食
い込み、その位置を固定する構造になっている。このス
ライドロック手段3には空気圧シリンダ4が設けられ、
この空気圧シリンダ4に空気圧が送られると上記バネの
反発力に対抗力を与えて、スライドロック手段3のロッ
ク状態を解除するように構成されている。
【0022】空気圧系について説明すると、図1に示す
ように、トラクタ11のエアタンク13に蓄えられたブ
レーキ用空気圧は、非常ブレーキ制御弁14、フレキシ
ブル管路6、および継ぎ手7および8を介して、トレー
ラ12の非常ブレーキ装置(図示を省略)に供給され
る。トレーラの非常ブレーキ装置は、継ぎ手8に所定の
空気圧が到来しているときには、その空気圧がトレーラ
側の空気圧が所定値を下回ると、三方弁の制御により、
空気圧が自動的にトレーラ12の非常ブレーキ・シリン
ダが作動し、トレーラ12の車輪を制動状態にするよう
に構成されている。このような非常ブレーキ装置は、連
結器が予期せずに外れたときその他に、トレーラを停止
させる安全装置としてよく知られた装置であり、またさ
まざまな構成のものが知られているので、ここではさら
に詳しい説明を省略する。
【0023】本発明の装置は、フレキシブル管路6を手
操作でつなぎ変えることにより、このフレキシブル管路
6から供給される空気圧で、連結装置のスライドロック
手段3をロック解除するものである。すなわち、トレー
ラを連結させたトラクタが停車した状態で、運転者はキ
ャブ(運転席)から降り、連結器の位置で、フレキシブ
ル管路6の先端の継ぎ手7をトレーラ側の継ぎ手8から
外す。そして、この継ぎ手7を連結器の空気圧シリンダ
4に空気圧を与える管路9に接続する。この実施例装置
では、トレーラ側の継ぎ手8と、空気圧シリンダ4に空
気圧を送る管路9の継ぎ手5とは、同一規格番号の規格
品継ぎ手により構成されている。
【0024】図3はこの継ぎ手の構造および操作を説明
するための斜視図である。トレーラ12のフレームには
継ぎ手8が水平に突出するように取付けられている。こ
れに、フレキシブル管路6の先端に取付けられた継ぎ手
7を手でつかみ、図のようにほぼ直角に当てがってか
ら、これを矢印「着」の方向に90度回動させる。これ
により接続が固定されて振動や衝撃などで外れないよう
になるとともに、継ぎ手7と継ぎ手8の管路内の気圧が
連通する。この継ぎ手の接続を外すにはこの逆の操作を
行う。つまり、フレキシブル管路6が図3に示す一点鎖
線の方向にあるとき、これを手操作により矢印「脱」の
方向に回動させると、二つの管路の間の空気圧の連通が
遮断され、継ぎ手7を継ぎ手8から外すことができる。
【0025】継ぎ手7の接合部にはセルフシーリングが
設けてあり、図3の矢印「脱」の方向に回動させること
により、フレキシブル管路6の内部空気圧は継ぎ手7の
位置で自動的に封止されて、その先端が大気圧にさらさ
れてもその内部空気圧は外部に漏れない。継ぎ手8の側
についてはセルフシーリングの構造はなく、継ぎ手7が
外されると継ぎ手8の内部空気圧は大気圧に等しくな
る。
【0026】スライド型連結牽引装置の空気圧シリンダ
4に空気圧を供給する管路9の先端に設けられた継ぎ手
5は、図2に示すように、トラクタ11のフレームに、
運転者が外部から操作しやすい位置に取付けられてい
る。この継ぎ手5は、上で説明したように上記トレーラ
側の継ぎ手8と同一規格のものである。運転者は継ぎ手
7をこの継ぎ手5にたんに手順どおりに接続することに
より、管路9を介して空気圧シリンダ4に空気圧を送
り、スライドロック手段のロック状態を解除させること
ができる。この操作は簡単な操作であり、スライドロッ
ク手段のバネに対抗するような腕力を必要とすることが
ない。
【0027】図4はトラクタの運転者が、トレーラを連
結したままの状態でスライド型連結牽引装置のカプラ部
材位置を変更するための操作手順を説明する流れ図であ
る。図の左側は運転者がキャブ内で行う操作であり、図
の右側は運転者がキャブの外に出て行う操作である。す
なわち、トラクタにトレーラを連結させた状態で車両を
停車させ、パーキングブレーキをかけると、運転者は外
に出てトレーラのランディングギアを下ろす。ランディ
ングギヤに付属するジャッキの操作を行って、トレーラ
の荷重を連結装置からランディングギヤに移す。ついで
フレキシブル管路6をトレーラ側から外し、これを空気
圧シリンダ4に空気圧を送る管路9に接続する。この操
作により上述の説明のとおりにトレーラ12が制動状態
になるとともに、スライド型連結牽引装置のスライドロ
ック手段は解除された状態となる。
【0028】これを音および目視により確認すると、運
転者はキャブに戻り、パーキングブレーキを解除し、変
速機を操作して発進ギヤまたは後退ギヤを入れて、トラ
クタを前または後にこまかく移動させて、連結器のカプ
ラ部材2の位置を調節変更する。この実施例装置では、
このときの移動可能距離は前後に全体で62cmであ
る。したがってこの位置調節を正しく行うには、前輪の
地表面接地位置にあらかじめ目標を置く、あるいは助手
の目視による助けをかりて、車両を前後に移動させるこ
となどの注意が必要である。位置が定まるとパーキング
ブレーキをかけ、またキャブの外に出て連結装置の状態
を確認する。位置が適正であると判断したら、フレキシ
ブル管路6を空気圧シリンダ4側から外し、これをトレ
ーラ側の継ぎ手8に接続する。この操作により、スライ
ド型連結牽引装置のスライドロック手段はロック状態と
なり、トレーラの非常ブレーキは解除された状態とな
る。ついで、トレーラのランディングギヤに付属するジ
ャッキを操作し、トレーラの荷重をトラクタ側に移動し
ランディングギヤを上げる。この操作が完了すると車両
は走行可能な状態となる。
【0029】上記例はフレキシブル管路6の先端に取付
けられている継ぎ手7が、セルフシーリング構造になっ
ているものについて説明した。セルフシーリングのない
旧い形式のものでも、同様に本発明を実施することがで
きる。この場合には、フレキシブル管路6の非常ブレー
キ制御弁14との接続位置に手動操作できるエアコック
が取付けられている。したがって、継ぎ手7を相手側継
ぎ手8から外す前にこのエアコックを閉状態にして、継
ぎ手7を継ぎ手5に接続してからエアコックを開状態に
転換する操作を行うことになる。継ぎ手5から外してふ
たたび継ぎ手8に接続する場合も同様である。
【0030】上記実施例では、トレーラ側の継ぎ手8と
空気圧シリンダ側の継ぎ手5とが同一規格のものである
と説明したが、必ずしも同一規格でなくとも、相互に接
続可能な構造のものであれば本発明を同様に実施するこ
とができる。
【0031】
【発明の効果】本発明により、スライド型連結牽引装置
のカプラ部材のベースレールに対する相対位置をトレー
ラを連結した状態でも安全に変更することができる装置
をきわめて安価に製造できる。本発明により、すでに販
売されユーザに利用されているトラクタについても、そ
の連結牽引装置をトレーラを連結してから、カプラ位置
が変更できる装置に、安価に改造することができる。フ
レキシブル管路をトレーラ側から外したときに、トレー
ラには自動的に非常ブレーキが制動状態に作動するか
ら、スライドロックの解除操作に伴い、トレーラが予期
せずに動き出すことを防止することができる。また本発
明の装置は、その操作に人の腕力を必要とすることがな
く、簡便な操作によりスライドロック手段を解除するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例トラクタおよびトレーラの連結し
た状態での側面図。
【図2】本発明実施例トラクタおよびスライド型連結牽
引装置の構造説明図。
【図3】本発明実施例装置の継ぎ手の構造および操作を
説明する図。
【図4】本発明実施例操作の手順を説明する運転者の動
作を示す流れ図。
【符号の説明】
1 ベースレール 2 カプラ部材 3 スライドロック手段 4 空気圧シリンダ 5 継ぎ手(連結装置側) 6 フレキシブル管路 7 継ぎ手(フレキシブル管路の先端) 8 継ぎ手(トレーラ側) 9 管路(空気圧シリンダに空気圧を供給する) 10 ベースプレート 11 トラクタ 12 トレーラ 13 エアタンク 14 非常ブレーキ制御弁
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 53/00 B62D 53/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラクタに固定的に取付けられたベースレ
    ールと、このベースレールに対してトラクタの前後方向
    に可動に取付けられたカプラ部材と、バネを含みこのバ
    ネの反発力により前記カプラ部材を前記ベースレールに
    固定させるスライドロック手段と、前記バネの反発力に
    対抗力を与え前記スライドロック手段のロック状態を解
    除させる空気圧シリンダとを備えたスライド型連結牽引
    装置において、 前記空気圧シリンダに空気圧を供給する管路の継ぎ手
    が、前記トラクタから前記トレーラにブレーキ用空気圧
    を供給するフレキシブル管路の先端に設けられた継ぎ手
    と接続可能な構造であることを特徴とするスライド型連
    結牽引装置。
  2. 【請求項2】前記ブレーキ用空気圧を供給するフレキシ
    ブル管路は、この管路内の空気圧が低下するとトレーラ
    の非常ブレーキが自動的に制動状態になる非常ブレーキ
    用管路である請求項1記載のスライド型連結牽引装置。
  3. 【請求項3】前記フレキシブル管路の先端に設けられた
    管路継ぎ手がセルフシーリング型である請求項2記載の
    スライド型連結牽引装置。
  4. 【請求項4】前記フレキシブル管路の空気流通を遮断す
    るエアコックを備えた請求項2記載のスライド型連結牽
    引装置。
  5. 【請求項5】トラクタに固定的に取付けられたベースレ
    ールと、このベースレールに対してトラクタの前後方向
    に可動に取付けられたカプラ部材と、バネを含みこのバ
    ネの反発力により前記カプラ部材を前記ベースレールに
    固定させるスライドロック手段と、前記バネの反発力に
    対抗力を与え前記スライドロック手段のロック状態を解
    除させる空気圧シリンダとを備えたスライド型連結牽引
    装置の操作方法において、 前記トラクタにトレーラを連結し車両を停車させた状態
    で、前記トラクタから前記トレーラに非常ブレーキ制御
    用の空気圧を供給するフレキシブル管路をトレーラ側の
    接続継ぎ手から外し、そのフレキシブル管路を前記空気
    圧シリンダに空気圧を供給する管路に接続して前記スラ
    イドロック手段をロック解除の状態に操作することを特
    徴とするスライド型連結牽引装置の操作方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の方法により前記スライドロ
    ック手段をロック解除の状態にした後に、前記トラクタ
    を前進または後退させることにより前記カプラ部材の前
    記ベースレールに対する相対位置を調節し、その相対位
    置が定まってから前記フレキシブル管路を前記空気圧シ
    リンダに空気圧を供給する管路から外して前記スライド
    ロック手段をロック状態に設定し、前記フレキシブル管
    路を前記トレーラ側の接続継ぎ手に接続するスライド型
    連結牽引装置の操作方法。
JP2001048824A 2001-02-23 2001-02-23 スライド型連結牽引装置 Expired - Fee Related JP3481916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001048824A JP3481916B2 (ja) 2001-02-23 2001-02-23 スライド型連結牽引装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001048824A JP3481916B2 (ja) 2001-02-23 2001-02-23 スライド型連結牽引装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002249083A JP2002249083A (ja) 2002-09-03
JP3481916B2 true JP3481916B2 (ja) 2003-12-22

Family

ID=18910024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001048824A Expired - Fee Related JP3481916B2 (ja) 2001-02-23 2001-02-23 スライド型連結牽引装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3481916B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5976425B2 (ja) * 2012-07-06 2016-08-23 日本車輌製造株式会社 搬送車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002249083A (ja) 2002-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2005216129B2 (en) Remotely releasable coupler and hose retrieval mechanism for airbrake system
CA1079767A (en) Control means for a vehicular tractor-trailer connection
US8078378B2 (en) Hill start assist system
CA2035054C (en) Electronically controlled fluid release fifth wheel mechanism
RU2756416C2 (ru) Пневматический контур тормозов прицепа с определением выключения и его способ
US3479055A (en) Load distributing assembly for wheel supported vehicles
US2360901A (en) Hitch
US8382145B2 (en) Automatic brake
EP0792783B1 (en) Trailer park brake system
JP3481916B2 (ja) スライド型連結牽引装置
US5066034A (en) Car towing apparatus with surge brake
JP2015009639A (ja) 連結車両のエアブレーキシステム
US1739496A (en) Automotive brake
JP3042696B2 (ja) 連結車用エアブレーキ装置
JP3684880B2 (ja) 駐車ブレーキ装置
JPS633900Y2 (ja)
JP2627631B2 (ja) 自動車のブレーキ装置
WO2024159305A1 (en) Vehicle connector with displaceable kingpin
JPH045569Y2 (ja)
RU2255017C1 (ru) Автопоезд
US1316660A (en) Trailer attachment for vehicles
GB2399608A (en) System for controlling the air brakes of a towed vehicle
JP3843216B2 (ja) スライド型連結牽引装置
JPS583716Y2 (ja) トラクタのブレ−キ装置
NL2005376C2 (en) Vehicle system configurable as a tractor with an articulatable semi-trailer and as a tractor with a non-articulatable semi-trailer.

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081010

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091010

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091010

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101010

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees