JP3481544B2 - 位相補償180度ラットレースハイブリッド型電力分配器 - Google Patents

位相補償180度ラットレースハイブリッド型電力分配器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力分配器に係
り、特に大きな帯域幅において極めて低い移相誤差を実
現する位相補償180度ラットレースハイブリッド型電
力分配器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、3−dB電力分配器は、平衡
増幅器、平衡ミキサー、周波数弁別器、移相器、変調器
といった多くのRF回路の設計における基本回路であ
る。特に、2ポート間のアイソレーションが要求される
ミキサー、変調器、電力スプリッタの設計には、位相差
が180度のハイブリッド型ラットレース電力分配器が
望ましい。しかしながら、これらの装置の位相差の性能
は概して、広い帯域幅においてアイソレーションを制限
する要素となっている。このため、これまで多くの研究
が広い帯域幅での位相差の幅を縮小することに焦点を当
ててきた。
【0003】例えば、S.Mar(文献(1)Mar S.,"A wid
e band stripline hybrid ring,"IEEE trans. Microwav
e Theory Tech.,vol.MTT-16,p.361,June 1968)および、
L.W.Chua,(文献(2)Chua L.W.,"New Broad-band mat
ched hybridsfor microwave integrated circuits,"in
Proc. European Microwave Conf.,pp.C4/5:1―C4/5:4,1
971)は、従来の180度ハイブリッド装置の4分の3
波長の線路を位相反転を含む4分の1波長の線路で置き
換えることにより、1オクターブ以上の帯域幅を実現す
る方式を提案している。図17に従来型の180度ラッ
トレース型電力分配器の等価回路図を示す。Marが提案
する方式では、位相反転器はきわめて緊密に結合された
線路を使って実現されるため、従来のマイクロストリッ
プ技術では実現が困難である。Chuaが用いた4分の1波
長の位相反転器は、マイクロストリップとスロットライ
ンの組み合わせにより実現され、2オクターブを超える
帯域幅を実現する。しがしながら、このハイブリッド装
置の製作には高精度のリトグラフィ工程が要求されるた
め、製作は容易ではない。 Kimら(文献(3)Kim D.and Naito Y.,"Broad band de
sign of improvedhybrid-ring 3dB directional couple
r,"IEEE trans.Microwave Theory Tech.,vol.MTT-30,p
p.2040-2046,Nov.1982)および、Mikuckiら(文献
(4)MikuckiG.F.and Agrawal A.K.,"A broad-band pr
inted circuit hybridring powerdivider,"IEEE trans.
Microwave Theory Tech.,vol.37,pp.112-117,Jan.198
9)が提案している2つのアプローチは、仮想的なポー
トと整合回路を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この方式は、従来の1
80度ハイブリッド装置の使用可能帯域幅を50%拡大
する。しかし、その実現にはインピーダンスが非常に低
い伝送路、つまり線路幅の極めて大きいマイクロストリ
ップ線路と、値の異なる多数のコンデンサが要求され、
良好な性能を実現するためには入念な最適化が必要であ
る。最近では、単面MIC技術を用いた方式が提案され
ている。Hoら(文献(5)Ho C.H.,Fan L.and Chang
K.,"New uniplanar coplanar waveguide hybrid-ring c
ouplers andmagic-T's,"IEEE trans.Microwave Theory
Tech.,vol.42,pp.2240-2248,Dec.1994)は、共面導波管
(CPW)とスロットライン間の遷移を最適化すること
により1オクターブを超える帯域幅上で動作する180
度ハイブリッドリングカプラを提案している。さらに、
この設計技術は従来の180度ハイブリッド型ラットレ
ースカプラの4分の3波長線路への逆位相スロットライ
ンT分岐の代用となる。
【0005】同様の概念に基づき、円周がわずが0.6
7πの単面180度ハイブリッドリングカプラの縮小版
がMurgulescuら(文献(6)Murgulescu M.H.,Moisan
E.,Legaud P.,Penard E.and Zapuine I.,"New wideban
d,0.67λg circumference180° hybrid ring coupler,"
Electron.Lett.,vol.30,pp.299-300,Feb.1994)により
提案されている(円周0.67πの新型広帯域180度
ハイブリッドリングカプラ)。これらの装置は、位相差
および挿入損の面ではかなりの広帯域を実現するが、残
念ながら、Sパラメータ整合に関しては狭帯域である。
しかし、実用では一般に、整合、アイソレーション、挿
入損、180度位相差のすべてが、中心周波数において
だけでなく、同一の周波数範囲において、予め定義され
た許容範囲内の性能を実現していることが要求される。
【0006】本発明は、上述の如き従来の課題を解決す
るためになされたもので、その目的は、広い帯域幅にお
いて整合、アイソレーション、挿入損、位相差(いずれ
も正規化周波数で表わすことができる)に優れた性能を
有する位相補償180度ラットレースハイブリッド型電
力分配器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明の特徴は、第1および第2入力端
と、第1および第2出力端と、第1入力端と第2出力端
を90度の位相差で結合する第1伝送路と、第2入力端
と第1出力端を90度の位相差で結合する第2伝送路
と、第1入力端と第1出力端を270度の位相差で結合
する第3伝送路と、第2入力端と第2出力端を90度の
位相差で結合する第4伝送路と、第2入力端を接地電位
に終端する抵抗器と、第4伝送路と直列接続され、第2
入力端と第2出力端を結合するコンデンサと、第2出力
端を接地電位に結合する短絡された第5伝送路とを具備
することにある。
【0008】請求項2の発明の第1伝送路は特性インピ
ーダンスが(√2)Z0であり、電気長λ0/4の伝送路
に相当し、第2伝送路は特性インピーダンスが(√2)
0であり、電気長λ0/4の伝送路に相当し、第3伝送
路は特性インピーダンスが(1.4)×Z0であり、電
気長3λ0/4の伝送路に相当し、第4伝送路は特性イ
ンピーダンスがγ×Z0(γ≧1)であり、第5伝送路
は電気長λ0/4の伝送路に相当する。
【0009】上記請求項1又は請求項2記載の発明にお
いて以下が成立する。 a)Z0は第1入力端および第1・第2出力端の終端イ
ンピーダンスである。 b)第2出力端を接地電位に終端する抵抗器の値は従来
の値Z0よりも大きく、 装置の整合およびアイソ
レーションに関する予め定義された要求条件に応
じて調整することができる。 c)第2出力端を接地電位に結合する短絡された伝送路
の特性インピーダンスはZ0よりも小さく、装置の18
0度位相差に関する予め定義された要求条 件に応
じて調整することができる。この値はαZ0で表わすこ
とができる (α<1)。 d)第4伝送路と直列するコンデンサは、精密な位相制
御装置として動作し、第2出力端を接地電位に結合する
短絡された伝送路を補足する形で使用される。また、こ
のコンデンサの値は、装置の180度位相差に関する予
め定義された要求条件に応じて調整することができる。 e)短絡された第5伝送路に要求される位相差β02
以下の数式で表される。
【0010】
【数1】
【0011】ここでf0は装置の使用可能帯域幅の中心
周波数である。β0は中心周波数f0における短絡された
伝送路の位相定数である。l2は短絡された第5伝送路
の電気長である。C10は第4伝送路と直列するコンデン
サの値である。
【0012】f)装置の180度移相誤差および電気的
性能、つまりSパラメータ整合、アイソレーション、挿
入損は個別に最適化することができるため、装置の設計
が容易に実施可能である。 g)コンデンサを用いた位相補償180度ラットレース
ハイブリッド型電力分配器は、既存のあらゆるマイクロ
波技術を使って設計および製作することができる。
【0013】請求項3の発明の特徴は、第1および第2
入力端と、第1および第2出力端と、第1入力端と第2
出力端を90度の位相差で結合する第1伝送路と、第2
入力端と第1出力端を90度の位相差で結合する第2伝
送路と、第1入力端と第1出力端を270度の位相差で
結合する第3伝送路と、第2入力端と第2出力端を90
度の位相差で結合する第4伝送路と、第2入力端を接地
電位に終端する抵抗器と、第4伝送路と直列され、第2
入力端と第2出力端を結合する可変容量の第1コンデン
サと、第2出力端を90度の位相差で接地電位に結合す
る短絡された第5伝送路と、第5伝送路に並列接続さ
れ、第2出力端を接地電位に結合する可変容量の第2コ
ンデンサとを具備することにある。
【0014】請求項4の発明の第1伝送路は特性インピ
ーダンスが(√2)Z0であり、電気長λ0/4の伝送路
に相当し、第2伝送路は特性インピーダンスが(√2)
0であり、電気長λ0/4の伝送路に相当し、第3伝送
路は特性インピーダンスが(1.4)×Z0であり、電
気長が3λ0/4の伝送路に相当し、第4伝送路は特性
インピーダンスがγ×Z0(γ≧1)であり、電気長λ0
/4の伝送路に相当し、第5伝送路は電気長λ0/4の
伝送路に相当する。
【0015】上記請求項3又は請求項4記載の発明にお
いて以下が成立する。 a)Z0は第1入力端および第1、第2出力端の終端イ
ンピーダンスである。 b)第2出力端を接地電位に終端する抵抗器の値は従来
の値Z0よりも大きく、 装置の整合およびアイソ
レーションに関する予め定義された要求条件に応
じて調整することができる。 c)第2出力端を接地電位に結合する短絡された伝送路
の特性インピーダンスはZ0よりも小さく、装置の18
0度位相差に関する予め定義された要求条 件に応
じて調整することができる。この値はαZ0(α<1)
で表すことが できる(α<1)。 d)第4伝送路と直列する第1コンデンサは、精密な位
相制御装置として動作し、第2出力端を接地電位に結合
する短絡された第5伝送路を補足する形で使用される。
さらに、このコンデンサの値は、装置の180度位相差
に関する予め定義された要求条件に応じて調整すること
ができる。 e)短絡された第5伝送路と並列接続する調整可能な第
2コンデンサの所要値C14は、以下の数式で与えられ
る。
【0016】
【数2】
【0017】ここで、f0は装置の使用可能な帯域幅の
中心周波数である。C13は調整可能な第1コンデンサの
値である。
【0018】f)調整可能な第2コンデンサの実現可能
性を考慮した場合、調整可能なコンデンサを用いた位相
補償180度ラットレースハイブリッド型電力分配器の
原理は、10GHz以下の周波数に限定される。 g)装置の180度位相差および電気的性能、つまりS
パラメータ整合、アイソレーション、挿入損は個別に最
適化することができるため、装置の設計が容易に実施可
能である。 h)コンデンサを用いた位相補償180度ラットレース
ハイブリッド型電力分配器は、既存のあらゆるマイクロ
波技術を使って設計および製作することができる。
【0019】請求項5の発明の特徴は、第1および第2
入力端と、第1および第2出力端と、第1入力端と第2
出力端を90度の位相差で結合する第1伝送路と、第2
入力端と第1出力端を90度の位相差で結合する第2伝
送路と、第1入力端と第1出力端を270度の位相差で
結合する第3伝送路と、第2入力端と第2出力端を90
度の位相差で結合する第4伝送路と、第2入力端を接地
電位に終端する第1抵抗器と、第2出力端を接地電位に
結合する第2抵抗器と短絡された第5伝送路の直列接続
回路とを具備することにある。
【0020】請求項6の発明の第1伝送路は特性インピ
ーダンスが(√2)Z0であり、電気長λ0/4の伝送路
に相当し、第2伝送路は特性インピーダンスが(√2)
0であり、電気長λ0/4の伝送路に相当し、第3伝送
路は特性インピーダンスが(1.4)×Z0であり、電
気長が3λ0/4の伝送路に相当し、第4伝送路は特性
インピーダンスがγ×Z0(γ≧1)であり、電気長λ0
/4の伝送路に相当し、第5伝送路は電気長λ0/4の
伝送路に相当する。
【0021】上記請求項5又は請求項6記載の発明にお
いて以下が成立する。 a)Z0は第1入力端および第1・第2出力端の終端イ
ンピーダンスである。 b)第2出力端を接地電位に終端する抵抗器の値は従来
の値Z0よりも大きく、 装置の整合およびアイソ
レーションに関する予め定義された要求条件に応
じて調整することができる。 c)第2抵抗器と直列接続される短絡された第5伝送路
の特性インピーダンスはZ0よりも小さく、中心周波数
0における位相偏差の所要傾斜に応じて装置の180
度位相差を向上させるため調整することができる。 d)第2抵抗器および短絡された第5伝送路の動作は周
波数において相補的であり、装置の180度位相差に関
して大きな帯域幅を可能にする。 e)第2抵抗器の値は、装置の180度位相差に関する
予め定義された要求条件に応じて調整することができ
る。 f)装置の180度位相差および電気的性能、つまりS
パラメータ整合、アイソレーション、挿入損は個別に最
適化することができるため、装置の設計が容易に実施可
能である。 g)抵抗器を用いた位相補償180度ラットレースハイ
ブリッド型電力分配器は、既存のあらゆるマイクロ波技
術を使って設計および製作することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。まず、本発明の概要について述べ
る。本発明の新しいタイプの位相補償180度ラットレ
ースハイブリッド型電力分配器は、従来の180度ハイ
ブリッドラットレースカプラのトポロジーに基づている
ため、如何なる周波数においても容易に製作および設計
が可能である点を強調しておかねばならない。主とし
て、2つの新しいトポロジーを提案する。1つはコンデ
ンサを用いた位相補償180度ラットレースハイブリッ
ド型電力分配器と呼ばれるものである。これは、従来の
180度ラットレースハイブリッド装置のトポロジーに
値の低い直列コンデンサと短絡された伝送路を加えたも
のである。この装置では、コンデンサ値が180度位相
差に対しては鋭敏に影響するが、Sパラメータ整合、ア
イソレーション、挿入損といったハイブリッド装置の電
気的性能についてはほとんど影響しないようになってい
る。言い換えれば、この装置は移相誤差に関して、予め
最適化の可能な電気的性能とは独立に調整可能であるこ
とを意味する。この目的で、同じトポロジーによる派生
型を低周波数について(10GHz以下)提案する。
【0023】上記の派生型は調整可能なコンデンサを用
いた位相補償180度ラットレースハイブリッド型電力
分配器と呼ばれる。コンデンサを用いた位相補償180
度ラットレースハイブリッド型電力分配器に対して、当
初のコンデンサを可変コンデンサに置き換え、もう一つ
の可変コンデンサを短絡された伝送路と並列する形で追
加している。これら2つのコンデンサの組み合わせによ
り、この装置の移相誤差は完全に調整可能となる。
【0024】提案するもう一つの電力分配器のトポロジ
ーは、抵抗器を用いた位相補償180度ラットレースハ
イブリッド型電力分配器と呼ばれるものである。これ
は、従来の180度ラットレースハイブリッド装置のト
ポロジーに短絡された伝送路とそれに直列する抵抗器を
追加したものである。この180度ラットレースハイブ
リッド型電力分配器は、挿入損、Sパラメータ整合、ア
イソレーションに関して同一の周波数範囲でごく小さい
移相誤差幅を実現する。このため、調整可能な設計とは
なっていない。
【0025】図1は、本発明の位相補償180度ラット
レースハイブリッド型電力分配器の第1の実施形態に係
る構成を示した等価回路図であり、コンデンサを用いる
タイプである。位相補償180度ラットレースハイブリ
ッド型電力分配器は、4つの伝送路5、6、7、8、短
絡された伝送路11、終端抵抗器9及び位相の最適化に
使用されるコンデンサ10で構成される。
【0026】上記したコンデンサ10を用いた電力分配
器は、基本的に従来の180度ハイブリッドラットレー
スカプラの構造上に構成され、電気長の合計が3λ/2
の伝送路の輪が4つの伝送路5、6、7、8に分離され
ている。
【0027】次に本実施形態の動作について説明する。
図1において、ポート1および4が入力ポートとして機
能し、ポート2および3が出力ポートとして使用されて
いる。入力ポート1は特性インピーダンス(√2)
0、電気長λ0/4の伝送路7により出力ポート3に結
合されている。記号λ0は、装置の使用可能帯域幅の中
心周波数である周波数f0に対応する波長を示してい
る。言い換えれば、伝送路7は中心周波数f0で90度
位相差を提供する。記号Z0は入力ポート1および出力
ポート2、3の終端インピーダンスを示している。
【0028】入力ポート4は電気長λ0/4、特性イン
ピーダンス(√2)Z0の伝送路6により出力ポート2
に結合されている。入力ポート1は電気長3λ0/4の
伝送路5により出力ポート2に結合され、従来の180
度ラットレースハイブリッドカプラと同様に270度の
位相差を提供する。この伝送路の特性インピーダンスは
(√2)Z0より僅かに低減されており(1.4×
0)、S11(図3参照)が中心周波数f0に対して対
称な周波数特性をもつよう設計されている。この伝送路
は短絡された伝送路11と共に動作するため、S11の
整合帯域幅が改善される。
【0029】ポート4は、従来の値Z0よりも値の大き
い抵抗器9によって接地電位に終端されている。これに
より、S33(図3参照)は中心周波数f0に対して対
称な周波数特性をもち、結果としてS33の整合帯域幅
が拡大する。論理的には、この抵抗器の動作は中心周波
数f0におけるS22(図3参照)の整合の低下も招く
と考えられる。
【0030】しかしながら、S22の周波数特性をf0
前後に平坦化し、その帯域幅を向上させことができる。
さらに、論理的には、抵抗器9の値が下がると、出力ポ
ート2と3の間のアイソレーションも低下する。中心周
波数f0において、25dB程度のS22整合および3
0dB程度のアイソレーションを実現するための妥当な
値は1.2×Z0ないし1.3×Z0である。
【0031】図2の電力分配器の180度位相差特性、
図3の電力分配器のSパラメータ整合特性、図4の電力
分配器の挿入特性、図5の電力分配器のアイソレーショ
ン特性、図6の電力分配器のコンデンサが異なる場合の
180度位相差特性に示す結果は、抵抗器9の値が62
Ω、終端インピーダンスがZ0=50Ωの場合に得られ
る。
【0032】入力ポート4および出力ポート3は、電気
長λ0/4の伝送路8により結合されている。挿入損に
ついて装置の有効帯域幅を拡大するため、この伝送路の
特性インピーダンスZ08は従来の値(√2)Z0よりも
大きくなっており、中心周波数f0における結合が−3
dBを上回っている。ここでは、特性インピーダンスの
値がZ08=1.52×Z0に設定され、挿入損の帯域幅
と−20dBよりも優れたSパラメータ整合の帯域幅が
調和している。
【0033】入力ポート4と出力ポート3も、伝送路8
と直列するコンデンサ10により結合されている。この
静電容量の大きいコンデンサは、位相のみを変化させ、
振幅には影響しないため、装置の電気的性能を大幅に修
正することなく、正確な位相制御装置として使用するこ
とができる。最後に、短絡された伝送路11が出力3に
追加されている。この短絡された伝送路は装置の性能に
関して3つの効果を持つ。既に述べた通り、この短絡さ
れた伝送路は伝送路5と共に、中心周波数f0付近にお
けるS11パラメータの周波数帯域幅を拡大する。
【0034】第2に、中心周波数f0付近でS31パラ
メータの位相の傾きを変えることにより、装置の180
度位相差を改善する。実際に、特性インピーダンス
02、電気長l2の短絡された伝送路11を想定した場
合、ポート3’と出力ポート3の間の信号上の位相変化
ψ3'3は以下の数式により得られる。
【0035】
【数3】
【0036】ここでβl2は短絡された伝送路11によ
り変化する位相差を表わしている。
【0037】数式(1)および短絡された伝送路の電気
長l2=λ0/4を想定した場合、中心周波数f0におけ
る位相変化ψ3'3はゼロとなり、出力ポート2と3の間
で所要の180度移相誤差が満たされる。さらに、中心
周波数f0付近では、出力ポート1とポート3’の間の
位相変化ψ3'3の割合を変えることができる。実際に、
数式(1)より、位相変化ψ3'3の変動は次の式で求め
ることができる。
【0038】
【数4】
【0039】ここでcは光の速度である。
【0040】l20/4と考えると、数式(2)は次
のように書き換えることができる。
【0041】
【数5】
【0042】上式(3)は常に負であり、中心周波数f
0付近では、ポート1とポート3の間の位相変化を補正
することができる。従って、ポート1とポート2の間の
位相変化と同じ特性を持たせることができる。このた
め、出力ポート3にλ0/4の短絡された伝送路を導入
することにより、中心周波数f0付近において電力分配
器の180度位相差性能が改善され、短絡された伝送路
11の特性インピーダンスZ02に対する最適値を見出す
ことができる。中心周波数付近において数式(3)を導
き出すことにより、次の数式が得られる。
【0043】
【数6】
【0044】結果として、
【0045】
【数7】
【0046】は周波数について定数であり、Z02の値に
のみ依存する。
【0047】この興味深い結果から、提案する位相補償
180度ラットレースハイブリッド型電力分配器の性能
は、中心周波数f0を変えても変化しないことがわか
る。
【0048】最後に、既に述べたように、電力分配器の
180度位相差の改善はコンデンサ10によって補足さ
れている。しかし、中心周波数f0におけるコンデンサ
10による位相変化はゼロではないため、出力ポート2
と3の間で所要の180度位相差は満たされない。この
位相差は、短絡された伝送路11の電気長l2を増大さ
せることにより、容易に解消することができる。短絡さ
れた伝送路の電気長l 2とコンデンサ10の値との関係
を表わす数式は、コンデンサ10、伝送路8および短絡
された伝送路11の結合に中心周波数f0における90
度の位相差が伴うことを考慮することにより、容易に求
めることができる。それは次の通りである。
【0049】
【数8】
【0050】ここでZ01は伝送路8の特性インピーダン
スを表わしている。
【0051】l2の値は1つの周波数において固定であ
ることから、コンデンサ10を中心周波数f0の関数と
して算出することもできる。
【0052】
【数9】
【0053】図2−5の結果は、短絡された伝送路11
の特性インピーダンスがZ02=44Ωであり、終端イン
ピーダンスZ0=50Ωを想定した場合に得られる。横
軸は中心周波数に対して正規化された周波数である。コ
ンデンサ10の値は、中心周波数f0=30GHzにお
いて1pFと算出されている。中心周波数を変更する場
合、図2−5のような性能を得るためには、このコンデ
ンサの値を数式(6)に従って適合させなければならな
い。
【0054】ここで、装置の使用可能帯域幅を、中心周
波数付近の正規化周波数のうち−20dBよりも優れた
アイソレーションおよび出力・入力整合を実現するもの
の割合と定義する。本装置について、著者らは30%近
くの使用可能帯域幅を実現している。この周波数範囲に
おける180度位相差の偏差は0.75°以下である。
【0055】コンデンサC10の値を変化させ、短絡さ
れた伝送路11がそれに対応する長さを持つ場合の装置
の180度位相差性能の比較を図6に示す。コンデンサ
10に使用した等価値は、中心周波数f0=30GHz
においてC10=0.6pF、C10=1.0pFおよびC
10=1.6pFに相当する。これら3つのコンデンサ値
については、装置の電気的性能(Sパラメータ整合、ア
イソレーション、挿入損)はほぼ変化しないため、ここ
では示していない。
【0056】図6の結果より、コンデンサ10の値は、
予め定義されている装置の所要180度位相差性能に応
じて選択可能であることがわかる。ただし、位相差に関
する装置の使用可能帯域幅は、位相差の偏差と反比例す
るため、各用途の要求条件に応じて釣り合いをとる必要
がある。このことから、調整可能な位相補償180度ラ
ットレースハイブリッド型電力分配器の潜在的必要性が
示されている。さらに、そうした調整可能な電力分配器
は、製作過程におけるばらつきをなくすうえで非常に有
用となり得る。
【0057】図7は、本発明の位相補償180度ラット
レースハイブリッド型電力分配器の第2の実施形態に係
る構成を示した等価回路図であり、調整可能なコンデン
サを用いるタイプである。調整可能な位相補償電力分配
器のためのソリューションを提案することが、本発明の
第2の実施形態の課題である。位相補償180度ラット
レースハイブリッド型電力分配器は、4つの伝送路5、
6、7、8、短絡された伝送路12、終端抵抗器9及び
位相の最適化に使用される可変コンデンサ13、14で
構成される。
【0058】この本例の電力分配器は、以下の点を除
き、コンデンサを用いた位相補償180度ラットレース
ハイブリッド型電力分配器と同じトポロジーに基づいて
いる。(1)コンデンサ10に代わり、可変コンデンサ
13が使用されている。 (2)短絡された伝送路11に代わり、特性インピーダ
ンスは変化しないが、電気長が従来の値λ0/4である
短絡された伝送路12が使用されている。更に、(3)
出力ポート3と並列に可変コンデンサ14が追加されて
いる。
【0059】コンデンサ値C14とC13との関係は、コン
デンサ13、伝送路8、短絡された伝送路12、そして
コンデンサ14の組み合わせが信号の90度移相誤差を
実現することを考慮することにより求めることができ
る。それは以下の通りである。
【0060】
【数10】
【0061】この関係は短絡された伝送路12の特性イ
ンピーダンスとは独立している。コンデンサ値C13とそ
れに対応するコンデンサ値C14を変えた場合の装置の1
80度移相誤差性能の比較を図8に示す。コンデンサ1
3に使用された等価値は、中心周波数f0=30GHz
においてC13=0.6pF、C13=1.0pFおよびC
13=1.6pFに相当する。
【0062】図9、図10、図11に、図7に示した電
力分配器の電気的性能(Sパラメータ整合、アイソレー
ション、挿入損)を示す。並列コンデンサ14の値は低
いため、コンデンサ13はほぼ装置の移相誤差について
のみ影響し、電気的性能には影響しないことを付け加え
ておかねばならない。
【0063】−20dBよりも優れたアイソレーション
及び入力・出力整合について、著者らはこの装置で約3
0%の使用可能帯域幅を実現している。この周波数範囲
における180度位相差の偏差は、中心周波数f0=3
0GHzにおいてコンデンサ13の等価値が0.6pF
の場合、0.45°以下である。
【0064】図12は、本発明の位相補償180度ラッ
トレースハイブリッド型電力分配器の第3の実施形態に
係る構成を示した等価回路図であり、抵抗器を用いるタ
イプである。位相補償180度ラットレースハイブリッ
ド型電力分配器は、4つの伝送路5、6、7、8、出力
ポート3側に接続された抵抗器16と、この抵抗器16
に一端が接続され、他端が短絡された伝送路15、終端
抵抗器9で構成される。
【0065】本例の電力分配器は、以下の点を除き、コ
ンデンサを用いた位相補償180度ラットレースハイブ
リッド型電力分配器と同じトポロジーに基づいている。 (1)コンデンサ10が削除されている。 (2)短絡された伝送路11に代わり、電気長l3がλ0
/4、特性インピーダンスがZ03の短絡された伝送路1
5が使用されている。更に、 (3)ポート3”に、短絡された伝送路15と直列に抵
抗器16が追加されている。
【0066】次に本実施形態の動作について説明する。
本実施形態では、電力分配器の位相補償を実行する要素
は抵抗器16および短絡された伝送路15である。実際
に、これら2つの要素のポート3”と出力ポート3の間
における位相変化を考えた場合、以下の数式が得られ
る。
【0067】
【数11】
【0068】数式(8)より、抵抗器16がどんな値
(数値”ゼロ”は除く)であれ、周波数f0+kf0(整
数k)において位相変化ψ3&qout3はゼロに等しいこと
を導き出すことができる。したがって、中心周波数f0
において、出力ポート2と3の間で所要の180度位相
差が実現される。さらに、短絡された伝送路のみに関し
ていえば、中心周波数付近において位相変化の変動はZ
03のみに比例し、出力ポート1とポート3”の間の信号
位相の変動とは逆となることがわかる。
【0069】実際に、数式(8)を求めることにより、
周波数による位相変化ψ3&qout3を求めることができ
る。
【0070】
【数12】
【0071】中心周波数f0付近では、数式(9)より
以下の数式を導くことができる。
【0072】
【数13】
【0073】即ち、
【0074】
【数14】
【0075】は周波数の定数であり、抵抗器16の抵抗
値R16とは独立している。したがって、180度ラット
レースハイブリッド型電力分配器の移相誤差は、短絡さ
れた伝送路15の特性インピーダンスを従来の値Z03
することにより、中心周波数f 0付近で最小とすること
ができる。
【0076】さらに、数式(8)および(9)より、位
相変化ψ3&qout3は、0度前後で振動し、振幅が抵抗値
16と反比例する周波数の2f0周期関数であることを
導き出すことができる。したがって、抵抗値R16および
特性インピーダンスZ03の値を便宜的に選択すること
で、180度前後で振動することにより位相補償の帯域
幅を拡大することができる。ただし、位相変化ψ
3&qout3の幅が限られているのに対し、入力ポート1お
よびポート3”の間の信号の位相差は三角法の全円を描
くため、ここに示した位相補償のプロセスは必然的に周
波数に関して制限されるが、しかし依然として大きな帯
域幅で有効である。
【0077】図13に示す装置の180度位相補償の結
果は、抵抗器16の値が45Ω、短絡された伝送路15
の特性インピーダンスが40Ωにおいて、終端インピー
ダンスZ0=50Ωを想定した場合に実現される。この
結果を実現するために使用する方法は非常に単純である
ため、装置の設計は迅速に行うことができる。まず、中
心周波数f0前後で装置の180度位相差が望ましい傾
斜を描くよう、短絡された伝送路15の特性インピーダ
ンスを選択する。次に、移相誤差が180度前後で望ま
しい幅が得られるよう、抵抗器16の値を選択する。
【0078】180度前後の位相の幅の減少は、振動を
中心周波数f0の方向に圧縮することにより実現される
ことから、移相誤差に関する装置の使用可能帯域幅の拡
大は、位相差の幅に関する制約を緩めることで容易に実
現することができる。さらに、位相変化ψ3&qout3は周
波数の2f0周期関数であることから、抵抗器を用いた
位相補償180度ラットレースハイブリッド型電力分配
器の性能は、従来の180度ラットレースハイブリッド
装置と同様に、周波数について周期的となる。
【0079】電力分配器の電気的性能(Sパラメータ整
合、アイソレーション、挿入損)を図14‐16に示
す。これらの結果から、中心周波数f0において追加さ
れた抵抗器16の影響が小さいことが確認できる。これ
は中心周波数においては、Z03.tan(βl3)が無
限であるのに対して抵抗値R16はごく小さいからであ
る。周波数が中心周波数から遠ざかるにつれて、抵抗器
16の影響は大きくなるが、想定した帯域幅においては
依然として低い。大きな低下は帯域幅が限定される装置
の挿入損特性に見られる。これは、ポート4と3”の間
の伝送路の特性インピーダンスを上げることにより、あ
るいは入力ポート1とポート3”の間の伝送路の特性イ
ンピーダンスを下げることにより、補正することができ
る。ただし、高い入力電力が要求される用途において
は、トランジスタの飽和により、この差はそれほど重要
でない。
【0080】−20dBよりも優れたアイソレーション
および入力・出力整合を実現するための本装置の使用可
能帯域幅は約32%である。この周波数範囲において
は、180度位相差の偏差は0.15度以下である。
【0081】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の位
相補償180度ラットレースハイブリッド型電力分配器
によれば、広い帯域幅において整合、アイソレーショ
ン、挿入損、位相差(いずれも正規化周波数で表わすこ
とができる)に優れた性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の位相補償180度ラットレースハイ
ブリッド型電力分配器の第1の実施形態を示した等価回
路図である。
【図2】 図1の電力分配器において、30GHzでコ
ンデンサ10の等価値が1pFである場合の出力ポート
2および3の間の180度位相差特性を示した特性図で
ある。
【図3】 図1の電力分配器において、30GHzでコ
ンデンサ10の等価値が1pFである場合のSパラメー
タ整合特性を示した特性図である。
【図4】 図1の電力分配器において、30GHzでコ
ンデンサ10の等価値が1pFである場合の挿入損特性
を示した特性図である。
【図5】 図1の電力分配器において、コンデンサ10
の等価値が1pFである場合のアイソレーション特性を
示した特性図である。
【図6】 図1の電力分配器において、コンデンサ10
の値が異なる場合の180度位相差特性の比較を示した
特性図である。
【図7】 本発明の位相補償180度ラットレースハイ
ブリッド型電力分配器の第2の実施形態を示した等価回
路図である。
【図8】 図7の電力分配器において、コンデンサ13
の値が異なる場合の180度位相差特性の比較を示した
特性図である。
【図9】 図7の電力分配器において、30GHzでコ
ンデンサ13の等価値が1pFである場合のSパラメー
タ整合特性を示した特性図である。
【図10】 図7の電力分配器において、30GHzで
コンデンサ13の等価値が1pFである場合の挿入損特
性を示した特性図である。
【図11】 図7の電力分配器において、30GHzで
コンデンサ13の等価値が1pFである場合のアイソレ
ーション特性を示した特性図である。
【図12】 本発明の位相補償180度ラットレースハ
イブリッド型電力分配器の第3の実施形態を示した等価
回路図である。
【図13】 図12の電力分配器において、出力ポート
2および3の間の180度位相差特性を示した特性図で
ある。
【図14】 図12の電力分配器のSパラメータの整合
特性を示した特性図である。
【図15】 図12の電力分配器の挿入特性を示した特
性図である。
【図16】 図12の電力分配器のアイソレーション特
性を示した特性図である。
【図17】 従来型の180度ラットレースハイブリッ
ド型電力分配器の等価回路図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 ポート 5、6、7、8、11、12、15 伝送路 9 終端抵抗器 10 コンデンサ 13、14 可変コンデンサ 16 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 匡夫 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開2001−168608(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 5/22 JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2入力端と、 第1および第2出力端と、 第1入力端と第2出力端を90度の位相差で結合する第
    1伝送路と、 第2入力端と第1出力端を90度の位相差で結合する第
    2伝送路と、 第1入力端と第1出力端を270度の位相差で結合する
    第3伝送路と、 第2入力端と第2出力端を90度の位相差で結合する第
    4伝送路と、 第2入力端を接地電位に終端する抵抗器と、 第4伝送路と直列接続され、第2入力端と第2出力端を
    結合するコンデンサと、第2出力端を接地電位に結合す
    る短絡された第5伝送路と、 を具備することを特徴とする位相補償180度ラットレ
    ースハイブリッド型電力分配器。
  2. 【請求項2】 第1伝送路は特性インピーダンスが(√
    2)Z0であり、電気長λ0/4の伝送路に相当し、第2
    伝送路は特性インピーダンスが(√2)Z0であり、電
    気長λ0/4の伝送路に相当し、第3伝送路は特性イン
    ピーダンスが(1.4)×Z0であり、電気長3λ0/4
    の伝送路に相当し、第4伝送路は特性インピーダンスが
    γ×Z0(γ≧1)であり、第5伝送路は電気長λ0/4
    の伝送路に相当することを特徴とする請求項1記載の位
    相補償180度ラットレースハイブリッド型電力分配
    器。
  3. 【請求項3】 第1および第2入力端と、 第1および第2出力端と、 第1入力端と第2出力端を90度の位相差で結合する第
    1伝送路と、 第2入力端と第1出力端を90度の位相差で結合する第
    2伝送路と、 第1入力端と第1出力端を270度の位相差で結合する
    第3伝送路と、 第2入力端と第2出力端を90度の位相差で結合する第
    4伝送路と、 第2入力端を接地電位に終端する抵抗器と、 第4伝送路と直列接続され、第2入力端と第2出力端を
    結合する可変容量の第1コンデンサと、 第2出力端を90度の位相差で接地電位に結合する短絡
    された第5伝送路と、 第5伝送路と並列接続され、第2出力端を接地電位に結
    合する可変容量の第2コンデンサと、 を具備することを特徴とする位相補償180度ラットレ
    ースハイブリッド型電力分配器。
  4. 【請求項4】 第1伝送路は特性インピーダンスが(√
    2)Z0であり、電気長λ0/4の伝送路に相当し、第2
    伝送路は特性インピーダンスが(√2)Z0であり、電
    気長λ0/4の伝送路に相当し、第3伝送路は特性イン
    ピーダンスが(1.4)×Z0であり、電気長が3λ0
    4の伝送路に相当し、第4伝送路は特性インピーダンス
    がγ×Z0(γ≧1)であり、電気長λ0/4の伝送路に
    相当し、第5伝送路は電気長λ0/4の伝送路に相当す
    ることを特徴とする請求項3記載の位相補償180度ラ
    ットレースハイブリッド型電力分配器。
  5. 【請求項5】 第1および第2入力端と、 第1および第2出力端と、 第1入力端と第2出力端を90度の位相差で結合する第
    1伝送路と、 第2入力端と第1出力端を90度の位相差で結合する第
    2伝送路と、 第1入力端と第1出力端を270度の位相差で結合する
    第3伝送路と、 第2入力端と第2出力端を90度の位相差で結合する第
    4伝送路と、 第2入力端を接地電位に終端する第1抵抗器と、 第2出力端を接地電位に結合する第2抵抗器と短絡され
    た第5伝送路の直列接続回路と、 を具備することを特徴とする位相補償180度ラットレ
    ースハイブリッド型電力分配器。
  6. 【請求項6】 第1伝送路は特性インピーダンスが(√
    2)Z0であり、電気長λ0/4の伝送路に相当し、第2
    伝送路は特性インピーダンスが(√2)Z0であり、電
    気長λ0/4の伝送路に相当し、第3伝送路は特性イン
    ピーダンスが(1.4)×Z0であり、電気長が3λ0
    4の伝送路に相当し、第4伝送路は特性インピーダンス
    がγ×Z0(γ≧1)であり、電気長λ0/4の伝送路に
    相当し、第5伝送路は電気長λ0/4の伝送路に相当す
    ることを特徴とする請求項5記載の位相補償180度ラ
    ットレースハイブリッド型電力分配器。
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