JP3479705B2 - 溶接用回転機 - Google Patents
溶接用回転機Info
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- JP3479705B2 JP3479705B2 JP10878798A JP10878798A JP3479705B2 JP 3479705 B2 JP3479705 B2 JP 3479705B2 JP 10878798 A JP10878798 A JP 10878798A JP 10878798 A JP10878798 A JP 10878798A JP 3479705 B2 JP3479705 B2 JP 3479705B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、H形鋼等の鋼材の
溶接作業に使用するに適した鋼材回転機に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】特公平6−42998号公報あるいは実
公平3−24305号公報等に記載されているように、
近年土木・建築の分野ではH形や角管などの長大な鋼材
を使用する場合が多く、例えば高層建築用の角管鋼の柱
材には予め溶接工場でパネルゾーンを溶接し、次いでこ
れにブラケットを溶接したものが多用されている。この
ような構造体を構築現場へ直接搬入することで作業能率
の向上を図っている。 【0003】そして周知の通り、かかる溶接作業は下向
き溶接を実施したものが品質的に安定しており、立向き
や上向きでは溶接作業が困難である場合が多いほか、得
られる製品の溶接強度や健全性が劣るので、前記溶接工
場では所定位置での下向き溶接を実施するため、対象と
する鋼材等を保持してこれを軸回りに回動させる回転機
が従来から使用されている。 【0004】このような回転機の一例としては、左右一
対のユニットからなり、各ユニット51に夫々図4に示
すように、外周部にリングギアを形成した回転枠52の
中央部に鋼材等を固定保持する保持部53を設け、この
回転枠52を基枠54に設けた回転駆動装置55により
所望の量だけ回転させるようにした機構が用いられてい
る。図中56はモーター、57は減速機、58は前記リ
ングギアに噛み合う駆動ギア、59…は回転枠52を支
承するローラを示す。 【0005】かかる回転機は次の要領で使用される。即
ち、前記ユニット51を適宜な間隔で配置し、夫々の保
持部53に溶接対象鋼材の端部(又は中間部)を嵌合さ
せ、次いでネジ等を利用した固定手段でこれを固定し、
この鋼材を回転駆動装置55により必要な量だけ回転さ
せ、両ユニット51の間隔部にある溶接対象面を手前側
にしかも下向きの方向に位置させて所定の加工を実施す
る。尚図4に示す従来の回転機はワークである鋼材の着
脱が容易なように、回転枠52の一部(52aで示す部
分)が開閉可能となっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の回転機は、
直線状の長いH形鋼等を機台に取り付けた後、比較的容
易にしかも的確に所要方向へ回動し得る利点を備えてい
るが、準備作業である鋼材等の機台への装着作業が可成
り面倒で、特に溶接対象品が長大重厚な場合はホイスト
クレーンの使用度数が増加し、結果として溶接前の準備
作業が長くなる難点がある。 【0007】又、上記従来の回転機の構造は、中央部に
ワークを保有するリングギアの回転枠52、該回転枠5
2の周位置にこれと噛み合うように配置した駆動ギア5
8及びローラ59等、複雑な構成要素からなっており、
使用上各機構が不安定であると共に、細かいアフターメ
ンテナンスを必要とし、これが煩雑となるという欠点を
備えている。 【0008】本発明は、従来機の備えるかかる問題点の
解消を目的とするもので、構造が簡便でありながらしか
も正確に所望の回動を得ることのできる新規な溶接用回
転機を提供し、以て溶接作業の高能率化を計ろうとする
ものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を備えている。即ち、床上
に設置される基部の両端部に左右一対の縦フレームを設
け、該縦フレームの上部に上下に揺動可能なアームを夫
々設けて、これら左右のアームにチェーンを掛け渡すと
ともに、該チェーンを所定方向へ移動させる駆動手段を
設けた溶接用回転機において、前記チェーン上に載せら
れたワークを下側から弾発的に支えて該ワークの横振れ
を防止する上下回動自在なバーを設けたことを特徴とす
る溶接用回転機の構成である。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。図1〜図3は本発明に
かかる回転機の一例を表すもので、図1は側面図、図2
はH形綱等の溶接対象品(以下ワークと呼称する)をつ
り下げた状態を示す側面図、図3は使用状態の全体を示
す斜視図である。 【0011】図1に示す通り、回転機1のベースとなる
基部2は、その両端部3,4に左右一対の縦フレーム
5,6を設けた略U字形からなっており、該縦フレーム
5,6の上部には上下方向に揺動可能なアーム7,8を
夫々取り付けている。 【0012】前記左側のアーム7は操作用Aワイヤー9
と、又右側のアーム8は操作用Bワイヤー10と連結し
ており、更にAワイヤー9とBワイヤー10は夫々図示
しないアーム開閉用ハンドルに直結し、該ハンドルの操
作によりA・B両ワイヤー9,10は同時に、アーム
7,8を上下方向に揺動せしめる構成となっている。 【0013】図1図示の側面視において、左側のアーム
7の上部にはAスプロケット11を取り付けており、又
略U字形の基部2の周囲には、左回りに順次、Bスプロ
ケット12、Cスプロケット13、Dスプロケット1
4、Eスプロケット15を回転自在に装着している。更
に右側のアーム8の上部にはFスプロケット16を取り
付けている。 【0014】又Aスプロケット11、Bスプロケット1
2、Cスプロケット13、Dスプロケット14、Eスプ
ロケット15、Fスプロケット16を順次循環する閉ル
ープ状のチェーン17(図示実線又は点線で示す)を取
り付けると共に前記右側のアーム8にモーター18、減
速機19、Fスプロケット用駆動ギア20を有する駆動
手段21を設け、該手段21の駆動力によりFスプロケ
ット16を正又は逆方向に回動させ、これにより延在す
る前記チェーン17を一斉に正又は逆方向へ回動せしめ
る構成となっている。 【0015】更に、基部2の下部には、ワーク22(図
2参照)の底面に接触してこれの横振れ防止を行うバー
23を、両端部3,4を渡る状態で設けており、該バー
23の一端は一方の端部4に設けた支軸24によって基
部2に枢着されており、他端は自由端となって上下方向
へ移動可能となっている。図上25は端部4とバー23
間に設けたスプリングであり、前記自由端側が常時上方
へ付勢されている。又、スプリング25の係止点26の
位置を適宜変更することにより前記付勢力(弾発力)は
加減される。 【0016】尚、両端部3,4を含む基部2は表裏二枚
の板体からなっており、図上2重点線で示す領域は両者
を補強するリブ部分であり、又27はバー23の昇降を
案内するガイドロッドであって、該バー23の外部への
逃げを防止する用をなしている。 【0017】上記構成からなる本発明の回転機1は以下
のような態様で使用される。まず最初に、複数台の回転
機1をその基部2が一線上に並ぶ状態で床上に配列さ
せ、更に長さ方向の距離を調整して所定間隔を保って床
上に取り付ける。このような初期段階では、図1に示す
ように、基部2のアーム7,8はAワイヤー9及びBワ
イヤー10により高位置側へ揺動しており、両アーム
7,8間は最も離れた開状態、チェーン17は略水平状
態にある。 【0018】次いで、クレーン等によって吊り上げたワ
ーク22を開状態の両アーム7,8間を通って下降さ
せ、チェーン17上に載置する。このような操作によっ
て生ずるチェーン17の負荷により、両アーム7,8は
高位置側から低位置側へ順次揺動し、両者が最も接近す
る閉状態となると共に、チェーン17は、図2に示す通
り、ワーク22を吊り下げた状態に保持する。又、この
ようなチェーン17の変形と共に、ワーク22は弾発力
に抗してバー23を押し下げ、両者を図2に示す接触状
態にする。 【0019】図3は、ワーク22としてフランジ部28
付きのH形綱を用いた回転機1の配列状態を示すもの
で、基部2及びワーク22は図2図示の過程にある。複
数台(図では2台)の回転機1はその基部2が一直線上
を並ぶ状態で整列しており、ワーク22のフランジ部2
8を除く胴部29にチェーン17がかかるように所定間
隔を隔てて配列している。 【0020】図2及び図3の状態から、ワーク22をチ
ェーン17で保持したまま、駆動手段21を正又は逆方
向へ駆動し、チェーン17を循環走行させると、Fスプ
ロケット16及びチェーン17を介してワーク22が軸
回りに回動するので、所望の加工部分を加工のし易い角
度位置へ移動させた後、所定の溶接を実施する。ワーク
22が回動する間、又溶接が実施される間、バー23は
ワーク22を弾発的に支えており、回動時の横振れと溶
接時の微動を阻止する。 【0021】溶接作業終了後のワーク22の取外しは、
クレーンによるワーク22の吊り上げとA・B両ワイヤ
ー9,10によるアーム7,8の開動作への揺動を同時
に行うことで実施される。 【0022】本発明にかかる上記実施態様においては、
操作過程のワーク22の姿勢安定を図るために、ワーク
軸線に沿って回転機1を複数台設けたが、チェーン17
とバー23により安定した姿勢が得られる場合は回転機
1の単独使用が可能である。 【0023】また、回転機1を複数台同時に使用する場
合、全回転機1中にすべて駆動手段21を設ける必要は
なく、複数台中の1台のみにこれを設置し、他台を連れ
回り機構の回転機にしてもよい。さらに前記他台を本回
転機のような機構ではなく、ワーク22の回動を支承す
る単なる置台にしても本発明の目的は達成し得る。 【0024】又上記実施態様においては、チェーン17
を閉ループ体に形成し、6個のスプロケットを順次循環
するように構成したが、Aスプロケット11及びFスプ
ロケット16を予備チェーンの保有できる多重巻き可能
なスプロケット体で形成し、夫々に駆動手段21を設
け、チェーン17をAスプロケット11〜ワーク22の
底面〜Fスプロッケト16間を往復走行する機構に構成
してもよい。この場合はBスプロケット12〜Eスプロ
ケット15は不要である。 【0025】また操作中のワーク22の高低を若干無視
して、チェーン17の往復運動の一方に駆動手段21の
駆動力を用い、他方にワーク22の自重降下を用いる場
合は、駆動手段21をA・F両スプロケット11,16
のいずれか一方にのみ用いればよい。 【0026】 【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の溶接用回
転機によれば、開いた状態の基部のアーム間にワークを
降ろすだけの簡単な操作により、ワーク回動用のチェー
ンを確実に前記ワークに巻き付けて、これを保持するこ
とが可能となり、ワークの回転機への装着作業を従来機
構に比べて大きく改善することが出来る。又、回転機で
実施する所定方向へのワークの回動を、積極駆動スプロ
ケットとこれに牽引されるチェーンの組合せで実施して
いるので、構造が簡単で経済的であると共に、耐久性に
優れ、アフターメンテナンスを軽減することが出来る。
特に本願発明では、チェーンで保持したワークを下側か
ら弾発的に支えて該ワークの横振れを防止する上下回動
自在なバーを設けたので、溶接作業中等におけるワーク
の横振れが生じず、安定した作業を容易に行うことが可
能となる。 【0027】尚、以上の説明では建築鉄骨用仕口を例に
取って説明したが、これ以外のワークについても、又、
溶接以外の加工についても同様に使用することが出来る
ことは言うまでもない。
溶接作業に使用するに適した鋼材回転機に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】特公平6−42998号公報あるいは実
公平3−24305号公報等に記載されているように、
近年土木・建築の分野ではH形や角管などの長大な鋼材
を使用する場合が多く、例えば高層建築用の角管鋼の柱
材には予め溶接工場でパネルゾーンを溶接し、次いでこ
れにブラケットを溶接したものが多用されている。この
ような構造体を構築現場へ直接搬入することで作業能率
の向上を図っている。 【0003】そして周知の通り、かかる溶接作業は下向
き溶接を実施したものが品質的に安定しており、立向き
や上向きでは溶接作業が困難である場合が多いほか、得
られる製品の溶接強度や健全性が劣るので、前記溶接工
場では所定位置での下向き溶接を実施するため、対象と
する鋼材等を保持してこれを軸回りに回動させる回転機
が従来から使用されている。 【0004】このような回転機の一例としては、左右一
対のユニットからなり、各ユニット51に夫々図4に示
すように、外周部にリングギアを形成した回転枠52の
中央部に鋼材等を固定保持する保持部53を設け、この
回転枠52を基枠54に設けた回転駆動装置55により
所望の量だけ回転させるようにした機構が用いられてい
る。図中56はモーター、57は減速機、58は前記リ
ングギアに噛み合う駆動ギア、59…は回転枠52を支
承するローラを示す。 【0005】かかる回転機は次の要領で使用される。即
ち、前記ユニット51を適宜な間隔で配置し、夫々の保
持部53に溶接対象鋼材の端部(又は中間部)を嵌合さ
せ、次いでネジ等を利用した固定手段でこれを固定し、
この鋼材を回転駆動装置55により必要な量だけ回転さ
せ、両ユニット51の間隔部にある溶接対象面を手前側
にしかも下向きの方向に位置させて所定の加工を実施す
る。尚図4に示す従来の回転機はワークである鋼材の着
脱が容易なように、回転枠52の一部(52aで示す部
分)が開閉可能となっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の回転機は、
直線状の長いH形鋼等を機台に取り付けた後、比較的容
易にしかも的確に所要方向へ回動し得る利点を備えてい
るが、準備作業である鋼材等の機台への装着作業が可成
り面倒で、特に溶接対象品が長大重厚な場合はホイスト
クレーンの使用度数が増加し、結果として溶接前の準備
作業が長くなる難点がある。 【0007】又、上記従来の回転機の構造は、中央部に
ワークを保有するリングギアの回転枠52、該回転枠5
2の周位置にこれと噛み合うように配置した駆動ギア5
8及びローラ59等、複雑な構成要素からなっており、
使用上各機構が不安定であると共に、細かいアフターメ
ンテナンスを必要とし、これが煩雑となるという欠点を
備えている。 【0008】本発明は、従来機の備えるかかる問題点の
解消を目的とするもので、構造が簡便でありながらしか
も正確に所望の回動を得ることのできる新規な溶接用回
転機を提供し、以て溶接作業の高能率化を計ろうとする
ものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を備えている。即ち、床上
に設置される基部の両端部に左右一対の縦フレームを設
け、該縦フレームの上部に上下に揺動可能なアームを夫
々設けて、これら左右のアームにチェーンを掛け渡すと
ともに、該チェーンを所定方向へ移動させる駆動手段を
設けた溶接用回転機において、前記チェーン上に載せら
れたワークを下側から弾発的に支えて該ワークの横振れ
を防止する上下回動自在なバーを設けたことを特徴とす
る溶接用回転機の構成である。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。図1〜図3は本発明に
かかる回転機の一例を表すもので、図1は側面図、図2
はH形綱等の溶接対象品(以下ワークと呼称する)をつ
り下げた状態を示す側面図、図3は使用状態の全体を示
す斜視図である。 【0011】図1に示す通り、回転機1のベースとなる
基部2は、その両端部3,4に左右一対の縦フレーム
5,6を設けた略U字形からなっており、該縦フレーム
5,6の上部には上下方向に揺動可能なアーム7,8を
夫々取り付けている。 【0012】前記左側のアーム7は操作用Aワイヤー9
と、又右側のアーム8は操作用Bワイヤー10と連結し
ており、更にAワイヤー9とBワイヤー10は夫々図示
しないアーム開閉用ハンドルに直結し、該ハンドルの操
作によりA・B両ワイヤー9,10は同時に、アーム
7,8を上下方向に揺動せしめる構成となっている。 【0013】図1図示の側面視において、左側のアーム
7の上部にはAスプロケット11を取り付けており、又
略U字形の基部2の周囲には、左回りに順次、Bスプロ
ケット12、Cスプロケット13、Dスプロケット1
4、Eスプロケット15を回転自在に装着している。更
に右側のアーム8の上部にはFスプロケット16を取り
付けている。 【0014】又Aスプロケット11、Bスプロケット1
2、Cスプロケット13、Dスプロケット14、Eスプ
ロケット15、Fスプロケット16を順次循環する閉ル
ープ状のチェーン17(図示実線又は点線で示す)を取
り付けると共に前記右側のアーム8にモーター18、減
速機19、Fスプロケット用駆動ギア20を有する駆動
手段21を設け、該手段21の駆動力によりFスプロケ
ット16を正又は逆方向に回動させ、これにより延在す
る前記チェーン17を一斉に正又は逆方向へ回動せしめ
る構成となっている。 【0015】更に、基部2の下部には、ワーク22(図
2参照)の底面に接触してこれの横振れ防止を行うバー
23を、両端部3,4を渡る状態で設けており、該バー
23の一端は一方の端部4に設けた支軸24によって基
部2に枢着されており、他端は自由端となって上下方向
へ移動可能となっている。図上25は端部4とバー23
間に設けたスプリングであり、前記自由端側が常時上方
へ付勢されている。又、スプリング25の係止点26の
位置を適宜変更することにより前記付勢力(弾発力)は
加減される。 【0016】尚、両端部3,4を含む基部2は表裏二枚
の板体からなっており、図上2重点線で示す領域は両者
を補強するリブ部分であり、又27はバー23の昇降を
案内するガイドロッドであって、該バー23の外部への
逃げを防止する用をなしている。 【0017】上記構成からなる本発明の回転機1は以下
のような態様で使用される。まず最初に、複数台の回転
機1をその基部2が一線上に並ぶ状態で床上に配列さ
せ、更に長さ方向の距離を調整して所定間隔を保って床
上に取り付ける。このような初期段階では、図1に示す
ように、基部2のアーム7,8はAワイヤー9及びBワ
イヤー10により高位置側へ揺動しており、両アーム
7,8間は最も離れた開状態、チェーン17は略水平状
態にある。 【0018】次いで、クレーン等によって吊り上げたワ
ーク22を開状態の両アーム7,8間を通って下降さ
せ、チェーン17上に載置する。このような操作によっ
て生ずるチェーン17の負荷により、両アーム7,8は
高位置側から低位置側へ順次揺動し、両者が最も接近す
る閉状態となると共に、チェーン17は、図2に示す通
り、ワーク22を吊り下げた状態に保持する。又、この
ようなチェーン17の変形と共に、ワーク22は弾発力
に抗してバー23を押し下げ、両者を図2に示す接触状
態にする。 【0019】図3は、ワーク22としてフランジ部28
付きのH形綱を用いた回転機1の配列状態を示すもの
で、基部2及びワーク22は図2図示の過程にある。複
数台(図では2台)の回転機1はその基部2が一直線上
を並ぶ状態で整列しており、ワーク22のフランジ部2
8を除く胴部29にチェーン17がかかるように所定間
隔を隔てて配列している。 【0020】図2及び図3の状態から、ワーク22をチ
ェーン17で保持したまま、駆動手段21を正又は逆方
向へ駆動し、チェーン17を循環走行させると、Fスプ
ロケット16及びチェーン17を介してワーク22が軸
回りに回動するので、所望の加工部分を加工のし易い角
度位置へ移動させた後、所定の溶接を実施する。ワーク
22が回動する間、又溶接が実施される間、バー23は
ワーク22を弾発的に支えており、回動時の横振れと溶
接時の微動を阻止する。 【0021】溶接作業終了後のワーク22の取外しは、
クレーンによるワーク22の吊り上げとA・B両ワイヤ
ー9,10によるアーム7,8の開動作への揺動を同時
に行うことで実施される。 【0022】本発明にかかる上記実施態様においては、
操作過程のワーク22の姿勢安定を図るために、ワーク
軸線に沿って回転機1を複数台設けたが、チェーン17
とバー23により安定した姿勢が得られる場合は回転機
1の単独使用が可能である。 【0023】また、回転機1を複数台同時に使用する場
合、全回転機1中にすべて駆動手段21を設ける必要は
なく、複数台中の1台のみにこれを設置し、他台を連れ
回り機構の回転機にしてもよい。さらに前記他台を本回
転機のような機構ではなく、ワーク22の回動を支承す
る単なる置台にしても本発明の目的は達成し得る。 【0024】又上記実施態様においては、チェーン17
を閉ループ体に形成し、6個のスプロケットを順次循環
するように構成したが、Aスプロケット11及びFスプ
ロケット16を予備チェーンの保有できる多重巻き可能
なスプロケット体で形成し、夫々に駆動手段21を設
け、チェーン17をAスプロケット11〜ワーク22の
底面〜Fスプロッケト16間を往復走行する機構に構成
してもよい。この場合はBスプロケット12〜Eスプロ
ケット15は不要である。 【0025】また操作中のワーク22の高低を若干無視
して、チェーン17の往復運動の一方に駆動手段21の
駆動力を用い、他方にワーク22の自重降下を用いる場
合は、駆動手段21をA・F両スプロケット11,16
のいずれか一方にのみ用いればよい。 【0026】 【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の溶接用回
転機によれば、開いた状態の基部のアーム間にワークを
降ろすだけの簡単な操作により、ワーク回動用のチェー
ンを確実に前記ワークに巻き付けて、これを保持するこ
とが可能となり、ワークの回転機への装着作業を従来機
構に比べて大きく改善することが出来る。又、回転機で
実施する所定方向へのワークの回動を、積極駆動スプロ
ケットとこれに牽引されるチェーンの組合せで実施して
いるので、構造が簡単で経済的であると共に、耐久性に
優れ、アフターメンテナンスを軽減することが出来る。
特に本願発明では、チェーンで保持したワークを下側か
ら弾発的に支えて該ワークの横振れを防止する上下回動
自在なバーを設けたので、溶接作業中等におけるワーク
の横振れが生じず、安定した作業を容易に行うことが可
能となる。 【0027】尚、以上の説明では建築鉄骨用仕口を例に
取って説明したが、これ以外のワークについても、又、
溶接以外の加工についても同様に使用することが出来る
ことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図2】前記実施例において、ワークを吊り下げた状態
を示す側面図である。 【図3】前記実施例において、使用状態の全体を示す斜
視図である。 【図4】従来の回転機の説明図である。 【符号の説明】 2 基部 5,6 縦フレーム 7,8 アーム 17 チェーン 21 駆動手段
を示す側面図である。 【図3】前記実施例において、使用状態の全体を示す斜
視図である。 【図4】従来の回転機の説明図である。 【符号の説明】 2 基部 5,6 縦フレーム 7,8 アーム 17 チェーン 21 駆動手段
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】床上に設置される基部の両端部に左右一対
の縦フレームを設け、該縦フレームの上部に上下に揺動
可能なアームを夫々設けて、これら左右のアームにチェ
ーンを掛け渡すとともに、該チェーンを所定方向へ移動
させる駆動手段を設けた溶接用回転機において、前記チ
ェーン上に載せられたワークを下側から弾発的に支えて
該ワークの横振れを防止する上下回動自在なバーを設け
たことを特徴とする溶接用回転機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10878798A JP3479705B2 (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | 溶接用回転機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10878798A JP3479705B2 (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | 溶接用回転機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11285895A JPH11285895A (ja) | 1999-10-19 |
JP3479705B2 true JP3479705B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=14493480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10878798A Expired - Fee Related JP3479705B2 (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | 溶接用回転機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3479705B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103659132B (zh) * | 2013-12-04 | 2015-11-04 | 中联重科股份有限公司 | 升降式链条变位机及工件的升降变位方法 |
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