JP3479351B2 - 安定化されたエアーバッグ展開用開口部を備える、継目が隠されたタイプの展開用ドア構造 - Google Patents

安定化されたエアーバッグ展開用開口部を備える、継目が隠されたタイプの展開用ドア構造

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JP3479351B2
JP3479351B2 JP24110994A JP24110994A JP3479351B2 JP 3479351 B2 JP3479351 B2 JP 3479351B2 JP 24110994 A JP24110994 A JP 24110994A JP 24110994 A JP24110994 A JP 24110994A JP 3479351 B2 JP3479351 B2 JP 3479351B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乗用車等のエアーバック
安全システムに係り、特にエアーバッグが膨張して車両
の搭乗者室内へ展開していくことができるようにする展
開用開口部の形成に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】多くの
従来構造にあっては、エアーバッグ展開用開口部は、内
装部品(これの後にエアーバッグが取付けられている)
に形成された開口部に嵌合された蝶番式接続ドアによっ
て形成される。エアーバッグシステムが始動すると、エ
アーバッグは急速に膨張し、展開用ドアを蝶番式に開き
(展開用ドアがヒンジ接続されたような形で開き)、エ
アーバッグが搭乗者室へ展開する。
【0003】このようなエアーバッグシステムの一例が
米国特許第4,893,833 号(1990 年1月16日発行。発明の
名称「エアーバッグ展開用開口部のための蓋材(Closure
foran Air Bag Deployment Opening) 」)に開示され
ている。この構成では、脆い(折れ易い、砕け易い)剪
断タブによって展開用ドアが開口しないようにしてい
る。この脆いタブはエアーバッグの膨張に伴い剪断破壊
される(エアーバッグが膨張すると、展開用ドアの内側
に圧力がかかるので)。
【0004】その他の従来例としては米国特許第4,989,
896 号(1991 年1月5日発行。発明の名称「エアーバッ
グ展開用開口部のためのダブルドア閉鎖部材(Double Do
or Closure for an Air Bag Deployment Opening) 」)
がある。
【0005】上記従来の構造にあっては、展開用ドアは
搭乗者から容易に見える。内装をより良いものにするた
め及び搭乗者にいじられないようにするために、継目を
隠した展開用ドアが開発された。この構成の場合、展開
用ドアと、エアーバッグ展開時に形成される開口部の輪
郭線は搭乗者から見えなくなっている。即ち、展開用ド
ア部分はビニールカバー層等の滑らかなカバー部材によ
って覆われている。
【0006】しかし、このような構成では、エアーバッ
グシステムの始動の際、カバー部材を切断・破断する必
要がある。
【0007】ビニール製の装飾用カバー層は比較的強靭
であり、切断・破断することは難しい。また、エアーバ
ッグは非常に短い時間内に(数ミリ秒のオーダーで)展
開しなければならない。
【0008】エアーバッグの展開に大きな遅れが生ずる
と、エアーバッグシステムの作用効果が全くもしくはほ
とんど発揮されなくなる。
【0009】米国特許第5,217,244 号(1993年6月8日
発行。発明の名称「エアーバッグ展開用開口部を形成す
る装置(Arrangement for Forming an Air Bag Deployme
nt Opening) 」)及び同第5,080,393 号(1992 年1月1
4日発行。発明の名称「エアーバッグ展開用開口部を形
成する方法及び装置(Method and Apparatus for Formin
g an Air Bag Deployment Opening)」)には、リニアエ
ネルギ発生要素が開示されている。この要素は、展開用
ドアを覆うビニールの全てもしくは一部を所定の形状・
パターン(所定のパターンとは例えば、展開用ドアの輪
郭にマッチするパターン)で弱化するものである。この
要素により、カバー層は瞬時に破断される。
【0010】米国特許第5,082,310 号(1992 年1月21日
発行。発明の名称「エアーバッグ展開用開口部を形成す
るための装置(Arrangement for Providing an Air Bag
Deployment Opening) 」)には、カバー層を予め弱くし
ておき、展開用ドアによってより大きな圧力を発生さ
せ、カバー層の破断が確実に行われるようにするための
装置が開示されている。
【0011】ダブルドア構造の場合、ダブルドアの側
部、またシングルドア構造の場合、シングルドア全周部
におけるカバー層の破断は、展開用ドアの近くのインス
トゥルメントパネルに接着された固定カバー層と、展開
用ドアに付設されたカバー層の可動部分とが発生する剪
断効果に大きく依存している。
【0012】シングルドア構造の全周部の剪断は特に重
要(クリティカル)である。なぜなら、シングルドア構
造では、エアーバッグが展開用開口部を通過するために
は、展開用ドアが大きな蝶番式旋回動作を行わなければ
ならないからである。
【0013】本願の発明者は、展開用開口部近傍の内装
部品(即ち、展開用ドアが取付けられる(嵌合する)開
口部を区画形成するインストゥルメントパネル)がエア
ーバッグ展開中にかなり変形する(曲がったり、ゆがん
だりする)こと、及びこの変形が展開用ドアの周部にお
けるカバー層の剪断破壊・破断にかなり影響を及ぼすこ
とを発見した。
【0014】展開用ドアを形成するドア基盤パネルと、
これの近傍のインストゥルメントパネル基盤とは、両者
を覆うカバー層によって連結されている。このカバー層
は、継目を見えなくするためのものである。また、中間
フォーム(foam)層が設けられるのが典型的である。この
中間フォーム層は、カバー層と、展開用ドア基盤パネル
と、インストゥルメントパル基盤とに接着される。
【0015】したがって、展開用ドア基盤パネルが蝶番
式に開こうとすると、インストゥルメントパネル構造に
力が作用し、インストゥルメントパネル構造を外方に隆
起させる。
【0016】この外方への隆起は幾つかの問題点を引起
こす。第1に、インストゥルメントパネル自体の隆起が
かなり大きいものであれば、十分な剪断力(インストゥ
ルメントパネルのカバー層を切断・破断するのに十分な
剪断力)が生ずるのが遅れる。そして、展開用ドアは剪
断応力と動作を解放してしまう。
【0017】第2に、インストゥルメントパネルの隆起
と、展開用ドアの中央部からの隆起が生ずると、剪断応
力がカバー層の引張応力に変わる傾向がある。カバー層
は通常プラスチック材料(例:ビニール)から成ってお
り、引張力が作用すると破損する前にかなり伸びる(特
に、周囲温度が高いときには)。
【0018】このような伸びが生ずると、カバー層の破
断が完了するまでにかなりの時間を要してしまう。
【0019】また、展開用ドアのエッヂと、展開用開口
部を形成するインストゥルメントパネルのエッヂの位置
は所定の位置からずれてしまう。ビニールカバー層は好
ましくはカバー層の内側の溝切りもしくはカッティング
によって予め弱くされ、エアーバッグシステムのカバー
層が上記溝に沿って破断するように構成されている。こ
の溝は、展開用ドアと同じ形(パターン)で作られる。
上記のように展開用ドアエッヂ等が所定の位置からずれ
ると、カバー層に作用する最大応力は、予め弱められた
パターンから外れてしまう。
【0020】展開用開口部を形成する内装部品(インス
トゥルメントパネル)が過度に変形することに伴って生
ずるその他の問題点は、上記内装部品が塑性変形してし
まい、エアーバッグシステムの作動後に内装部品の交換
が必要となることである(たとえ、エアーバッグシステ
ムの作動を引起こす衝突が内装部品を破壊するような大
きなダメージを車両に与えない場合でも)。したがっ
て、エアーバッグシステムの作動後にエアーバッグを交
換する場合、インストゥルメントパネル全体を交換しな
ければならない。このことにより、交換・修理のコスト
が大きく増大する。
【0021】上記より本発明の目的は、展開用ドアに作
用するエアーバッグ圧力が素早く且つ高い信頼度でカバ
ー層に剪断応力を発生させ(上記剪断応力はカバー層の
完全な破断に十分な剪断応力である)、展開用ドアがで
きるだけ早く蝶番式に開くことができるようにして、エ
アーバッグが搭乗者室内で適切に展開するようにする装
置を提供することである。
【0022】本発明の他の目的は、エアーバッグシステ
ムの作動によって内装部品・構造が破損されるのを防ぐ
ために、内装部品・構造を安定化且つ強化することであ
る。
【0023】本発明の上記及びその他の目的は、以下の
詳細な説明と特許請求の範囲を読むことによって理解さ
れるであろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、自動車の助手席側に設けられるエアーバッ
グ装置において、上記助手席側のコンパートメントに内
装構造が設けられ、上記内装構造は開口部を有する内装
構造基盤パネルを有し、上記内装構造は防火壁などの強
固な車両構成部材に取付けられ、エアーバッグ格納用キ
ャニスタが上記内装構造基盤パネルの後に設けられ、上
記キャニスタは上記開口部と整列し、上記キャニスタに
は、膨張すると展開するエアーバッグが収容されてお
り、少なくとも1つの展開用ドア基盤パネルが上記開口
部に嵌合し、上記展開用ドア基盤パネルの一側が上記開
口部近傍の上記内装構造基盤パネルの一部に蝶番式に接
続され、上記内装構造基盤パネルと上記展開用ドア基盤
パネルの上を途切れずに覆うカバー層が設けられ、上記
カバー層によって上記展開用ドア基盤パネルは搭乗者か
らは見えなくなり、上記展開用ドア基盤パネルは上記エ
アーバッグが展開すると上記カバー層を突抜けるように
なっており、周部強化フレームが上記開口部の周りに設
けられ、上記フレームは上記内装構造基盤パネルに対し
て固定され、アンカ要素が上記周部強化フレームに設け
られると共に防火壁などの強固な車両構成部材直接
り付けられ、このことにより、上記エアーバッグの膨張
によって上記展開用ドア基盤パネルが蝶番式に開いて上
記カバー層を貫通しても、上記開口部の周部が外方へ隆
起しないように安定化されると共に制止・拘束されるこ
とを特徴とするエアーバッグ装置を提供するものであ
る。
【0025】
【発明の概要】上記及びその他の目的は、展開用開口部
を形成する内装部品を、カバー層が発生する力による変
形作用に対して安定化する(抵抗力を有するようにす
る)ことによって達成される。この安定化によって、開
口部の周部の大きなたわみ、片寄り、そり(deflectio
n) がなくなる(特に、展開用ドアのフリーサイドにお
いて)(フリーサイドとは蝶番式接続されていない辺・
側のこと)。したがって、展開用ドアの大きな隆起は起
こらなくなり、上述した問題点を解決することができ
る。
【0026】展開用開口部の周部を区画形成する内装部
品の境界部分の安定化は、補強フレームを展開用開口部
の回りに設け、内装部品・構造に取付けるか、あるい
は、内装部品と一体化したフレームを設けることによっ
て達成される(詳細は、後述の実施例において説明す
る)。
【0027】上記補強フレームは、強固な車両構成部材
(例:インストゥルメントパネルを取付ける防火壁)に
アンカリングする(anchoring:固定する・つなぎ止め
る)ことが好ましい。このようにすると、エアーバッグ
圧力による荷重が作用しても、展開用開口部近傍の内装
部品・構造は大きくたわまない。エアーバッグが膨張す
るのに伴い展開用ドアが開こうとすると圧力が発生する
わけだが、上記構成によればこの圧力によって剪断応力
が瞬時に発生し、カバー層に作用する。
【0028】すると、カバー層は展開用ドアの圧力によ
り非常に短時間に且つ高い信頼度で破断される。したが
って、エアーバッグの適切な展開が保証される。
【0029】上記補強フレームはインストゥルメントパ
ネルに対するダメージも解消する。従来の構成ではエア
ーバッグの作動後にインストゥルメントパネルの交換が
必要であったことを考えると、本発明によればエアーバ
ッグ作動後の修理コストが削減される。
【0030】
【実施例】以下の詳細な説明において、特定の用語が用
いられているが、それは下記の実施例の説明を明確に行
うためであり、本発明の技術的範囲を限定する意図はな
い。本発明は、特許請求の範囲に定義された発明の範囲
内で多くの態様をとることができる。
【0031】図1を参照すると、エアーバッグ装置は自
動車の助手席側に設けられている。車両10の一部が図
1に示されている。
【0032】エアーバッグ装置は内装部品・構造に設け
られており、この内装構造はインストゥルメントパネル
12から成っている。インストゥルメントパネル12
は、運転席の隣りの助手席コンパートメント14に面し
ている。エアーバッグが符号16で示されている開口部
を通って展開すると、当業者に周知のプロセスで車両内
の助手席に座っている人を保護する。
【0033】本発明のエアーバッグ装置は展開用ドア基
盤パネル18を有し、このパネル18はカバー層20に
接触して、もしくは離れて下方に位置される。カバー層
20はインストゥルメントパネル12を覆うように延び
ており、また、展開用ドア基盤パネル18の上にも延び
ている。
【0034】囲繞フレーム11は展開用開口部16の周
部に沿って延びている。これら部品の全てはカバー層2
0によって搭乗者からは見えなくなっている。カバー層
20は、エアーバッグが設けられるインストゥルメント
パネル部分の上をスムースに且つ途切れることなく覆っ
ている。
【0035】図2及び図3を参照すると、展開用ドア基
盤パネル18(典型的には、適当な成形プラスチック材
料もしくはアルミニウムから作られている)は、インス
トゥルメントパネル基盤22に形成された展開用開口部
16に嵌合する形状を有している。展開用ドア基盤パネ
ル18はほぼ長方形を呈しており、その一側は一体的な
湾曲ヒンジ部24によって蝶番式に接続されている。こ
のヒンジ部24は開口部16近傍のインストゥルメント
パネル基盤22の前方部分に取付けられている。
【0036】フォーム(foam)層26は、インストゥルメ
ントパネル基盤22と、展開用ドア基盤パネル18とを
覆う。インストゥルメントパネル基盤22とドア基盤パ
ネル18はフォーム層26に接着されている。カバー層
20もフォーム層26に接着されている。フォーム層2
6は通常、当業者には周知の製造技術により所定の位置
に成形(molding) される。
【0037】エアーバッグキャニスタ(容器)28はイ
ンストゥルメントパネル12の後に取付けられている。
その位置は、インストゥルメントパネル基盤22の展開
用開口部16と整列する位置である。
【0038】フレーム11はインストゥルメントパネル
基盤22の一部に取付けられる。一部とは、展開用開口
部16の周部(境界)を区画する部分である。フレーム
11はシート状の金属から作られてもよいし、成形プラ
スチックから作られてもよい。フレーム11は、展開用
開口部16の周部の回りの区域においてパネル基盤22
を強固にし安定化するためのものである。
【0039】フレーム11は図示されるようにリベット
30によってインストゥルメントパネル基盤22に固定
されてもよい。あるいは、インストゥルメントパネル基
盤22と一体的な構造としてもよい。
【0040】フレーム11は、下方に曲げられた側部
と、接続用の底部とを有す。この接続用底部は、展開用
開口部16の周部の回りに延びているインストゥルメン
トパネル基盤22の部分に対向するように位置されてい
る。
【0041】下方に延びるフランジ32と34によっ
て、フレーム11は外方に曲げようとする力に対して硬
性を有することになる。
【0042】フレーム11は一体型ヒンジ24の反対側
の展開用ドア基盤パネル18のフリーサイド近傍におい
て屈曲部を有し、この屈曲部によって支持用停止部材3
6が形成される。この停止部材36上には、展開用ドア
基盤パネル18が着座する。したがって、内方に押そう
とする圧力に対して抵抗することができる。
【0043】展開用ドアの上方に湾曲されたリム38は
エッヂを形成する。カバー層20の切断の際、このエッ
ヂによって展開用ドアの圧力が上昇する。
【0044】カバー層20は、上記米国特許第5,082,31
0 号に記載されているように、内側から部分的にスコア
リング(scoring: 刻み目、切れ目、溝を作ること)され
てもよい。
【0045】図3に示された展開用ドアパネル18のフ
リーサイドは、インストゥルメントパネル基盤のオフセ
ット部分40の上に着座する。
【0046】本発明の技術思想によれば、フレーム11
は一連のアンカーフランジ(anchoring flanges) 46A
−46Cによってさらに安定化・強化される。フランジ
46Aはフレーム11の左サイドに固定され、フランジ
46Bはフレーム11の右サイドに取付けられ、一連の
小さくてほぼ三角形のアンカータブ46Cはフランジ1
1のフロント及びリアサイドに沿って取付けられる。
【0047】アンカータブ46A−46Cは車両の強固
な部品・部分48(例:防火壁)に取付けられる。そこ
にはインストゥルメントパネルが固定され、かなり強い
アンカー構造が作られる。したがって、インストゥルメ
ントパネルが大きく隆起することが防止される。
【0048】したがって、本発明は、展開用ドア基盤パ
ネルが発生する外方への圧力によって引起こされるイン
ストゥルメントパネル基盤22の展開用開口部の境界部
(周部)の動きを抑える一方で、少なくとも1つの展開
用ドア基盤パネルと内装部品・構造の基盤パネルを覆う
カバー層に開口部を形成する方法を提供する。もしこの
ようにしなければ、インストゥルメントパネル基盤22
の展開用開口部近傍は外方に隆起し、展開用ドアの3つ
のフリーサイド(ヒンジ接続サイド以外のサイド)に沿
って変形してしまう。本発明のように上記動きを抑制す
ると、剪断応力がカバー層内で展開用ドアの周部に沿っ
て、可能な限り急速に発生する。よって、カバー層の破
断が展開工程(サイクル)中の可能な限りの最も早い時
期に起こる。したがって、エアーバッグは、搭乗者を保
護するのに十分素早く且つ適切に展開する。
【0049】インストゥルメントパネル基盤の安定化
は、展開用ドア基盤パネル18の3つのフリーサイドに
沿って主として行われると最大の効果を発揮する。
【0050】ダブルドア構造の場合(例:米国特許第5,
082,310 号に示されているもの。2枚のドアで開口部を
塞ぐタイプ。)、ドアのサイド(辺)の近くのインスト
ゥルメントパネル基盤部分を制止化(動作がないように
すること・隆起が起きないようにすること)及び安定化
することによって上記の効果と同じものが発揮される。
【0051】ダブルドア構造の2枚のドアを結合する継
目の破断は、上述したシングル展開用ドアの場合と比べ
ると、少し異なる力(力学)によって行われる。
【0052】特にドアのフリーサイドにおける開口部の
周部の制止化は大きければ大きい程良い。即ち、インス
トゥルメントパネル基盤の周部区画部分の変形は最小に
することが好ましい。
【0053】これは、フレーム11を上記アンカータブ
46によって固定部分・部品にアンカリング(anchorin
g) するというステップによって達成される。いくらか
の変形は許容されるが、展開用ドアのフリーサイド近傍
の基盤の変形を25mm未満にする点は設計上の基準としな
ければならない。
【0054】アンカータブ(anchoring tab) 46A−4
6Cは、もしインストゥルメントパネルの十分な補強・
強化(周部の部分の変形が上記距離を超えないようにす
るのに十分な補強)がなされているならば、設けなくて
もよい。しかし、インストゥルメントパネルの重量が大
きい場合はアンカータブを用いた方が好ましいことが多
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】隠されたシームを有する展開用ドアを備える自
動車の助手席側の部分斜視図。
【図2】図1に示された展開用ドア及びインストゥルメ
ントパネルの部分断面図(図1の2−2線矢視断面
図)。
【図3】展開用ドアとインストゥルメントパネルの部分
横断面(図1の3−3線矢視断面図)。
【図4】展開用開口部のフレームとアンカータブの斜視
図。
【符号の説明】 10 車両 11 フレーム 12 インストゥルメントパネル 14 助手席コンパートメント 16 エアーバッグ 18 展開用ドア基盤パネル 20 カバー層 22 インストゥルメントパネル基盤 24 蝶番接続部(ヒンジ部) 26 フォーム層 28 エアーバッグキャニスタ 30 リベット 32,34 フランジ 36 停止部材 38 リム 40 インストゥルメントパネル基盤のオフセット部分 46A−46C アンカーフランジ 48 車両の強固な部分・部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケネス・ジェー・バーンズ アメリカ合衆国 ミシガン州 シェルビ ー・タウンシップ クイントン・コート 50098 サイト198エー (72)発明者 アンソニー・ジェー・ディサルヴォ アメリカ合衆国 ミシガン州 アレン・ パーク リーク 10821 (56)参考文献 特開 平5−185897(JP,A) 特開 平5−185893(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の助手席側に設けられるエアーバ
    ッグ装置において、 上記助手席側のコンパートメントに内装構造が設けら
    れ、上記内装構造は開口部を有する内装構造基盤パネル
    を有し、上記内装構造は防火壁などの強固な車両構成部
    に取付けられ、 エアーバッグ格納用キャニスタが上記内装構造基盤パネ
    ルの後に設けられ、上記キャニスタは上記開口部と整列
    し、上記キャニスタには、膨張すると展開するエアーバ
    ッグが収容されており、 少なくとも1つの展開用ドア基盤パネルが上記開口部に
    嵌合し、上記展開用ドア基盤パネルの一側が上記開口部
    近傍の上記内装構造基盤パネルの一部に蝶番式に接続さ
    れ、 上記内装構造基盤パネルと上記展開用ドア基盤パネルの
    上を途切れずに覆うカバー層が設けられ、上記カバー層
    によって上記展開用ドア基盤パネルは搭乗者からは見え
    なくなり、上記展開用ドア基盤パネルは上記エアーバッ
    グが展開すると上記カバー層を突抜けるようになってお
    り、 周部強化フレームが上記開口部の周りに設けられ、上記
    フレームは上記内装構造基盤パネルに対して固定され、 アンカ要素が上記周部強化フレームに設けられると共に
    防火壁などの強固な車両構成部材直接取り付けられ、
    このことにより、上記エアーバッグの膨張によって上記
    展開用ドア基盤パネルが蝶番式に開いて上記カバー層を
    貫通しても、上記開口部の周部が外方へ隆起しないよう
    に安定化されると共に制止・拘束されることを特徴とす
    るエアーバッグ装置。
  2. 【請求項2】 上記カバー層がビニールプラスチックか
    ら成る請求項1記載のエアーバッグ装置。
  3. 【請求項3】 上記内装構造基盤パネルと上記展開用ド
    ア基盤パネルと上記ビニールプラスチックのカバー層と
    の間にフォーム層が設けられた請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 上記展開用ドア基盤パネルが、1つの蝶
    番式接続された側部と3つの蝶番式接続されていない側
    部とを有するほぼ長方形部材である請求項1記載の装
    置。
  5. 【請求項5】 上記展開用ドア基盤パネルの上記3つの
    側部が着座する固定停止部材が設けられ、上記固定停止
    部材により内側への動きが防止される請求項4記載の装
    置。
  6. 【請求項6】 上記周部強化フレームが上記内装構造基
    盤パネルに一体化される請求項1記載の装置。
  7. 【請求項7】 自動車の助手席側コンパートメントの内
    装構造の後に、始動すると膨張するエアーバッグが格納
    されており、且つ、上記内装構造が基盤パネルを有する
    タイプの自動車における、上記内装構造にエアーバッグ
    展開用開口部を形成する方法において、上記内装構造の
    基盤パネルに、上記格納されたエアーバッグと整列する
    開口部を形成し、 少なくとも1つの展開用ドア基盤パネルの一側を上記開
    口部近傍の上記内装構造の基盤パネルの一部に蝶番式に
    連結し、上記展開用ドア基盤パネルを上記開口部に嵌合
    し、上記展開用ドア基盤パネルが上記エアーバッグの膨
    張によって押されると旋回して開くことができるように
    し、 上記内装構造の基盤パネルをカバー層で覆い、上記カバ
    ー層が上記内装構造の基盤パネルと上記展開用ドア基盤
    パネルの上を途切れることなく覆うものであり、 上記エアーバッグが膨張して上記展開用ドア基盤パネル
    が旋回して開き上記カバー層を貫通するとき、上記開口
    部の周部を区画形成する上記内装構造の基盤パネルの部
    分の動きを抑えるため、上記開口部の周りに延びる上記
    内装構造の基盤パネルの上記部分にフレームを設けるス
    テップと、上記フレームを防火壁などの強固な車両構成
    部材につなぎ止めるステップとを設けたことを特徴とす
    る方法。
  8. 【請求項8】 上記フレームを防火壁などの強固な車両
    構成部材につなぎ止めるステップが、上記フレームに複
    数のアンカーフランジを設け、これらアンカーフランジ
    上記車両構成部材に取り付けることからなる請求項7
    記載の方法。
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