JP3479182B2 - 流体ポンプ - Google Patents
流体ポンプInfo
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D29/00—Details, component parts, or accessories
- F04D29/04—Shafts or bearings, or assemblies thereof
- F04D29/043—Shafts
- F04D29/044—Arrangements for joining or assembling shafts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D29/00—Details, component parts, or accessories
- F04D29/08—Sealings
- F04D29/10—Shaft sealings
- F04D29/106—Shaft sealings especially adapted for liquid pumps
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、水冷式エ
ンジンの冷却水をエンジンからのベルト駆動や電動機駆
動によって循環させるウォーターポンプとして使用され
る流体ポンプに関する。 【0002】 【従来の技術】流体ポンプには、高いシール力を機械的
に持たせたメカニカルシール等の軸封装置を中間部に設
けて流体漏れを防いだポンプ軸を大気中に露出した外端
部にて外部駆動力を受けるように構成するとともに流体
中の内端部にてインペラを回転させるようにしたもの
(直接駆動式のもの)と、大気と流体間を完全に遮断
し、磁石の磁力による結合を介して流体中のインペラと
外部駆動源を接続してインペラを回転させるようにした
もの(間接駆動式のもの)がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記した直接駆動式の
流体ポンプにおいては、ポンプ軸を介してインペラに外
部駆動力を確実に伝達することができるものの、メカニ
カルシールが流体をその摺動面の潤滑用として用いてい
るため、完全なシールはできず、また流体中に混入した
異物がメカニカルシールに悪影響を及ぼすことがあり、
長時間安定したシール効果が得られないおそれがある。 【0004】一方、上記した間接駆動式の流体ポンプに
おいては、大気と流体間が完全に遮断されているため、
完全なシールが得られるものの、磁石の磁力による結合
を介してインペラと外部駆動源が接続されているため、
インペラが外部駆動源の急激なトルク変動には追従でき
なかったり、磁石を多用するため、高価かつ大型にな
る。 【0005】そこで、本発明は、大気と流体間を完全に
シールし、かつ外部駆動源のトルク変動に円滑に追従で
きる流体ポンプを提供することを、その課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明においては、当該流体ポンプを、ボディ
にすべり軸受を介して回転可能に支承される軸支部の一
端に流体を送出するインペラが固定される支持部を同軸
的に有するとともに前記軸支部の他端に同軸支部の回転
中心に対して偏心する円筒カムを有するポンプ軸と、前
記円筒カムの外周にすべり軸受を介して相対回転可能に
組付けられる筒部とこの筒部に対して同軸的な軸部を有
するキャップと、このキャップの軸部が軸受を介して回
転可能に組付けられる偏心内孔を有して前記ポンプ軸の
回転中心と同軸廻りに回転可能に前記ボディに軸受を介
して支承され外部駆動力により回転駆動される駆動軸
と、前記キャップの外周と前記ボディ間に設けられて前
記ポンプ軸側を液密的にシールする弾性体とを備える構
成とし、また前記各すべり軸受として両端部の内径が端
面に向かって拡径するすべり軸受を採用した。 【0007】 【発明の作用・効果】本発明による流体ポンプにおいて
は、弾性体がキャップの外周とボディ間に設けられてい
て、この弾性体によってポンプ軸側が液密的に完全にシ
ールされるため、ポンプ軸側に封入した流体が外部に漏
れることはない。 【0008】また、外部駆動力により駆動軸が回転駆動
されると、駆動軸の偏心内孔が公転し、これに伴ってキ
ャップも公転し、このキャップの公転によりキャップの
筒部に相対回転可能に組付けられているポンプ軸の円筒
カムが公転しながら自転し、これによってポンプ軸が回
転してインペラが回転し、このインペラの回転によって
流体が送出される。このときには、キャップの外周とボ
ディ間に設けた弾性体がキャップの公転運動に追従して
径方向に屈撓変形するものの回転せず、キャップの自転
を規制するため、キャップは公転のみを行う。 【0009】このように、本発明による流体ポンプにお
いては、弾性体により大気と流体間を完全にシールする
ことができるとともに、駆動軸の駆動力がキャップを介
して直接的にポンプ軸に伝達されるので、駆動軸のトル
ク変動に対して追従可能な信頼性の高い流体ポンプを安
価かつコンパクトに得ることができる。 【0010】また、本発明による流体ポンプにおいて
は、ポンプ軸の軸支部とボディ間に設けたすべり軸受、
及びポンプ軸の円筒カムとキャップの筒部間に設けたす
べり軸受として、両端部の内径が端面に向かって拡径す
るすべり軸受が採用されているため、上記したインペラ
の回転駆動時においてポンプ軸とボディ間及びポンプ軸
とキャップ間に傾動が生じても、各傾動は各すべり軸受
にて許容されてポンプ軸及びキャップのスムーズな回転
が保証され、効率よくインペラを回転駆動させることが
できる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1に示した流体ポンプPは、
水冷式エンジンの冷却水をエンジンからのベルト駆動
(電動機駆動の場合もある)によって循環させるウォー
ターポンプであり、シリンダブロック11にボルト(図
示省略)を用いて液密的に組付けられたアルミ合金製の
ボディ12と、このボディ12にボルト13を用いて液
密的に組付けられたアルミ合金製のボディ14を備えて
いて、これら両ボディ12,14にはポンプ軸21,キ
ャップ22,駆動軸23及び弾性体24等が組付けられ
ている。 【0012】ポンプ軸21は、鋼材で形成したもので中
空状に形成されていて、ボディ12に設けた内孔12a
にすべり軸受31を介して回転可能に支承される軸支部
21aを有しており、この軸支部21aの一端には流体
を送出するインペラ25が固定される支持部21bが同
軸一体的に形成され、また軸支部21aの他端には軸支
部21aの回転中心Aに対して偏心する円筒カム21c
(軸心B)が一体的に形成されている。 【0013】キャップ22は、鋼材で形成したものであ
り、ポンプ軸21の円筒カム21cの外周にすべり軸受
32を介して相対回転可能に組付けられる筒部22a
と、この筒部22aに対して同軸的な中実の軸部22b
を有していて、軸部22bにてシールドボール軸受41
(一対のクリップによって抜け止め固定されている)を
介して駆動軸23の偏心内孔23a(軸心B)に回転可
能に組付けられている。 【0014】駆動軸23は、鋼材で形成したものであ
り、キャップ22を軸支する偏心内孔23aを有すると
ともに、エンジンによってベルト駆動されるプーリー
(図示省略)を組付けるためのフランジ23b及びねじ
孔23cを有していて、ボディ14にシールドボール軸
受42(一対のクリップによって抜け止め固定されてい
る)を介してポンプ軸21の回転中心Aと同軸廻りに回
転可能に支承されており、エンジンの駆動力の一部、す
なわち外部駆動力により回転駆動されるようになってい
る。なお、シールドボール軸受42はシールドボール軸
受41に対して同心的に設けられていて、これら両シー
ルドボール軸受41,42に対して同心的にプーリーが
配設されるようになっている。 【0015】弾性体24は、中間部が屈撓可能なゴム製
ダイアフラムであり、一端をキャップ22の大径端部外
周に形成した環状フランジ22cとキャップ22の外周
に嵌合固定した保持リング26に挟持されて液密的に取
付けられるとともに、他端を両ボディ12,14に挟持
されて液密的に取付けられることにより、キャップ22
の外周とボディ12,14間に設けられていて、ポンプ
軸21側を液密的にシールしている。 【0016】インペラ25は、ステンレス鋼板で形成し
たものであり、ポンプ軸21の支持部21bに圧入固定
されていて、ポンプ軸21と一体的に回転するようにな
っており、回転によってエンジン冷却水を径内方から径
外方に向けて送出し、シリンダブロック11に設けた吸
入口11aから吸入して吐出口11bに向けて吐出する
ようになっている。なお、エンジン冷却水の一部は、ボ
ディ12に設けた通孔12bと弾性体24によって形成
された液室Rを通して各すべり軸受31,32の摺動面
に導かれて、各摺動面を潤滑するとともに冷却するよう
になっており、すべり軸受31の摺動面を通過したエン
ジン冷却水はインペラ25の内周背面に向けて流れ、ま
たすべり軸受32の摺動面を通過したエンジン冷却水は
ポンプ軸21の大径内孔21dと小径内孔21eとイン
ペラ25の中心に設けた通孔25aを通してインペラ2
5の内周前面に向けて流れるようになっている。 【0017】すべり軸受31は、フェノール樹脂で形成
したものであり、ボディ12の内孔12aに圧入固定さ
れていて、両端部の内径が端面に向かって拡径する形状
に形成されており、ポンプ軸21の軸支部21aが僅か
に軸方向へ移動可能(ポンプ軸21に組付けたクリップ
33によって軸方向への移動が規制されるようになって
いる)かつ傾動可能に組付けられている。すべり軸受3
2は、フェノール樹脂で形成したものであり、キャップ
22の筒部22a内に圧入固定されていて、両端部の内
径が端面に向かって拡径する形状に形成されており、ポ
ンプ軸21の円筒カム21cが僅かに軸方向へ移動可能
かつ傾動可能に組付けられている。 【0018】上記のように構成した本実施形態において
は、弾性体24がキャップ22の外周とボディ12,1
4間に設けられていて、この弾性体24によってポンプ
軸21側が液密的に完全にシールされるため、ポンプ軸
21側に封入したエンジン冷却水が外部に漏れることは
ない。 【0019】また、エンジン駆動力の一部によりプーリ
ー(図示省略)を介して駆動軸23が回転駆動される
と、駆動軸23の偏心内孔23aが公転し、これに伴っ
てキャップ22も公転し、このキャップ22の公転によ
りキャップ22の筒部22aに相対回転可能に組付けら
れているポンプ軸21の円筒カム21cが公転しながら
自転し、これによってポンプ軸21が回転してインペラ
25が回転し、このインペラ25の回転によってエンジ
ン冷却水が吸入口11aから吐出口11bに送出され
る。このときには、キャップ22の外周とボディ12,
14間に設けた弾性体24がキャップ22の公転運動に
追従して径方向に屈撓変形するものの回転せず、キャッ
プ22の自転を規制するため、キャップ22は公転のみ
を行う。 【0020】このように、本実施形態の流体ポンプPに
おいては、弾性体24により大気と流体間を完全にシー
ルすることができるとともに、駆動軸23の駆動力がキ
ャップ22を介して直接的にポンプ軸21に伝達される
ので、駆動軸23のトルク変動に対して追従可能な信頼
性の高い流体ポンプを安価かつコンパクトに得ることが
できる。 【0021】また、本実施形態の流体ポンプPにおいて
は、ポンプ軸21の軸支部21aとボディ12間に設け
たすべり軸受31、及びポンプ軸21の円筒カム21c
とキャップ22の筒部22a間に設けたすべり軸受32
として、両端部の内径が端面に向かって拡径するすべり
軸受が採用されているため、上記したインペラ25の回
転駆動時においてポンプ軸21とボディ12間及びポン
プ軸21とキャップ22間に傾動が生じても、各傾動は
各すべり軸受31,32にて許容されてポンプ軸21及
びキャップ22のスムーズな回転が保証され、効率よく
インペラ25を回転駆動させることができる。
ンジンの冷却水をエンジンからのベルト駆動や電動機駆
動によって循環させるウォーターポンプとして使用され
る流体ポンプに関する。 【0002】 【従来の技術】流体ポンプには、高いシール力を機械的
に持たせたメカニカルシール等の軸封装置を中間部に設
けて流体漏れを防いだポンプ軸を大気中に露出した外端
部にて外部駆動力を受けるように構成するとともに流体
中の内端部にてインペラを回転させるようにしたもの
(直接駆動式のもの)と、大気と流体間を完全に遮断
し、磁石の磁力による結合を介して流体中のインペラと
外部駆動源を接続してインペラを回転させるようにした
もの(間接駆動式のもの)がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記した直接駆動式の
流体ポンプにおいては、ポンプ軸を介してインペラに外
部駆動力を確実に伝達することができるものの、メカニ
カルシールが流体をその摺動面の潤滑用として用いてい
るため、完全なシールはできず、また流体中に混入した
異物がメカニカルシールに悪影響を及ぼすことがあり、
長時間安定したシール効果が得られないおそれがある。 【0004】一方、上記した間接駆動式の流体ポンプに
おいては、大気と流体間が完全に遮断されているため、
完全なシールが得られるものの、磁石の磁力による結合
を介してインペラと外部駆動源が接続されているため、
インペラが外部駆動源の急激なトルク変動には追従でき
なかったり、磁石を多用するため、高価かつ大型にな
る。 【0005】そこで、本発明は、大気と流体間を完全に
シールし、かつ外部駆動源のトルク変動に円滑に追従で
きる流体ポンプを提供することを、その課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明においては、当該流体ポンプを、ボディ
にすべり軸受を介して回転可能に支承される軸支部の一
端に流体を送出するインペラが固定される支持部を同軸
的に有するとともに前記軸支部の他端に同軸支部の回転
中心に対して偏心する円筒カムを有するポンプ軸と、前
記円筒カムの外周にすべり軸受を介して相対回転可能に
組付けられる筒部とこの筒部に対して同軸的な軸部を有
するキャップと、このキャップの軸部が軸受を介して回
転可能に組付けられる偏心内孔を有して前記ポンプ軸の
回転中心と同軸廻りに回転可能に前記ボディに軸受を介
して支承され外部駆動力により回転駆動される駆動軸
と、前記キャップの外周と前記ボディ間に設けられて前
記ポンプ軸側を液密的にシールする弾性体とを備える構
成とし、また前記各すべり軸受として両端部の内径が端
面に向かって拡径するすべり軸受を採用した。 【0007】 【発明の作用・効果】本発明による流体ポンプにおいて
は、弾性体がキャップの外周とボディ間に設けられてい
て、この弾性体によってポンプ軸側が液密的に完全にシ
ールされるため、ポンプ軸側に封入した流体が外部に漏
れることはない。 【0008】また、外部駆動力により駆動軸が回転駆動
されると、駆動軸の偏心内孔が公転し、これに伴ってキ
ャップも公転し、このキャップの公転によりキャップの
筒部に相対回転可能に組付けられているポンプ軸の円筒
カムが公転しながら自転し、これによってポンプ軸が回
転してインペラが回転し、このインペラの回転によって
流体が送出される。このときには、キャップの外周とボ
ディ間に設けた弾性体がキャップの公転運動に追従して
径方向に屈撓変形するものの回転せず、キャップの自転
を規制するため、キャップは公転のみを行う。 【0009】このように、本発明による流体ポンプにお
いては、弾性体により大気と流体間を完全にシールする
ことができるとともに、駆動軸の駆動力がキャップを介
して直接的にポンプ軸に伝達されるので、駆動軸のトル
ク変動に対して追従可能な信頼性の高い流体ポンプを安
価かつコンパクトに得ることができる。 【0010】また、本発明による流体ポンプにおいて
は、ポンプ軸の軸支部とボディ間に設けたすべり軸受、
及びポンプ軸の円筒カムとキャップの筒部間に設けたす
べり軸受として、両端部の内径が端面に向かって拡径す
るすべり軸受が採用されているため、上記したインペラ
の回転駆動時においてポンプ軸とボディ間及びポンプ軸
とキャップ間に傾動が生じても、各傾動は各すべり軸受
にて許容されてポンプ軸及びキャップのスムーズな回転
が保証され、効率よくインペラを回転駆動させることが
できる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1に示した流体ポンプPは、
水冷式エンジンの冷却水をエンジンからのベルト駆動
(電動機駆動の場合もある)によって循環させるウォー
ターポンプであり、シリンダブロック11にボルト(図
示省略)を用いて液密的に組付けられたアルミ合金製の
ボディ12と、このボディ12にボルト13を用いて液
密的に組付けられたアルミ合金製のボディ14を備えて
いて、これら両ボディ12,14にはポンプ軸21,キ
ャップ22,駆動軸23及び弾性体24等が組付けられ
ている。 【0012】ポンプ軸21は、鋼材で形成したもので中
空状に形成されていて、ボディ12に設けた内孔12a
にすべり軸受31を介して回転可能に支承される軸支部
21aを有しており、この軸支部21aの一端には流体
を送出するインペラ25が固定される支持部21bが同
軸一体的に形成され、また軸支部21aの他端には軸支
部21aの回転中心Aに対して偏心する円筒カム21c
(軸心B)が一体的に形成されている。 【0013】キャップ22は、鋼材で形成したものであ
り、ポンプ軸21の円筒カム21cの外周にすべり軸受
32を介して相対回転可能に組付けられる筒部22a
と、この筒部22aに対して同軸的な中実の軸部22b
を有していて、軸部22bにてシールドボール軸受41
(一対のクリップによって抜け止め固定されている)を
介して駆動軸23の偏心内孔23a(軸心B)に回転可
能に組付けられている。 【0014】駆動軸23は、鋼材で形成したものであ
り、キャップ22を軸支する偏心内孔23aを有すると
ともに、エンジンによってベルト駆動されるプーリー
(図示省略)を組付けるためのフランジ23b及びねじ
孔23cを有していて、ボディ14にシールドボール軸
受42(一対のクリップによって抜け止め固定されてい
る)を介してポンプ軸21の回転中心Aと同軸廻りに回
転可能に支承されており、エンジンの駆動力の一部、す
なわち外部駆動力により回転駆動されるようになってい
る。なお、シールドボール軸受42はシールドボール軸
受41に対して同心的に設けられていて、これら両シー
ルドボール軸受41,42に対して同心的にプーリーが
配設されるようになっている。 【0015】弾性体24は、中間部が屈撓可能なゴム製
ダイアフラムであり、一端をキャップ22の大径端部外
周に形成した環状フランジ22cとキャップ22の外周
に嵌合固定した保持リング26に挟持されて液密的に取
付けられるとともに、他端を両ボディ12,14に挟持
されて液密的に取付けられることにより、キャップ22
の外周とボディ12,14間に設けられていて、ポンプ
軸21側を液密的にシールしている。 【0016】インペラ25は、ステンレス鋼板で形成し
たものであり、ポンプ軸21の支持部21bに圧入固定
されていて、ポンプ軸21と一体的に回転するようにな
っており、回転によってエンジン冷却水を径内方から径
外方に向けて送出し、シリンダブロック11に設けた吸
入口11aから吸入して吐出口11bに向けて吐出する
ようになっている。なお、エンジン冷却水の一部は、ボ
ディ12に設けた通孔12bと弾性体24によって形成
された液室Rを通して各すべり軸受31,32の摺動面
に導かれて、各摺動面を潤滑するとともに冷却するよう
になっており、すべり軸受31の摺動面を通過したエン
ジン冷却水はインペラ25の内周背面に向けて流れ、ま
たすべり軸受32の摺動面を通過したエンジン冷却水は
ポンプ軸21の大径内孔21dと小径内孔21eとイン
ペラ25の中心に設けた通孔25aを通してインペラ2
5の内周前面に向けて流れるようになっている。 【0017】すべり軸受31は、フェノール樹脂で形成
したものであり、ボディ12の内孔12aに圧入固定さ
れていて、両端部の内径が端面に向かって拡径する形状
に形成されており、ポンプ軸21の軸支部21aが僅か
に軸方向へ移動可能(ポンプ軸21に組付けたクリップ
33によって軸方向への移動が規制されるようになって
いる)かつ傾動可能に組付けられている。すべり軸受3
2は、フェノール樹脂で形成したものであり、キャップ
22の筒部22a内に圧入固定されていて、両端部の内
径が端面に向かって拡径する形状に形成されており、ポ
ンプ軸21の円筒カム21cが僅かに軸方向へ移動可能
かつ傾動可能に組付けられている。 【0018】上記のように構成した本実施形態において
は、弾性体24がキャップ22の外周とボディ12,1
4間に設けられていて、この弾性体24によってポンプ
軸21側が液密的に完全にシールされるため、ポンプ軸
21側に封入したエンジン冷却水が外部に漏れることは
ない。 【0019】また、エンジン駆動力の一部によりプーリ
ー(図示省略)を介して駆動軸23が回転駆動される
と、駆動軸23の偏心内孔23aが公転し、これに伴っ
てキャップ22も公転し、このキャップ22の公転によ
りキャップ22の筒部22aに相対回転可能に組付けら
れているポンプ軸21の円筒カム21cが公転しながら
自転し、これによってポンプ軸21が回転してインペラ
25が回転し、このインペラ25の回転によってエンジ
ン冷却水が吸入口11aから吐出口11bに送出され
る。このときには、キャップ22の外周とボディ12,
14間に設けた弾性体24がキャップ22の公転運動に
追従して径方向に屈撓変形するものの回転せず、キャッ
プ22の自転を規制するため、キャップ22は公転のみ
を行う。 【0020】このように、本実施形態の流体ポンプPに
おいては、弾性体24により大気と流体間を完全にシー
ルすることができるとともに、駆動軸23の駆動力がキ
ャップ22を介して直接的にポンプ軸21に伝達される
ので、駆動軸23のトルク変動に対して追従可能な信頼
性の高い流体ポンプを安価かつコンパクトに得ることが
できる。 【0021】また、本実施形態の流体ポンプPにおいて
は、ポンプ軸21の軸支部21aとボディ12間に設け
たすべり軸受31、及びポンプ軸21の円筒カム21c
とキャップ22の筒部22a間に設けたすべり軸受32
として、両端部の内径が端面に向かって拡径するすべり
軸受が採用されているため、上記したインペラ25の回
転駆動時においてポンプ軸21とボディ12間及びポン
プ軸21とキャップ22間に傾動が生じても、各傾動は
各すべり軸受31,32にて許容されてポンプ軸21及
びキャップ22のスムーズな回転が保証され、効率よく
インペラ25を回転駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による流体ポンプの一実施形態を示す
断面図である。 【符号の説明】 11…シリンダブロック、12,14…ボディ、21…
ポンプ軸、21a…軸支部、21b…支持部、21c…
円筒カム、22…キャップ、22a…筒部、22b…軸
部、23…駆動軸、23a…偏心内孔、24…弾性体、
25…インペラ、31,32…すべり軸受、41,42
…シールドボール軸受、A…回転中心、B…円筒カムの
軸心、P…流体ポンプ。
断面図である。 【符号の説明】 11…シリンダブロック、12,14…ボディ、21…
ポンプ軸、21a…軸支部、21b…支持部、21c…
円筒カム、22…キャップ、22a…筒部、22b…軸
部、23…駆動軸、23a…偏心内孔、24…弾性体、
25…インペラ、31,32…すべり軸受、41,42
…シールドボール軸受、A…回転中心、B…円筒カムの
軸心、P…流体ポンプ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭63−266193(JP,A)
実公 昭45−27478(JP,Y1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F04D 29/08
F04D 29/04
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ボディにすべり軸受を介して回転可能に
支承される軸支部の一端に流体を送出するインペラが固
定される支持部を同軸的に有するとともに前記軸支部の
他端に同軸支部の回転中心に対して偏心する円筒カムを
有するポンプ軸と、前記円筒カムの外周にすべり軸受を
介して相対回転可能に組付けられる筒部とこの筒部に対
して同軸的な軸部を有するキャップと、このキャップの
軸部が軸受を介して回転可能に組付けられる偏心内孔を
有して前記ポンプ軸の回転中心と同軸廻りに回転可能に
前記ボディに軸受を介して支承され外部駆動力により回
転駆動される駆動軸と、前記キャップの外周と前記ボデ
ィ間に設けられて前記ポンプ軸側を液密的にシールする
弾性体とを備え、前記各すべり軸受として両端部の内径
が端面に向かって拡径するすべり軸受を採用した流体ポ
ンプ。
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