JP3478308B2 - テレビカメラプロンプターシステム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はテレビカメラプロンプタ
ーシステムに係り、特にテレビ放送局、ニュース取材等
に使用されるテレビカメラプロンプターシステムに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来から、数多くのテレビ放送局におい
て、ニュースキャスタ用にニュース原稿を、テレビカメ
ラの撮影レンズの前方に投影して表示するプロンプター
が使用されている。本願出願人は特開平1-147970号公報
により、従来のブラウン管表示手段に代えて透過型液晶
表示手段を用い、パン・チルト操作等の操作性を向上さ
せたプロンプターを提供した。

【０００３】この種のテレビカメラプロンプターシステ
ムは図６に示すように、透過型液晶表示板（以下、「液
晶パネル」と称す）１とハーフミラー２とから構成さ
れ、ビデオカメラ３で撮影されたニュース原稿等の資料
４の画像を、ビデオカメラ３に接続された前記液晶パネ
ル１に表示し、そして、液晶パネル１に表示された放送
用原稿４の画像を前記ハーフミラー２でニュースキャス
タ５に向けて反射させている。前記液晶パネル１とハー
フミラー２は、テレビカメラ６から前方に延設された支
持台７上に固定されて、テレビカメラ６の撮影レンズ８
の前方に配設されている。

【０００４】これにより、ニュースキャスタ５は、ハー
フミラー２で反射されている放送用原稿４の画像を見な
がらテレビカメラ５に向かってニュース解説等を行うこ
とができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
テレビカメラプロンプターシステムは、ハーフミラー２
を有しているので重量物となり、持ち運びができずニュ
ース取材等には使用できないという欠点がある。本発明
はこのような事情に鑑みてなされたもので、持ち運びの
便利なテレビカメラプロンプターシステムを提供するこ
とを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、撮影レンズが取り付けられたテレビカメ
ラ本体と、放送用原稿の画像を表示する表示手段と、前
記表示手段を前記撮影レンズの近傍に臨ませるように保
持し、前記テレビカメラ本体、前記撮影レンズ、又はテ
レビカメラ本体を支持する支持部材のいずれかの部分に
取り付けられた支持アームと、から成ることを特徴とし
ている。

【０００７】

【作用】本発明によれば、表示手段を保持する支持アー
ムをテレビカメラ本体、撮影レンズ、又はテレビカメラ
本体を支持する支持部材のいずれかの部分に取り付け、
表示手段を撮影レンズの近傍に臨ませて、この表示手段
で表示された放送用原稿の画像を直接見ながらニュース
解説等を行うようにしている。

【０００８】これにより、本発明によれば、ハーフミラ
ーを無くして軽量化したので、持ち運びが容易となる。

【０００９】

【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るテレビカ
メラプロンプターシステムの好ましい実施例について詳
説する。図１は、本発明に係るテレビカメラプロンプタ
ーシステムが肩乗せ可能な携帯テレビカメラであるＥＮ
Ｇカメラに適用された側面図であり、図２は図１に於け
る正面図である。

【００１０】前記プロンプター１０は、液晶パネル１２
を備えた表示器１４を主な構成としている。この表示器
１４は、支持アーム１６、及び上下角調整部１８を介し
てＥＮＧカメラ本体２０のグリップ部２２に着脱自在に
取り付けられ、前記液晶パネル１２が撮影レンズとして
のＥＮＧレンズ２４の周囲に位置されている。前記液晶
パネル１２には、図示しないケーブルを介してビデオカ
メラが接続されており、このビデオカメラで撮影された
放送用原稿の画像が表示される。

【００１１】前記支持アーム１６は、略中央部に取り付
けられたネジ２６を回すことによりその長さが調節可能
となっている。また、前記表示器１４は、支持アーム１
６の二股に形成された先端部２８に図２中点線で示す軸
３０を介して軸支され、この軸３０の両端に設けられた
ネジ３２、３２を締め付けることにより、所望の角度に
傾斜されて固定される。前記上下角調整部１８は、その
ネジ３４を回すことにより、支持アーム１６の上下角度
を可変できる機構となっている。

【００１２】このように構成されたテレビカメラプロン
プターシステムによれば、液晶パネル１２をニュースキ
ャスタに向けて設定すれば、ニュースキャスタは液晶パ
ネル１２で表示された原稿の画像を直接見ながらＥＮＧ
カメラに向かってニュース解説等を行うことができる。
これにより、本実施例のテレビカメラプロンプターシス
テムによれば、ハーフミラーを無くして軽量化したの
で、持ち運びが容易となる。

【００１３】また、このテレビカメラプロンプターシス
テムをＥＮＧカメラに適用することにより、カメラマン
の機動性が向上するので、屋外で行うニュース取材等に
も使用することができる。更に、従来では、ハーフミラ
ーの大きさによって使用できる撮影レンズが制限されて
いたが、本実施例では、ハーフミラーを使用しないの
で、撮影レンズを自由に選択できると共に広角レンズも
使用できる。

【００１４】また、本実施例では、ＥＮＧレンズ２４の
メモリ部に原稿の画像を予めメモリさせて、この画像を
液晶パネル１２で表示させるようにすれば、原稿を撮影
するビデオカメラが不要になる。この場合、前記原稿画
像のめくり操作は、ニュースキャスタやレポーターが行
えば良い。尚、本実施例では、液晶パネル１２をＥＮＧ
レンズ２４の上方に配置したが、これに限られるもので
はなく、ＥＮＧレンズ２４の外側周囲であればどの位置
でも良い。

【００１５】図３は、プロンプターがテレビカメラ本体
に取り付けられたテレビカメラプロンプターシステムの
実施例を示す側面図であり、図１、図２に示した実施例
と同一、若しくは類似の部材については同一の符号を付
してその説明は省略する。図３に示すプロンプターの表
示器１４は、３本のアーム３６、３８、４０から構成さ
れる支持アーム４２を介してテレビカメラ本体２０に取
り付けられる。このテレビカメラ本体２０は、雲台４４
の台板４６上に固定されている。

【００１６】前記支持アーム４２のアーム３６の基端部
は固定ブロック４８に取り付けられ、この固定ブロック
４８は固定ネジ５０によりテレビカメラ本体２０のグリ
ップ部２２に固定される。また、前記アーム３６は、前
記固定ブロック４８に角度調節手段である調節ツマミ５
２を介して連結され、この調節ツマミ５２により固定ブ
ロック４８に対するアーム３６の上下角度が調節され
る。

【００１７】前記アーム３６には、アーム３８が角度調
節手段である調節ツマミ５４を介して連結され、アーム
３８は調節ツマミ５４によりアーム３６に対する上下角
度が調節される。また、アーム３８には、アーム４０が
アーム長調節手段である調節ツマミ５６を介して連結さ
れ、この調節ツマミ５６によりアーム３８に対するアー
ム４０の長さが調節される。また、表示器１４は、図
１、図２に示した実施例と同様に、二股に形成された先
端部２８を介して支持アーム４２にネジ５８により固定
されている。

【００１８】従って、このように構成されたテレビカメ
ラプロンプターシステムによれば、前記調節ツマミ５
２、５４、５６で支持アーム４２の上下角度、長さを調
節することにより、表示器１４の位置を所望の位置に位
置決めすることができる。図４は、プロンプターがＥＮ
Ｇレンズ２４側に取り付けられたテレビカメラプロンプ
ターシステムの実施例を示す側面図であり、図１、図２
に示した実施例と同一、若しくは類似の部材については
同一の符号を付してその説明は省略する。

【００１９】図４に示すプロンプター１０の表示器１４
は、逆Ｌ字形状の支持アーム６０、上下角調整部１８を
介してホルダ３８に設けられ、このホルダ３８がＥＮＧ
レンズ２４の本体の基部外周部２４Ａに取り付けられる
ことにより、液晶パネル１２がＥＮＧレンズ２４の周囲
に位置されている。前記支持アーム６０は、ネジ２６を
回すことによりその長さが、ＥＮＧレンズ２４の撮影光
軸方向に調節可能となっている。

【００２０】図５は、プロンプターがテレビカメラを支
持する雲台に取り付けられたテレビカメラプロンプター
システムの実施例を示す側面図であり、図１、図２に示
した実施例と同一、若しくは類似の部材については同一
の符号を付してその説明は省略する。図５に示すプロン
プター１０は、テレビカメラ４０を支持した雲台６２
に、支持アーム１６、及び上下角調整部１８を介して着
脱自在に取り付けて、液晶パネル１２を撮影レンズ４４
の周囲に位置させたものである。

【００２１】以上説明したように本発明に係るテレビカ
メラプロンプターシステムでは、表示器１４をカメラの
レンズの近傍に位置させれば良く、そのためには表示器
１４をテレビカメラ本体、撮影レンズ、又は雲台、雲台
上に取り付けられる台板、三脚等のテレビカメラを支持
する支持部材のいずれかに支持させれば良い。本実施例
では、表示器として液晶パネル１２を用いたが、これに
限られるものではなく、液晶パネル１２の代わりにプラ
ズマディスプレイを用いるようにしても良い。プラズマ
ディスプレイを用いることで、液晶パネル１２と同様に
ブラウン管表示手段よりも表示器を小型化することがで
きる。

【００２２】また、本実施例では、支持アームを強固な
ものにすれば、表示器としてブラウン管を用いることも
できる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るテレビ
カメラプロンプターシステムによれば、表示手段を支持
する支持アームをテレビカメラ本体、撮影レンズ、又は
テレビカメラを支持する支持部材のいずれかに取り付
け、表示手段を撮影レンズの近傍に位置させて、この表
示手段で表示された放送用原稿の画像を直接見ながらニ
ュース解説等を行うようにしたことにより、ハーフミラ
ーを無くして軽量化したので、持ち運びが容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るテレビカメラプロンプターシステ
ムの第１実施例を示す図

【図２】図１に於ける左側面図

【図３】本発明に係るテレビカメラプロンプターシステ
ムの第２実施例を示す図

【図４】プロンプターが撮影レンズ本体に設けられたテ
レビカメラプロンプターシステムの実施例を示す図

【図５】プロンプターが雲台に設けられたテレビカメラ
プロンプターシステムの実施例を示す図

【図６】従来のプロンプターの実施例を示す説明図

【符号の説明】

１０…プロンプター １２…液晶パネル １４…表示器 １６、４２、６０…支持アーム ２０…ＥＮＧカメラ本体 ２４…ＥＮＧレンズ

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】撮影レンズが取り付けられたテレビカメラ
   本体と、 放送用原稿の画像を表示する表示手段と、 前記表示手段を前記撮影レンズの近傍に臨ませるように
   保持し、前記テレビカメラ本体、前記撮影レンズ、又は
   テレビカメラ本体を支持する支持部材のいずれかの部分
   に取り付けられた支持アームと、 から成ることを特徴とするテレビカメラプロンプターシ
   ステム。
2. 【請求項２】前記支持アームには、前記表示手段を所望
   の位置に位置決めする位置調節手段が設けられているこ
   とを特徴とする請求項１記載のテレビカメラプロンプタ
   ーシステム。
3. 【請求項３】前記支持アームは、複数のアーム部材から
   構成され、少なくとも一部のアーム部材間には、前記位
   置調節手段を構成するアームの長さを調節するアーム長
   調節手段、或いは相互のアームの角度を変更する角度調
   節手段が設けられていることを特徴とする請求項２記載
   のテレビカメラプロンプターシステム。
4. 【請求項４】前記表示手段は、前記支持アームに対して
   方向を変えられるように方向調節手段を介して支持アー
   ムに連結されていることを特徴とする請求項１、２、又
   は３記載のテレビカメラプロンプターシステム。
5. 【請求項５】前記表示手段は、液晶表示板であることを
   特徴とする請求項１記載のテレビカメラプロンプターシ
   ステム。
6. 【請求項６】前記表示手段は、プラズマディスプレイで
   あることを特徴とする請求項１記載のテレビカメラプロ
   ンプターシステム。