JP3478248B2 - 陰極線管用ガラスファンネル及び陰極線管 - Google Patents

陰極線管用ガラスファンネル及び陰極線管

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JP3478248B2 JP2000184738A JP2000184738A JP3478248B2 JP 3478248 B2 JP3478248 B2 JP 3478248B2 JP 2000184738 A JP2000184738 A JP 2000184738A JP 2000184738 A JP2000184738 A JP 2000184738A JP 3478248 B2 JP3478248 B2 JP 3478248B2
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    • H01J2231/1255CRTs having luminescent screens with a plurality of electron guns within the tube envelope two or more neck portions containing one or more guns

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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にテレビジョン
放送受信及び産業用装置に用いられる陰極線管用ガラス
ファンネル及びこのガラスファンネルを用いた陰極線管
に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、基本的には図7に示すよう
に映像を表示するガラスパネル1と、電子銃6を格納す
るネック部5を有するガラスファンネル2からなるガラ
スバルブで真空外囲体が構成されている。そして、この
ガラスファンネル2の主要部は偏向コイル7を装着する
ヨーク部4と、ヨーク部に連続してガラスパネルを封着
する開口端部に向かって延在するボディ部3からなって
いる。10は、ガラスパネル3とガラスファンネル2を
半田ガラス等で封着する封着部、Aはネック部5の中心
軸とガラスパネル1の中心を結ぶ管軸を示している。
【0003】陰極線管は、ガラスバルブ内部で電子線を
照射することにより映像を表示するため、内部は高真空
に保たれている。そして、球殻とは異なる非対称構造に
内外圧力差1気圧が負荷されるため、高い変形エネルギ
ーを内在していると同時に不安定な変形状態にある。こ
のような状態にある陰極線管用ガラスバルブに亀裂が生
じた場合、内在する高い変形エネルギーを開放しようと
するため、亀裂は伸長し破壊する。また、外表面に高い
引張り性応力が負荷されている状態では、大気中の水分
が作用して遅れ破壊が生じ、信頼性を低下させる。
【0004】一方、近年においては陰極線管以外の映像
表示装置が多数提案され、陰極線管はそれらとの対比か
ら表示装置としての奥行きと重量が大きな欠点として取
り上げられている。そのため、奥行きを短縮したり、軽
量化の実施を迫られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の陰極線
管において奥行きの短縮を行えば、陰極線管の構造上の
非対称性も増大して、更に多くの変形エネルギーがガラ
スバルブに蓄積する問題が生じる。また、軽量化を行う
場合には通常ガラスの剛性低下により変形エネルギーの
増加を引き起こし、変形エネルギーの増加は応力を増大
させるので、破壊による安全性の低下や遅れ破壊による
信頼性の低下を助長させる。上記応力の増大を防止しよ
うとしてガラス肉厚を増加させれば、自動的に重量が増
加する。
【0006】本発明は、応力の増加なしにガラスファン
ネルの奥行きの短縮や重量の削減が実現できる、安全で
信頼性の高いガラスファンネル及び陰極線管の提供を目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべく、ガラスファンネルに発生する応力の低減策
について種々検討した結果、ガラスファンネルのボディ
部に開口端部のコーナー部を端点とするアーチ状稜線部
を設けると、ガラスファンネルのボディ部の変形を抑制
し、応力の抑制効果が大きくなることを見出し得られた
ものである。
【0008】 すなわち、本発明は、矩形状の開口端部
を一端に有するボディ部と、ボディ部の他端に接続し
て形成されたヨーク部と、ヨーク部の端部に連結した
ネック部とを具備し、前記ボディ部は少なくとも長辺側
に、前記開口端部の開口端面にほぼ垂直に立ち上がりか
つ開口端部のコーナー部近傍を両端とするアーチ状稜線
部を有するほぼ平坦なアーチ面部を有し、前記ボディ部
前記アーチ面部とドーム状部により形成されているこ
とを特徴とする陰極線管用ガラスファンネルを提供す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、ガラスファンネルのボ
ディ部にアーチ状稜線部を設けることにより、ボディ部
の変形を抑制し、発生応力の増大を防止する効果を得る
ものである。
【0010】最初に、ガラスファンネルの形状と発生す
る応力について説明する。通常の陰極線管は、前記した
ようにガラスパネルに封着されたガラスファンネルのう
ちではネック部が最も後方にあり、その前にヨーク部が
位置しヨーク部とガラスパネルを滑らかにつなぐように
ボディ部が漏斗状に設けられている。ボディ部の前端は
ガラスパネルとの封着部となる開口端部であり、この開
口端部は矩形または矩形に近い矩形状をしている。
【0011】陰極線管はできるだけ球殻に近い構造にし
て応力の増大を防ぐようにしているが、画像を表示する
前面部と電子線を照射し走査する後部とで機能が異なる
ため、本質的に非対称構造である。
【0012】一般に滑らかなガラスファンネルのボディ
部は、この非対称性のためにかえって剛性が低い。陰極
線管の非対称性のため、ガラスファンネルは真空作用に
よりガラスパネル側へ押込まれる方向に変形を起こし、
ボディ部や強度の最も弱いガラスパネルとの封着部に引
張り性の応力が発生する。特に、ボディ部の長辺中央は
剛性が相対的に低いので、この部分の開口端部付近には
大きい応力が発生する。この応力は、ガラスファンネル
の安全性や信頼性を低下させる。
【0013】前記応力を低減させるには、ガラスパネル
側に押し込まれようとするボディ部の変形を抑制するこ
とが望ましい。一方、ガラスファンネルの開口端部のコ
ーナー部は、辺部に比べて剛性が高く、発生する真空応
力も低い。ボディ部の前記変形を抑制する方法として
は、変形しやすい部分のボディ部を変形しにくい構造に
したり、剛性の低い部分のボディ部を剛性が高くかつ真
空応力が低い前記コーナー部で支持できるようにするこ
とが有効である。こうすれば、ボディ部の変形を未然に
防止又は軽減できるとともに、剛性が低く変形しやすい
長辺中央の開口端部付近に応力が集中しないようにでき
るので、この部分の変形を抑制できる。
【0014】そこで、本発明は、ボディ部の変形による
力を効率よく開口端部のコーナー部に伝えるため、ボデ
ィ部にアーチ状稜線部を稜線部の両端(端点)が開口端
部のコーナー部又はその近傍となるように設けることを
特徴としている。一般に知られているように、アーチ状
の構造はアーチに負荷される力をアーチに沿う方向の圧
縮力に変換し、アーチ端部に伝えるので、ガラスファン
ネルにおいてもアーチ状稜線部を前記したようにボディ
部に設けると、このアーチ構造によって好ましい強度向
上が得られる。
【0015】本発明において、このアーチ状稜線部は開
口端部の辺部におけるボディ部を、開口端面にほぼ垂直
な面すなわち管軸方向の面にすることにより形成でき
る。つまり、前記稜線部は、漏斗状のボディ部と前記面
との接合部として形成されるのである。その結果、全体
的には両端が開口端部のコーナー部近傍に達するアーチ
状をなしており、この稜線部が設けられている辺部を側
面から見ると、上部がアーチ状稜線部により囲まれたア
ーチ面部が形成されている。このアーチ面部としては、
主要部分が平面またはわずかに湾曲する曲面であるほぼ
平坦な面が有効である。
【0016】ガラスファンネルのボディ部は、一部がこ
のアーチ面部、残部がドーム状の湾曲面(ドーム状部)
から構成されるため、従来のように滑らかな湾曲面には
ならないが、全体としては漏斗状をなしている。このよ
うにボディ部に前記アーチ面部を設けると、開口端面に
ほぼ垂直な面によりボディ部の前方へ押込まれようとす
る変形が抑制されるので、ガラスファンネルに発生する
真空応力を低減できる。したがって、アーチ面部は開口
端部の特に剛性が低い長辺側に設けるのが有効である。
【0017】 しかし、ガラスパネルの形状、アスペク
ト比によっては、開口端部の長辺側のみでなく短辺側に
も負担がかかり高い応力が発生することがある。その場
合には、短辺側にもアーチ面部によりアーチ状稜線部を
同様に設ければよい。また、長辺側の負担の軽減のみを
考えた場合においても、短辺側にアーチ状稜線部を設け
ると、ボディ部全体の剛性を高めることができるので、
より一層の効果が得られる。
【0018】次に、本発明を図面に従って詳述する。図
1は本発明の実施例であるガラスファンネルの斜視図で
あり、図2は平面図、図3は正面図である。図4は図2
のA−A部の断面図で、長辺中央における稜線部の拡大
図である。本例は、アーチ状稜線部をボディ部の長辺側
と短辺側の両辺に設けている。
【0019】図2、図3に示すようにボディ部3は従来
技術のように滑らかな形状ではなく、開口端部の各辺部
にアーチ状稜線部8と開口端面11にほぼ垂直なアーチ
面部12を有している。前記稜線部8の端部は、図1に
示すように開口端部のコーナー部にある。アーチ面部1
2は、開口端面11に対し垂直でもよいが、ガラスの金
型への充填、型離れを考慮すれば、開口端面11に垂直
で各辺に実質的に平行な面に対し5〜15°程度の傾斜
を有するのが実用的である。この傾斜が大きくなり過ぎ
ると、アーチ面部によるボディ部の変形抑制効果が低減
する。アーチ面部を開口端面11にほぼ垂直に設けると
は、このような傾斜を有する場合をも含んでいる。ま
た、このアーチ面部12は図には平坦状のものを示した
が、若干の湾曲を持っていてもよい。
【0020】ボディ部3に発生した力を、前述のように
稜線部8に沿って剛性の高い開口端部7のコーナー部に
確実に伝えるために、稜線部8の端部は開口端面11か
ら一定の範囲にあることが望ましい。すなわち、図3に
示すように稜線部8の端部と開口端面11との距離をH
a(mm)、ガラスファンネルの開口端部の最大径をD
(mm)(図2参照)としたとき、Ha≦0.044D
+9.6であることが望ましい。Haがこの条件を満た
さずに、稜線部の端点が開口端面11から離れ過ぎる
と、ボディ部3の例えば辺部中央で発生した力が他の剛
性の弱い部位に伝わり、高い応力を発生させる恐れがあ
る。
【0021】また、稜線部8が前記したようにアーチ形
状の効果を十分に発揮し、例えば長辺中央に発生する応
力を開口端部のコーナー部に伝えるためは、稜線部は所
望の剛性を持っていることが必要である。この剛性は、
稜線部のブレンドR部の形状と密接な関係を有してい
る。特に辺部の中央部分におけるブレンドR部の影響が
大きいので、この部分のブレンドR部の形状を積極的に
規制することが推奨される。具体的には、この部分のブ
レンドR部の曲率半径を所定以下にすればよい。
【0022】これを図4により説明すると、稜線部の辺
部中央におけるブレンドR部の曲率半径R(mm)は、
前記最大径D(mm)に対しR≦0.07D−9.6で
あることが望ましい。Rがこれを超えて大きくなると、
所望の剛性が得られず、稜線部が効果を発揮できない。
また、Rの下限は限定されないが、稜線部8の欠けやガ
ラスの成形性を考慮すれば、実質的に5.0mm以上が
好ましい。
【0023】さらに、稜線部8は、アーチ面部12とド
ーム状部13が角度を持って接続されている場合に、そ
の接続部の剛性が高いことを利用している。その効果を
十分発揮するためには、ブレンドR部がこれらアーチ面
部12とドーム状部13に接続する接点15及び14に
おける接線が交差する角度をθ(図4参照)としたと
き、90°≦θ≦120°であるのが望ましい。
【0024】θが120°を超えると、稜線部に隣接す
るアーチ面部12とドーム状部13とがなす角度が大き
くなりすぎ、十分な剛性を得ることができない。一方、
θが90°より小さいと、成形時に金型からの取り出し
が困難となる。成形性と稜線部の効果の観点から、θは
100〜110°が特に好ましい。
【0025】ボディ部の稜線部8とヨーク部4との間の
部分は、前述の要件を満足すれば任意の形状でよい。図
1に例示したものは最もシンプルなドーム状のもので、
その特徴はアーチ面部以外のボディ部を滑らかに連続す
る球面状に形成していることにある。前記ボディ部がこ
のような球面状であると、アーチ状稜線部に力を分散し
て伝えることができるため推奨されるが、これに限定さ
れない。実際には、この部分の形状はアーチ面部の形状
とともにガラスファンネルの設計要件により適宜定め
る。
【0026】図5は、ボディ部の形状が異なる他の実施
形態を示す。この例はガラスファンネルの管軸方向の寸
法を短縮するために、ボディ部を偏平化しかつ真空応力
に対して強い構造にしたもので、アーチ面部以外のボデ
ィ部を長辺側の凸状の湾曲面13と短辺側の凸状の湾曲
面13’で形成している。図5から明らかのようにこれ
ら湾曲面13、13’の一端はそれぞぞれ稜線部8でア
ーチ面部12、12’に、他端はヨーク部4に円滑に連
続して一体成形されており、かつ湾曲面13、13’が
つながる部分にはほぼ対角軸方向に沿って凹部17が形
成されている。
【0027】したがって、湾曲面13、13’で形成さ
れるドーム状部は凹凸を有するウェーブ状であり、前記
した球面状のものと比べると複雑な形状となっている。
本発明においてボディ部を形成するドーム状部は、この
ようなウェーブ状のものを含んでおり、アーチ面部に力
を分散して伝えることができれば、その形状は種々変更
できる。
【0028】さらに、本発明は一つのボディ部に複数の
ヨーク部とネック部を設けるガラスファンネルに対して
も適用できる。図6はその一例で、一つのボディ部3に
例えば二つのヨーク部4とネック部5とを設けている
が、アーチ面部12が設けられている点では、前記のヨ
ーク部とネック部が単一の場合と変わりない。このガラ
スファンネルを用いれば、二つの電子銃と偏向コイルで
一つの画像が再生され、一つの電子銃と偏向コイルが分
担する画像面積は半分となるので、ガラスファンネルの
管軸方向の寸法(奥行き)を短縮できる。なお、ボディ
部3に二つのヨーク部4とネック部5を設ける場合で
も、アーチ面部12以外のドーム状部を図5に示したよ
うなウェーブ状に形成してもよい。
【0029】本発明において、アーチ状稜線部の効果を
十分に発揮させるためには、アーチ面部12が十分な高
さを有していることが重要である。とりわけ、ボディ部
の長辺側の中央には、大きな真空応力が発生するので、
長辺側アーチ面部の中央部の高さが重視される。ここ
で、アーチ面部12の高さは開口端面11から稜線部8
までの寸法であるから、この高さはアーチ面部12の中
央部において最大高さHとなる。
【0030】図4は、ガラスファンネルの長辺中央にお
ける断面図である。前記最大高さHは、図4を参照して
次の方法で求めることができる。すなわち、アーチ面部
12とドーム状部13がブレンドR部に接する点をそれ
ぞれ接点15及び14とし、これら接点における接線の
交点を16としたとき、Hはこの交点16の開口端面1
1からの高さとして求められる。アーチ面部12が、ボ
ディ部の長辺中央部に応力が集中しないよう有効に機能
するには、Hがボディ部3に対し一定以上であることが
望ましい。このHをボディ部3の高さHbに対し、H/
b≧0.5にすると、前記の応力集中の防止に高い効
果が得られる。前記Hbは、図3に示すようにボディ部
3の頂部(ヨーク部4の下端)の開口端面11からの高
さである。
【0031】本発明において、ボディ部に発生する応力
が低減できるのは、ガラスファンネルのボディ部にアー
チ状稜線部を配置することにより、ボディ部の剛性が高
まり、ガラスファンネルの変形が抑制されるからであ
る。この結果、例えばボディ部を広角にして奥行きを短
縮した場合にも応力の増加を抑制できるので、応力低減
のために肉厚を増す必要がなくなり軽量化できる。
【0032】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を表1を
用いて説明する。これらの例におけるガラスパネル(以
下パネルとする)は、図5に示すような陰極線管に通常
使用されるもので、いずれもアスペクト比4:3のパネ
ル最外径が859.0mm、パネル外面曲率が1000
0cmで対角径が81cmの有効画面を有する34型テ
レビジョン用のものを用いた。このパネルとガラスファ
ンネルとを組み合わせて陰極線管を製作し、この陰極線
管に発生する応力を測定した。なお、これらの例におけ
るパネル及びガラスファンネルには、いずれも同一組成
のガラスを用いた。
【0033】(実施例1)本例のガラスファンネルは、
ボディ部に稜線部を設けない従来技術で製作された比較
例1に対し、図1と同様に短辺と長辺にアーチ状稜線部
を設けたものである。
【0034】(実施例2)本例のガラスファンネルは従
来技術で製作された比較例1に対し、実施例1と同様に
アーチ状稜線部を設け、かつ奥行きを90mm短縮した
ものである。
【0035】(比較例1)本例のガラスファンネルは、
図5のようなボディ部に稜線部を設けない従来のもので
ある。
【0036】(比較例2)本例のガラスファンネルは、
実施例2と同じく奥行きを90mm短縮し、陰極線管に
したときボディ部及び封着部に発生する応力が実施例2
とほぼ同等になるように、ガラス肉厚を調整し製作した
ものである。
【0037】これら実施例から明らかなように、ボディ
部に稜線部を配することによりボディ部に発生する応力
は低減される。すなわち、実施例1では、比較例1に比
べると、ボディ部及び封着部を薄くしてもほぼ同等の応
力を保持できる。さらに、このガラスファンネルをパネ
ルと組み合わせて陰極線管を製造したとき、パネルに発
生する応力も軽減できることが判明した。発生応力値が
比較例1と同等になるようにボディ部や封着部を薄くし
た結果、ガラスファンネルの重量は実施例1では比較例
1に対し1.3kg軽量化できた。
【0038】また、実施例2では、ボディ部を広角にし
て奥行きを短縮したため、通常であれば応力はかなり増
加する。これを、比較例1と同等の応力値となるよう厚
肉化すれば、比較例2のように重量は2.9kg増加す
るが、実施例2はわずかに1.0kgの重量増加で製作
できた。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明は、ガラスファンネルのボディ部
に稜線部を設けることにより、ボディ部の真空外囲器と
しての剛性を向上せしめ応力の低減を図れるので、容易
に陰極線管の軽量化が実現できる。さらに、このような
効果により、応力低減による軽量化のみならず、実用的
な重量での奥行き短縮を実現でき、安全で信頼性の高い
陰極線管を実現する優れた効果を有する。
【0041】つまり、本発明はボディ部に稜線部を設け
ることにより、開口端部の辺部への変形の伝達を抑制す
る結果、封着部の応力を格段に減少できる。このため封
着部の薄肉化だけでなくボディ部も薄肉化できるので、
大幅な軽量化が実現できる。
【0042】 さらに、従来のガラスファンネルは、ボ
ディ部の変形をガラスパネルに封着部を通して伝えてし
まう構造であったため、ガラスパネルの応力も増加する
が、本発明は剛性の高い開口端部のコーナー部に力を伝
えるため、ガラスパネルの応力低減効果も有するので、
ガラスパネルの軽量化にも寄与する。このように、本発
明で軽量化された陰極線管は全体的に肉厚が薄くなるた
め、陰極線管製造の際に通過する熱工程内での熱応力も
低減し、生産性を向上できる。
【0043】また、本発明ではアーチ状稜線部の端部を
剛性の高い開口端部のコーナー部近傍におき、かつ稜線
部の端部すなわち開口端部のコーナー部での稜線部端部
の開口端面からの高さを規定することにより、ボディ部
の他の部位に応力が新たに波及しないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のガラスファンネルの斜視図。
【図2】図1のガラスファンネルの平面図。
【図3】図1のガラスファンネルの正面図。
【図4】図2のA−A部における稜線部の断面図。
【図5】本発明の他の実施例のガラスファンネルの斜視
図。
【図6】本発明の他の実施例のガラスファンネルの斜視
図。
【図7】従来技術の陰極線管の部分断面図。
【符号の説明】
1:ガラスパネル 2:ガラスファンネル 3:ボディ部 4:ヨーク部 5:ネック部 8:稜線部 11:開口端面 12:アーチ面部 13:ドーム状部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/86

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】矩形状の開口端部を一端に有するボディ部
    と、ボディ部の他端に接続して形成されたヨーク部
    と、ヨーク部の端部に連結したネック部とを具備し、
    前記ボディ部は少なくとも長辺側に、前記開口端部の開
    口端面にほぼ垂直でかつ開口端部のコーナー部近傍を両
    端とするアーチ状稜線部を有するほぼ平坦なアーチ面部
    を有し、前記ボディ部が前記アーチ面部とドーム状部に
    より形成されていることを特徴とする陰極線管用ガラス
    ファンネル。
  2. 【請求項2】ボディ部の長辺側及び短辺側に前記アーチ
    面部を有する請求項1に記載の陰極線管用ガラスファン
    ネル。
  3. 【請求項3】ボディ部のアーチ状稜線部は、アーチ面部
    とドーム状部をつなぐブレンドR部を有する請求項1
    または請求項2に記載の陰極線管用ガラスファンネル。
  4. 【請求項4】ボディ部のドーム状部がボディ部の対角
    軸方向に沿って凹部を有する請求項1に記載の陰極線管
    用ガラスファンネル。
  5. 【請求項5】ボディ部がヨーク部とネック部を複数
    具備する請求項1〜のいずれかに記載の陰極線管用ガ
    ラスファンネル。
  6. 【請求項6】請求項1〜のいずれかに記載の陰極線管
    用ガラスファンネルを用いた陰極線管。
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