JP3478094B2 - 耐熱性ポリマー前駆体の脱水閉環方法 - Google Patents

耐熱性ポリマー前駆体の脱水閉環方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は耐熱性ポリマー前
駆体の脱水閉環反応が定量的に行え、さらに脱水閉環反
応のために用いる試薬を系外に除去する必要のない脱水
閉環方法、さらにこの脱水閉環された耐熱性ポリマーあ
るいは部分的に脱水閉環された耐熱性ポリマー前駆体溶
液を用いたエレクトロニクス分野で重要な耐熱性コーテ
ィング剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐熱性ポリマーは、その優れた耐熱性、
耐薬品性を有しているために、シート状成形体、エナメ
ル被覆などの塗料分野、複合材料の接着剤などの航空宇
宙分野、絶縁フィルムなどの電子分野などに使用されて
いる。このような耐熱性ポリマー前駆体としては、例え
ばポリイミド前駆体であるポリアミド酸、ポリベンゾオ
キサゾール前駆体であるポリヒドロキシアミド、ポリベ
ンゾチアゾール前駆体としてのポリチオヒドロキシアミ
ド、ポリイミダゾール前駆体であるポリアミノアミドな
どが知られている(神戸著 耐熱性高分子 培風館
(1969))。このような多くの耐熱性ポリマーを製
造するのは、例えばポリイミド樹脂ではテトラカルボン
酸あるいはその酸二無水物またはジクロリドとジアミン
を極性溶媒中反応させることでポリイミド前駆体を得る
ことが出来る(C.E.Sroogら、Journal
of Polymer Science誌、 Par
tA−3、1373(1965))。その後、熱処理、
化学的処理で脱水閉環反応を行いポリイミド樹脂とする
のが一般的である。また、ポリベンゾオキサゾール樹脂
の場合、ジカルボン酸あるいはそのジクロリド、ジエス
テルとビスアミノフェノールとを反応させポリヒドロキ
シアミドを得た後に脱水閉環してポリベンゾオキサゾー
ルを得る。この場合、触媒を使用せずに脱水閉環を進行
させるには、200℃以上の温度で長時間の加熱反応が
必要である。このため、必要なエネルギー量が膨大にな
る。また、脱水閉環触媒を併用すると室温から200℃
までの温度で脱水閉環を進行させることができる。この
ような脱水閉環の触媒としては、リン酸類、トルエンス
ルホン酸類、安息香酸、クロトン酸、酢酸などの酸、γ
−バレロラクトンなどのラクトン類、ピリジン、イソキ
ノリン、トリエチルアミンなどのアミン類あるいはこれ
らと酸による塩を単独あるいは複数種併用して用いられ
てきた(特開平7−157560号公報)。しかしなが
ら、このような脱水閉環触媒を併用した場合、脱水閉環
反応終了後に系内に残留した脱水閉環触媒を除去するた
めに、耐熱性高分子溶液を水やメタノールなどの貧溶媒
に投入して、耐熱性高分子を析出させ、ろ過、乾燥させ
た後に再溶解させることが必要であった。
【0003】この問題を回避するために、ポリイミド前
駆体のイミド化方法としてカチオン交換樹脂やアニオン
交換樹脂を脱水閉環触媒に用いる方法が提案された(特
開平9−169841号公報)。この方法では、確かに
脱水閉環反応後、ろ過だけで脱水閉環触媒を取り除くこ
とは出来るが、触媒の量に応じた定量的な脱水閉環反応
を行うことが出来なかった。
【0004】このような定量的な脱水閉環は、無水酢
酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物あるいは、ジ
シクロヘキシルカルボジイミド、ベンゾトリアゾール−
1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)フォスフ
ォニウムヘキサフルオロフォスフェートなどの脱水剤
を、脱水閉環を行うために必要な量を添加することで得
ることが出来た(USP第3179630号公報)。し
かしながら反応後に、このような定量的な脱水閉環を進
行させる酸無水物、脱水剤を溶液より除去する必要があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題を
解決せしめ、耐熱性ポリマー前駆体の脱水閉環が加えら
れた触媒の量に比例して起こり、かつ脱水閉環反応後の
触媒の除去がろ過のみで行えるものを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
のこの発明は、次に構成からなる。すなわち、(a)耐
熱性ポリマー前駆体をそれに可溶な溶媒に溶かした溶液
と、(b)酸無水物基および/または脱水基を含み、か
つ(a)の溶液に不溶なポリマー粒子を混合して脱水閉
環反応を行う、耐熱性ポリマー前駆体の脱水閉環方法で
ある。
【0007】本発明における耐熱性ポリマー前駆体とし
ては、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸、ポリベン
ゾオキサゾール前駆体であるポリヒドロキシアミド、ポ
リベンゾチアゾール前駆体であるポリチオヒドロキシア
ミド、ポリベンゾイミダゾール前駆体であるポリアミノ
アミドが挙げられ、脱水閉環反応によってイミド環、オ
キサゾール環、その他の環状構造を有するポリマーをな
り得るものである。環構造となることで、耐熱性、耐溶
剤性が飛躍的に向上する。
【0008】本発明における、酸無水物基および/また
は脱水基を含み、かつ耐熱性ポリマー前駆体を溶かした
溶液に不溶なポリマー粒子とは、例えば、無水マレイン
酸で変性したポリスチレンをジビニルベンゼンのような
2価あるいは3価以上のビニル基を有したモノマーで架
橋させ、溶媒に不溶にしたもの、無水マレイン酸で変性
したアクリルポリマーをトリメチロールプロパントリア
クリレートのような3価以上のアクリルモノマーにて架
橋させた溶媒に不溶にしたものなどを挙げることができ
る。その他、酸無水物基としてはカルボン酸無水物基、
ホスホン酸無水物基などの基、縮合剤基としては、チオ
ニルクロリド基、亜リン酸エステル基、カルボジイミド
基のようなもののビニルモノマーを使用することで、目
的の溶媒に不溶なポリマーを得ることができる。
【0009】また、ピリジン、トリエチルアミンなどの
塩基性の液体やビニルピリジンで変性したポリスチレン
をジビニルベンゼンで架橋させたものや、市販のアミノ
基を有したイオン交換樹脂などを脱水縮合の触媒として
添加することもできる。
【0010】本発明における耐熱性ポリマー前駆体の合
成方法としては、低温中でテトラカルボン酸2無水物と
ジアミン化合物を反応させる方法(C.E.Sroog
ら、Journal of Polymer Scie
nce誌、 PartA−3、1373(196
5))、テトラカルボン酸2無水物とアルコールとによ
りジエステルを得、その後アミンと縮合剤の存在下で反
応させる方法(特開昭61−72022号公報)、テト
ラカルボン酸2無水物とアルコールとによりジエステル
を得、その後残りのジカルボン酸を酸クロリド化し、ア
ミンと反応させる方法(特開昭55−30207号公
報)などで合成することができる。
【0011】また本発明の耐熱性ポリマー前駆体に感光
性を付与し、感光性耐熱性ポリマー前駆体として使用す
ることも可能である。感光性を付与する方法としては、
不飽和二重結合を有した化合物をポリマー側鎖に結合さ
せるもの(特開昭60−26033号公報)や、不飽和
二重結合を有したアミノ化合物を混合させるもの(特公
昭59−52822号公報)や、ナフトキノンジアジド
スルホン酸エステルを混合させるもの(特公平1−46
862号公報)などが知られている。
【0012】また、必要に応じて上記、耐熱性ポリマー
前駆体や感光性耐熱性ポリマー前駆体とシリコンなどの
基板との塗れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エ
チルやプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ
−トなどのエステル類、エタノ−ルなどのアルコ−ル
類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどの
ケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−
テル類を混合しても良い。また、二酸化ケイ素、二酸化
チタンなどの無機粒子、あるいはポリイミドの粉末など
を添加することもできる。
【0013】さらにシリコンウエハなどの下地基板との
接着性を高めるために、シランカップリング剤、チタン
キレート剤などを感光性耐熱性ポリマー前駆体組成物の
ワニスに0.5から10重量%添加したり、下地基板を
このような薬液で前処理したりすることもできる。
【0014】ワニスに添加する場合、メチルメタクリロ
キシジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、などのシランカップリング剤、チタンキレー
ト剤、アルミキレート剤をワニス中のポリマーに対して
0.5から10重量%添加する。
【0015】基板を処理する場合、上記で述べたカップ
リング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノー
ル、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルな
どの溶媒に0.5から20重量%溶解させた溶液をスピ
ンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などで表面処
理をする。場合によっては、その後50℃から300℃
までの温度をかけることで、基板と上記カップリング剤
との反応を進行させる。
【0016】次に、上記の感光性耐熱性ポリマー前駆体
組成物を用いて耐熱性樹脂パターンを形成する方法につ
いて説明する。
【0017】感光性耐熱性ポリマー前駆体組成物を基板
上に塗布する。基板としてはシリコンウエハ、セラミッ
クス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限
定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗
布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法があ
る。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃
度、粘度などによって異なるが通常、乾燥後の膜厚が、
0.1から150μmになるように塗布される。
【0018】次に感光性耐熱性ポリマー前駆体組成物を
塗布した基板を乾燥して、感光性耐熱性ポリマー前駆体
組成物皮膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、
赤外線などを使用し、50度から150度の範囲で1分
から数時間行うのが好ましい。
【0019】次に、この感光性耐熱性ポリマー前駆体組
成物皮膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化
学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線とし
ては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本
発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405n
m)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。
【0020】耐熱性ポリマー前駆体組成物のパターンを
形成するには、露光後、現像液を用いてネガ型の場合は
未露光部を、ポジ型の場合は露光部を除去することによ
って達成される。現像液としては、テトラメチルアンモ
ニウムの水溶液、ジエタノールアミン、ジエチルアミノ
エタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチ
ルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチ
ルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチル
アミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアル
カリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によ
っては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピ
ロリドン、N、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチ
ロラクロン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、
メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアル
コール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタ
ノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種
を組み合わせたものを添加してもよい。現像後は水にて
リンス処理をする。ここでもエタノール、イソプロピル
アルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエス
テル類などを水に加えてリンス処理をしても良い。
【0021】現像後、200度から500度の温度を加
えて耐熱性ポリマー皮膜に変換する。この加熱処理は温
度を選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連
続的に昇温しながら5分から5時間実施する。一例とし
ては、130度、200度、350度で各30分づつ熱
処理する。あるいは室温より400度まで2時間かけて
直線的に昇温するなどの方法が挙げられる。
【0022】本発明による感光性耐熱性ポリマー前駆体
組成物により形成した耐熱性ポリマー皮膜は、半導体の
パッシベ−ション膜、半導体素子の保護膜、高密度実装
用多層配線の層間絶縁膜などの用途に用いられる。
【0023】
【実施例】以下発明をより詳細に説明するために、実施
例で説明する。
【0024】閉環率の測定 4インチのシリコンウエハを用いて、測定試料を膜厚約
7μmとなるように大日本スクリーン(株)社製コータ
ーデベロッパーSCW−636を使用しスピンコート
し、同じ装置のホットプレートを使用して80℃で3分
と100℃で1分プリベークした。 このウエハを日本
分光(株)社製フーリエ変換型赤外吸収分光光度計FT
/IR−5000を使用して赤外吸収スペクトルを測定
した。また、何も塗布していない4インチシリコンウエ
ハを用いてリファレンス測定をした。閉環率の測定は、
それぞれの吸収の波数を使用した。例えば、イミド化の
場合は1770cm-1付近の吸収を、オキサゾール化の
場合は1390cm-1付近に現れる吸収を用いた。ま
た、ヤマト科学(株)製イナートオーブンDT42を用
いて、窒素中、200℃で30分の後、30分で温度を
350℃に上昇させ、350℃で1時間熱処理した試料
の、赤外吸収スペクトルのそれぞれの特性吸収の大きさ
を100%閉環したものの吸収の大きさとし、その吸収
強度との強度比より%表示にて脱水閉環率を求めた。
【0025】合成例1 酸無水物基を有した架橋ポリス
チレンの合成 ケン化度98%のポリビニルアルコール(日本合成化学
工業(株)社製”ゴーセノール”GM−14)0.8g
とケン化度89から90%のポリビニルアルコール(日
本合成化学工業(株)社製”ゴーセノール”GM−1
4)0.08gを水25ml中で室温で30分間放置し
て膨潤させた。続いて、この分散液を90から95℃の
水浴上で加熱してポリビニルアルコールを水に溶解させ
た。これをろ過してゲル状物を取り除いた。
【0026】スチレンモノマー26.0g(0.25モ
ル)とジビニルベンゼン5.8g(純度55%で0.0
245モル)とトルエン10mlに無水マレイン酸1
3.2g(0.135モル)とベンゾイルパーオキサイ
ド0.5gを分散させた液を300mlの温度計、還流
管、攪拌羽のついた3口フラスコに入れ、先ほどのポリ
ビニルアルコール水溶液と水80mlを加え、徐々に室
温から90℃に加熱した。90℃で3時間反応させた
後、温度を下げ、攪拌を止めて2lのビーカーに移して
水を加えてしばらく攪拌させた。その後、ろ過して水で
洗浄後、アセトン中に入れた。アセトン中で一晩放置し
た後、ろ過してアセトンで洗浄し、120℃の真空乾燥
機で一晩乾燥させて、揮発成分を除去し、さらに酸無水
物化を行った。真空で温度を室温にまで戻した後、外部
に取り出し使用した。
【0027】実施例1〜3、比較例1〜3 500mlの攪拌羽、窒素流入管と温度計を取り付けた
3つ口フラスコに乾燥窒素気流下、2,2’−ビス(ト
リフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル
(和歌山精化工業(株)社製)16.0g(0.045
モル)と1、3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン(東レダウコーニングシリコーン
(株)社製)1.24g(0.005モル)をN−メチ
ルピロリドン50gに溶解させた。ここに3,3’,
4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水
物(ダイセル化学工業(株)社製)15.5g(0.0
5モル)を粉体のまま加えた。このまま室温で1時間攪
拌を続けた後、50℃で4時間攪拌し、ポリアミド酸
(ポリイミド前駆体)の溶液を得た。
【0028】この溶液に表1の脱水閉環試薬を加え脱水
閉環率(イミド化率)を測定した。表1に示したごと
く、酸無水物基を有したポリマーゲルを使用したもの
は、再沈工程もなく、加えた触媒量に応じた脱水閉環率
が得られる。また、イオン交換樹脂を触媒として用いた
ものは触媒量に応じた脱水閉環率の調整が困難である。
【0029】
【表1】 無水物ポリマー:合成例1で合成したポリマー イオン交換樹脂:オレガノ(株)社製アンバーリストA
−21(弱アルカリ型)。
【0030】比較例4 脱水閉環試薬として、無水酢酸を使用した他は実施例1
と同様に実験を行った。合成例1で合成した無水物ポリ
マーを使用した実施例1〜3と異なり、無水酢酸を使用
すると再沈工程が必要となり、工程が煩雑になった。
【0031】実施例4〜6、比較例5〜6 ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン36.6g(0.1モル)をジメチルア
セトアミド100gに溶解させた。ここにグリシジルア
リルエーテルg(0.5モル)を加えて5℃に冷却し
た。この溶液にアセトン50gに溶解させたイソフタル
酸クロリド21.0g(0.103モル)の溶液を反応
溶液の温度が10℃を越えないように滴下した。滴下終
了後、5℃で2時間、その後20℃で4時間反応させ、
ポリヒドロキシアミド(ポリベンゾオキサゾール前駆
体)の溶液を得た。
【0032】この溶液に表2の脱水閉環試薬を加え脱水
閉環率(オキサゾール化率)を測定した。表2に示した
ごとく、酸無水物基を有したポリマーゲルを使用したも
のは、再沈工程もなく、加えた触媒量に応じた脱水閉環
率が得られる。また、イオン交換樹脂を触媒として用い
たものは脱水閉環(オキサゾール化)がほとんど進行し
ていない。
【0033】
【表2】 無水物ポリマー:合成例1で合成したポリマー イオン交換樹脂:オレガノ(株)社製アンバーリストA
−21(弱アルカリ型)。
【0034】比較例7 脱水閉環試薬として、無水酢酸を使用した他は実施例4
と同様に実験を行った。合成例1で合成した無水物ポリ
マーを使用した実施例4〜6と異なり、無水酢酸を使用
すると再沈工程が必要となり、工程が煩雑になった。
【0035】
【発明の効果】本発明によると、再沈工程の必要のな
い、簡略なプロセスで耐熱性ポリマー前駆体の脱水閉環
処理ができる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)耐熱性前駆体ポリマーであるポリイ
    ミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリベン
    ゾチアゾール前駆体、および/または、ポリベンゾイミ
    ダゾール前駆体の構造を有するポリマーをそれに可溶な
    溶媒に溶かした溶液と、(b)酸無水物基/およびまた
    は脱水基を含み、かつ(a)の溶液に不溶なポリマー粒
    子を混合して脱水閉環反応を行う、耐熱性ポリマー前駆
    体の脱水閉環方法。
  2. 【請求項2】耐熱性ポリマー前駆体がポリアミド酸、ポ
    リヒドロキシアミド、ポリチオヒドロキシアミド、ポリ
    ヒドロキシアミドアミド酸、ポリカルボキアミドの少な
    くとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載の耐熱
    性ポリマー前駆体の脱水閉環方法。
  3. 【請求項3】酸無水物および/または脱水を含み、か
    つ耐熱性樹脂前駆体の溶液に不溶なポリマー粒子が、酸
    無水物変性架橋ポリスチレンゲル、酸無水物変性架橋ア
    クリル樹脂の少なくとも1つであることを特徴とする請
    求項1記載の耐熱性ポリマー前駆体の脱水閉環方法。
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