JP3477934B2 - 5−シアノペンタナールの製造法 - Google Patents

5−シアノペンタナールの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は5−シアノペンタナール
の新規な製造法に関する。5−シアノペンタナールは有
用な工業用樹脂であるナイロン−66の原料であるヘキ
サメチレンジアミンの製造原料として、更に各種化学薬
品の原料及び中間体として有用な化合物である。更に、
5−シアノペンタナールは有用な工業用樹脂であるナイ
ロン−6の原料であるε−カプロラクタムの原料として
も有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】5−シアノペンタナールの製造法として
は、2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシムにフェニ
ルイソシアナートを反応させる方法が知られている(In
dian J. Chem.,18B, 175(1979)参照)。しかしながら、
この方法は目的物を単離する際に未反応のフェニルイソ
シアナートや副生するアニリンを分離するための煩雑な
操作が必要になるという問題を有している。また、フェ
ニルイソシアナートに代えて塩化チオニルや五塩化リ
ン、ホスホノニトリルジクロリドを反応させる方法も知
られているが、これらを用いた場合は装置の腐食が問題
になってくる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な生成物の分離精製や装置の腐食に関する問題を解決し
て、5−シアノペンタナールを容易に製造できる方法を
提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、1−ホ
ルミルオキシ−2−ニトロソシクロヘキサン、1−ヒド
ロキシ−2−ニトロソシクロヘキサン又は2−ヒドロキ
シシクロヘキサノンオキシムにギ酸を反応させることを
特徴とする5−シアノペンタナールの製造法によって達
成される。
【0005】以下に本発明を詳しく説明する。1−ホル
ミルオキシ−2−ニトロソシクロヘキサン及び1−ヒド
ロキシ−2−ニトロソシクロヘキサンは公知の方法によ
り容易に製造することができる。例えば、1−ホルミル
オキシ−2−ニトロソシクロヘキサンは、シクロヘキセ
ンにホルミルナイトライトを付加させる方法(J. Am. C
hem. Soc., 90, 6481(1968) 参照)などにより、また1
−ヒドロキシ−2−ニトロソシクロヘキサンは1−ホル
ミルオキシ−2−ニトロソシクロヘキサンに水酸化カリ
ウムを作用させる方法(Tetrahedron Lett., 3303(196
6) 参照)などにより容易に製造される。
【0006】2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシム
も公知の方法、例えば2−アセトキシシクロヘキサノン
オキシムに硫酸を作用させる方法(特公昭45−257
5号公報参照)や、2−ブロモシクロヘキサノンに水酸
化ナトリウムを作用させて2−ヒドロキシシクロヘキサ
ノンを得た後、2−ヒドロキシシクロヘキサノンにヒド
ロキシルアミンを作用させる方法(Zh. Organ. Khim.,
1(6), 1021(1965)参照)などにより容易に製造すること
ができる。
【0007】5−シアノペンタナールは、前記のように
して得られた1−ホルミルオキシ−2−ニトロソシクロ
ヘキサン、1−ヒドロキシ−2−ニトロソシクロヘキサ
ン又は2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシムに、ギ
酸を通常20〜200℃、好ましくは60〜130℃
で、常圧又は加圧下に液相で反応させることによって製
造される。なお、反応は例えば通常の攪拌装置を備えた
反応器で行われる。
【0008】ギ酸の使用量は、1−ホルミルオキシ−2
−ニトロソシクロヘキサン、1−ヒドロキシ−2−ニト
ロソシクロヘキサン又は2−ヒドロキシシクロヘキサノ
ンオキシムに対して通常1〜1000重量倍、好ましく
は10〜300重量倍である。
【0009】反応溶媒としては、通常、ギ酸がそのまま
使用されるが、反応に不活性な溶媒であれば特に制限さ
れるものではない。例えば、必要に応じてアセトニトリ
ル、プロピオニトリル等のニトリル類、塩化メチレン等
の脂肪族ハロゲン化炭化水素などの溶媒が、1−ホルミ
ルオキシ−2−ニトロソシクロヘキサン、1−ヒドロキ
シ−2−ニトロソシクロヘキサン又は2−ヒドロキシシ
クロヘキサノンオキシムに対して通常1〜500重量
倍、好ましくは1〜300重量倍使用される。
【0010】反応後、ギ酸や溶媒は蒸留により容易に分
離され、次いで生成した5−シアノペンタナールが蒸留
やカラムクロマトグラフィーにより容易に分離される。
なお、本発明では、5−シアノペンタナール以外に、ヘ
キサメチレンジアミンの原料として有用なアジポニトリ
ルも5−シアノペンタナールに対して10〜100モル
%程度生成するが、5−シアノペンタナールとアジポニ
トリルは目的により相互に分離されてもよく、両者の混
合物として分離されてもよい。
【0011】
【実施例】次に、実施例及び参考例を挙げて本発明を具
体的に説明する。 参考例 〔2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシムの製造〕内
容積200mlの三口フラスコに、trans −1−ホルミ
ルオキシ−2−ニトロソシクロヘキサンダイマー1.0
g(3.18mmol)、トリエチルアミン5ml及び
メタノール70mlを入れて、攪拌下、還流しながら3
時間反応を行った。反応後、減圧下でメタノール等の低
沸物を留去した後、酢酸エチル/n−ヘキサン(酢酸エ
チル:n−ヘキサン=1:2)を展開溶媒としてワコー
ゲルC200(和光純薬製)を用いてカラムクロマトグ
ラフィーにより2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシ
ム0.726gを単離した(收率88.4%)。なお、
2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシムの收率(モル
%)はモノマーに換算した1−ホルミルオキシ−2−ニ
トロソシクロヘキサンに対して求めた。
【0012】実施例1 内容積100mlの三口フラスコに、参考例で得られた
2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシム0.387g
(3.0mmol)とギ酸30mlを入れ、攪拌しなが
ら20分間加熱還流した。反応後、ガスクロマトグラフ
ィーにより生成物を定量したところ、5−シアノペンタ
ナール0.1595g(收率47.9%)及びアジポニ
トリル0.0926g(收率28.6%)が生成してい
た。両者を合計した收率は76.5%であった。なお、
5−シアノペンタナール及びアジポニトリルの收率(モ
ル%)は2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシムに対
して求めた。
【0013】実施例2 内容積100mlの三口フラスコに、trans −1−ホル
ミルオキシ−2−ニトロソシクロヘキサンダイマー0.
785g(2.5mmol)とギ酸50mlを入れ、攪
拌しながら20分間加熱還流した。反応後、ガスクロマ
トグラフィーにより生成物を定量したところ、5−シア
ノペンタナール0.276g(收率49.7%)及びア
ジポニトリル0.0663g(收率12.3%)が生成
していた。両者を合計した收率は62.0%であった。
なお、5−シアノペンタナール及びアジポニトリルの收
率(モル%)はモノマ−に換算した1−ホルミルオキシ
−2−ニトロソシクロヘキサンに対して求めた。
【0014】実施例3 内容積100mlの三口フラスコに、1−ヒドロキシ−
2−ニトロソシクロヘキサンダイマー0.645g
(2.5mmol)とギ酸50mlを入れ、攪拌しなが
ら20分間加熱還流した。反応後、ガスクロマトグラフ
ィーにより生成物を定量したところ、5−シアノペンタ
ナール0.2165g(收率39.1%)及びアジポニ
トリル0.101gが生成していた(收率18.7
%)。両者を合計した收率は57.8%であった。な
お、5−シアノペンタナール及びアジポニトリルの收率
(モル%)はモノマ−に換算した1−ヒドロキシ−2−
ニトロソシクロヘキサンに対して求めた。
【0015】
【発明の効果】本発明により、煩雑な副生物の分離や装
置の腐食という問題を引き起こすことなく、5−シアノ
ペンタナールを容易に製造することができる。また、本
発明では、アジポニトリルも併せて製造することができ
るため、ヘキサメチレンジアミンの製造原料となる化合
物(5−シアノペンタナール及びアジポニトリル)を高
收率で製造できることになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭42−13090(JP,B1) 特公 昭42−13089(JP,B1) 特公 昭46−3566(JP,B1) 特公 昭42−8288(JP,B1) 特公 昭43−15962(JP,B1) 特公 昭42−7772(JP,B1) 特公 昭42−8289(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 253/00 C07C 255/17

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1−ホルミルオキシ−2−ニトロソシク
    ロヘキサン又は1−ヒドロキシ−2−ニトロソシクロヘ
    キサンにギ酸を反応させることを特徴とする5−シアノ
    ペンタナールの製造法。
  2. 【請求項2】 2−ヒドロキシシクロヘキサノンオキシ
    ムにギ酸を反応させることを特徴とする5−シアノペン
    タナールの製造法。
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