JP3477475B2 - 表面処理用被処理物搬送方法及びその装置 - Google Patents

表面処理用被処理物搬送方法及びその装置

Info

Publication number
JP3477475B2
JP3477475B2 JP19689996A JP19689996A JP3477475B2 JP 3477475 B2 JP3477475 B2 JP 3477475B2 JP 19689996 A JP19689996 A JP 19689996A JP 19689996 A JP19689996 A JP 19689996A JP 3477475 B2 JP3477475 B2 JP 3477475B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suspension
processed
suspended
processing
guide rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19689996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH108293A (ja
Inventor
敏行 樋田
豊 吉田
隆司 小坂
弘 太田
Original Assignee
東海プラントエンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東海プラントエンジニアリング株式会社 filed Critical 東海プラントエンジニアリング株式会社
Priority to JP19689996A priority Critical patent/JP3477475B2/ja
Publication of JPH108293A publication Critical patent/JPH108293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3477475B2 publication Critical patent/JP3477475B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被処理物にさまざま
な手段によって表面処理を施す表面処理設備における被
処理物搬送方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】科学技術の発達により金属表面処理の研
究開発がなされ、産業界の多方面においてその技術が用
いられている。その技術の中で金属表面を被覆保護する
塗装分野においても同様で、はけ塗りからエアースプレ
ー塗り更に自動塗装へと進歩して来ている。このような
塗装技術の進歩に伴って、その一部である電着塗装が開
発され、直流電界で電気を帯びた塗料粒子を、その反対
の電気を帯びた被塗装物に移動させ析出する浸漬塗装法
があり、塗料粒子の電荷が陰の場合のアニオン型と陽の
場合のカチオン型があり、1980年代以降はカチオン
型が主流になって、自動車や電気器具や建材等各分野の
金属製品用の防錆処理として巾広く利用されている。
【0003】そして最近では従来の大量の小形被処理物
に加え大形・特異形状被処理物の増加と処理仕様の多様
化によって、電着塗装の設備に対して次の機能が求めら
れる様になって来た。従来の設備に比べ時間当たり搬送
・処理可能被処理物荷姿容積量(以下処理能力と呼ぶ)
は劣らない設備であって、次の項目を満たすことが出来
る設備であること。 (1)大形・特異形状被処理物と大量の小形被処理物が
同一設備で容易に処理出来ること。 (2)備えられた各種の処理工程の中から、必要とする
処理工程を処理仕様に応じて選択が出来、かつ選択の手
段が容易であること。 (3)各処理工程における各処理時間が処理仕様に応じ
て選択が出来、かつ選択の手段が容易であること。 (4)上記(1)〜(3)項の機能を付加したことによ
っても、被処理物搬送上のトラブルの無い設備であるこ
と。 (5)設備設置面積は上記(1)〜(4)項の機能を付
加したことによっても、拡大しないこと。 (6)処理能力当たりの設備費は上記(1)〜(5)の
条件を満たし、かつ従来の同処理能力設備より安価であ
ること。
【0004】そこでこれらの機能を全て備え多くの処理
工程を有する表面処理設備で実現するためには、搬送手
段として被処理物が処理工程を次工程に移る時、他方式
の搬送装置への乗り継ぎの必要のない各処理工程の上方
を通過するレールを用いる方式が最適と考えられる。こ
のレールの方式としては、従来からの数多い実績のある
チェントロリ方式と実績は少ないが電動ホイスト方式が
ある。チェントロリ方式は全ラインが一本の搬送チェン
でレールに沿って同一速度で搬送する。又、電動ホイス
ト方式は1台の電動ホイストで1個或いは1群の被処理
物を懸吊してレールに沿って搬送するようにしたもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】チェントロリ方式は一
本の搬送チェンで連結され、同一速度で搬送するため、
各処理工程毎の処理時間及び処理工程の選択は出来ない
ので不適である。一方電動ホイスト方式は1台の電動ホ
イストで1つの処理工程を担当するに過ぎず、多くの工
程に対応させるには多数の電動ホイストを設置しなけれ
ばならない。このため従来の電動ホイスト方式による設
備は次のような不都合があった。 (1)設備中に設置する電動ホイストの台数は多くを必
要とするが、設置できる台数には自ずから限りがあるの
で、他方式に比べて被処理物の搬送能力が低く必然的に
設備としての処理能力も低かった。しかしながら処理能
力の割りには多数の電動ホイストと、その自動運転のた
めの制御を必要とするので処理能力当たりの設備費は高
価であった。
【0006】そこで1台の電動ホイストに更に多くの被
処理物を負担させて搬送能力を改善するという方法があ
るが、この方法には次の不都合があった。 被処理物
の荷姿容積が大きくなり、これに伴って各処理工程の処
理槽や乾燥焼付炉等の装置を大きくしなければならない
ため設備設置面積が拡大すると共に処理能力当たりの設
備費も高価になる。 電気処理を必要とする処理工程
の場合などにおいて、通電による処理1単位当たりの被
処理物の処理面積が増加するため、例えば電着塗装工程
などの場合はその分だけ通電量が増大する。従ってこの
ための整流器及び受電設備に容量の大きなものが必要と
なると共に、処理能力当たりの設備費も高価になる。 (2)また一方、設備中に設ける電動ホイストの台数を
増して荷姿容積を大きくすること無く処理能力を増やす
方法もあるが、この場合には電動ホイストの使用台数が
大きく増えることに加え、これら数多くの電動ホイスト
を自動運転するために非常に高価な制御システムを用い
なければならないことから、処理能力当たりの設備費は
更に一段と高価にならざるを得ず実用的ではなかった。
【0007】(3)懸吊体は電動ホイストのチェン又は
ロープによって懸垂されているが、懸垂点の多くは1点
であり、また2点である場合においてもこの2点の懸垂
間隔が短い。このことに加えて特公平4−9878にも
あるように懸吊体の上昇定位置から下降定位置に至る全
ストローク間での、平面回転及び前後の搖れを拘束する
積極的な有効手段が講じられていなかったため、被処理
物が入・出槽時に槽内の液流の影響を受けて槽内に設置
された機器等に、或いは走行時には通過する直近の装置
・機器等に接触或いは引掛かって重大なトラブルを発生
させることが多かった。このため従来設備で大形・特異
形状被処理物も自動運転により安全で安定した搬送・処
理をすることは困難であった。 (4)また従来の大形被処理物用設備で小形被処理物を
大量に処理するに当たっては、上記(3)項の理由に加
え小形被処理物を掛吊った掛枠、あるいは小形被処理物
を収納したバスケットなどを搬送するための適切な懸吊
・懸外手段や方法が講じられていなかったので、これら
の懸吊・懸外作業には大きな労力を要していた。このた
め大形・特異形状被処理物と小形で大量の被処理物を同
一設備で処理することは現実として困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明はこのよう
な不都合を解消し、処理能力当たりの設備費の安価化と
設備面積の最少化を図り、処理仕様に応じた処理工程及
び処理時間の選択を可能にすると共に、どのような種類
の形状や大きさを有した被処理物に対しても、それぞれ
に適した懸吊・懸外方法と手段を備え、自動運転による
搬送・処理及び懸吊・懸外が容易且つ安全な表面処理用
被処理物搬送方法及びその装置を提供せんとするもので
ある。
【0009】そしてこのための手段として、各処理装置
を工程の順に備えた表面処理設備の上方に各処理装置に
沿ってレールを設け、このレールに懸設されて被処理物
を上下動可能にして移動する手段を有した搬送方法にお
いて、搬送装置を構成する巻上機のチェン又はロープに
よって懸垂される懸吊体の大きい水平面を成す複数の懸
吊箇所のそれぞれに被処理物、或いは被処理物を収納し
たバスケットなどを懸吊又は固設し、それぞれの被処理
物を同時に懸吊箇所毎にそれぞれ異なる処理工程に有る
ことが出来るようにした搬送手段と、搬送装置の巻上機
に設けた案内棒を懸吊体に設けた案内棒に嵌合させ、懸
吊体の上昇定位置から下降定位置に至る全ストローク間
を拘束し、懸吊体の搖れや回転を防止するようにした揺
止手段と、
【0010】搬送装置から懸吊体を、且つ懸吊体の複数
の懸吊箇所の間も絶縁し、複数の懸吊箇所に懸吊又は固
設するそれぞれの被処理物或は被処理物を収納したバス
ケットなどをそれぞれ電気的に独立させて、同時に懸吊
箇所毎にそれぞれ異なる電気処理工程に有ることが出来
るようにした手段と、各種のセンサと自動運転制御装置
との組合せにより被処理物の処理仕様に合せて、不要処
理工程を通過する任意の処理工程の選択と、選択した処
理工程において任意の時間停止させることによる処理時
間の選択の制御手段と、大きさや形状が類似した種類の
被処理物のみの懸吊でなく、小形から大形更には特異形
状に至るまで異なった形状の種類の被処理物を、同一懸
吊体の複数の懸吊箇所のそれぞれに任意に選択して組合
せて懸吊し、搬送及び処理することが出来るようにした
被処理物懸吊選択手段とを組合せてなる表面処理用被処
理物搬送方法である。
【0011】そして前記方法に用いる搬送装置として
は、大きい水平面をなす複数の懸吊箇所を有した懸吊体
を巻上機のチェン又はロープで懸垂し、巻上機に設けた
案内棒と懸吊体に設けた案内桿の嵌合からなる揺止具に
て懸吊体の上昇定位置から下降定位置に至る全ストロー
ク間を拘束すると共に、走行機或は牽引機にて移動を可
能とした搬送装置をレールに懸設し、被処理物又は被処
理物を収納したバスケットなどを複数の懸吊箇所のそれ
ぞれに懸吊又は固設し、懸吊或は収納したこれらの被処
理物に、それぞれ異なる処理を同時に行うことが出来る
搬送手段を有したものである。そして案内桿の端部が案
内棒の端部を捕らえ易くするための受口を有しており、
懸吊体が下降定位置から更に下降して案内桿が案内棒か
ら脱した後上昇する時に受口が案内棒の端部を捕らえ、
再び元の嵌合関係に戻る揺止手段を有したものである。
【0012】又、搬送装置から懸吊体を、且つ懸吊体の
複数の懸吊箇所の間も絶縁して複数の懸吊箇所をそれぞ
れ電気的に独立させ、懸吊又は固設するそれぞれの被処
理物を同時にそれぞれ異なる電気処理工程を有したもの
である。更に、被処理物を掛吊する掛吊具を箱体上部に
着脱可能に設けた掛吊具搬送車を組合せとしたものであ
る。
【0013】
【作用】搬送装置は走行機或いはこれを索引する牽引機
と、巻上機と、巻上機のチェン或いはロープで懸垂され
上下動可能とされた大きい水平面を成す複数の懸吊箇所
を有する懸吊体と、巻上機と懸吊体に取付けられた案内
棒と案内桿から成る揺止具で構成されており、走行機又
は牽引機及び巻上機はそれぞれに備わる電動機により自
動制御信号を通じて走行と懸吊体の上下動を自在として
いる。そしてこの搬送装置は工程の順に従って備えられ
た各種の処理装置の上方をこれらの設備に沿って設けら
れたレールに懸設されている。
【0014】この搬送装置は懸吊体の複数の懸吊箇所の
それぞれに被処理物又は被処理物を収納したバスケット
などを懸吊し、これら懸吊された被処理物は上下動或い
は走行移動をしながら各種の処理工程において、順次懸
吊箇所それぞれに異なる処理を同時に行う。こうして、
各種の処理工程を終了した搬送装置は被処理物の懸外場
に移動して被処理物を懸外された後、懸吊場で新たな被
処理物を懸吊して再び元の処理工程に戻る。なお懸吊体
は搬送装置から、また懸吊体の複数の懸吊箇所間も互い
に絶縁されているので、複数の懸吊箇所に懸吊されたそ
れぞれの被処理物に同時にそれぞれ異なる電気による処
理を可能としている。
【0015】搬送装置は大きい水平面を成す複数の懸吊
箇所を有した懸吊体を上下動させることが出来るので、
被処理物の懸吊体への懸吊に当たっては被処理物を運搬
車或いはコンベヤなどを使用してそれぞれの懸吊箇所の
直下へ直接被処理物を搬入した上での懸吊が可能であ
る。そして被処理物が大形の特異形状で偏重心を有して
いても、懸吊体のそれぞれの懸吊箇所は大きい面を成し
ているので、これらを任意の多点で懸吊することが出来
る。このため懸吊作業が容易になり、且つ安定した姿勢
での搬送と処理を可能としている。また同様に懸吊体の
上下動利用により大量の小形被処理物に対しては、設備
設置場所以外の場所で前もってこれら被処理物を掛吊っ
た掛吊具を載置した掛吊運搬車を準備しておき、これを
懸吊箇所の直下へ搬入して掛吊具を懸吊体に懸吊した
後、懸吊体の上昇により掛吊運搬車を残して被処理物を
掛吊具に掛吊ったまま搬送し処理出来るようにすること
によって、従来のような設備内での掛吊・懸吊作業を著
しく減らすことが出来るため、作業の大幅な容易化と安
全化が可能になると共に、大形や特異形状被処理物と大
量の小形被処理物が同一設備で容易に処理出来る。懸外
の場合も懸吊の全く逆の手順で可能であり、同様に設備
内での掛外・懸外作業を著しく減らし作業の大幅な容易
化と安全化が図られている。
【0016】懸吊体に大きい水平面を成す懸吊箇所を複
数設けたことによって懸吊体が長尺化したため、懸吊体
を長い間隔にある複数点で懸垂することが可能になり懸
吊体の安定性は大きく向上した。そして更に巻上機と懸
吊体の間に、懸吊体の上昇定位置から下降定位置に至る
全ストローク間で懸吊体の揺れや平面回転を拘束する案
内棒と案内桿から成る揺止具を設けたことにより、懸吊
体及び懸吊された被処理物は走行・上昇・下降の動作中
にあっても常に姿勢が安定しているため、被処理物がど
のような種類の形状や大きさを有する物であっても、搬
送・処理中のトラブルの無い安全で安定した操業をする
ことが出来るようになった。また案内桿の端部には案内
棒の端部を捕らえ易くするためのラッパ状に開口した受
口が付いているので、懸吊体が下降定位置から更に下降
して案内桿が案内棒から脱した後再び上昇する時、案内
桿の受口が案内棒の端部を捕らえ、再び元の下降定位置
に戻ることが出来るようになっている。これにより懸吊
体は自在に下降定位置より更に下降することも出来るの
で、例えば床上に置かれてたままの被処理物であっても
懸吊体へ懸吊することや、懸吊体に懸吊されている被処
理物を直接床上に降ろすことも容易に可能となってい
る。
【0017】搬送装置の作動は1台ごとに走行移動及び
懸吊体の上下動を中央制御盤からの信号を通じて行うの
で、搬送装置ごとに処理仕様に応じた任意の処理工程の
選択及び処理時間の選択が可能になっている。これによ
り例えば電着塗装設備においては次のような選択も可能
である。 色彩の異なる電着塗装・後処理工程を複数
備えておいて塗装仕様に応じた色彩の電着塗装・後処理
工程を選択する処理工程選択。 前処理工程を終了し
た後に電着塗装・後処理工程を飛越して乾燥焼付装置で
水切り乾燥を行って、電着塗装・後処理工程を選択しな
い処理工程選択。 被処理物に製造過程で付着した油
脂量に応じて脱脂処理時間を長くしたり或いは短くした
りする処理時間選択。 被処理物の形状による塗料付
き廻り良悪に応じて、電着槽における電着処理時間を長
くしたり或いは短くしたりする処理時間選択。 塗料
の種類或いは被処理物の熱容量などに応じて、乾燥焼付
炉における乾燥焼付処理時間を長くしたり或いは短くし
たりする処理時間選択。なおこれらの制御は同一懸吊体
の複数の懸吊箇所へ被処理物懸吊の可能化による搬送能
力の改善により限られた台数の搬送装置が設備中に懸設
されているのみであるため、高価な自動運転制御システ
ムを使用しないで安価な自動運転制御システムで可能と
なっている。
【0018】
【実施例】以下に本発明による手段と方法を市販の自走
式水平二点吊り電動チェンブロックを使用して具体化し
た実施例を前処理装置と第一電着塗装・後処理装置と第
二電着塗装・後処理装置及び乾燥焼付処理装置で構成さ
れる電着塗装設備の場合を用いて説明する。図1と図2
及び図3はレール8に懸設された搬送装置2の構成を、
また図4は懸吊体4の構成の部分詳細を説明する図であ
る。図中2は搬送手段を具体化した搬送装置であって、
レール8に取付けられた走行機6二個と、チェン9bに
よる懸垂点二点を有する巻上機3一個と、大きい水平面
を成す複数の懸吊箇所10a,10b,10cを有し巻
上機3から懸垂した懸吊体4一個と、巻上機3と懸吊体
4にそれぞれ案内棒19と案内桿21を取付け、走行用
電動機6a及び巻上電動機9aによって該搬送装置2の
走行及び懸吊体4の巻上・戻を自動制御信号を通じて自
在としている。
【0019】4は水平面を成す懸吊箇所10a,10
b,10cを三箇所に設けた長方形で枠状の懸吊体4で
あって、鋼材を組み合せて長方形の外枠11とし補助枠
12aを外枠11に対応させて懸吊箇所10a,10
b,10cの外郭を、又補助枠12bを中央で対応させ
て懸吊箇所10bの外郭をそれぞれ同一巾となるよう形
成して適間隔に設けると共に、補助枠13を補助枠12
a,12bの長さを等分するよう補助枠12aと外枠1
1間及び補助枠12b間中央に設け、補強枠13上面適
位置に取付材14を直立設置し係止軸15を設け、更に
係止材16及び係止桿17を外枠11と補助枠12a間
に又補助枠12b間に格子状に複数本を設けて懸吊箇所
10a,10b,10cを形成している。
【0020】5は搖止手段を具体化した搖止具であっ
て、巻上機3の梁7の適位置に案内棒19を二本直立設
置すると共に、懸吊箇所10a,10cの補助枠12a
中央に取付板20を設け、中空で一方をラッパ状に開口
した受口21aを設けた案内桿21の受口21aが上方
になるよう案内桿21を直立設置して案内棒19と嵌合
関係にあり、懸吊体4の上昇や下降に伴って摺動をする
ようになっている。また懸吊体4を下降定位置よりさら
に下降させた後再び上昇させて下降定位置に戻す時には
受口21aが案内棒19の先端を容易に捕え再び案内桿
21が案内棒19と嵌合関係に戻るようにされている。
【0021】搬送装置2から懸吊体4を、且つまた懸吊
体4の懸吊箇所10a,10b,10cのそれぞれを電
気的に独立させるため図4に示す如く、巻上機3からの
チェン9bのフックを掛けるための取付材14及び係止
軸15の表面に絶縁材55aを、次に案内桿21の取付
板20と懸吊体4の補助枠12aとの間に絶縁材55を
設けて搬送装置2から懸吊体4を、そして更に懸吊体4
のそれぞれの懸吊箇所10a,10b,10cの間に絶
縁材55bを設けている。そして電気的に独立したそれ
ぞれの懸吊箇所10a,10b,10cに通電し、懸吊
された被処理物に懸吊具53を通じて通電させるため
に、それぞれの懸吊箇所10a,10b,10cに通電
板51を懸吊体4の外枠11に取付け、一方電気処理を
必要とする処理装置の処理槽の外縁上部に、通電用ケー
ブル51cが繋がれ内部にバネを内蔵し通電端51bが
押込み自在になった通電具51aを、処理槽から絶縁材
55cで絶縁して設けている。そして通電は懸吊体4が
処理を受けるために下降し懸吊体4の通電板51が通電
具51aの通電端51bを押込み強く接触してなされ
る。なおそれぞれの箇所の絶縁の方法は多様であるの
で、ここでの具体的な説明は省略する。
【0022】図9及び図10において44は掛吊運搬車
全体を示し、44aはこの運搬車に載置されている掛吊
具であって、吊部47aを有する受材47と、掛枠受棒
48と、被処理物を掛止するための掛部49aを有する
掛枠49で構成されており、掛枠49は掛枠受棒48
に、そして掛枠受棒48は受材47に掛止されていて、
受材47及び掛枠受棒48の掛止箇所には掛止めた物が
ずれることを防ぐための凹みが付けられている。そして
被処理物は掛枠49の掛部49aに掛吊るようになって
いる。45は上方が開けた箱体であって、底部に車輪4
6を設け、被処理物を掛吊った掛吊具44aを載置し移
動を可能としている。なお掛吊運搬車44はコンベヤな
どを利用して移動させる場合は車輪46は無くても良
い。
【0023】図5において22は電着塗装設備全体を示
し、これらのものは全てレール8の下方になるように備
えられている。23は前処理装置であって、脱脂槽24
・第一水洗槽25・表面調整槽26・化成被膜槽27・
第二水洗槽28・純水水洗槽29・タレ切り水受30を
処理工程の順に配置している。31は第一電着塗装・後
処理装置であって、第一電着槽32・第一の一ろ液水洗
槽33・第一の二ろ液水洗槽34・タレ切り水受35を
処理工程の順に配置している。36は第二電着塗装・後
処理装置であって、第二電着槽37・第二の一ろ液水洗
槽38・第二の二ろ液水洗槽39・タレ切り水受40を
処理工程の順に配置している。41は乾燥焼付などの乾
燥焼付処理装置であって、42は熱風発生装置42aや
熱風循環ファン42bなどを備えた乾燥焼付炉である。
43a,43bは搬送装置2の懸吊体4への被処理物懸
外場及び被処理物懸吊場である。
【0024】次いで実施例における具体的な作用を、バ
スケットを用いて処理を行う場合について説明する。被
処理物懸吊場43bで待機する搬送装置2の懸吊体4の
それぞれの懸吊箇所10a,10b,10cの直下へ、
被処理物を収納したバスケット50a,50b,50c
をバスケット運搬車或いはコンベヤ等で搬入し、懸吊準
備完了の信号を現場操作盤58aを通じて中央制御盤5
8に送ると、搬送装置2の巻上機3はチェン9bを巻戻
して懸吊体4を下降定位置まで下降させ停止する。そこ
で各バスケットを懸吊箇所10a,10b,10cに懸
吊具53を用いて懸吊する。懸吊作業が完了した後懸吊
作業完了の信号を現場操作盤58aを通じて中央制御盤
58に送ると、巻上機はチェン9bを巻上げ懸吊体4を
上昇定位置まで上昇させて停止する。なおこの場合懸吊
作業を容易且つ安全にするため懸吊体4は実際にバスケ
ット50a,50b,50cを懸吊した時の高さより更
に少し余分に下降した高さを下降定位置としているの
で、懸吊作業完了時の懸吊具53は懸吊箇所とバスケッ
トを掛け繋ぐだけである。従って懸吊体4にバスケット
50a,50b,50cと収納した被処理物の荷重が掛
かり、実際にこれらを懸吊した姿になるのは余分に下降
した分だけ懸吊体4が上昇した時である。またここで使
用する懸吊具53は単なるS字形をした棒でも構わない
が、これには様々な種類のものがあるので詳しい説明は
省略する。
【0025】次いで搬送装置2は中央制御盤58からの
自動運転信号を受けて走行を始め、図6,7,8に示す
ように先頭のバスケット50aが前処理装置23の脱脂
槽24の直上に達した時停止し懸吊体4を下降定位置ま
で下降させてこのバスケット50aを脱脂槽24に入槽
し脱脂処理を受けさせる。しかしこの間バスケット50
b,50cはまだ脱脂槽24に達しておらず何の処理も
受けない。やがて脱脂槽24におけるバスケット50a
の脱脂処理が終了すると、懸吊体4と共にバスケット5
0a,50b,50cは上昇定位置に上昇しバスケット
50aの水切りのための一時停止をした後前進し、バス
ケット50aが第一水洗槽25の直上に達して停止し、
再び懸吊体4を下降定位置まで下降させてバスケット5
0aを第一水洗槽25にそしてバスケット50bを脱脂
槽24に入槽させてそれぞれの処理を受けさせる。この
時バスケット50cは未だ何の処理も受けない。このよ
うに上下動と前進移動を繰返しながら選択した処理工程
を順次終えて行くが乾燥焼付処理装置41の手前に達し
た時、バスケット50a,50b,50cは下降定位置
まで下げられてから乾燥焼付炉42に入炉し、ここで乾
燥焼付処理を受けるため選択した所定時間の停止をした
後出炉して、再び上昇定位置まで上昇してから被処理物
懸外場43aへ達して停止し、現場操作盤58aに入力
された被処理物の懸外準備完了信号を中央制御盤58を
通じて受けて下降し、下降定位置で懸吊体4からバスケ
ット50a,50b,50cを懸外された後、搬送装置
2は同じく現場操作盤58aに入力された懸外作業完了
信号を中央制御盤58を通じて受けて懸吊体を上昇定位
置まで上昇し被処理物懸吊場43bに移動して次の被処
理物懸吊のための待機に入る。
【0026】上記のバスケット50a,50b,50c
に収納された被処理物に電着塗装処理を施す場合は、選
択した第一電着塗装・後処理装置31或いは第二電着塗
装・後処理装置36のいずれかで、通電を受けて電着塗
装処理される。そこで例えば第一電着塗装・後処理装置
31を選択した場合において、図1に示すようにバスケ
ット50cは第一電着槽32に、バスケット50bは第
一の一ろ液水洗槽33に、バスケット50aは第一の二
ろ液水洗槽34にある時、通電を受けているのは第一電
着槽にいるバスケット50cだけであるが、搬送装置2
から懸吊体4が、また懸吊体4は各懸吊箇所10a,1
0b,10cの間で絶縁されているため、懸吊箇所10
に通電されている電気は搬送装置2にも懸吊箇所10
a,10bにも何の影響も及ぼさない。バスケット50
cへの通電は、第一電着槽32の外縁上部に同槽32か
ら絶縁して設けられた通電具51aの通電端51bを強
く押込んで接触している懸吊体4の懸吊箇所10cの通
電板51から、懸吊箇所10cを通って懸吊具53を経
てバスケット50c及び収納された被処理物に至ってな
される。そして中央制御盤58からの電着塗装処理終了
信号を受けて懸吊体4が上昇し懸吊箇所10cの通電板
51が押し込み自在とされた通電具51aの通電端51
bから離れることにより通電は終了する。なお通電の開
始はこの逆の順でなされる。
【0027】掛吊具運搬車44と掛吊具44aは主とし
て、大量の小形被処理物52の掛吊・掛外や懸吊・懸外
にまつわる諸作業を容易且つ安全にすることを目的とし
たものである。この使用手順には幾通りもあるので、こ
こではその内の一つの手順のみに限って次に記す。まず
掛吊具運搬車44の箱体45上面に受材47二本を設
け、一本目の掛枠受棒48を受材47の凹部に掛け渡
し、これに被処理物を既に掛吊った掛枠49を一個づつ
凹部に掛けて行き、次いで二本目の掛枠受棒48を掛け
渡して順次被処理物を既に掛吊った掛枠49を掛けて行
って、掛吊具44aに被処理物を満載する。こうして被
処理物を満載した掛吊具44aを載置した掛吊具運搬車
44を、被処理物懸吊場43bで待機する搬送装置2の
懸吊体4の懸吊箇所10a,10b,10cの直下に移
動して懸吊するが、この懸吊要領は先に記したバスケッ
トを使用した場合と同要領であるので、ここでの説明は
省く。
【0028】また一方懸外の場合の要領は次の通りであ
る。処理を終え被処理物掛吊具44aに満載された被処
理物は被処理物懸外場所43aに達して待機している。
その直下に掛吊具運搬車44を搬入し懸外準備完了した
ことを現場操作盤58aに入力すると中央制御盤58を
通じた信号により、搬送装置2の懸吊体4が下降して来
て掛吊具44aは被処理物ごと掛吊具運搬車44に懸吊
前と同じ姿で再び載置される。次に懸吊具53を取外し
て懸外作業完了の信号を現場操作盤58aに手動入力す
ると搬送装置2は懸吊体4を上昇させて再び懸吊場所4
3bへ戻り懸吊待機する。そこで被処理物を満載した掛
吊具運搬車44を設備の外の場所に移動し、先の掛吊時
の逆の手順で処理の終わった被処理物を掛外しする。こ
の掛外作業に限らず掛吊作業も従来は設備の中で行って
いたのであるが、この掛吊具運搬車44と掛吊具44a
を使用することによって、設備の外の適切な場所でこれ
らの作業が可能になったので作業の容易化と安全化は大
幅に向上している。また設備中で懸吊体4から懸吊具4
4aの懸吊・懸外作業も、先に記したバスケットの場合
と同様に懸吊体は少し余分に下降しているので、懸吊具
53の取付・取外しは容易且つ安全なものになってい
る。
【0029】搬送装置2の懸吊体4の懸吊箇所10a,
10b,10cは大きい水平面を成し、縦横に数多くの
係止材16と係止桿17が配されているので、一個の被
処理物に対し任意の複数点から複数の懸吊具53を用い
て懸吊することが出来る。従って被処理物が大形・特異
形状物56の場合にも搬送・処理に最も都合が良く安定
した姿勢に懸吊することが容易に可能である。また懸吊
体4は現場操作盤58aの巻上・巻戻しボタン操作で下
降定位置から更に下降させたり、その後上昇させて再び
元の下降定位置に戻したりすることが出来るようにされ
ているので、図12,図13,図14に示す如く懸吊箇
所10a,10b,10cの直下へ直立させた姿で搬入
が困難な大形・特異形状被処理物56などの場合は、そ
の直下の床上或いは運搬車の台上にまた或いは被処理物
搬入コンベヤ上に横たえたままの姿勢からの懸吊も可能
になっている。無論これら被処理物の懸外も懸吊の場合
の逆の手順で可能である。なお、図12,図13,図1
4は床上に大形・特異形状被処理物56を横たえたまま
の姿勢から懸吊する手順を、順序に従って示したもので
ある。
【0030】以上のようにこの搬送装置4は被処理物の
懸吊・懸外にまつわる多くの手段と方法を有しているの
で、大きさや形状が類似した種類の被処理物に限らず小
形から大形更には特異形状に至るまで形状や大きさの異
なる種類、例えば小形被処理物52・中形被処理物57
・大型・特異形状被処理物56などの被処理物を、搬送
装置2の同一懸吊体の複数の懸吊箇所10a,10b,
10cに容易に組み合わせて懸吊・懸外することが出来
る。その具体例を図11に示す。
【0031】電着塗装設備22には複数の搬送装置2が
レール8に懸設されているが、これらの搬送装置2は、
電着塗装設備22中の必要箇所に配された各種センサか
らの信号が中央制御盤58に送られ、中央制御盤58で
はこの信号を受けて自身の持つ自動運転制御プログラム
に従って、一台ごとに中央制御盤58からの同時にそれ
ぞれ異なる自動制御信号によって運転管理するようにな
っている。そしてこの中央制御盤58自身の持つ自動運
転制御プログラムには複数のモードのプログラムが用意
されているので、どの搬送装置2にはどのプログラムを
用いた運転にするかを現場操作盤58a上の操作ボタン
入力で選択をすることが出来るようにされている。従っ
て現場操作盤58aで処理工程の選択及び処理時間の選
択をして中央制御盤58に伝え、搬送装置2ごとに処理
仕様に応じた処理の選択が容易に可能である。なお先に
も記したが、懸吊準備完了・懸吊作業完了・懸外準備完
了及び懸外作業完了信号については、現場操作盤58a
に入力して中央制御盤58に伝えるようになっており、
これらの作業が定められた作業時間に縛られないで出来
るようになっている。
【0032】
【発明の効果】本発明による効果は次の点が挙げられ
る。 (1)搬送装置の懸吊体の懸吊個所の複数化により搬送
装置一台当たりの搬送能力が大幅に向上した。この改善
により 設備としての処理能力を減じることなく、設
備中に懸設する搬送装置の必要台数を大幅に減らすこと
が可能になった。 設備中に懸設する搬送装置の必要
台数が大幅に減じられるため、搬送装置の自動運転制御
システムに高価なものを使用することなく、従来の安価
な自動運転制御システムで搬送装置一台ごとに異なるモ
ードによる自動運転をすることが可能になったので、搬
送装置一台ごとに処理仕様に合せた処理工程及び処理時
間の選択自動運転が可能になつた。 従来の同方式設
備の場合と異なって搬送能力改善のために荷姿容積を大
きくすることが回避出来るので、処理槽や乾燥焼付炉等
の装置の大型化による設備面積の拡大や、これに伴う処
理能力当たりの設備費が高価になることは無くなった。
また同理由により、電気処理を必要とする処理工程の場
合などにおいても、通電による処理1単位当たりの処理
面積の増加は無くなった。従って搬送能力改善のために
整流器や受電設備の容量を大きくする必要は無くなり、
電気処理のための電気設備費が高価になることも無くな
った。 上記,,,項の効果により処理能力当
たりの設備費は従来の同方式設備は元より、他方式設備
に比べても大幅に安価になった。
【0033】(2)搬送装置の懸吊体の懸吊箇所の複数
化により懸吊体が長尺化したので、懸吊体を長い間隔に
ある複数点で懸垂することが可能になり懸吊体の安定性
は大きく向上した。そして更に巻上機と懸吊体の間に、
懸吊体の上昇定位置から下降定位置に至る全ストローク
間で懸吊体の揺れや平面回転を拘束する案内棒と案内桿
から成る揺止具を設けたことにより、懸吊体及び懸吊さ
れた被処理物は走行・上昇・下降の動作中にあっても常
に姿勢が安定しているため、被処理物がどのような種類
の形状や大きさを有する物であっても搬送・処理中のト
ラブルの無い安全で安定した操業をすることが出来るよ
うになった。 (3)搬送装置の懸吊体は搬送装置の他のどの部分から
も、また懸吊体の複数の懸吊箇所間も絶縁されているの
で、この複数の懸吊箇所に懸吊されたそれぞれの被処理
物に同時にそれぞれ異なる電気処理が可能になった。
【0034】(4)搬送装置は大きい水平面を成す複数
の懸吊箇所を有した懸吊体を上下動させることが出来る
ので、次のことが可能になった。 被処理物の懸吊体
への懸吊に当たっては、被処理物を運搬車或いはコンベ
ヤなどを使用してそれぞれの懸吊箇所の直下へ直接被処
理物を搬入した上での懸吊が可能になったので、懸吊作
業が容易で安全になった。懸外作業についても懸吊作業
の場合と同様である。 被処理物が大形の特異形状で
偏重心を有していても、懸吊体のそれぞれの懸吊箇所は
大きい水平面を成しているので、これらを任意の多点か
ら懸吊することが出来る。このため懸吊作業が容易にな
り、且つ安定した姿勢での搬送・処理が可能となった。
大量の小形被処理物などに対しては、設備設置場所
以外の場所で前もってこれら被処理物を掛吊った掛吊具
を載置した掛吊具運搬車を準備しておき、これを懸吊箇
所の直下へ搬入して懸吊し掛吊具運搬車を残して被処理
物を掛吊った掛吊具ごと搬送・処理出来るようになった
ので、従来のような設備内での掛吊・懸吊作業を著しく
減らすことが出来るため、作業の大幅な容易化と安全化
が可能になった。掛外・懸外作業についても懸吊作業の
場合と同様である。またこの効果により掛吊・懸吊及び
掛外・懸外のための作業スペースを大幅に縮少出来るの
で設備面積をその分減らすことが可能になった。 懸
吊体を下降定位置から更に下降させて再び元の下降定位
置に戻すことが容易に出来るので、例えば懸吊体の懸吊
箇所直下へ直立させた姿で搬入が困難な特異形状被処理
物などの場合においても、その直下の床上或いは運搬車
の台上にまた或いは被処理物搬入コンベヤ上に横たえた
ままの姿勢からの懸吊、及びこの逆の手順による懸外が
可能になった。 上記,,,項の効果によ
り、どのような種類の形状や大きさを有した被処理物に
対しても、それぞれに適した懸吊・懸外方法と手段を備
えているので、例えば大形・特異形状被処理物と大量の
小形被処理物を同一の搬送装置に容易に組み合せて懸吊
し搬送・処理することなども可能になった。以上の如く
本発明による効果は、発明が解決しようとする課題に挙
げる不都合と、従来の技術で求められる機能の全てを解
決し満足させたものであり、産業利用上非常に優れた発
明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の搬送装置の正面図である。
【図2】本発明実施例の搬送装置の右側面図である。
【図3】本発明実施例の搬送装置の平面図である。
【図4】本発明実施例の搬送装置の懸吊体の部分拡大斜
視図である。
【図5】本発明実施例の電着塗装設備の概略平面図であ
る。
【図6】本発明実施例において第二電着塗装・後処理装
置の工程を不要とし、前処理装置及び第一電着塗装・後
処理装置の処理工程を選択した処理状況図である。
【図7】本発明実施例において第一電着塗装・後処理装
置の工程を不要とし、前処理装置及び第二電着塗装・後
処理装置の処理工程を選択した処理状況図である。
【図8】本発明実施例において第一電着塗装・後処理装
置の工程及び第二電着塗装・後処理装置の工程を不要と
し前処理装置の処理工程を選択した処理状況図である。
【図9】本発明実施例において懸吊体が下降定位置にあ
り被処理物を掛吊具運搬車にて懸吊準備をした正面図で
ある。
【図10】本発明実施例において懸吊体が下降定位置に
あり被処理物を掛吊具運搬車にて懸吊準備をした右側面
図である。
【図11】本発明実施例において懸吊体が上昇定位置に
あり被処理物を組み合わせて懸吊した懸吊状態図であ
る。
【図12】本発明実施例において搬送装置の懸吊体を下
降定位置から更に下降させて床上に横たえた大形・特異
形状被処理物を懸吊具にて掛け繋いだ状態図である。
【図13】前図・図12の状態から次の状態に移り搬送
装置の懸吊体を再び下降定置に戻し形・特異形状被処理
物を先ず一点で懸吊した懸吊状態図である。
【図14】前図・図13の状態からさらに次の状態に移
り一点で懸吊した大形・特異形状被処理物の懸吊姿勢を
安定させるため懸吊点を増やし多点懸吊した懸吊状態図
である。
【符号の説明】
2 搬送装置 3 巻上機 4 懸吊体 5 揺止具 6 走行機 6a 走行用電動機 7 梁 8 レール 9a 巻上用電動機 9b チェン 10a 懸吊箇所 10b 懸吊箇所 10c 懸吊箇所 11 外枠 12a 補助枠 12b 補助枠 13 補強枠 14 取付材 15 係止軸 16 係止材 17 係止桿 19 案内棒 20 取付板 21 案内桿 21a 受口 22 電着塗装設備 23 前処理装置 24 脱脂槽 25 第一水洗槽 26 表面調整槽 27 化成被膜槽 28 第二水洗槽 29 純水水洗槽 30 タレ切り水受 31 第一電着塗装・後処理装置 32 第一電着槽 33 第一の一ろ液水洗槽 34 第一の二ろ液水洗槽 35 タレ切り水受 36 第二電着塗装・後処理装置 37 第二電着槽 38 第二の一ろ液水洗槽 39 第二の二ろ液水洗槽 40 タレ切り水受 41 乾燥焼付処理装置 42 乾燥焼付炉 42a 熱風発生器 42b 熱風循環ファン 43a 被処理物懸外場 43b 被処理物懸吊場 44 掛吊具運搬車 44a 掛吊具 45 箱体 46 車輪 47 受材 47a 吊部 48 掛枠受棒 49 掛枠 49a 掛部 50a バスケット 50b バスケット 50c バスケット 51 通電板 51a 通電具 51b 通電端 51c 通電用ケーブル 52 小形被処理物 53 懸吊具 55 絶縁材 55a 絶縁材 55b 絶縁材 55c 絶縁材 56 大形・特異形状被処理物 57 中形被処理物 58 中央制御盤 58a 現場操作盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 豊 愛知県名古屋市南区南陽通り6丁目1番 地 東海プラントエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 小坂 隆司 愛知県名古屋市南区南陽通り6丁目1番 地 東海プラントエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 太田 弘 愛知県岡崎市六供字三本松15番地2 (56)参考文献 特開 昭58−42795(JP,A) 特開 昭57−151530(JP,A) 特開 平7−76799(JP,A) 特開 平3−90595(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各処理装置を工程の順に備えた表面処理
    設備の上方に各処理装置に沿ってレールを設け、このレ
    ールに懸設されて被処理物を上下動可能にして移動する
    手段を有した搬送方法において、 搬送装置を構成する巻上機のチェン又はロープによって
    懸垂される懸吊体の大きい水平面を成す複数の懸吊箇所
    のそれぞれに被処理物、或は被処理物を収納したバスケ
    ットなどを懸吊又は固設し、それぞれの被処理物を同時
    にそれぞれ異なる処理工程に有ることが出来るようにし
    た搬送手段と、 搬送装置の巻上機に設けた案内棒を懸吊体に設けた案内
    棒に嵌合させ、懸吊体の上昇定位置から下降定位置に至
    る全ストローク間を拘束し、懸吊体の搖れや回転を防止
    するようにした揺止手段とを組合せたことを特徴とする
    表面処理用被処理物搬送方法。
  2. 【請求項2】 搬送装置から懸吊体を、且つ懸吊体の複
    数の懸吊箇所の間も絶縁し、複数の懸吊箇所に懸吊又は
    固設するそれぞれの被処理物或は被処理物を収納したバ
    スケットなどをそれぞれ電気的に独立させて、同時にそ
    れぞれ異なる電気処理工程に有ることが出来るようにし
    た請求項1記載の表面処理用被処理物搬送方法。
  3. 【請求項3】 各種のセンサと自動運転制御装置との組
    合せにより被処理物の処理仕様に合わせて、不要処理工
    程を通過する任意の処理工程の選択と、選択した処理工
    程において任意の時間停止させることによる処理時間の
    選択の制御手段を組合せてなる請求項1記載の表面処理
    用被処理物搬送方法。
  4. 【請求項4】 大きさや形状が類似した種類の被処理物
    のみの懸吊でなく、小形から大形更には特異形状に至る
    まで異なった形状の種類の被処理物を、同一懸吊体の複
    数の懸吊箇所のそれぞれに任意に選択して組合せて懸吊
    し、搬送及び処理することが出来るようにした被処理物
    懸吊選択手段を有してなる請求項1記載の表面処理用被
    処理物搬送方法。
  5. 【請求項5】 大きい水平面をなす複数の懸吊箇所を有
    した懸吊体を巻上機のチェン又はロープで懸垂し、巻上
    機に設けた案内棒と懸吊体に設けた案内桿の嵌合からな
    る揺止具にて懸吊体の上昇定位置から下降定位置に至る
    全ストローク間を拘束すると共に、走行機或は牽引機に
    て移動を可能とした搬送装置をレールに懸設し、被処理
    物又は被処理物を収納したバスケットなどを複数の懸吊
    箇所のそれぞれに懸吊又は固設し、懸吊或は収納したこ
    れらの被処理物に、それぞれ異なる処理を同時に行なう
    ことが出来る搬送手段を有したことを特徴とする表面処
    理用被処理物搬送装置。
  6. 【請求項6】 案内桿の端部が案内棒の端部を捕らえ易
    くするための受口を有しており、懸吊体が下降定位置か
    ら更に下降して案内桿が案内棒から脱した後上昇する時
    に受口が案内棒の端部を捕らえ、再び元の嵌合関係に戻
    る揺止手段を有した請求項5記載の表面処理用被処理物
    搬送装置。
  7. 【請求項7】 搬送装置から懸吊体を、且つ懸吊体の複
    数の懸吊箇所の間も絶縁して複数の懸吊箇所をそれぞれ
    電気的に独立させ、懸吊又は固設するそれぞれの被処理
    物を同時にそれぞれ異なる電気処理工程を有した請求項
    5記載の表面処理用被処理物搬送装置。
  8. 【請求項8】 被処理物を掛吊する掛吊具を箱体上部に
    着脱可能に設けた掛吊具搬送車を組合せとした請求項5
    記載の表面処理用被処理物搬送装置。
JP19689996A 1996-06-20 1996-06-20 表面処理用被処理物搬送方法及びその装置 Expired - Fee Related JP3477475B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19689996A JP3477475B2 (ja) 1996-06-20 1996-06-20 表面処理用被処理物搬送方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19689996A JP3477475B2 (ja) 1996-06-20 1996-06-20 表面処理用被処理物搬送方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH108293A JPH108293A (ja) 1998-01-13
JP3477475B2 true JP3477475B2 (ja) 2003-12-10

Family

ID=16365504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19689996A Expired - Fee Related JP3477475B2 (ja) 1996-06-20 1996-06-20 表面処理用被処理物搬送方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3477475B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101668681B1 (ko) * 2015-11-16 2016-11-09 로얄금속공업 주식회사 전기도금장치용 도금부재 이송장치

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5613499B2 (ja) * 2010-08-25 2014-10-22 アルメックスPe株式会社 表面処理装置
RU202793U1 (ru) * 2020-11-25 2021-03-05 Акционерное общество «АВТОВАЗ» Подвеска для крепления изделий на конвейере
CN113944018A (zh) * 2021-11-24 2022-01-18 湖州南浔善琏盛业纺织有限公司 一种绿色天然亚麻纤维的生产工艺及其生产设备
CN114348659A (zh) * 2021-12-15 2022-04-15 安徽精菱玻璃机械有限公司 一种大型件输送用导向组件及大型件中转装置
CN115181925B (zh) * 2022-08-17 2024-02-20 巢湖市国力航标器材有限公司 一种锚链防腐用表面镀膜装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101668681B1 (ko) * 2015-11-16 2016-11-09 로얄금속공업 주식회사 전기도금장치용 도금부재 이송장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH108293A (ja) 1998-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0657879B2 (ja) バスケット式電着塗装装置
KR101958416B1 (ko) 스테인리스강 자동 산처리 장치
CN105921936B (zh) 一种副车架焊接生产线
JP3477475B2 (ja) 表面処理用被処理物搬送方法及びその装置
US5228961A (en) Process for electrodeposition coating works with paint
EP2607035B1 (en) Method and equipment for treating concrete products
JPH0465917B2 (ja)
US6224314B1 (en) Universal rack loading/unloading system
JP3107894B2 (ja) 液体処理用搬送装置
JP5736580B2 (ja) キャリヤ式めっき装置
JP2007077477A (ja) 前処理電着塗装装置及び前処理電着塗装装置の被処理物搬送方法
JP2822069B2 (ja) 塗装設備における加工物の搬送装置
KR950012430B1 (ko) 전착 도장방법
JP3104004B2 (ja) アルミニウムまたはアルミニウム合金材の表面処理方法
KR0177010B1 (ko) 침지 처리장치
JPS6012428B2 (ja) 防錆前処理装置
JPH05320965A (ja) 線材の酸洗処理装置
TW202210392A (zh) 用於輸送待處理部件之處理設備、系統及方法與用於互連該系統之第一線及第二線的裝置
JPH0427584Y2 (ja)
JPH0361399A (ja) 塗装処理装置
JPH06200359A (ja) 溶融金属めっきシステム
JPH01262974A (ja) ワークの洗浄、処理装置
JP3346431B2 (ja) 線条体の洗浄装置
JPH06173087A (ja) タクト式搬送装置を備える前処理電着塗装装置
JPH06128797A (ja) 浸漬処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees