JP3475967B2 - アミノベンゼンカルボン酸エステル - Google Patents

アミノベンゼンカルボン酸エステル

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は新規なアミノベンゼンカ
ルボン酸エステルに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、アクリロイルオキシメチレン
基またはメタクリロイルオキシメチレン基を持つ化合物
は重合性を有しているため、熱重合性モノマーや光重合
性モノマーとして利用されている。例えば、ペンタエリ
スリトールトリアクリレートやペンタエリスリトールト
リメタクリレートは紫外線硬化システムにおいて多官能
性モノマーとしてインキ、塗料、接着剤などの架橋剤に
利用されている。上記化合物のような官能基を2つ以上
有する化合物を架橋剤として用いることにより、硬化速
度や架橋密度が大きくなり、硬化物の耐溶剤性、耐水
性、硬度、光沢などが向上するという長所を有する。し
かしながら、これらの多官能性モノマーを使用した場合
は架橋密度が高くなるため硬化物の内部歪、硬化収縮が
大きくなり、基材への密着性や接着性に劣るといった問
題点が生じてしまう。この問題点の生じない多官能性モ
ノマーの探索が鋭意なされており、例えば、エピクロル
ヒドリン変性トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、エチレンオキサイド変性リン酸トリアクリレート、
トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレートなどが
報告されているが、未だ、種類が少ないのが現状であ
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる事
情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、式(2)で表されるア
ミノベンゼンカルボン酸エステルをインキ、塗料、接着
剤の架橋剤として用いれば、基材に対する優れた密着性
や接着性を発現し得ることを見い出し、かかる知見に基
づき本発明を完成するに到った。 【0004】 【課題を解決する為の手段】かくして本発明によれば式
(2)で表されるアミノベンゼンカルボン酸エステルが
提供される。 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5はアクリロイルオ
キシメチレン基またはメタクリロイルオキシメチレン基
を示す。mは1〜3の整数を、nは0または1を示
す。) 【0005】本発明のアミノベンゼンカルボン酸エステ
ルは文献未記載の新規化合物であり、前記式(2)で表
される構造をしている。ベンゼン環にはアミノ基と1〜
3個のカルボン酸エステル残基が結合しており、アミノ
基に対するカルボン酸エステル残基の結合部位はo−、
m−、p−の何れでも構わない。アミノベンゼンカルボ
ン酸エステルの具体例としては、o−アミノ安息香酸
[トリス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エ
ステル、o−アミノ安息香酸[トリス(アクリロイル)
ペンタエリスリトール]エステル、m−アミノ安息香酸
[トリス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エ
ステル、m−アミノ安息香酸[トリス(アクリロイル)
ペンタエリスリトール]エステル、p−アミノ安息香酸
[トリス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エ
ステル、p−アミノ安息香酸[トリス(アクリロイル)
ペンタエリスリトール]エステル、5−アミノ−イソフ
タル酸[トリス(メタクリロイル)ペンタエリスリトー
ル]ジエステル、5−アミノ−イソフタル酸[トリス
(アクリロイル)ペンタエリスリトール]ジエステル、
o−アミノ安息香酸[ペンタキス(メタクリロイル)ジ
ペンタエリスリトール]エステル、o−アミノ安息香酸
[ペンタキス(アクリロイル)ジペンタエリスリトー
ル]エステル、m−アミノ安息香酸[ペンタキス(メタ
クリロイル)ジペンタエリスリトール]エステル、m−
アミノ安息香酸[ペンタキス(アクリロイル)ジペンタ
エリスリトール]エステル、p−アミノ安息香酸[ペン
タキス(メタクリロイル)ジペンタエリスリトール]エ
ステル、p−アミノ安息香酸[ペンタキス(アクリロイ
ル)ジペンタエリスリトール]エステルなどを挙げるこ
とができる。 【0006】本発明のアミノベンゼンカルボン酸エステ
ルは、例えば、以下の方法に従って製造することができ
る。まず、式(3)で表されるニトロベンゾイルハライ
ドと式(4)で表されるアルコールとを反応させて脱ハ
ロゲン化水素せしめることにより式(5)で表されるニ
トロベンゼンカルボン酸エステルを得る。 【0007】 【化3】 式(3)中、Xは塩素、臭素、よう素、弗素などのハロ
ゲン原子を示す。また、mは1〜3の整数を示す。ベン
ゼン環に結合しているハロゲノカルボニル基の個数及び
結合部位は目的のアミノベンゼンカルボン酸エステルの
構造に応じて決まる。 【0008】 【化4】 式(4)中、R1、R2、R3、R4及びR5はアクリロイ
ルオキシメチレン基またはメタクリロイルオキシメチレ
ン基を示す。nは0または1を示す。 【0009】 【化5】式(5)中、R1、R2、R3、R4、R5、m及びnはそ
れぞれ前述と同様のものを示す。 【0010】反応は、不活性溶媒中、塩基の存在下に行
われる。不活性溶媒としては塩化メチレン、クロロホル
ム、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペ
ンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサンな
どの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリ
ル類;ピリジンなどのアミン類;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;テトラヒド
ロフランなどのエーテル類;アセトン、シクロペンタノ
ンなどのケトン類などが用いられる。これらのなかで
も、ハロゲン化炭化水素が賞用される。また、塩基とし
てはトリメチルアミン、トリエチルアミンなどのアルキ
ルアミン類;N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族ア
ミン類;ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどの芳香
族複素環化合物などが用いられる。なかでもアルキルア
ミンが賞用される。 【0011】式(4)で表されるアルコールの使用量は
式(3)で表されるニトロベンゾイルハライドのハロゲ
ノカルボニル基に対して、通常、当モル以上であり、好
ましくは1〜2モルである。溶媒の使用量は、通常、式
(3)で表されるニトロベンゾイルハライドと式(4)
で表されるアルコールの合計量に対して、2〜20重量
倍である。塩基の使用量は式(3)で表されるニトロベ
ンゾイルハライドに対して、通常、1〜5モルであり、
好ましくは1〜3モルである。反応温度は、通常、−2
0〜+60℃、好ましくは−10〜+30℃、反応時間
は0.5〜24時間、好ましくは1〜10時間である。
反応初期に発熱を伴う場合は冷却することが好ましい。 【0012】次いで、式(5)で表されるニトロベンゼ
ンカルボン酸エステルのニトロ基を還元せしめることに
よりアミノベンゼンカルボン酸エステルを得ることがで
きる。還元の方法としては、ニトロ基のみを選択的に還
元し得る方法、例えば、適当な溶媒中、還元剤と酸とを
用いる方法が挙げられる。還元剤としては、通常、塩化
第一スズ、塩化第一鉄などの金属ハロゲン化物;スズ
粉、鉄粉などの金属粉などが用いられる。なかでも、金
属ハロゲン化物が好ましい。酸としては、塩酸、硫酸、
硝酸などの無機酸;蟻酸、氷酢酸などの有機酸;塩化水
素ガスなどの酸性ガスが用いられる。なかでも、無機酸
や酸性ガスが好ましい。溶媒としては、還元反応に不活
性なものであれば特に限定されず、例えば、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテ
ル類;メタノール、エタノールなどのアルコール類;水
などが用いられる。なかでもエーテル類が好ましい。 【0013】還元剤の使用量は、通常、式(5)で表さ
れるニトロベンゼンカルボン酸エステル1モルに対し、
1〜20モル、好ましくは3〜7モルである。酸の使用
量は、通常、式(5)で表されるニトロベンゼンカルボ
ン酸エステル1モルに対し、1〜20モル、好ましくは
3〜8モルである。溶媒の使用量は、通常、式(5)で
表されるニトロベンゼンカルボン酸エステルと還元剤及
び酸の合計量に対して、3〜100重量倍である。反応
温度は、通常、−20〜+60℃、好ましくは−5〜+
30℃、反応時間は0.5〜24時間、好ましくは0.
5〜10時間である。 【0014】また、他の還元の方法としては、塩基の存
在下、ハイドロサルファィトナトリウムのような還元剤
と電荷移動触媒を用いる方法が挙げられる。反応系は、
通常、水と有機溶媒からなる二層系である。有機溶媒と
しては、還元反応に不活性なものであり、例えばジクロ
ロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロ
エタンなどのハロゲン化炭化水素類が賞用される。塩基
としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
ナトリウムなどが用いられる。なかでも好ましいものは
炭酸塩である。電荷移動触媒としては1,1’−ジ−n
−ヘプチル−4,4’−ビピリジニウムジブロマイド、
1,1’−ジ−n−オクチル−4,4’−ビピリジニウ
ムジブロマイド、1,1’−ジ−n−ノニル−4,4’
−ビピリジニウムジブロマイドなどが用いられる。なか
でも1,1’−ジ−n−オクチル−4,4’−ビピリジ
ニウムジブロマイドが好ましい。 【0015】塩基の使用量は、通常、式(5)で表され
るニトロベンゼンカルボン酸エステル1モルに対し、4
〜10モル、好ましくは4〜6モルである。還元剤の使
用量は、通常、式(5)で表されるニトロベンゼンカル
ボン酸エステル1モルに対し、4〜10モル、好ましく
は4〜6モルである。電荷移動触媒の使用量は、通常、
式(5)で表されるニトロベンゼンカルボン酸エステル
1モルに対し、0.05〜1モル、好ましくは0.1〜
0.5モルである。反応温度は、通常、−5〜+80
℃、好ましくは+20〜+50℃、反応時間は0.5〜
24時間、好ましくは2〜10時間である。 【0016】反応終了後は反応液から常法に従ってアミ
ノベンゼンカルボン酸エステルを単離することができ
る。例えば、反応液を中和後、アミノベンゼンカルボン
酸エステルを溶媒で抽出し、カラムクロマトグラフィー
などで単離する方法、酸やアルカリで反応液を洗浄し抽
出する方法などが挙げられる。 【0017】かくして得られたアミノベンゼンカルボン
酸エステルは塗料、インキ、接着剤などの分野における
架橋剤として有用である。例えば、塗料分野において
は、本発明のアミノベンゼンカルボン酸エステルをアク
リレート系樹脂に添加して均一な溶液を作製し、基材に
塗布して加熱硬化させることにより、基材との密着性に
優れた塗膜を得ることができる。基材としては鋼板のよ
うな金属性基材やエポキシ樹脂のような樹脂性基材など
が好適である。また、接着剤分野においては、本発明の
アミノベンゼンカルボン酸エステルを例えば合成ゴム系
やアクリル系接着剤に添加することにより、鋼板のよう
な基材との接着性を向上させることができる。 【0018】 【発明の効果】かくして本発明によれば、インキ、塗
料、接着剤の架橋剤として有用な新規なアミノベンゼン
カルボン酸エステルを提供することができる。 【0019】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例及び比較例中の部及び%は特
に断りのないかぎり重量基準である。 実施例1 (1)反応器にペンタエリスリトールトリメタクリレー
ト13.1グラム、トリエチルアミン4.1グラム及び
塩化メチレン35ミリリットルを添加し、氷冷下、攪拌
下に、p−ニトロベンゾイルクロライド6.7グラム及
び塩化メチレン25ミリリットルを滴下後、氷冷下で2
時間、室温で2時間反応させた。反応終了後、反応液に
クロロホルム及び水を加え、次いで塩酸を加えて、クロ
ロホルム層を分取した。減圧下にクロロホルムを留去し
て得られた淡黄色油状物をカラムクロマトグラフィーで
精製し、p−ニトロ安息香酸[トリス(メタクリロイ
ル)ペンタエリスリトール]エステル15.1グラム
(収率85.8%)を得た。 【0020】(2)反応器にp−ニトロ安息香酸[トリ
ス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステル
15.1グラム、塩化第一スズ35.1グラム及びテト
ラヒドロフラン150ミリリットルを加え、氷冷下、攪
拌下に、塩化水素ガスを導入した。氷冷下で1時間、室
温で1時間反応後、反応液に水と炭酸ナトリウムを加え
て弱アルカリ性とした。次に、クロロホルムで抽出し、
減圧下にクロロホルムを留去後、残部をカラムクロマト
グラフィーで精製し、p−アミノ安息香酸[トリス(メ
タクリロイル)ペンタエリスリトール]エステル(前記
式(2)においてR3、R4及びR5がメタクリロイルオ
キシメチレン基、m=1、n=0である)13.8グラ
ム(収率92.3%)を得た。 【0021】以下に、p−アミノ安息香酸[トリス(メ
タクリロイル)ペンタエリスリトール]エステルの物性
を示す。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.95
(s,9H)、4.38(s,6H)、4.41(s,
2H)、5.60(s,3H)、6.10(s,3
H)、6.65(d,2H)、7.80(d,2H) IR(cm-1):3375,2955,1720 マススペクトルFAB m+:459 【0022】実施例2 (1)反応器に5−ニトロ−イソフタル酸2.1グラム
及びベンゼン20ミリリットルを添加し、次いでチオニ
ルクロライド4.8グラム及びジメチルホルムアミド
0.1ミリリットルを加え、還流温度で2時間反応させ
た。反応終了後、減圧下にベンゼンを留去し、塩化メチ
レン10ミリリットルを加え、氷冷下、攪拌下に、ペン
タエリスリトールトリメタクリレート5.4グラム、ト
リエチルアミン1.6グラム及び塩化メチレン20ミリ
リットルを加えた。氷冷下で1時間、室温で2時間反応
後、反応液を水にあけ、クロロホルムで抽出し、減圧下
にクロロホルムを留去後、残部をカラムクロマトグラフ
ィーで精製し、5−ニトロ−イソフタル酸[トリス(メ
タクリロイル)ペンタエリスリトール]ジエステル4.
6グラム(収率67.5%)を得た。 【0023】次いでp−ニトロ安息香酸[トリス(メタ
クリロイル)ペンタエリスリトール]エステルに代えて
5−ニトロ−イソフタル酸[トリス(メタクリロイル)
ペンタエリスリトール]ジエステル2.57グラム用
い、実施例1(2)に準じて操作したところ、5−アミ
ノ−イソフタル酸[トリス(メタクリロイル)ペンタエ
リスリトール]ジエステル(前記式(2)において
3、R4及びR5がメタクリロイルオキシメチレン基、
m=2、n=0である)1.6グラム(収率63.4
%)を得た。 【0024】以下に、5−アミノ−イソフタル酸[トリ
ス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]ジエステ
ルの物性を示す。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.93
(s,18H)、4.38(s,12H)、4.45
(s,4H)、5.60(s,6H)、6.13(s,
6H)、7.46(s,2H)、7.98(s,1H) IR(cm-1):3375,2950,1720 マススペクトルFAB m+:825 【0025】実施例3 (1)ペンタエリスリトールトリメタクリレートに代え
てペンタエリスリトールトリアクリレート11.7グラ
ムを用い、実施例1(1)に準じて操作したところp−
ニトロ安息香酸[トリス(アクリロイル)ペンタエリス
リトール]エステル12.9グラム(収率75%)を得
た。 【0026】(2)反応器に炭酸カリウム1.5グラ
ム、ハイドロサルファイトナトリウム1.8グラム及び
水7.5ミリリットルを添加し、室温、攪拌下にp−ニ
トロ安息香酸[トリス(アクリロイル)ペンタエリスリ
トール]エステル1.0グラム、1,1’−ジ−ノルマ
ルオクチル−4,4’−ビピリジニウムジブロマイド
0.4グラム、水1.9ミリリットル及び塩化メチレン
15ミリリットルを加えた。35℃で2時間反応後、反
応液を塩化メチレンで抽出し、減圧下に塩化メチレンを
留去後、残部をカラムクロマトグラフィーで精製し、p
−アミノ安息香酸[トリス(アクリロイル)ペンタエリ
スリトール]エステル(前記式(2)においてR3、R4
及びR5がアクリロイルオキシメチレン基、m=1、n
=0である)0.3グラム(収率27.8%)を得た。 【0027】以下に、p−アミノ安息香酸[トリス(ア
クリロイル)ペンタエリスリトール]エステルの物性を
示す。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm):4.38
(s,6H)、4.42(s,2H)、5.88(d,
3H)、6.12(dd,3H)、6.45(d,3
H)、6.66(d,2H)、7.80(d,2H) IR(cm-1):3370,2955,1720 マススペクトルFAB m+:417 【0028】実施例4 (1)ペンタエリスリトールトリメタクリレートに代え
てペンタエリスリトールトリアクリレート4.9グラム
を用い、実施例2(1)に準じて操作したところ5−ニ
トロイソフタル酸[トリス(アクリロイル)ペンタエリ
スリトール]ジエステル4.3グラム(収率55%)を
得た。 【0029】(2)p−ニトロ安息香酸[トリス(アク
リロイル)ペンタエリスリトール]エステルに代えて5
−ニトロイソフタル酸[トリス(アクリロイル)ペンタ
エリスリトール]ジエステル1.75グラムを用いるこ
と以外は実施例3(2)に準じて操作したところ、5−
アミノ−イソフタル酸[トリス(アクリロイル)ペンタ
エリスリトール]ジエステル(前記式(2)においてR
3、R4及びR5がアクリロイルオキシメチレン基、m=
2、n=0である)0.4グラム(収率25.1%)を
得た。 【0030】以下に、5−アミノ−イソフタル酸[トリ
ス(アクリロイル)ペンタエリスリトール]ジエステル
の物性を示す。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm):4.38
(s,12H)、4.42(s,4H)、5.88
(d,6H)、6.12(dd,6H)、6.45
(d,6H)、7.46(d,2H)、7.99(s,
1H) IR(cm-1):3375,2950,1720 マススペクトルFAB m+:753 【0031】実施例5 (1)ペンタエリスリトールトリメタクリレートに代え
てジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタメタク
リレート22.2グラムを用い、実施例1(1)に準じ
て操作したところp−ニトロ安息香酸[ペンタキス(メ
タクリロイル)ジペンタエリスリトール]エステル1
8.1グラム(収率65%)を得た。 【0032】(2)p−ニトロ安息香酸[トリス(メタ
クリロイル)ペンタエリスリトール]エステルに代えて
p−ニトロ安息香酸[ペンタキス(メタクリロイル)ジ
ペンタエリスリトール]エステル7.3グラムを用いる
こと以外は実施例1(2)に準じて操作したところ、p
−アミノ安息香酸[ペンタキス(メタクリロイル)ジペ
ンタエリスリトール]エステル(前記式(2)において
1、R2、R3、R4及びR5がメタクリロイルオキシメ
チレン基、m=1、n=1である)5.1グラム(収率
73%)を得た。 【0033】以下に、p−アミノ安息香酸[ペンタキス
(メタクリロイル)ジペンタエリスリトール]エステル
の物性を示す。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.95
(s,15H)、3.62(s,4H)、4.32
(d,12H)、5.62(s,5H)、6.13
(s,5H)、8.30(s,2H)、8.40(s,
2H) IR(cm-1):3375,2955,1720 マススペクトルFAB m+:703 【0034】参考例1 熱硬化性アクリル樹脂(メチルメタクリレート:グリシ
ジルメタクリレート:スチレン=90:4:6)140
重量部、p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロイ
ル)ペンタエリスリトール]エステル5重量部、キシレ
ン30重量部、密着性改善剤(信越化学工業株式会社
製、KBM403)1重量部からなる均一溶液を鋼板に
塗布後、150〜160℃で30分間加熱し塗膜を得
た。塗膜の密着性をJIS K−5400に従い碁盤目
テープ法により評価したところ、評価点は10であっ
た。また、比較のためp−アミノ安息香酸[トリス(メ
タクリロイル)ペンタエリスリトール]エステルを配合
しないこと以外は前記と同様の配合に従い塗膜を得、同
様にして密着性を評価したところ、評価点は6であっ
た。以上より、p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリ
ロイル)ペンタエリスリトール]エステルは塗膜の密着
性を大幅に改善できることが判る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−41033(JP,A) 特開 昭63−243009(JP,A) 特開 平7−179408(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 229/60 C07C 229/62 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 式(1)で表されるアミノベンゼンカル
    ボン酸エステル。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5はアクリロイルオ
    キシメチレン基またはメタクリロイルオキシメチレン基
    を示す。mは1〜3の整数を、nは0または1を示
    す。)
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