JP3475616B2 - 車両用後写鏡装置 - Google Patents

車両用後写鏡装置

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JP3475616B2
JP3475616B2 JP32584595A JP32584595A JP3475616B2 JP 3475616 B2 JP3475616 B2 JP 3475616B2 JP 32584595 A JP32584595 A JP 32584595A JP 32584595 A JP32584595 A JP 32584595A JP 3475616 B2 JP3475616 B2 JP 3475616B2
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harness
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郁夫 坂田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用後写鏡装
置にかかわり、さらに詳しくは、ミラーを内蔵するミラ
ーハウジングがモータによって回転される車両用後写鏡
装置における電気接続構造の改良に関している。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の後写鏡装置は、車体に固
定されるミラーベースと、ミラーを組み込まれたミラー
ハウジングと、ミラーハウジングを車体の後方にむかっ
て倒れる後方傾倒位置および車体の前方にむかって倒れ
る前方傾倒位置にミラーベース上で回転させる位置決め
ユニットとをもっている。ミラーはミラーアクチュエー
タを介在してミラーハウジングに支持され、ミラーアク
チュエータによって水平方向および上下方向に傾動する
ことができる。さらに、ミラーハウジングは、位置決め
ユニットを介在してミラーベースに支持され、位置決め
ユニットによって車体側面から突出する位置と車体の後
方にむかって倒れる後方傾倒位置とに回転をおこなえる
とともに、人やものが接触したときに、車体の前方にむ
かって倒れる前方傾倒位置および前述の後方傾倒位置に
回転する。
【0003】位置決めユニットはたとえば実公平6−1
4350号公報に記載されている。この位置決めユニッ
トは、車体に固定されるミラーベースに結合されるシャ
フトホルダとミラーを組み込まれたミラーハウジングに
結合されるギアケースとの間にモータを含むギアケース
を回転させる機構を具備している。モータは減速歯車と
ともにギアケースに組み込まれている。モータが作動す
ると、減速歯車におけるクラッチによってシャフトホル
ダに結合された歯車を太陽歯車とし、減速歯車における
この歯車にかみ合う歯車を遊星歯車として、遊星歯車が
太陽歯車にたいして自転と公転とをおこない、ギアケー
スがモータ、遊星歯車、これらの間にある歯車といっし
ょに回転し、ミラーハウジングが運転者に後方視界をあ
たえる通常位置あるいは車体の後方に向かって倒れる後
方傾倒位置に回転される。手でミラーハウジングを押す
と、クラッチがきれ、ギアケースがモータおよび太陽歯
車を含む減速歯車といっしょに回転し、ミラーが通常位
置あるいは後方傾倒位置に回転される。そして、人やも
のなどがミラーハウジングに接触すると、クラッチがき
れ、ギアケースがモータおよび太陽歯車を含む減速歯車
といっしょに回転して、ミラーハウジングがミラーハウ
ジングを車体の前方にむかって倒す前方傾倒位置あるい
は前述の後方傾倒位置に回転する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自動車の後写鏡装置は
通常車種ごとに車体への設置位置が異なるため、運転者
とミラーとの相対配置関係が車種ごとに異なっている。
さらに、車種が同じであっても、運転席が右にある自動
車(右ハンドル車)と運転席が左にある自動車(左ハン
ドル車)とでは運転者とミラーとの相対位置関係が変わ
るため、通常位置と後方傾倒位置との間の角度および通
常位置と前方傾倒位置との間の角度が異なっている。こ
のため、位置決めユニットは、車種が異なるごと別に製
作され、車種ごとに右ハンドル車にたいするものと左ハ
ンドル車にたいするものとが製作されている。さらに、
位置決めユニットは、一般に、車体に搭載されている制
御ユニットとの電気的接続をおこなうハーネスをあらか
じめ組み込まれていて、ミラーベースを車体に固定し、
ハーネスを制御ユニットから引き出されたハーネスにコ
ネクタによって接続することで車体にたいする設置をお
こなっているが、車体側ハーネスの接続端と後写鏡装置
の位置決めユニットとの距離は車種ごとに異なっている
ため、車種ごとに右ハンドル車にたいする位置決めユニ
ットと左ハンドル車にたいする位置決めユニットとを製
造しており、位置決めユニットの種類はかなりの数にな
っている。これに加えて、位置決めユニットにたいする
ハーネスの組み付けも、ハーネスをミラーベースからシ
ャフトホルダにおけるギアケースを支持するシャフトを
貫通してギアケースの内部に引き込み、一部のワイヤを
位置決めユニットにあるモータを駆動する回路をもつ基
板に接続したあと、残余のワイヤをギアケースを貫通し
て位置決めユニットの外部に引き出し、ミラーアクチュ
エータにあるモータの駆動回路に接続することによって
おこなっている。ところが、シャフトの孔は直径と深さ
との比がかなり大きいうえに、雨水などが位置決めユニ
ットの内部にはいらないようにするためにハーネスとの
間のすき間がもともと小さく、位置決めユニット全体の
小型化が要求され、これにともなってすき間もしだいに
小さくなっており、位置決めユニットにたいするハーネ
スの接続に手間を要するばかりか、ミラーアクチュエー
タにたいするワイヤをハーネスから分岐させ、位置決め
ユニット内部の狭い空間をあらかじめ設けられている孔
までワイヤを引き回し、雨水などにたいするシールをワ
イヤにはめ、位置決めユニットの外部に引き出さなけれ
ばならないため、ハーネスの組み付けにさらに手間を要
し、作業自体も手でもってしかおこなえない。
【0005】本発明の目的は、位置決めユニットの種類
を減少させることができ、位置決めユニットにたいする
ハーネスの組み付けも簡単かつ迅速におこなえる、改良
された車両用後写鏡装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用後写鏡装
置は車体に固定されるミラーベースと、ミラーおよび
ミラーアクチュエータ組み込まれたミラーハウジング
と、このミラーハウジング内に配設して当該ミラーハウ
ジングを前記ミラーベース上で回転させる位置決めユニ
ットと、前記ミラーベースを通り前記ミラーハウジング
の内部に引き込まれて前記ミラーアクチュエータおよび
前記位置決めユニット夫々に電気接続されワイヤをも
つハーネスとを具備している。ここで、この車両用後写
鏡装置では、位置決めユニットが、前記ミラーハウジン
グの内部で当該ミラーハウジングに結合されるギアケー
スと、前記ギアケースの内部に配設される前記ミラーハ
ウジングの回転軸たるシャフトを有し且つ前記ミラーベ
ースに結合されるシャフトホルダと、前記シャフトを中
心とした前記ギアケースの回転を付勢するモータおよび
モータ駆動回路が含まれた基板をもち且つ前記ギアケー
ス内に配設される回転機構とを具備しており、前記ハー
ネスを前記ギアケースの外側に配索している。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の車両用後写鏡装置の実施
例は、以下に、図面を参照して説明する。
【0008】 この車両用後写鏡装置は、自動車にたい
するもので、図1に示すように、車体に固定されるミラ
ーベース1、ミラーを組み込まれたミラーハウジング
2、それに、ミラーハウジングを回転させる位置決めユ
ニット3を具備している。ミラーは、図示されていない
が、ミラーハウジング2の内部にミラーアクチュエータ
を介在して支持されている。位置決めユニット3および
ミラーアクチュエータはハーネス4によって車体にある
電源および制御ユニットに電気的に接続され、運転者が
制御ユニットを操作することによって、ミラーハウジン
グが車体側面から突出し、運転者に後方視界をあたえる
通常位置、車体の後方にむかって折り畳まれる後方傾倒
位置および車体の前方にむかって折り畳まれる前方傾倒
位置に回転するとともに、ミラーが上下および左右方向
にミラーハウジング上で傾動するようになっている。
【0009】位置決めユニット3は、図2ないし図5に
示すように、ミラーベース1に結合されているシャフト
ホルダ10、ミラーハウジング2に結合されているギア
ケース20およびギアケース20の回転機構を具備して
いる。
【0010】シャフトホルダ10は、図1によく示され
てるように、本体11およびシャフト12からなってい
る。本体11はほぼ平板の形態をもつもので、シャフト
12が本体11の片面に一体に形成されている。貫通孔
13が本体11およびシャフト12に設けられている。
ギアケース20は本体21、仕切り22およびキャップ
23からなっている。本体21は、上面が開放されたほ
ぼ箱形のもので、両端にミラーハウジング2との締結部
分21Aを一体に形成されている。仕切り22は、後述
するモータ、モータの駆動回路などの回路をもつ印刷配
線板のような基板を担持する座などをもつもので、本体
21にかん合かつ接合されている。キャップ23は、下
面を開放されたほぼ箱形のもので、本体21の周壁上端
に形成されたソケット部にはめられ、ソケット部に容れ
た粘液状のシール材によってシールされ、かつ本体21
と接着されている。このギアケース20は、本体21お
よび仕切り22にある孔をシャフトホルダ10のシャフ
ト12に貫通させてシャフトホルダ10にはめられ、シ
ャフトホルダ上にてシャフト12を中心に回転すること
ができる。滑り板14がシャフトホルダ10とギアケー
ス20との間に位置してシャフト12に挿入されてい
る。
【0011】ギアケース20を回転させる機構は、図
1、図6および図7によく示されているように、ギアケ
ース20の内部に組み込まれたモータ30、シャフト上
の主歯車31、モータ30と主歯車31との間に位置し
てギアケース20に組み込まれた歯車群32〜37、そ
れに、主歯車31とシャフト12あるいはシャフトホル
ダ10との間に配置されたクラッチを含んでいる。
【0012】モータ30はシャフトを仕切り22にある
孔に貫通させて仕切り22に固定され、モータシャフト
における仕切り22から突出している部分には軸継手を
介在してウォーム32取り付けられている。ウォーム3
2は、仕切り22の下方に配置された、図6に示すウォ
ームホイール33にかみ合っている。ウォームホイール
33はウォーム34とともにギアシャフト38にかん合
かつ固定され、ギアシャフト38は本体21にある軸受
孔に保持されている。ボール39がギアシャフト38の
端部と本体21との間に配置され、ギアシャフト38に
たいするスラスト荷重をうけている。さらに、ギアシャ
フト40がシャフト12と平行に仕切り22と本体21
の底面壁とを横断するように配置され、両端をこれらに
かん合かつ固定されされているとともに、ギアシャフト
41がギアシャフト40と平行に配置され、シャフトの
両端を本体21に固定されている。ギアシャフト40に
はウォームホイール35および平歯車36を同軸配置し
た歯車がかん合され、ギアシャフト41には平歯車37
がかん合されている。同軸歯車におけるウォームホイー
ル35はウォーム34に、平歯車36は平歯車37にそ
れぞれかみ合っている。平歯車37はシャフト12にあ
る主歯車31にかみ合っている。主歯車31は、平歯車
からなっており、シャフト12に遊かんされているとと
もに、のちに説明するクラッチによってシャフト12に
結合されている。
【0013】通常位置から後方傾倒位置へのミラーハウ
ジング2の回転は、モータシャフトにあるウォーム32
がウォームホイール33を回転させ、ウォームホイール
33にかみ合うウォーム34が同軸歯車におけるウォー
ムホイール35を回転させ、平歯車36が平歯車37を
回転させ、平歯車37が遊星歯車となって太陽歯車とな
るシャフト上の主歯車31に噛み合いながら自転と公転
とをおこなって、ギアケース20をシャフト12を中心
に回転することによってなされる。後方傾倒位置から通
常位置への回転はモータ30を逆転することによってな
される。モータ30を駆動する回路は図1において参照
符号46によって示されている印刷配線板などの基板に
組み込まれている。基板46はキャップ23および仕切
り22によって形成される部屋に配置されかつ仕切り2
2にある座に固定されている。
【0014】クラッチは、ギアケース20がモータ30
によって回転されるトルクよりも大きな力を受けたとき
に、ギアケース20をシャフトホルダ10から切り離す
ためのもので、主歯車31とシャフトホルダ10との間
に組み込まれている。クラッチ自体は、つめクラッチや
歯形クラッチなどとよばれるもので、シャフト12およ
びシャフト12に取り付けられた主歯車31を含み、主
歯車31とシャフトホルダ10との間に配置されたクラ
ッチ板42、クラッチばね43およびばね受け44など
によって構成されている。シャフト12は長手方向にそ
ってのびる平行平面を周面の一部に形成されている。主
歯車31は、クラッチ板42をむいた面に複数の溝を、
シャフト12の直径に関連する貫通孔をもつもので、こ
の貫通孔をシャフト12にはめることによってシャフト
12に取り付けられ、シャフト上で回転とスライドとを
おこなえる。クラッチ板42は、主歯車31をむいた面
に主歯車31の溝の各々にはまるつめをもつとともに、
シャフト12における平行平面を形成された部分の断面
に関連する形状の孔をもつもので、この孔をシャフト1
2にはめることによってシャフト12に取り付けられ、
シャフト上でスライドのみをおこなえる。クラッチばね
43は、コイルばねからなり、主歯車31における溝を
もつ面と反対面とばね受け44との間に位置してシャフ
ト12に挿入されている。ばね受け44はシャフト12
にかん合かつ固定されている。滑り板45がクラッチ板
42とシャフトホルダ10との間に位置してシャフト1
2にはめられている。クラッチは、常態にて、コイルば
ね43が主歯車31クラッチ板42を押し付け、主歯車
31にある溝がクラッチ板42のつめにはまり込み、ギ
アケース20の回転をロックしている。しかし、外力が
ギアケース20に作用すると、主歯車31が歯車群32
〜37に含まれるウォームおよびウォームホイールによ
ってシャフト上における逆回転を阻止されているため、
主歯車31の溝がクラッチ板42のつめからはずれ、主
歯車31がギアケース20およびこれに担持されたモー
タ30および歯車群32〜37といっしょにコイルばね
43に抗してシャフト上で回転する。
【0015】ギアケース20にあるボール53およびシ
ャフトホルダ10にある溝54は、ギアケース20を回
転させる機構の一部を構成していて、モータ30の駆動
回路に含まれかつモータ30と電源との間にある回路と
ともに、通常位置および後方傾倒位置におけるギアケー
ス20の位置決めをおこなっている。溝54は、図8に
よく示されているように、ギアケース20の回転軸を中
心とする仮想円上に位置し、ギアケース20の回転軸に
関して対称に位置するようにシャフトホルダの本体11
に設けられた一対の扇形溝からなっている。各々の扇形
溝54は、両端に段をもち、段における溝深さが段の間
の部分のそれよりも浅くなっているとともに、側面のす
べてが本体11の表面から溝底にむかって傾いている斜
面に形成されている。ボール53は、ギアケースの本体
21におけるシャフトホルダ10の本体11をむいた面
に回転可能に保持され、ギアケース20がシャフトホル
ダ10のシャフト12にはめられたときに、シャフトホ
ルダ10にある扇形溝54に落し込まれている。ギアケ
ース20が回転されると、ボール53はギアケース20
といっしょに回転し、扇形溝54の端部においてこれに
ある段のいずれかに乗り上げると、モータ30がモータ
駆動回路に含まれる回路によって電源から切り離され
る。この回路は、たとえば実開平4−76196号公報
に記載されているもので、正特性サーミスタがモータ3
0に流れる過電流を検出し、ボール53が扇形溝54の
両端にある段に乗り上げ、モータ30の負荷が上昇する
と、モータ30を電源から遮断し、モータ30の負荷が
減少すると、モータ30をふたたび電源に接続するよう
にしている。
【0016】しかし、この後写鏡装置では、図9および
図10に示すように、ギアケースの本体21におけるシ
ャフトホルダ10に対面する下面にも、扇形溝55が設
けられている。扇形溝55は、ギアケース20の回転軸
を中心とする、シャフトホルダ10の扇形溝54が配置
されている仮想円とおなじ半径をもつ仮想円上に位置し
かつギアケース20の回転軸に関して対称に位置するよ
うにギアケース20の本体21に設けられている。これ
らの扇形溝55は溝底がフラットに形成され、端部に段
を具備していない。ボール53はギアケース20にある
扇形溝55とシャフトホルダ10にある扇形溝54とに
よって形成される空間あるいはトンネルに転動可能に挿
入されている。このため、ミラーハウジング2が後方傾
倒位置にむかうように、モータ30がギアケース20を
回転させると、ギアケース20はボール53にたいして
滑り、扇形溝55がギアケース20の回転軸に関してな
す角度に対応する角度の回転をおこない、扇形溝55に
おける回転方向と反対側の端部がボール53に接触し、
接触したまま、図9に二点鎖線で示す位置まで、扇形溝
55がギアケース20の回転軸に関してなす角度に対応
する角度の回転をおこなえる。ミラーハウジング2が後
方傾倒位置から通常位置にむかうように、モータ30が
ギアケース20を回転させると、ギアケース20はボー
ル53にたいして滑り、扇形溝55がギアケース20の
回転軸に関してなす角度に対応する角度の回転をおこな
い、扇形溝55における回転方向と反対側の端部がボー
ル53に接触し、このまま、図9に実線で示す位置ま
で、扇形溝55がギアケース20の回転軸に関してなす
角度に対応する角度の回転をおこなえる。そして、ミラ
ーハウジング2が通常位置から前方傾倒位置にむかうよ
うに、モータ30がギアケース20を回転させると、ギ
アケース20は扇形溝55における回転方向と反対側の
端部がボール53に接触したまま回転し、ボール53が
扇形溝54を乗り越え、図9に一点鎖線で示す位置まで
回転される。いいかえれば、図14に示すように、扇形
溝54がギアケース20の回転軸に関してなす角度に関
連する角度をΘ、ギアケース20にある扇形溝55が
ギアケース20の回転軸に関してなす角度に関連する角
度Θとすると、ミラーハウジング2が後方傾倒位置か
ら通常位置にむかうときのギアケース20の回転角Θ
はΘ=Θ+Θ+Θ、ミラーハウジング2が通常
位置から前方傾倒位置にむかうときのギアケース20の
回転角ΘはΘ=Θ+Θとなっている。
【0017】さらに、ギアケース20は扇形溝55の間
には突出やへこみなどからなるボール53の移動を阻止
する手段を設けられている。この手段は、図9において
突出56として示されていて、ギアケース20にある扇
形溝55と扇形溝55との間に配置されている。突出自
体は、扇形溝55の幅とほぼおなじ幅をもつもので、ギ
アケース20と一体に形成されている。この突出56
は、ミラーハウジング2が前方傾倒位置にむかって回転
されたときに、ボール53にぶつかって、ボール53が
隣接する扇形溝55に落下するの阻止する。このため、
ギアケース20の回転角Θをさらに大きくしても、ミ
ラーハウジング2の回転を確実に規制することができる
ようにしている。
【0018】シャフトホルダ10にある突起50,51
およびギアケースにある突起52は後方傾倒位置および
前方傾倒位置にてミラーハウジング2およびギアケース
20の回転を規制するためのものである。突起50,5
1は図8によく示されているように、シャフトホルダの
本体11におけるギアケース20をむいた面に設けら
れ、突起52は図10によく示されているようにギアケ
ース20の本体21におけるシャフトホルダ10をむい
た面に設けられている。シャフトホルダ上の突起50,
51はギアケース20の回転軸を中心とする仮想円上
に、ギアケース上の突起52は突起50,51が配置さ
れている仮想円とおなじ半径をもつ仮想円上に配置され
ている。そして、これらの突起50〜52は、ミラーハ
ウジング2が回転機構によって後方傾倒位置に回転され
たときに、突起52の端面52Rが突起50の端面50
Rに接触してギアケース20の回転を阻止し、前方傾倒
位置に回転されたときに、突起52の端面52Fが突起
51の端面51Fに接触してギアケース20の回転を阻
止するように前記仮想円上に配置されている。
【0019】位置決めユニット3においても、モータ駆
動回路はミラーアクチュエータとともにハーネス4によ
って車体にある電源および制御ユニットにつながれてい
る。
【0020】ハーネス4は、図1によく示されているよ
うに、位置決めユニット3と車体にある電源および制御
ユニットとを接続するワイヤ61と、ミラーアクチュエ
ータと車体にある電源および制御ユニットとを接続する
ワイヤ62とを束ねたものからなっている。ハーネス4
の端部4Aはミラーベース1を貫通して電源および制御
ユニットから引き出されたハーネスにコネクタによって
接続されている。が、ハーネス4の反対側は、位置決め
ユニット3の外部においてワイヤ61とワイヤ62とに
分離され、ワイヤ61がギアケース20のキャップ23
を貫通し、モータ駆動回路などをもつ基板46に接続さ
れている。
【0021】位置決めユニット3のシャフトホルダ10
およびギアケース20にはハーネス4の案内が設けられ
ている。これらのうち、シャフトホルダ10にある案内
は、図2ないし図5に示すように、ミラーハウジング2
の回転を後方傾倒位置および前方傾倒位置において回転
を阻止するための突起51と突起52との間に設けられ
たへこみ63からなっている。ギアケース20にある案
内は、シャフトホルダの本体11の上面との間にすき間
Sを形成して本体21の端部からのびている部分21B
に設けられた孔64からなっている。これらのへこみ6
3および孔64は、ギアケース10の回転軸を中心とす
る扇形の形態を具備している。ハーネス4は、へこみ6
3および孔64をとおって、ギアケース20の上部に引
き出されるとともに、ワイヤ61およびワイヤ62に分
離され、ワイヤ61がギアケース20のキャップ23を
貫通してモータ駆動回路などをもつ基板46に接続さ
れ、ワイヤ62がギアケース20のキャップ23にある
ワイヤホルダ23Aに固定され、図示を省略された端部
をミラーアクチュエータに接続されている。
【0022】ワイヤ61と基板46との接続はコネクタ
によってなされている。このコネクタは、たとえば図1
に示すように、ワイヤ61の端部にあるプラグ65とギ
アケースのキャップ23の頂部にあるソケット66とか
らなっている。ソケット66は、キャップ23と一体に
形成されており、直径が異なりかつ同軸配置された孔6
7を具備している。プラグ65は、たとえばグロメット
とよばれるものからなり、本体68および端子69を具
備している。本体68はゴムからなっていて、先端を逆
テーパに形成された部分と多数の環状溝をもつ部分とか
らなっている。ワイヤ61は端部に端子69を固定さ
れ、本体68の貫通孔に挿入されている。接続は位置決
めユニット3の外部からプラグ65をソケット66に差
し込むことによってなされる。差し込むと、プラグ65
の下端がソケット66の孔67から飛び出してプラグ6
5の抜け出しを止め、プラグ65における環状溝によっ
て形成される突起がたわんで孔67に入り込むととも
に、プラグ65の上端がソケット66における孔67を
形成する円筒壁にはまり、位置決めユニット内部への雨
水などの侵入を阻止する。モータ駆動回路などをのせた
基板46は、ワイヤ61と電気接続する孔47をソケッ
ト66の孔67に対面するように仕切り22にある座に
固定され、プラグ65をソケット66に差し込んだとき
に、端子69が基板46の孔47にかん合し、電気的接
続がおこなわれるようになっている。
【0023】ミラーハウジング2は、図1における図面
の紙面の手前側に位置する前面壁の一部に開口をもつ、
厚みの薄い中空箱の形態をもつもので、底面壁70に位
置決めユニット3のシャフトホルダ10がはまる開口7
1を設けられている。ミラーユニットは、図示されてい
ないが、ミラーおよびミラーを担持するミラーホルダか
らなっていて、ミラーハウジング2の前面開口に位置す
るようにミラーハウジング内部に配置され、ミラーユニ
ットの背面に配置されかつミラーハウジング2にボルト
結合されたミラーアクチュエータに含まれる球継手に取
り付けられている。ミラーアクチュエータは、たとえ
ば、二本のロッド、ロッドを独立して進退させるモー
タ、運動変換と減速とをおこなう機構などをもつもの
で、ミラーユニットの傾動は、片方のロッドを片方のモ
ータおよび運動変換減速機構によって進退させることに
よってミラーホルダの背面下部を押して、球継手を中心
にミラーユニットを上下方向に回転させるとともに、も
う片方のロッドをもう片方のモータおよび運動変換減速
機構によって進退させることによってミラーホルダの背
面側部を押して、球継手を中心にミラーユニットを左右
方向に回転させることによっておこなっている。
【0024】ミラーベース1は全体形状がほぼL字形を
なす本体72およびカバー73からなっている。カバー
73における水平方向にのびる辺部分は空洞となってい
て、この空洞を形成する上面壁には位置決めユニット3
のシャフトホルダ10がはまる開口74が設けられてい
る。本体72は、一方の辺部分をカバー73の空洞内部
に位置させてカバー73にはめられているとともに、カ
バー73に結合されている。本体72におけるカバー7
3の空洞にはいり込んだ辺部分には位置決めユニット3
のシャフトホルダ10を締結するボルトにたいする孔
を、他方の辺部分にはこのミラーベース1を車体に結合
するボルトにたいするねじ孔をもつ座75を設けられて
いる。そして、開口74を形成する周壁にはハーネス4
をとおすための孔76が設けられている。この孔76は
図面の紙面の前後方向にのびる長孔となっている。
【0025】ミラーベース1およびミラーハウジング2
にたいする位置決めユニット3の組み込みは、ギアケー
ス20の回転軸がミラーハウジング2の回転軸と一致す
るように位置決めユニット3をミラーハウジング2に組
み付け、シャフトホルダ10をミラーベース1に結合す
ることによってなされている。
【0026】ハーネス4の組み付けは、ハーネス4をミ
ラーベース1の孔76、位置決めユニットのシャフトホ
ルダ10にあるへこみ63とミラーベースのカバー73
によって形成される孔およびギアケース20にある孔6
4にとおし、ワイヤ62をミラーアクチュエータにむか
ってミラーハウジング2の内部をはわせ、ワイヤ61に
あるプラグ65を位置決めユニット3のソケット66に
差し込むことによってなされる。位置決めユニット3の
組み込みは、ミラーハウジング2の底面壁70にある開
口74からシャフトホルダ10を露出させてミラーハウ
ジング2の内部に挿入し、シャフトホルダ10をミラー
ベースのカバー73にある開口74にはめ、本体72に
ボルトなどによって締結するとともに、ギアケース20
の締結部分21Aをミラーハウジング2にある座にボル
トで結合することによってなされる。
【0027】本発明による後写鏡装置では、このよう
に、ハーネス4をミラーベース1からミラーハウジング
2の内部に引き込み、片方のワイヤを位置決めユニット
3にむかわせ、プラグ65をソケット66に差し込むこ
とによって、ワイヤ61とモータ駆動回路との電気的接
続をおこなえ、従来のこの種の装置のようにワイヤをギ
アケースを保持するシャフトホルダ上のシャフトにある
深孔をとおさなくてもよく、しかも、位置決めユニット
3の外部からプラグ65をソケット66にはめるだけで
もって、ワイヤ61とモータ駆動回路との電気的接続を
おこなえるので、ワイヤ61の組み付けを容易におこな
え、ロボットなどによる作業の自動化もおこなえる。さ
らに、ワイヤ61の引き回しおよびソケット66へのプ
ラグ65の挿入を位置決めユニット3の外部のみでおこ
なえるので、自動組み付けに際しても、ロボットハンド
の制御を簡単におこなえる。そして、位置決めユニット
3ごとにおなじソケット66を組み込み、ハーネス4に
余裕長さを付与することによって、位置決めユニット3
の種類にかかわりなしに、おなじハーネス4でもって位
置決めユニット3およびミラーアクチュエータにたいす
る配線をおこなえる。
【0028】さらに、ハーネス4は、ギアケースのキャ
ップにあるホルダ23Aによって固定されているため、
ギアケース20が回転すると、ギアケース20といっし
ょに移動するが、ハーネス4は位置決めユニットの外部
をはわされ、ギアケース20の回転軸上にないばかり
か、ミラーベース1にある孔76が長孔に形成され、シ
ャフトホルダ10のへこみ63およびギアケース20の
孔64がギアケース20の回転軸を中心とする扇形に形
成されているため、ハーネス4はこれらの孔のなかで自
由に動け、ねじれることなしにギアケース20といっし
ょに移動する。さらに、ハーネス4を案内する孔64と
へこみ63との間にはすき間Sが存在するため、これが
ないときに比較して、ハーネス4の曲げ角度が小さくな
り、ハーネス4に含まれるワイヤの断線などの事故が最
小である。図11ないし図13はギアケース20が通常
位置、後方傾倒位置および前方傾倒位置に回転されたと
きのハーネス4の状態を示している。ハーネス4は、ギ
アケース20が通常位置にあるときに、図11に示すよ
うにほぼ直線状態になっている。ギアケース20が図1
2に示す後方傾倒位置あるいは図13に示す前方傾倒位
置に回転すると、ハーネス4は孔64の端面によって曲
げられる。が、孔64とへこみ63との間にすき間Sが
存在するため、これがないときに比較して、ハーネス4
の曲げ角度が小さくなり、ハーネス4に含まれるワイヤ
の断線などの事故が最小である。
【0029】また、この後写鏡装置では、図14に関連
して説明したように、後方傾倒位置と通常位置との間の
ギアケース20の回転角ΘはΘ=Θ+Θ
Θ、通常位置と前方傾倒位置との間のギアケース20
の回転角ΘはΘ=Θ+Θであり、ギアケースの
回転角Θ,Θがひろく、ミラーベース1およびミラ
ーハウジング2にたいする位置決めユニット3の組み付
けに際して、通常位置と後方傾倒位置との間のミラーハ
ウジング2の回転角および通常位置と前方傾倒位置との
間のミラーハウジング2の回転角が異なっても、シャフ
トホルダ10のみを交換し、位置決めユニット3を回転
させて各々の後写鏡装置に組み合わせることによって、
ギアケース20およびこれに組み込まれているモータ3
0および歯車群31〜37を共通して使用することがで
きる。
【0030】たとえば後写鏡装置が自動車に設置される
場合に、運転席が右側にある自動車(右ハンドル車)と
左側にある自動車(左ハンドル車)とに設置される後写
鏡装置は、通常位置におけるミラーと車体の長手方向中
心線との間の角度が異なっている。たとえば、右ハンド
ル車における運転者側の後写鏡装置は、ミラーがたとえ
ば図15の右に示すように、ミラーハウジング2が通常
位置にあるときに、車体の長手方向中心線との間の角度
が60゜になるように設置され、左ハンドル車における
同乗者側の後写鏡装置は図15の左に示すようにこの角
度が45゜になるように車体に設置され、各々の後写鏡
装置はミラーハウジング2が後方傾倒位置および前方傾
倒位置にあるときに、ミラーハウジングが車体の長手方
向中心線に関して角度180゜を形成するように車体に
設置される。いいかえれば、右ハンドル車における運転
者側の後写鏡装置では通常位置と後方傾倒位置との間の
ミラーハウジングの回転角Θは60゜に、通常位置と
前方傾倒位置との間の回転角Θが120゜に設定さ
れ、左ハンドル車の同乗者側の後写鏡装置ではミラーハ
ウジングの回転角Θが45゜に、回転角Θが135
゜に設定される。
【0031】従来の位置決めユニットは、ギアケースが
図14に示す本発明による後写鏡装置における角度Θ
の回転をおこなえず、角度Θおよび角度Θの回転の
みをおこなえる。このため、たとえば、通常位置と後方
傾倒位置との間のギアケースの回転角Θが60゜、通
常位置と前方傾倒位置との間の角度Θが120゜に設
定されているとすると、右ハンドル車における運転者側
の後写鏡装置にはそのまま位置決めユニットを組み込む
ことによって、ミラーハウジングは図16の右に示すよ
うに通常位置において車体の長手方向中心線との間に角
度60゜を形成し、後方傾倒位置および前方傾倒位置に
おいて車体の長手方向中心線に関して角度180゜を形
成する。また、左ハンドル車における同乗者側の後写鏡
装置には位置決めユニットを角度15゜回転させた状態
で後写鏡装置に組み込むことによって、ミラーハウジン
グは図16の左に示すように通常位置から後方傾倒位置
まで角度45゜の回転をおこなえる。しかしながら、通
常位置と前方傾倒位置との間のギアケース回転角Θ
120゜であるため、ミラーハウジングが前方傾倒位置
にあるときに、車体の長手方向中心線と平行な軸に関し
て角度15゜離れることになる。このため、各々の自動
車に設置される後写鏡装置ごとに、通常位置と前方傾倒
位置との間のギアケースの回転角が異なる位置決めユニ
ットを必要とする。このことは右ハンドル車における同
乗者側の後写鏡装置および左ハンドル車における運転者
側の後写鏡装置についてもおなじである。
【0032】本発明による後写鏡装置では、ギアケース
20の回転角Θが60゜、回転角Θが120゜、回
転角Θが15゜であるとすると、右ハンドル車におけ
る運転者側の後写鏡装置には図17に示すように位置決
めユニットをそのまま組み込むことによって、ミラーハ
ウジングは通常位置において車体の長手方向中心線との
間に角度60゜を形成し、後方傾倒位置および前方傾倒
位置において、車体の長手方向中心線に関して角度18
0゜を形成する。右ハンドル車における同乗者側の後写
鏡装置にはおなじ位置決めユニット3をあらかじめ角度
15゜回転させて組み込むことによって、ミラーハウジ
ングは通常位置において車体の長手方向中心線との間に
角度45゜を形成し、後方傾倒位置において、車体の長
手方向中心線に関して角度180゜を形成する。後方傾
倒位置および前方傾倒位置において、ミラーハウジング
は要求されている角度よりも回転することになるが、位
置決めユニット3のシャフトホルダ10のみを交換する
ことによって、ミラーハウジングの回転は車体の長手方
向中心に線に関する角度を角度180゜にて止めること
ができる。
【0033】この後写鏡装置において、ミラーの位置調
整は、運転者が制御ユニットの一部を構成するコントロ
ーラを操作し、モータ30を作動させることによってな
される。いま、ミラーハウジング2が車体側面から突出
し、ミラーが運転者に後方視界をあたえている通常位置
において、モータ30が作動すると、ギアケース20が
シャフト12を中心に回転し、ミラーハウジング2が車
体後部にむかって回転される。ミラーハウジング2が通
常位置から車体側面とほぼ平行な位置まで回転され、ボ
ール53が図8に示す位置から扇形溝54の反対側端部
にある段に乗ると、駆動回路に含まれる前述の回路がモ
ータ30を電源から遮断し、ミラーハウジング2が回転
を停止する。運転者がふたたびコントローラを操作し
て、モータ30が逆転されると、ミラーハウジング2が
後方傾倒位置から通常位置にむかって回転する。ミラー
ハウジング2が通常位置に回転されると、ボール53が
もとの位置にむかって移動し、扇形溝54の端部にある
段に乗ると、モータ30が電源から遮断される。ミラー
ハウジング2が後方傾倒位置および通常位置に回転され
ると、車体振動などが後写鏡装置に作用しても、歯車群
32〜37に含まれるウォーム32とウォームホイール
33との自動締り作用とウォーム34とウォームホイー
ル35とのそれとによって、ミラーハウジング2が通常
位置から勝手に回転しない。
【0034】また、ミラーハウジング2が通常位置に回
転され、かつモータ30が電源から遮断されているとき
に、人やものなどがミラーハウジング2にぶつかると、
主歯車31とシャフトホルダ10との間に配置されたク
ラッチを構成するクラッチ板42のつめが主歯車31の
溝からはずれ、主歯車31が歯車37に噛み合ったまま
ギアケース20といっしょにシャフト12の上で回転
し、ミラーハウジング2はこれに作用した力の方向に応
じて、後方傾倒位置あるいは前方傾倒位置まで回転され
る。前方傾倒位置に回転するときに、ボール53は、扇
形溝54の端部を乗り越えてシャフトホルダ10の表面
上に移動し、ギアケース20をミラーハウジング2とい
っしょに上昇させ、コイルばね43をさらに圧縮しなが
らシャフトホルダ10の表面をころがる。通常位置への
ミラーハウジング2の復帰は手でもってミラーハウジン
グ2を反対方向にむかって押すことによってなされる。
押されると、ボール53がふたたび扇形溝54に落ち込
んで、ギアケース20がミラーハウジング2といっしょ
に下降し、クラッチ板42のつめがコイルばね43によ
って主歯車31の溝にはまり、ギアケース20がシャフ
トホルダ10に押し付けられる。
【0035】手動によるミラーの位置調整は、モータ3
0が停止している状態において、運転者がミラーハウジ
ング2を手によって押すことでもってなされる。が、ミ
ラーハウジング2が手で押されると、クラッチ板42の
つめが主歯車31の溝からはずれ、ギアケース20がミ
ラーハウジング2といっしょにシャフト12を中心に回
転する。ミラーハウジング2を通常位置にもどすと、ボ
ール53が扇形溝54に落ち込み、クラッチ板42のつ
めが主歯車31の溝にはまり、ギアケース20がシャフ
トホルダ10に結合され、ミラーハウジング2の位置決
めがなされる
【0072】
【発明の効果】本発明の車両用後写鏡装置は、以上説明
したように、ミラーベースを通ってミラーハウジングの
内部に引き込まれたハーネスがギアケースの外側で配索
されているので、つまり、ハーネスが位置決めユニット
から分離されているので、長さの異なるハーネスを準備
するだけでもって、各々の車種にたいする後写鏡装置に
対応することができる。即ち、位置決めユニットを車種
ごとに製作する必要がなくなり、位置決めユニットの共
通化を行える。さらに、位置決めユニットとハーネスと
の接続も位置決めユニットの外部から行えることによ
、従来のこの種の装置のようにハーネスを位置決めユ
ニットにある深孔に通し再び位置決めユニットの外部
に引き出さなくてもよいので、ハーネスの組み付け作業
も簡単かつ迅速に行える
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用後写鏡装置の一実施例を示す断
面図である。
【図2】位置決めユニットの平面図である。
【図3】位置決めユニットの正面図である。
【図4】位置決めユニットの下面図である
【図5】位置決めユニットの左側面図である。
【図6】図2のA−A線にそう拡大断面図である。
【図7】位置決めユニットに含まれる駆動機構の構成を
示す斜視図である。
【図8】図2のB−B線にそう拡大断面図である。
【図9】図8のC−C線にそって展開して示す説明図で
ある。
【図10】位置決めユニットのギアケース本体を下面か
らみた斜視図である。
【図11】ミラーハウジングが通常位置に回転されたと
きの回転されたときの位置決めユニットとハーネスとの
相対関係を説明する図である。
【図12】ミラーハウジングが後方傾倒位置に回転され
たときの回転されたときの位置決めユニットとハーネス
との相対関係を説明する図である。
【図13】ミラーハウジングが前方傾倒位置に回転され
たときの回転されたときの位置決めユニットとハーネス
との相対関係を説明する図である。
【図14】ミラーハウジングの回転角を説明する図であ
る。
【図15】車両において要求されるミラーハウジング回
転角の一例を示す説明図である。
【図16】従来の後写鏡装置におけるミラーハウジング
の回転角を示す説明図である。
【図17】本発明の後写鏡装置におけるミラーハウジン
グの回転角を示す説明図である
【符号の説明】 …ミラーベース …ミラーハウジング …位置決めユニット …ハーネス10 …シャフトホルダ20 …ギアケース 30 …モータ46 …モータ駆動回路61,62 …ワイヤ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に固定されるミラーベースと、ミラ
    ーおよびミラーアクチュエータが組み込まれたミラーハ
    ウジングと、該ミラーハウジング内に配設して当該ミラ
    ーハウジングを前記ミラーベース上で回転させる位置決
    めユニットと、前記ミラーベースを通り前記ミラーハウ
    ジングの内部に引き込まれて前記ミラーアクチュエータ
    および前記位置決めユニット夫々に電気接続されるワイ
    ヤをもつハーネスとを具備した車両用後写鏡装置であっ
    て、 前記位置決めユニットが、前記ミラーハウジングの内部
    で当該ミラーハウジングに結合されるギアケースと、前
    記ギアケースの内部に配設される前記ミラーハウジング
    の回転軸たるシャフトを有し且つ前記ミラーベースに結
    合されるシャフトホルダと、前記シャフトを中心とした
    前記ギアケースの回転を付勢するモータおよびモータ駆
    動回路が含まれた基板をもち且つ前記ギアケース内に配
    設される回転機構とを具備し、 前記ハーネスを前記ギアケースの外側に配索したことを
    特徴とする車両用後写鏡装置。
  2. 【請求項2】 前記ギアケースの側部に延出部を設け、
    該延出部に前記ミラーハウジングの内部に引き込まれた
    ハーネスの挿通用の孔を形成したことを特徴とする請求
    項1記載の車両用後写鏡装置。
  3. 【請求項3】 前記延出部が設けられたギアケースの側
    部を、前記シャフトの近傍に設けたことを特徴とする請
    求項2記載の車両用後写鏡装置。
  4. 【請求項4】 前記ミラーベースと前記シャフトホルダ
    との間に前記ハーネスの挿通用の孔を新たに設けたこと
    を特徴とする請求項1,2又は3に記載の車両用後写鏡
    装置。
  5. 【請求項5】 前記ハーネス挿通用の孔を、前記シャフ
    トを中心とする扇形に形成したことを特徴とする請求項
    2,3又は4に記載の車両用後写鏡装置。
  6. 【請求項6】 前記延出部の孔を経た後に分離された前
    記ハーネスのワイヤのひとつが前記基板に接続されるコ
    ネクタを設けたことを特徴とする請求項2,3,4又は
    5に記載の車両用後写鏡装置。
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