JP3474898B2 - スギ花粉アレルゲンのt細胞エピトープペプチド及びそのアナログペプチド - Google Patents

スギ花粉アレルゲンのt細胞エピトープペプチド及びそのアナログペプチド

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スギ花粉によって引き
起こされるアレルギーの諸症状(以下スギ花粉症とい
う)の治療及び予防に有用なペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】スギ花粉症患者は1970年以降急激に増加
しており、その数は約一千万人ともいわれ、重大な社会
問題となっている。スギ花粉症は、眼の痛みや充血等の
アレルギー性結膜炎、くしゃみ、鼻づまり鼻水等の鼻ア
レルギー症状を呈するが、特に鼻アレルギーは他のアレ
ルゲン由来のそれに比べて重症である。スギ花粉症の治
療法としては、従来抗ヒスタミン剤やステロイドホルモ
ンなどの抗アレルギー薬投与が行われている。またスギ
花粉アレルゲンを投与して減感作しスギ花粉症を根治し
ようとする試みが行われている。
【0003】スギ花粉のT細胞エピトープ或いはB細胞
エピトープを利用した治療薬開発には、スギ花粉アレル
ゲンの構造解析が必要である。スギ花粉の主要アレルゲ
ンは安枝らによって単離精製され、Sugi Basic Protein
(SBP)と命名された(Yasueda, H., et al., J. Aller
gy Clin. Immunol. 71, 77-86, 1983)。このSBPは分子
量が45〜50kDaで、WHOの命名法に従い、現在CryjIと呼
ばれている。更にその後CryjIの分離精製の過程で、Cr
yjIとは抗原性の異なる分子量が37kDaのCryjIIが分離
された(Taniai, M. et al. FEBS Letters 239, 329-33
2, 1988、Sakaguchi, M. et al. Allergy 45, 309-312,
1990)。
【0004】CryjIについては既にcDNAがクローニング
され、その推定全アミノ酸配列が解明されており、Cryj
I及びそのフラグメントは治療や診断に有用であること
が報告されている(WO93/01213、"ALLERGENIC PROTEINS
AND PEPTIDES JAPANESE CEDAR POLLEN)。
【0005】T細胞エピトープペプチドのアナログペプ
チドを用いて、T細胞の活性化を阻害することができた
例として、自己免疫性脳脊髄炎モデルマウスに、自己抗
原であるmyelin basic proteinのエピトープ部分を修飾
したアナログペプチドを投与した結果、このアナログペ
プチドはmyelin basic proteinを認識するT細胞の活性
化を阻害し、その発症を予防したことが報告されている
(Urbain, J. L., Horvath, S. J., and Hood, L.: Aut
oimmune T cells: immune recognition of normal and
variant peptide epitopes and petide-based therapy.
Cell 59, 257-270, 1989)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】スギ花粉症に対して現
在使用されている薬剤は、抗原非特異的な抗ヒスタミン
剤が主であり、対症療法薬であって根治的な治療薬では
ない。T細胞エピトープを標的とした治療薬が開発され
れば抗原特異的な治療薬が得られると思われる。本発明
は、スギ花粉アレルゲンに対するT細胞応答を標的とし
た、スギ花粉症の治療及び予防に有用なペプチドの提供
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、スギ花粉症に
共通の、かつその発症に関与するT細胞エピトープペプ
チド、スギ花粉アレルゲン特異的T細胞クローンの抗原
認識に関与するHLAクラスII拘束分子、T細胞応答機能
を修飾するアナログペプチドについて開示する。すなわ
ち、本発明は、スギ花粉アレルゲン特異的T細胞クロー
ン及び/又はT細胞ライン及び/又はスギ花粉症患者末
梢血Tリンパ球と反応するペプチドのアミノ酸配列の一
部を置換したアナログペプチドであって、下記のアミノ
酸配列(1)〜(17)の少なくとも一つを有し、CryjI特異
的T細胞クローン及び/又はT細胞ライン及び/又はス
ギ花粉症患者末梢血Tリンパ球と反応しないアナログペ
プチドを提供するものである。 (1) Thr Pro Glu Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (2) Thr Pro Gln Ser Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (3) Thr Pro Gln Leu Ser Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (4) Thr Pro Gln Leu Thr Ala Asn Ala Gly Val Leu Thr (5) Thr Pro Gln Leu Thr Arg Asn Ala Gly Val Leu Thr (6) Thr Pro Gln Leu Thr His Asn Ala Gly Val Leu Thr (7) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Ala Ala Gly Val Leu Thr (8) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Gln Ala Gly Val Leu Thr (9) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asp Ala Gly Val Leu Thr (10) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Ser Ala Gly Val Leu Thr (11) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Thr Ala Gly Val Leu Thr (12) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Thr Gly Val Leu Thr (13) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Val Gly Val Leu Thr (14) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Ser Leu Thr (15) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Ala Leu Thr (16) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Ser Thr (17) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Val Thr また、本発明は、スギ花粉アレルゲン特異的T細胞クロ
ーン及び/又はT細胞ライン及び/又はスギ花粉症患者
末梢血Tリンパ球と反応するペプチドであって、下記の
アミノ酸配列(1)〜(10)の少なくとも一つを有し、Cryj
I特異的T細胞クローン及び/又はT細胞ライン及び/
又はスギ花粉症末梢血Tリンパ球と反応し、インターフ
ェロンγ産生増大をもたらすアナログペプチドを提供す
るものである。 (1) Thr Pro Asn Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (2) Thr Pro Gln Ile Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (3) Thr Pro Gln Val Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (4) Thr Pro Gln Leu Val Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (5) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ser Gly Val Leu Thr (6) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Gly Gly Val Leu Thr (7) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Ile Leu Thr (8) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Leu Leu Thr (9) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Thr Leu Thr (10) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Ile Thr
【0008】スギ花粉症に関与するT細胞エピトープを
標的とした治療薬を開発するには、花粉アレルゲンの全
領域をカバーするオーバーラップペプチドの合成、スギ
花粉アレルゲン特異的T細胞クローン及びT細胞ライン
の樹立、Epstein-Barrウイルス(EBV)により形質転換
されたB細胞株の樹立(抗原提示細胞)、スギ花粉アレ
ルゲンオーバーラップペプチド或いはそのアナログペプ
チドについて抗原提示能の測定(リンパ球増殖反応)や
各種サイトカイン、特にIFN−γ、IL-2、IL-4、IL-10の
産生能測定、HLAクラスII拘束分子の同定等、の各ステ
ップを実施することが必要である。
【0009】<オーバーラップペプチドの合成>スギ花
粉アレルゲンの全領域をカバーするオーバーラップペプ
チドを合成する。スギ花粉アレルゲンとして、CryjIを
用いる場合は、本発明者らの解明したCryjIの全アミノ
酸配列(特願平5-170451号,図1参照)に基づき、N末
端のAspからC末端のCysに至る353アミノ酸残基をカバ
ーするオーバーラップペプチドを合成する。アミノ酸残
基は9〜21残基で、オーバーラップ部分は8〜15残基と
する。
【0010】<T細胞クローン及びT細胞ラインの樹立
>スギ花粉患者の末梢血からリンパ球を分離するには、
通常Ficoll-Paque溶液(Pharmacia社)に上記血液を重
層し、400×g、30分間室温で遠心し中間の白い帯状に
浮遊する層を毛細管ピペットで回収する方法が用いられ
る。得られたリンパ球は、24-ウェル培養プレートに2
×106/ウェル播種し、50μg/mlの精製花粉アレルゲン
とともに、37℃、5% CO2インキュベーターで7〜10日
培養しT細胞を活性化する。培養液は10〜15%ヒトAB型
血清を含むRPMI1640液体培地を用いる(以後培養液組成
は全てこれと同一組成のものを用いる)。IL-2は初期の
培養とT細胞の抗原提示能を測定する場合は添加しな
い。培養液中から目的のT細胞をクローニングするには
限界希釈法を用いてもよいが、本発明者らは7日間抗原
刺激したリンパ球を培養用ディッシュに広げ、顕微鏡下
でマイクロピペットを用いて活性化T細胞を1個づつ拾
い上げる方法(選別法)を採用する。活性化T細胞は幼
弱化して大型となっており選別は可能である。
【0011】このようにしてスクリーニングしたT細胞
クローンは、予めマイトマイシンC(50〜100μg/ml)
で不活化したEBVトランスフォームB細胞株或いは末梢
血リンパ球(同一患者由来)を5×105/ウェル播種し
た96ウェル丸底培養プレートに移し、25μg/mlの精製花
粉アレルゲンと20U/mlのIL-2(或いは0.2μg/mlのPHA)
の存在下12〜14日間培養する。増殖してきたT細胞を一
次スクリーニングし抗原特異性を保持しているT細胞ク
ローンを選別する。このT細胞クローン(2×10 4/ウ
ェル)と、マイトマイシンC処理したEBVトランスフォ
ームB細胞株或いは末梢血リンパ球(1×105/ウェ
ル)とを2枚の96ウェル丸底プレートに播種し、25μg/
mlの精製花粉アレルゲンと20U/mlのIL-2存在下で7日間
培養する。1枚目のプレートはアッセイ用として用い、
2枚目のプレートはT細胞クローン収穫用として用い
る。1枚目のプレートは培養2日目に当該プレートに0.
5μCiの[3H]チミジンをマイクロシリンジで添加し、18
〜24時間培養後、ハーベスター処理により細胞をガラス
フィルターに吸着させ、液体シンチレーションカウンタ
ーで[3H]チミジンの細胞内取込みを測定し、抗原特異性
を保持するT細胞クローンが存在するウェルをマークす
る。2枚目のプレートからは、7日間培養後、アッセイ
プレートのマークされたウェルと対応するウェル内の抗
原特異性を保持するT細胞クローンを二次スクリーニン
グする。
【0012】得られたT細胞クローンは前回と同様に、
抗原提示細胞と共に精製花粉アレルゲンとIL-2の存在下
で、24ウェル培養プレートで7日間培養する。このよう
に7日間隔の抗原添加の培養サイクルを繰り返すことに
より、花粉アレルゲン特異的T細胞クローンを得ること
が出来る。
【0013】一般的にT細胞活性化能の高い抗原に反応
するT細胞クローンは得易いが、その逆は得にくいと考
えられている。スギ花粉アレルゲンはT細胞活性化能が
通常実験モデルとして汎用されているアレルゲンと比較
すると低く、従ってT細胞クローンの樹立は困難であ
る。93年5月に開催されたアレルギー学会大会で初めて
スギ花粉アレルゲン特異的T細胞クローンの作成につい
て報告があったが、T細胞約100個をスクリーニングし
て最終的に1個のクローンしか得られていない。
【0014】<EBVによるB細胞株(抗原提示細胞)の
樹立>スギ花粉症患者の末梢血からFicoll-Paque比重遠
心法で得たリンパ球(1×10 6)を、EBV産生細胞である
B95-8の培養上清(1×106 pfu)とともに100μg/mlの
サイクロスポリンAの存在下、10%ウシ胎児血清を含む
RPMI1640培養液中で培養しEBVでトランスフォームされ
たB細胞株を樹立する。
【0015】<抗原提示能の測定>T細胞エピトープの
検索は、スギ花粉アレルゲンの全領域をカバーするオー
バーラップペプチドの存在下で、スギ花粉症患者末梢血
Tリンパ球か、或いは、T細胞クローン又はT細胞ライ
ン(反応細胞)と、マイトマイシンC処理で不活性化し
たEBVトランスフォームB細胞株、或いは末梢血Tリン
パ球(抗原提示細胞)とを混合培養し、反応細胞に取込
まれた[3H]チミジン量を液体シンチレーションカウンタ
ーで測定することにより行われる。培養液は10〜15%ヒ
トAB型血清を添加したRPMI1640培養液を用いる。
【0016】<HLAクラスII拘束分子の同定>スギ花粉
アレルゲン特異的T細胞クローンの抗原認識に関与する
HLAクラスII拘束分子を同定するために、T細胞エピト
ープペプチドの存在下で、T細胞クローンと、抗原提示
細胞の混合培養系に10倍系列希釈した単クローン性の抗
HLA-DR、-DQ、-DP抗体を各々添加し、各ペプチドにおけ
るT細胞クローンの増殖阻害を調べる。更に、L細胞に
HLAクラスII拘束分子の遺伝子を種々組み合わせて導入
し、抗原提示細胞として用いることが出来る。この方法
を用いれば更に詳細なHLAクラスII拘束分子の解析が可
能となる。
【0017】<アナログペプチドの合成>スギ花粉アレ
ルゲンを特異的に認識するT細胞エピトープを含むペプ
チドのアミノ酸配列の一部を、他のアミノ酸に置換した
アナログペプチドを数多く合成し、これらペプチドに対
するT細胞の増殖応答を測定する。T細胞と反応しない
アナログペプチドは、競合阻害により体内でHLAクラスI
I拘束分子と共に、抗原提示された実際のT細胞エピト
ープによるT細胞の活性化を抑制する。或いはT細胞に
作用することによって、本来はエピトープに対して反応
するはずのT細胞に対して不応答の状態(T-cell anerg
y)に陥らせることができる。T細胞と反応するペプチ
ドは、IFN−γの産生を誘導する。これらのアナログペ
プチドは、スギ花粉アレルゲンに特異的なスギ花粉症の
治療薬となり得る。
【0018】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されない。
【0019】<CryjIの精製>CryjIは安枝らの方法
(J. Allergy Clin. Immunol., 71: 77-86、1983)によ
りスギ花粉からDE52、CM52(Whatman社製)ゲルを用い
たイオン交換カラムクロマトグラフィーにより精製し
た。
【0020】<オーバーラップペプチドの合成>ペプチ
ドの合成はPeptide Synthesizer PSSM-8(島津製作所
製)を用いて行なった。図1及び図2に示すCryjIの一
次構造を基にして、N−末端側から5残基づつずらし15
merを基準にして最長21merまでを合成した。また、ペプ
チド335〜346残基に関しては各配置のアミノ酸残基を異
なったアミノ酸で置換することによってアナログペプチ
ドを合成した。
【0021】<B細胞株の樹立>Ficll-paque比重遠心
法で得た末梢血リンパ球(1×106)を約1×106pfuのE
BVと共に37℃で1時間インキュベートしウイルスを細胞
に感染させた。このウイルス感染細胞を24ウェル培養プ
レートに移し、100ng/mlのサイクロスポリンAの存在下
で2週間前後培養するとB細胞コロニーが出現してく
る。この時点で半分に分け、新しいウェルに植え継い
だ。順次この操作を繰り返して継代培養を行っていくと
自己増殖可能なB細胞が出現してくる場合がある。この
自己増殖B細胞を含むウェルの細胞をexpandし、増殖を
確認した後、25cm2培養フラスコに移して更に30〜50日
間培養を行いEBVトランスフォームB細胞株を得た。B
細胞株の一部は凍結保存した。
【0022】<CryjI特異的T細胞クローン及びライン
の樹立>スギ花粉症患者から30種類のT細胞クローンと
10種類のT細胞ラインを樹立した。これらのT細胞は各
々CryjIに対して増殖応答を示したが、他の溶連菌細胞
壁抗原(SCW)、Candida Albicans抗原(CA)、および
精製ツベルクリン抗原(PPD)に対して増殖しなかっ
た。このことから、作成したT細胞クローンおよびT細
胞ラインはCryjIを認識し、更にアレルゲン特異的に反
応することのできるT細胞であると考えられる。以下、
その詳細を記載する。
【0023】スギ花粉症患者のヘパリン添加末梢血から
Ficoll-paque(Pharmacia-LKB社製)比重遠心法により
末梢血リンパ球を得た。このリンパ球を2×106/ウエ
ルになるように24-ウエル培養プレートに播種し、20〜5
0μg/mlの精製CryjIの存在下で7日間培養した。アレ
ルゲン刺激によって活性化したT細胞を培養用ディッシ
ュに広げ、顕微鏡下でマイクロピペットを用いて一個づ
つ拾い上げた。この細胞を予めマイトマイシンC(協和
発酵製)処理した自己の末梢血リンパ球(5×105/ウ
エル)を播種した96-ウエル丸底プレートに移し、25μg
/mlのCryjIと20U/mlのIL-2存在下で更に12日間培養し
た。増殖してきたT細胞クローン(2×10 4/ウエル)
とマイトマイシンC処理自己末梢血リンパ球(1×105
/ウエル)を各々96-ウエル平底培養プレートに播種
し、25μg/mlのCryjIを添加した。この時、全く同一の
培養プレートを2種類用意した。1枚目のプレートは培
養2日目に0.5μCiの[3H]チミジンをパルスし、更に18
時間培養の後、細胞をハーベストし、液体シンチレーシ
ョンカウンターで[3H]チミジンの細胞内取り込みを測定
することによってCryjI特異性を所持するT細胞クロー
ンを選出した。2枚目のプレートは7日間培養後、Cryj
I特異性を所持するT細胞のみを選び出して細胞数を4
×105/ウエルに合わせ、マイトマイシンC処理した自
己の末梢血リンパ球(2×106/ウエル)或いはEBVで株
化したB細胞株(5×105/ウエル)とともに25μg/ml
のCryjI及び 20 U/ml IL-2 を添加し、24-ウエル培養
プレート上で培養した。7日間隔でこの培養を繰り返す
ことによりCryjI特異的T細胞クローンを維持した。T
細胞ラインは7日間CryjI刺激した末梢血リンパ球から
生存T細胞をFicoll-paque比重遠心法で分離し、T細胞
クローンと同様の条件下で7日に一度づつ抗原刺激する
ことによって維持した。
【0024】<オーバーラップペプチドの抗原提示能測
定>樹立したT細胞クローンの中で10種類、T細胞ライ
ンの中で一種類ついてそれぞれスギ花粉アレルゲンオー
バーラップペプチドとともに培養し、エピトープの決定
を行なった。結果を図1に示す。同定されたCryjI中の
T細胞エピトープは7ケ所あり、アミノ酸配列では61-7
5、91-105、106-120、146-160、211-225、326-340、335
-346に位置していた。方法の詳細は以下の通りである。
CryjIで抗原刺激したのち、7〜10日間培養したT細胞
クローン或いはT細胞ラインを2×104/ウエルになる
ように、また、抗原提示細胞としてマイトマイシンC処
理した自己の末梢血リンパ球或いはEBVトランスフォー
ムB細胞株を2×105/ウエル或いは5×104/ウエルに
なるように96-ウエル平底培養プレートに播種し、25μg
/mlのCryjI或いは1μMのオーバーラップペプチドを
添加した後2日間培養した。続いて各ウエルに0.5μCi
の[3H]チミジンをパルスし、更に18時間培養した。細胞
をガラスフィルター上に捕獲し、細胞内に取り込まれた
[3H]チミジン量を液体シンチレーションカウンターで測
定した。
【0025】<HLAクラスII拘束分子の同定>CryjIア
ミノ酸残基327-346エピトープペプチドを認識するT細
胞クローンと自己の抗原提示細胞或いはHLAクラスII遺
伝子を組み込んだL細胞を用いてHLAクラスII拘束分子
を同定した。HLAクラスIIタイピングはHistocompatibil
ity Testing 1991に記載されている標準プロトコールに
従って行なった。T細胞クローンを用いた増殖応答系に
10倍系列で希釈した抗 HLA-DR、-DQ、-DPモノクローナ
ル抗体を各々添加し、T細胞クローンの増殖応答を調査
した。更に、様々なHLAクラスIIタイプの遺伝子を組み
込んだL細胞を抗原提示細胞として使用し、T細胞クロ
ーンの増殖応答について調査した。抗 HLA-DR、-DQ、-D
Pモノクローナル抗体を用いた増殖応答の抑制で拘束分
子はHLA-DR分子と決定された。更にL細胞を抗原提示細
胞に使用することにより327-346エピトープペプチドの
抗原提示はDRB3*0301遺伝子由来の分子(DR52)によっ
てなされていることが判明した。
【0026】<アナログペプチドの抗原提示能測定>32
7-346エピトープペプチドのN−及びカルボキシル末端
のアミノ酸を順に1残基ずつ減らしたペプチドを合成し
た。このペプチド中のエピトープを特異的に認識するT
細胞クローンと抗原提示細胞の培養系に当該ペプチドを
添加した。T細胞クローンはペプチド335-346からなる1
2merのペプチドに反応したが、これ以上短いペプチドに
は反応しなかった。つまり、T細胞クローンはこの12 m
erからなるペプチドを識別していることになる。続い
て、335-346エピトープペプチドにアミノ酸置換を導入
したアナログペプチドを合成し、T細胞クローンの増殖
応答を調査した(図3)。アミノ酸配列340、341位にア
ミノ酸置換を導入するとT細胞クローンはこれらのペプ
チドを全く認識できなかった。また、アミノ酸配列33
7、338、339、342、344、345位にアミノ酸置換を導入す
るとTクローンが認識できないペプチドが存在した。
【0027】これらのアナログペプチドは、抗原提示の
際に真のエピトープペプチドが拘束分子に結合すること
を競合的に阻害する可能性がある。また、あるアナログ
ペプチドは拘束分子と結合し、エピトープ特異的に反応
するT細胞を免疫不応答(T-cell Anergy)の状態に陥
らせることが出きる可能性がある。実際に、T細胞クロ
ーンと335-346エピトープペプチドをモデルにしてアミ
ノ酸置換を導入したアナログペプチドを合成し、T細胞
クローンの反応性を調査した。T細胞クローンが全く認
識出来ないペプチドがあり、また、部分的にしか増殖応
答できないペプチドがある。つまり、335-346エピトー
プペプチドのなかで337-345位のアミノ酸はHLAクラスII
拘束分子に結合するあるいはT細胞レセプターに抗原情
報を提供する重要なアミノ酸であることが予測される。
このため、これらのアナログペプチドはエピトープ特異
的に反応するT細胞の本来の機能を果たせなくする作用
があると考えられる。この結果は、エピトープペプチド
にアミノ酸置換を導入することによってエピトープを認
識するT細胞の活性化を抑制することができることを意
味している。335-346エピトープペプチドの337、338、3
39、342、344、345位のアミノ酸を他のアミノ酸で置換
したアナログペプチドに対してT細胞は増殖する。これ
らのペプチドのうち、例えば339位のアミノ酸のThrをVa
lに置換したアナログペプチドは、IFN−γの産生を誘導
する。これらのアナログペプチドは、スギ花粉アレルギ
ーに関与するサイトカインのバランスを改善し、新しい
作用機序をもったスギ花粉症の治療・予防薬として有用
である。
【0028】
【発明の効果】スギ花粉アレルゲン特異的T細胞と反応
するペプチドは、特定のHLAクラスII拘束性のT細胞応
答やそれに関与するサイトカイン産生能の解析を可能と
し、スギ花粉症の作用機序の解明に有用である。更に、
当該ペプチドのアミノ酸配列の一部を置換したアナログ
ペプチドを合成し、これらのペプチドに対するT細胞に
クローン、T細胞ライン或いはスギ花粉症患者末梢血T
リンパ球との反応性を測定する。T細胞と反応しないア
ナログペプチドは、ヒト体内でT細胞エピトープペプチ
ドがHLAクラスII抗原に結合するのを競合的に阻害す
る。或いは、HLAクラスII抗原と結合することによりHLA
クラスII拘束性に応答するT細胞を不応答化(T cell a
nergy)する。T細胞と反応するアナログペプチドは、
T細胞の機能を修飾しIFN−γの産生を誘導させる。IFN
−γは、Th2細胞に対して抑制的に作用する。このよう
なアナログペプチドは、スギ花粉アレルゲンに特異的で
かつ他の外来抗原に対する正常な免疫応答を乱さない、
新しい作用機序をもったスギ花粉症の治療・予防薬とし
て期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】CryjIの全アミノ酸配列(前半部分)を示す図
である。
【図2】CryjIの全アミノ酸配列(後半部分)を示す図
である。
【図3】T細胞クローンの335-346エピトープペプチド
及びアミノ酸置換擬似エピトープに対する増殖応答を示
す図である。ペプチドナンバーの後の文字は置換アミノ
酸(一文字表記)を示す。
フロントページの続き (72)発明者 小宮山 直樹 神奈川県小田原市成田540 明治乳業株 式会社ヘルスサイエンス研究所内 (72)発明者 紀 光助 神奈川県小田原市成田540 明治乳業株 式会社ヘルスサイエンス研究所内 (56)参考文献 特表 平8−502163(JP,A) 国際公開93/001213(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/415 A61K 39/36 CA(STN) REGISTRY(STN) SwissProt/PIR/GeneS eq

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スギ花粉アレルゲン特異的T細胞クロー
    ン及び/又はT細胞ライン及び/又はスギ花粉症患者末
    梢血Tリンパ球と反応するペプチドのアミノ酸配列の一
    部を置換したアナログペプチドであって、下記のアミノ
    酸配列(1)〜(17)の少なくとも一つを有し、CryjI特異
    的T細胞クローン及び/又はT細胞ライン及び/又はス
    ギ花粉症患者末梢血Tリンパ球と反応しないアナログペ
    プチド。 (1) Thr Pro Glu Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (2) Thr Pro Gln Ser Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (3) Thr Pro Gln Leu Ser Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (4) Thr Pro Gln Leu Thr Ala Asn Ala Gly Val Leu Thr (5) Thr Pro Gln Leu Thr Arg Asn Ala Gly Val Leu Thr (6) Thr Pro Gln Leu Thr His Asn Ala Gly Val Leu Thr (7) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Ala Ala Gly Val Leu Thr (8) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Gln Ala Gly Val Leu Thr (9) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asp Ala Gly Val Leu Thr (10) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Ser Ala Gly Val Leu Thr (11) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Thr Ala Gly Val Leu Thr (12) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Thr Gly Val Leu Thr (13) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Val Gly Val Leu Thr (14) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Ser Leu Thr (15) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Ala Leu Thr (16) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Ser Thr (17) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Val Thr
  2. 【請求項2】 スギ花粉アレルゲン特異的T細胞クロー
    ン及び/又はT細胞ライン及び/又はスギ花粉症患者末
    梢血Tリンパ球と反応するペプチドであって、下記のア
    ミノ酸配列(1)〜(10)の少なくとも一つを有し、CryjI
    特異的T細胞クローン及び/又はT細胞ライン及び/又
    はスギ花粉症末梢血Tリンパ球と反応し、インターフェ
    ロンγ産生増大をもたらすアナログペプチド。 (1) Thr Pro Asn Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (2) Thr Pro Gln Ile Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (3) Thr Pro Gln Val Thr Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (4) Thr Pro Gln Leu Val Lys Asn Ala Gly Val Leu Thr (5) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ser Gly Val Leu Thr (6) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Gly Gly Val Leu Thr (7) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Ile Leu Thr (8) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Leu Leu Thr (9) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Thr Leu Thr (10) Thr Pro Gln Leu Thr Lys Asn Ala Gly Val Ile Thr
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