JP3472939B2 - ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物の製造方法 - Google Patents

ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ランタン系ペロブスカイ
ト型複合酸化物の製造方法に関し、さらに詳しくは、高
温用固体電解質燃料電池用の電極材料、該電池用セパレ
ーター、該電池用インターコネクター等として、あるい
は、NOx等の排ガス浄化用触媒、高温燃焼触媒、ある
いはセラミックスセンサーなどとして幅広く利用し得る
ようなランタン系ペロブスカイト型複合酸化物の製造方
法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、複合酸化物粉末の製造方法
としては、下記に示すようにいくつか知られている。 (1) 最も一般的な方法としては、複合酸化物を構成し
ている各構成成分の酸化物を所定量比で混合するか、ま
たは複合酸化物の前駆体を所定量比で混合し、高温で熱
処理した後粉砕を繰り返す方法(固相反応法)が挙げら
れる。この方法は汎用性に優れているが、この方法で
は、比表面積が小さく活性の低い粉末しか得られない。 (2) 比較的大きな比表面積を有する複合酸化物粉末の
製造方法としては、複合酸化物の各サイトを構成してい
る金属の酢酸塩からなる混合溶液を蒸発乾固した後85
0℃位の温度で熱処理する、酢酸塩の熱分解法が広く用
いられている。この方法は汎用性に優れ、この方法によ
れば、比較的大きな比表面積の粉末が得られている。
【0003】また、複合酸化物を製造するに際して、ク
エン酸あるいはリンゴ酸等の水酸基含有有機酸を用いる
方法も提案されており、この方法によればかなり大きな
比表面積を有する粉末が得られるとされている。
【0004】しかしながら、このように酢酸、クエン
酸、リンゴ酸等の有機酸を用いて複合酸化物を製造する
方法では、高温下での酢酸塩の熱分解に伴って、異臭あ
るいは腐食性ガスが発生し、作業環境上問題がある。 (3) 特開平4-254419号公報には、『Aサイトを
La、Ce、Gdから選ばれば少なくとも1種の元素、
BサイトをMn、Fe、Co、Ni、Cuから選ばれた
少なくとも1種の元素が占める一般式ABO3で表わさ
れる複合ペロブスカイト型酸化物の前駆体または該複合
ペロブスカイト型酸化物において、前記Aサイトの金属
元素の半数以下をSrと置き換えたSr置換複合ペロブ
スカイト型酸化物の前駆体を製造する方法において、該
両型酸化物を構成する元素のうちの1種以上を金属塩の
形態で、多価アルコールおよび多価アルコール誘導体か
ら選択される1種以上と混合、またはこれを溶解しうる
溶媒の存在下で混合することを特徴とする複合酸化物前
駆体の製造方法』が記載されている。
【0005】この方法では、前記(2)の方法と異なり、
異臭あるいは腐食性ガスは発生せず、作業環境を汚染し
ない。しかしながら、この方法(3)では、La系ペロブ
スカイト型複合酸化物を製造する際には、一般式:AB
3で示される複合酸化物中のBサイトの構成元素であ
るMn、Co、Ni、Cu等を、金属アルコキシドなど
の形態で多価アルコールの存在下に有機溶剤に溶解させ
ているが、これらの多価アルコールから得られる金属ア
ルコキシドは一般的に有機溶媒に難溶であり、これら金
属アルコキシドの均一な混合溶液は得られていない。 (4) 特開平3−285827号公報には、『2種以上
の金属成分を含み、その少なくとも1種がMg、Sr、
ZnまたはLaである複合酸化物を製造するにあたり、
一般式:M(OCm2mOCn2n+1x[式中、MはM
g、Sr、ZnおよびLaよりなる群から選ばれた1種
を示し、またmおよびnはそれぞれ1以上5以下の整数
であり、xはx=2(M=Mg、Sr、Znのとき)、
X=3(M=Laのとき)を満足する整数である。]で
表わされる金属アルコキシドおよび他の金属成分を含む
原料溶液を調製する工程と、前記原料溶液のゲル化物に
加熱処理を施して前記複合酸化物を形成する工程とを有
することを特徴とする複合酸化物の製造方法』が記載さ
れている。 (5) また、特開平5−80404号公報には、『各々
少なくとも1種の希土類金属のアルコキシド、アルカリ
土類金属アルコキシドおよび希土類元素を除く遷移金属
のアルコキシドを有機溶媒中でエタノールアミンおよび
/またはアミド類と反応させ、次いで水との反応により
前記各アルコキシドを加水分解させて複合酸化物前駆体
を生成させることを特徴とする複合酸化物前駆体の製造
方法』が記載されている。
【0006】しかしながら、上記(1)〜(5)に記載
のいずれの方法によっても、充分に均一性に優れた複合
酸化物は得られていないという問題点があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記のような従来技術に伴う問
題点を解決しようとするものであって、均一性に優れ、
単一の結晶相を有するLa系ペロブスカイト型複合酸化
物を、製造時に異臭をほとんど発生させることなく得る
ことができるようなランタン系ペロブスカイト型複合酸
化物の製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るランタン系複合ペロブスカ
イト型酸化物の第1の製造方法は、(i) 下記一般式
[I]で表わされるランタンアルコキシアルコラート
と、下記一般式[III]で表わされる1種または2種以
上の金属アルコキシアルコラートと、有機溶媒とを、ま
たは、(ii) 下記一般式[I]で表わされるランタンアル
コキシアルコラートと、下記一般式[II]で表わされる
金属アルコキシアルコラートと、下記一般式[III]で
表わされる1種または2種以上の金属アルコキシアルコ
ラートと、有機溶媒とを、均一に混合し、得られたアル
コキシアルコラート混合溶液を加熱焼成して、比表面積
が2〜40m2/gであるランタン系ペロブスカイト型
複合酸化物粉末を得ることを特徴としており、これによ
り下記一般式[IV]で表わされるランタン系ペロブスカ
イト型複合酸化物(粉末)が得られている。 (a) 一般式[I]:
【0009】
【化5】
【0010】[式中、R1は水素原子または低級アルキ
ル基を示し、R2は低級アルキル基を示し、aは1〜3
の整数を示す。] (b) 一般式[II]:
【0011】
【化6】
【0012】[式中、AはSc、Y、Ce、Pr、N
d、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu、Ca、SrおよびBaのいずれかの金
属を示し、R1、R2およびaは前記に同じ。sは、2〜
3の整数を示す。] (c) 一般式[III]:
【0013】
【化7】
【0014】[式中、BはMg、Cr、Mn、Fe、C
o、NiおよびZnのいずれかの金属を示し、R1、R2
およびaは前記に同じ。sは、2〜3の整数を示す。] (d) 一般式[IV]:
【0015】
【化8】
【0016】[式中、AはSc、Y、Ce、Pr、N
d、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu、Ca、SrおよびBaのいずれかの金
属を示し、BはMg、Cr、Mn、Fe、Co、Niお
よびZnのうちから選ばれる1種または2種以上の金属
を示し、xは0<x≦1の数を示す。]本発明に係るラ
ンタン系ペロブスカイト型複合酸化物の第2の製造方法
は、(i)上記一般式[I]で表わされるランタンアルコキ
シアルコラートと、上記一般式[III]で表わされる1
種または2種以上の金属アルコキシアルコラートと、有
機溶媒とを、または、(ii) 上記一般式[I]で表わされ
るランタンアルコキシアルコラートと、上記一般式[I
I]で表わされる金属アルコキシアルコラートと、上記
一般式[III]で表わされる1種または2種以上の金属
アルコキシアルコラートと、有機溶媒とを、均一に混合
してアルコキシアルコラート混合溶液を調製し、次い
で、得られた混合溶液中のアルコキシアルコラートを加
水分解した後、加熱焼成して、比表面積が2〜40m2
/gであるランタン系ペロブスカイト型複合酸化物粉末
を得ることを特徴としており、これにより上記一般式
[IV]で表わされるランタン系ペロブスカイト型複合酸
化物(粉末)が得られている。
【0017】本発明に係る、上記一般式[IV]で表わさ
れ、その比表面積が2〜40m2/gであるランタン系
ペロブスカイト型複合酸化物(粉末)を製造するための
アルコキシアルコラート混合溶液は、(i) 上記一般式
[I]で表わされるランタンアルコキシアルコラート
と、上記一般式[III]で表わされる1種または2種以
上の金属アルコキシアルコラートと、有機溶媒とからな
るか、または、(ii) 上記一般式[I]で表わされるラン
タンアルコキシアルコラートと、上記一般式[II]で表
わされる金属アルコキシアルコラートと、上記一般式
[III]で表わされる1種または2種以上の金属アルコ
キシアルコラートと、有機溶媒と、からなっている。
【0018】本発明に係る上記第1および第2の製造方
法並びに上記アルコキシアルコラート混合溶液において
は、上記式[II]および[IV]中のAはY、Ce、S
m、Ca、SrおよびBaのいずれかの金属を示すこと
が好ましい。また、上記式[I]、[II]および[III]
において、R1は水素原子またはメチル基であることが
特に好ましく、R2は炭素数1〜6程度の鎖状アルキル
基であることが特に好ましく、aは1であることが特に
好ましい。
【0019】上記のような本発明に係るランタン系ペロ
ブスカイト型複合酸化物の製造方法によれば、均一性に
優れ、単一の結晶相を有するLa系ペロブスカイト型複
合酸化物を、製造時に異臭をほとんど発生させることな
く得ることができる。
【0020】また、上記のランタン系ペロブスカイト型
複合酸化物を製造するためのアルコキシアルコラート混
合溶液は、均一で、しかも長期にわたり安定であり、こ
の混合溶液を原料として用いることにより、上述したよ
うな方法により均一性に優れ、単一の結晶相を有するラ
ンタン系ペロブスカイト型複合酸化物を製造することが
できる。
【0021】このような方法により得られたランタン系
ペロブスカイト型複合酸化物は、薄膜、ファイバー、コ
ーティング材等を製造する際の原料としても用いられ
る。このランタン系ペロブスカイト型複合酸化物から得
られる薄膜、ファイバー、コーティング材などは、蛍光
体、触媒(例:NOx等の排ガス浄化用触媒、高温燃焼
触媒)、セラミックス(例:セラミックスセンサー)、
光学ガラス、研磨材、機能性電子材料(例:高温用固体
電解質燃料電池用の電極材料、該電池用セパレータ、該
電池用インターコネクター)等として幅広い分野での利
用が期待できる。
【0022】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の製造方法について具体的に
説明する。なお、以下の説明において、例えば、式
[I]で表わされる化合物を「化合物[I]」のように表
わすことがある。 [ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物の第1の製造
方法]本発明においては、(i) 後述するような特定の式
で表わされるランタンアルコキシアルコラート[I]
と、特定の式で表わされる1種または2種以上の金属ア
ルコキシアルコラート[III]と、有機溶媒とを均一に
混合し、得られたアルコキシアルコラート混合溶液を加
熱焼成することにより、あるいは、(ii) 後述するよう
な特定の式で表わされるランタンアルコキシアルコラー
ト[I]と、特定の式で表わされる金属アルコキシアル
コラート[II]と、特定の式で表わされる1種または2
種以上の金属アルコキシアルコラート[III]と、有機
溶媒とを均一に混合し、得られたアルコキシアルコラー
ト混合溶液を加熱焼成することにより、後述するような
特定の式で表わされるランタン系ペロブスカイト型複合
酸化物[IV]を製造している。
【0023】以下、このランタン系ペロブスカイト型複
合酸化物の第1の製造方法について詳説する。ランタンアルコキシアルコラート 本発明において用いられる上記ランタンアルコキシアル
コラートは、下記一般式[I]で表わされる。 (a) 一般式[I]:
【0024】
【化9】
【0025】式[I]中、R1は水素原子または低級アル
キル基を示す。低級アルキル基としては、具体的には、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル
基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘ
キシル基など、炭素数が1〜6程度の直鎖状あるいは分
岐鎖状のアルキル基が挙げられる。これらの内では、R
1は、水素原子またはメチル基であることが特に好まし
い。
【0026】R2はR1と同様の低級アルキル基を示し、
1と同一であっても異なっていてもよい。aは1〜3
の整数を示し、1であることが特に好ましい。このよう
な式[I]で表わされるランタンアルコキシアルコラー
トとしては、具体的には、例えば、R1が水素であり、
2がエチル基であり、aが1であるLa(OC24
253、R1が水素であり、R2がメチル基であり、
aが1であるLa(OC24OCH33の他、La[O
CH(CH3)CH2OCH33、La[OCH(C
3)CH2OC253、La(OC48OCH33
La[OC24On-C493、La[OCH(C
49)CH2OC5113、La[OCH(C613)C
2OC6133、La[OC24On−C6133
どが挙げられる。金属アルコキシアルコラート[II] 本発明において、必要により用いられる金属アルコキシ
アルコラート[II]は、下記一般式で表わされる。 (b) 一般式[II]:
【0027】
【化10】
【0028】式[II]中、Aは希土類金属のスカンンジ
ウム(Sc)、イットリウム(Y)、セリウム(C
e)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマ
リウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリウム
(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(D
y)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリ
ウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム
(Lu)、アルカリ土類金属のカルシウム(Ca)、ス
トロンチウム(Sr)およびバリウム(Ba)の内のい
ずれかの金属を示す。これらの内では、Aはイットリウ
ム(Y)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、ア
ルカリ土類金属のカルシウム(Ca)、ストロンチウム
(Sr)およびバリウム(Ba)の内のいずれかの金属
を示すことが好ましい。
【0029】R1、R2およびaは前記に同じである。s
は、2〜3の整数を示す。このような式[II]で表わさ
れる金属アルコキシアルコラートとしては、具体的に
は、例えば、AがSrであり、R1が水素であり、R2
メチル基であり、aが1であり、sが2であるSr(O
24OCH32の他、Sr(OC24OC 252
Sr[OCH(CH3)-CH2OCH32等が挙げられ
る。
【0030】AがCaである金属アルコキシアルコラー
ト[II]としては、Ca(OC24OCH32、Ca
(OC24OC252、Ca[OCH(CH3)-CH2
OCH 32等が挙げられ、AがBaである金属アルコキ
シアルコラート[II]としては、Ba(OC24OCH
32、Ba(OC24OC252等が挙げられ、Aが
Ceである金属アルコキシアルコラート[II]として
は、Ce(OC24OCH33、Ce[OCH2CH2
253、Ce[OCHCH3CH2OCH33等が挙
げられ、AがYである金属アルコキシアルコラート[I
I]としては、Y(OC24OCH33、Y(OC24
OC253等が挙げられ、AがSmである金属アルコ
キシアルコラート[II]としては、Sm(OC24OC
253、Sm[OCH(CH3)-CH2OCH33等が
挙げられる。
【0031】AがSc、Pr、Nd、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luである金属ア
ルコキシアルコラート[II]としては、Pr[OCH2
CH2OC253、Nd[OCH2CH2OC253
Eu[OCH2CH2OiC37 3、Gd[OCH2CH
2OC253、Tb[OCH2CH2OC253、Dy
[OCH2CH2OC253、Ho[OCH2CH2OC2
53、Tm[OCH2CH2OC253、Yb[OC
2CH2OC253、Lu[OCH2CH2OC
2 53、Er(OC24OCH33、Sc(OC24
OC252等が挙げられる。金属アルコキシアルコラート[III] 本発明において用いられる金属アルコキシアルコラート
[III]は、下記一般式で表わされる。 (c) 一般式[III]:
【0032】
【化11】
【0033】式[III]中、Bはマグネシウム(M
g)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(F
e)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)および亜鉛
(Zn)のいずれかの金属を示し、R1、R2、aおよび
sは前記に同じであり、好ましいものも前記に同じであ
る。
【0034】このような式[III]で表わされる金属ア
ルコキシアルコラートとしては、具体的には、例えば、
Bがマグネシウム(Mg)であり、R1が水素であり、
2がノルマルブチル基であり、aが1であり、sが2
であるMg(OC24On-C492の他、Mg(OC
24OC252等が挙げられる。
【0035】BがCo(コバルト)である金属アルコキ
シアルコラート[III]としては、Co(OC24OC
32、Co[OCH(CH3)-CH2OCH32
他、Co(OC24OC252、Co(OC24On
−C492等が挙げられる。
【0036】Bが、Mnである金属アルコキシアルコラ
ート[III]としては、Mn(OC24OCH32、M
n(OC24OC252、Mn[OCH(CH3)-C
2OCH32等が挙げられ、Bがクロム(Cr)であ
る金属アルコキシアルコラート[III]としては、Cr
(OC24OC253、Cr[OCH(CH3)-CH2
OCH33、Cr(OC24On−C493等が挙げ
られ、Bが、亜鉛(Zn)である金属アルコキシアルコ
ラート[III]としては、Zn(OC24OCH32
Zn(OC24OC252等が挙げられ、Bがニッケ
ル(Ni)である金属アルコキシアルコラート[III]
としては、Ni(OC24OC252、Ni[OCH
(CH3)-CH2OCH32等が挙げられ、Bが鉄(F
e)である金属アルコキシアルコラート[III]として
は、Fe(OC24OC253、Fe[OCH(C
3)-CH2OCH33等が挙げられる。アルコキシアルコラート混合溶液の調製 本発明においては、(i)上記のようなランタンアルコキ
シアルコラート[I]と、1種または2種以上の金属ア
ルコキシアルコラート[III]と、有機溶媒とを均一に
混合するか、あるいは、(ii) 上記ランタンアルコキシ
アルコラート[I]と、金属アルコキシアルコラート[I
I]と、1種または2種以上の金属アルコキシアルコラ
ート[III](本明細書中では、[I]と[III]、ある
いは[I]と[II]と[III]をまとめて「アルコキシア
ルコラート類」ともいう。)と、有機溶媒とを均一に混
合してアルコキシアルコラート混合溶液を調製する。
【0037】このようにアルコキシアルコラート溶液を
調製する際には、これらのアルコキシアルコラート類と
有機溶媒とを一緒にして攪拌してもよく、予め混合され
たアルコキシアルコラート類に有機溶媒を加えてさらに
攪拌してもよく、また有機溶媒に各アルコラート
[I]、[III]および必要により[II]を任意の順序で
順次加えながら攪拌してもよく、その混合方法は特に限
定されない。
【0038】このようにアルコキシアルコラート混合溶
液を調製する際には、アルコキシアルコラート類は、所
望のランタン系ペロブスカイト型複合酸化物中の金属組
成比(モル比)に対応するような量で用いられる。
【0039】すなわち、アルコキシアルコラート類とし
て、ランタンアルコキシアルコラート[I]と金属アル
コキシアルコラート[III]とを用いる場合には、[I]
に対して等モルで[III]を用い、また、アルコキシア
ルコラート類として、ランタンアルコキシアルコラート
[I]と、金属アルコキシアルコラート[II]と金属ア
ルコキシアルコラート[III]とを用いる場合には、
[I]と[II]の合計モル数に対して等モルで[III]を
用いる。
【0040】なお、金属アルコキシアルコラート[II
I]として、2種以上の金属アルコキシアルコラートを
用いる場合には、その金属アルコキシアルコラート[II
I]の合計モル数が、ランタンアルコキシアルコラート
[I]と金属アルコキシアルコラート[II]の合計モル
数と等モルになるような量で用いられる。
【0041】例えば、La0.7Ca0.3Cr0.8Mn0.2
3では、金属組成比(モル比)は、La(0.7モル)/Ca
(0.3モル)/Cr(0.8モル)/Mn(0.2モル)となってい
るが、対応する実施例18に示すように、La(OC2
4OC253/Ca(OC24OC252/Cr
(OC24OC253/Mn(OC24OC252
0.042/0.018/0.048/0.012=
0.7/0.3/0.8/0.2(モル比)の量で用い
られる。また、La[I](0.7モル)+Ca[II](0.3モル)=
Cr[III](0.8モル)+Mn[III](0.2モル)となってい
る。
【0042】有機溶剤としては、アルコキシアルコラー
ト類を溶解し得るものであれば特に限定されることなく
用いることができる。このような有機溶媒として、具体
的には、例えば、ハイドロカーボン類、アルコール類、
ケトン類、エステル類等が挙げられ、溶解性、操作性を
考慮すると、キシレン、トルエン、ベンゼン等の芳香族
炭化水素類が好ましく用いられる。またこのような有機
溶剤は、経済性等を考慮すると、用いられるアルコキシ
アルコラート類の合計1モル当り、通常、0.5〜2リ
ットル程度(5〜20モル程度)の量で用いられる。加熱焼成 本発明においては、上記のようにアルコキシアルコラー
ト類と有機溶媒とを混合して得られたアルコキシアルコ
ラート混合溶液を、加熱焼成(熱処理)してランタン系
ペロブスカイト型複合酸化物を製造している。加熱焼成
条件は、目的とするランタン系ペロブスカイト型複合酸
化物の種類等によって異なり一概に決定されないが、通
常、500〜1000℃、好ましくは600〜1000
℃程度の温度で、1〜5時間程度加熱焼成される。この
ようなアルコキシアルコラート混合溶液の加熱焼成は、
例えば、空気中あるいは酸素雰囲気等で行うことができ
る。
【0043】なお、本発明においては、アルコキシアル
コラート混合溶液を乾燥機等により乾燥して予め有機溶
媒を除去した後で加熱焼成することが好ましい。このよ
うにアルコキシアルコラート混合溶液から有機溶媒を除
去すると、通常、アルコキシアルコラート混合溶液は黒
色ゲル状粘稠物となる。
【0044】このように加熱焼成すると、結晶化して、
一般式[IV]で示す、ペロブスカイト系構造を有する複
合酸化物(ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物)が
得られる。 (d) 一般式[IV]:
【0045】
【化12】
【0046】式[IV]中、AはSc、Y、Ce、Pr、
Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu、Ca、SrおよびBaのいずれかの金
属を示し、好ましくは上記式[II]に対応してAはY、
Ce、Sm、アルカリ土類金属のCa、SrおよびBa
の内のいずれかの金属を示すことが望ましい。
【0047】BはMg、Cr、Mn、Fe、Co、Ni
およびZnのうちから選ばれる1種または2種以上の金
属を示し、xは0<x≦1の数を示す。なお、式[IV]
において、「Aサイト」というときは、「Lax1x
の部分をいい、「Bサイト」というときは、式[IV]の
「B」の部分をいう。LaBO 3 タイプの複合酸化物 上記のような一般式[IV]で表わされるランタン系ペロ
ブスカイト型複合酸化物において、特にxが1である場
合には、下記式[IV−a]: LaBO3 ・・・[IV−a] [式中、BはMg、Cr、Mn、Fe、Co、Niおよ
Znのうちから選ばれる1種または2種以上の金属を
示す。]で表わされる。
【0048】このようなランタン系ペロブスカイト型複
合酸化物[IV−a]は、アルコキシアルコラート類とし
て、(i) 前記一般式[I]で表わされるランタンアルコ
キシアルコラートと、前記一般式[III]で表わされる
1種または2種以上の金属アルコキシアルコラートとを
用いることにより得られる。
【0049】金属アルコキシアルコラート[III]とし
て、1種類の金属アルコキシアルコラートを用いてなる
ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物[IV−a]とし
ては、具体的には、例えば、LaCoO3、LaCr
3、LaMnO3、LaFeO3、LaNiO3が挙げら
れる。
【0050】また、金属アルコキシアルコラート[II
I]として、2種類以上の金属アルコキシアルコラート
[III]を用いてなるランタン系ペロブスカイト型複合
酸化物[IV−a]としては、具体的には、例えば、La
Cr0.8Mg0.23 LaCr0.9Zn0.13等が挙げら
れる。
【0051】金属アルコキシアルコラート[III]とし
て、1種類の金属アルコキシアルコラート[III]を用
いてなるランタン系ペロブスカイト型複合酸化物[IV]
としては、具体的には、例えば、La0.9Sr0.1MnO
3、La0.8Sm0.2CoO3、La0.4Sr0.6CoO3
La0.8Ca0.2MnO3、La0.8Ba0.2CoO3、La
0.9Ce0.1CoO3、La0.80.2CoO3等が挙げられ
る。
【0052】また、金属アルコキシアルコラート[II
I]として、上述したように2種類以上の金属アルコキ
シアルコラート[III]を用いてなるランタン系ペロブ
スカイト型複合酸化物[IV]としては、具体的には、例
えば、La0.8Ca0.2Cr0.8Co0.23、La0.7Ca
0.3Cr0.8Mn0.23等が挙げられる。 [ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物の第2の製造
方法]本発明においては、(i) 上記一般式[I]で表わ
されるランタンアルコキシアルコラートと、上記一般式
[III]で表わされる1種または2種以上の金属アルコ
キシアルコラートと有機溶媒、または、(ii) 上記一
般式[I]で表わされるランタンアルコキシアルコラー
トと、上記一般式[II]で表わされる金属アルコキシア
ルコラートと、上記一般式[III]で表わされる1種ま
たは2種以上の金属アルコキシアルコラートと有機溶媒
とを、均一に混合して、アルコキシアルコラート混合溶
液を調製し、得られた混合溶液中のアルコキシアルコラ
ートを加水分解した後加熱焼成して、上記一般式[IV]
で表わされるランタン系ペロブスカイト型複合酸化物を
製造している。
【0053】すなわち、この第2の製造方法では、第1
の製造方法において得られたアルコキシアルコラート混
合溶液に水を加えて該混合溶液中のアルコキシアルコラ
ート類を一旦加水分解した後、上記第1の方法と同様に
加熱焼成してランタン系ペロブスカイト型複合酸化物を
製造している。
【0054】この加水分解工程について詳説すると、上
記のようにして得られた「アルコキシアルコラート混合
溶液」を加水分解する際には、水は、理論量の4〜60
倍モル程度の範囲で用いられる。このような量の水を用
いてアルコキシアルコラート混合溶液中のアルコキシア
ルコラート類を加水分解する際には、このアルコキシア
ルコラート混合溶液を大量の水中に一度に投入してもよ
く、あるいはアルコキシアルコラート混合溶液中に、1
0〜120分間程度の時間かけて水を徐々に滴下しても
よい。このようにアルコキシアルコラート類と水とを接
触させると、通常瞬時にアルコキシアルコラート類の加
水分解反応が進行して大量のゲル状沈澱物が生成する。
このような加水分解反応終了後の反応系内には、ゲル状
沈澱物と共に有機溶剤と水が含まれているが、得られた
この反応液をそのまま濾過することによりケーキ(反応
液中の沈澱物)を分取してもよく、場合によっては蒸留
により水と有機溶媒のうちの一方を留去させ、沈澱物と
水の混合物もしくは沈澱物と有機溶媒の混合物にしてか
ら濾過してケーキを分取するか、あるいは既存の固液分
離装置を用いてケーキを分取してもよい。
【0055】このように分取されたケーキは、極めて微
細な粒子よりなっており、その粒子表面には通常、大量
の水もしくは有機溶媒が付着している。本発明において
は、ケーキからこの付着水もしくは付着有機溶媒を充分
に揮散除去することが好ましく、この際に乾燥機等を用
いてもよい。
【0056】このようにしてケーキから付着水あるいは
付着有機溶媒を除去すると、非晶質のかなり嵩高い粉末
が得られる。この粉末を、上記第1の方法と同様に加熱
焼成(熱処理)すれば所望のランタン系ペロブスカイト
型複合酸化物[IV]が得られる。
【0057】上述したような第1、第2の方法にて得ら
れたランタン系ペロブスカイト型複合酸化物[IV]は、
粉末状で、均質性に優れ、純度が高く、活性に優れ、そ
の比表面積は複合酸化物の種類等にも依るが通常2〜4
0m2/g程度である。
【0058】なお、上記アルコキシアルコラート類とし
ては、アルコキシアルコラート類と有機溶媒とを混合す
る際には、各アルコラート[I]、[II]、[III]のア
ルコキシアルコール残基:
【0059】
【化13】
【0060】が互いに異なっているようなアルコキシア
ルコラート類を用いても溶解性の点では差し支えない
が、アルコキシアルコラート混合溶液に水を加えてアル
コキシアルコラート類の加水分解を行う際に副生するア
ルコキシアルコールを回収して再利用するには、各金属
のアルコキシアルコラートを構成しているアルコキシア
ルコール部分が同一であるようなアルコキシアルコラー
ト類を用いることが好ましい。原料アルコキシアルコラート類の調製 本発明において用いられる上記のようなアルコキシアル
コラート類の調製法について以下に説明する。まず、ラ
ンタンアルコキシアルコラート[I]と必要により用い
られる金属アルコキシアルコラート[II]は、本発明者
らが特願平6ー77631号において提案した下記のよ
うな方法にて得ることができるが、後述するような従来
より公知の方法にて得ることができるものもある。 [希土類金属アルコキシアルコラートの第1の製造法]
この第1の製造法においては、下記一般式(Q)で表さ
れる希土類金属カルボン酸塩と、下記一般式(R)で表
されるアルカリ金属アルコキシアルコラートとを反応さ
せることにより、下記一般式(P)で表わされる希土類
金属アルコキシアルコラートを製造できる。
【0061】
【化14】
【0062】[式中、M1は希土類金属を示し、Xはカ
ルボン酸残基を示し、A1はアルカリ金属(Li,Na,K等)
を示し、R1は水素原子または低級アルキル基を示し、
2は低級アルキル基を示し、aは1〜3の整数を示
し、bは1または2を示す。但し、bが1の場合、Xは
1価のカルボン酸残基を示し、bが2の場合、Xは2価
のカルボン酸残基を示す。] すなわち、上記式(Q)で表わされる希土類金属カルボ
ン酸塩と後述するような有機溶媒とからなる混合液に、
式(R)で表わされるアルカリ金属のアルコキシアルコ
ラート溶液を例えば約10分間かけて徐々に滴下する。
次いで、得られた上記希土類金属カルボン酸塩(Q)お
よびアルカリ金属アルコキシアルコラート(R)を含む
混合液を、室温から用いられる有機溶媒の還流温度であ
る80〜180℃に加温し、この溶媒の還流温度にて通
常、2〜4時間程度攪拌する。このように混合液を、上
記条件下に攪拌すると、希土類金属アルコキシアルコラ
ート(P)および副生物であるアルカリ金属のカルボン
酸塩(XA1 b)が含まれた有機溶媒溶液(反応液)が得
られる。
【0063】得られた反応液を濾過して、副生物である
アルカリ金属のカルボン酸塩(XA 1 b)を除去すると、
希土類金属アルコキシアルコラート(P)の有機溶媒溶
液が得られる。次いで、この希土類金属アルコキシアル
コラート(P)の有機溶媒溶液から有機溶媒を蒸発させ
希土類金属アルコキシアルコラート(P)を乾燥固化さ
せれば、所望の希土類金属アルコキシアルコラート
(P)が得られる。
【0064】上記式(Q)で表わされる希土類金属のカ
ルボン酸塩としては、従来公知のものが用いられる。希
土類金属元素(M1)としては、Sc、Y、La、C
e、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Luが挙げられる。
【0065】このような希土類金属カルボン酸塩(Q)
としては、具体的には、例えば、Sc(OCOC
33、Y(OCOCH33、La(OCOCH33
La(OCOH)3、La(OCOC253、La(O
COC653、Ce(OCOCH33、Pr(OCO
CH33、Nd(OCOCH33、Sm(OCOC
33、Eu(OCOCH33、Gd(OCOC
33、Tb(OCOCH33、Dy(OCOC
33、Ho(OCOCH33、Er(OCOC
33、Tm(OCOCH33、Yb(OCOC
33、Lu(OCOCH33等のように式(Q)にお
いてXが1価のカルボン酸残基である化合物、La
2(C243等のように式(Q)においてXが2価のカ
ルボン酸残基である化合物が挙げられる。
【0066】上記式(R)で表わされるアルカリ金属ア
ルコキシアルコラートは、特開昭63−270688号
公報などに記載され、従来公知の合成法により得られ
る。このようなアルカリ金属アルコキシアルコラート
(R)としては、具体的には、例えば、リチウムエトキ
シエチレート、ナトリウムエトキシエチレート、ナトリ
ウムメトキシエチレート、ナトリウム1-メトキシ2-プ
ロピレート、ナトリウム4-メトキシ1-ブチレート、ナ
トリウムn-ブトキシ2-エチレート、ナトリウム3-エ
トキシ1-プロピレート、ナトリウム2-iプロポキシエ
チレート、カリウムエトキシエチレート等が挙げられ
る。
【0067】上記反応においては、アルカリ金属アルコ
キシアルコラート(R)は、1価の希土類金属カルボン
酸塩(Q)1モルに対して3.0モル、2価の希土類金
属カルボン酸塩(Q)1モルに対して6.0モルの量で
用いられ、有機溶媒は0.6〜7リットル程度の量で用
いられる。
【0068】有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素が用いられる。上記のよ
うな希土類金属アルコキシアルコラートの第1の製造法
によれば、式(P)で表わされる希土類金属アルコキシ
アルコラート、例えば、La(OC2 4OC253
La(OC24OCH33、La[OCH(CH3)C
2OC253、La(OC48OCH33、La(O
24On-C493、Sc(OC24OC253
Nd(OC24OC253、Er(OC24OC
253、Eu(OC24OC253、Y(OC24
253等は勿論のこと、下記のような新規な希土類
金属アルコキシアルコラートも高収率かつ高純度で得ら
れる。
【0069】新規希土類金属アルコキシアルコラートと
しては、例えば、Ce[OCH2CH2−OC253
Ce[OCHCH3CH2OCH33、Pr[OCH2
2OC253、Sm[OCH2CH2OC253、S
m[OCH2CH2OiC37 3、Gd[OCH2CH2
OC253、Tb[OCH2CH2OC253、Dy
[OCH2CH2OC253、Ho[OCH2CH2OC2
53、Tm[OCH2CH2OC253、Yb[OC
2CH2OC253、Lu[OCH2CH2OC2 53
等が挙げられる。 [希土類金属アルコキシアルコラートの第2の製造法]
上記の希土類金属アルコキシアルコラート(P)は、上
記の希土類金属カルボン酸塩(Q)と、下記一般式(S)
で表わされるアルコキシアルコールとを、上記したアル
カリ金属(A1)の存在下で反応させることにより製造
することもできる。
【0070】
【化15】
【0071】(式中、M1、X、A1、R1、R2、a、b
は前記に同じ。) すなわち、反応器内に上記式(Q)で表わされる希土類
金属カルボン酸塩と、式(S)で表わされるアルコキシ
アルコールと、上記と同様の有機溶媒とを入れる。得ら
れた反応器内容物を攪拌しながら、該内容物にアルカリ
金属(A1)を30分〜2時間かけて徐々に加える。
【0072】このようにして得られたアルカリ金属(A
1)を含む混合液を、室温から有機溶媒の還流温度であ
る80〜180℃に加温し、この温度で2〜6時間攪拌
する。
【0073】このように溶媒の還流温度で上記のような
時間攪拌すると、反応の進行に伴って水素が発生し、上
記式(P)で表わされる希土類金属アルコキシアルコラ
ートおよび副生物であるアルカリ金属のカルボン酸塩
(XA1 b)が含まれた有機溶媒溶液(反応液)が得られ
る。
【0074】このようにして得られた反応液を、上記第
1の製造法と同様に濾過することにより、アルカリ金属
のカルボン酸塩(XA1 b)を除去すると、希土類金属ア
ルコキシアルコラート(P)の有機溶媒溶液が得られ
る。次いでこの有機溶媒溶液を蒸発乾固させれば、所望
の希土類金属アルコキシアルコラート(P)が得られ
る。
【0075】この第2の製造法においては、希土類金属
カルボン酸塩(Q)1モルに対してアルコキシアルコー
ル(S)は、通常0.1〜2リットルの量で用いられ、
アルカリ金属(A1)は、通常3.0〜6.0モル程度
の量で用いられ、有機溶媒は0.5〜5リットル程度の
量で用いられる。
【0076】また、従来より公知の方法を利用すること
により、入手し得るアルコキシアルコラート類もある。
例えば、上記ランタンアルコキシアルコラート[I]お
よび金属アルコキシアルコラート[II]は、特開昭62
-281835号公報に記載されている下記反応式に示
すように、アルコール反応体を含むアルコキシアルコー
ルと、希土類金属のランタン、スカンジウム、あるいは
イットリイウム(M3)とを直接反応させることにより
得られる。
【0077】
【化16】
【0078】(式中、M3はスカンジウム、イットリウ
ムおよびランタンより選ばれた金属を表し、n、mおよ
びpは同一であっても相異なっていてもよく、それぞれ
1〜12の正の整数より選ばれ、Zは(R10)−また
は(R1)−を表し、R1およびR2は同一のもしくは相
異なる1〜20個の炭素原子を含むアルキル基を表
す。) 上記一般式[II]において、Aがアルカリ土類金属のC
aまたはBaであるアルカリ土類金属アルコキシラート
および上記一般式[III]において、BがMgであるア
ルカリ土類金属アルコキシアルコラートは、上記特開昭
62-281835号公報に記載されているように、ア
ルカリ金属のCa、BaまたはMgと、アルコキシアル
コールとの直接反応により製造することができる。
【0079】
【0080】
【0081】一般式[III]において、BがCo、N
i、Crである金属アルコキシアルコラート[III]
は、Zh,Obshch Khim(ズー・オブシュ・キム)第60
巻第1333〜1336頁に記載されている下記反応により得ら
れる。
【0082】
【化18】
【0083】[式中、MはCo、Ni、Crを示し、n
は2〜3の整数を示す。] 一般式[III]において、BがZnである金属アルコキ
シアルコラート[III]は、Inorg,Chem(インオーガニ
ック ケミストリー)第29巻(23)第4646〜4652頁
に記載されている下記の反応により得られる。
【0084】
【化19】
【0085】一般式[III]において、BがMnである
金属アルコキシアルコラート[III]としては、「ケミ
カル アブストラクト第12回コレクティブインデック
ス フォーミュラズ」に記載されているMn(OC24
OC252等を用いることができる。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、均一性(均質性)およ
び活性に優れ、比表面積の大きい単一の結晶相を有する
La系ペロブスカイト型複合酸化物を、製造時に異臭を
ほとんど発生させることなく得ることができる。
【0087】特に、第2の方法においては、加水分解に
より副生する物質は回収して再利用可能なアルコキシア
ルコールのみであり、作業環境を汚染することなくラン
タン系ペロブスカイト型複合酸化物を工業的に量産でき
る。
【0088】このような方法により得られたランタン系
ペロブスカイト型複合酸化物は、薄膜、ファイバー、コ
ーティング材等を製造する際の原料としても用いられ
る。このランタン系ペロブスカイト型複合酸化物を用い
てなる薄膜、ファイバー、コーティング材などは、蛍光
体、触媒、セラミックス、光学ガラス、研磨材、機能性
電子材料等として幅広い分野での利用が期待される。
【0089】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制
限されるものではない。
【0090】
【実施例1】La0.8Sm0.2Co03の合成(第1の製造方法) 50ml容量のアルミナ製ルツボにLa(OC24OC
253:1.9g(0.0048モル)、Sm(OC2
4OC253:0.5g(0.0012モル)、Co
(OC24OC252:1.4g(0.006モル)
相当入れた。このルツボ中へトルエン10ml加え、攪
拌し均一な混合アルコキシド溶液とした。このルツボを
通風乾燥機に入れ、60℃にて一昼夜乾燥すると黒色ゲ
ル状粘稠物(複合酸化物前駆体)が得られた。更にこの
粘稠物を電気炉に入れ700℃で1時間加熱焼成した。
得られた粉末はLa0.8Sm0.2Co03の単一結晶質相
で、その比表面積は5.6m2/gであった。
【0091】粉末X線回折チャートを図1に示す。
【0092】
【実施例2】LaCr0.9Zn0.13の合成(第1の製造方法) 実施例1と同様にして得られた複合酸化物を第1表に示
す。
【0093】なお、この実施例1に記載の方法に準じて
実施例3〜13、15〜18に記載の種々の複合酸化物
を製造することもできる。
【0094】
【表1】
【0095】
【実施例3】LaCoO3の合成(第2の製造方法) 500ml容量の丸底フラスコにLa(OC24OC2
53:24.4g(0.060モル)、Co(OC2
4OC252:14.2g(0.060モル)相当入れ
トルエン200ml加え、攪拌して均一な混合アルコキ
シド溶液とした。一方1リットル容量のビーカーに水2
00ml入れ、この中へ攪拌しながら上記La、Coの
混合アルコキシド溶液を注入し加水分解すると直ちに緑
色結晶が生成し、粘稠になった。1時間攪拌した後、有
機溶媒を留去し水系スラリーとした後、結晶を濾別し、
水洗した。その後結晶をシャーレに入れ60℃で24時
間通風乾燥した後、電気炉内に移し800℃で1時間加
熱焼成(熱処理)した。得られた粉末はLaCoO3
単一結晶相で比表面積は4m2/gであった。
【0096】得られた結晶の粉末X線回折チャートを図
3に示す。
【0097】
【実施例4〜7】実施例3と同様にして第2表に示すラ
ンタン系ペロブスカイト型複合酸化物を製造した。
【0098】得られた複合酸化物を第2表に示す。実施
例3〜7において、「Aサイト(LaxA1ーx部分)」が
La、「Bサイト」が1モルの場合には、Bサイトは
g、Znであってもよい。
【0099】
【表2】
【0100】
【実施例8】La0.9Sr0.1Mn1.03の合成(第2の製造方法) 500ml容量の丸底フラスコにLa(OC24OCH
33:19.7g(0.054モル)、Sr(OC24
OCH32:1.4g(0.006モル)、Mn(OC
24OCH32:12.3g(0.060モル)相当入
れ、キシレン200ml加えて均一に溶解した。激しく
攪拌しながらこの中へ水20.8gを30分間かけて徐
々に滴下した。水を滴下するとただちに加水分解を開始
し、黒褐色のゲル状沈でん物が生成した。1時間攪拌し
た後、水を系外へ留去し有機溶媒のスラリーとした。沈
でん物を濾過して取り出してシャーレに入れ、60℃で
24時間通風乾燥し、得られた非晶質粉末を600℃で
1時間加熱焼成した。得られた粉末はLa0.9Sr0.1
1.03の結晶質単一相で、その比表面積は38.2m
2/gであった。
【0101】粉末X線回折チャートを図8に示す。
【0102】
【実施例9〜13】実施例8と同様にして第3表に示す
ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物を製造した。
【0103】得られた複合酸化物を第3表に示す。な
お、実施例8〜13および前記の実施例1において、
「Aサイト」がLaと他の1種の元素からなり、「Bサ
イト」が1種の元素からなる場合には、AサイトはLa
の他は、Sc、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Dy、
Ho、Er、Tm、YbおよびLuの内のいずれかであ
ってもよく、BサイトはMg、Cr、Fe、Ni、Zn
であってもよい。
【0104】
【表3】
【0105】
【実施例14】LaCr0.9Zn0.13の合成(第2の製造方法) 500ml容量の丸底フラスコにLa(OC24O・n
−C493:29.4g(0.060モル)、Cr
(OC24O・n−C493:21.8g(0.054
モル)、Zn(OC24O・n−C492:1.2g
(0.006モル)相当入れ、さらにベンゼン200m
lを加えて均一に溶解した。一方、水200ml入れた
1リットル容量の丸底フラスコに前記アルコキシド溶液
を攪拌下に約10分間で滴下し、フラスコ内容物を加水
分解すると直ちに粘稠な黒色沈でん物が生成した。1時
間攪拌を続けた後、有機溶媒を留去し水系スラリーとし
た。その後沈でん物を濾過により取り出して水洗した後
シャーレに入れ、60℃で24時間通風乾燥した。その
後得られた乾燥物を電気炉に入れて800℃で1時間加
熱焼成した。得られた粉末はLaCr0.9Zn0.13
単一結晶相で、その比表面積は10.6m2/gであっ
た。
【0106】粉末X線回折チャートを図14に示す。
【0107】
【実施例15、参考例1】実施例14と同様にして第4
表に示すランタン系ペロブスカイト型複合酸化物を製造
した。
【0108】得られた複合酸化物を第4表に示す。な
お、実施例14〜15において、AサイトがLaであ
り、Bサイトが2種の元素からなる場合には、B(Bサ
イト)は、Mn、Fe、Niであってもよい。
【0109】
【表4】
【0110】
【実施例17】La0.8Ca0.2Cr0.8Co0.23の合成(第2の製造
方法) 500ml容量の丸底フラスコにLa(OCHCH3
2OCH33:19.5g(0.048モル)、Ca
(OCHCH3CH2OCH32:2.2g(0.012
モル)、Cr(OCHCH3CH2OCH33:15.3
g(0.048モル)、Co(OCHCH3CH2OCH
32:2.8g(0.012モル)相当入れ、トルエン
200ml加えて均一に溶解した。激しく攪拌しながら
このフラスコ中へ水36.3gを約5分間かけて徐々に
滴下すると、滴下後ただちに加水分解を開始し黒色のゲ
ル状沈でん物が生成し始めた。フラスコ内容物を1時間
攪拌した後、水を反応系外へ留去させ有機溶媒のスラリ
ーとした。フラスコ内の沈でん物を濾過により取り出し
シャーレに入れ60℃で24時間通風乾燥し、得られた
粉末を1000℃で1時間加熱焼成した。このように加
熱焼成(熱処理)したところ、La0.8Ca0.2Cr0.8
Co0.23の粉末が結晶質単一相として得られ、その比
表面積は3.1m2/gであった。
【0111】粉末X線回折チャートを図17に示す。
【0112】
【実施例18】La0.7Ca0.3Cr0.8Mn0.23の合成(第2の製造
方法) La(OC24OC253:17.1g(0.042
モル)、Ca(OC2 4OC252:3.9g(0.
018モル)、Cr(OC24OC253:15.3
g(0.048モル)、Mn(OC24OC252
2.8g(0.012モル)相当を含むトルエン溶液を
調製し、実施例14と同様に加水分解および通風乾燥な
どの処理をし、非晶質粉末を得た。この非晶質粉末を1
000℃で1時間加熱焼成するとLa0.7Ca0.3Cr
0.8Mn0.23が結晶質単一相として得られた。その結
晶の比表面積は5.0m2/gであった。
【0113】粉末X線回折チャートを図18に示す。な
お、実施例17〜18において、「Aサイト」がLaと
他の1種の元素からなり、「Bサイト」が2種の元素か
らなる場合には、AサイトはLaと、それ以外の元素
「Be、Sr、Baまたは、La以外の希土類」とから
なり、BサイトはMg、Fe、Ni、Znであってもよ
い。
【0114】
【参考製造例】Fe(OC24OC253の合成[式(III)において
BがFeの場合) 500ml容量の丸底フラスコに塩化第2鉄(FeCl
3)32.5g(0.20モル)、トルエン150ml
入れ冷却下に攪拌した。この中へエチルセロソルブ10
0mlを徐々に滴下すると発熱しながら溶解した。一方
300ml容量の丸底フラスコにトルエン100ml及
び金属Na:13.8g(0.60モル)入れ加温する
と100℃位でNaは溶解するのでこの温度でエチルセ
ロソルブ50mlを徐々に滴下したところ、金属Naは
発熱しながらH2ガスを発生しつつ反応し、NaOC2
4OC25の透明トルエン溶液が得られた。このNaO
24OC25溶液を先の塩化第二鉄(FeCl3)溶
液中に約5分かけて徐々に注入したところ、発熱反応が
起こると共に30℃から50℃に昇温し、褐色の塩(N
aCl)が生成した。更に加温して115℃位で4時間
還流して反応を完結させた。次いで反応物を冷却した
後、塩を濾別し、濾液より溶剤を留去した。フラスコ内
に残った粘稠物にトルエン120ml加えて攪拌し、再
度濾過して若干量の不溶物を除いたところ、Fe(OC
24OC253が黄色のトルエン溶液として得られ
た。
【0115】溶液の重量は186.6gで、Fe含量を
キレート滴定で求めたところ、1.059モル/kgで
あり、その収量は0.198モルであり、収率は98.
8%であった。
【0116】このトルエン溶液よりトルエンを濃縮乾固
してFe(OC24OC253が褐色粘稠物として単
離された。元素分析値を第5表に示す。
【0117】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図2】図2は、実施例2により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図3】図3は、実施例3により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図4】図4は、実施例4により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図5】図5は、実施例5により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図6】図6は、実施例6により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図7】図7は、実施例7により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図8】図8は、実施例8により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図9】図9は、実施例9により得られたランタン系ペ
ロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャートであ
る。
【図10】図10は、実施例10により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【図11】図11は、実施例11により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【図12】図12は、実施例12により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【図13】図13は、実施例13により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【図14】図14は、実施例14により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【図15】図15は、実施例15により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【図16】図16は、参考例1により得られたランタン
系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャート
である。
【図17】図17は、実施例17により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【図18】図18は、実施例18により得られたランタ
ン系ペロブスカイト型複合酸化物の粉末X線回折チャー
トである。
【符号の説明】
図1〜18において、左側縦軸はX線強度を示し、その
単位はcpsであり、下側横軸は角度を示し、その単位
は、2θである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 31/28 C07C 31/28 H01M 4/86 H01M 4/86 T // C04B 35/495 C04B 35/50 35/50 H01M 4/88 H01M 4/88 C04B 35/00 J (72)発明者 永 井 明 義 神奈川県厚木市岡田4−29−2 オリオ ンハイツ105 (72)発明者 松 沢 雅 巳 岡山県玉野市胸上317 吉浦社宅 (56)参考文献 特開 平1−294522(JP,A) 特開 昭63−139006(JP,A) 特開 平3−285827(JP,A) 特開 平4−254419(JP,A) 特開 平6−16471(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 37/00 - 53/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i) 下記一般式[I]で表わされるランタ
    ンアルコキシアルコラートと、下記一般式[III]で表
    わされる1種または2種以上の金属アルコキシアルコラ
    ートと、有機溶媒とを、または、 (ii) 下記一般式[I]で表わされるランタンアルコキ
    シアルコラートと、下記一般式[II]で表わされる金属
    アルコキシアルコラートと、下記一般式[III]で表わ
    される1種または2種以上の金属アルコキシアルコラー
    トと、有機溶媒とを、 均一に混合し、得られたアルコキシアルコラート混合溶
    液を加熱焼成して、比表面積が2〜40m2/gである
    ランタン系ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得ること
    を特徴とする、下記一般式[IV]で表わされるランタン
    系ペロブスカイト型複合酸化物の製造方法。 (a) 一般式[I]: 【化1】 [式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示し、
    2は低級アルキル基を示し、aは1〜3の整数を示
    す。] (b) 一般式[II]: 【化2】 [式中、AはSc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、E
    u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
    u、Ca、SrおよびBaのいずれかの金属を示し、R
    1、R2およびaは前記に同じ。sは2〜3の整数を示
    す。] (c) 一般式[III]: 【化3】 [式中、BはMg、Cr、Mn、Fe、Co、Niおよ
    びZnのいずれかの金属を示し、R1、R2、aおよびs
    は前記に同じ。] (d) 一般式[IV]: 【化4】 [式中、AはSc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、E
    u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
    u、Ca、SrおよびBaのいずれかの金属を示し、B
    はMg、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびZnのう
    ちから選ばれる1種または2種以上の金属を示し、xは
    0<x≦1の数を示す。]
  2. 【請求項2】(i) 上記一般式[I]で表わされるランタ
    ンアルコキシアルコラートと、上記一般式[III]で表
    わされる1種または2種以上の金属アルコキシアルコラ
    ートと、有機溶媒とを、または、 (ii) 上記一般式[I]で表わされるランタンアルコキ
    シアルコラートと、上記一般式[II]で表わされる金属
    アルコキシアルコラートと、上記一般式[III]で表わ
    される1種または2種以上の金属アルコキシアルコラー
    トと、有機溶媒とを、 均一に混合してアルコキシアルコラート混合溶液を調製
    し、次いで、得られた混合溶液中のアルコキシアルコラ
    ートを加水分解した後、加熱焼成して、比表面積が2〜
    40m2/gであるランタン系ペロブスカイト型複合酸
    化物粉末を得ることを特徴とする、上記一般式[IV]で
    表わされるランタン系ペロブスカイト型複合酸化物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記式[II]および[IV]中のAがY、C
    e、Sm、Ca、SrおよびBaのいずれかの金属を示
    すことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
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