JP3472653B2 - 脆弱粒体排出装置 - Google Patents

脆弱粒体排出装置

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JP3472653B2 JP24063895A JP24063895A JP3472653B2 JP 3472653 B2 JP3472653 B2 JP 3472653B2 JP 24063895 A JP24063895 A JP 24063895A JP 24063895 A JP24063895 A JP 24063895A JP 3472653 B2 JP3472653 B2 JP 3472653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脆弱粒体の排出装
置に関する。特に、梅干等の脆弱粒体の排出に好適な装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、梅干を製造するには、大きな容器
(樽)にて梅を所定期間だけ漬けておいて、(十分に漬
って)商品として出荷する時には、作業者が大きな柄付
き網にて掬って小さな容器へ移していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように梅干のよう
に容易に傷を受けやすい粒体───本発明ではこのよう
に容易に表面に損傷を受けやすい粒体を「脆弱粒体」と
定義する───では、排出管とポンプにて排出すること
は不可能であった。つまり、排出管を第1容器(高所容
器)である樽に突込み、脆弱粒体と液体とを共に吸込ん
で、排出管を通してポンプ内を通過し、第2容器(低所
容器)としての受け容器へ排出すると、ポンプ内を通過
する際に脆弱粒体が大きな損傷を受けてしまうからであ
る。また、排出管の途中には弁類が付設されることが多
いため、流路の断面形状が急変し、そこで、流路内面に
衝突して損傷を受け易いと同時に、目詰まりが発生し易
い。
【0004】本発明の目的は、上述の作業者による重労
働を軽減し、かつ、梅干等の脆弱粒体に損傷を与えず
に、能率的に高所容器(樽)から、(下方の)低所容器
へ、排出して移すことにある。
【0005】さらに、他の目的は、脆弱粒体の傷の付き
易さや商品としての損傷有無の厳しさ等に応じて、微妙
な排出速度制御を簡単に行なうことにある。しかも、第
1容器(高所容器)の液面は排出に伴ってしだいに低下
する(液面の変化が大きい)が、第2容器(低所容器)
に近づいて、落差(ヘッド)がほとんど無いような状態
でも、能率良く排出することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る脆弱体排
出装置は、液体と多数の脆弱粒体の入った第1容器から
該液体と共に該脆弱粒体を排出して第2容器へ移送する
サイホン流路を備え、かつ、該サイホン流路の途中に流
量制御弁類を省略して、該サイホン流路の途中に制御用
液体を逆方向に注入する逆流注入流量制御手段を設け、
さらに、サイホン流路の下流端に制御用液体を順方向に
噴出する増速流量制御手段を設け、該増速流量制御手段
が、上記サイホン流路の下流端を先端開放状に包囲する
外包筒部を備え、該外包筒部の上端に高圧液体を供給す
る制御流路を接続して、上記サイホン流路の下流端は、
上記外包筒部の先端よりも内側になるよう配設され、上
記サイホン流路の下流端の配管外周面と上記外包筒部内
周面との間の円筒状間隙部から、高速ジェット流を噴出
させるように構成した。
【0007】また、液体と多数の脆弱粒体の入った第1
容器から該液体と共に該脆弱粒体を排出して第2容器へ
移送するサイホン流路を備え、かつ、該サイホン流路の
途中に流量制御弁類を省略して、該サイホン流路の途中
に制御用液体を逆方向に注入する逆流注入流量制御手段
を設け、さらに、サイホン流路の下流端に制御用液体を
順方向に噴出する増速流量制御手段を設け、上記逆流注
入流量制御手段からサイホン流路へ制御用液体が注入さ
れる注入部よりも下流側に於て、サイホン流路を流れる
液体と脆弱粒体の内の液体の一部を、排出する分離排出
路を備え、上記増速流量制御手段が、上記サイホン流路
の下流端を先端開放状に包囲する外包筒部を備え、該外
包筒部の上端に高圧液体を供給する制御流路を接続し
て、上記サイホン流路の下流端は、上記外包筒部の先端
よりも内側になるよう配設され、上記サイホン流路の
流端の配管外周面と上記外包筒部内周面との間の円筒状
間隙部から、高速ジェット流を噴出させるように構成し
た。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳説する。
【0009】図4の(イ)(ロ)(ハ)に於て本発明の
原理を簡略化して示し、1は液体Fと多数の梅干や魚卵
等の脆弱粒体S…が入った第1容器(高所容器)であ
り、大型の木やプラスチック又は金属の樽やタンクが用
いられ、この高所の第1容器1から、液体Fと共に脆弱
粒体S…を排出して、第2容器(低所容器)2へ移送す
る排出方法として、サイホン流路3を介して矢印A,B
の如く移送を行なうと共に、頂部4よりも下流側に於て
サイホン流路3の途中に制御用液体を、図4の(イ)に
示す如く、(排出方向Aとは)逆方向に、矢印Cの如く
注入して、サイホン流路3内の(矢印Aにて示した)流
速を減じるように制御───減速制御───したり、ま
た(場合によっては、)図4の(ロ)のように、制御用
液体を用いないで、サイホン作用(現象)のみにて、サ
イホン流路3から矢印Aのように排出させる。つまり、
図4の(イ)では、矢印A方向の排出速度が非制御時─
──サイホン作用(現象)のみで排出させる時───に
過大となる範囲にて、矢印Cのように逆方向に注入して
減速制御を行なっている場合を示し、図4の(ロ)で
は、そのような減速制御をしなくとも適度の排出速度が
維持できている場合を示す。
【0010】しかして、図4の(ハ)では、第1容器1
の液面と第2容器2の液面との落差(ヘッド)ΔHが小
さくなって、排出速度が過小となる範囲では、排出用流
路(サイホン流路3)の下流端に制御用流体を順方向─
──矢印M方向───に噴出して、流速を増加させるよ
うに制御───増速制御───を行なっている。本発明
では、この図4の(イ)(ロ)(ハ)のいずれかの場合
を、択一的に選択して、種々の条件───落差ΔHの大
小や脆弱粒体の傷付き易さ等───に対応できる。
【0011】ところで、図4の(イ)に示したように、
減速用の制御用液体は、制御流路5から鋭角θにサイホ
ン流路3内へ注入される。16はその注入部を示す。言い
換えると、図4の(イ)では、倒立Y字状に合流させ
て、鋭角θに制御用液体を注入し、矢印A方向の流れを
妨害することで、排出用流路としてのサイホン流路3内
の流速を減速制御する。
【0012】図4の(ニ)は比較例を示す。即ち、流量
制御弁6をサイホン流路3の途中に介設して、矢印A方
向に流下する速度を制御する方法であるが、梅干や魚卵
やその他の食品等であって容易に表面に損傷を受けやす
い「脆弱粒体S」では、この流量制御弁6の狭い絞り部
を通過できず、又は、通過できたとしても表面に傷が付
く可能性が高いことが理解されよう。
【0013】なお、図4の(イ)に於て、第1容器(高
所容器)1がその周囲壁や底壁に排出孔を有する場合
(図示省略)には、サイホン流路3を用いずに簡単に排
出用流路をその排出孔に接続して形成できるが、このと
き、排出用流路の途中に制御用液体を逆方向に注入し
て、又は順方向に噴出して、同様に選択的に流速を制御
するも好ましい(図示省略)。
【0014】次に、図4の(ハ)に示すように、増速用
の制御用液体は、制御流路45から、サイホン流路3の下
流端を先端開放状に包囲する外包筒部46内へ矢印Mのよ
うに供給される。
【0015】なお、いずれの場合も、制御流路5,45を
介して矢印C,M方向へ送る制御流の流量を無段階に増
減制御するのが望ましい。
【0016】次に、図1と図2は、上述の排出方法を行
なうための排出装置の実施の一形態を示す。
【0017】第1容器(高所容器)1は十分大型の木製
又はプラスチック製又は金属製等の樽やタンクであっ
て、この第1容器1の上端縁1aを越えてサイホン流路
3が形成される。このサイホン流路3は(図例では)第
1容器1の上端縁1aに取付けられた上ケーシング7の
一部と、該上ケーシング7から第1容器1内へ投入(配
設)された可撓性吸込管8と、下方に配設された下ケー
シング9内の排出流路部10と、上ケーシング7と下ケー
シング9を連結する配管11と、下ケーシング9と第2容
器2とを連結する排出用開閉弁13付き配管12とから、構
成されている。
【0018】このようにサイホン流路3の途中に流量制
御弁類を全く省略して、代りに、下ケーシング9内の注
入部16に於て、制御用液体を逆方向に注入する逆流注入
流量制御手段Gを、備えて、かつ、サイホン流路3の下
流端3a(即ち配管12の下流端12a)に於て、制御用液
体を順方向に噴出させる増速流量制御手段Nをも、備え
ている。
【0019】この逆流注入流量制御手段Gについて詳し
く説明する。図5は下ケーシング9の断面正面図、図6
は正面外観図、図7は要部断面平面図であるが、この図
5〜図7、及び、図1・図2に於て、下ケーシング9は
上下2階構造に構成されていて、第2容器(低所容器)
2内の液体(のみ)を吸込んで圧送する第1ポンプ21、
及び、流量制御弁14と逆止弁15とフィルタ17を有する制
御流路5は、下ケーシング9の上室9a内にて、サイホ
ン流路3と倒立Y字状に合流する。この合流部が前記注
入部16に相当する。逆流注入流量制御手段Gは、このよ
うに第1ポンプ21、流量制御弁14、逆止弁15とフィルタ
17等と制御流路5及び(図示省略の)第1ポンプ21駆動
用モータから構成されており、第1容器(高所容器)1
内の液面の変化、及び、脆弱粒体Sの混合割合等によっ
てサイホン流路3を流下(排出)する速度が増減変化す
るのを、所定の値に、無段階に制御できる。
【0020】ところで、流量制御弁14としては、図例で
は三方弁18が用いられ、後述する還流路19に分流路20に
て連通連結され、かつ、(他のポートは)順流制御流路
45にて、外包筒部46の上端に連通連結されている。
【0021】また、注入部16の配管形状は、図4の
(イ)ではサイホン流路3が直線状で制御流路5が脇か
ら合流しているが、図1と図7では制御流路5を直線状
としてサイホン流路3を脇へ曲がった形状としている
(いずれも自由に選択できる)。
【0022】しかして、下ケーシング9の上室9aに於
て、サイホン流路3の一部は減速用の中間空室22を形成
している。この中間空室22の下流側は前記配管12にて第
2容器(低所容器)2へ連通する。上記中間空室22を形
成する壁面の一部に、複数本のスリット、又は、網体、
パンチングメタル、多数の孔等を形成して、中間空室22
を流れる液体の一部を、別の分離排出路23へ導いて、第
2容器(低所容器)2へ流下させている。
【0023】つまり、逆流注入流量制御手段Gからサイ
ホン流路3へ制御用液体が注入される注入部16よりも下
流側に於て、サンホン流路3を流れる液体Fと脆弱粒体
Sの内で液体の一部を、前記スリット等の分離壁部24を
通して分離排出路23に排出し、配管12の流量(流速)を
減少させて、脆弱粒体Sの損傷を防止している。
【0024】次に、還流路19は、第2容器(低所容器)
2の液体(のみ)を、第1容器(高所容器)1へ還流さ
せるものであって、フィルタ25と第2ポンプ26と、逆止
弁27を有し、下ケーシング9を貫通し、上ケーシング7
に連通連結される配管28と、上ケーシング7の一部と、
可撓性還流管29等から構成される。この還流管29の先端
には(図示省略するが)フラップ弁を付設して、還流と
は逆方向の流れを防止する。
【0025】第2ポンプ26は第2容器(低所容器)2の
液面が所定値(上限)まで上昇したときに作動し、別の
所定値(下限)まで低下したときに停止するように、制
御される。つまり、レベルセンサーが付設されている。
上述のように、分流路20にて、第1ポンプ21及び三方弁
18(流量制御弁14)から分かれた流れが、この還流路19
へ流入して、第1容器(高所容器)1へ液体が還流して
いる。(なお、図11に示すように、分流路20を直接に第
1容器1へ接続して直接還流させてもよい。)
【0026】次に、図8は第1容器(高所容器)1内に
開口するサイホン流路3の吸込端30を示し、具体的に
は、図8の(イ)及び図1、図2に於ては、管本体31
と、管本体31を外から包囲する外包壁部32とを備え、こ
の外包壁部32の先端縁と管本体31の先端縁の間に、環状
に噴流吐出部33を形成している。
【0027】34は、上ケーシング7に於て還流路19から
分岐した可撓管から成る噴流用流路である。この噴流用
流路34の先端は、外包壁部32に連通連結され、図8の
(イ)の矢印E,Kのように、螺旋運動しつつ噴流吐出
部33から噴き出し、液体F中の脆弱粒体Sが管本体31の
先端縁に衝突しないで、矢印Hの如く吸込まれるように
誘導する。
【0028】このように、サイホン流路3(可撓性吸込
管8)の吸込端30が、管本体31と、脆弱粒体Sが管本体
の先端縁に衝突するのを防止する噴吐出部33とを、有
しておれば、既述のサイホン流路3の途中に注入部16か
ら制御用液体を逆方向へ注入する逆流注入流量制御手段
Gによる微妙な低速流の制御との相乗効果にて、一層の
脆弱粒体Sの損傷を防止できる。なお、図8の噴出構造
によって吸込口の目詰まりも防止できる。
【0029】勿論、図8の(ロ)のように、(流速が小
の場合には)管本体31のみをもって吸込部位を構成して
もよいと共に、(図示省略するが、)ラッパ状に拡開し
て、吸込部位の流速を低減するも好ましい。
【0030】次に、図1と図2と図3に於て、35は上述
のサイホン流路3を用いて、第1容器(高所容器)1か
ら第2容器(低所容器)2へ液体Fと共に脆弱粒体Sを
排出し終りたい時に、排出を終了するのに用いられるサ
イホン破壊機構である。このサイホン破壊機構35はサイ
ホン流路3の頂部4に設けた上ケーシング7に連通連結
される。図例では、図3のように上ケーシング7内部を
第1室36、第2室37、第3室38に区画し、第1室36はサ
イホン流路3の一部を形成し、第2室37は還流路19の一
部を形成し、上方の第3室38は、破壊室を形成するよう
に、フラップ逆止弁39を介してサイホン破壊用開閉弁40
に連結している。さらに、42はストレーナであって第1
室36と第3室38とが、連通され、また、第2室37と第3
室38とは別のフラップ逆止弁41を介して連結される。
【0031】サイホン流路3が形成されて、排出が行な
われている時は、常に開閉弁40は閉状態にあり、弁41は
閉じており、第1室36は常時負圧、第2室37は常時大気
圧よりも高い圧力を維持する。
【0032】なお、図9は注入部16の実施の他の形態を
示している。即ち、サイホン流路3を成す配管11の一部
に複数個の小孔43…を貫設し、この小孔43は同図の如く
サイホン流路3の流れAとは逆方向に噴出するように、
傾斜状に設ける。そして、外包壁部44にて、この小孔43
…を含む配管11の一部を外から包囲し、制御流路5をこ
の外包壁部44に連通連結する。このように構成すれば、
脆弱粒体の(注入部16附近での)損傷を一層防止でき
る。
【0033】なお、第1ポンプ21,流量制御弁14, 制御
流路5,注入部16からの逆噴流は、サイホン形成を行な
う機能を兼ねており、簡単にサイホンが形成できる。
【0034】次に、増速流量制御手段Nについて説明す
ると、図10、図11、及び、図1、図2、図4の(ハ)に
於て、配管12の下流端12a───サイホン流路3の下流
端3a───を、円筒状空隙室が形成されるように、先
端開放状に包囲する外包筒部46を、上記下流端12aに固
着する。
【0035】三方弁18の吐出ポートの1個に接続された
制御流路(配管)45の他端を、この外包筒部46の上端に
接続して外包筒部46内へ高圧液体を(矢印Mの如く)供
給する。外包筒部46の先端よりもやや内側で、サイホン
流路3の下流端3aは終っており、図10に示すように、
円筒状間隙部から高速ジェット流Jが噴出し、(これに
伴って生ずる真空により)サイホン流路3の下流端3a
内の(脆弱粒体Sを含む)液体が吸出され、結局、サイ
ホン流路3内の流速が増大する。
【0036】このように、サイホン流路3の下流端3a
(配管12の下流端12a)の外周面と、外包筒部46の内周
面との間の、円筒状間隙部から、高速ジェットJを噴出
して増速することは、脆弱粒体Sを傷付けないという利
点がある。
【0037】次に、図11と図1、図2に於て、この増速
流量制御手段Nと(前述の)逆流注入流速制御手段Gと
を合わせて以下説明すると、前者はいわば車のアクセル
であり、後者は車のブレーキに相当し、本発明に係る装
置では、この両者を備えている点に最大の特徴があり、
しかも、図4の(イ)(ロ)(ハ)で示したように、ア
クセルもブレーキも踏まない状態も選択できる点も特徴
としている。
【0038】しかして、(図11に於て、)第1ポンプ21
から吐出される液体は流量制御弁14(三方弁18)に送ら
れるが、ここで、増速流量制御手段Nは逆流注入流量制
御手段Gと第1容器1とに、選択的に液体を送ることが
可能であり、各々、制御流路45,制御流路5,分流路20
にて、送られるように構成される。
【0039】なお、制御流路45と制御流路5に同時に液
体が送られることは不要であるから、いずれか一方に送
られている時は他方は「閉」である。しかし、流路5と
流路20、又は流路45と流路20に、同時に液体が流れて、
結局、流路5又は流路45の流路を制御する。
【0040】このように、増速制御と減速制御とを択一
的に行なうのであって、図11では、共通のポンプ21と共
通の流量制御機構と共通の切換弁(三方弁18)とを介し
て行なっている。
【0041】なお、上記流量制御機構は、ポンプ21から
の吐出量の残量を、流路20へ無段階に流量制御しなが
ら、分流(還流)させることで行なわれているので、三
方弁18がこの流量制御機構を兼ねているといえる。勿
論、流量制御機構として、ポンプ21を可変ポンプとした
り、又は、可変絞り弁を流路5,45,20の必要箇所に配
設して構成することも、自由である。
【0042】しかし、図11の図例の如く、共通のポン
プ、共通の流量制御機構、共通の切換弁を介して、増速
制御と減速制御とを択一的に行なえば、装置(配管系
統)が簡素化でき、かつ、制御もしやすい利点がある。
【0043】図11と図4の(イ)(ロ)(ハ)にて明ら
かとなるように、本発明の脆弱粒体排出方法では、サイ
ホン流路3内の流速(矢印A参照)の減速制御工程(図
4の(イ))と、増速制御工程(図4の(ハ))とを、
選定可能とした方法であるといえる。また、図4の
(ロ)のように、両制御工程を用いないで自然のサイホ
ンのみの排出も行なう工程(自然サイホン工程)をも選
択可能である。
【0044】これらの各工程は、図4の(イ)(ロ)
(ハ)に示すように、第1容器1と第2容器2の落差Δ
Hの変化に応じて行なうのが好ましい。しかも、図4の
(イ)(ハ)の各工程に於て、無段階の(サイホン流路
3内の流速の)制御が行ない得るので、全体として、極
めて微妙な流速制御を実現し、梅等の脆弱の脆弱粒体S
を傷付けないで、かつ、最も迅速な排出を、実現でき
る。
【0045】なお、図4の(ハ)に於て、ヘッドΔHが
逆ヘッド(第1容器1の液面の方が第2容器2の液面よ
りも低くなるとき)にも、適用できる。
【0046】本発明は上述の実施の各形態に限定されな
いことは勿論であって、種々設計変更自由である。例え
ば、第1ポンプ21を可変ポンプとして、逆流注入流量制
御手段Gを一層確実に作動させるも好ましい。また、第
2容器又は低所容器2は定置式に限らず、運搬自在な受
け容器であっても良い。そして、第2容器又は低所容器
2が第1容器又は高所容器1と同じ床や地面(グラン
ド)に設置されていても、前者の深さが小であれば良
く、前者を第2容器又は低所容器と呼び、後者を第1容
器又は高所容器と呼ぶものとする。言い換えると、原則
的に液面の低い、高いによって第2容器又は低所容器
2、第1容器又は高所容器1と呼ぶものと定義する。ま
た、配管12を大径として流速を低減して脆弱粒体Sの傷
付きを防止しても良い。
【0047】また、図1に於て排出用開閉弁13を、分離
排出路23と排出用配管12の分岐点よりも上流の位置に設
置する(図示省略)のが望ましく、この場合は小休止の
場合に排出用開閉弁13及び流量制御用三方弁18の2つの
弁を閉鎖する事のみに依って全ての流れが装置全体内部
が満液のまま停止するので再開の時は前記両弁13, 18を
元に復帰するだけで休止前の状態に戻る。
【0048】
【発明の効果】本発明は次のような著大な効果を奏す
る。
【0049】 (請求項1によれば、)梅干等の損傷
を受け易い脆弱粒体Sであっても、外皮等に損傷を与え
ず、排出できる。このように、確実に脆弱粒体の損傷を
防止できる。かつ、流速の変化を緩やかに無段階にかつ
簡単に制御できる。しかも、排出速度が仮に制御を行な
わない時───非制御時という───に過大又は逆に過
小となることを防止して、排出速度を適切な値に維持で
きるので、上記損傷の防止を図りつつも、排出の能率が
極端に悪くなることがない。このように自動化が可能と
なり重労働から開放されることとなる。
【0050】かつ、定置式の大型樽等からも簡単に(そ
の上方開口端縁を越えて)排出可能である。かつ、商品
の種類・品質等に応じて微妙な排出速度の制御が可能で
ある。さらに、脆弱粒体Sの流送には液体に伴送させる
のが最もよく、中間に気体部分があると再び液体部に突
入するときの衝撃が損傷の元となる為、この発明のよう
にすれば吸引から排出まで液体と共に移動しており、曲
部においても液体自体が緩衝体となり、直接の衝撃を緩
和して損傷を受けない。特に、サイホン流速の減速と増
速の両制御が行なわれるので制御できる条件の幅が広
さらに、配管中に弁類が少なくて済み、故障発生も
減少する さらに、脆弱粒体を傷付けずスムーズにサイ
ホン流路3内の液体と脆弱粒体Sを吸出して排出でき、
増速制御が容易である。
【0051】 (請求項2によれば、)梅干等の損傷
を受け易い脆弱粒体Sであっても、外皮等に損傷を与え
ず、排出できる。かつ、流速の変化を緩やかに無段階に
かつ簡単に制御できる。しかも、排出速度が仮に制御を
行なわない時───非制御時という───に過大又は逆
に過小となることを防止して、排出速度を適切な値に維
持できるので、上記損傷の防止を図りつつも、排出の能
率が極端に悪くなることがない。このように自動化が可
能となり重労働から開放されることとなる。
【0052】かつ、定置式の大型樽等からも簡単に(そ
の上方開口端縁を越えて)排出可能である。かつ、商品
の種類・品質等に応じて微妙な排出速度の制御が可能で
ある。さらに、脆弱粒体Sの流送には液体に伴送させる
のが最もよく、中間に気体部分があると再び液体部に突
入するときの衝撃が損傷の元となる為、この発明のよう
にすれば吸引から排出まで液体と共に移動しており、曲
部においても液体自体が緩衝体となり、直接の衝撃を緩
和して損傷を受けない。特に、サイホン流速の減速と増
速の両制御が行なわれるので制御できる条件の幅が広
い。 さらに、配管中に弁類が少なくて済み、故障発生も
減少する。 さらに、注入部16よりも下流側の流速を巧妙
に減少できて、脆弱粒体Sのさらに一層の損傷を防止し
つつ、第2容器(低所容器)2へ流出できる。 さらに、
脆弱粒体を傷付けずスムーズにサイホン流路3内の液体
と脆弱粒体Sを吸出して排出でき、増速制御が容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の一形態の配管図である。
【図3】要部拡大図である。
【図4】本発明の概略構成説明図である。
【図5】下ケーシングの断面正面図である。
【図6】下ケーシングの正面図である。
【図7】下ケーシングの断面平面図である。
【図8】要部拡大断面図である。
【図9】注入部の変形例を示す断面図である。
【図10】要部拡大断面図である。
【図11】概要説明用配管図である。
【符号の説明】
F 液体 G 逆流注入流量制御手段 N 増速流量制御手段 S 脆弱粒体 J 高速ジェット流 1 第1容器(高所容器) 2 第2容器(低所容器) 3 サイホン流路 3a 下流端 14 流量制御弁 16 注入部 19 還流路 21 ポンプ 23 分離排出路 26 第2ポンプ 30 吸込端 31 管本体 33 噴流吐出部45 制御流路 46 外包筒部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体と多数の脆弱粒体の入った第1容器
    から該液体と共に該脆弱粒体を排出して第2容器へ移送
    するサイホン流路を備え、かつ、該サイホン流路の途中
    に流量制御弁類を省略して、該サイホン流路の途中に制
    御用液体を逆方向に注入する逆流注入流量制御手段を設
    け、さらに、サイホン流路の下流端に制御用液体を順方
    向に噴出する増速流量制御手段を設け、 該増速流量制御手段が、上記サイホン流路の下流端を先
    端開放状に包囲する外包筒部を備え、該外包筒部の上端
    に高圧液体を供給する制御流路を接続して、 上記サイホン流路の下流端は、上記外包筒部の先端より
    も内側になるよう配設され、 上記サイホン流路の下流端の配管外周面と上記外包筒部
    内周面との間の円筒状間隙部から、高速ジェット流を噴
    出させるように構成した ことを特徴とする脆弱粒体排出
    装置
  2. 【請求項2】 液体と多数の脆弱粒体の入った第1容器
    から該液体と共に該脆弱粒体を排出して第2容器へ移送
    するサイホン流路を備え、かつ、該サイホン流路の途中
    に流量制御弁類を省略して、該サイホン流路の途中に制
    御用液体を逆方向に注入する逆流注入流量制御手段を設
    け、さらに、サイホン流路の下流端に制御用液体を順方
    向に噴出する増速流量制御手段を設け、 上記逆流注入流量制御手段からサイホン流路へ制御用液
    体が注入される注入部よりも下流側に於て、サイホン流
    路を流れる液体と脆弱粒体の内の液体の一部を、排出す
    る分離排出路を備え、 上記増速流量制御手段が、上記サイホン流路の下流端を
    先端開放状に包囲する外包筒部を備え、該外包筒部の上
    端に高圧液体を供給する制御流路を接続して、 上記サイホン流路の下流端は、上記外包筒部の先端より
    も内側になるよう配設され、 上記サイホン流路の下流端の配管外周面と上記外包筒部
    内周面との間の円筒状間隙部から、高速ジェット流を噴
    出させるように構成した ことを特徴とする脆弱粒体排出
    装置
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