JP3472539B2 - 空気清浄装置 - Google Patents

空気清浄装置

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JP3472539B2
JP3472539B2 JP2000273124A JP2000273124A JP3472539B2 JP 3472539 B2 JP3472539 B2 JP 3472539B2 JP 2000273124 A JP2000273124 A JP 2000273124A JP 2000273124 A JP2000273124 A JP 2000273124A JP 3472539 B2 JP3472539 B2 JP 3472539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄装置に関
し、特に室内機で熱交換を受ける空気に含まれる塵埃を
集塵するために用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近時においては、空気中の塵埃を捕集す
るための空気清浄装置を内部に備えた空気調和機が一般
的になりつつある。
【0003】図12に示すように、空気調和機201に
おいては、適当な期間毎に室内パネル202を開け空気
清浄フィルタ(空気清浄装置)203を取り外し、空気
清浄フィルタ203を洗浄する必要がある。このため、
空気清浄フィルタ203は、空気調和機201内部のフ
ィルタ保持枠に固定保持され、洗浄時にフィルタ保持枠
から取り外れるように構成されている。
【0004】空気清浄フィルタ203としては、荷電部
と集塵部を有する空気清浄フィルタ203が知られてい
る。この空気清浄フィルタ203においては、荷電部は
放電電極と対向電極から構成され、集塵部は集塵電極と
非集塵電極から構成されている。そして、荷電部により
空気中の微粒子(塵埃など)に電荷を与え、集塵部の非
集塵電極及び集塵電極により発生させた電界を通過させ
ることにより微粒子を捕集するようにしている(いわゆ
る静電式集塵装置)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空気清
浄フィルタ203は集塵電極、非集塵電極、放電電極、
放電電極の電極を含む、多数のその他の部品から構成さ
れた複雑な構造であるため、一般家庭における空気清浄
フィルタ203の洗浄のために構成部品個々まで分解
し、元通りに組み立てることは非常に困難であった。こ
のため、洗浄を行う場合、空気清浄フィルタ203を所
定の洗浄液を入れた容器内に入れ、その容器内に空気清
浄フィルタ203を入れて漬け置き洗いをするか、容器
内で動かしてゆらし洗いを行っている。
【0006】この方法では、例えばタバコ煙を捕集した
時のタール分などの除去が困難であた。これを充分に除
去するためには、接触洗い、いわゆる擦り洗いをブラシ
等を用いて行うのが一般的だが、前述の通り空気清浄フ
ィルタ203は、集塵電極を構成する多数の電極が、同
様に多数構成された非集塵電極に近接して噛み合うよう
に対向配置され、放電電極も対向電極に近接して対向配
置されており、一体的に構成されているので、フィルタ
203の外側からブラシ等で擦っても、内蔵された放電
電極、対向電極、集塵電極、非集塵電極に付着した塵埃
を完全に除去することは困難であった。
【0007】一方で、集塵能力を高めるためには、空気
清浄フィルタ203の面積は空気調和機101の中で最
大限大きくすることが望ましい。従って、空気調和機2
01の内部においては、空気清浄フィルタ203を横方
向に可能な限り延在させて広い面積を確保する場合があ
る。
【0008】しかし、集塵能力を高めるために空気清浄
フィルタ203の大きさを拡大すると、空気清浄フィル
タ203を洗浄する際に、通常の家庭で使用している洗
浄用の容器(バケツ等)に入れることが困難となる。そ
して、空気清浄フィルタ203の一部しか洗浄液中に浸
すことができないため、洗い残しが発生する等の問題が
生じていた。従って、集塵能力の向上と洗浄の作業性を
両立させることができなかった。
【0009】また、空気清浄フィルタ203は、上述の
ように放電電極、対向電極、集塵電極、非集塵電極を有
して構成されているが、各電極は集塵作用のために異な
る機能を有している。従って、一定時間稼働させた際に
付着する塵埃の量もそれぞれの電極で異なる。このた
め、例えば付着する塵の量が最も多い集塵電極の洗浄時
期に合わせて空気清浄フィルタ203の洗浄を行って
も、放電電極の汚れは洗浄するレベルに達していないた
め、空気清浄フィルタ203の全体を洗浄することは非
効率的であった。
【0010】更に、各電極は機能に応じて形状が異なる
ため、全ての電極を同じ洗浄方法で洗浄しても、各電極
を確実に洗浄することはできなかった。例えば、放電極
は金属線から構成されており、集塵電極は導電性を有す
る樹脂を材料とするフィン形状の電極から構成されてい
るが、金属線に付着した塵を除去する場合と、フィンに
付着した塵を除去する場合とでは、洗浄に用いるブラ
シ、ヘラ、雑巾等の道具も異なり、また各電極の洗浄に
適した洗浄方法も異なるため、全ての電極を同一の洗浄
道具、洗浄液で洗浄することにも問題があった。
【0011】本発明はこのような問題を解決するために
成されたものであり、空気清浄装置を構成する各電極に
合わせて、各電極に最適な洗浄を行うことを可能とし、
且つ通常の家庭における洗浄でも各電極に付着した塵等
の微粒子を確実に除去することを可能とした空気清浄装
置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の空気清浄装置
は、放電電極と対向電極からなる荷電部と、集塵電極と
非集塵電極からなる集塵部とを備え、前記荷電部におい
て空気中の微粒子に電荷を与え、前記集塵電極と前記非
集塵電極により発生させた電界を通過させることにより
前記微粒子を捕集する空気清浄装置であって、前記対向
電極と前記集塵電極とを一体の集塵電極ユニットとして
構成し、当該集塵電極ユニットを前記放電電極及び前記
非集塵電極から分離して取り外しできるようにし、前記
放電電極は前記非集塵電極に対して開閉可能に取り付け
られた集塵電極カバー上に配置され、前記集塵電極ユニ
ットは前記集塵電極カバーと前記非集塵電極の間に配置
され、前記集塵電極カバーを開くことにより、前記集塵
電極ユニットを取り外しできるようにしている。
【0013】本発明の空気清浄装置の一態様例において
は、前記集塵電極ユニットは、前記集塵電極カバー内に
複数個収納されていることを特徴とした。本発明の空気
清浄装置の一態様例においては、前記集塵電極カバー内
に複数個収納された前記集塵電極ユニットのそれぞれ
は、横方向の寸法が30cm以下であることを特徴とし
た。本発明の空気清浄装置の一態様例においては、前記
集塵電極ユニットを前記非集塵電極が延在する方向にス
ライド可能とし、前記集塵電極ユニットを前記非集塵電
極に対して開閉可能にし、前記集塵電極カバーの開き角
度を前記集塵電極ユニットの開き角度よりも大きくし
て、前記集塵電極ユニットを前記非集塵電極に対してス
ライドさせて取り外しできるようにしたことを特徴とし
た。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る空気調
和機(空気清浄装置)100の全体構成を示す斜視図で
ある。図1に示すように、空気調和機100の本体ケー
ス1の前面には開閉可能な吸込グリル2が取り付けられ
ており、内部には集塵電極ユニット4を有して構成され
た静電式集塵装置3が内蔵されている。
【0024】図2は、図1に示す空気調和機100にお
いて、吸込グリル2を取り外した状態を示す斜視図であ
る。静電式集塵装置3は、集塵電極ユニット4、非集塵
電極ユニット601を載置したフレーム610からなる
フレームユニット6及び集塵電極カバー5から構成され
ている。集塵電極カバー5は、フレームユニット6の前
面に取り付けられた集塵電極ユニット4の前面を覆うカ
バーであって、空気中の塵等の微粒子を荷電するための
放電電極7が取り付けられている。図2に示すように、
集塵電極カバー5も吸込グリル2と同様に上下方向に開
閉可能とされており、本実施形態の空気調和機100で
は集塵電極カバー5を開くことにより静電式集塵装置3
中に内蔵された集塵電極ユニット4を取り外すことがで
きる。
【0025】図3は、集塵電極カバー5を外した状態
で、集塵電極ユニット4とフレームユニット6が組合わ
さった状態を示す模式図である。本実施形態では、静電
式集塵装置3内に2つの集塵電極ユニット4が内蔵され
ている。そして、この集塵電極ユニット4とフレームユ
ニット6の組み合わせに集塵電極カバー5が被せられて
静電式集塵装置3が構成されている。
【0026】図4は、集塵電極カバー5の構造を示す模
式図である。ここで、図4(a)は空気調和機100の
前面から集塵電極カバー5を見た正面図であり、図4
(b)は集塵電極カバー5を背面から見た背面図であ
る。
【0027】図4(a)に示すように、集塵電極カバー
5には清浄しようとする空気を通過させるための複数の
通気孔5aが形成されている。そして、図4(b)に示
すように、背面側、すなわち、集塵電極ユニット4側に
は、上下方向に並んだ通気孔5aの中間位置に金属線か
らなる放電電極7(図4(b)中に一点鎖線で示す)が
配置されている。また、集塵電極カバー5の側面には、
横方向に突出したボス5d,5eが形成されており、集
塵電極カバー5はボス5d,5eを介してフレームユニ
ット6に対して回動可能に組み付けられる。
【0028】次に、図6及び図7を参照しながら、静電
式集塵装置3を構成する集塵電極ユニット4、フレーム
ユニット6の構成について詳細に説明する。図6は、フ
レームユニット6の構造を示す模式図である。ここで、
図6(c)は、フレームユニット6の正面図を示してい
る。図6(c)に示すように、フレームユニット6は、
非集塵電極ユニット601を固定載置したフレーム61
0からなっている。非集塵電極ユニット601は、図7
(d)及び図7(f)に示すように、上下方向に延在す
る複数のフィン状の非集塵電極601aを、上下端部の
連結材で等間隔になるように配置し、半絶縁性樹脂材料
(体積固有抵抗値が1010〜1013Ωcm程度の材料)
にて一体に成形されている。ここで、図7(d)は非集
塵電極ユニット601の正面図を、図7(e)は、図7
(d)の右側面図を示している。また、フレーム610
は、汎用樹脂材料(絶縁性)にて成形され、空気調和機
100への固定部位(図示せず)や非集塵電極ユニット
601を固定するツメ部(図示せず)等を備えている。
【0029】図6(a)は、図6(c)に示す一点鎖線
II−II’に沿った断面を示す概略断面図である。図
6(a)に示すように、複数の非集塵電極ユニット60
1の両側部に位置するフレーム610にはリブ6bが設
けられ、リブ6bには上方向に向かって溝6cが形成さ
れている。また、図6(b)は、図6(c)に示す一点
鎖線III−III’に沿った断面を示す概略断面図で
ある。図6(b)に示すように、フレームユニット6に
は集塵電極カバー5を開閉可能に取り付けるための溝6
d,6eが形成されており、この溝6d,6eに集塵電
極カバー5の突起部5d,5eが回動可能にかん合す
る。また、図6(d)は図6(c)のフレームユニット
6の右側面を、図6(e)は、図6(d)に示す一点鎖
線IV−IV’に沿った断面を示している。
【0030】集塵電極カバー5に形成されたボス5eに
は、図4(d)に示すように先端に平面部5fが形成さ
れている。同様に、ボス5dにも同様の傾斜角度で平面
部が形成されている。集塵電極カバー5をフレームユニ
ット6から取り外す際には、この平面部5fが図6
(e)に示す溝6d,6eの先端の平行溝と平行になる
まで集塵電極カバー5を回動させる。ただし、集塵電極
カバー5を回動させた際に、常にフレームユニット6か
ら外れてしまうと取り扱いが不便になると共に、集塵電
極ユニット4をフレームユニット6から取り外す際に集
塵電極カバー5が閉まってしまい、邪魔になることがな
いように、図6(c)及び図6(d)に示すように、フ
レームユニット6にはストッパ部6fが設けられ、ま
た、集塵電極カバー5には爪部5gが設けられており、
平面部5fが溝6d,6eの先端の平行溝と平行になる
手前で集塵電極カバー5の回動を停止させるようにして
いる。
【0031】すなわち、集塵電極カバー5の右側面に
は、図4に示すように外側に向かって突出した爪部5g
が設けられている。そして、爪部5gがストッパ部6f
と当接することにより、集塵電極カバー5を開閉した際
に、平面部5fが溝部6d,6eの先端と平行になる手
前で集塵電極カバー5の回動が停止するように構成され
ている。
【0032】図10(a)は、集塵電極カバー5を開い
て、爪部5gがフレームユニット6のストッパ部6fに
当接した状態を示している。また、図10(b)は、集
塵電極カバー5を閉じた状態を示している。このよう
に、集塵電極カバー5の側面に形成した爪部5gと、フ
レームユニット6に形成したストッパ部6fを係合させ
ることにより、集塵電極カバー5の開き角度を所定の角
度に設定することができる。
【0033】集塵電極カバー5を取り外す際には、爪部
5gがストッパ部6fを乗り越え,更に、平面部5fと
溝部6d,6eの先端の平行溝とが平行になるまで集塵
電極カバー5を回動させて、フレームユニット6から集
塵電極カバー5を取り外す。
【0034】図7(a)〜図7(c)は、集塵電極ユニ
ット4を示している。図7(a)は、空気調和機100
の前面から集塵電極ユニット4を見た正面図であり、図
7(c)はその裏面を示している。そして、図7(b)
は、図7(a)の右側面図を示している。
【0035】図7(c)に示すように、集塵電極ユニッ
ト4の裏面にはフィン状の集塵電極4bが平行等間隔に
複数形成されている。集塵電極4bは、上下方向に延在
するように構成されており、フレームユニット6に組み
付けた際に各非集塵電極601a間の隙間に入り込んで
各非集塵電極601aと対向する。
【0036】一方、集塵電極ユニット4の表面には、図
7(a)及び図7(b)に示すように、水平方向に平行
等間隔に延在する突起状の対向電極4aが形成されてい
る。対向電極4aは、図7(b)に示すように、断面形
状が先端に向かって細くなるように形成されている。そ
して、表面の対向電極4aと、裏面の集塵電極4bの双
方が形成されていない領域には、清浄する空気を表面か
ら裏面に向かって通過させるための通気孔4cが形成さ
れている。
【0037】また、図7(a)に示すように、集塵電極
ユニット4の両側面には、水平方向に突出する突起部4
dが形成されている。突起部4dは、フレームユニット
6のリブ6bに形成された溝6cにかん合し、これによ
り集塵電極ユニット4とフレームユニット6とが固定さ
れる。
【0038】このような構成の集塵電極ユニット4は、
体積固有抵抗値が107Ωcm以下の導電性樹脂を主材
料とし一体成型により形成したものである。
【0039】図5は、図3に示したフレームユニット6
と集塵電極ユニット4の組み合わせに集塵電極カバー5
を被せた状態を示す断面図であり、図3及び図4(a)
に示す一点鎖線I−I’に沿った断面を示している。図
3及び図5に示すように、集塵電極カバー5の背面側に
配置された放電電極7は、集塵電極ユニット4の表面に
形成された複数の対向電極4a間に位置する。また、各
非集塵電極601a間の隙間に、やはりフィン状に構成
された集塵電極ユニット4の集塵電極4bが入り込み、
非集塵電極601aと集塵電極4bが対向する。
【0040】放電電極7には電力供給装置(不図示)が
接続されている。一方、集塵電極ユニット4は、アース
電位に接地されている。また、非集塵電極601aに対
しても、電力供給装置が接続されている。集塵電極カバ
ー5の通気孔5aから静電式集塵装置3内に流入した空
気中の微粒子は、電力が供給された放電電極7によるコ
ロナ放電により荷電され、集塵電極ユニット4に形成さ
れた複数の通気孔4cを通過して、集塵電極ユニット4
の背面方向に流れる。そして、荷電された微粒子は、集
塵電極4bと非集塵電極601aの間に発生している電
界中に導かれ、アース電位の集塵電極4bにおいて捕集
される。
【0041】以上のような構成により、本実施形態の空
気調和機100においては、最も塵の付着が多い集塵電
極4bを有する集塵電極ユニット4を静電式集塵装置3
から独立して取り外すことができるため、集塵電極4b
を洗浄して付着している塵等の微粒子を確実に除去する
ことができる。
【0042】また、集塵電極カバー5もフレームユニッ
ト6から単体で取り外すことができるため、放電電極7
に付着した塵等の微粒子も接触洗浄等ができ確実に除去
することができる。
【0043】一方、非集塵電極601aに付着する塵の
量は、集塵電極ユニット4、放電電極7と比べて非常に
少ないため、非集塵電極ユニット601は、フレーム6
10に載置したままの状態(=フレームユニット6)
で、空気調和機100から外さずに、電気掃除機による
吸引清掃や雑巾がけを行うことにより、付着した塵埃を
除去することができる。
【0044】このように、放電電極7、集塵電極ユニッ
ト4(対向電極4a、集塵電極4b)、非集塵電極60
1aのそれぞれを独立して洗浄することができるため、
各電極の汚れ量に応じて、各電極に最適の周期で洗浄を
行うことができる。また、各電極の形状、塵の付着量に
応じて異なる洗浄用具、洗浄液・洗浄方法を使い分ける
ことができ、各電極に付着した塵等の微粒子を効率良く
除去することができる。
【0045】更に、本実施形態では静電式集塵装置3内
に2つの集塵電極ユニット4を収納するようにしている
ため、空気清浄の効率を最大限高めるために空気調和機
100内での静電式集塵装置3の大きさを最大限大きく
した場合であっても、1つの集塵電極ユニット4の大き
さを小さくすることができる。
【0046】従って、図11に示すように、例えば家庭
用のポリバケツ(登録商標)101内に入れた水若、洗
浄液中に集塵電極ユニット4の全体を浸すことが可能と
なる。そして、ポリバケツ101内でブラシ等で集塵電
極ユニット4を擦ることにより、付着した塵を完全に除
去することができる。
【0047】静電式集塵装置3に内蔵する集塵電極ユニ
ット4の大きさは、静電式集塵装置3の大きさに合わせ
て適宜変更することができる。好適には、1つの集塵電
極ユニット4の大きさ(全長)を30cm以下とするこ
とにより、集塵電極ユニット4を一般家庭で使用してい
るポリバケツ101内に入れることができ、ポリバケツ
101に入れた洗浄液に完全に浸した状態で洗浄を行う
ことができる。
【0048】次に、図8及び図9を参照しながら、静電
式集塵装置3から集塵電極ユニット4を取り外し、空気
調和機100外に取り出す方法について説明する。図8
は、空気調和機100の断面を示している。空気調和機
100内には、本体ケース1の中にファン8が入れられ
ており、その前方には室内熱交換器9a,9bが配置さ
れている。
【0049】図8(a)は、空気調和機100の使用時
の状態を示しており、吸込グリル2及び集塵電極ユニッ
ト4を覆う集塵電極カバー5を共に閉じた状態を示して
いる。図8(b)は、吸込グリル2を開いた状態を示し
ている。吸込グリル2を開くことにより、静電式集塵装
置3が露出する。図8(c)は、吸込グリル2及び集塵
電極カバー5を開いて、集塵電極ユニット4を取り出す
状態を示している。また、図8(d)は、吸込グリル
2、集塵電極カバー5及び集塵電極ユニット4を取り外
した状態を示している。
【0050】図8(c)に示すように、吸込グリル2の
開き角度θ1を集塵電極カバー5の開き角度θ2よりも大
きくすることにより、吸い込みグリル2を開いた状態
で、空気調和機100内で集塵電極カバー5と吸込グリ
ル2が干渉することを抑止でき、集塵電極カバー5を確
実に開閉することが可能となる。また、図8(d)に示
すように、集塵電極カバー5を取り外すことにより、フ
レームユニット6に付着した汚れを容易に除去すること
ができる。
【0051】図9は、静電式集塵装置3から集塵電極ユ
ニット4を取り外す一連の動作を示したものである。こ
こで、図9(a)は、静電式集塵装置3に対して集塵電
極ユニット4が完全に装着された状態を示している。こ
の状態では、集塵電極ユニット4の突起部4dが、フレ
ームユニット6のリブ6bの溝6cの奥まで挿入されて
いる。また、集塵電極ユニット4の対向電極4aの間に
は、集塵電極カバー5に取り付けられた放電電極7が位
置している。
【0052】図9(b)は、集塵電極ユニット4を取り
外すために、集塵電極ユニット4を覆う集塵電極カバー
5を上方へ開いた状態を示している。そして、図9
(c)は、集塵電極ユニット4を取り外すために、集塵
電極ユニット4を上方に向かって持ち上げた状態を示し
ている。集塵電極ユニット4の突起部4dの形状を下方
に向かって細くなる形状とすることにより、突起部4d
を溝6cにかん合させた状態で集塵電極ユニット4を上
方へ持ち上げることが可能となる。
【0053】図9(c)の状態では、放電電極7が集塵
電極ユニット4の対向電極4aと接触しないように、集
塵電極カバー5の開き角度θ2を集塵電極ユニット4の
開き角度θ3よりも大きくしている。このため、集塵電
極カバー5の放電電極7は、集塵電極ユニット4の対向
電極4aの先端から十分に離間し、取り外しの際に対向
電極4aが放電電極7と干渉することを抑止できる。
【0054】図9(d)は、集塵電極ユニット4を持ち
上げた状態で、集塵電極ユニット4を下方へスライドさ
せた状態を示している。
【0055】フレームユニット6の下部にはストッパが
設けられている。フレームユニット6の下部にストッパ
を設けることにより、集塵電極ユニット4を持ち上げて
いない状態(図9(b)参照)では、ストッパと集塵電
極ユニット4を当接させて取り外しができないようにす
ることができる。従って、図9(c)に示すように集塵
電極ユニット4を持ち上げてからスライドさせるように
することで、不用意に集塵電極ユニット4が外れてしま
うことを抑止でき、特に空気調和機100が頭上に取り
付けられている場合に、下にいる作業者に対する安全性
を高めることができる。
【0056】図9(e)は、図9(b)における突起部
4dの近傍を拡大して示す模式図であり、図9(f)
は、図9(c)における突起部4dの近傍を拡大して示
す模式図である。図9(e)及び図9(f)に示すよう
に、突起部4dは円柱状のボス4d’とボス4d’から
溝6cの延在する方向に向かって形成されたリブ4d”
とを有して構成されている。
【0057】ボス4d’の直径は、溝6cの幅と略同一
であり、ボス4d’が溝6c内で回動可能であるため、
集塵電極ユニット4をフレームユニット6に対して回動
させることができる。そして、リブ4d”は集塵電極ユ
ニット4が回動する角度を規制するストッパーの役割を
果たしている。
【0058】図9(b)及び図9(e)に示すように、
集塵電極ユニット4を持ち上げていない状態では、突起
部4dのリブ4d”は溝6cの下面に当接している。一
方、図9(c)及び図9(f)に示すように、集塵電極
ユニット4を持ち上げた状態では、突起部4dのリブ4
d”は溝6cの上面に当接している。このように、リブ
4d”の幅を溝6cの幅より狭く形成し、集塵電極ユニ
ット4に対するリブ4d”の角度、リブ4d”の厚さを
設定することにより、集塵電極ユニット4の開き角度θ
3を所定の角度に設定することができる。従って、集塵
電極カバー5の開き角度θ2を集塵電極ユニット4の開
き角度θ3よりも大きくすることができ、取り外しの際
に対向電極4aが放電電極7と干渉することを抑止でき
る。
【0059】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、最も塵の付着が多い集塵電極4bを有する集塵電極
ユニット4を静電式集塵装置3から独立して取り外すこ
とができるようにしたため、集塵電極4bの洗浄を確実
に行うことができ、付着している塵等の汚れを完全に除
去することができる。
【0060】また、集塵電極カバー5も静電式集塵装置
3から独立して取り外すことできるため、放電電極7に
付着した塵等の微粒子も確実に除去することができる。
【0061】従って、放電電極7、集塵電極ユニット4
(対向電極4a、集塵電極4b)、非集塵電極7のそれ
ぞれを独立して洗浄することができるため、各電極の汚
れ量に応じて、各電極に最適の周期で洗浄を行うことが
できる。また、各電極の形状、塵の付着量に応じて異な
る洗浄用具、洗浄液・洗浄方法を使い分けることがで
き、各電極に付着した塵等の微粒子を効率良く除去する
ことができる。
【0062】また、本実施形態によれば、静電式集塵装
置3内に複数の集塵電極ユニット4を収納するようにし
ているため、空気清浄の効率を最大限高めるために空気
調和機100内での静電式集塵装置3の大きさを最大限
大きくした場合であっても、集塵電極ユニット4単体で
の大きさを縮小することができる。従って、静電式集塵
装置3の集塵効率を高く維持したまま、集塵電極ユニッ
ト4の洗浄性を向上させることが可能となる。
【0063】なお、本実施形態では空気調和機100内
に設けられた静電式集塵装置3を例に挙げて説明した
が、本発明に係る空気清浄装置は空気調和機100に適
用する他、多種の機器内に設置することが可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、空気清浄装置を構成す
る各電極に合わせて、各電極に最適な洗浄を行うことが
可能となる。従って、通常の家庭における洗浄により、
各電極に付着した塵等の微粒子を確実に除去することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気調和機の全体構
成を示す斜視図である。
【図2】図1の空気調和機において、吸込グリルを取り
外した状態を示す斜視図である。
【図3】集塵電極カバー5を外した状態の静電式集塵装
置を示す模式図である。
【図4】集塵電極カバーの構造を示す模式図である。
【図5】静電式集塵装置の構造を示す断面図である。
【図6】非集塵電極ユニットの構造を示す模式図であ
る。
【図7】集塵電極ユニットの構造を示す模式図である。
【図8】空気調和器の構造を示す断面図である。
【図9】静電式集塵装置から集塵電極ユニットを取り外
す一連の動作を示す模式図である。
【図10】集塵電極カバーの開閉状態を示す模式図であ
る。
【図11】集塵電極ユニットをバケツに入れて洗浄する
様子を示す模式図である。
【図12】従来の空気調和機を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 2 吸込グリル 3 静電式集塵装置 4 集塵電極ユニット 4a 対向電極 4b 集塵電極 4c 通気孔 4d 突起部 4d’ ボス 4d” リブ 5 集塵電極カバー 5a 通気孔 5d,5e ボス 5f 平面部 5g 爪部 6 フレームユニット 601 非集塵電極ユニット 601a 非集塵電極 610 フレーム 6b リブ 6c,6d,6e 溝 6f ストッパ部 7 放電電極 8 ファン 9a,9b 室内熱交換器 100 空気調和機 101 容器(ポリバケツ)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電電極と対向電極からなる荷電部と、
    集塵電極と非集塵電極からなる集塵部とを備え、 前記荷電部において空気中の微粒子に電荷を与え、前記
    集塵電極と前記非集塵電極により発生させた電界を通過
    させることにより前記微粒子を捕集する空気清浄装置で
    あって、 前記対向電極と前記集塵電極とを一体の集塵電極ユニッ
    トとして構成し、当該集塵電極ユニットを前記放電電極
    及び前記非集塵電極から分離して取り外しできるように
    し、 前記放電電極は前記非集塵電極に対して開閉可能に取り
    付けられた集塵電極カバー上に配置され、 前記集塵電極ユニットは前記集塵電極カバーと前記非集
    塵電極の間に配置され、 前記集塵電極カバーを開くことにより、前記集塵電極ユ
    ニットを取り外しできるようにしたことを特徴とする空
    気清浄装置。
  2. 【請求項2】 前記集塵電極ユニットは、前記集塵電極
    カバー内に複数個収納されていることを特徴とする請求
    項1に記載の空気清浄装置。
  3. 【請求項3】 前記集塵電極カバー内に複数個収納され
    た前記集塵電極ユニットのそれぞれは、横方向の寸法が
    30cm以下であることを特徴とする請求項2に記載の
    空気清浄装置。
  4. 【請求項4】 前記集塵電極ユニットを前記非集塵電極
    が延在する方向にスライド可能とし、 前記集塵電極ユニットを前記非集塵電極に対して開閉可
    能にし、 前記集塵電極カバーの開き角度を前記集塵電極ユニット
    の開き角度よりも大きくして、前記集塵電極ユニットを
    前記非集塵電極に対してスライドさせて取り外しできる
    ようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項
    に記載の空気清浄装置。
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