JP3472497B2 - ゲル状剤 - Google Patents

ゲル状剤

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JP3472497B2
JP3472497B2 JP01251799A JP1251799A JP3472497B2 JP 3472497 B2 JP3472497 B2 JP 3472497B2 JP 01251799 A JP01251799 A JP 01251799A JP 1251799 A JP1251799 A JP 1251799A JP 3472497 B2 JP3472497 B2 JP 3472497B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲル状剤、特に、
油性添加剤が入っているにも拘らず、全体として透明性
を有しているゲル状剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、架橋ポリアクリル酸塩粉末の水性
ゲルに、消臭液を配合して形成されるゲル状芳香・消臭
剤が知られているが、粉末形態の水性ゲルは、添加剤の
油性、水溶性を問わず、透明でなく美感上問題がある。
一方、粉末より大きい形態の粒状体、ブロック体等の水
性ゲルは、水溶性の添加剤であればともかく、通常油性
である香料等の添加剤を界面活性剤と共に配合すると、
白濁し不透明になって美観を損なうため、粒状体等の水
性ゲルに香料等の油性の添加剤を配合できなかった。ま
た、これらのゲル状剤の商品価値を更に高めるために
は、他の美感が付加されることが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、香
料等の油性添加剤の存在下、第1に透明を有する粒状体
等のゲル状剤を提供することを目的とし、第2に第1の
目的に加え、他の美感が付加されたゲル状剤を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め鋭意研究した結果、架橋ポリエチレンオキサイドのブ
ロック体の水性ゲルが、油性添加剤−界面活性剤の存在
下においても、ゲル状剤の白濁を抑制し、ゲル状剤の透
明化達成に寄与することを見出だし、本発明を完成させ
た。
【0005】すなわち、本発明のうち請求項1記載の発
明は、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ
金属塩のゲル素材と、架橋ポリアルキレンオキサイドの
ゲル素材と、油性添加剤と、界面活性剤と、水とを含有
し、前記ゲル素材が膨潤すると共に、全体として透明性
を有することを特徴とするゲル状剤であり、請求項2記
載の発明は、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体ア
ルカリ金属塩の粒状体と、架橋ポリアルキレンオキサイ
ドのブロック体と、油性添加剤と、界面活性剤と、水と
を含有し、前記粒状体及びブロック体が膨潤すると共
に、全体として透明性を有することを特徴とするゲル状
剤である。
【0006】ここで、イソブチレン−無水マレイン酸共
重合体アルカリ金属塩としては、水に溶解せず、水によ
って膨潤するものであれば特に限定されないが、好まし
くは、請求項7記載の発明の如く、ナトリウム塩が好ま
しい。また粒状体は、その個々の形状は限定されない
が、ビーズ状、球状、直方体等が、美感上、好ましい。
【0007】また、本発明に用いる架橋ポリアルキレン
オキサイドは、ポリアルキレンオキサイドを主鎖とする
架橋物であって、水に溶解せず、水によって膨潤するも
のであれば特に限定されず、ポリアルキレンオキサイド
を主鎖とする誘導体の架橋物をも含む。例えば、特開平
7−275699号記載のポリアルキレンオキサイドと
ポリオールとイソシアネートをアミン系、スズ系触媒の
存在下反応させて得られるポリアルキレンオキサイド変
性物を電子線架橋して得られる吸水性材料等をも含む。
このような架橋ポリアルキレンオキサイドとしては、請
求項8記載の発明の如く、架橋ポリエチレンオキサイ
ド、ポリプロピレンオキサイド、これらの混合物又は架
橋エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体
を用いるのが好ましい。
【0008】また、ブロック体の形状も特に限定されな
いが、直方体、球体等とするのが好ましく、その大きさ
(体積)は、前記粒状体と同程度若しくはそれより大き
くする方が、ゲル状剤の美感向上の観点から好ましい。
更に、ブロック体の形状は、粒状体の形状と異なるもの
を用いるのがゲル状剤の美感向上の観点から好ましい。
なお、ゲル状剤とは、水を媒体とする上記粒状体及びブ
ロック体の膨潤体の集合体をいうが、水相が分離されて
いる状態をも含む。
【0009】請求項1、2記載の発明に用いる油添加
剤は、ゲル状剤の用途によって、適宜選択され、例えば
ゲル状剤を芳香剤として用いる場合は、香料(例えば、
ラベンダ−、レモン、オレンジ、ジャスミン、ペパ−ミ
ント等の天然香料、リモネン、タ−ピノレン、ゲラニオ
−ル、シトロネロ−ル、酢酸エチル等の合成香料、又は
これらをブレンドした調合香料等)が、消臭剤として用
いる場合は、油系の消臭液(例えば、植物抽出物等)
が、芳香・消臭剤として用いる場合は、香料と油系消臭
液の双方が選択できる。また、界面活性剤は、これらの
添加剤の界面活性剤として使用できるものであれ
ば、特に限定されず、アニオン、カチオン、両性、中性
の各界面活性剤の1種以上を適宜使用できる。
【0010】また、本発明において、「全体として透明
性を有する」とは、ゲル状剤を構成する個々の膨潤体が
透明乃至半透明であり、水相において油添加剤による
白濁がほぼ除去されている状態をいう(以下、同じであ
る。)。
【0011】以上の構成のゲル状素材、粒状体、ブロッ
ク体を用いれば、油添加剤を界面活性剤と共に含有さ
せても、ゲル状剤の透明性が確保される。これは、イソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ金属塩のゲ
ル状素材、粒状体によっては、吸収されず、濁りの原因
となる油添加剤が、界面活性剤と共に架橋ポリアルキ
レンオキサイドのゲル状素材、ブロック体によって、吸
収されるためと考えられる。透明性が確保されると、ゲ
ル状消臭剤を構成する個々の粒状体の水性ゲルに光が反
射し、キラキラと輝く光反射効果(以下、単に「キラキ
ラ感」という。)が認められ、このキラキラ感は商品価
値を付加的に高めることができる。更に粒状体と異なる
形状のブロック体が別の意匠的効果を付加する。特にブ
ロック体を着色透明にすると、粒状体とは異なる形状の
ブロック体の存在が顕著に認識され、該意匠的効果はよ
り顕著になる。
【0012】請求項2記載の発明に用いるイソブチレン
−無水マレイン酸共重合体アルカリ金属塩の粒状体の含
有量は、請求項3記載の発明の如く、0.25重量%〜
4重量%とするのが好ましい。025重量%未満で
は、ゲル層上にゲル層を含まない水だけの層(以下、ゲ
ル層上面離水層という。)が生じ、粒状体によるキラキ
ラ感があまり認められない場合があり、4重量%を超え
ると、透明化に必要な架橋ポリアルキレンオキサイドの
ブロック体量も増加するため、全体として吸水性樹脂
(粒状体及びブロック体)の量が多くなり、吸水性樹脂
の中心まで吸水するのに水分量が不足した状態(以下、
水分量不足状態という。)となり、透明性が低下する場
合があるからである。
【0013】請求項2又は3記載の発明に用いる前記架
橋ポリアルキレンオキサイドのブロック体の含有量は、
請求項4記載の発明の如く、0.1重量%〜10重量%
とするのが好ましい。0.1重量%未満では、ゲル層上
面離水層が生じ、キラキラ感があまり認められない場合
があり、10重量%を超えると、水分量不足状態になる
場合があり、またコスト高を招くからである。
【0014】請求項2、3又は4記載の発明に用いる油
性添加剤の含有量は、請求項5記載の発明の如く、0.
1重量%〜10重量%とするのが好ましい。0.1重量
%未満では、油性添加剤の性質に基づく効果(例えば、
香料の場合は芳香性)があまり発揮できない場合があ
り、一方10重量%を超えると、油性添加剤がブロック
体に十分吸収されず、透明性が低下する場合があるから
である。
【0015】本発明のうち請求項6記載の発明は、イソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ金属塩の粒
状体0.25重量%〜4重量%と、架橋ポリアルキレン
オキサイドのブロック体0.1重量%〜10重量%と、
油性添加剤0.1重量%〜10重量%と、界面活性剤
と、水とを含有し、前記粒状体及びブロック体が膨潤す
ると共に、全体として透明性を有していることを特徴と
するゲル状剤である。ここで、イソブチレン−無水マレ
イン酸共重合体アルカリ金属塩、その粒状体、架橋ポリ
アルキレンオキサイド、そのブロック体、油性添加剤、
界面活性剤、ゲル状剤の意味する内容については、請求
項2記載の発明の場合と同じである。
【0016】イソブチレン−無水マレイン酸共重合体ア
ルカリ金属塩の粒状体を0.25重量%〜4重量%と
し、架橋ポリアルキレンオキサイドのブロック体を0.
1重量%〜10重量%と、油性添加剤を0.1重量%〜
10重量%とするのは、この様な範囲に於いて、透明性
のより確実な確保と共に、ゲル層上面離水層がほとんど
生ぜず、前記キラキラ感がより確実に達成でき、またコ
スト面からも好ましいからである。特に、イソブチレン
−無水マレイン酸共重合体アルカリ金属塩の粒状体を
0.5重量%〜1.5重量%とし、架橋ポリアルキレン
オキサイドのブロック体を2重量%〜6重量%と、油性
添加剤を0.1重量%〜10重量%とするのが、透明性
とキラキラ感達成上、好ましく、より好ましくは油性添
加剤を0.1重量%〜5重量%するのがよい。
【0017】すなわち、このように構成すると、前記ブ
ロック体による油性添加剤の吸収によるゲル状剤の透明
性の確保の他に、ゲル層上面離水層がほとんど生ぜず、
粒状体によるキラキラ感が達成できるばかりか、香料等
の油性添加剤の量を必要以上に含有しないので、それに
伴い、ブロック体の含有量を減らすことができ、コスト
安となる。
【0018】本発明のうち請求項9記載の発明は、架橋
ポリアルキレンオキサイドのブロック体と、油性添加剤
と、界面活性剤と、水とを含有し、前記ブロック体が膨
潤すると共に、全体として透明性を有するゲル状剤であ
って、該ブロック体間に空気が混入したことを特徴とす
るゲル状剤である。
【0019】請求項9記載の発明に用いる架橋ポリアル
キレンオキサイド、そのブロック体、油添加剤、界面
活性剤の意味する内容は、請求項2記載の発明の場合と
同じである。なお、請求項9記載の発明に用いるゲル状
剤とは、水を媒体とする前記ブロック体の膨潤体の集合
体をいうが、水相が分離されている状態をも含む。
【0020】請求項9記載の発明に用いる油添加剤
を、ゲル状剤の用途によって、適宜選択され、例えばゲ
ル剤を芳香剤として用いる場合は、香料(例えば、ラベ
ンダ−、レモン、オレンジ、ジャスミン、ペパ−ミント
等の天然香料、リモネン、タ−ピノレン、ゲラニオ−
ル、シトロネロ−ル、酢酸エチル等の合成香料、又はこ
れらをブレンドした調合香料等)が、消臭剤として用い
る場合は、油系の消臭液(例えば、植物抽出物等)が、
芳香・消臭剤として用いる場合は、香料と油系消臭液の
双方が選択できる。また、界面活性剤は、これらの油
添加剤の界面活性剤として使用できるものであれば、特
に限定されず、アニオン、カチオン、両性、中性の各界
面活性剤が使用できる。
【0021】以上の構成のブロック体を用いれば、油
添加剤を界面活性剤と共に含有させても、ゲル状剤の透
明性が確保される。濁りの原因となる油添加剤が、界
面活性剤と共に架橋ポリアルキレンオキサイドのブロッ
ク体によって、吸収されるためと考えられる。
【0022】請求項9記載の発明に用いる前記架橋ポリ
アルキレンオキサイドのブロック体の含有量は、請求項
10記載の発明の如く、1重量%〜10重量%とするの
が好ましい。1重量%未満では、ゲル層上面離水層が生
じ、キラキラ感があまり認められない場合があり、10
重量%を超えると、水分量不足状態になる場合があり、
またコスト高を招くからである。
【0023】請求項9又は10記載の発明に用いる油性
添加剤の含有量は、請求項11記載の発明の如く、0.
1重量%〜10重量%とするのが好ましい。0.1重量
%未満では、油性添加剤の性質に基づく効果(例えば、
香料の場合は芳香性)があまり発揮できない場合があ
り、また油性添加剤による濁りの程度が僅かであって、
ブロック体による透明化を必要としない場合があり、一
方10重量%を超えると、油性添加剤がブロック体に十
分吸収されず、透明性が低下する場合があるからであ
る。
【0024】本発明のうち請求項12記載の発明は、架
橋ポリアルキレンオキサイドのブロック体1重量%〜1
0重量%と、油性添加剤0.1重量%〜10重量%と、
界面活性剤と、水とを含有し、前記粒状体及びブロック
体が膨潤すると共に、全体として透明性を有するゲル状
剤であって、該ブロック体間に空気が混入したことを特
徴とするゲル状剤である。ここで、架橋ポリアルキレン
オキサイド、そのブロック体、油性添加剤、界面活性
剤、ゲル状剤意味する内容については、請求項9記載
の発明の場合と同じである。
【0025】架橋ポリアルキレンオキサイドのブロック
体を1重量%〜10重量%と、油性添加剤を0.1重量
%〜10重量%とするのは、この様な範囲に於いて、透
明性の確保の他に、ゲル層上面離水層が生ぜず、またコ
スト面からも好ましいからである。特に、架橋ポリアル
キレンオキサイドのブロック体を2.5重量%〜6重量
%と、油性添加剤を0.1重量%〜10重量%とするの
が好ましく、より好ましくは油性添加剤を0.1重量%
〜5重量%するのがよい。
【0026】すなわち、このように構成すると、ブロッ
ク体による油性添加剤等の吸収によるゲル状剤の透明性
の確保ができると共に、ゲル層上面離水層がほとんど生
ぜず、また香料等の油性添加剤の量を必要以上に含有し
ないので、それに伴い、粒状体やブロック体の含有量を
減らすことができ、コスト安となる。また、ブロック体
の振動等によって、ブロック体間に空気を混入すると、
光が気泡に反射して前記キラキラ感が生じる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明はこの実施の形態に示す、ゲル状剤に限
定されるものではない。
【0028】本発明の第1の実施の形態に係るゲル状剤
は、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ金
属塩の粒状体(ビ−ズ形状)0.25重量%〜4重量%
と、架橋ポリアルキレンオキサイドのブロック体(直方
体形状)0.1重量%〜10重量%と、油性添加剤(香
料)0.1重量%〜5重量%と、界面活性剤と、水とを
含有し、前記粒状体及びブロック体が膨潤すると共に、
全体として透明性を有するゲル状剤である。これは、粒
状体(ビ−ズ形状)0.25重量%〜4重量%と架橋ポ
リエチレンオキサイドのブロック体(直方体形状)0.
1重量%〜10重量%とを混合し、これに油性添加剤
(香料)が0.1重量%〜5重量%となるように、界面
活性剤と共に配合した可溶化水溶液を加えて、全量を1
00重量%とし、暫く放置して、粒状体及びブロック体
を十分膨潤させて製造する。
【0029】以上の如くして製造されたゲル状剤は、ブ
ロック体による香料の吸収による透明性の確保の他に、
ゲル層上面離水層がほとんど生ぜず、粒状体による前記
キラキラ感が十分達成できるばかりか、香料の量も少な
く、コスト安となり、商品価値の高い芳香剤として使用
できる。
【0030】本発明の第2の実施の形態に係るゲル状剤
は、架橋ポリエチレンオキサイドのブロック体(直方体
形状)1重量%〜10重量%と、油性添加剤(香料)
0.1重量%〜5重量%と、界面活性剤と、水とを含有
し、前記ブロック体が膨潤すると共に、全体として透明
性を有するゲル状剤である。これは、架橋ポリエチレン
オキサイドのブロック体(直方体形状)1重量%〜10
重量%に油性添加剤(香料)が0.1重量%〜5重量%
となるように、界面活性剤と共に配合した可溶化水溶液
を加えて、全量を100重量%とし、暫く放置して、ブ
ロック体を十分膨潤させて製造する。
【0031】以上の如くして製造されたゲル状剤は、ブ
ロック体による香料の吸収による透明性の確保の他に、
ゲル層上面離水層がほとんど生ぜず、香料の量も少ない
ので、それに伴い、粒状体やブロック体の含有量を減ら
すことができ、コスト安となり、商品価値の高い芳香剤
として使用できる。また、ゲル状剤に空気が混入する
と、気泡に光が反射してキラキラ感が達成できる。空気
の混入方法としては、ゲル状剤を振動させる等の方法が
あるが、これは製品の運搬による振動によっても達成で
きる。
【0032】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0033】(実施例1) 約180mlの透明なプラスチック製筒状容器に、表1
に示すように、架橋ポリエチレンオキサイドのブロック
体(直方体形状、住友精化株式会社製、以下、実施例に
おいて単に「直方体」という。)を2又は3重量%入
れ、この直方体のそれぞれに、イソブチレン−無水マレ
イン酸共重合体のナトリウム塩の粒状体(ビ−ズ形状、
株式会社クラレ製、以下、実施例において単に「ビ−ズ
体」という。)の0.25、0.50、0.75、1.
0、2.0、3.0、4.0、5.0重量%を加え、混
合して合計16個の混合物を作成し、この混合物のそれ
ぞれに、香料(高砂香料株式会社製KT−5676)が
2重量%となるように、香料と界面活性剤(山洋化成工
業株式会社製)とを配合した可溶化水溶液を加えて、全
量を100重量%とし、暫く放置して、ビ−ズ体及び直
方体を十分膨潤させて合計16個のゲル状剤を製造し
た。各ゲル状剤の状態を目視観察し、次の評価を行った
結果を表1に示す。 ◎;透明性、キラキラ感が十分達成され、水分量も適量
である。 ○;透明性があり、キラキラ感もある程度認められ、水
分量も適量である。 △;透明性は認められるが、水分量不足状態となり、透
明性が低下している。 なお、水分量が適量とは、ゲル層上面離水層がほとんど
なく、水分量不足状態でない場合をいう(以下、同じで
ある。)。
【0034】(実施例2) 表2に示すように、ビ−ズ体を0.75又は1.0重量
%とし、このビ−ズ体のそれぞれに、直方体の0.1
0、0.75、1.0、2.0、3.0、4.0、6.
0、8.0、10.0、12.0重量%を加えて混合し
て合計20個の混合物を作成した以外は、実施例1と同
様にして、合計20個のゲル状剤を製造した。各ゲル状
剤の状態を目視観察し、次の評価を行った結果を表2に
示す。 ◎;透明性、キラキラ感が十分達成され、水分量も適量
である。 ○;透明性があり、キラキラ感もある程度認められ、水
分量も適量である。 △;透明性は認められるが、水分量不足状態となり、透
明性が低下している。
【0035】(実施例3) 表3に示すように、ビ−ズ体の1.0、0.5重量%
に、直方体の2.0、2.5重量%を加えて合計3重量
%にしたものを混合して2個の混合物を作成し、この混
合物のそれぞれに、香料(高砂香料株式会社製KT−5
676)が0.1、2、5、10重量%となるように、
香料と界面活性剤(山洋化成工業株式会社製)とを配合
した可溶化水溶液を加えた以外は、実施例1と同様にし
て、合計8個のゲル状剤を製造した。各ゲル状剤の状態
を目視観察し、次の評価を行った結果を表3に示す。 ◎;透明性、キラキラ感が十分達成され、水分量も適量
である。 ○;透明性があり、キラキラ感もある程度認められ、水
分量も適量である。 ▲;透明性はあるが、少し濁りが認められる部分があ
る。 水分量は適量である。
【0036】なお、実施例1〜3のいずれも、ビ−ズ体
とは異なる形状の直方体による別の意匠的効果を付加さ
れ、特にブロック体を着色透明にするとそのような意匠
的効果はより顕著になる。
【0037】(実施例4) 約180mlの透明なプラスチック製筒状容器に、表4
に示すように、直方体を0.75、1.0、2.0、
3.0、4.0、5.0、10.0、12.0重量%を
入れ、この直方体のそれぞれに、香料(高砂香料株式会
社製KT−5676)が0.1又は2重量%となるよう
に、香料と界面活性剤(山洋化成工業株式会社製)とを
配合した可溶化水溶液を加えて、全量を100重量%と
し、暫く放置して、直方体を十分膨潤させて合計16個
のゲル状剤を製造した。各ゲル状剤の状態を目視観察
し、次の評価を行った結果を表4に示す。 ○;透明性があり、水分量も適量である。 △;透明性は認められるが、水分量不足状態となり、透
明性が低下している。 □;透明性はあるが、ゲル層上面離水層が認められる。 なお、実施例4のいずれの場合も、ゲル状剤に空気が混
入すると、気泡に光が反射してキラキラ感が達成でき
る。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】表1〜4に示すいずれのゲル状剤も透明性
を有している。しかし、表1に示すように、ビ−ズ体の
含有量は、0、25重量%〜4重量%とするのが好まし
い。4重量%を超えると、水分量不足状態となり、直方
体の含有量によっては、透明性が低下する場合ある。
一方、ビ−ズ体の含有量が0、25重量%未満では、ビ
−ズ体によるキラキラ感があまり認められない場合があ
る。次に、表2に示すように、直方体の含有量は、0.
1重量%〜10重量%とするのが好ましい。0.1重量
%未満では、ゲル層上面離水層が生じ、キラキラ感があ
まり認められない場合があり、一方、10重量%を超え
ると、水分量不足状態になり、透明性の低下を招く場合
があるからである。
【0043】表3に示すように、香料の含有量は、0.
1重量%〜10重量%のいずれの範囲でも透明性が確保
される。しかし、0.1重量%未満では、芳香性があま
り発揮できない場合があり、一方10重量%を超える
と、香料が直方体に十分吸収されず、透明性の低下を招
く場合があるからである。表4に示すように、ビ−ズ体
が存在せず、直方体だけが膨潤ゲルとして存在する場合
の直方体の含有量は、1重量%〜10重量%とするのが
好ましい。1重量%未満では、ゲル層上面離水層が生じ
る場合があり、10重量%を超えると、水分量不足状態
になり、透明性の低下を招く場合があるからである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2記載
のゲル状剤によれば、油添加剤を含有させても、水性
ゲル状剤の透明性が確保される。これは、イソブチレン
−無水マレイン酸共重合体アルカリ金属塩のゲル素材、
粒状体によって、吸収されず、濁りの原因となる油
加剤が、界面活性剤と共に架橋ポリアルキレンオキサイ
ドのゲル素材、ブロック体によって、吸収されるためと
考えられる。また、請求項6記載の発明によれば、ブロ
ック体による油性添加剤の吸収による上記透明性の確保
の他に、ゲル層上面離水層がほとんど生ぜず、粒状体に
よる前記キラキラ感が十分達成できるばかりか、香料等
の油性添加剤の量を必要以上に含有しないので、それに
伴い、粒状体やブロック体の含有量を減らすことがで
き、コスト安となる。なお、いずれの場合も、粒状体と
異なる形状のブロック体が別の意匠的効果を付加する。
特にブロック体のうちのいくつかを透明に着色させると
該意匠的効果はより顕著になる。
【0045】請求項9記載のゲル状剤の場合も、油
加剤等の存在下において、水性ゲル状剤の透明性が確保
される。請求項2と同じ架橋ポリアルキレンオキサイド
のブロック体を用いているので、濁りの原因となる油
添加剤が、界面活性剤と共に架橋ポリアルキレンオキサ
イドのブロック体によって、吸収されるためと考えられ
る。また、請求項12記載の発明によれば、ブロック体
による油性添加剤の吸収による透明性の確保の他に、ゲ
ル層上面離水層がほとんど生ぜず、また香料等の油性添
加剤の量を必要以上に含有しないので、それに伴い、粒
状体やブロック体の含有量を減らすことができ、コスト
安となる。また、ブロック体の振動等によって、ブロッ
ク体間に空気を混入すると、光が気泡に反射してキラキ
ラ感が生じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 A61L 9/00 - 9/22

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソブチレン−無水マレイン酸共重合体
    アルカリ金属塩のゲル素材と、架橋ポリアルキレンオキ
    サイドのゲル素材と、油性添加剤と、界面活性剤と、水
    とを含有し、前記ゲル素材が膨潤すると共に、全体とし
    て透明性を有することを特徴とするゲル状剤。
  2. 【請求項2】 イソブチレン−無水マレイン酸共重合体
    アルカリ金属塩の粒状体と、架橋ポリアルキレンオキサ
    イドのブロック体と、油性添加剤と、界面活性剤と、水
    とを含有し、前記粒状体及びブロック体が膨潤すると共
    に、全体として透明性を有することを特徴とするゲル状
    剤。
  3. 【請求項3】 前記イソブチレン−無水マレイン酸共重
    合体アルカリ金属塩粒状体の含有量が0.25重量%〜
    4重量%であることを特徴とする請求項2記載のゲル状
    剤。
  4. 【請求項4】 前記架橋ポリアルキレンオキサイドのブ
    ロック体の含有量が0.1重量%〜10重量%であるこ
    とを特徴とする請求項2又は3記載のゲル状剤。
  5. 【請求項5】 前記油性添加剤の含有量が0.1重量%
    〜10重量%であることを特徴とする請求項2、3又は
    4記載のゲル状剤。
  6. 【請求項6】 イソブチレン−無水マレイン酸共重合体
    アルカリ金属塩の粒状体0.25重量%〜4重量%と、
    架橋ポリアルキレンオキサイドのブロック体0.1重量
    %〜10重量%と、油性添加剤0.1重量%〜10重量
    %と、界面活性剤と、水とを含有し、前記粒状体及びブ
    ロック体が膨潤すると共に、全体として透明性を有する
    ことを特徴とするゲル状剤。
  7. 【請求項7】 前記イソブチレン−無水マレイン酸共重
    合体アルカリ金属塩がナトリュウム塩であることを特徴
    とする請求項2、3、4、5又は6記載のゲル状剤。
  8. 【請求項8】 前記架橋ポリアルキレンオキサイドが、
    架橋ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイ
    ド、これらの混合物又は架橋ポリエチレンオキサイド−
    ポリプロピレンオキサイド共重合体であることを特徴と
    する請求項2、3、4、5、6又は7記載のゲル状剤。
  9. 【請求項9】 架橋ポリアルキレンオキサイドのブロッ
    ク体と、油性添加剤と、界面活性剤と、水とを含有し、
    前記ブロック体が膨潤すると共に、全体として透明性を
    有するゲル状剤であって、該ブロック体間に空気が混入
    したことを特徴とするゲル状剤。
  10. 【請求項10】 前記架橋ポリアルキレンオキサイドの
    ブロック体の含有量が1重量%〜10重量%であること
    を特徴とする請求項9記載のゲル状剤。
  11. 【請求項11】 前記油性添加剤の含有量が0.1重量
    %〜10重量%であることを特徴とする請求項9又は1
    0記載のゲル状剤。
  12. 【請求項12】 架橋ポリアルキレンオキサイドのブロ
    ック体1重量%〜10重量%と、油性添加剤0.1重量
    %〜10重量%と、界面活性剤と、水とを含有し、前記
    ブロック体が膨潤すると共に、全体として透明性を有す
    ゲル状剤であって、該ブロック体間に空気が混入した
    ことを特徴とするゲル状剤。
  13. 【請求項13】 前記架橋ポリアルキレンオキサイド
    が、架橋ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキ
    サイド、これらの混合物又は架橋エチレンオキサイド−
    プロピレンオキサイド共重合体であることを特徴とする
    請求項9、10、11又は12記載のゲル状剤。
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