JP3472059B2 - 化粧料および化粧水 - Google Patents
化粧料および化粧水Info
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Description
触にすぐれ且つ殺菌効果を有する化粧料および化粧水に
関する。
泌される脂質が皮膚に存在する細菌により分解されて生
成すると考えられている。また、分解された脂質がニキ
ビなどの肌荒れを引き起こすと言われている。これらの
原因となる細菌を除去すればスキンケアに効果を示すと
考えられているが、通常の殺菌剤を用いると薬剤の刺激
によりかえって肌荒れを誘発する。
題について鋭意検討した結果、ヨウ素イオン(I- )と
マンガンイオン(Mn2+)を含む酸性水溶液にアルカリ
を添加して得られる液体が強い殺菌活性を有すること、
さらに肌に塗布した場合肌荒れがなく、優れた感触を有
することを見いだし、本発明を完成するに至ったもので
あって、その目的とするところは、肌荒れがなく、感触
にすぐれ且つ殺菌効果を有する化粧料および化粧水を提
供するにある。
オンとマンガンイオンを含む酸性水溶液にアルカリを添
加し、pH2.5〜pH7.0に調整して得られる殺菌
性水溶液を含有することを特徴とする化粧料によって達
成される。
2 )、次亜ヨウ素酸、次亜ヨウ素酸イオン、ヨウ素酸イ
オン、ヨウ素イオン(I- )、三ヨウ素イオンなどの形
で存在するが、この内殺菌活性を有するものは、ヨウ素
分子、次亜ヨウ素酸、次亜ヨウ素酸イオンであり、本発
明の構成成分であるヨウ素イオン単独では殺菌活性はな
いと言われている。また、マンガンイオン単独での殺菌
活性も知られていない。
に説明する。
でヨウ素イオンに解離するヨウ化物により与えられる。
該ヨウ化物としては、水溶液中でヨウ素イオン(I- )
に解離する化合物であれば特に限定されず、例えば、金
属ヨウ化物のアルカリ金属(具体的にはヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化カリウムなど)およびアルカリ土類金属ヨウ
化物(具体的にはヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウ
ムなど)などが挙げられる。
は、水溶液中でマンガンイオンに解離する化合物により
与えられる。該化合物としては、水溶液中でマンガンイ
オンに解離する化合物であれば特に限定されず、例え
ば、酸とマンガンによる塩(具体的には硫酸マンガン、
塩化マンガンなど)が挙げられる。
オンを含む酸性水溶液は、水に酸を添加して得られる酸
性液に、水溶液中でヨウ素イオンに解離するヨウ化物と
水溶液中でマンガンイオンに解離する化合物を溶解する
ことにより得られる。あるいは、ヨウ素イオンとマンガ
ンイオンを含む水溶液に酸を混合するなど通常の酸性水
溶液の調製方法に準じて容易に調製することができる。
さらにはヨウ素イオンとマンガンイオンを含むアルカリ
性もしくは中性の天然水に酸を添加して調製することが
できるが、特に前記方法にに限定されるものではない。
尚、ここで用いる酸としては硫酸、塩酸、硝酸などの無
機の強酸が好ましい。また、ヨウ素イオンとマンガンイ
オンを含む酸性水溶液として直接用いることも可能であ
る。
溶液とした場合にアルカリ性を示す化合物または酸性水
溶液に添加することでpHを中性に近づける化合物であ
れば特に限定されない。例えば、アルカリ金属およびア
ルカリ土類金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムな
ど)、アルカリ土類金属の酸化物(酸化マグネシウム、
酸化カルシウムなど)、水溶液とした場合にアルカリ性
を示す塩(メタケイ酸ナトリウムなど)が挙げられる。
ンイオン又はヨウ素イオンの濃度としては、化粧料の場
合は、水溶液総量を基準として0.6〜300ppmが
好ましく、化粧水の場合は水溶液総量を基準として0.
3〜300ppmが好ましい。
ンイオンとヨウ素イオンの重量比としては、通常 10 :
1 〜 1 : 30 が好ましく、特に1 : 1 〜 1 : 10 が好ま
しい。また、殺菌活性は酸性水溶液に含まれているマン
ガンイオンあるいはヨウ素イオンの含有量の少ないイオ
ン種の方に大きく依存するため、マンガンイオンとヨウ
素イオンの比が1に近い方が、イオンの濃度に対する殺
菌活性の効率が良いという点で好ましい。
ンの量比が高いと沈殿を生じにくいという点で好まし
い。
アルカリの量としては、沈殿防止効果に優れるという点
で、添加後のpHが7以下となる量が好ましい。
は、その目的に適した殺菌活性を持つように酸性水溶液
中のマンガンイオンおよびヨウ素イオンの濃度を前記の
如く調製し、これに前記の如くアルカリを添加したもの
が挙げられる。尚、必要な殺菌活性以上の高い濃度のマ
ンガンイオンおよびヨウ素イオンに対してアルカリを加
え調製されたものについては、これを希釈して化粧料お
よび化粧水に用いることができる。
ー、頭髪料、クリームなどの剤形が挙げられる。
としては、化粧料の総量を基準として0.1重量%〜5
0重量%が好ましい。
液をそのまま用いることができ、更には、一般的に配合
される所の基剤、例えば、各種油剤、湿潤剤、界面活性
剤等を適宜配合することができる。
としては、化粧水総量を基準として0.1重量%〜10
0重量%が好ましい。
する。尚、以下において「%」は重量%を意味する。ま
た特にことわらない限り、ヨウ素イオンはヨウ化カリウ
ム、マンガンイオンは硫酸マンガンから調製し、殺菌活
性は以下に示す殺菌力試験により測定した。
養した黄色ブドウ球菌(スタフィロコッカスアウレウ
ス、Staphylococcus aureus) FDA 209P 株を5%容量
SCD培地に植菌し、2時間、37℃で振盪培養した菌体
を用いた。菌体は室温で食塩水(8 g/l )を用いて2度
洗浄後、等量の同食塩水に懸濁し、OD390 = 1.0とな
るよう同食塩水で希釈後、25℃で保持した。供試試料 4
ml に対して菌体懸濁液 0.04 mlを加え、42℃、10分間
保持した場合の生菌数の変化を追った。尚、この試験で
の初発菌数は1〜2×106 cells/mlであった。
の殺菌活性) マンガンイオンを1g/l 、ヨウ素イオンを1g/l 、さら
に硫酸を1g/l 含む酸性水溶液を調製した。また、同様
にヨウ素イオンを1g/l 、硫酸を1g/l 含むがマンガン
イオンを含まない酸性水溶液、マンガンイオンを1g/l
、硫酸を1g/l含むがヨウ素イオンを含まない酸性水溶
液を調製した。尚、マンガンイオンとしては、硫酸マン
ガンもしくは塩化マンガンの水溶液を、ヨウ素イオンと
しては、ヨウ化カリウムもしくはヨウ化ナトウリウムの
水溶液を用いた。
酸化ナトリウムを添加して試験液とした。試験液を50 m
M のリン酸緩衝液(pH 3.0)で、0.1%,0.3%に
希釈したものを、併せて殺菌力試験に供した。結果を表
1に示す。
の殺菌活性) 表2に示したマンガンイオンもしくはヨウ素イオンと硫
酸1g/l を含む酸性水溶液(pH 1.8〜1.9)を調製した。
これらに水酸化ナトリウムを添加して pH 3.0とした
後、50 mM のリン酸緩衝液(pH 3.0)で希釈して殺菌力
試験に供した。
添加量と殺菌活性) 硫酸濃度を変え、マンガンイオン1g/l 、ヨウ素イオン
1g/l を含む酸性水溶液を調製した。これらに水酸化ナ
トリウムを添加して pH 3.0 とした後、50 mMのリン酸
緩衝液(pH 3.0)で希釈して殺菌力試験に供した。結果
を表3に示す。水酸化ナトリウム無添加の試験液は殺菌
活性が認められず、殺菌活性は水酸化ナトリウムの添加
量に依存して高くなった。この結果はマンガンイオンと
ヨウ素イオンを含む酸性水溶液に対してさらにアルカリ
を添加することが、殺菌活性を発生させるのに必要であ
ることを示している。
1g/l を含む酸性水溶液を調製した。これらに水酸化ナ
トリウムを添加して pH 3.0 とした後、50 mMのリン酸
緩衝液(pH 3.0)で希釈して殺菌力試験に供した。表4
に示された結果で明らかなよう、本発明で用いる酸性水
溶液には、硫酸に限らず他の酸を用いることができる。
又、硫酸、硝酸、塩酸などの無機の強酸を用いると強い
殺菌活性が得られる。
ウ素イオン1g/l を含む酸性水溶液を調製した。これら
に種々のアルカリを添加して pH 3.0 とした後、50 mM
のリン酸緩衝液(pH 3.0)で希釈して殺菌力試験に供し
た。表5に示された結果で明らかなよう、本発明で用い
るアルカリは水酸化ナトリウムに限ったものではなく、
他のアルカリを用いることができる。
マンガンイオン1g/l 、ヨウ素イオン1g/l 、硫酸0.6
g/l を含む酸性水溶液に水酸化ナトリウムを添加して p
H 3.0 とした。この試験液を種々のpHに調整した50 mM
のリン酸緩衝液で希釈し、殺菌力試験に供した。表6に
示した結果から明らかなよう、本発明により得られた化
粧水には酸性から中性に至る広いpH域で殺菌効果が認
められた。
液(化粧水)の製造) 0.3 g の濃硫酸を蒸留水約 950 ml で希釈後、これに硫
酸マンガン3mg、ヨウ化カリウム3mgを溶解した。この
酸性水溶液に 10 N 水酸化ナトリウムを添加して pH を
4.0 に調整後、蒸留水を加えて液量を1,000 mlに合わせ
て殺菌性水溶液(化粧水)を製造した。この化粧水中の
マンガンイオン濃度は0.7ppm,ヨウ素イオン濃度
は2.3ppmであった。
液(化粧水)の製造) マンガンイオンとヨウ素イオンを含む酸性水として群馬
県我妻郡草津町湯畑より湧出する温泉水を用いた。採取
した温泉水にはマンガンイオンが1.5 mg/l(1.5ppm)、
ヨウ素イオンが0.7 mg/l(0.7ppm)含まれていた。pH
が2.0 である温泉水に対して水酸化ナトリウムを加えて
pHを3.0 に調整し、殺菌性水溶液(化粧水)を得た。
時間、37℃で、その他の菌は24時間、32℃でブイヨン培
養した。これらの菌体を8 g/l 食塩水で洗浄後、菌数が
108109 cells/mlとなるよう同食塩水で調整して菌体懸
濁液とした。実施例1および2で製造した化粧水 3.8 m
l に対して、菌体懸濁液 0.2 ml を混合し、室温で4時
間静置した。この処理液0.1ml をブイヨン培地10 ml に
植菌し、アクネ菌は48時間37℃で、その他の菌は24時間
32℃で静置して、生育の有無を調べた。培地としてアク
ネ菌はBHI培地(Difco社製)、その他の菌はS
CD培地「ダイゴ」(日本製薬製)を使用した。
ディス菌、アクネ菌などの皮膚常在菌を含む、幅広い菌
種に対して殺菌効果を示す。
(殺菌性水溶液)をそれぞれ水道水を対照として皮膚に
塗布し、使用感を10人のパネルにより比較した。比較
は対照2点、化粧水1点による3点識別法を用いた。
液)はしっとり感に優れる。
10の組成でそれぞれ配合し、スキンクリームを調整し
た。
た後混合して、攪拌しつつ冷却し、30℃まで冷却し
て、スキンクリームを調製した。
感触に優れ、且つ殺菌効果に優れた化粧料および化粧水
が提供された。
Claims (6)
- 【請求項1】 ヨウ素イオンとマンガンイオンを含む酸
性水溶液にアルカリを添加し、pH2.5〜pH7.0
に調整して得られる殺菌性水溶液を含有することを特徴
とする化粧料。 - 【請求項2】 請求項1に記載の殺菌性水溶液を含有す
ることを特徴とする化粧水。 - 【請求項3】 マンガンイオンとヨウ素イオンの重量比
が 10 : 1 乃至 1 :30 である請求項1記載の化粧料。 - 【請求項4】 マンガンイオンとヨウ素イオンの重量比
が 10 : 1 乃至 1 :30 である請求項2記載の化粧水。 - 【請求項5】 マンガンイオンが、硫酸マンガンまたは
塩化マンガンであり、且つヨウ素イオンがアルカリ金属
塩である請求項1または3記載の化粧料。 - 【請求項6】 マンガンイオンが、硫酸マンガンまたは
塩化マンガンであり、且つヨウ素イオンがアルカリ金属
塩である請求項2または4記載の化粧水。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01341397A JP3472059B2 (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 化粧料および化粧水 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01341397A JP3472059B2 (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 化粧料および化粧水 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10194910A JPH10194910A (ja) | 1998-07-28 |
JP3472059B2 true JP3472059B2 (ja) | 2003-12-02 |
Family
ID=11832459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01341397A Expired - Fee Related JP3472059B2 (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 化粧料および化粧水 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3472059B2 (ja) |
-
1997
- 1997-01-08 JP JP01341397A patent/JP3472059B2/ja not_active Expired - Fee Related
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