JP3471994B2 - トナー製造用分級装置 - Google Patents

トナー製造用分級装置

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JP3471994B2 JP29328495A JP29328495A JP3471994B2 JP 3471994 B2 JP3471994 B2 JP 3471994B2 JP 29328495 A JP29328495 A JP 29328495A JP 29328495 A JP29328495 A JP 29328495A JP 3471994 B2 JP3471994 B2 JP 3471994B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、精密な粒度分布が要求
される静電荷像現像用トナーを効率よく製造し得る気流
式のトナー製造用分級装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法による画像形成に用いられる
トナー又は着色樹脂粉体には、通常、結着樹脂及び着色
剤又は磁性粉が少なくとも含有されている。そして、こ
れらのトナーで潜像担持体上に形成された静電荷像を現
像してトナー像を形成し、該トナー像を普通紙又はプラ
スチックフィルムの如き被転写材へ転写した後、加熱定
着手段、圧力ローラー定着手段又は加熱加圧ローラー定
着手段の如き定着装置によってトナー像を被転写材に定
着して画像を形成している。従って、トナーに使用され
る結着樹脂としては、熱及び/又は圧力が付加されると
塑性変形する特性を有するものが使用される。
【0003】現在、トナー又はトナー用着色樹脂粉体
は、結着樹脂及び着色材又は磁性粉(必要により、更に
第三成分を含有)を少なくとも含有する混合物を溶融混
練した後、溶融混練物を冷却し、更に該冷却物を粉砕し
た後、得られた粉砕物を分級して所望の粒度に調整して
製造されている。この際、粉砕物の分級には、通常、回
転ローターの回転による強制渦により遠心力が与えられ
る方式の分級機、或いは自由渦或いは半自由渦により遠
心力が与えられる方式の気流式の分級機等が用いられて
いる。特に、トナーを製造する場合には、構造が簡単で
回転部分を持たない後者の分級方式が好ましく用いられ
る。この方式の好ましい分級装置として、例えば、図1
及び図2に示した装置が提案されている(特公平5−7
8392号)。
【0004】図1において、1は筒状の本体ケーシング
を示し、2は下部ケーシングを示し、更に下部ケーシン
グの下には粗粉排出用のホッパー3が接続されている。
本体ケーシング1の内部には、分級室4が形成されてお
り、この分級室4の上部には、本体ケーシング1の上部
に取り付けられた環状の案内室5と、中央部が高くなっ
ている円錐状(傘状)の上部カバー6とが設けられ、こ
れらによって分級室4の上部は閉鎖されている。又、分
級室4と案内室5との間の仕切壁には、粉体材料を分級
室4に導入する為の円周方向に配列した複数の導入ルー
バー7が設けられており、案内室5に送り込まれた粉体
材料と搬送エアーは、これらの複数の導入ルーバー7の
間隙から分級室4内に導入され、旋回しながら流入され
る。粉体材料と搬送エアーが導入ルーバー7へ到達する
までの流路は、遠心力による試料の濃縮が起こりにくい
形状にする必要がある為、図2に示す如く、供給筒8は
案内室5の外周面の接線方向に対して垂直方向となる様
に接続されて、導入ルーバー7上部に十分な空間を有す
る案内室5と連通されている。この際、図3に示す如く
上記の要件を満足する様な複数の供給筒8をつけるか、
又は、図4に示す様に、分級室4の水平面に対して垂直
な上方向から粉体材料が導入される様に供給筒8を接続
する方式等も好ましく用いられる。
【0005】この様な構造を有する気流分級機によれ
ば、上記の様にして粉体材料が導入ルーバー7を介して
供給エアーと共に分級室4へと供給される為、従来の方
式と比べて、分級室4へ粉体材料が供給される際に著し
い分散の向上が見られる。又、各導入ルーバー7は可動
式であり、ルーバー間隙を任意に調整することが出来る
為、粉体材料の粒度やエアー流量等に合わせて最適条件
で試料を導入させることが出来る。この結果、粉体材料
の分散をより向上させることが可能であり、粉体材料が
分級室4内の全周から均一な濃度で流入する為、分級効
率が向上する。
【0006】更に、上記した分級機では、図1に示す様
に、本体ケーシング1の下部には円周方向に配列された
複数の分級ルーバー9が設けられており、この分級ルー
バー9を介して外部から分級室4へ、分級室4内で旋回
流を起こす為の分級エアーが取り入れられている。又、
図1に示す様に、分級室4の底部には、中央が高くなっ
た円錐状(傘状)の分級板10が設けられ、該分級板1
0の外周には、分級された粗粉を排出する為の粗粉排出
口11が形成されている。更に、分級板10の中央部に
は、分級された微粉を排出する為の微粉排出シュート1
2が接続されている。そして、図1に示す様に、該シュ
ート12の下端部はL字型に屈曲されて、この屈曲部分
の端部が下部ケーシング2の側壁よりも外部側に位置さ
れる様に構成されている。更に、該シュートには、不図
示のサイクロンや集麈機の様な微粉回収手段を介して吸
引ファンに接続されている為、該吸引ファンにより分級
室4に吸引力を作用させると、分級ルーバー9間から分
級室4内に吸引エアーが流入し、この吸引エアーによっ
て、粉体材料の分級に必要な旋回流が起こる。
【0007】上記の様な構成を有する気流式分級機で
は、供給筒8から分級室4へ流入してくる粉体材料と搬
送エアーとを、案内室5と分級室4との間に設けらてい
る導入ルーバー7の間から、分級室4内へと旋回させな
がら、しかも分級室4の全周から均一な粉体材料濃度で
流入する様に構成している為、粉体材料を精度よく効果
的に分級することが可能となる。この為、上記した様な
構成の分級装置は、特に精密な分級精度が要求される静
電荷像現像用トナーの製造において好ましく用いられて
いる。
【0008】しかしながら、一方で、静電荷像現像用ト
ナーに対するニーズとして、省エネルギーという観点か
ら、近年より低い温度でトナー原料を溶融することが特
に要求されているが、この様なトナー用粉体材料を上記
の構成を有する分級機で分級した場合には、製造部材へ
のトナー融着という問題が発生する。特に、トナー用粉
体材料が激しく接触する箇所である導入ルーバー7及び
分級ルーバー9の各ルーバー部分において、この様な現
象が起こり易い。その様な場合の一つの解決方法とし
て、これらのルーバー部の材質をすべり性のよいもので
構成する、例えば、フッ素樹脂製或いはフッ素樹脂コー
ティングすること等が検討されている。しかし、トナー
用粉体材料には磁性粉が含まれている場合もあり、かか
る場合にはコーティングされた膜の摩耗の問題や樹脂製
ルーバーの耐久性の問題等が生じる。これに対して、フ
ッ素樹脂製品やフッ素樹脂コーティング膜は耐摩耗性に
劣る為、使用することが出来なかった。特に、最近のト
ナー粒子径は、より小さくなる傾向にあり、その場合に
は上記の問題がより顕著になる。そこで、トナーの耐融
着性に優れ、耐摩耗性にも優れた両方の問題を満足した
ルーバーを有するトナー製造用分級装置の開発が望まれ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、上記の様な従来技術の問題点を解決し、粉体材料を
効率よく分級することが出来、且つトナーの製造部材、
特にルーバーへのトナー融着の問題と耐摩耗性の問題と
を解決して、安定したトナー製造が可能で、且つ得られ
るトナーの品質の向上と維持が達成される新規なトナー
製造用分級装置を提供することにある。
【0010】
【発明を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、トナー用粉
体原料を気流によって分級する為の気流式のトナー製造
用分級装置であって、分級室に搬送エアーと共に粉体材
料を導入させる為の複数の導入ルーバー及び/又は分級
室内に外気から分級エアーを吸引導入させる為の複数の
分級ルーバーが、ポリベンゾイミダゾール樹脂を主成分
とする樹脂成型品若しくはポリベンゾイミダゾールを主
成分とする樹脂をコーティングした材質により形成され
ていることを特徴とするトナー製造用分級装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のトナー製造用分級装置を
図1〜図4に基づいて詳細に説明する。本発明の気流式
のトナー製造用分級装置は、上記で述べた分級室への粉
体材料の分散が良好な、分級効率に優れる分級機と同様
の構成部材を有しているが、従来のものと異なり導入ル
ーバー7及び/又は分級ルーバー9の材質に改良を加え
たものである。図5に、これらのルーバーを説明する為
の斜視図を示したが、これらルーバーは、図5(b)に
示す様な形状をしており、複数個、所定の間隙をもって
配置されて構成されている(図5(b)参照)。そし
て、導入ルーバー7においては、複数のルーバー間の隙
間が粉体材料が搬送エアーと共に通過する様に構成され
ている為、粉体材料を旋回下降させながら均一の濃度
で、分級室4の中央方向へと分散導入することが出来
る。又、分級ルーバー9の場合には、その間隙を通って
外気から分級エアーが分級室4へと吸引導入される為、
導入ルーバー7によって生じていた分級室4内の旋回流
は、より加速される。従って、上記した様な構成を有す
る気流分級機においては、導入ルーバー7の間を通過し
て粉体原料が分級室に流入する為に、粉体原料が導入ル
ーバー7の表面と激しく摺動する。この為、ルーバーの
摩耗が発生し、更に、低い温度で溶融されたトナー原料
の場合には、導入ルーバー7表面に融着物が発生する恐
れがある。又、分級ルーバー9の場合にも、分級ルーバ
ー9は分級板10の周囲に配置されており分級室4内を
高速旋回する粉体原料が激しく衝突する為、同様にルー
バーの摩耗及びトナー融着が発生する。本発明は、これ
らのルーバーの摩耗及びトナー融着の発生を低減するこ
とによって、分級装置の安定稼動及び得られる分級物の
品質の安定を図る。
【0012】本発明のトナー製造用分級装置は、その構
成部材のうち、上記した様な作用を有する導入ルーバー
7及び/又は分級ルーバー9を、ポリベンゾイミダゾー
ル樹脂を主成分とする樹脂成形品若しくはポリベンゾイ
ミダゾールを主成分とする樹脂をコーティングした材料
より構成したことを特徴とする。ルーバーをかかる構成
のものとすることにより、優れた摺動特性、即ちすべり
性がよく、且つ耐摩耗性をも満足するものとすることが
出来る。特に、トナー原料を分級する場合において、ル
ーバーへの融着物の発生が抑えられ、且つルーバーの摩
耗も低減される。尚、本発明においては、ルーバーをポ
リベンゾイミダゾール樹脂を主成分とする樹脂成形品と
して構成してもよいし、金属材料等の表面にポリベンゾ
イミダゾール樹脂をコーティングした材料によってルー
バーを構成してもよく、使用する状況に応じて適宜に選
択すればよい。
【0013】本発明において使用されるポリベンゾイミ
ダゾールとは、主鎖中にベンゾイミダゾール環をもつ耐
熱性の熱可塑性エンジニアリングプラスチックの総称で
あるが、例えば、下記の一般式で表わされるポリ−m−
フェニレンベンズイミダゾールや、ポリ−p−フェニレ
ンベンズイミダゾール、ポリアルキレンベンズイミダゾ
ール等が挙げられる。
【0014】上記の様なポリベンゾイミダゾールとして
は、例えば、ヘキストセラニーズコーポレーション製の
セラゾール(登録商標)が知られており、最高域の耐熱
性、高い機械的強度、優れた耐薬品性を有すると共に、
強靭な摩耗性と低い摩擦係数を有する優れた摺動特性を
示し、金属やセラミックスに代替し得る材料として注目
されている。本発明においては、この様なポリベンズイ
ミダゾール樹脂を単独で用いてもよいが、使用するトナ
ー原料の材料特性等に応じて、適宜その他の材料をブレ
ンドして用いてもよい。ブレンド可能な材料としては、
ガラス繊維、炭化繊維、グラファイトや窒化ほう素等の
強化材、耐摩耗材、耐熱材等を挙げることができるが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】本発明において、ルーバーの構成部材の表
面を、上記で挙げた様なポリベンズイミダゾールを主成
分とする樹脂でコーティングする方法としては、従来公
知の均一な被覆層を形成し得る何れの方法によっても行
うことができるが、好ましくは、刷毛塗り、ナイフコー
ティング、スプレーコーティング等の方法が用いられ
る。即ち、この様な方法によってポリベンズイミダゾー
ルを含有する塗工液をルーバー表面に塗布した後、乾燥
硬化させてポリベンズイミダゾール樹脂からなる膜をル
ーバー表面に構成する。又、コーティング層の厚みとし
ては、特に限定されないが、20μm〜3mm程度の範
囲とするのが好ましい。3mmよりも厚いと経済性に劣
るため好ましくなく、20μmよりも薄いと強固なコー
ティング膜が得られず、使用中に剥れてしまい膜の耐久
性を保持することが出来ない為、好ましくない。
【0016】上記した様な構成を有する本発明のトナー
製造用分級装置は、特に図7に示すフロー図に示した様
に、分級機をジェットミルと直接連結して、ジェットミ
ルの分級機として使用する場合に顕著な効果が発揮され
る。即ち、ジェットミルで粉砕された粒子を本発明の分
級機で分級して粗い粒子を分離し、分離した粗い粒子を
再びジェットミルに戻して粉砕するといったシステムで
用いる場合に、より顕著な効果が発揮される。更にこの
場合に、ジェットミルの処理量を多くした場合や、粒子
径の小さな粉砕品を得ようとする場合等において、著し
い効果を期待することが出来る。
【0017】更に、本発明のトナー製造用分級装置は、
上記の例に挙げた構造に限定されず、導入ルーバー及び
/又は分級ルーバーを有するものであればいずれのもの
でもよい。例えば、図6に示した様な、DS分級機(日
本ニューマチック工業社製)として製品化されている分
級機と同様の構造を有するものとすることも出来る。図
6に示す様に、所謂、DS分級機には、上記で説明した
例とは異なり導入ルーバー7が設けられておらず、粉体
原料は、供給筒80から供給されて、案内筒50の内周
面に沿って帯状に下降しながら分級室40内に流入され
る。分級室40では、上記した例と同様に、分級ルーバ
ー90の間隙より流入してくる外気から吸引導入された
分級エアーにより、旋回流が形成されて分級が行われ
る。この様な構成を有する分級機においても、分級ルー
バー90の表面で粉体が激しく衝突する為、分級ルーバ
ー90の摩耗或いはトナー融着という問題を生じる。従
って、本発明の分級機を、かかる構造を有する気流分級
機とすることによって、上記で説明した例と同様の顕著
な効果が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、
本発明を更に詳細に説明する。 実施例1 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(モノマー重合重 量比80.0/19.0/1.0、重合平均分子量=35万) 100重量部 ・磁性酸化鉄(平均粒径=0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 静電荷像現像用トナー材料である上記の材料を、ヘンシ
ェルミキサー(FM結−75型、三井三池化工機(株)
製)でよく混合した後、温度150℃にて設定した2軸
混練機(PCM−30型、池貝鉄工(株)製)にて混練
し、得られた混練物を冷却し、冷却物をハンマーミルに
て粗粉砕し、該粗砕物(1mmスクリーン通過品)をト
ナー製造用粗粉砕原料とした。上記で得られた静電荷像
現像用トナーのハンマーミル粗砕物を使用し、図7の粉
砕システムで更に粉砕を行った。ジェットミルは、日本
ニューマチック工業社製のI型ミルを使用した。気流分
級機としては、図4に示す構成のものを使用し、分級ル
ーバー9の材質はポリベンゾイミダゾール樹脂成形品を
使用した。この結果、3ケ月間連続運転を行った後、該
気流分級機を分解して分級ルーバー9の状態を観察した
ところ、摩耗及び融着現象は全く見られなかった。又、
3ケ月間の連続運転中、得られた粉砕品の粒度は安定し
ていた。
【0019】実施例2 実施例1と同様の静電荷像現像用トナーのハンマーミル
粗砕物を使用し、図7の粉砕システムで更に粉砕・分級
を行った。ジェットミルとしては、日本ニューマチック
工業社製のI型ミルを使用した。又、気流分級機として
は、図1に示す構造のものを使用し、導入ルーバー7及
び分級ルーバー9の構成材料材として、ポリベンゾイミ
ダゾール樹脂成形品を使用した。この結果、3ケ月間連
続運転を行った後、該気流分級機を分解して分級ルーバ
ー9の状態を観察したところ、摩耗及び融着現象は全く
見られなかった。又、3ケ月間の連続運転中、得られた
粉砕品の粒度は安定していた。
【0020】実施例3 実施例1と同様の静電荷像現像用トナーのハンマーミル
粗砕物を使用し、図7の粉砕システムで更に粉砕・分級
を行った。ジェットミルとしては、日本ニューマチック
工業社製のI型ミルを使用した。又、気流分級機として
は、図4に示す構造のものを使用し、導入ルーバー7及
び分級ルーバー9の構成材料材として、ポリベンゾイミ
ダゾールが30μmの厚さにコーティングされたSUS
304を使用した。この結果、3ケ月間連続運転を行っ
た後、該気流分級機を分解して分級ルーバー9の状態を
観察したところ、コーティング面に変化はみられず、
又、融着現象も全く見られなかった。又、3ケ月間の連
続運転中、得られた粉砕品の粒度は安定していた。
【0021】比較例1 実施例1と同様のトナー粗粉砕原料を使用し、図7の粉
砕システムで粉砕を行った。ジェットミルは、日本ニュ
ーマチック工業社製のI型ミルを使用した。気流分級機
として図4に示す構造のものを使用し、分級ルーバー9
の構成材料としてフッ素樹脂成形品を使用した。この結
果、実施例1と同様の連続運転を行おうとしたところ2
日後に粉砕粒度が非常に粗くなってしまった。この為、
該気流分級機を分解して分級ルーバー9の状態を観察し
たところ、融着は全く見られなかったが、幾つかのルー
バーの表面が激しくえぐれており、摩耗現象が観察され
た。この為、運転を続ける為には、分級ルーバー9を交
換せざるを得なかった。
【0022】比較例2 実施例1と同様のトナー粗粉砕原料を使用し、図7の粉
砕システムで粉砕を行った。ジェットミルは、日本ニュ
ーマチック工業社製のI型ミルを使用した。気流分級機
として図4に示す構成のものを使用し、分級ルーバー9
の構成材料としてウレタン樹脂成形品を使用した。実施
例1と同様に、3ケ月間連続運転を行った後、該気流分
級機を分解して分級ルーバーの状態を観察したところ、
融着は全く見られなかったが、幾つかのルーバーの表面
にえぐれた様な摩耗現象が観察された。又、3ケ月間の
連続運転中、得られる粉砕品の重量平均粒径が徐々に粗
くなっていく傾向にあった。この為、精密な分級精度を
得ようとすると、これに伴って、原料処理量を落とさざ
るを得なかった。
【0023】比較例3 実施例1と同様のトナー粗粉砕原料を使用し、図7の粉
砕システムで粉砕を行った。ジェットミルは、日本ニュ
ーマチック工業社製のI型ミルを使用した。気流分級機
として図4に示す構成のものを使用し、分級ルーバー9
の構成材料としてSUS304を使用した。上記の構成
の分級機を使用して連続運転を行ったところ、3日後に
得られた粉砕品の粒度に異常が見られた為、運転を停止
し、気流分級機を分解して分級ルーバーの状態を観察し
た。この結果、トナーの融着物がルーバー表面にこびり
ついており、実質的にルーバー間の間隙が塞がった様な
状態になっていた。その為、これ以上の連続運転が不可
能になった。
【0024】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、気
流式のトナー製造用分級装置の導入ルーバー及び/又は
分級ルーバーの材質を特定のものとすることで、ルーバ
ー部へのトナー融着の低減且つ摩耗の防止を達成するこ
とが出来、この結果、安定した装置運転が可能となり、
得られるトナーの品質の向上及び維持が可能となる。更
には、該ルーバーの耐久性の向上により、ルーバーの交
換頻度を減らすことが出来、製造コストのコストダウン
を達成することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】気流式分級機の縦断側面図である。
【図2】図1のI−I´線での視断面図である。
【図3】図2の変形例である。
【図4】他の構造の気流式分級機の縦断側面図である。
【図5】ルーバーの斜視図である。
【図6】他の構造の気流式分級機の縦断側面図である。
【図7】気流式分級機とジェットミルとを連結させたシ
ステムのフローチャート図である。
【符号の説明】
1、10:本体ケーシング 2、20:下部ケーシング 3、30:ホッパー 4、40:分級室 5、50:案内室 6、60:上部カバー 7:導入ルーバー 8、80:供給筒 9、90:分級ルーバー 10、100:分級板 11、110:粗粉排出口 12、120:微粉排出シュート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−229181(JP,A) 特開 平5−339401(JP,A) 特公 平5−78392(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B07B 1/00 - 17/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー用粉体原料を気流によって分級す
    る為の気流式のトナー製造用分級装置であって、分級室
    に搬送エアーと共に粉体材料を導入させる為の複数の導
    入ルーバー及び/又は分級室内に外気から分級エアーを
    吸引導入させる為の複数の分級ルーバーが、ポリベンゾ
    イミダゾール樹脂を主成分とする樹脂成型品若しくはポ
    リベンゾイミダゾールを主成分とする樹脂をコーティン
    グした材質により形成されていることを特徴とするトナ
    ー製造用分級装置。
  2. 【請求項2】 トナー用粉体原料を気流によって分級す
    る為の気流式のトナー製造用分級装置が、分級室の上部
    に設けられた粉体供給筒と連通している環状の案内室
    と、該案内室を通って搬送エアーと共に粉体供給筒から
    供給されてくる粉体材料を旋回下降させながら分級室の
    中央方向へと分散導入させる為の複数の導入ルーバーで
    あって、それらの先端部分が案内室の内周円の接線方向
    に向けられている案内室と分級室との間に設けられた導
    入ルーバーと、分級室の底部に配置された中央が高くな
    る様に形成された傾斜状の分級板と、上記導入ルーバー
    の間隙から分級室内に旋回下降しながら導入されてくる
    粉体材料の旋回速度を更に加速する為に上記分級室内に
    配置されている分級エアーを外気から吸引導入させる為
    の複数の分級ルーバーと、分級板上で分級エアーによる
    遠心分離によって粉体材料から分級される粗粉を排出す
    る為の分級板の外周に設けられた粗粉排出口と、分級板
    の中央部に設けられた粉体材料から分級された微粉を排
    出する為の微粉排出口と、該微粉排出口に接続された微
    粉排出シュートとからなる構造を有する請求項1に記載
    のトナー製造用分級装置。
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