JP3470708B2 - 断熱容器の肩部材取り付け構造とそれを用いた電気貯湯容器 - Google Patents

断熱容器の肩部材取り付け構造とそれを用いた電気貯湯容器

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JP3470708B2
JP3470708B2 JP2001137064A JP2001137064A JP3470708B2 JP 3470708 B2 JP3470708 B2 JP 3470708B2 JP 2001137064 A JP2001137064 A JP 2001137064A JP 2001137064 A JP2001137064 A JP 2001137064A JP 3470708 B2 JP3470708 B2 JP 3470708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属製の真空二重容
器などの断熱容器に器体開口を形成する肩部材を取り付
ける断熱容器の肩部材取り付け構造と、これを用いた電
気貯湯容器に関するものであり、例えば家庭用の電気ポ
ットなどに利用される。
【0002】
【従来の技術】電気ポットは家庭や職場、食堂などで広
く使用され、四六時中使用状態に置かれることもある。
一方では、環境問題や省資源の面から省エネルギーが叫
ばれるなか、電気ポットでのヒータによる高い消費電力
が改善の対象になってきている。
【0003】そこで、従来、図18に示すような断熱容
器としての真空二重容器aを持った電気ポットが提供さ
れ、真空二重容器aの真空空間bにより保温性が向上す
る分だけ、沸騰させた内容液を所定の温度にて保温する
ときのヒータcの消費電力が低減する。
【0004】図18に示す従来の電気ポットは特に、真
空二重容器aに口部dに内筒eが内側に張り出した絞り
部fと、胴部の真空空間bが底部に回り込んだ回り込み
部gとを有しているとともに、このような真空二重容器
aを外装ケースhに収容して器体iを構成し、この器体
iにおける真空二重容器aの口部dに通じる器体開口j
にこれを覆いかつ真空二重容器aの口部dに及ぶ蓋kを
設けている。これにより、沸騰後ヒータcによる加熱を
停止して2時間経過した時点でも実用に耐える90℃程
度の通常保温状態を確保することができる。
【0005】一方、真空二重容器aなどの断熱容器はそ
の断熱構造上、蓋kを開閉できるように取り付ける取り
付け部qを設けたり、内容液の給排に適した大きな器体
開口jを形成したりするのが困難である。そこで、真空
二重容器aとは個別の例えば合成樹脂製の肩部材oを設
けて器体開口jや蓋kの取り付け部qを形成するのが基
本的な構造となっている。また、このような肩部材oを
取り付けるのに従来、肩部材oは外装ケースhの上端に
載せておき、真空二重容器aに内筒eと外筒mとの口部
どうしを溶接接合した口部dまわりの外向きのフランジ
nを設けて、このフランジnを肩部材oの図18に示す
ような上向きの段部pに載置して吊り持たせ、真空二重
容器aの底部と外装ケースhの底部とを図示しない連結
金具にて連結して互いを引き付け、この引き付け力によ
って真空二重容器a、外装ケースh、肩部材oのそれぞ
れを一体に組み立てるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
肩部材oの取り付け構造では、肩部材oの取り付けに外
装ケースhの存在と真空二重容器aと外装ケースhとの
引き付け構造が必須となるので設計自由度が低く不便で
ある。また、真空二重容器aと外装ケースhとの連結が
終わらないと肩部材oを含めた3つの部材が一体化しな
いので、組み立てに複雑な対応作業が必要であったり、
熟練を要したりする。また、ヒータcの回りの修理など
のために真空二重容器aと外装ケースhとの連結を外す
と、肩部材oまでも分離してしまって不用意に振れ動く
ので作業しにくいし、肩部材oが持っている操作パネル
内側の操作基板rと器体iの側との結線が振れ動く蓋k
により引っ張られて二次故障が発生しやすい問題もあ
る。
【0007】本発明の目的は、肩部材の取り付けに他の
制約を受けず組み立てやすく、修理にも便利な断熱容器
の肩部材取り付け構造とそれを用いた電気貯湯容器を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の断熱容器の肩部材取り付け構造は、断熱
容器にその口部開口に通じる器体開口を形成した肩部材
を取り付けたものにおいて、断熱容器の口部開口の外回
りに取り付けた取り付け金具を介して肩部材を取り付
け、この肩部材の取り付け部にこれを覆うカバー部材を
被せ付け、カバー部材と肩部材および断熱容器との各間
にシール部材を設けたことを特徴とするものである。
【0009】このような構成では、断熱容器の口部開口
外回りに設けた取り付け金具を介して肩部材を取り付け
るので、断熱容器の口部開口と肩部材が形成する容器開
口との通じ合いを従来通りに確保して、しかも、他の制
約を受けずに簡単かつ確実に取り付けられるし、修理な
どによる他の部分の分解に影響される不都合がなくな
る。また、肩部材の取り付け部はカバー部材が覆ってい
るので外観されず、外観の問題なしに取り付け部の設計
ができ便利である。さらに、カバー部材と断熱容器およ
び肩部材との各間がシール部材によりシールされるの
で、上記のような取り付け構造にても断熱容器の口部開
口と肩部材の器体開口とに水漏れ部分がないので使用上
問題がない。。
【0010】肩部材はカバー部材とともに取り付け金具
に取り付けることができ、それには肩部材およびカバー
部材はねじを共用して取り付け金具にねじ止めすればよ
くそれが複数の個所であっても個別にねじ止めするよう
な場合に比し作業数が半減する。
【0011】また、別に、肩部材は取り付け金具に上方
からねじ止めし、カバー部材は前記被せ付けによって肩
部材側に弾性係合または無理嵌めすることもでき、これ
によると、ねじ止めにカバー部材の弾性係合または無理
嵌めを伴う一挙動での被せ付けが加わるだけの簡単な作
業で取り付けることができる上、ねじ止め部が外観され
ないので体裁がよいし、ねじ止め部をシールしなくてよ
い利点がある。
【0012】断熱容器とカバー部材との間、カバー部材
と肩部材との間、肩部材と断熱容器との間、の少なくと
も1つに断熱隙間を設ける構成では、断熱容器から外部
部材に熱が伝わって逃げるのを断熱隙間の数に比例して
防止することができ、外観されない断熱隙間であれば空
隙でもよいし、外観される部分では水漏れ防止のために
ゴムなどのシール性のある断熱部材を挟み込んだ断熱隙
間とすればよい。
【0013】肩部材と断熱容器との間に断熱材を設けた
構成では断熱容器の特に熱が逃げやすい上部まわりの断
熱性を高めて保温力を向上することができる。
【0014】カバー部材の外径は断熱容器の胴部外径以
下である構成では、肩部材の領域への食い込み量を少な
くして、肩部材と断熱容器との間の空間を大きくとれる
ようにするので、そこに設ける断熱材の層を厚くして保
温力をさらに高めることができる。
【0015】カバー部材が断熱部材であると、これによ
っても保温力を高めることができる。
【0016】カバー部材の上面が内周側に向かって下り
勾配を持っている構成では、カバー部材上に水が落ちあ
るいは流れてきても、前記勾配によって断熱容器の口部
開口側に流れるように案内するので、カバー部材の上に
水が溜まるようなことを回避することができる。
【0017】肩部材の器体開口は内周から中央側に下っ
てカバー部材の上面に連続している構成では、肩部材が
形成する器体開口内に入れられ、あるいは入った水の全
てを前記下りによってカバー部材まで流れるように案内
し、後はカバー部材の前記案内によって断熱容器の口部
開口にいたるようにすることができ、カバー部材を含む
器体開口内に水が溜まるようなことを回避することがで
きる。
【0018】カバー部材の上面に排水の向きを指示する
方向指示表示を施した構成では、カバー部材の上面は断
熱容器および肩部材の双方と異なった部材による目立ち
やすい上面にて表示でき使用者に認識されやすいし、カ
バー部材の上面は断熱容器の口部開口の外回りに環状に
位置していて、排水すべき位置および向きに対応して表
示が設けられるので、指示が的確に行え水を嫌う電気ま
わりや水流を乱す蓋取り付け部などを避けた適正な排水
が確実に守られるようにすることができる。
【0019】排水方向指示表示部が、器体外回りの側面
下部に設けられたAC電源接続部の真上でない位置に設
けられていることによって、AC電源接続部に排水時の
飛び散ったり伝い落ちる内容液が及ぶのを防止するとが
できる。
【0020】上記のような各発明に係る断熱容器の肩部
材取り付け構造を持ち、断熱容器の非断熱部にヒータを
当てがって内容液を加熱するようにした電気貯湯容器の
構成では、前記の各特徴を発揮して肩部材を単独に取り
付けた電気貯湯容器を構成し、非断熱部でのヒータによ
る加熱にて加熱効率を高めるとともに、断熱容器を始め
とする各種の断熱構造にて高い保温性にて節電を図るこ
とができる。
【0021】本発明のそれ以上の目的および特徴は、以
下の詳細な説明で明らかになる。本発明の各特徴は、そ
れ単独で、あるいは可能な限り種々な組合せで複合して
用いることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜図17
を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。
【0023】本実施例は、家庭用の電気ポットの場合の
一例であり、断熱容器としてステンレス鋼製の真空二重
容器を外装ケースに収容した器体1を持った構成を有し
ている。しかし、本発明はこれに限定されることはな
く、用途や断熱容器の具体的構成、および外装ケースの
有無は自由に選択することができる。もっとも、ステン
レス鋼は金属の中で熱伝導性が低く、かつ曲げ剛性、強
度が十分であり、しかも防錆効果を持つので、飲料用の
電気貯湯容器には好適である。
【0024】本実施例の電気ポットは図1に示すよう
に、ステンレス鋼製の内筒4と外筒5により構成される
金属製の真空二重容器3と、内筒4内の内容液を加熱す
るように真空二重容器3の一重底部3cに当てがったヒ
ータ11とを備え、これらを合成樹脂製の外装ケース2
に収容して器体1を構成している。このように真空二重
容器3が曲げ剛性および強度共に高い金属製であること
により壁厚および真空空間63の層が小さくてよくスリ
ムでありながらその材質と相まって高い保温力を発揮す
ることができる。しかし、真空二重容器3はその胴部が
外部に露出して器体1を構成するようにしてもよい。真
空二重容器3の一重底部3cには内容液を器体1外に吐
出する吐出路25が接続され、この吐出路25は真空二
重容器3と外装ケース2との間を立ち上がり、器体1の
前部に吐出口25dが臨んでいる。吐出路25の途中に
は電動ポンプ26が設けられ、内容液を電動にて吐出で
きるようにしている。これに併せ、真空二重容器3の口
部3aに通じる器体1の器体開口12を開閉できるよう
に覆う蓋13に手動のベローズポンプ50が設けられ、
押圧板61による押圧操作で真空二重容器3内に加圧空
気を吹き込み内容液を加圧して吐出路25を通じ押し出
し外部に吐出させられるようにしている。
【0025】吐出路25の立上がり部25aは透明管と
してそこでの液量が器体1の図16に示す液量表示窓6
2から透視できるようにしている。しかし、内容液の液
量は立上がり部25aの液量をフォトカプラなどによっ
て段階的に検出して表示し、また各種の制御のための液
量データとして用いることもできる。また液量の自動検
出は静電容量方式によってもよいし、内容液をヒータ1
1で加熱するときの昇温特性や、ヒータ11の加熱を停
止したときの降温特性によっても液量を自動検出するこ
とができる。
【0026】内外筒4、5間の真空空間63は、溶接接
合をし終えた内外筒4、5において、図8に示すように
肩部3dの一部に形成された図12に示す真空引き孔1
01を通じ真空排気して封口材により封口処理すること
によって形成される。真空排気は真空状態の加熱炉内に
て行われる。真空空間63内には図13に示すようなゲ
ッタ102が1つまたはそれ以上設けられ、真空空間6
3内で経時的に発生するガスを吸収して真空空間63の
真空度が低下しないようにする。
【0027】蓋13は真空二重容器3からの蒸気を外部
に逃がす蒸気通路17が形成され、蓋13の真空二重容
器3内に面する位置の内側開口17aと、外部に露出す
る外面に形成された外側開口17bとの間で通じてい
る。蒸気通路17の途中には、器体1が横転して内容液
が進入してきた場合にそれを一時溜め込み、あるいは迂
回させて、外側開口17bに至るのを遅らせる安全経路
17cを設けてある。これにより、器体1が横転して内
容液が蒸気通路17を通じて外部に流出するまでに器体
1を起こすなどの処置ができるようになる。また、蒸気
通路17には器体1の横転時に、蒸気通路17に進入し
ようとし、あるいは進入した内容液が先に進むのを阻止
するように自重などで働く転倒時止水弁18が適所に設
けられている。図示する実施例では内側開口17aの直
ぐ内側の一か所に設けてある。
【0028】蓋13の前部には閉じ位置で肩部材6側の
係止部19に係合して蓋13を閉じ位置にロックするロ
ック部材21が設けられ、蓋13が閉じられたときに係
止部19に自動的に係合するようにばね22の付勢によ
ってロック位置に常時突出するようにしている。これに
対応して蓋13にはロック部材21を後退操作して前記
ロックを解除するロック解除部材23が設けられてい
る。ロック解除部材23は図1に示すように軸24によ
って蓋13に枢支されたレバータイプのものとされ、前
端23aを親指などで押し下げて反時計回りに回動させ
ることでロック部材21をばね22に抗して後退させて
ロックを解除し、続いてロック解除操作で起き上がった
後端23bを他の指で引き上げることによりロックを解
除された蓋13を持ち上げこれを開くことができる。
【0029】ここで、前記肩部材6は合成樹脂製であ
り、金属製の真空二重容器3の口部3aが形成している
口部開口3fに通じる前記器体開口12を形成するのと
同時に、蓋13を開閉できるように取り付ける取り付け
部66が設けられて、器体1の上端に必要な形状および
構造を満足し、電気ポットであるための操作パネル32
も嘴状に前部に突出した突出部31の上面に形成するよ
うにしている。
【0030】このような肩部材6を断熱容器としての真
空二重容器3を持った器体1に設けるのに本実施例で
は、真空二重容器3の口部開口3fの外回りに図1〜図
4に示す例、および図5に示す例のように溶接などして
設けた取り付け金具71を介し肩部材6を取り付け、こ
の肩部材6の取り付け部66にこれを覆うカバー部材7
3を被せ付け、カバー部材73と肩部材6および真空二
重容器3との各間にシール部材74、77を設けてい
る。このように、真空二重容器3の口部開口3fの外回
りに設けた取り付け金具71を介して肩部材6を取り付
けるので、真空二重容器3の口部開口3fと肩部材6が
形成する器体開口12との通じ合いを従来通りに確保し
て、しかも、他の制約を受けずに簡単かつ確実に取り付
けられる。また、修理などによる他の部分の分解に影響
される不都合がなくなる。また、肩部材6の取り付け部
66はカバー部材73が覆っているので外観されず、外
観の問題なしに取り付け部66の設計ができ便利であ
る。さらに、カバー部材73と真空二重容器3および肩
部材6との各間がシール部材74、77によりシールさ
れるので、上記のような取り付け構造にても真空二重容
器3の口部開口3fと肩部材6の器体開口12とに水漏
れ部分がないので使用上問題がない。
【0031】図5に示す例のように肩部材6はカバー部
材73とともに取り付け金具71に取り付けることがで
き、それには図5に示す例のように肩部材6およびカバ
ー部材73をねじ72を共用して取り付け金具71にね
じ止めすればよい。ねじ止め個所が複数あっても肩部材
6およびカバー部材73を個別にねじ止めするような場
合に比し作業数が半減する。もっとも、ねじ72を用い
ずに、図4に示すようにカバー部材73に一体成形した
フック片73cを取り付け金具71に弾性係合ないしは
無理嵌めすることによりカバー部材73の被せ付けと同
時に肩部材6も取り付けるようにすることもでき、この
ようにすると、取り付け作業が最も簡略化し、また、ね
じ72などの取り付け部材や取り付け構造が外観されな
くなる利点もある。なお、ねじ72によるねじ止め部は
例えば図5に示すように設けたシール部材201により
シールする必要がある。
【0032】図1〜図4に示す例では、肩部材6は取り
付け金具71に対し上方からねじ72によりねじ止め
し、カバー部材73は前記被せ付けによって肩部材6側
に弾性係合または無理嵌めするようにしてあり、この弾
性係合ないしは無理嵌めは前記したフック片73cによ
って行っている。具体的には、カバー部材73は内周に
形成した取り付けフランジ6aを取り付け金具71に直
接当てがった上から、さらに金属製で断面L型のワッシ
ャリング75を当てがい、ワッシャリング75側から取
り付け金具71まで通したねじ72によりねじ止めして
ある。カバー部材73は図15に示すように円周方向数
箇所に下方に延びるフック片73cを有し、これらフッ
ク片73cが図4に示すようにワッシャリング75およ
び取り付けフランジ6aに形成した孔75a、6dに上
方から挿入され、その最終挿入位置で孔6dの開口縁と
弾性係合または無理嵌めすることにより外れ止めされ、
被せ付けの一挙動によって取り付けられる。
【0033】これによって、肩部材6のねじ72による
ねじ止めにカバー部材73の弾性係合または無理嵌めを
伴う一挙動での被せ付けが加わるだけの簡単な作業で取
り付けることができる上、ねじ止め部が外観されないの
で体裁がよいし、ねじ止め部をシールしなくてよい利点
がある。
【0034】真空二重容器3とカバー部材73との間、
カバー部材73と肩部材6との間、肩部材6と真空二重
容器3との間に図3、図5に示すような断熱隙間Sを設
けてある。このような断熱隙間Sは少なくとも1つある
だけでも有効であり、真空二重容器3から外部部材に熱
が伝わって逃げるのを断熱隙間Sの数に比例して防止す
ることができ、外観されない断熱隙間Sであれば空隙で
もよいし、外観される部分では水漏れ防止のため図示す
るようにゴムなどのシール部材74、77を断熱部材と
して挟み込んだ断熱隙間とすればよい。
【0035】また、肩部材6と真空二重容器3との間に
断熱材を設けても、熱が逃げやすい上部まわりの断熱性
を高めて保温力を向上することができる。この場合特
に、カバー部材73の外径を図1〜図4の例、図5の例
で示すように真空二重容器3の胴部3bの外径以下であ
るようにすると、カバー部材73の肩部材6の領域への
食い込み量を少なくして、肩部材6と真空二重容器3と
の間の空間を大きくとれるようにするので、そこに設け
る断熱材の層を厚くして保温力をさらに高めることがで
きる。また、カバー部材73が発砲樹脂よりなるなど断
熱部材としても保温力を高めることができる。
【0036】さらに、本実施例ではカバー部材73の上
面が図3〜図5に示すように内周側に向かって下り勾配
を持っているので、カバー部材73上に水が落ちあるい
は流れてきても、前記勾配によって真空二重容器3の口
部開口3f側に流れるように案内するので、カバー部材
73の上に水が溜まるようなことを回避することができ
る。これに併せて肩部材6の器体開口12は内周から中
央側に下ってカバー部材73の上面に連続するようにし
ており、肩部材6が形成する器体開口12内に入れら
れ、あるいは入った水の全てを前記下りによってカバー
部材73まで流れるように案内し、後はカバー部材73
の前記案内によって真空二重容器3の口部開口3fにい
たるようにすることができ、カバー部材73を含む器体
開口12内に水が溜まるようなことを回避することがで
きる。
【0037】また、図16に示すようにカバー部材73
の上面に排水の向きを指示する矢印202やその意味を
示す「排水」などの文字203といった方向指示表示2
04を施してある。このように、方向指示表示204が
真空二重容器3および肩部材6の双方と異なったカバー
部材73による目立ちやすい上面にて表示でき使用者に
認識されやすい。また、カバー部材73の上面は真空二
重容器3の口部開口3fの外回りに環状に位置してい
て、排水すべき位置および向きに対応して表示が設けら
れるので、指示が的確に行え水を嫌う操作パネル32な
どの電気まわりや水流を乱す蓋13の取り付け部66な
どを避けた適正な排水が確実に守られるようにすること
ができる。図16に示す形態の電気ポットでは器体開口
12の上端から操作パネル32が立ち上がって形成して
いるくびれ部205を排水経路とするのが好適である。
このくびれ部205は操作パネル32の左右の両側にあ
り、人の利き手がポットを傾け利き手でない方が傾けら
れるポットを支える使い分けをすることが多く、人によ
ってどちらのくびれ部を使うか一定しないことに対応し
て、前記方向指示表示204は左右両側に設けておくの
が好適である。また、図16に示すように排水方向指示
表示部204が、器体1外回りの側面下部に設けられた
AC電源接続部211の真上でない位置に設けられてい
ることによって、AC電源接続部211に排水時の飛び
散ったり伝い落ちる内容液が及ぶのを防止するとができ
る。
【0038】なお、電動ポンプ26は遠心ポンプであっ
て真空二重容器3の直ぐ下の位置に設けられ、真空二重
容器3内から流れ込む内容液を吐出路25を通じて器体
1外に臨む吐出口25dに向け送りだし、吐出口25d
から外部に吐出させ使用に供する。
【0039】外装ケース2の底2aと真空二重容器3の
底部との間の空間79には、前記電動ポンプ26ととも
に、ヒータ11や電動ポンプ26を通電制御する制御基
板27を収容する回路ボックス28が設置されている。
図示する実施例では回路ボックス28は外装ケース2の
底の開口部に一体形成して設けてある。また、回路ボッ
クス28は下向きに開口しこれを閉じる蓋160を設け
てある。真空二重容器3の一重の底部3cの中央には温
度センサ29が下方から当てがわれ、内容液のその時々
の温度を検出して、湯沸しや保温モードで内容液を加熱
制御する場合の温度情報を得る。外装ケース2と真空二
重容器3とは従来通り底部どうしを連結して一体化して
もよいし、別の連結構造を採用することもできる。
【0040】前記操作パネル32には、モード設定など
の操作部や、操作に対応する表示、あるいは動作状態を
示す表示を行うようにしてある。操作パネル32の下
方、つまり内側には前記操作および表示に対応する信号
の授受および動作を行う操作基板33が設けられて操作
パネル32と協働して外部からの操作や外部への表示が
行えるようにする。吐出路25の上部は器体1の突出部
31と外装ケース2側のパイプカバー部2dとの間に入
った部分で逆U字状のユニット25cを構成し、このユ
ニット25cに転倒時止水弁134aおよび前傾時止水
弁134bと吐出口25dを設けている。吐出口25d
はパイプカバー部2dを通じて下向きに外部に開口して
いる。
【0041】外装ケース2の底2aにある開口2cには
下方から蓋板36を当てがってねじ止めや部分的な係合
により取付け、蓋板36の外周部には回転座環37が回
転できるように支持して設けられ、器体1がテーブル面
などに定置されたときに回転座環37の上で軽く回転し
て向きを変えられるようにしてある。
【0042】制御基板27は電源オンによって内容液の
衛生上やカルキ臭除去などの面から一旦沸騰させ、ある
いは、さらに沸騰を持続させるなどのカルキ除去を行っ
て後、温度センサ29による検知温度が所定の保温温度
になるまでヒータ11の加熱を停止し、所定の保温温度
になればヒータ11による断続加熱や通電容量の小さな
加熱によって所定の保温温度を保つようにする。
【0043】保温温度は操作パネル32での操作にて選
択でき、コーヒーや紅茶、緑茶などには即時に間に合
い、あるいは瞬時に再沸騰させてから使用できる98℃
程度の高温保温、それより若干低い90℃程度の通常保
温、玉露や赤ちゃんのミルク溶きに適当な60℃程度の
低温保温などが選択対象になっている。また、内容液を
沸騰させた後ヒータ11による加熱を行わずに保温を行
う魔法瓶保温モードも持っている。一方、内容液を電動
ポンプ26で注出したり、内容液が帰宅時や起床時など
所定の時点で湯沸しが終了し、あるいは所定の保温状態
になっているようにタイマ設定を行うお休みタイマモー
ド、即席めんや冷凍食品の再生時間などのクッキング時
間をカウントして知らせるキッチンタイマ、内容液の不
用意な注出を防止するための注出ロックモード、などを
選択設定することも行われる。さらに、それら設定状態
を解除する解除操作も行われたりもする。
【0044】ところで、真空二重容器3を持った電気ポ
ットにおいて沸騰した内容液をヒータ11による加熱な
しに放置したときの魔法瓶保温状態での保温特性は、図
17に線で示すように口部3aの開口径Dの大きさに
ほぼ反比例する。線は内容液の2時間後の降温幅を示
し、120mmでは5℃程度、145mmでは10℃程
度、180mmでは17℃程度となっている。
【0045】そこで、口部3aの開口径Dを従来の14
5mm未満に設定すると、本発明の目的である保温力の
改善を一応図ることができ、保温力増大の面からは口部
3aの開口径Dを極力小さくするのが好適である。しか
し、それには制限がある。例えば真空二重容器3内を洗
浄や拭き取りなどのお手入れをすることを考えると、大
人の人の手、特にこぶしが入るにはD=80mm程度が
限度であり、D=100mm程度になると作業しやす
く、D=120mm程度を越えると作業が自由になる。
これを開口径Dとお手入れ性の良し悪し性との関係を判
定すると図17の線で示すようになる。
【0046】また、蓋13のベローズポンプ50を収容
している部分を進入部13aとして図1、図2に示すよ
うに口部3a内に進入させることにより、真空二重容器
3内の空気を口部3a外からできるだけ遠ざけて熱が上
部へ逃げるのを抑え、かつ、ベローズポンプ50を収容
した蓋13が外方に大きく張り出さないようにできる
が、実用上差し支えない吐出流量を確保できる容量のベ
ローズポンプ50に対して、開口径Dが120mmを下
回ると進入部13aを口部3aに進入させるのが勢い困
難になり、開口径Dが100mmを切るとベローズポン
プ50は口部3aの上にしか配置できないので、蓋13
は外方へ大きく張り出し電気ポットが大型化する原因に
なる。このような口部3aの開口径Dと小型化に対する
良し悪し性との関係を評価すると図17に線で示すよ
うになる。
【0047】また、口部3aの開口径Dが胴よりも小さ
くなる部分は絞り加工により形成するが、口部3aの開
口径が小さければ小さいほど絞り加工が困難で、複数部
分に切り離して加工した後溶接して一体にする必要が生
じコスト上昇の原因になったり、絞り加工ができても割
れなどにより歩留まりや信頼性が低下したり、歩留まり
や信頼性は確保できても加工に時間が掛かってコスト上
昇の原因になったりする。例えば、JISのSUS30
4、SUS436などの材料からなる内筒4につき、胴
径180mmからの絞り加工にて口部3aの開口径Dと
して120mm以下を目指すと胴部と絞り部とを切り離
して加工する必要がある。このような開口径Dと加工の
難易による良し悪し性との関係につき評価すると、図1
7に線で示すようになる。
【0048】また、内筒4の内面にフッ素コーティング
や研磨処理などを施すのに、ガンやノズルなどの器具が
入らないといけないし、処理が均一であるためには器具
を自由に動かせることも必要である。従って、口部3a
の開口径Dが小さいほど処理は困難になるし、処理でき
ても時間が掛かったり均一に処理できないといった問題
がある。また、フッ素コーティング前の内面をブラスト
処理して荒らしフッ素コート層の付着力を高める工程に
おいては、内筒4の内に吹き付けたブラスト材が内筒4
外に戻り難く作業性が悪くなる。例えば、口部3aの開
口径Dが100mmを切るとコーティング材を吹き付け
るガンが内筒4内に入らなくなり、フッ素コーティング
は不可能になる。このような開口径Dと内筒4の内面の
加工や処理の難易による良し悪し性との関係につき評価
すると、図17に線で示すようになる。
【0049】以上の線〜に示す保温特性および各種
良し悪し性との関係を総合判断すると、お手入れ性、小
型化性、絞り加工性・コスト性、および内筒4の内面の
加工・処理の容易性のいずれも満足できる限度となる1
20mmを開口径Dの下限とするのが好適である。ま
た、開口径D=140mmでは上記したように2時間後
の降温幅が8℃程度で、内容液温度は中温保温温度92
℃程度をまだ保っており、開口径Dが145mmである
従来の場合の2時間後の降温幅が10℃程度、内容液温
度が通常保温温度90℃程度となるのに対して十分な保
温力の向上が見られ好適である。3Lの容量の電気ポッ
トの場合、従来年間6500円程度の節電になっていた
のが、開口径D=140mmでは内容液が従来の場合と
同じ実用保温温度90℃程度になるまでヒータ11の通
電を停止したままにすると7000円強の節電になる。
これは3年で商品価額に達し元が取れることになる。
【0050】しかし、開口径Dの上限を決める要素とし
ては前記実測データの各種特性の他に、公的な省エネ基
準、愛用者カードやインターネット情報などによるユー
ザの希望事項、エアコン、テレビ、冷蔵庫などの他の家
電製品との消費電力などとの比較、省エネ率など各種の
要素がある。
【0051】さらに、図1に示すように真空二重容器3
の口部3aの外径が真空二重容器3を形成している外筒
5の胴径よりも小さければ、口部3aの開口径Dが小さ
くなったことを利用して外径も小さくして、口部3aま
わりをかさ低くすることができ、器体1のさらなる小型
化に貢献する。本実施例では特に、真空二重容器3の口
部3aの外径が内筒4の胴径よりも小さい。これによ
り、口部3aまわりをさらにかさ低くすることができ
る。
【0052】なお、口部3aの開口径Dは既述したよう
に大人の人の手が入って、しかも、満水位指標67aが
見える図2に示すような視野範囲θが得られる寸法にす
るのが好適である。また視野範囲θは操作パネル32を
見て操作する場合の目の位置を含むのが好適である。図
示する実施例では内筒4の胴部4mの一部を内側に浮き
出させた浮き出し壁4nに浮き出し線として満水位指標
67aを形成して前記の視野範囲θを満足している。し
かも、満水位指標67aよりもさらに見やすくなる満水
位指標67aの下の部分に上向きの矢印67bとこの矢
印67bの方向に満水位指標67aがあることを気付か
せる文字表示67cを形成してあり、満水位を超える水
を入れないことを使用者に守られやすい。また、満水位
が真空二重容器3の胴径よりも十分に小さい設計におい
て特に、口部3aの内径を満水位とほぼ同じかそれより
も小さく設定しても口部3aからの熱の逃げを抑えやす
く保温力が向上する。
【0053】このように口部3aの外径を小さくする本
実施例において、さらに、真空二重容器3を形成してい
る内筒4の口部4aと外筒5の口部5aとの接合部64
が、図1〜図4に示すように真空二重容器3の口部3a
における開口端の外径側に位置している。これにより、
口部3aの開口径Dを外径とともに小さくする口部3a
の絞り形状を内筒4と外筒5とで分担し合って、内外筒
4、5の1つに絞り形状が集中しないので、加工しやす
く材料面および加工作業面にて有利でありコストの低減
を図ることができる。内外筒4、5ともJISのSUS
304、SUS436などを用いて問題なく製造するこ
とができる。
【0054】上記の口部3aの外径を小さくするのに併
せ、真空二重容器3の口部3aの外径と胴部3bの外径
との間の口部3aまわりにできる環状空間65を利用し
て、図1〜図3に示すように肩部材6と真空二重容器3
との前記取り付け部66を設けてある。これにより、金
属製の真空二重容器3の肩部3dに配して口部3aに通
じる器体1の器体開口12部まわりに必要な形状を与え
やすい肩部材6を取り付けるのに、肩部材6と真空二重
容器3との取り付け部66を真空二重容器3の胴部外径
と口部外径との間の口部3aまわりにできる環状空間6
5を利用して設けるので、取り付け部66のための特別
な空間が不要となり器体1がかさ張らないし、口部3a
まわりにスペースの余裕ができ、必要な取り付け強度や
シール部を持つなどかさ張りやすい取り付け部66を設
けたり、他の必要なものを併設したりするのに好適であ
る。肩部3dが水平であることにより取り付け金具71
および肩部材6ともに単純な形状にて達成することがで
きる。
【0055】また、前記肩部材6の取り付け部66は前
記環状空間65を利用して設けられ、肩部材6を真空二
重容器3に取り付けるための特別な空間が不要となり器
体1がかさ張らないし、口部3aまわりのスペースに余
裕ができ、前記のように肩部材6との間に断熱材を設け
るにもそれの層厚を大きくして保温力の向上を図ること
ができるし、他の必要なものを併設するのに好適であ
る。肩部材6の取り付け部66を覆う前記カバー部材7
3は図3、図4の例、図5の例に示すように内周が真空
二重容器3の口部3aにおける内筒4および外筒5の接
合部64に鉤状断面を持って被さり双方間に前記シール
部材77を挟み込んでシールしている。シール部材77
は内外筒4、5の接合部64とされた口部4a、5aに
内周側が嵌まり合っている。カバー部材73と肩部材6
との間のシール部材74はカバー部材73の外周に形成
された溝73aに嵌めつけられ、肩部材6の取り付けフ
ランジ6aを形成した内周面6bに圧接するシールリッ
プ74aを有している。
【0056】また、図1、図2に示すように前記環状空
間65を利用して、口部3aに通じる器体1の器体開口
12を開閉する蓋13を器体1に開閉できるようにヒン
ジ連結して蓋13を取り付ける取り付け部66を設けて
ある。このように、器体1の取り付け部66を環状空間
65を利用して設けることにより、蓋13をヒンジ連結
する連結部15のための特別な空間が不要となり器体1
がかさ張らないし、口部3aまわりのスペースに余裕が
でき、蓋13を着脱するための可動部であるストッパ6
8を持つなど複雑でかさ張りやすい連結部15を設けた
り、他の必要なものを併設するのに好適である。複雑で
かさ張る連結部のために従来図18に示し、図16に仮
想線で示すように器体1の外面から突出していたのを、
図16に実線で示すような胴部2bから突出しない連結
部15とすることが容易にでき、外観のシンプル化も図
れる。
【0057】図示する例では図2に示すようにストッパ
68はばね69により上方に向け付勢されて、連結部1
5におけるヒンジピン16との嵌まり合い凹部171の
横向き開放部171aを常時閉じている。これにより、
蓋13を口部3aおよび器体1の器体開口12から脱し
た開き位置にしておいてヒンジピン16を凹部171か
ら引出すように移動させて取り外そうとしても、ヒンジ
ピン16はストッパ68に引っ掛かって凹部171から
抜け出せない。蓋13を外すにはストッパ68をその操
作部68aによりばね69に抗し下動させて凹部171
の開放部171aを開放する必要がある。これによっ
て、蓋13が不用意に外れるようなことを防止する。
【0058】また、蓋13は既述し図2に示すように真
空二重容器3の口部3a内への進入部13aを有し、口
部3aは蓋13が開閉されるときに進入部13aが描く
包絡線78に対する最近接位置にあるようにしている。
このように、蓋13の一部を進入部13aとして真空二
重容器3の口部3a内への進入を図ることによって、口
部3aから熱が逃げるのを邪魔して保温力を高めるのと
同時に、蒸気通路17や手動ポンプであるベローズポン
プ50を収容するなどで蓋13に必要となる大きな容量
を十分に確保しながら器体1外部への膨らみを抑えられ
る。しかも、真空二重容器3の前記のように開口径Dを
小さくした口部3aが、蓋13の開閉時に前記進入部1
3aの輪郭が描く包絡線78の直近にあるので、蓋13
の開閉を邪魔しない限度一杯まで開口径Dを小さくして
熱をより逃げにくくすることができる。
【0059】しかも、蓋13の前記進入部13aの基部
まわりには蓋13と進入部13aに当てがった金属製の
内蓋121との間に挟み込んだシール部材122が設け
られ、口部3aの最内径部に圧接して口部3aを閉じて
いる。これにより、満水位と進入部13aとの間の蒸気
通路17の内側開口17aを内容液が閉じないための安
全空間に位置する空気が口部3aよりも外部へ大きく広
がって熱が逃げやすくなるのを防止するので、保温力が
向上する。
【0060】また、前記電動ポンプ26およびベローズ
ポンプ50などの手動ポンプの少なくとも一方を備えて
いると、電気貯湯容器を定置したまま内容液を吐出して
使用することができ、近時大型化し持ち上げ難くなって
いる大型タイプのものに好適である。特に手動ポンプを
備えているとヒータ11で加熱しない魔法瓶保温状態で
の使用時に通電なしに定置したままでの内容液の吐出が
でき、省エネルギーや電源のないところでの使用に好適
である。
【0061】さらに詳述すると、図2に示すように、内
筒4は胴部4mにおける満水位ライン67の少し上から
斜め内側に立ち上がる絞り形状面4bにて前記小径な口
部3aに繋がり、ここから口部3aのストレートな内径
面4cを形成した後、やや斜め上向きとなる口部3aの
開口端面3a1を形成して前記外筒5との溶接接合部6
4に達している。外筒5は胴部5mにおける前記内筒4
の絞り形状面4bの立上がり始点にほぼ対応した位置か
ら絞り形状面4bよりは緩やかに内側斜めに立ち上がる
絞り形状面5bを形成した後、絞り形状面4bの立上が
り終点にほぼ対応した位置の水平な肩部3dに繋がり、
ここからストレートに立ち上がって内筒4との溶接接合
部64に達している。
【0062】また、内筒4は図10に示すように胴部4
m下端に少しの内向きフランジ4eを形成し、これを円
形な底板81との溶接接合部80を持った一体化により
容器形状にしている。こうして形成される容器形状をし
た内筒4の底部には、外周側から中央側に向け水平部4
f、緩やかな下り傾斜部4g、水平部4h、急な下り傾
斜部4i、中央水平部4jを形成している。一方、外筒
5は図11に示すように胴部5m下端に内向きのフラン
ジ5cを形成し、これにフランジ5c部から内筒4の中
央水平部4jの外周部まで延びる水平な底リング5dと
を溶接接合部90をもって一体化するとともに、底リン
グ5dの内周を内筒4の中央水平部4jとの溶接接合部
80をもって一体化している。底リング5dには2つの
環状の補強ビード5gが折り曲げ形成され、図1、図1
4に示すように内側の補強ビード5gが内筒4の急な下
り傾斜部4iと係合し合うことによって、底リング5d
と中央水平部4jとの溶接接合時に、内外筒4、5の底
部どうしの位置決めができるようにしている。
【0063】以上の結果、外筒5の底リング5dと内筒
4の底部との間に胴部からの空間のまわり込み部が形成
される。つまり真空空間63が形成されたときは真空空
間63の回り込み部63aとなる。内筒4の中央水平部
4jは外筒5の底リング5dとの溶接接合部80から内
側が一重底部3cとなりここにヒータ11を当てがうこ
とで内筒4内に入れた内容液を効率よく加熱することが
できるが、本実施例では中央水平部4jのヒータ11を
当てがう部分を上方へ窪ませた下向きの凹部3eとして
あり、この凹部3eの深さ分だけヒータ11の位置が内
容液側に突出するし、ヒータ11の設置域の内容液との
接触面積が多くなって加熱効率が向上する。
【0064】この凹部3eによる内筒4内への突出部と
回り込み部63aとの間に上向きの凹部84が環状に形
成されており、吐出路25を通じて吐出される内容液が
その凹部84内に幾分残されるように吐出路25の流入
端25eを適度に突出させてある。これによって、流入
端25eが内筒4内に突出している分だけ内容液が吐出
されずに残り、空焚き防止になる。図1〜図16に示す
実施例では吐出路25の流入端25eは前記凹部84の
広くした拡張部84aに接続している。拡張部84aは
図6に示すように円形な凹部3eを偏心させて形成する
と、ヒータ11の面積が小さくならないので、加熱効率
が低下することはない。また、拡張部84aは図7に実
線や仮想線で示すように円形な凹部3eの一部を切り欠
いて形成してもよく、この場合、ヒータ11の面積が切
り欠き分だけ小さくなる。しかし、その割合は少ない。
【0065】一重底部3cに当てがったヒータ11の背
部には、金属製の遮熱板87が設けられ、真空二重容器
3の真空空間まわり込み部と凹部3eの外面に溶接など
して円周方向数箇所に取り付けた図1、図9、図14に
示すような取り付け金具88にねじ89によりねじ止め
し、遮熱板87とヒータ11との間に金属製のバックア
ップ板92およびばね部材91を挟み込み、ばね部材9
1によってヒータ11を一重底部3cに押し付け密着さ
せている。また、ヒータ11の当てがい部および、凹部
84の底部に前記溶接接合部となる内外筒4、5が接し
合った二重構造部が位置している。なお、この底部の取
り付け金具88と前記図3、図4に示す肩部の取り付け
金具71とは同一のものを採用している。
【0066】また、外筒5は前記絞り形状面5bの部分
から肩部3dを経て内筒4との接合部64に至る口部5
aの範囲を胴部側と独立した別部材83とし、胴部側と
外向きフランジ5e、5f間に溶接接合部85を設けて
いる。この別部材83の溶接接合を最後に行うことによ
り、容器形状の内筒4と別部材83のない外筒5部分と
を嵌め合わせて底部の溶接接合を行って後、別部材83
の溶接接合を行うことによって、内外筒4、5の双方に
絞り形状面4b、5bを持った内外筒4、5を組み合わ
せた二重容器構造が実現する。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、断熱容器の口部開口外
回りに設けた取り付け金具を介して肩部材を取り付ける
ので、断熱容器の口部開口と肩部材が形成する容器開口
との通じ合いを従来通りに確保して、しかも、他の制約
を受けずに簡単かつ確実に取り付けられるし、修理など
による他の部分の分解に影響される不都合がなくなる。
また、肩部材の取り付け部はカバー部材が覆っているの
で外観されず、外観の問題なしに取り付け部の設計がで
き便利である。さらに、カバー部材と断熱容器および肩
部材との各間がシール部材によりシールされるので、上
記のような取り付け構造にても断熱容器の口部開口と肩
部材の器体開口とに水漏れ部分がないので使用上問題が
ない。
【0068】肩部材はカバー部材とともに取り付け金具
に取り付けることができ、それには肩部材およびカバー
部材はねじを共用して取り付け金具にねじ止めすればよ
くそれが複数の個所であっても個別にねじ止めするよう
な場合に比し作業数が半減する。
【0069】また、別に、肩部材は取り付け金具に上方
からねじ止めし、カバー部材は前記被せ付けによって肩
部材側に弾性係合または無理嵌めすることもでき、これ
によると、ねじ止めにカバー部材の弾性係合または無理
嵌めを伴う一挙動での被せ付けが加わるだけの簡単な作
業で取り付けることができる上、ねじ止め部が外観され
ないので体裁がよいし、ねじ止め部をシールしなくてよ
い利点がある。
【0070】断熱容器とカバー部材との間、カバー部材
と肩部材との間、肩部材と断熱容器との間、の少なくと
も1つに断熱隙間を設ける構成では、断熱容器から外部
部材に熱が伝わって逃げるのを断熱隙間の数に比例して
防止することができ、外観されない断熱隙間であれば空
隙でもよいし、外観される部分では水漏れ防止のために
ゴムなどのシール性のある断熱部材を挟み込んだ断熱隙
間とすればよい。
【0071】肩部材と断熱容器との間に断熱材を設けた
構成では断熱容器の特に熱が逃げやすい上部まわりの断
熱性を高めて保温力を向上することができる。
【0072】カバー部材の外径は断熱容器の胴部外径以
下である構成では、肩部材の領域への食い込み量を少な
くして、肩部材と断熱容器との間の空間を大きくとれる
ようにするので、そこに設ける断熱材の層を厚くして保
温力をさらに高めることができる。
【0073】カバー部材が断熱部材であると、これによ
っても保温力を高めることができる。
【0074】カバー部材の上面が内周側に向かって下り
勾配を持っている構成では、カバー部材上に水が落ちあ
るいは流れてきても、前記勾配によって断熱容器の口部
開口側に流れるように案内するので、カバー部材の上に
水が溜まるようなことを回避することができる。
【0075】肩部材の器体開口は内周から中央側に下っ
てカバー部材の上面に連続している構成では、肩部材が
形成する器体開口内に入れられ、あるいは入った水の全
てを前記下りによってカバー部材まで流れるように案内
し、後はカバー部材の前記案内によって断熱容器の口部
開口にいたるようにすることができ、カバー部材を含む
器体開口内に水が溜まるようなことを回避することがで
きる。
【0076】カバー部材の上面に排水の向きを指示する
方向指示表示を施した構成では、カバー部材の上面は断
熱容器および肩部材の双方と異なった部材による目立ち
やすい上面にて表示でき使用者に認識されやすいし、カ
バー部材の上面は断熱容器の口部開口の外回りに環状に
位置していて、排水すべき位置および向きに対応して表
示が設けられるので、指示が的確に行え水を嫌う電気ま
わりや水流を乱す蓋取り付け部などを避けた適正な排水
が確実に守られるようにすることができる。
【0077】上記のような各発明に係る断熱容器の肩部
材取り付け構造を持ち、断熱容器の非断熱部にヒータを
当てがって内容液を加熱するようにした電気貯湯容器の
構成では、前記の各特徴を発揮して肩部材を単独に取り
付けた電気貯湯容器を構成し、非断熱部でのヒータによ
る加熱にて加熱効率を高めるとともに、断熱容器を始め
とする各種の断熱構造にて高い保温性にて節電を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空二重容器を持った電気ポット
の1つの実施例を示す断面図である。
【図2】図1の電気ポットの真空二重容器の口部まわり
を示す、その(a)は断面図、その(b)は満水位指標
部の正面図である。
【図3】図1の電気ポットの真空二重容器の口部まわり
の肩部材取り付け部を示す断面図である。
【図4】図1の電気ポットの真空二重容器の口部まわり
の肩部材取り付け部を示す別の位置での断面図である。
【図5】図1の電気ポットの真空二重容器の口部まわり
の別の肩部材取り付け部の例を示す別の位置での断面図
である。
【図6】図1の電気ポットにおける吐出路接続状態の1
つの例を示す横断面図である。
【図7】図1の電気ポットにおける吐出路接続状態の別
の例を示す横断面図である。
【図8】図1の電気ポットにおける真空二重容器の半部
を示す平面図である。
【図9】図1の電気ポットにおける真空二重容器の半部
を示す下面図である。
【図10】図1の電気ポットにおける真空二重容器を構
成する内筒の底部を示す一部の断面図である。
【図11】図1の電気ポットにおける真空二重容器を構
成する外筒の底部を示す一部の断面図である。
【図12】図1の電気ポットにおける真空二重容器の口
部を示す一部の断面図である。
【図13】図1の電気ポットにおける真空二重容器の口
部を示す別の位置での一部の断面図である。
【図14】図1の電気ポットにおける真空二重容器の底
部の全体を示す断面図である。
【図15】図1の電気ポットにおける肩部材のねじ止め
部を覆うカバー部材の断面図である。
【図16】図1の電気ポットの蓋を取り外して見た外観
斜視図である。
【図17】真空二重容器の口部の開口径と各種の面から
見た良し悪し性との関係を示すグラフである。
【図18】従来の真空二重容器を持った電気ポットの断
面図である。
【符号の説明】
1 器体 2 外装ケース 3 真空二重容器 3a 口部 3d 肩部 3f 口部開口 6 肩部材 6a 取り付けフランジ 6d、75a 取り付け孔 11 ヒータ 12 器体開口 13 蓋 63 真空空間 66 取り付け部 65 環状空間 71 取り付け金具 72 ねじ 73 カバー部材 73c フック片 74、77 シール部材 75 ワッシャリング 202 矢印 203 文字表示 204 方向指示表示

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱容器にその口部開口に通じる器体開
    口を形成した肩部材を取り付けた断熱容器の肩部材取り
    付け構造において、 断熱容器の口部開口の外回りに取り付けた取り付け金具
    を介して肩部材を取り付け、この肩部材の取り付け部に
    これを覆うカバー部材を被せ付け、カバー部材と肩部材
    および断熱容器との各間にシール部材を設けたことを特
    徴とする断熱容器の肩部材取り付け構造。
  2. 【請求項2】 肩部材はカバー部材とともに取り付け金
    具に取り付けた請求項1に記載の断熱容器の肩部材取り
    付け構造。
  3. 【請求項3】 肩部材およびカバー部材はねじを共用し
    て取り付け金具にねじ止めされている請求項2に記載の
    断熱容器の肩部材取り付け構造。
  4. 【請求項4】 肩部材は取り付け金具に上方からねじ止
    めし、カバー部材は前記被せ付けによって肩部材側に弾
    性係合または無理嵌めした請求項1に記載の断熱容器の
    肩部材取り付け構造。
  5. 【請求項5】 断熱容器とカバー部材との間、カバー部
    材と肩部材との間、肩部材と断熱容器との間、の少なく
    とも1つに断熱隙間を設けた請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の断熱容器の肩部材取り付け構造。
  6. 【請求項6】 肩部材と断熱容器との間に断熱材を設け
    た請求項1〜5のいずれか1項に記載の断熱容器の肩部
    材取り付け構造。
  7. 【請求項7】 カバー部材の外径は断熱容器の胴部外径
    以下である請求項6に記載の断熱容器の肩部材取り付け
    構造。
  8. 【請求項8】 カバー部材は断熱部材である請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の断熱容器の肩部材取り付け構
    造。
  9. 【請求項9】 カバー部材の上面は内周側に向かって下
    り勾配を持っている請求項1〜8のいずれか1項に記載
    の断熱容器の肩部材取り付け構造。
  10. 【請求項10】 肩部材の器体開口は内周から中央側に
    下ってカバー部材の上面に連続している請求項9に記載
    の断熱容器の肩部材取り付け構造。
  11. 【請求項11】 カバー部材の上面に排水の向きを指示
    する方向指示表示を施した請求項1〜10のいずれか1
    項に記載の断熱容器の肩部材取り付け構造。
  12. 【請求項12】 排水方向指示表示部は、器体外回りの
    側面下部に設けられたAC電源接続部の真上でない位置
    に設けられている請求項11に記載の断熱容器の肩部材
    取り付け構造。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    の断熱容器の肩部材取り付け構造を持ち、断熱容器の非
    断熱部にヒータを当てがって内容液を加熱するようにし
    た電気貯湯容器。
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