JP3469738B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
備えた半導体装置に関するものである。
水酸基に起因するデバイスの信頼性についての特性劣化
を低減する方法として、以下のものが提案されている。 (1)プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )
法によって形成されたTEOS(Tetra-Ethyl-Ortho-Si
licate)膜(PE(Plasma Enhanced )−TEOS膜)
でデバイスをカバーし、そのPE−TEOS膜上にBP
SG(Boro-Phospho Silicate Glass )膜を形成し、そ
のBPSG膜上に絶縁膜を形成する方法(K.Machida.et
al.,IEEE TRANSACTIONS OF ELECTRON DEVICES.Vol41,N
o.5,May1994,pp709-714. 参照)。
によって形成されたシリコン窒化膜でデバイスをカバー
する方法(浦岡 他,信学技報,SDM88-42,1988,pp13-1
8.参照)。
は、BPSG膜上の絶縁膜からデバイスへの水分または
水酸基の拡散を防止する点に着目したものであるため、
BPSG膜自体が水分または水酸基の供給源である場合
には水分または水酸基の拡散を防ぐことができない。
の侵入防止効果は高いものの、MOSFET(Metal Ox
ide Semiconductor Field Effect Transistor )上にシ
リコン窒化膜を形成した場合には、MOSFETの初期
短チャネル効果特性や信頼性に影響を与える。シリコン
窒化膜を形成しない場合には、BT(Bias Temperatur
e)不安定性が増大するという影響を与える。
れたものであって、その目的は、水分または水酸基に起
因するデバイスの信頼性についての特性劣化を低減する
と共に、デバイスの初期特性に影響を与えるのを防止す
ることにある。
は、半導体基板上に形成された電界効果型トランジスタ
のゲート電極及びソース・ドレイン領域の上に、他の絶
縁膜を介することなく膜厚10nm未満のシリコン窒化
膜を形成したことをその要旨とする。 請求項2の半導体
装置は、半導体基板上に形成された電界効果型トランジ
スタのゲート電極、ソース・ドレイン領域およびサイド
ウォールスペーサの上に、他の絶縁膜を介することなく
膜厚10nm未満のシリコン窒化膜を形成したことをそ
の要旨とする。
形成された電界効果型トランジスタのゲート電極及びソ
ース・ドレイン領域をカバーする島状のシリコン窒化膜
を備え、前記シリコン窒化膜の膜厚が3nm以上10n
m未満であることをその要旨とする。請求項4の半導体
装置は、請求項3の発明において、前記シリコン窒化膜
は、前記電界効果型トランジスタのゲート電極及びソー
ス・ドレイン領域の上に他の絶縁膜を介することなく形
成されていることをその要旨とする。
形成された電界効果型トランジスタのゲート電極、ソー
ス・ドレイン領域およびサイドウォールスペーサをカバ
ーする島状のシリコン窒化膜を備え、前記シリコン窒化
膜の膜厚が3nm以上10nm未満であることをその要
旨とする。請求項6の半導体装置は、請求項5の発明に
おいて、前記シリコン窒化膜は、前記電界効果型トラン
ジスタのゲート電極、ソース・ドレイン領域およびサイ
ドウォールスペーサの上に他の絶縁膜を介することなく
形成されていることをその要旨とする。
いずれか1項の発明において、前記シリコン窒化膜は、
前記半導体基板に形成された素子分離絶縁膜の全領域を
覆わないことをその要旨とする。請求項8の半導体装置
は、請求項1又は2の発明において、前記シリコン窒化
膜の膜厚が3nm以上10nm未満であることをその要
旨とする。
いずれか1項の発明において、前記シリコン窒化膜はL
PCVD法によって形成されたことをその要旨とする。
態を図面に従って説明する。図1に、本実施形態をNM
OSFETの製造方法に適用した例を示す。 工程1(図1(a)参照);LOCOS(Local Oxidat
ion on Silicon)法を用い、P型単結晶シリコン基板1
上に素子分離絶縁膜2を形成する。その結果、素子分離
絶縁膜2から露出した基板1表面が活性領域になる。次
に、熱酸化法を用い、基板1上にゲート酸化膜3(膜
厚;11nm)を形成する。続いて、ゲート酸化膜3上
にN型不純物が添加されたドープドポリシリコン膜を形
成し、そのドープドポリシリコン膜をパターニングする
ことで、ゲート電極4を形成する。このゲート電極4の
長さがゲート長となる。次に、ゲート電極4をイオン注
入用マスクとして用い、基板1の表面にリンをイオン注
入(注入エネルギー;50keV)することで、低濃度
の不純物領域5を形成する。続いて、CVD法を用いて
上記の工程で形成されたデバイスの全面にシリコン酸化
膜を形成し、全面エッチバック法を用いて当該シリコン
酸化膜をエッチバックすることで、ゲート電極4の両側
壁にサイドウォールスペーサ6(幅;150nm)を形
成する。次に、ゲート電極4およびサイドウォールスペ
ーサ6をイオン注入用マスクとして用い、基板1の表面
にヒ素をイオン注入(注入エネルギー;35keV)す
ることで、高濃度の不純物領域7を形成する。そして、
アニール(処理温度;900℃)を行って各不純物領域
5,7を活性化する。その結果、低濃度の不純物領域5
と高濃度の不純物領域7とから構成されたソース・ドレ
イン領域8を備えた、LDD(Lightly Doped Drain )
構造のシリコンゲートNMOSFET9が形成される。
を用い、上記の工程で形成されたデバイスの全面にTE
OS膜10(膜厚;200nm)を形成する。次に、L
PCVD法(材料ガス;(SiH2Cl2+NH3)系ガ
ス、形成温度;700〜900℃)を用い、TEOS膜
10上にシリコン窒化膜11(膜厚;10nm未満)を
形成する。このとき、形成温度はより好ましくは、70
0〜750℃である。
い、シリコン窒化膜11上にBPSG膜12(膜厚;5
00〜1000nm)を形成する。BPSG膜は平坦性
に優れているため、デバイス表面を平坦化することがで
きる。次に、CVD法を用い、BPSG膜12上にシリ
コン酸化膜13(膜厚;100nm)を形成する。続い
て、各膜10〜13にコンタクトホール14を形成す
る。そして、コンタクトホール14の内部を含むデバイ
スの全面に金属膜を形成し、その金属膜をパターニング
することで、ソース・ドレイン電極15を形成する。
造方法に適用した例を示す。尚、本例において、図1に
示したNMOSFETの製造方法と同じ構成部材につい
ては符号を等しくし、その製造方法についての説明を省
略する。 工程1(図2(a)参照);N型単結晶シリコン基板2
1上に素子分離絶縁膜2を形成する。その結果、素子分
離絶縁膜2から露出した基板21表面が活性領域にな
る。次に、熱酸化法を用い、基板21上にゲート酸化膜
3を形成する。続いて、ゲート酸化膜3上にゲート電極
4を形成する。次に、ゲート電極4をイオン注入用マス
クとして用い、基板21の表面にフッ化ボロン(B
F2)をイオン注入(注入エネルギー;50keV)す
ることで、不純物領域22を形成する。続いて、ゲート
電極4の両側壁にサイドウォールスペーサ6を形成す
る。そして、アニール(処理温度;900℃)を行って
不純物領域22を活性化する。その結果、不純物領域2
2から構成されたソース・ドレイン領域23を備えた、
SD(Single Drain)構造のシリコンゲートPMOSF
ET24が形成される。
形成されたデバイスの全面に、TEOS膜10、シリコ
ン窒化膜11を順次形成する。 工程3(図2(c)参照);シリコン窒化膜11上にB
PSG膜12を形成し、BPSG膜12上にシリコン酸
化膜13を形成する。続いて、コンタクトホール14を
形成し、ソース・ドレイン電極15を形成する。
件;200℃、5V、2時間)を用いて、PMOSFE
T24のBT不安定性を調べた結果を示す。シリコン窒
化膜11(SiN)を形成しない場合、BTストレスに
よってPMOSFET24の閾値電圧(Vt)がシフト
する。そして、シリコン窒化膜11を堆積することによ
り、BTストレスによる閾値電圧のシフトが抑制され、
BT不安定性に対する影響がなくなることがわかる。
尚、NMOSFET9については、シリコン窒化膜11
によるBT不安定性に対する影響はない。
T不安定性のメカニズムは、式〔1〕〔2〕に示すよう
に考えられる。基板21とゲート酸化膜3との界面に
は、式〔1〕に示すようにダングリングボンドが形成さ
れる。 ≡Sis−H→≡Sis・ + H …〔1〕 また、界面近傍のゲート酸化膜3中には、式〔2〕に示
すようにダングリングボンドが形成される。
21)中に存在するシリコンを表し、「Sio」はシリ
コン酸化膜(ゲート酸化膜3)中に存在するシリコンを
表す。
の影響でゲートエッジ(ゲート酸化膜3の両端部)近傍
に正電荷(Sio+ )が生成される。PMOSFET
24上にシリコン窒化膜11を形成すれば、この水分ま
たは水酸基の影響によるゲートエッジ近傍の正電荷の生
成を防ぐことができる。図4に、NMOSFET9の初
期短チャネル効果特性を調べた結果を示す。シリコン窒
化膜11を10nm以上堆積すると、NMOSFET9
において、ゲート長(Gate Length )が大きくなる長チ
ャネル領域で初期の閾値電圧(Vt)が増加する。つま
り、シリコン窒化膜11の膜厚を10nm未満にすれ
ば、初期短チャネル効果特性に対する影響がなくなるこ
とがわかる。尚、PMOSFET24については、シリ
コン窒化膜11による初期短チャネル効果特性に対する
影響はない。
1とゲート酸化膜3との界面準位密度(Dit;Interf
ace trap density)のゲート長依存性を調べた結果を示
す。界面準位密度のゲート長依存性は、シリコン窒化膜
11の膜厚が20nmの場合はあり、7nmの場合はな
いことがわかる。つまり、シリコン窒化膜11の膜厚を
10nm未満にすれば、界面準位密度のゲート長依存性
がなくなる。
を用いて、NMOSFET9における界面準位密度(D
it)のエネルギーレベルを調べた結果を示す。シリコ
ン窒化膜11の膜厚が20nmの場合、EF−Ei=0〜
0.2eVのエネルギーレベル、すなわち、伝導帯の側
の界面準位密度が増加していることがわかる。また、シ
リコン窒化膜11の膜厚が7nmの場合には、界面準位
密度の増加はみられない。ここで、「EF」はフェルミ
準位のエネルギーレベルを表し、「Ei」は半導体のエ
ネルギーレベルの基準(すなわち、単結晶シリコンの禁
制帯の中央のエネルギーレベル)を表す。
ル効果特性を、2次元デバイスシミュレータを用いてデ
バイスシミュレーションした結果を示す。ここでは、N
MOSFET9における界面準位密度の増加を、アクセ
プタ型界面準位の発生によるものであると想定してシミ
ュレーションを行っている。図4に示す実測値とシミュ
レーション値とがほぼ一致することがわかる。
NMOSFET9の初期の閾値電圧が長チャネル領域で
増加する。この原因は、アクセプタ型界面準位の発生に
よるものである。その要因としては、シリコン窒化膜1
1によるメカニカルストレスの影響が考えられる。すな
わち、シリコン窒化膜11は応力が大きいため、NMO
SFET9にメカニカルストレスがかかり、基板1とゲ
ート酸化膜3との界面近傍のSi−Oボンドの結合強度
を低下させトラップが形成される。そのトラップによ
り、アクセプタ型界面準位が発生する。
だけでなく水素の透過性も低いため、ダングリングボン
ドの水素終端量を低下させ、初期短チャネル効果特性に
対して悪影響を与えることも考えられる。 (2)シリコン窒化膜11を7nmに薄膜化すると、N
MOSFET9の閾値電圧の増加はみられなくなる。
ことで、シリコン窒化膜11の応力が低減され、メカニ
カルストレスが減少するためであると考えられる。ま
た、シリコン窒化膜11を薄膜化することで水素の透過
性が高くなり、ダングリングボンドの水素終端量が増大
するためであるとも考えられる。 (3)シリコン窒化膜11を7nmに薄膜化しても、P
MOSFET24において、BTストレスによる閾値電
圧のシフトはみられない。
VD法によって形成されたシリコン窒化膜11で各FE
T9,24をカバーし、そのシリコン窒化膜11の膜厚
を10nm未満にする。これにより、水分または水酸基
に起因する各FET9,24の信頼性についての特性劣
化を低減することが可能になり、シリコン窒化膜11が
各FET9,24の初期特性に影響を与えるのを防止す
ることができる。
囲は10nm未満が適当であり、望ましくは3nm以上
10nm未満、特に望ましくは3nm以上5nm未満で
ある。尚、シリコン窒化膜11の膜厚が3nm未満にな
ると、NMOSFET9に関しては影響がないものの、
PMOSFET24に関しては信頼性についての特性劣
化に影響を及ぼす恐れがある。また、シリコン窒化膜1
1の膜厚が10nm以上になると、PMOSFET24
に関しては影響がないものの、NMOSFET9に関し
ては初期特性に影響を及ぼす恐れがある。
た第2実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形
態において、第1実施形態と同じ構成部材については符
号を等しくしてその説明を省略する。図8に、本実施形
態をNMOSFETの製造方法に適用した例を示す。ま
た、図9に、本実施形態をPMOSFETの製造方法に
適用した例を示す。
に示す第1実施形態と異なるのは、各FET9,24上
(すなわち、活性領域上)だけに島状のシリコン窒化膜
11が形成されている点だけである。つまり、デバイス
の全面にシリコン窒化膜11を形成した後に、通常のフ
ォトリソグラフィ技術を利用して、シリコン窒化膜11
を所望の形状にパターニングする。このようにしても、
シリコン窒化膜11で各FET9,24をカバーできる
ことについて変わりないため、第1実施形態と同様の作
用および効果を得ることができる。
膜11の膜厚について特に条件はなく、膜厚を10nm
以上にしてもかまわない。本発明者は、シリコン窒化膜
11の膜厚を30nmにした場合でも、上記効果が得ら
れることを確認している。これは、各FET9,24上
だけに島状のシリコン窒化膜11を形成することでシリ
コン窒化膜11の面積が小さくなり、その応力を低減す
ることができるためである。さらに、水分または水酸基
に比べて拡散係数の高い水素は、シリコン窒化膜11の
端部から回り込んでゲート電極4の下側へ供給されるた
め、ダングリングボンドの水素終端量が増大するからで
ある。
上)だけでなく、素子分離絶縁膜2の端部をシリコン窒
化膜11の一部が覆うようにして島状のシリコン窒化膜
11を形成した場合でも、上記と同様の作用および効果
を得ることができる。 (第3実施形態)以下、本発明を具体化した第3実施形
態を図面に従って説明する。尚、本実施形態において、
第1実施形態と同じ構成部材については符号を等しくし
てその説明を省略する。
製造方法に適用した例を示す。また、図11に、本実施
形態をPMOSFETの製造方法に適用した例を示す。
図10および図11において、図1および図2に示す第
1実施形態と異なるのは、TEOS膜10が省かれ、ソ
ース・ドレイン領域8,23、ゲート電極4、サイドウ
ォールスペーサ6の上にシリコン窒化膜11が直接形成
されている点だけである。このようにしても、シリコン
窒化膜11で各FET9,24をカバーできることにつ
いては変わりないため、第1実施形態と同様の作用およ
び効果を得ることができる。
た第4実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形
態において、第2実施形態および第3実施形態と同じ構
成部材については符号を等しくしてその説明を省略す
る。図12に、本実施形態をNMOSFETの製造方法
に適用した例を示す。また、図13に、本実施形態をP
MOSFETの製造方法に適用した例を示す。
とを併用したものである。つまり、本実施形態では、第
2実施形態と同様に、各FET9,24上(活性領域
上)だけに島状のシリコン窒化膜11が形成されてい
る。また、本実施形態では、第3実施形態と同様に、T
EOS膜10が省かれ、ソース・ドレイン領域8,2
3、ゲート電極4、サイドウォールスペーサ6の上にシ
リコン窒化膜11が直接形成されている。このようにす
れば、第2実施形態および第3実施形態と同様の作用お
よび効果を得ることができる。尚、本実施形態において
も、シリコン窒化膜11の膜厚について特に条件はな
く、膜厚を10nm以上にしてもかまわない。
た第5実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形
態において、第4実施形態と同じ構成部材については符
号を等しくしてその説明を省略する。 工程1(図14(a)参照);単結晶シリコン基板51
にP型不純物をドープしてPウェル52を形成する。ま
た、基板51にN型不純物をドープしてNウェル53を
形成する。次に、LOCOS法を用い、各ウェル52,
53上に素子分離絶縁膜2を形成する。その結果、素子
分離絶縁膜2から露出した各ウェル52,53の表面が
活性領域になる。続いて、熱酸化法を用い、各ウェル5
2,53上にゲート酸化膜3を形成する。そして、ゲー
ト酸化膜3上にN型不純物が添加されたドープドポリシ
リコン膜を形成し、そのドープドポリシリコン膜をパタ
ーニングすることで、ゲート電極4を形成する。次に、
Nウェル53上をレジストパターン(図示略)で覆った
後に、Pウェル52上のゲート電極4をイオン注入用マ
スクとして用い、Pウェル52の表面にリンをイオン注
入することで、Pウェル52上に低濃度のN型不純物領
域5を形成する。続いて、Pウェル52上をレジストパ
ターン(図示略)で覆った後に、Nウェル53上のゲー
ト電極4をイオン注入用マスクとして用い、Nウェル5
3の表面にフッ化ボロンをイオン注入することで、Nウ
ェル53上に低濃度のP型不純物領域54を形成する。
そして、CVD法を用いて上記の工程で形成されたデバ
イスの全面にシリコン酸化膜を形成し、全面エッチバッ
ク法を用いて当該シリコン酸化膜をエッチバックするこ
とで、各ゲート電極4の側壁にサイドウォールスペーサ
6を形成する。
法(材料ガス;(SiH2Cl2+NH3)系ガス、形成
温度;700〜900℃)を用い、上記の工程で形成さ
れたデバイスの全面にシリコン窒化膜55(膜厚:20
nm)を形成する。 工程3(図15(a)参照);N
ウェル53を囲む素子分離絶縁膜2の端部とNウェル5
3とを覆うようにレジストパターン56を形成する。次
に、レジストパターン56をエッチング用マスクとして
用いたドライエッチング法(エッチングガス;CF4+
H2)により、Pウェル52およびPウェル52を囲む
素子分離絶縁膜2の上のシリコン窒化膜55をパターニ
ングして除去する。続いて、レジストパターン56をイ
オン注入用マスクとして用い、Pウェル52の表面にヒ
素をイオン注入することで、Pウェル52上に高濃度の
N型不純物領域7を形成する。その結果、低濃度の不純
物領域5と高濃度の不純物領域7とから構成されたソー
ス・ドレイン領域8を備えた、LDD構造のシリコンゲ
ートNMOSFET9が形成される。
法を用い、上記の工程で形成されたデバイスの全面にシ
リコン酸化膜57(膜厚:10nm)を形成する。次
に、シリコン窒化膜55と同様の形成条件により、シリ
コン酸化膜57上にシリコン窒化膜58(膜厚:20n
m)を形成する。続いて、Pウェル52を囲む素子分離
絶縁膜2の端部とPウェル52とを覆うようにレジスト
パターン59を形成する。
ターン59をエッチング用マスクとして用いたドライエ
ッチング法(エッチングガス;CF4+H2)により、N
ウェル53およびNウェル53を囲む素子分離絶縁膜2
の上のシリコン窒化膜58をパターニングして除去す
る。続いて、レジストパターン59をイオン注入用マス
クとして用い、Nウェル53の表面にフッ化ボロンをイ
オン注入することで、Nウェル53上に高濃度のP型不
純物領域60を形成する。そして、アニールを行って各
不純物領域54,60を活性化する。その結果、低濃度
の不純物領域54と高濃度の不純物領域60とから構成
されたソース・ドレイン領域61を備えた、LDD構造
のシリコンゲートPMOSFET62が形成される。
用い、上記の工程で形成されたデバイスの全面にBPS
G膜12を形成する。次に、CVD法を用い、BPSG
膜12上にシリコン酸化膜13を形成する。続いて、各
膜55,57,58,12,13にコンタクトホール1
4を形成する。そして、コンタクトホール14の内部を
含むデバイスの全面に金属膜を形成し、その金属膜をパ
ターニングすることで、ソース・ドレイン電極15を形
成する。ここで、ソース・ドレイン電極15により、各
FET9,62のゲートおよびドレインをそれぞれ接続
すると共に、PMOSFET9のソースを高電位側電源
に接続し、NMOSFET9のソースを低電位側電源に
接続すれば、各FET9,62から構成されるCMOS
インバータが完成する。
用および効果を得ることができる。 〔1〕PMOSFET62上(活性領域上)と、PMO
SFET62が形成されたNウェル53を囲む素子分離
絶縁膜2の端部とを覆うように、島状のシリコン窒化膜
55が形成されている。従って、島状のシリコン窒化膜
55によってPMOSFET62がカバーされるため、
第4実施形態と同様の作用および効果を得ることができ
る。
膜55の膜厚について特に条件はなく、膜厚を10nm
以上にしてもかまわない。本発明者は、シリコン窒化膜
55の膜厚を30nmにした場合でも、上記効果が得ら
れることを確認している。これは、島状のシリコン窒化
膜55を形成することにより、シリコン窒化膜55の面
積が小さくなり、その応力を低減することができるた
め、PMOSFET62にかかるメカニカルストレスが
減少するためである。さらに、水分または水酸基に比べ
て拡散係数の高い水素は、シリコン窒化膜55の端部か
ら回り込んでゲート電極4の下側へ供給されるため、ダ
ングリングボンドの水素終端量が増大するからである。
と、NMOSFET9が形成されたPウェル52を囲む
素子分離絶縁膜2の端部とを覆うように、島状のシリコ
ン窒化膜58が形成されている。従って、島状のシリコ
ン窒化膜58によってNMOSFET9がカバーされる
ため、第4実施形態と同様の作用および効果を得ること
ができる。
膜58の膜厚について特に条件はなく、膜厚を10nm
以上にしてもかまわない。本発明者は、シリコン窒化膜
58の膜厚を30nmにした場合でも、上記効果が得ら
れることを確認している。これは、島状のシリコン窒化
膜58を形成することにより、シリコン窒化膜58の面
積が小さくなり、その応力を低減することができるた
め、NMOSFET9にかかるメカニカルストレスが減
少するためである。さらに、水分または水酸基に比べて
拡散係数の高い水素は、シリコン窒化膜58の端部から
回り込んでゲート電極4の下側へ供給されるため、ダン
グリングボンドの水素終端量が増大するからである。
化膜57の膜厚について特に条件はなく、膜厚を10n
m以上にしてもかまわない。 〔3〕上記工程3では、レジストパターン56をエッチ
ング用マスクとして用いてシリコン窒化膜55を島状に
パターニングした後に、レジストパターン56をイオン
注入用マスクとして用いてNMOSFET9の高濃度の
N型不純物領域7を形成している。つまり、NMOSF
ET9の高濃度のN型不純物領域7を形成するためのイ
オン注入用マスクとしてのレジストパターン56を、シ
リコン窒化膜55を島状にパターニングするためのエッ
チング用マスクとして流用している。従って、シリコン
窒化膜55を島状にパターニングするに際して、新たな
フォトリソグラフィ工程を追加する必要がなく、製造工
程の複雑化を防止することができる。
ストパターン59をエッチング用マスクとして用いてシ
リコン窒化膜58を島状にパターニングした後に、レジ
ストパターン59をイオン注入用マスクとして用いてP
MOSFET62の高濃度のP型不純物領域60を形成
している。つまり、PMOSFET62の高濃度のP型
不純物領域60を形成するためのイオン注入用マスクと
してのレジストパターン59を、シリコン窒化膜58を
島状にパターニングするためのエッチング用マスクとし
て流用している。従って、シリコン窒化膜58を島状に
パターニングするに際して、新たなフォトリソグラフィ
工程を追加する必要がなく、製造工程の複雑化を防止す
ることができる。
膜57とはエッチングレートが大幅に異なる。そのた
め、工程5において、シリコン窒化膜58をパターニン
グする際に、シリコン酸化膜57はエッチングストッパ
として機能する。従って、Nウェル53およびNウェル
53を囲む素子分離絶縁膜2の上のシリコン窒化膜55
が除去されるのを防止することが可能になり、上記
〔1〕の作用および効果を確実に得ることができる。
た第6実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形
態において、第5実施形態と同じ構成部材については符
号を等しくしてその説明を省略する。工程1(図14
(a)参照)および工程2(図14(b)参照);第5
実施形態の工程1および工程2と同じである。
2を囲む素子分離絶縁膜2の端部とPウェル52とを覆
うようにレジストパターン59を形成する。次に、レジ
ストパターン59をエッチング用マスクとして用い、N
ウェル53およびNウェル53を囲む素子分離絶縁膜2
の上のシリコン窒化膜55をパターニングして除去す
る。続いて、レジストパターン59をイオン注入用マス
クとして用い、Nウェル53の表面にフッ化ボロンをイ
オン注入することで、Nウェル53上に高濃度のP型不
純物領域60を形成する。そして、アニールを行って各
不純物領域54,60を活性化し、PMOSFET62
を形成する。
で形成されたデバイスの全面にシリコン酸化膜57、シ
リコン窒化膜58を順次形成する。続いて、Nウェル5
3を囲む素子分離絶縁膜2の端部とNウェル53とを覆
うようにレジストパターン56を形成する。 工程5(図18(a)参照);レジストパターン56を
エッチング用マスクとして用い、Pウェル52およびP
ウェル52を囲む素子分離絶縁膜2の上のシリコン窒化
膜58をパターニングして除去する。続いて、レジスト
パターン56をイオン注入用マスクとして用い、Pウェ
ル52の表面にヒ素をイオン注入することで、Pウェル
52上に高濃度のN型不純物領域7を形成する。そし
て、アニールを行って各不純物領域5,7を活性化し、
NMOSFET9を形成する。
態の工程6と同じである。このように本実施形態によれ
ば、以下の作用および効果を得ることができる。 (1)第5実施形態では、PMOSFET9を形成した
後に、NMOSFET62を形成している。それに対し
て、本実施形態では、NMOSFET62を形成した後
に、PMOSFET9を形成している。
2上と、PMOSFET62が形成されたNウェル53
を囲む素子分離絶縁膜2の端部とを覆うように、島状の
シリコン窒化膜58が形成されている。また、NMOS
FET9上と、NMOSFET9が形成されたPウェル
52を囲む素子分離絶縁膜2の端部とを覆うように、島
状のシリコン窒化膜55が形成されている。つまり、島
状のシリコン窒化膜58によってPMOSFET62が
カバーされ、島状のシリコン窒化膜55によってNMO
SFET9がカバーされている。従って、本実施形態に
よれば、第5実施形態と同様の作用および効果を得るこ
とができる。
てもよく、その場合でも同様の作用および効果を得るこ
とができる。 (1)各基板1,21,51の裏面全面に形成されたシ
リコン窒化膜11,55,58を残存させる。LPCV
D法を用いてシリコン窒化膜11,55,58を形成す
る際には、各基板1,21,51の裏面全面にもシリコ
ン窒化膜11,55,58が形成される。この各基板
1,21,51の裏面全面に形成されたシリコン窒化膜
11,55,58を残存させれば、基板1,21,51
の裏面からの水分または水酸基の侵入を防止することが
可能になり、各実施形態の効果をさらに高めることがで
きる。
EOS膜10を、水分または水酸基の含有量が少なく、
水分または水酸基の透過性が低い他の絶縁膜(例えば、
LPCVD法、プラズマCVD法、ECRプラズマCV
D法などによって形成されたシリコン酸化膜など)に置
き代える。 (3)BPSG膜12を平坦性に優れた他の絶縁膜(例
えば、SOG(Spin On Glass )膜、オゾンCVD法に
よって形成されたTEOS膜など)に置き代える。
なくSD構造とする。また、PMOSFET62をLD
D構造ではなくSD構造とする。 (5)シリコン酸化膜57を、シリコン窒化膜とエッチ
ングレートの異なる適宜な膜に置き代える。 (6)シリコンゲートMOSFET9,24,62だけ
でなく、広くMIS(Metal Insulator Semiconductor
)FET全般に適用する。すなわち、ゲート酸化膜3
を、シリコン酸化膜以外の適宜な絶縁膜(シリコン窒化
膜、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜との積層構造から
成る膜など)に置き代える。
4,62だけでなく、広く絶縁ゲートFET(IGFE
T;Insulated Gate FET)全般に適用する。すなわち、
ゲート電極4を、ドープドポリシリコン以外の適宜な導
電材料(アルミや高融点金属などの各種金属、金属シリ
サイドなど)によって形成する。以上、各実施形態につ
いて説明したが、各実施形態から把握できる請求項以外
の技術的思想について、以下にそれらの効果と共に記載
する。
の半導体装置において、前記半導体基板のデバイスが形
成されている面の裏面全面にシリコン窒化膜が形成され
た半導体装置。このようにすれば、半導体基板の裏面か
らの水分または水酸基の侵入を防止することができる。
の半導体装置において、前記シリコン窒化膜とデバイス
との間に水分または水酸基の透過性が低い絶縁膜を備え
た半導体装置。このようにすれば、前記絶縁膜によって
水分または水酸基がブロックされるため、デバイスへの
水分または水酸基の拡散をさらに減らすことができる。
の半導体装置において、前記シリコン窒化膜はデバイス
上に直接形成された半導体装置。このようにしても、請
求項1〜5のいずれか1項に記載の発明と同様の作用お
よび効果を得ることができる。ところで、本明細書にお
いて、発明の構成に係る部材は以下のように定義される
ものとする。
板だけでなく、ウェル、多結晶シリコン薄膜、非晶質シ
リコン薄膜、SOI(Silicon On Insulator)基板など
をも含むものとする。 (b)絶縁ゲートFET(IGFET;Insulated Gate
FET)とは、MOSFETだけでなく、MIS(Metal
Insulator Silicon )FET、シリコンゲートMOSF
ET、シリサイドゲートMOSFET、シリコンMOS
FETなどをも含むものとする。
は水酸基に起因するデバイスの信頼性についての特性劣
化を低減すると共に、デバイスの初期特性に影響を与え
るのを防止することができる。
断面図である。
断面図である。
る。
る。
断面図である。
断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
略断面図である。
パターン 57…シリコン窒化膜とエッチングレートの異なる膜と
してのシリコン酸化膜
Claims (9)
- 【請求項1】半導体基板上に形成された電界効果型トラ
ンジスタのゲート電極及びソース・ドレイン領域の上
に、他の絶縁膜を介することなく膜厚10nm未満のシ
リコン窒化膜を形成したことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】半導体基板上に形成された電界効果型トラ
ンジスタのゲート電極、ソース・ドレイン領域およびサ
イドウォールスペーサの上に、他の絶縁膜を介すること
なく膜厚10nm未満のシリコン窒化膜を形成したこと
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】半導体基板上に形成された電界効果型トラ
ンジスタのゲート電極及びソース・ドレイン領域をカバ
ーする島状のシリコン窒化膜を備え、前記シリコン窒化
膜の膜厚が3nm以上10nm未満であることを特徴と
する半導体装置。 - 【請求項4】前記シリコン窒化膜は、前記電界効果型ト
ランジスタのゲート電極及びソース・ドレイン領域の上
に他の絶縁膜を介することなく形成されていることを特
徴とした請求項3に記載の半導体装置。 - 【請求項5】半導体基板上に形成された電界効果型トラ
ンジスタのゲート電極、ソース・ドレイン領域およびサ
イドウォールスペーサをカバーする島状のシリコン窒化
膜を備え、前記シリコン窒化膜の膜厚が3nm以上10
nm未満であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項6】前記シリコン窒化膜は、前記電界効果型ト
ランジスタのゲート電極、ソース・ドレイン領域および
サイドウォールスペーサの上に他の絶縁膜を介すること
なく形成されていることを特徴とした請求項5に記載の
半導体装置。 - 【請求項7】前記シリコン窒化膜は、前記半導体基板に
形成された素子分離絶縁膜の全領域を覆わないことを特
徴とした請求項3〜6のいずれか1項に記載の半導体装
置。 - 【請求項8】前記シリコン窒化膜の膜厚が3nm以上1
0nm未満である ことを特徴とした請求項1又は2に記載の半導体装置。 - 【請求項9】前記シリコン窒化膜はLPCVD法によっ
て形成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか
1項に記載の半導体装置。
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JP1144697 | 1997-01-24 | ||
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JPH10270441A JPH10270441A (ja) | 1998-10-09 |
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-
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