JP3469470B2 - 円筒形電池およびキャパシター - Google Patents

円筒形電池およびキャパシター

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JP3469470B2 JP21175198A JP21175198A JP3469470B2 JP 3469470 B2 JP3469470 B2 JP 3469470B2 JP 21175198 A JP21175198 A JP 21175198A JP 21175198 A JP21175198 A JP 21175198A JP 3469470 B2 JP3469470 B2 JP 3469470B2
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雅紀 北村
野間  克也
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三洋ジ−エスソフトエナジー株式会社
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒形電池または
キャパシターの外装缶と蓋のかしめ部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、円筒形電池またはキャパシター
は、通常次のような順序で製造されていた。
【0003】まず、外装缶に正極・負極・セパレータな
どからなる極板群を挿入し、次に外装缶にビーディング
部を設け、さらに電解液を注入し、最後に外装缶をかし
めることにより、パッキングを介して外装缶に蓋を取り
付ける。この際、かしめ部の構造を種々工夫することに
よって電解液の漏液を防止していた。
【0004】従来の円筒形電池またはキャパシターの断
面構造を図4に示す。図4において、21は外装缶、2
2は蓋である。蓋22は、突出部23と平坦部24を周
辺部で電気的に張り合わせたものである。25はパッキ
ング、26は電解液、27は正極、28は負極、29は
セパレータで、一般的には正極・負極・セパレータなど
を巻回して極板群としている。なお、極板群の構造は巻
回したものに限られるものではなく、積層構造などの種
々の構造の極板群を使用することも可能である。30は
正極と蓋を電気的に接続するリード部、31は負極と外
装缶を電気的に接続するリード部である。
【0005】図4に示した従来の円筒形電池またはキャ
パシターのかしめ部の拡大断面構造を図3に示す。図3
において、記号21〜25は図4と同じものを示してい
る。図3において、32は外装缶に設けたビーディング
部、33は外装缶のかしめ部、34は蓋の最外周部であ
る。従来の円筒形電池やキャパシターにおいては、図3
に示したように、外装缶に設けたビーディング部の最内
周部の直径aよりも、外装缶のかしめ部の最内周部の直
径bの方が大きかった。このようにすれば、外装缶のか
しめ応力は、図3の矢印方向に作用し、この応力がビー
ディング部32に加わることにより、パッキング25が
外装缶のかしめ部33とビーディング部32との間でし
っかりと挟み付けられ、同時に、蓋の最外周部34がパ
ッキング25の間にしっかりと挟まれて、かしめ部のシ
ール性が確保され、電解液の漏れを防ぐものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した構造のか
しめ部をもつ従来の円筒形電池またはキャパシターの場
合、ビーディング部の最内周部の直径aよりも、外装缶
のかしめ部の最内周部の直径bの方を大きくするために
は、ビーディング部最内周部の直径を外装缶の直径より
かなり小さくしなければならず、ビーディング部をより
深く掘る必要があった。いいかえると、図3においてビ
ーディン部の深さcを大きくする必要があった。すなわ
ち、ビーディング部をより深く掘ると、図3に示したよ
うに、ビーディング部の外装缶部分の厚みdは外装缶の
厚みに比べて非常に薄くなるので、そのために、外装缶
には薄い材料を使用できないという問題があった。
【0007】また、ビーディング部の最内周部の直径a
よりも、外装缶のかしめ部の最内周部の直径bの方を大
きくするためには、図3で示した外装缶のかしめ部の長
さeを、ビーディン部の深さcよりも小さくしなければ
ならず、その結果、外装缶のかしめ部の最内周部の直径
bが外装缶の外径に近い値となる。いいかえると、かし
め部の長さeに許容される範囲が非常に狭く、外装缶の
かしめ部の最内周部の直径bが少しでも外装缶の外径に
近づくと、かしめそのものの信頼性が確保できなくな
る、という問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、正極、負極お
よびセパレータからなる極板群と、外装缶と、平坦部の
周囲をかしめることにより突出部と平坦部を一体化した
蓋を備え、外装缶が正極か負極のいずれかの極性を持
ち、蓋が外装缶と異なる極性を持つ円筒形電池や円筒形
キャパシターにおいて、ビーディング部最内周部の直径
が外装缶のかしめ部の最内周部の直径より大き大きく、
外装缶のかしめ部の最内周部の直径が蓋の外周のかしめ
部の直径より大きいことを特徴とすることにより、従来
のかしめ部の構造の問題点を解決するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、巻回した
形状の極板群を備えた円筒型電池を例として説明する。
【0010】図2は本発明になる円筒型電池の断面構造
を示したもので、図2において、1は外装缶、2は蓋で
ある。蓋2は、突出部3と平坦部4を、周辺部で張り合
わせたものである。
【0011】5はパッキング、6は電解液、7は正極、
8は負極、9はセパレータで、一般的には正極・負極・
セパレータなどを巻回して極板群としている。10は正
極と蓋を電気的に接続するリード部、11は負極と外装
缶を電気的に接続するリード部である。なお、蓋および
外装缶の極性をこれとは逆にして、10は負極と蓋を電
気的に接続するリード部、11は正極と外装缶を電気的
に接続するリード部としても、電池の特性はなんら変化
するものではない。
【0012】平坦部の周囲をかしめることにより平坦部
と突出部を一体化した蓋を使用した構造の蓋の拡大断面
構造を図1および図5に示す。図1および図5におい
て、41は外装缶、42は蓋である。蓋42は、突出部
43と平坦部44を、平坦部44の周囲をかしめること
により一体化したものである。また、45はパッキン
グ、46は外装缶に設けたビーディング部、47は外装
缶のかしめ部、48は蓋の外周部のかしめ部である。な
お、図5に示したように、蓋の周辺部の平坦部と突出部
の間にリング49を挟さんだ構造としてもよい。
【0013】かしめ部を図1や図5のような構造とした
場合には、外装缶に設けたビーディング部の最内周部の
直径aが外装缶のかしめ部の最内周部の直径bよりも大
きく、また、外装缶のかしめ部の最内周部の直径bが蓋
の平坦部44の周辺部のかしめ部48の最内周部の直径
fよりも大きくなるようにするものである。
【0014】蓋とかしめ部を図1や図5に示したような
構造とすることにより、外装缶のかしめ応力は、図1や
図5の矢印方向に作用し、かしめ応力がシール面となる
蓋の外周のかしめ部48に加わることによりシール性が
確保され、この応力がビーディング部46に加わること
により、パッキング45が外装缶のかしめ部47ビーデ
ィング部46の間でしっかりと挟み付けられ、同時に、
蓋の外周のかしめ部48がパッキング45の間にしっか
りと挟まれて、外装缶のかしめ部のシール性が確保さ
れ、電解液の漏れを防ぐものである。また、シール応力
が蓋の外周のかしめ部48にのみ加わるため、蓋の部分
が変形することを防止することができる。
【0015】なお、極板群の構造は上で述べた巻回した
構造に限られるものではなく、積層構造などの種々の構
造の極板群を使用することも可能である。
【0016】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例について述べ
る。
【0017】[実施例1] 巻回した形状の極板群を備えた円筒型非水電解質二次電
池を作製した。作製した電池の断面構造は図2に示した
のと同じでり、図2において、1はステンレス製の円筒
状外装缶で、外径18mm、高さ65mmで、缶の肉厚
は0.3mmである。また,7は正極で、リチウムコバ
ルト酸化物(LiCoO 2)に結着剤としてのポリフッ
化ビニリデンと導電剤としてのアセチレンブラックを添
加してペースト状に混練し、これをアルミニウム箔から
なる集電体の両面に塗付し、乾燥及び圧延して所定の幅
に切断して帯状としたものである。8は負極で、グラフ
ァイト粉末を結着剤とともに混練してペースト状とし、
これを銅箔からなる集電体の両面に塗付し、乾燥及び圧
延して所定の幅に切断して帯状としたものである。9は
セパレータで、ポリエチレン不織布からなる。正極7と
負極8とを、セパレータ9を介して巻回して、渦巻き状
に積層された極板群を構成する。この極板群を円筒状容
器であるステンレス製の外装缶1の内部に加圧された状
態で収納する。なお、正極7と蓋2は正極リード10で
電気的に接続されており、蓋2は正極端子を兼ねてお
り、また、負極8と外装缶1は負極リード11で電気的
に接続されており、外装缶1は負極端子を兼ねている。
【0018】次に、外装缶1に、外装缶の最上部と極板
群の最上部の間の位置にビーディング部13を取り付
け、さらに、極板群が収容された外装缶1の開口部か
ら、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネ
ート(DEC)及びジメチルカーボネート(DMC)を
2:1:2の割合に混合した混合溶液に1mol/lの
六フッ化リン酸リチウム(LiPF 6 )を添加した電
解液を4.5ml注入する。
【0019】最後に、ビーディング部13にパッキング
5を乗せ、正極リード線10と蓋2をスポット溶接で電
気的に接続し、さらにパッキング5に蓋2をはめ込み、
外装缶1の最上部の周囲をかしめることにより、外装缶
1と蓋2をパッキング5を介して密封し、円筒型非水電
解質二次電池を作製した。この電池を「電池A」とす
る。
【0020】電池Aのかしめ部の拡大断面構造は図1示
したのと同じである。電池Aにおいては、外装缶に設け
たビーディング部の最内周部の直径aは15.5mm、
外装缶のかしめ部の最内周部の直径bは14mm、ま
た、蓋の平坦部44の周囲のかしめ部48の最内周部f
の直径は13mmとなっていた。
【0021】別に、外装缶、極板群、パッキングおよび
電解質は電池Aとまったく同じものを使用し、蓋の構造
は図3に示したものを使用した、従来のかしめ部分の構
造をもつ円筒型非水電解質二次電池を作製した。この電
池を「電池B」とする。
【0022】電池Bのかしめ部の拡大断面構造は図3示
したのと同じであり、電池Bにおいては、外装缶に設け
たビーディング部の最内周部の直径aは15mm、外装
缶のかしめ部の最内周部の直径bは16mmとなってい
る。
【0023】電池Aと電池Bをそれぞれ100個づつ、
温度70℃の恒温槽中に14日間保存したのち、各電池
の電解液の漏液状態を観察した。その結果、本発明にな
る電池Aでは100個の電池すべてについて漏液は全く
見られなかった。一方、従来の電池Bでは100個のう
ち18個に漏液が見られた。
【0024】[実施例2] 構造が図5に示した蓋を使用した以外は実施例1と同様
の、円筒型非水電解質二次電池を作製した。この電池を
「電池C」した。電池Cについても電池Aと同様の条件
で漏液試験をおこなったが、漏液は全く見られなかっ
た。
【0025】なお、円筒形電池と円筒形キャパシターの
外装缶と蓋とは共通の形状を取り得るため、上記電池A
および電池Cの構造を円筒形キャパシターに適用した場
合にも同様の効果が得られる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、平坦部の周囲をかしめること
により平坦部と突出部を一体化した蓋を使用した円筒形
電池やキャパシターにおいて、外装缶と蓋のかしめ部分
の構造を、ビーディング部の最内周部の直径を外装缶の
かしめ部の最内周部の直径より大きくし、外装缶のかし
め部の最内周部の直径を蓋の外周のかしめ部の最内周部
の直径より大きくしたものである。
【0027】その結果、かしめ応力がシール面となる蓋
の外周のかしめ部に加わり、シール面の面積が小さくな
り、かしめ応力が小さい場合においてもシール性が確保
され、また、シール応力が蓋の外周のかしめ部にのみ加
わるため、蓋が変形することを防止することができると
いう効果がある。
【0028】なお、本発明になるかしめ構造は、巻回し
た極板群を備えた円筒型電池実施例で示したのと同じ
構造の巻回した極板群を備えた円筒形キャパシターに限
られるものではなく、平板状極板を積層した極板群を備
えた円筒型電池や円筒形キャパシターについても有効で
あるし、さらに、円筒形キャパシターが電気二重層キャ
パシターである場合にも有効であることは言うまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる電池Aのかしめ部の拡大断面を示
した図。
【図2】本発明になる電池Aの断面を示した図。
【図3】従来の電池Bのかしめ部の拡大断面を示した
図。
【図4】従来の電池Bの断面を示した図。
【図5】本発明になる電池Cのかしめ部の拡大断面を示
した図。
【符号の説明】
1、41 外装缶 2、42 蓋 43 突出部 44 平坦部 5、45 パッキング 46 外装缶に設けたビーディング部 47 外装缶のかしめ部 48 蓋の外周部のかしめ部 49 リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/00 - 2/08 H01G 9/08 H01G 9/155

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極、負極およびセパレータからなる極
    板群と外装缶と、平坦部の周囲をかしめることにより
    突出部と平坦部を一体化した蓋を備え、外装缶が正極か
    負極のいずれかの極性を持ち、蓋が外装缶と異なる極性
    を持ち、ビーディング部最内周部の直径が外装缶のかし
    め部の最内周部の直径より大き大きく、外装缶のかしめ
    部の最内周部の直径が蓋の外周のかしめ部の直径より大
    いことを特徴とする円筒形電池。
  2. 【請求項2】 正極、負極およびセパレータからなる極
    板群と外装缶と、平坦部の周囲をかしめることにより
    突出部と平坦部を一体化した蓋を備え、外装缶が正極か
    負極のいずれかの極性を持ち、蓋が外装缶と異なる極性
    を持ち、ビーディング部最内周部の直径が外装缶のかし
    め部の最内周部の直径より大き大きく、外装缶のかしめ
    部の最内周部の直径が蓋の外周のかしめ部の直径より大
    いことを特徴とする円筒形キャパシター。
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