JP3468605B2 - Al焼結合金製コネクティングロッドの圧粉体 - Google Patents

Al焼結合金製コネクティングロッドの圧粉体

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関や圧縮機等
に用いられるAl焼結合金製のコネクティングロッドに
関するものである。 【0002】 【従来の技術】Al焼結合金製コネクティングロッド
は、合金組成を構成する各種金属粉の混合粉を金型で圧
粉成形し、温度540℃程度で焼結したのち、その焼結
体を温度450℃程度に加熱し、鍛造して造形し、高密
度とし、さらに溶体化処理および時効処理して製作する
ことができる。 【0003】焼結合金は、各種組成のものが提案されて
いるが、例えば、本出願人らによる特願平6−3760
6号出願で提案した焼結合金が挙げられる。この合金
は、耐摩耗性および延性に優れ、コネクティングロッド
としての強度と軸受摺動特性とを兼ね備えているもので
ある。この合金の組成はAl−Si−Cu−Mg系の合
金を基本としており、初晶Siが分散した状態で所定量
のSiを含有するAl−Si系合金相と、比較的軟質な
Al固溶体相との斑組織をなしている。この斑組織の面
積比を20〜80:80〜20に、初晶Siの最大粒径
を5〜60μmに特定することにより、高強度とすぐれ
た耐摩耗性が得られる。さらに遷移金属を所定量含有さ
せることによって粒界のCu合金相を減少し、延性も改
善されている。 【0004】一方、コネクティングロッドの形状は、小
径軸受側の小端部と大径軸受側面の大端部とを棒部で連
結した形であり、大端部はクランク軸との組立ての都合
上、クランク軸心を通る分割面で半割りされている。使
用時は、半割りした半円状のキャップ部はコネクティン
グロッド本体にボルトで固定される。この半割りは、一
体形状のコネクティングロッド素材を切断する方法、コ
ネクティングロッド素材の破断予定部に切り欠き溝を設
けておき破断する方法、圧粉成形のときに半割りした形
状の主体部とキャップ部とを造形する方法等によってな
される。棒部は、厚さが小端部および大端部の高さと同
じものもあるが、一般には軽量化のため厚さを薄くして
あり、また、棒部の両縁部の間をさらに薄く断面I字状
に形成しているものがある。また、コネクティングロッ
ドの中心軸に対する小端部および大端部の側面の高さ
は、同じか又は小端部が低くなっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記したようなAl焼
結合金は、圧粉体を焼結する最中に液相が発生して材料
が軟化し、寸法収縮する。焼結は、コネクティングロッ
ド形状の圧粉体をセラミックス板等の敷板にのせて行わ
れるが、このとき小端部と大端部の間に橋絡した状態の
棒部は下方へ垂れ下がる傾向になり、そのばらつきによ
り、小端部と大端部の軸心間が歪んだ焼結体になった
り、軸心が不平行に傾いたりする。このような変形した
焼結体は鍛造するときに金型への供給が困難となり、金
型と部分的に齧り合うものが発生することがあった。 【0006】焼結時に棒部の下面を支える焼結治具を用
いて焼結体の変形を防ぐことは可能であったが、治具製
作費用、焼結する際のセットの繁雑さ、熱エネルギーの
浪費等の面で課題があった。本発明は、このような実情
に鑑みてなされたもので、Al焼結合金製コネクティン
グロッドの圧粉体であって、変形が少なく、寸法精度の
よい製品を得ることができる圧粉体の形状を提供するこ
とを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のコネクティングロッド圧粉体は、コネクテ
ィングロッドの棒部側面または及び小端部側面に、コネ
クティングロッドの中心軸に対する頂面高さが大端部側
面と同一高さの凸部を備えたことを特徴とするAl焼結
合金製コネクティングロッドの圧粉体である。 【0008】この凸部は、小端部と大端部の側面の高さ
が同じ場合は棒部に少なくとも1カ所、大端部の側面よ
り小端部の側面の高さが低いものの場合は小端部と棒
部、または少なくとも小端部寄りの棒部に設けるとよ
い。凸部は、一方の側面のみに設けてもよいが、両側面
に設けてもよい。凸部の位置はコネクティングロッド素
材の大きさまたは棒部の長さなどの実情に応じて定めれ
ばよく、例えば橋絡長さがほぼ等しくなるように1〜2
カ所設けることが望ましい。 【0009】 【作用】本発明のAl焼結合金製コネクティングロッド
の圧粉体は、凸部によって棒部または小端部が支持され
た状態で焼結されるから、棒部の曲がり変形や大端部と
小端部の軸心の歪や不平行を生じない。凸部は後の鍛造
により平坦化される。凸部のあった部分とその近傍が高
い密度になる。また、鍛流線を生じて棒部の強度が高く
なる。 【0010】凸部の形成は、粉末成形金型で形成するの
で、高さ寸法精度よく容易に設けることができる。また
別途の治具製作や治具をセットする手間等が不要で省力
的である。 【0011】 【実施例】以下、図面を参照して従来技術と本発明を更
に詳しく説明する。図3は、従来の問題点を説明する焼
結敷板8上のコネクティングロッド10の断面図であ
る。図3(a)は大端部1と小端部2とのそれぞれの側
面5、7の高さが同じ圧粉体で、焼結すると図3(b)
に示すように、棒部3が下方に変形し、寸法収縮して大
端部1と小端部2との軸孔芯間距離が圧粉体より短くな
る。変形量が異なると芯間距離も異なることになる。図
3(c)は小端部2が比較的軽いため、棒部3の変形に
より小端部2の側面7が傾き、軸心が傾斜し大端部1と
小端部2の軸が不平行になった状態を示している。 【0012】図4(a)はコネクティングロッド10の
軸心に対して小端部2の側面7の高さが大端部1の側面
5の高さより低い圧粉体の場合で、コネクティングロッ
ド10の重心は棒部3の大端部1の付け根にあるので、
大端部1と小端部2との側面5、7が一部分的に敷板8
と接し、不安定な状態になっている。図4(b)は焼結
体の状態で、大端部1の端面5は敷板8と接して安定化
し、棒部3が変形することにより、前記したと同様に大
端部1と小端部2の芯間距離が変化し、軸受中心の傾斜
のばらつきが生じる。図4(c)は棒部3の曲りによ
り、小端部2の側面7が傾斜した面となった例を示して
いる。 【0013】図5,6は、従来の焼結方法を説明する断
面図で、図5は大端部1と小端部2との側面5,7の高
さが同じ圧粉体の場合、図6は小端部2の側面7の高さ
が大端部1の側面5の高さより低い圧粉体の場合を示し
ている。棒部3または小端部2の下にセラミックス製焼
結治具9を敷くことにより、コネクティングロッド10
の曲がり変形を防止する方法である。 【0014】図1は実施例のコネクティングロッド10
の斜視図である。図2は実施例のコネクティングロッド
圧粉体の断面図である。コネクティングロッド10の本
体とキャップ予定部4が一体で、大端部1は半割りされ
ていない状態で示されている。コネクティングロッド1
0の中心軸に対して、大端部1の側面5と小端部2の側
面7とは同一高さの面であり、棒部3の側面の高さはそ
れらよりも低く、かつ棒部3の中央部はさらに薄くなっ
ている。棒部3の中間部の両縁の側面には、側面5,7
と同一面の高さの凸部6を備えている。 【0015】図2(b)および図2(c)は、コネクテ
ィングロッド10の中心軸に対して小端部2の側面7の
高さが大端部1の側面5の高さより低い圧粉体の実施例
である。図2(b)は、棒部3の一方の側面と小端部2
の一方の側面7に凸部6を設けた例であり、図2(c)
は棒部3の小端部2寄りと大端部1との中間との2カ所
に凸部6を設けた例である。 【0016】図1又は図2のように構成すると、大端部
1の側面5を基準にコネクティングロッド10の棒部を
支持しているので、焼結中に液相が発生し材料が軟化し
ても、形状の曲がり変形が起こることがない。従って、
Al焼結合金製コネクティングロッド10の焼結体寸法
精度がよくなり、鍛造性に優れたものとなる。鍛造後
は、凸部6は塑性変形して周囲の気孔を減少させ、強度
を向上する。凸部6は、形状の曲がり変形が起こり難い
箇所であると共に、高密度化したい箇所に適宜設けるこ
とができ、棒部3の両側面に設ける場合に、表裏対称と
してもよく表裏互い違いの位置とすることができる。 【0017】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のAl焼結
合金製コネクティングロッドのための圧粉体形状は、棒
部側面または小端部側面に大端部側面と同一面の高さの
凸部を備えているものであるから、焼結体の寸法精度お
よびそのばらつきが少なく、焼結体の鍛造処理作業性が
よく、鍛造体に金型齧りがなくなる効果に加え、設けた
凸部は、鍛造でその近傍の高密度化に寄与し、コネクテ
ィングロッドの強度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例のコネクティングロッドの圧粉体形状の
一例を示す斜視図である。 【図2】実施例のコネクティングロッドの圧粉体形状を
示す断面図である。 【図3】コネクティングロッドの焼結の変形を説明する
断面図である。 【図4】コネクティングロッドの焼結の変形を説明する
断面図である。 【図5】コネクティングロッドの焼結変形を防止する従
来法を説明する断面図である。 【図6】コネクティングロッドの焼結変形を防止する従
来法を説明する断面図である。 【符号の説明】 1 大端部 2 小端部 3 棒部 5、7 側面 6 凸部 8 敷板 9 焼結治具

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 コネクティングロッドの棒部側面または
    及び小端部側面に、コネクティングロッドの中心軸に対
    する頂面高さが大端部側面と同一高さの凸部を備えたこ
    とを特徴とするAl焼結合金製コネクティングロッドの
    圧粉体。
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