JP3468052B2 - 乗客コンベアの騒音防止装置 - Google Patents

乗客コンベアの騒音防止装置

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JP3468052B2
JP3468052B2 JP25469397A JP25469397A JP3468052B2 JP 3468052 B2 JP3468052 B2 JP 3468052B2 JP 25469397 A JP25469397 A JP 25469397A JP 25469397 A JP25469397 A JP 25469397A JP 3468052 B2 JP3468052 B2 JP 3468052B2
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B23/00Component parts of escalators or moving walkways
    • B66B23/02Driving gear
    • B66B23/026Driving gear with a drive or carrying sprocket wheel located at end portions
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/02Toothed members; Worms
    • F16H55/30Chain-wheels
    • F16H2055/306Chain-wheels with means providing resilience or vibration damping in chain sprocket wheels

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  • Escalators And Moving Walkways (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗客コンベアに係
わり、特に低騒音の乗客コンベアの騒音防止装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の乗客コンベアの騒音防止装置とし
ては、複数の踏段チェーンリンクを連結して構成され、
その連結部にローラを有する踏段チェーンと、前記踏段
チェーンに踏段軸を介して装着された踏段と、前記ロー
ラが噛み合う歯を有する踏段スプロケットと、前記踏段
スプロケットの歯内に設けられ、この歯内に前記ローラ
が噛み合う際に前記ローラに当接する緩衝体とを備えて
おり、緩衝体本体より突出して緩衝体本体より先にロー
ラに当接するピンを設けたものが、例えば、特開昭57
―69168号公報に記載されている。しかし、かかる
乗客コンベアの騒音防止装置は、ピンが単にコイルバネ
により支持されているのみであるため、大きな衝撃力に
対してわずかな寸法変化では大きな減衰力を得ることが
出来ず、十分な騒音低減を図ることが出来ないものであ
った。
【0003】また、従来の乗客コンベアの騒音防止装置
として、複数の踏段チェーンリンクを連結して構成され
た踏段チェーンと、前記踏段チェーンに装着された踏段
と、前記踏段の軽合金製ライザに装着してなる動吸振器
とを備えたものが、例えば、特開昭55―140478
号公報に記載されている。しかし、かかる乗客コンベア
の騒音防止装置は、軽合金製ライザの騒音低減を考慮し
ているのみであり、踏段全体の騒音低減を図るものでは
なかった。 即ち、放射面積の大きい踏み板の振動は低
減できないため、噛み込み時の衝撃力は踏み板に伝わ
り、踏み板が振動してしまい、騒音低減効果が不充分で
あるという問題があった。しかも、従来の動吸振器は、
ある特定の周波数の加速度は低減できるが、他の周波数
の加速度は低減できないため、踏み段のように複数の固
有振動数を有する構造体では、固有振動数の数だけ必要
となり、多数の動吸振器を設ける必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大きく変化
するローラの押し込み力や踏段の運動エネルギーに対し
て十分な緩衝機能を有し、クリートに伝達される振動・
騒音を幅広い周波数帯域にわたって容易に減衰すること
が出来る乗客コンベアの騒音防止装置を提供せんとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の乗客コンベアの
騒音防止装置は、複数の踏段チェーンリンクを連結して
構成された踏段チェーンと、前記踏段チェーンに装着さ
れた踏段と、前記踏段チェーンが噛み合う踏段スプロケ
ットと、前記踏段スプロケットに設けられ前記踏段チェ
ーンが噛み合う際に当接する緩衝体とを備えており、こ
の緩衝体は緩衝体本体内に粘性流体を内蔵し且つ前記粘
性流体との間でせんだん速度を発生する第2緩衝体を有
するよう構成している。具体的には、複数の踏段チェー
ンリンクを連結して構成され、その連結部にローラを有
する踏段チェーンと、前記踏段チェーンに踏段軸を介し
て装着された踏段と、前記ローラが噛み合う歯を有する
踏段スプロケットと、前記踏段スプロケットの歯内に設
けられ、この歯内に前記ローラが噛み合う際に前記ロー
ラに当接する緩衝体とを備えており、この緩衝体は緩衝
体本体内に粘性流体を内蔵し且つ前記粘性流体との間で
せんだん速度を発生し前記緩衝体本体より突出してこの
緩衝体本体より先にローラに当接する第2緩衝体を有す
るよう構成している。
【0006】本発明の乗客コンベアの騒音防止装置は、
複数の踏段チェーンリンクを連結して構成された踏段チ
ェーンと、前記踏段チェーンに装着された踏段と、前記
踏段チェーンが噛み合う歯を有する踏段スプロケット
と、前記踏段に装着してなる動吸振器とを備えており、
前記動吸振器は粉体や粘性流体等の吸振部材を収納よう
構成している。
【0007】本発明の乗客コンベアの騒音防止装置は、
複数の踏段チェーンリンクを連結して構成された踏段チ
ェーンと、前記踏段チェーンに装着された踏段と、前記
踏段チェーンが噛み合う踏段スプロケットと、前記踏段
スプロケットに設けられ前記踏段チェーンが噛み合う際
に当接する緩衝体と、前記踏段に装着してなる動吸振器
とを備えており、この緩衝体は緩衝体本体内に粘性流体
を内蔵し且つ前記粘性流体との間でせんだん速度を発生
する第2緩衝体を有し、前記動吸振器は粉体や粘性流体
等の吸振部材を収納よう構成している。
【0008】本発明の乗客コンベアの騒音防止装置は、
複数のリンクを連結して構成したローラ形踏段チェーン
に所定のピッチで当該リンクを貫通嵌合して取り付けた
踏段軸に装着した踏段と、前記踏段チェーンと噛み合う
踏段スプロケットと、前記踏段スプロケットの歯底穿孔
部に一端をはめ込み他端を歯底面より突出するように設
けた緩衝体を備えており、前記踏段内に、弾性部材と付
加質量より構成される動吸振器を設け、踏段軸を取り付
けたローラ形踏段チェーンリンクのローラが噛み合う踏
段スプロケット歯底面の緩衝体内部に粘弾性体を封入し
たものである。
【0009】本発明の乗客コンベアの騒音防止装置は、
複数のリンクを連結して構成したローラ形踏段チェーン
に所定のピッチで当該リンクを貫通嵌合して取り付けた
踏段軸に装着した踏段と、前記踏段チェーンと噛み合う
踏段スプロケットと、前記踏段スプロケットの歯底穿孔
部に一端をはめ込み他端を歯底面より突出するように設
けた緩衝体を備えており、前記踏段内に、弾性部材と付
加質量より構成される動吸振器を複数個取り付け、弾性
部材と付加質量より求められる動吸振器の固有振動がそ
れぞれ異なるようにしたものである。前記動吸振器の弾
性部材をリンクとし、付加質量として粉体あるいは流体
が充填された容器を取り付けた構成としている。
【0010】本発明の乗客コンベアの騒音防止装置は、
複数のリンクを連結して構成したローラ形踏段チェーン
に所定のピッチで当該リンクを貫通嵌合して取り付けた
踏段軸に装着した踏段と、前記踏段チェーンと噛み合う
踏段スプロケットと、前記踏段スプロケットの歯底穿孔
部に一端をはめ込み他端を歯底面より突出するように設
けた緩衝体を備えており、前記踏段内に、弾性部材と付
加質量より構成される動吸振器は踏段の移動方向に変位
可能とし、前記付加質量は踏段の質量の半分以下とした
構成としている。
【0011】本発明の乗客コンベアの騒音防止装置は、
複数のリンクを連結して構成したローラ形踏段チェーン
に所定のピッチで当該リンクを貫通嵌合して取り付けた
踏段軸に装着した踏段と、前記踏段チェーンと噛み合う
踏段スプロケットと、前記踏段スプロケットの歯底穿孔
部に一端をはめ込み他端を歯底面より突出するように設
けた緩衝体を備えており、前記緩衝体の内、踏段軸を取
り付けたローラ形踏段チェーンリンクのローラが噛み合
う踏段スプロケット歯底面の緩衝体は内部に粘弾性体を
封入し、他の踏段無着のローラ形踏段チェーンリンクの
ローラが噛み合う踏段スプロケット歯底面の緩衝体より
減衰係数を大きく構成したものである。前記緩衝体の減
衰係数は、全て同一の減衰係数で構成している。前記緩
衝体の粘性流体をダイラタント物質で構成している。
【0012】複数のリンクを連結して構成したローラ形
踏段チェーンに所定のピッチで当該リンクを貫通嵌合し
て取り付けた踏段軸に装着した踏段と、前記踏段チェー
ンと噛み合う踏段スプロケットと、前記踏段スプロケッ
トの歯底穿孔部に一端をはめ込み他端を歯底面より突出
するように設けた緩衝体内部に弾性部材と非弾性部材を
組み合わせて挿入した構成としている。前記緩衝体を踏
段スプロケットの一つの歯底に複数個設け、上記踏段ス
プロケット全ての歯底面全域に配置した構成としてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。
【0014】図1は本発明の乗客コンベアの踏段と踏段
チェ−ンと踏段スプロケットの関係を示す側面図、図2
は同乗客コンベアの踏段スプロケットと踏段チェ−ンロ
ーラの噛み合い状態を説明する拡大詳細図、図3は同詳
細図の緩衝体の作動状態を説明する図である。乗客コン
ベアは、踏段チェーン1、踏段2、踏段レール3・6、
踏段スプロケット4、緩衝体7等を備えている。踏段チ
ェ−ン1は、踏段2を装着した踏台チェーンリンク1a
と踏段2を装着していない踏台チェーンリンク1bとが
所定のピッチPでブッシュ9を介して回動自在に連結さ
れている。このブッシュ9の外周面には踏段チェーンロ
ーラ5装着されている。踏段2は、等間隔で無端状に配
設されるように踏段チェーン1に踏段軸2aを介して装
着され、4個の踏段輪8で支えられて踏段レ−ル3及び
6上を走行するようになっている。踏段スプロケット4
は、外周面に踏段チェ−ン1のローラ5が噛み合う歯4
aが形成され、踏段チェーン1が多角形に噛み合うよう
になっている。緩衝体7は、踏段スプロケット4の歯4
aの底部中央に設けられた凹部内に埋め込まれており、
その上端部が歯4aの底面より若干突出するようになっ
ている。
【0015】図4及び図5は本発明における緩衝体7単
体の平面図及び断面概略図である。この図4及び図5に
示す緩衝体7は、中央に空洞を有するゴム部材よりなる
緩衝体本体10と、空洞内に移動可能に収納されて通常
時に緩衝体本体10の上端より突出するプラスチック製
ピン部材11と、このピン部材11と連結されて空洞部
内に収納された摺動部材12と、緩衝体本体10の底面
に空洞を塞ぐように固着された底板13と、底板13上
に載置されピン部材11を支持するばね部材14と、空
洞部に満たされたダイラタント物質よりなる粘性流体1
5とから構成されている。ダイラタント物質は、例えば
速度差がある物体の間に充填されている場合、物体間に
せんだん速度が生じ、大きな減衰効果が得られ、。特に
あるせんだん速度のしきい値を超えると急激に大きな減
衰効果が得られるという特性を持っている。摺動部材1
2の外径は空洞内径より若干小径に構成され、粘性流体
15内に位置されている。
【0016】ここで、本発明の一実施例を示す図3にお
いて、踏段軸2aを取り付けたローラ形踏段チェーンリ
ンク1aの前後2つのローラ5が噛み合う踏段スプロケ
ット歯底面4aに設けた緩衝体7の形状は、図4、5、
6、7に記載するように緩衝体の減衰係数を他の踏段無
着のローラ形踏段チェーンリンクのローラが噛み合う踏
段スプロケット歯底面の緩衝体の減衰係数より大きくす
る。
【0017】以上の構成によれば、一般に踏段軸2aを
取り付けたローラ形踏段チェーンリンク1aの前後2つ
のローラ5が踏段スプロケット4に噛み合う衝撃力は、
他の踏段無着のローラ形踏段チェーンリンクのローラ5
が踏段スプロケット4に噛み合う衝撃力より大きいが、
上記緩衝体7ばね常数は、全て踏段無着のローラ形踏段
チェーンリンク1bのローラ5が噛み合う時の衝撃力を
緩和させるばね常数で構成していて、踏段の負荷荷重が
加わる踏段軸2aを取り付けたローラ形踏段チェーンリ
ンク1aの前後2つのローラ5が噛み合う時、その衝撃
力Fによって緩衝体7の上端突出部7aは、踏段スプロ
ケット4穿孔内面との接触高さHの範囲で作用する力が
働き、上記緩衝体7の上端突出部7aが踏段スプロケッ
ト4歯底穿孔内面方向に変形するのを阻止することがで
きる。これにより踏段の負荷荷重が加わる踏段軸2aを
取り付けたローラ形踏段チェーンリンク1aの前後2つ
のローラ5が噛み合う時、踏段スプロケット歯底面4a
に上記2つのローラ5が衝突するのを防止できる。かか
る乗客コンベアの騒音防止装置において、踏段チェーン
ローラ5が踏段スプロケット4の歯4aに噛み合う時に
は、ローラ5がまず緩衝体7のピン部材11の先端に当
接し、ピン部材11が緩衝体本体10内に押し込まれ
る。ピン部材11は摺動部材12と連結しているので、
摺動部材12も底面方向に押されて移動する。摺動部材
12は、粘性流体15内に位置してその外径が空洞内径
より若干小径に構成されているので、移動する際に、摺
動部材12の外周面と緩衝体本体10の内周面との間に
せんだん速度を生じ、ローラ5が当接する際の衝撃力F
をわずかな距離で大きく減衰することが出来る。特に、
そのせんだん速度が所定の速度以上になると、換言すれ
ば噛み合い衝撃力Fが所定以上の大きさになると、ダイ
ラント物質よりなる粘性流体15の機能により更に大き
な減衰力が得られ、踏段2の負荷荷重が加わる踏段軸2
aを取り付けた踏台チェーンリンク1aのローラ5が踏
段スプロケット4の歯4aに噛み合う際の大きな衝撃力
をスムースに緩衝することが出来る。従って、大きく変
化するローラ5の押し込み力や踏段2の運動エネルギー
に対して十分な緩衝機能を奏する。なお、噛み込み力が
が著しく大きくなり、噛み込み過程において、ピン部材
11の突出量がなくなった場合は、緩衝体本体10が変
形し、緩衝体本体10でも緩衝機能を有する。また、緩
衝体7は、踏段無着のローラ形踏段チェーンリンク1b
のローラ5が踏段スプロケット4に噛み合う歯4a底面
にも設置しているので、この噛み合い衝撃力Fに起因し
て発生する騒音を小さくできる。 なお、ローラ5の噛
み合いがなくなれば、底面方向に押されて移動したピン
部材11及び摺動部材12がばね部材14の復元力によ
りにより元に位置に戻される。
【0018】図6および図7は本発明おける緩衝体の他
の実施例を示す平面図及び断面概略図である。図6及び
図7に示す緩衝体7は、中央部に空洞を有するゴム部材
よりなる緩衝体本体10と、緩衝体本体10の上端部よ
り突出し前記空洞内に配置されたピン部材11と、ピン
部材11の底面から下方に突出して減衰部材16内に位
置して設けられた摺動部材12aと、減衰部材16の上
面に前記摺動部材12aと若干の隙間を有して互いに噛
み合うように設けられた摺動部材12bと、空洞を塞ぐ
ように緩衝体本体10の底面に取り付けられた底板13
と、減衰部材16内に充填されたダイラタント物質15
と、空洞内に設けられた減衰部材16と、ピン部材11
と減衰部材16とを連結するリング状のゴム連結部材1
7と、底板13上に載置され減衰部材16を支持するブ
ロック部材18とから構成されている。この緩衝体7
は、図4及び図5に示すものと同様に踏段スプロケット
4の歯4aの底部中央に設けられた凹所に図3に示すよ
うに埋め込まれており、その上端が歯4aの底面より若
干突出するようになっている。
【0019】かかる緩衝体7の作用を説明すると、踏段
チェーンローラ5が踏段スプロケット4の歯4aに噛み
合う時には、ローラ5がまず緩衝体7のピン部材11の
先端に当接し、ピン部材11が緩衝体本体10内に押し
込まれる。ピン部材11は摺動部材12aを下面に設け
ているので、摺動部材12aも底面方向に押されて移動
する。摺動部材12aは、粘性流体15内に位置して摺
動部材12bと若干の間隙を有して噛み合うように設け
られているので、その外径が空洞内径より若干小径に構
成されているので、移動する際に、摺動部材12aと摺
動部材12bとの間にせんだん速度を生じ、ローラ5が
当接する際の衝撃力Fを減衰することが出来る。特に、
そのせんだん速度が所定の速度以上になると、換言すれ
ば噛み合い衝撃力Fが所定以上の大きさになると、ダイ
ラント物質よりなる粘性流体15の機能により大きな減
衰力が得られ、踏段2の負荷荷重が加わる踏段軸2aを
取り付けた踏台チェーンリンク1aのローラ5が踏段ス
プロケット4の歯4aに噛み合う際の大きな衝撃力をス
ムースに緩衝することが出来る。また、緩衝体7は、踏
段無着のローラ形踏段チェーンリンク1bのローラ5が
踏段スプロケット4に噛み合う歯4a底面にも設置する
ことにより、この噛み合い衝撃力Fに起因して発生する
騒音を小さくできる。なお、ローラ5の噛み合いがなく
なれば、底面方向に押されて移動したピン部材11及び
摺動部材12はゴム連結部材17の復元力によりにより
元に位置に戻される。
【0020】図6及び図7に示す緩衝体7は、複数の摺
動部材12a及び12bを噛み合うようにして粘性流体
15内に位置させたので、減衰機能を増すことが出来、
少ない粘性流体15及び小型の摺動部材12a・12b
とすることが出来る。
【0021】図8は、本発明おける動吸振器を踏段に取
り付けた部分の斜視図である。踏段2は、上面クリート
20と前面ライザ21と側面ブラケット22とから構成
されている。動吸振器19は、粘性流体或いは粉体等の
吸振部材25を満たした容器24を踏段2のクリート2
0下面に弾性部材23を介し取り付けることにより構成
されている。弾性部材23としては、ばね・ゴム部材等
を用いることが可能で、図8にはゴム部材の例で示して
ある。
【0022】かかる構成において、走行時に踏段チェー
ンリンク1a、1bのローラ5は、踏段レール3及び6
からの反力や、踏段スプロケット4の歯4aに噛み合う
際に生じる噛み合い衝撃力Fを受ける。このローラ5が
受ける反力及び噛み合い衝撃力Fは、踏段軸2a及び軸
受けを介し踏段2に伝達され、クリート20の上面に大
きな振動、騒音が発生しようとするが、踏段2のクリー
ト20には、粉体或いは粘性流体等の吸振部材25を充
填した容器25を取り付けているので、クリート20に
伝達される振動・騒音を幅広い周波数帯域にわたって容
易に減衰することが出来る。
【0023】図9は、本発明おける他の実施例の動吸振
器を踏段に取り付けた部分の斜視図である。図9におい
ては、動吸振器19を2個に分けてクリート20に取り
付けたので、騒音発生の周波数帯域が非常に広い場合
に、騒音を低減することが出来る。
【0024】図10、図11において、本発明における
動吸振器19は、上面をクリート20、前面ライザ2
1、側面をブラケット22で構成した踏段2のクリート
20下面に弾性部材23を介し、取り付けた付加質量2
6から構成されている。弾性部材23としては、ばね及
びゴム等が挙げられる。本発明における動吸振器の作用
としては、従来、走行時に踏段チェーンリンク1aのロ
ーラ5は踏段レール3及び6からの反力及び踏段チェー
ンリンク1a、1cのローラ5が踏段スプロケット4に
噛み込む際に生じる噛み合い衝撃力を受け、その反力及
び噛み合い衝撃力が、踏段軸2a及び軸受けを介し踏段
2のクリート20の上面より振動、騒音となって踏段2
のクリート20の上面に生じる。本発明の動吸振器19
を取り付けることにより、踏段2のクリート20の上面
に反力が伝わってきた際に踏段2の下面に取り付けた動
吸振器19を問題となる周波数にチューニングしておく
ことにより、チューニングした周波数の振動、騒音は緩
和される。
【0025】走行時に発生する振動は、騒音と比較する
と低い周波数であり、この周波数の振動を低減するため
に、リンク機構を設けることにより、動吸振器19の固
有振動数をより小さくでき、走行時に生じる振動を低減
できる。これにより、乗り心地が向上できる。
【0026】また、本発明の緩衝体7と動吸振器19を
組み合わせることにより、衝突力を総合的に低減するの
はもとより、衝突力の高い周波数成分を第2緩衝体10
が大きく低減するため、踏段2に伝わる衝突力により発
生する騒音のピーク周波数を低くすることが出来る。し
たがって、動吸振器19と組み合わせることにより一層
の低騒音化が図れる。
【0027】なお、本発明の動吸振器19は、上面をク
リート20、前面ライザ21、側面をブラケット22で
構成した踏段2のクリート20下面に粘性流体25a或
いは粉体25bを満たした容器24をリンク機構を用い
支持する構成となっている。本発明の動吸振器19の作
用としては、走行時の不具合により発生する衝撃力を減
衰部材内の粘性流体25a或いは粉体25bの減衰効果
で緩和することが出来る。
【0028】
【発明の効果】本発明の乗客コンベアの騒音防止装置に
よれば、大きな衝撃力に対して大きな減衰力が作用して
十分な緩衝機能を有すると共に、クリートに伝達される
振動・騒音を幅広い周波数帯域にわたって容易に減衰す
ることが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の従来の乗客コンベアの踏段装置と踏段
スプロケットの関係を示す側面図である。
【図2】本発明の踏段スプロケットと踏段チェ−ンロー
ラの噛み合い状態の説明図である。
【図3】本発明の踏段スプロケットと踏段チェ−ンロー
ラの噛み合い状態の説明図である。
【図4】本発明に使用する緩衝体の平面図である。
【図5】同緩衝体の断面概略図である。
【図6】本発明に使用する緩衝体の他の実施例の平面図
である。
【図7】同緩衝体の断面概略図である。
【図8】本発明に使用する動吸振器を踏段に取り付けた
状態の斜視図である。
【図9】本発明に使用する動吸振器の他の実施例の斜視
図である。
【図10】本発明に使用する動吸振器の他の実施例の斜
視図である。
【図11】本発明に使用する動吸振器の他の実施例の斜
視図である。
【符号の説明】
1……踏段チェーン、1a、1c……踏段チェーンリン
ク、1b、1d……ローラ、2……踏段、2a……踏段
軸、3……踏段レール、4……踏段スプロケット、4a
……踏段スプロケット歯底面、5……踏段チェーンロー
ラ、6……踏段レール、7……緩衝体、8……踏段輪、
9……踏段チェーンブッシュ、 10……ゴム部材、1
1……ピン部材、12……摺動部材、13……底板、1
4……ばね部材、15……ダイラタント物質、16……
減衰部材、17リング状のゴム部材、18……ブロック
部材、19……動吸振器、20……クリート、21……
ライザ、22……ブラケット、23……弾性部材、24
……容器、25、25a、25b……粘性流体及び粉
体、F……噛み合い衝撃力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 龍彦 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式 会社 日立製作所 水戸工場内 (56)参考文献 特開 平5−332051(JP,A) 特開 平9−4674(JP,A) 特開 昭57−69168(JP,A) 特開 昭55−140478(JP,A) 特開 昭59−227680(JP,A) 特開 昭63−135627(JP,A) 実開 昭51−95169(JP,U) 実開 昭60−81977(JP,U) 実公 昭40−9633(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 23/02 F16H 7/06 F16H 55/30

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の踏段チェーンリンクを連結して構成
    された踏段チェーンと、前記踏段チェーンに装着された
    踏段と、前記踏段チェーンが噛み合う踏段スプロケット
    とを備える乗客コンベアにおいて、 前記踏段スプロケットに設けられ前記踏段チェーンが噛
    み合う際に当接する緩衝体を設け、この緩衝体は空洞部
    が形成された緩衝体本体と、この緩衝体本体内に収容さ
    れた円筒状の摺動体と、摺動体下方に配置されたばね部
    材と、摺動体に接続し前記チェーンに当接するピン部材
    とを有し、この緩衝体本体内に粘性流体を内蔵し、前記
    ピン部材が前記チェーンに当接したときは前記摺動体と
    前記緩衝体本体間に形成された隙間にある粘性流体との
    間で前記摺動体がせんだん速度を発生して衝撃力に対す
    る減衰力を発生することを特徴とする乗客コンベアの騒
    音防止装置。
  2. 【請求項2】前記踏段に動吸振器を装着し、この動吸振
    器は粉体または粘性流体からなる吸振部材を収納したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの騒音防
    止装置。
  3. 【請求項3】前記ピン部材は、先端部が前記緩衝体本体
    より突出していることを特徴とする請求項1に記載の乗
    客コンベアの騒音防止装置。
  4. 【請求項4】前記緩衝体の一端を前記踏段スプロケット
    の歯底に形成した穿孔部にはめ込み、他端を歯底面から
    突出させ、前記踏段内に弾性部材と付加質量を有する動
    吸振器を設けたことを特徴とする請求項1に記載の乗客
    コンベアの騒音防止装置。
  5. 【請求項5】前記踏み段内に前記動吸振器を複数個取り
    付け、この動吸振器の固有振動がそれぞれ異なることを
    特徴とする請求項4に記載の乗客コンベアの騒音防止装
    置。
  6. 【請求項6】前記動吸振器の付加質量は、粉体あるいは
    流体が充填された容器であることを 特徴とする請求項4
    に記載の乗客コンベアの騒音防止装置。
  7. 【請求項7】前記動吸振器は踏段の移動方向に変位可能
    であり、その付加質量は踏段の質量の半分以下であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の乗客コンベアの騒音防
    止装置。
  8. 【請求項8】前記チェーンにローラを有する踏み段軸を
    取付け、このローラが噛み合う踏段スプロケット部分に
    配置した緩衝体の減衰係数を、このローラが当接しない
    スプロケット部に配置した緩衝体の減衰係数よりも大に
    したことを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの
    騒音防止装置。
  9. 【請求項9】前記緩衝体の粘性流体をダイラタント物質
    としたことを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベア
    の騒音防止装置。
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