JP3467404B2

JP3467404B2 - 電気式タオル蒸し器

Info

Publication number: JP3467404B2
Application number: JP10918398A
Authority: JP
Inventors: 昭一郎森島
Original assignee: 日鈑工業株式会社; 株式会社エス・シー企画
Priority date: 1998-04-20
Filing date: 1998-04-20
Publication date: 2003-11-17
Anticipated expiration: 2018-04-20
Also published as: JPH11299679A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気式タオル蒸し
器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、理髪店や美容室に設置されるこの
種の電気式タオル蒸し器は、タオル収納空間のタオルを
蒸すために、内ケーシング内（水収納部内）の水を全て
沸騰させて、タオル収納空間を水蒸気で満たしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気式タオル蒸し器では、電源を入れてから、タオル収
納空間が水蒸気で満たされ、タオルを事実上蒸すことが
できるようになるまでに、１時間など、長時間を要し
た。そこで、本発明は、電源を入れてから短時間で、事
実上タオルを蒸すことができる電気式タオル蒸し器を提
供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る電気式タオル蒸し器は、電気ヒータ
ーを底壁部から突設した水収納部を下方に有し、中間乃
至上方にタオル収納空間を中敷網をもって区画形成した
内ケーシングと、該内ケーシングの上方開口部を施蓋す
る蓋体とを備えた電気式タオル蒸し器に於いて、上記電
気ヒーターの周囲を包囲状として上記底壁部上に載置さ
れる断熱円筒体を備え、かつ、上記水収納部内の水の水
面のうち上記断熱円筒体の外側領域の外区域水面を上方
から被覆する仕切り板を備え、さらに、上記断熱円筒体
が、その中間高さに上下所定間隔をもって多数の孔を有
する２枚の円板を付設し、２枚の該円板の間に焼成セラ
ミックス粒体を収納したものである。

【０００５】また、断熱円筒体が板金製中空円筒殻と、
その内部に収納された発泡プラスチック製断熱材と、か
ら成るものである。また、内ケーシングの底壁部に於い
て、断熱円筒体の内側に開口する開口部を設け、外部へ
出湯させる湯栓に連通連結される配管を、上記開口部に
接続したものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基
づき、本発明を詳説する。

【０００７】図１〜図３は、本発明の実施の一形態を示
し、外ケーシング１と、内ケーシング２とを備えてい
る。そして、該内ケーシング２の上方開口部を施蓋する
蓋体３と、該内ケーシング２の底壁部４から突設される
電気ヒーター５と、を有する。また、上記電気ヒーター
５の周囲を包囲状として上記底壁部４上に載置される断
熱円筒体６を設ける。該内ケーシング２の下方の部分を
水収納部Ｗとする。

【０００８】この水収納部Ｗ内の水の水面のうち上記断
熱円筒体６の外側領域の外区域水面17を上方から被覆す
る仕切り板７を設ける。そして、内ケーシング２の中間
乃至上方にタオル収納空間Ｔを区画形成する中敷網８を
設ける。また、断熱円筒体６は、板金製中空円筒殻６ａ
と、その内部に収納された発泡プラスチック製断熱材６
ｂと、から成り、蒸気噴射ノズル部９ａを有する蓋体９
が載置される。

【０００９】内ケーシング２の下方（水収納部Ｗ）に水
を入れる。すると、断熱円筒体６は単に底壁部４上に載
置しているだけなので、この断熱円筒体６内へも水が入
る。そこで、電気ヒーター５の電源を入れると、まず、
断熱円筒体６の内部の水のみが加熱され、この断熱円筒
体６の内部の水の容積は、例えば水収納部Ｗ全体の５％
〜20％、好ましくは、８％〜15％と、小さく設定されて
いるので、短時間（例えば10分〜20分）で沸騰する。こ
のようにして、従来よりも著しく短い時間で、水蒸気が
蒸気噴射ノズル部９ａを通じて上方へ登っていく。この
とき断熱円筒体６の外部の水はまだ熱されていないの
で、低温である。なお、水面は図２に示すように、断熱
円筒体６の上端よりも少し下方の中間高さにある。

【００１０】上記仕切り板７は、蒸気噴射ノズル部９ａ
から出た水蒸気が、断熱円筒体６外部───外区域水面
17───の低温水と接触し、冷却されるのを防ぐ。蒸気
噴射ノズル部９ａを通った水蒸気は、再冷却されること
無く、上方に設置してある中敷網８の孔を通ってタオル
収納空間Ｔに入る。また、長時間使用後に頭皮や髪の油
等による湯垢が仕切り板７にて受けられるので、水収納
部Ｗ内が汚れにくく、また、中敷網８・仕切り板７は着
脱自在であるから、清掃が容易である。断熱円筒体６内
部の水が蒸発することにより減少すると、断熱円筒体６
外部の水が、断熱円筒体６と内ケーシング２の底壁部４
との接触面15から、断熱円筒体６内部に浸入する。

【００１１】タオル収納空間Ｔは、仕切り板10によって
ふたつに区画されており、一方には髯剃り用タオルを、
もう一方には髪濡らし用タオルを収納し、水蒸気にてそ
れらのタオルを区分けして蒸すことができる。このよう
にすれば、（電気ヒーター５の電源を入れてから）短時
間で水蒸気を発生させ、タオルを蒸すことができる。ま
た、内ケーシング２の底壁部４の中央部（断熱円筒体６
の内側）に開口部18を設け、エルボやパイプ等の配管19
を介して湯栓14（カラン）に連通連結される。このよ
うにして、（電気ヒーター５の電源を入れてから）短時
間で髯剃り用の湯を取り出すこともできる。なお、その
後、内ケーシング２の全体も次第に温められ、外区域水
面17側の水も次第に昇温する。

【００１２】また、図３に示すように、断熱円筒体６
は、その中間高さに上下所定間隔Ｌをもって多数の孔を
有する２枚の円板11，12を付設し、２枚の該円板11，12
の間に焼成セラミックス粒体13を収納している（なお、
図２では詳細を図示省略している）。このセラミックス
粒体13としては、株式会社エス・シー企画製の焼成セラ
ミックス粒体を用いる。また、セラミックス粒体13は上
記円板11，12と断熱円筒体６によって区画形成されるセ
ラミックス収納空間20の10〜30％の容積を占める。

【００１３】この断熱円筒体６を電気ヒーター５の周囲
を包囲状として底壁部４上に載置し、電気ヒーター５の
電源を入れると、水が沸騰した際、上記焼成セラミック
ス粒体13が躍動し、水の活性化が促進されるので、大き
な消臭効果が得られる。特に、焼成セラミックス粒体13
によって、理髪店ではフケ（頭皮）や髪油等の臭いが確
実に消され、また、水収納部Ｗ内面等の湯垢スケールを
破壊剥離するので電気ヒーター５のトラブルが少なくな
り、熱効率も良くなり、殺菌作用も行われ、衛生的にな
る。また、円板11，12の断熱円筒体６端面からの距離Ｈ
は、電気ヒーター５の（底壁部４からの）高さｈよりも
大きく設定されている。また、図４で明らかなように、
この断熱円筒体６は、上下いずれを向けて使用しても、
上記距離Ｈを有するので、ヒーター５と接触せず、使用
可能である。

【００１４】

【発明の効果】本発明は上述の如く構成されるので、次
に記載する効果を奏する。

【００１５】（請求項１によれば）短時間でタオルを蒸
す準備ができる。従って、理髪店等において、開店準備
時間が短縮できて至便である。また、清掃が容易であ
る。また、消臭作用、殺菌作用によって、悪臭のない蒸
気でタオルを蒸すことができて、かつ、衛生的である。
さらに、水収納部Ｗ内面等の湯垢を剥ぎ取り、付着しに
くくする。

【００１６】（請求項２によれば）耐久性に優れる。ま
た、より効率よく短時間にタオルを蒸すことができる。（請求項３によれば）短時間で、鬚剃り用の湯を用意す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態を示す正面図である。

【図２】断面図である。

【図３】断熱円筒体の断面図である。

【符号の説明】

２内ケーシング３蓋体４底壁部５電気ヒーター６断熱円筒体６ａ板金製中空円筒殻６ｂ断熱材７仕切り板８中敷網 11 円板 12 円板 13 焼成セラミックス粒体 14 湯栓 17 外区域水面 18 開口部 19 配管Ｔタオル収納空間Ｗ水収納部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47K 7/00 102 F24H 1/18

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】電気ヒーター（５）を底壁部（４）から
突設した水収納部（Ｗ）を下方に有し、中間乃至上方に
タオル収納空間（Ｔ）を中敷網（８）をもって区画形成
した内ケーシング（２）と、該内ケーシング（２）の上
方開口部を施蓋する蓋体（３）とを備えた電気式タオル
蒸し器に於いて、上記電気ヒーター（５）の周囲を包囲
状として上記底壁部（４）上に載置される断熱円筒体
（６）を備え、かつ、上記水収納部（Ｗ）内の水の水面
のうち上記断熱円筒体（６）の外側領域の外区域水面
（17）を上方から被覆する仕切り板（７）を備え、さら
に、上記断熱円筒体（６）が、その中間高さに上下所定
間隔をもって多数の孔を有する２枚の円板（11）（12）
を付設し、２枚の該円板（11）（12）の間に焼成セラミ
ックス粒体（13）を収納したことを特徴とする電気式タ
オル蒸し器。
【請求項２】断熱円筒体（６）が板金製中空円筒殻
（６ａ）と、その内部に収納された発泡プラスチック製
断熱材（６ｂ）と、から成る請求項１記載の電気式タオ
ル蒸し器。
【請求項３】内ケーシング（２）の底壁部（４）に於
いて、断熱円筒体（６）の内側に開口する開口部（18）
を設け、外部へ出湯させる湯栓（14）に連通連結される
配管（19）を、上記開口部（18）に接続した請求項１又
は２記載の電気式タオル蒸し器。