JPH0245889B2 - Kanetsuchorikinojokihatsuseisochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、セイロに入つたしゆうまい、まん
じゆう、茶わん蒸し等の食品を、水を蒸発させる
ことにより発生する蒸気により蒸したり温めたり
して顧客に提供する加熱調理器の蒸気発生装置に
かかり、特に、前記蒸気を発生させるに使用した
ガスコンロの廃熱により暖められた空気を利用し
て顧客に対して、多量の蒸気の中にセイロに入つ
たしゆうまい、まんじゆう、茶わん蒸し等の食品
が置かれているという演出効果を生ぜしめるよう
に構成した加熱調理器の蒸気発生装置に関する。

（従来の技術） 従来、セイロに入つたしゆうまい、まんじゆ
う、茶わん蒸し等の食品を、蒸したり温めたりし
て顧客に提供する加熱調理器の蒸気発生装置の構
造としては、所定量の水が貯水された貯水槽内下
部に電気ヒーターを配置するか、もしくは、該貯
水槽の真下にガスコンロを配置し、さらに前記貯
水槽の上部に蒸気吹出孔とセイロとの他蒸し器保
持部とを兼ねた載置部を配置した構造がある。

この加熱調理器の蒸気発生装置においては、前
記電気ヒーター又はガスコンロにより、貯水槽内
に貯水された水を蒸発させることにより蒸気を発
生させ、該貯水槽の上部に載置され蒸気吹出孔と
セイロその他蒸し器保持部とを兼ねた載置部から
蒸気を出して、セイロその他蒸し器内に置かれた
しゆうまい、まんじゆう、茶わん蒸し等の食品を
蒸したり温めたりして顧客に提供する構造とされ
ている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上記のような従来のセイロに入
つたしゆうまい、まんじゆう、茶わん蒸し等の食
品を、蒸したり温めたりして顧客に提供する加熱
調理器の蒸気発生装置の構造においては、前記蒸
気吹出孔の直径の大小により次のような問題点が
発生していた。

すなわち、前記蒸気吹出孔の直径をすべて小さ
く構成した場合、複数の蒸気孔すべてから、蒸気
の発生させ、セイロに入つた食品を蒸したり温め
たりすることはできるが、この際、使用する熱源
の熱量が限定された場合、出願人の実験による
と、貯水槽内における圧力があまり上昇せず、前
記蒸気吹出孔の開口部面積に応じた程度の蒸気量
しか発生させることができず、顧客に対してすべ
ての蒸気孔から蒸気が多量に発生してその蒸気の
中にセイロに入つたしゆうまい、まんじゆう、茶
わん蒸し等の食品が置かれているという演出効果
を十分に生ぜしめることができないという問題点
があつた。

又、前記蒸気孔の直径をすべて大きく構成した
場合、複数の蒸気孔の内、幾つかの孔からは多量
の蒸気を発生させることができるが、残りの蒸気
孔は外気と熱対流を起こすことにより蒸気を発生
することはなく逆に外気を吸い込んでしまうこと
となり、顧客に対してすべての蒸気孔から蒸気が
多量に発生してその蒸気の中にセイロに入つたし
ゆうまい、まんじゆう、茶わん蒸し等の食品が置
かれているという演出効果を生ぜしめることがで
きないという問題があつた。

（発明の目的） この発明は上記従来の問題点に鑑みてなされた
ものであつて、セイロに入つたしゆうまい、まん
じゆう、茶わん蒸し等の食品を蒸したり温めたり
する蒸気を発生させるに使用したガスコンロの廃
熱により暖められた空気を有効に貯水槽内に送り
込むことにより、貯水槽外からの熱対流による貯
水槽への外気の吸い込みを防止し、顧客に対して
すべての蒸気孔から蒸気が多量に発生してその蒸
気の中にセイロに入つたしゆうまい、まんじゆ
う、茶わん蒸し等の食品が置かれているという演
出効果を十分に生ぜしめる加熱調理器の蒸気発生
装置の構造を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） この発明は、所定量の水が貯水されるとともに
中央部に電気ヒーターが配置された窪み部を有す
る貯水槽と、前記窪み部の真下に配置されたガス
コンロと、前記貯水槽の上部に配置されセイロそ
の他蒸し器を載置する載置部と、を有する加熱調
理器の蒸気発生装置において、前記貯水槽の外側
に配置されるとともに前記貯水槽の上端近傍にお
いて連通されるように構成された通路を設け、さ
らに、該通路を介して前記貯水槽を囲繞するよう
に構成された壁部を設けるとともに、該壁部下端
部を前記ガスコンロの廃熱により暖められた空気
を前記通路に導くに充分な位置まで延在させるこ
とにより上記目的を達成するものである。

（作用） この発明においては、貯水槽の外側に配置され
るとともに前記貯水槽の上端近傍において連通さ
れるように構成された通路を設け、さらに、該通
路を介して前記貯水槽を囲繞するように構成され
た壁部を設けるとともに、該壁部下端部を前記ガ
スコンロの廃熱により暖められた空気を前記通路
に導くに充分な位置まで延在させたため、蒸気を
発生させるに使用したガスコンロの廃熱により暖
められた空気を有効に前記通路から貯水槽を経て
該貯水槽の上部に載置され蒸気孔が形成された蒸
気受板及び該蒸気受板の上部に配置され複数のセ
イロその他蒸し器を保持する保持板を載置した載
置部に送ることができ、顧客に対してすべての蒸
気孔から蒸気が多量に発生してその蒸気の中にセ
イロに入つたしゆうまい、まんじゆう、茶わん蒸
し等の食品が置かれているという演出効果を十分
に生ぜしめることが出来る。

（実施例） 以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。

この実施例は第１図〜第３図に示される様に所
定量の水１が貯水されるとともに中央部に電気ヒ
ーター２が配置された窪み部３を有する貯水槽４
と、前記窪み部３の真下に配置されたガスコンロ
５と、前記貯水槽４の上部に配置されセイロ６を
載置する載置部７と、を有する加熱調理器の蒸気
発生装置において、前記貯水槽４の外側に配置さ
れるとともに前記貯水槽４の上端近傍４Ａにおい
て連通されるように構成された通路８を設け、さ
らに、該通路８を介して前記貯水槽４を囲繞する
ように構成された壁部９を設けるとともに、該壁
部下端部９Ｂを前記ガスコンロ５の廃熱により暖
められた空気を前記通路８に導くに充分な位置ま
で延在させることにより構成したものである。

前記加熱調理器の蒸気発生装置は、その全体を
第１図に示すような移動用のワゴン１０に組み込
んだものであり、該ワゴンを停止させている時は
電気ヒーター２により、又、該ワゴン１０を移動
させている時はガスコンロ５により蒸気を発生さ
せながら、飲食店等において顧客の近傍まで移動
させて使用することができるものである。

前記貯水槽４は、中央部に円柱形状の窪み部３
を有する逆凸形状を成しており、その上端部は前
記壁部９に係止されている。

前記壁部９は前記貯水槽４の鉛直方向外周面全
体を囲繞して配置されており、該上端部９Ａは外
側方向に折り曲げられ前記移動用ワゴン１０に係
止され、さらに該下端部９Ｂは前記貯水槽４の窪
み部３下端と水平方向略同一の位置まで延在され
ている。

前記通路８は、前記壁部９と前記貯水槽４の鉛
直方向外周面とにより構成されるとともに該通路
８の上端近傍において通気孔１１により貯水槽４
の上端近傍４Ａと連通されている。

前記通気孔１１は、貯水槽４の上端近傍４Ａに
おいて複数開口されている。

前記載置部７は、蒸気孔１２が形成された蒸気
受板７Ｂと該蒸気受板７Ｂの上部に配置され複数
のセイロ６その他蒸し器を保持する保持孔１３が
形成された保持板部７Ａとから構成されている。

図の符号１４は移動用ワゴン１０を移動させた
際の貯水槽４内の水１の移動により生じる波を受
ける波受け板であり、前記通路８の上端近傍に配
置された通気孔１１から水１が通路８に入らない
ように構成されている。

図の符号１５は貯水槽４の上端部と蒸気受板７
Ｂとをシールするシール部材、図の符号１６は移
動用ワゴン１０と壁部９とを断熱する断熱材、図
の符号１７はコード１８により電気ヒーター２に
接続された電源プラグ、図の符号１９は移動用ワ
ゴン１０を移動させるための車輪、図の符号２０
は移動用ワゴン１０を動かすための取つ手部、図
の符号２１はガスコンロ５の通気孔である。

図の符号２２は貯水槽４の窪み部３の鉛直方向
外周面と、該鉛直方向外周面と直交するとともに
前記通路８に連接された貯水槽４の底面４Ｂと、
貯水槽４の窪み部３下端と水平方向略同一の位置
まで延在された壁部９下端部９Ｂと、の間に形成
されガスコンロ５の廃熱により暖められた空気を
溜める熱溜まり部である。

図の符号２３は電気ヒーター２加熱時の熱量に
応じて貯水槽４内の圧力が高まり通路８に蒸気が
逆流することを防止する通気孔遮蔽板、図の符号
２４は前記通気孔遮蔽板２３の保持部である。

従つて、この実施例においては、第２図におい
て矢印で示すように、前記貯水槽４に貯水された
水を沸騰させるために使用したガスコンロ５の廃
熱により暖められた空気を、熱の上昇作用を利用
することにより前記熱溜まり部２２に有効に集め
ることができ、又、貯水槽４の窪み部３を円柱形
状と成しているため、前記熱溜まり部２２におけ
る暖められた空気の対流効率を大きくすることが
できる。

さらに、この実施例においては、該熱溜まり部
２２に溜まつた暖められた空気を熱の上昇作用に
より通路８に有効に送り込むことができ、さら
に、該通路８と通気孔１１により連通された貯水
槽４に該暖められた空気が送られ、この暖められ
た空気により貯水槽４の上部に集中している蒸気
を該暖められた空気の上昇作用により蒸気孔１２
が形成された蒸気受板７Ｂ部から、貯水槽４の外
に向けて有効に送り出すことができ、この有効に
送り出された蒸気により顧客に対してすべての蒸
気孔１２から多量に蒸気が発生してその蒸気の中
にセイロに入つたしゆうまい、まんじゆう、茶わ
ん蒸し等の食品が置かれているという演出効果を
充分に生ぜしめることが出来る。

又、この実施例においては、前記通路８を貯水
槽４と移動用ワゴン１０の本体内周部との間に設
けているため、貯水槽４全体の断熱効果を大きく
することが出来る。

尚、上記実施例においては、前記壁部９を該下
端部９Ｂが前記貯水槽４の窪み部３下端と水平方
向略同一の位置まで延在されるように構成してい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、
ガスコンロの廃熱により暖められた空気を有効に
貯水槽に連通された通路に送るように構成したも
のであればよい。

（発明の効果） 本発明は上記のように構成したので、ガスコン
ロの廃熱により暖められた空気を有効に再利用す
ることにより蒸気を該暖められた空気の上昇作用
により蒸気孔が形成された蒸気受板部に有効に集
中させ、外気が該蒸気受板部から貯水槽部に逆流
することを防止するとともに、さらに、この有効
に集中された蒸気により顧客に対してすべての蒸
気孔から蒸気が多量に発生してその蒸気の中にセ
イロに入つた、しゆうまい、まんじゆう、茶わん
蒸し等の食品が置かれているという演出効果を充
分に生ぜしめることが出来るという優れた効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る加熱調理器の実施例を示
す斜視図、第２図は第１図の−線の略半部分
の断面図、第３図は通気孔部を示す部分拡大図で
ある。 １……水、２……電気ヒーター、３……窪み
部、４……貯水槽、４Ａ……上端近傍、５……ガ
スコンロ、６……セイロ、７……載置部、８……
通路、９……壁部、９Ｂ……下端部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 所定量の水が貯水されるとともに中央部に電
   気ヒーターが配置された窪み部を有する貯水槽
   と、前記窪み部の真下に配置されたガスコンロ
   と、前記貯水槽の上部に配置されセイロその他蒸
   し器を載置する載置部と、を有する加熱調理器の
   蒸気発生装置において、前記貯水槽の外側に配置
   されるとともに前記貯水槽の上端近傍において連
   通されるように構成された通路を設け、さらに、
   該通路を介して前記貯水槽を囲繞するように構成
   された壁部を設けるとともに、該壁部下端部を前
   記ガスコンロの廃熱により暖められた空気を前記
   通路に導くに充分な位置まで延在させたことを特
   徴とする加熱調理器の蒸気発生装置。