JP3467378B2 - 貯水装置 - Google Patents
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Description
して組み込まれて飲料水等を確保するための貯水装置に
関する。
保し、応急給水を行なうため、水道施設の一部として非
常用貯水装置が地中に設置されている。かかる非常用貯
水装置として例えば、図12に示すものが知られてい
る。図に示すように、非常用貯水装置101を、水平に
設置された筒形タンク102と、筒形タンク102の一
方の端板102Aに接続された流入管103及び筒形タ
ンク102の他方の端板102Bに接続された流出管1
04とで構成し、流入管103から筒形タンク102を
介して流出管104に水を常時流して筒形タンク102
内に新しい水が充満するようにしている。
用貯水装置101では、筒形タンク102と流入管10
3,流出管104との断面積の差が大きいため、筒形タ
ンク102内の全域に均一な流れができず、非常用貯水
装置101は筒形タンク102内に滞留水を生じさせて
いる。
実公昭60−20687号公報,特開平8−26849
5号公報,実公平7−20070号公報に示す非常用貯
水装置が開示されている。これらの非常用貯水装置にお
いては、流入管の吐出口部や流出管の吸入口部の形状,
構造,配管方法や上記吐出口部,吸入口部に対向する筒
形タンク内面の形状を適当に設定することにより、筒形
タンクの全域に水を流す工夫がなされているが、流入
管,流出管の断面積に対する筒形タンクの断面積が上記
非常用貯水装置101と同様に大きいことから筒形タン
ク内の水の流速が小さく、筒形タンク内における滞留水
を減少させる上で充分満足し得るものとはなっていな
い。
は、上記流入管,流出管が水平に設置された筒形タンク
の両端部若しくはその両端部に近い位置に設けられてい
るので、上記各管を地中に設置しなければならず、耐震
性に配慮したものとはなっていないし、各管に取り付け
る制御弁等の機器も筒形タンクの長軸方向に離れた複数
の位置に設置されることになり、配管や機器の設置工
事,機器等の保守,点検の作業が繁雑になるという問題
がある。
なされたもので、その目的は、筒形タンク内に滞留水を
可及的に抑えることができ、保守,点検作業も容易に行
なえ、耐振性にも優れた貯水装置を提供することであ
る。
水平に筒形タンクが設置され、筒形タンクに流入管及び
流出管が接続され、流入管から筒形タンクを介して流出
管に水を常時流す貯水装置において、前記筒形タンク
に、両端部が該筒形タンクの両端板との間に空間を形成
するように該筒形タンクの内部を長軸方向に沿って連続
する2つの流路に区画する仕切板が設けられ、前記筒形
タンクに、該筒形タンクの仕切板によって区画された2
つの流路のうちの一方の流路を横断して2つの分割流路
に区画する分割仕切板が設けられ、前記流入管は筒形タ
ンクの一方の分割流路における分割仕切板の付近に接続
され、前記流出管は筒形タンクの他方の分割流路におけ
る分割仕切板の付近に接続されていることを特徴とす
る。
水装置において、流入管の吐出口は分割仕切板の略中央
に向いていることを特徴とする。請求項3記載の発明
は、請求項1または請求項2記載の貯水装置において、
流出管の吸入口は分割仕切板の略中央に向いていること
を特徴とする。
が設置され、筒形タンクに流入管及び流出管が接続さ
れ、流入管から筒形タンクを介して流出管に水を常時流
す貯水装置において、前記筒形タンクの内部を長軸方向
に沿って2つに区画する第1の仕切板及び第1の仕切板
に交差する第2の仕切板により、該筒形タンクの内部は
長軸方向に沿って連続する4つの流路に分割され、第1
の仕切板の一端と該筒形タンクの一方の端板との間に空
間が形成されるとともに第1の仕切板の他端は該筒形タ
ンクの他方の端板に接合され、第2の仕切板の一端は該
筒形タンクの一方の端板に接合されるとともに第2の仕
切板の他端と該筒形タンクの他方の端板との間に空間が
形成され、前記筒形タンクに、4つの流路のうちの1つ
を横断して2つの分割流路に区画する分割仕切板が設け
られ、前記流入管は筒形タンクの一方の分割流路におけ
る分割仕切板の付近に接続され、前記流出管は筒形タン
クの他方の分割流路における分割仕切板の付近に接続さ
れていることを特徴とする。
水装置において、流入管の吐出口は分割仕切板の略中央
に向いていることを特徴とする。 請求項6記載の発明
は、請求項4または請求項5記載の貯水装置において、
流出管の吸入口は分割仕切板の略中央に向いていること
を特徴とする。
求項6いずれか記載の貯水装置において、流入管と流出
管は、それらを結ぶ連結管及びこれらの管の管路を開閉
する遮断弁と一緒に筒形タンクに一体に設置された遮断
弁室内に収容されていることを特徴とする。
の一方の分割流路の分割仕切板の付近に水が導かれる。
水は一方の流路における分割流路を分割仕切板から離れ
るように流れる。
して他方の流路に方向転換され、その他方の流路を通っ
て他方の空間を介して他方の分割流路に方向転換され、
他方の分割流路に導かれる。さらに、水は他方の分割流
路を分割仕切板に向かうように流れ、流出管に導かれ
る。このようにして、水は、流入管から筒形タンクの一
方の分割流路,他方の流路,他方の分割流路を介して流
出管に常時流されている。また、水の流れは均一になっ
ている。
吐出口から筒形タンクの一方の分割流路に導かれた水
は、分割仕切板の略中央に向けて流れ、分割仕切板にぶ
つかり、反転して流れる。水が分割仕切板にぶつかった
際、流速エネルギーが減衰され、流路全体に広がり、押
出し流に近い水流が形成され、流入管から筒形タンクの
一方の分割流路の分割仕切板の付近に入った水の攪拌に
よる渦が防止されている。
クの他方の分割流路を流れる水は、分割仕切板の略中央
に向けて流れ、分割仕切板にぶつかり反転し、流出管の
吸入口に吸い込まれる。 水は、分割仕切板にぶつかり該
分割仕切板に導かれる形で、そのまま流出管の吸入口に
吸い込まれ、分割仕切板と流出管の間における水の滞留
が防止される。
入管から筒形タンクの4つの流路(上流側から第1流路
の一方の分割流路,第2流路,第3流路,第4流路,第
1流路の他方の分割流路の順序で連通している流路)を
介して流出管に常時流されている。
路の一方の分割流路の分割仕切板の付近に水が導かれ
る。水は一方の分割流路を分割仕切板から離れるように
流れる。 水は、一方の分割流路から空間を介して方向転
換されて第2流路に至り、第2流路を通って空間を介し
て方向転換され、第3流路に至り、第3流路を通って空
間を介して方向転換され、第4流路に導かれる。
の分割流路に導かれ、第1流路の他方の分割流路を分割
仕切板に向かうように流れ、流出管に導かれる。 請求項
5記載の発明においては、請求項2記載の発明と同様の
作用が生じる。 請求項6記載の発明においては、請求項
3記載の発明と同様の作用が生じる。
流出管及びそれらを結ぶ連結管と、各管に設ける遮断弁
等の機器を近接させて1つの遮断弁室内にまとめて設置
されるので、所要時に各遮断弁等の機器の保守,点検作
業を、限られた場所でまとめて容易に行なえる。
形態について説明する。 図1ないし図8により、請求項
1ないし請求項3,請求項7記載の発明の実施の形態に
係わる貯水装置について説明する。
の貯水装置で、貯水装置1は、筒形タンク2と、筒形タ
ンク2に接続された流入管3と、筒形タンク2に接続さ
れた流出管4とを備えている。筒形タンク2には、水平
板からなる仕切板5が設けられるとともに、垂直板から
なる分割仕切板6が設けられている。 以下、詳しく説明
する。
中Gに埋められ、水平に施工された基礎7の上に盛られ
た土台8の上に水平に設置され、タンク胴部の外周に周
回させ、両端部を基礎7に固定した帯状金具からなる固
定部材9,9により浮上しないように固定されている。
流入管3の一端3Aは伸縮自在の第1可撓性配管10を
介して第1連結管11の一端11Aにフランジ結合によ
り接続されている。第1可撓性配管10により、地震等
による地中の振動時に筒形タンク2と第1連結管11の
相互に振動の伝達が遮断される。
性配管12を介して第2連結管13の一端13Aにフラ
ンジ結合により接続されている。第2可撓性配管12に
より、地震等による地中の振動時に筒形タンク2と第2
連結管13の相互に振動の伝達が遮断される。 流入管3
と流出管4は、図4に示すように分割仕切板6を挟んで
近接して対向・配置されている。
13の他端13Bは、送水管14に接続されている。 第
1連結管11の途中,第2連結管13の途中,送水管1
4の第1,第2連結 管11,13との各接続部の間に
は、それぞれ第1手動弁11B,第2手動弁13C,第
3手動弁14Aが介装されている。
5Aは、筒形タンク2の内周壁2Aに溶接で気密に固定
されている。 仕切板5は、水平状態に構成され、筒形タ
ンク2の長さより短く、仕切板5の両端部5B,5Bと
筒形タンク2の一方の端板2B,他方の端板2Cとの間
に空間15A,15Bがそれぞれ形成されている。両端
板2B,2Cは外方に突出する湾曲形状になっている。
に区画され、長軸方向に沿って連続する上部流路16,
下部流路17が形成されている。上部流路16,下部流
路17の断面積は同じになっている。 そして、分割仕切
板6は、上部流路16の中央に配置されており、分割仕
切板6の全周は筒形タンク2の内周壁2Aと仕切板5の
上面5Cに溶接で気密に固定されている。分割仕切板6
により、上部流路16は横断されて2つの分割流路1
8,19に区画されている。
れている。図において、前記流入管3は、筒形タンク2
の長軸方向に直交する方向に沿って配置されている水平
部3Bと、水平部3Bに連続して該水平部3Bに直交し
て筒形タンク2の内部の一方の分割流路18に向けて垂
下された垂直部3Cと、垂直部3Cに連続して分割仕切
板6の略中央に向いている傾斜部3Dと、傾斜部3Dに
連続して筒形タンク2の長軸方向と同じ方向に向いてい
る吐出部3Eとで構成されている。吐出部3Eの先端は
分割仕切板6の略中央に向いている吐出口3Fを構成し
ている。
方の分割流路18における分割仕切板6の付近に固定さ
れている。 流入管3の水平部3Bは、一端が第1可撓性
配管10に接続され、他端がマン ホールHの側部穴24
Bを通って後述の遮断弁室Mに導かれている直管3G
と、該直管3Gにフランジにより連結されている短管3
Hと、一端が流入側遮断弁21を介在させて上記短管3
Hとフランジにより連結されると共に、他端が垂直部3
Cへ連なる連結管3Jとからなっている。
おいて符号は括弧内数字として示されている。図におい
て、流出管4は、筒形タンク2の長軸方向に直交する方
向に沿って配置されている水平部4Bと、水平部4Bに
連続して該水平部4Bに直交して筒形タンク2の内部の
他方の分割流路19に向けて垂下された垂直部4Cと、
垂直部4Cに連続して分割仕切板6の略中央に向いてい
る傾斜部4Dと、傾斜部4Dに連続して筒形タンク2の
長軸方向と同じ方向に向いている吸入部4Eとで構成さ
れている。吸入部4Eの先端は分割仕切板6の略中央に
向いている吸入口4Fを構成している。
方の分割流路19における分割仕切板6の付近に固定さ
れている。 流出管4の水平部4Bは、一端が第2可撓性
配管12に接続され、他端が前記マンホールHの側部穴
24Cを通って後述の遮断弁室Mに導かれている直管4
Gと、該直管4Gにフランジにより連結されている短管
4Hと、一端が流出側遮断弁22を介在させて上記短管
4Hとフランジにより連結されると共に、他端が垂直部
4Cへ連なる連結管4Jとからなっている。
4Bとは前記短管3H,4Hの部分で連結管23により
接続され、連結管23の途中には、その管路を開閉する
解放弁23Aが介装されている。 前記マンホールHは、
コンクリートブロックからなり、円筒状の胴部24と、
その頂部に載置したマンホール床板24Dを備えてお
り、該マンホール床板24Dの開口部24Aにはマンホ
ール蓋25が被せられ、マンホールHはその内側に前記
短管3H,4H,連結管3J,4J,垂直部3C,4
C,流入側遮断弁21 ,流出側遮断弁22,連結管2
3,解放弁23A等を収容する遮断弁室Mを構成してい
る。
長手方向中央部の頂部に固定されたマンホール接続部材
2Mの周囲に一体に施工した砕石20の上にコンクリー
ト20Aを打設してなる基礎20B上に固定して設置さ
れている。 図1,図5に示すように、筒形タンク2の他
方の端板2Cの付近に、コンクリートブロックからなる
マンホールH1が配置され、給水弁室36が形成されて
いる。給水弁室36の内部構造を説明する。
2Cの付近の頂部2Dに作業者が出入りできる開口部2
6が形成され、開口部26には円筒部材27が設けられ
ている。 円筒部材27のフランジにはプレート28が取
り付けられ、プレート28には空気弁29,補修弁30
が装着されると共に、空気弁29の隣にグローブ弁3
1,チャッキ弁32,補修弁30からなる給水弁Vが装
着されており、給水弁Vには、下端開口部が筒形タンク
2の内底部近くに達するように鉛直に延長された給水管
31Aが接続されている。
する短管33Aを介して地下式消火栓34がプレート2
8に装着されている。該地下式消火栓34には、下端開
口部が筒形タンク2の内底部近くに達するように鉛直に
延長された取水管34Aが上記短管33Aを介して接続
されている。 前記マンホールH1は、円筒状部材35
と、その上に取り付けられたマンホール床板35Aとか
らなり、前記筒形タンク2の円筒部材27の周囲にそれ
と一体に施工した砕石20とコンクリート20Aとから
なる基礎20Bの上に固定して設置されており、円筒状
部材35の内部に前記各弁29,30,32,33及び
地下式消火栓34を収容する給水弁室36を構成してい
る。マンホール床板35Aの開口にはマンホール蓋板3
5Cが開閉可能に載置されている。
近であって前記円筒部材27に対向する位置に集水ピッ
ト35Bが配置されている。 集水ピット35Bは、筒形
タンク2の胴部を外側に膨出させ、内部に球面状凹部を
形成したものであり、前記給水管31Aと取水管34A
の下端開口部が対向している。集水ピット35Bは、所
要時に筒形タンク2内に水を残留させることなく、給水
管31A,取水管34Aより吸入させると共に、異物等
を凹所内に残留させるのに役立つ。
一方の端板2Bの付近に空気弁室43を形成するマンホ
ールH2が設置されている。空気弁室43の内部構造を
説明する。 図7に示すように、筒形タンク2の一方の端
板2Bの付近の頂部2Dに開口部36Aが形成され、開
口部36Aに円筒部材37が設けられている。
38が取り付けられ、プレート38には空気弁39,補
修弁40が装着されている。 前記マンホールH2は、マ
ンホール36Aと同様に構成され、円筒状部材42と、
その上に取り付けられたマンホール床板42Aとからな
り、砕石41とコンクリート41Aとからなる基礎上に
設置されており、円筒状部材42の内部に上記各弁3
9,40を収容している。マンホール床板42Aの開口
にはマンホール蓋42Bが開閉可能に載置されている。
常時には第1手動弁11B,第2手動弁13Cは開状態
で、解放弁23A,第3手動弁14Aは閉状態になって
いる。 水は、第3手動弁14Aより上流側の送水管14
→第1連結管11→第1可撓性配管10→流入管3→筒
形タンク2→流出管4→第2可撓性配管12→第2連結
管13→第3手動弁14Aより下流側の送水管14の経
路で常時流れている。 筒形タンク2においては、水は、
流入管3から筒形タンク2の一方の分割流路18,下部
流路17,他方の分割流路19を介して流出管4に常時
流れている。
の一方の分割流路18の分割仕切板6の付近に水が導か
れる。水は一方の分割流路18を分割仕切板6から離れ
るように流れる。 水は、一方の分割流路18から一方の
空間15Aを介して下部流路17に方向転換され、その
下部流路17を通って他方の空間15Bを介して他方の
分割流路19に方向転換され、他方の分割流路19を流
れる。さらに、水は他方の分割流路19を分割仕切板6
に向かうように流れ、流出管4に導かれる。
ンク2の一方の分割流路18に導かれた水は、分割仕切
板6の略中央に向けて流れ、分割仕切板6にぶつかり、
反転して流れる。水が分割仕切板6にぶつかった際、流
速エネルギーが減衰され、且つ、流路の中心から周囲方
向(横方向)への拡散も充分になされ、押出し流に近い
水流が形成され、流入管3から筒形タンク2の一方の分
割流路18の分割仕切板6の付近に入った水の攪拌によ
る渦の発生が防止されている。
を流れる水は、分割仕切板6にぶつかり反転し、分割仕
切板6の略中央に向けて開口している流出管4の吸入口
4Fに向かって急速に流れ、該吸入口4Fに吸い込まれ
るので、分割仕切板6の周辺部における水も滞留が抑え
られて筒形タンク2の外へ送り出される。 震災等の緊急
時には、流入側遮断弁21,流出側遮断弁22が閉じら
れると同時に、解放弁23Aが開き、送配水施設に接続
されている送水管14に水が流れなくなるのを防止して
いる。そして、強い地震力によって第1,第2可撓性配
管10,12や第1,第2連結管11,13等が筒形タ
ンク2との間に許容範囲を超えて相対移動することによ
り破壊した場合には、上記解放弁23Aも閉じられるの
で、筒形タンク2を送配水施設との連絡を完全に遮断し
て、該筒形タンク2を応急給水施設として使用する。筒
形タンク2から給水を行なう場合は、マンホ ール蓋板3
5Cを開けて、給水弁室36における給水弁Vにハンド
ポンプを連結すると共に、空気弁29を開いて筒形タン
ク2を大気に開放した後、上記ハンドポンプを操作して
給水を行なう。
弁39も開ける。また、消火水が必要になった場合に
は、給水弁室36の地下式消火栓34に消火ポンプの吸
入口を接続して消火作業を行なう。遮断弁室M内の機器
の保守,点検は、マンホール蓋25を開けて行なう。遮
断弁室M内には流入管3,流出管4,それらを結ぶ連結
管23及びこれらの管の管路を開閉する遮断弁21,2
2,解放弁23A等の機器が近接して1つの小スペース
にまとめられており、筒形タンク2の外に出ている配管
等が可及的に少なくなっており、上記機器の設置や保
守,点検の作業を同一箇所でまとめて極めて容易に行な
うことができる。
は、給水弁室36,空気弁室43から筒形タンク2の各
開口部26,36Aを開けて、そこから作業者が筒形タ
ンク2に入って行なう。 以上の如き構成によれば、次の
効果を奏する。 第1に、筒形タンク2の内部は仕切板5
により上下に区画されて2つの連続する上部流路16,
下部流路17が形成されているので、断面積が従来のも
のより小さくなり、水の流速を速くできると共に水の流
れを均一にでき、筒形タンク2内に先行して導入された
旧水は滞留を少なくして、後続の新水により筒形タンク
2外へ送り出され、筒形タンク2内の水の置換効率を向
上させることができる。この結果、筒形タンクの水を全
体的に入れ替え、所定水準の水質の水を貯えることがで
きる。
比較した実験により確認され、図8に示されている。図
8において、横軸は貯水槽に流入した新しい水の総流量
と貯水槽容積との比Qを、また、縦軸は貯水槽内に残留
する旧水の容積と貯水槽容積との比Rを表す。この図か
ら、新水の総流量が同一の場合、本実施の形態の貯水 装
置1の方が従来の非常用貯水装置101よりも旧水の残
量が少なく、すなわち、旧水が排水され易く、新水との
入れ替りが良好に行なわれており、高い置換効率を示し
ていることが判る。
で、筒形タンク2の内部の清掃保守の作業を行なう時、
作業者は仕切板5の上に乗って作業することができ、保
守点検作業を容易にできる。 第3に、流入管3の吐出口
3Fは分割仕切板6の略中央に向いているので、流入管
3から筒形タンク2内に入った水は、流速エネルギーを
減衰させ,流路の中心から周囲方向への拡散も充分に行
なわれ、渦の発生を抑えて、水流を押出し流に一層近づ
け、水の滞留を防止し、筒形タンク2内の水の置換効率
を上げることができる。
板6の略中央に向いているので、分割仕切板6にぶつか
り反転した水は、そのまま流出管4の吸入口4Fに吸い
込まれ、分割仕切板6と流出管4の間における水の滞留
を防止できる。 第5に、流入管3,流出管4と、流入側
遮断弁21,流出側遮断弁22,解放弁23A等の制御
弁は、筒形タンク2と一体に設置したマンホールHの遮
断弁室Mにまとめて設置されているので、筒形タンク2
に接続装備する付帯設備(第1可撓性配管10,第2可
撓性配管12等)を分散することなく集中して装備で
き、設置工事や遮断弁室M内の機器等の保守,点検作業
を容易に行なうことができる。
入管3,流出管4や各遮断弁21,22,23等の機器
は、遮断弁室M内にまとめて収容され、筒形タンク2と
一体となって該筒形タンク2と相対移動がないので、破
壊の虞がなく、一方、流入管3,流出管4に接続された
遮断弁室M外にある各第1可撓性配管10,12や各連
結管11,13が地震等により筒形タンク2との相対移
動に伴い可撓性の範囲を超えて動くことにより破壊し、
その破壊した所から汚水が流入管3または流出 管4を経
て筒形タンク2内に流入する虞がある場合に各遮断弁2
1,22,23Aを閉止することにより、外部との接続
を断ち、汚水の筒形タンク2への流入を阻止することが
できる。このように、遮断弁室Mを筒形タンク2に一体
に設置することによって貯水装置としての耐震性を向上
させることができる。
ク2を水平に設置すると共に、仕切板として水平板で上
下に区画し、分割仕切板として垂直板を用いているが、
これに限定されることはない。例えば、筒形タンク2を
その軸を中心として90度回転した構造にすることもで
きる。この場合、給水弁室36,空気弁室43を筒形タ
ンク2の頂部の上に設置し、遮断弁室Mは筒形タンク2
の側部に設置されることになるが、流入管3,流出管4
や遮断弁室Mに収容する前記各弁及び付帯設備の配置
は、筒形タンク2の姿勢に合わせて適宜定める。
ク2は地中に埋められているが、地上に設置することも
できる。 さらに、本実施の形態においては、図1に示す
ように分割仕切板6は上部流路16の中央に配置されて
いるが、分割仕切板6は図1に示す中央の位置に限定さ
れることはなく、中央からずれた位置でも良い。
請求項6,請求項7記載の発明の実施の形態に係わる貯
水装置について説明する。
3,請求項7記載の発明の実施の形態に係わる貯水装置
における分割構造を2つの流路から4つの流路にしたも
ので、マンホール,遮断弁室,給水弁室,空気弁室の内
部構造は請求項1ないし請求項3,請求項7記載の発明
の実施の形態に係わる貯水装置のものと同様となってい
る。
筒形タンク62と、筒形タンク62 に接続された流入管
63と、筒形タンク62に接続された流出管64とを備
えている。筒形タンク62には、水平板からなる第1の
仕切板65と、第1の仕切板65に交差する垂直板から
なる第2の仕切板66が設けられている。 第1の仕切板
65により、筒形タンク62の内部は長軸方向に沿って
2つ(上下)に区画され、第2の仕切板66により、筒
形タンク62の内部は長軸方向に沿って左右に区画さ
れ、連続する第1流路67,第2流路68,第3流路6
9,第4流路70に分割されている。第1流路67,第
2流路68,第3流路69,第4流路70の断面積は同
じになっている。
れ、第1の仕切板65の一端65Aと筒形タンク62の
一方の端板62Aとの間に空間71が形成されると共に
第1の仕切板65の他端65Bは筒形タンク62の他方
の端板62Bに気密に接合されている。
ク62の一方の端板62Aに気密に接合されると共に第
2の仕切板66の他端66Bと筒形タンク62の他方の
端板62Bとの間に空間72が形成されている。 筒形タ
ンク62に、4つの流路67,68,69,70のうち
の第1流路67を横断して2つの分割流路73,74に
区画する分割仕切板75が設けられている。
流路73における分割仕切板75の付近に接続され、流
入管63の吐出口63Aは分割仕切板75の略中央に向
いている。 流出管64は筒形タンク62の他方の分割流
路74における分割仕切板75の付近に設置されたマン
ホールHの遮断弁室Mに配置されており、流出管64の
吸入口64Aは分割仕切板75の略中央に向いている。
流れは、図9,図11で実線矢印, 点線矢印で示され、
実線矢印は第2の仕切板66の手前側の水の流れを示
し、点線矢印は第2の仕切板66の向こう側の水の流れ
を示しており、図9における折返し矢印(イ),(ハ)
は垂直面における水の流れを示し、折返し矢印(ロ),
(ニ)は水平面における水の流れを示している。水の流
れを以下に説明する。
つの流路67,68,69,70(上流側から第1流路
67の一方の分割流路73,第2流路68,第3流路6
9,第4流路70,第1流路67の他方の分割流路74
の順序で連通している流路)を介して流出管64に常時
流れている。 すなわち、流入管63から筒形タンク62
の第1流路67の一方の分割流路73の分割仕切板75
の付近に水が導かれる。水は一方の分割流路73を分割
仕切板75から離れるように流れる。
第2の仕切板66で仕切られている一方の空間部分71
Aを介して垂直下方に方向転換されて第2流路68に至
り、第2流路68を通って空間72の下方部分72Aを
介して水平方向に方向転換され、第3流路69に至り、
第3流路69を通って空間71の他方の空間部分71B
を介して垂直上方に方向転換され、第4流路70に導か
れる。
上方部分72Bを経て第1流路67の他方の分割流路7
4に導かれ、第1流路67の他方の分割流路74を分割
仕切板75に向かうように流れ、流出管64に導かれ
る。 以上の如き構成によれば、請求項1ないし請求項
3,請求項7記載の発明の実施の形態に係わる貯水装置
と同様の効果を奏し、加えて、筒形タンク62の内部は
4分割されているので、流路の断面積は、請求項1ない
し請求項3,請求項7記載の発明の実施の形態に係わる
貯水装置における2分割の流路の断面積より小さくな
り、水の流速を速くでき、筒形タンク62内の水の置換
効率を一層向上させることができる。
ク62を水平に設置すると共に、第1の仕切板として水
平板で上下に区画すると共に、第2の仕切板として垂直
仕切板で左右に区画することにより4つの流路を形成し
ているが、これに限定されることはない。例えば、筒形
タンク62をその軸を中心として90度回転した構造に
することもできる。
クの内部は仕切板により2つの連続する流路に区画され
ているので、断面積が小さくなり、水の流速を速くでき
ると共に水の流れを均一にでき、筒形タンク内の水の置
換効率を向上させることができる。この結果、筒形タン
クの水を全体的に入れ替え、常時所定水準の水を貯える
ことができる。
出口は分割仕切板の略中央に向いているので、流入管か
ら筒形タンク内に入った水は分割仕切板に当たって、流
速エネルギーを減衰させられ、流路の周囲方向に拡散さ
れて、水流が押出し流に一層近づいた状態となり、水の
滞留が防止され、筒形タンク内の水の置換効率を上げる
ことができる。
入口は分割仕切板の略中央に向いているので、分割仕切
板にぶつかり反転した水は、流出管の吸入口に向かって
急速に流れて吸い込まれ、分割仕切板と流出管の間にお
ける水の滞留を防止できる。
載の発明と同様な効果を奏する。 また、筒形タンクの内
部は4つの流路に分割されているので、流路の断面積
は、請求項1記載の発明における2分割の流路の断面積
より小さくなり、水の流速を速くでき、筒形タンク内の
水の置換効率を向上させることができる。 請求項5記載
の発明によれば、請求項2記載の発明と同様な効果を奏
する。
載の発明と同様な効果を奏する。
と一体に設置したマンホールの遮断弁室内に流入管,流
出管や遮断弁をまとめて設置できるので、筒形タンクに
接続装備する付帯設備を分散することなく集中して装備
できる。従って、設置工事や機器の保守,点検作業を容
易に行なうことができると共に、地震等が発生しても遮
断弁室内の機器は破壊される虞がなく、流入管,流出管
に接続されて水を送水管から筒形タンク内へ導入,導出
させる連結管が破壊された場合でも遮断弁を閉止するこ
とにより、筒形タンクへの汚水の流入を阻止することが
できる。
の実施の形態に係わる貯水装置の一部断面側面図であ
る。
の実施の形態に係わる貯水装置 の断面側面図である。
視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 水平に筒形タンクが設置され、 筒形タンクに流入管及び流出管が接続され、 流入管から筒形タンクを介して流出管に水を常時流す貯
水装置において、 前記筒形タンクに、両端部が該筒形タンクの両端板との
間に空間を形成するように該筒形タンクの内部を長軸方
向に沿って連続する2つの流路に区画する仕切板が設け
られ、 前記筒形タンクに、該筒形タンクの仕切板によって区画
された2つの流路のうちの一方の流路を横断して2つの
分割流路に区画する分割仕切板が設けられ、 前記流入管は筒形タンクの一方の分割流路における分割
仕切板の付近に接続され、 前記流出管は筒形タンクの他方の分割流路における分割
仕切板の付近に接続されていることを特徴とする貯水装
置。 - 【請求項2】 流入管の吐出口は分割仕切板の略中央に
向いていることを特徴とする請求項1記載の貯水装置。 - 【請求項3】 流出管の吸入口は分割仕切板の略中央に
向いていることを特徴とする請求項1または請求項2記
載の貯水装置。 - 【請求項4】 水平に筒形タンクが設置され、 筒形タンクに流入管及び流出管が接続され、 流入管から筒形タンクを介して流出管に水を常時流す貯
水装置において、 前記筒形タンクの内部を長軸方向に沿って2つに区画す
る第1の仕切板及び第1の仕切板に交差する第2の仕切
板により、該筒形タンクの内部は長軸方向に沿って連続
する4つの流路に分割され、 第1の仕切板の一端と筒形タンクの一方の端板との間に
空間が形成されるとともに第1の仕切板の他端は該筒形
タンクの他方の端板に接合され、 第2の仕切板の一端は筒形タンクの一方の端板に接合さ
れるとともに第2の仕 切板の他端と該筒形タンクの他方
の端板との間に空間が形成され、 前記筒形タンクに、4つの流路のうちの1つを横断して
2つの分割流路に区画する分割仕切板が設けられ、 前記流入管は筒形タンクの一方の分割流路における分割
仕切板の付近に接続され、 前記流出管は筒形タンクの他方の分割流路における分割
仕切板の付近に接続されている ことを特徴とする貯水装
置。 - 【請求項5】 流入管の吐出口は分割仕切板の略中央に
向いていることを特徴とする請求項4記載の貯水装置。 - 【請求項6】 流出管の吸入口は分割仕切板の略中央に
向いていることを特徴とする請求項4または請求項5記
載の貯水装置。 - 【請求項7】 流入管と流出管は、それらを結ぶ連結管
及びこれらの管の管路を開閉する遮断弁と一緒に筒形タ
ンクに一体に設置された遮断弁室内に収容されているこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項6いずれか記載の
貯水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11026497A JP3467378B2 (ja) | 1997-04-12 | 1997-04-12 | 貯水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11026497A JP3467378B2 (ja) | 1997-04-12 | 1997-04-12 | 貯水装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10292445A JPH10292445A (ja) | 1998-11-04 |
JP3467378B2 true JP3467378B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=14531288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11026497A Expired - Lifetime JP3467378B2 (ja) | 1997-04-12 | 1997-04-12 | 貯水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3467378B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5908831B2 (ja) * | 2010-04-06 | 2016-04-26 | 泰熙 射場 | 小規模建築物用消火装置 |
CN105329571B (zh) * | 2015-11-27 | 2018-02-16 | 无锡工源机械有限公司 | 一种污水蓄水池的液位调节装置 |
JP7158711B2 (ja) * | 2018-07-17 | 2022-10-24 | タマダ株式会社 | 非常用貯水槽 |
-
1997
- 1997-04-12 JP JP11026497A patent/JP3467378B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10292445A (ja) | 1998-11-04 |
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