JP3467181B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3467181B2
JP3467181B2 JP32333897A JP32333897A JP3467181B2 JP 3467181 B2 JP3467181 B2 JP 3467181B2 JP 32333897 A JP32333897 A JP 32333897A JP 32333897 A JP32333897 A JP 32333897A JP 3467181 B2 JP3467181 B2 JP 3467181B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハを切
断して太陽電池などの半導体装置を製造する半導体装置
の製造方法に関し、特に、半導体ウエハのダイシング工
程に特徴を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池の製造方法について、半導体ウ
エハからチップを切出すために、通常はダイシングを行
う。以下、一般的なダイシング方法について、図6を参
照して説明する。
【0003】図6は、従来の半導体ウエハのダイシング
方法を段階的に示す断面図である。図6(a)に示すよ
うに、ウエハ部材100を構成し、シリコンから成る半
導体ウエハ107の裏面には、酸化膜101がパターン
形成されている。図6(b)に示すように、ドーナツ形
状のフレーム102に張渡した固定用の粘着テープ10
3に、ウエハ部材100の裏面を貼り付ける。その後、
ウエハ部材100を所定の切断位置に固定し、図6
(c)に示すように、ブレード104によって、ウエハ
部材100のうち、チップとなる領域105とそれ以外
の領域106との間の境界に沿って切断し、ウエハ部材
105aと破片106aとに分割する。分割後、図6
(d)に示すように、ウエハ部材105aを取出して破
片106aを取除き、ダイシングを完了する。
【0004】なお図6(c)の切断工程では、ブレード
104を冷却するため、および切断時に発生するウエハ
部材100の屑がウエハ部材100に付着することを防
止するために、水を流しながら作業を行う。また、ウエ
ハ部材105aとなる領域105の裏面だけでなく、破
片106aとなる領域106の裏面にも酸化膜101が
形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】シリコンから成る疎水
性の半導体ウエハ107、および親水性の酸化膜101
のうち、粘着テープ103に接触しているのは、酸化膜
101である。ウエハ部材100が切断時に流水に浸さ
れると、酸化膜101と粘着テープ103との間に水が
侵入しやすい。侵入した水によって、酸化膜101は粘
着テープ103から剥離しやすくなる。ダイシングによ
って、小さく分割されて孤立した破片106aは、単独
ではさらに剥離しやすくなる。
【0006】図7は剥離した破片106aを示す断面図
であり、図8はその平面図である。図7および図8に示
すように、剥離した破片106aに、ブレード104が
当たって損傷することがあり、ブレード104の耐久性
が悪くなってしまう。さらに、損傷したブレード104
によって製造された太陽電池では、割れなどが発生して
いることが多く、製品の歩留りが低減してしまう。
【0007】特に、太陽電池としては受光面積が広く、
隙間なく多数個配列できる矩形のものが望ましい。ま
た、半導体ウエハは円形のものが大半である。円形の半
導体ウエハから可及的に広い矩形のチップを切り出す
と、チップ以外の領域は広くなってしまい、切断によっ
て形成される破片106aは大きくなる。大きい破片1
06aは、飛散してブレード104を損傷しやすい。
【0008】また、宇宙用として用いられる太陽電池に
は耐放射線性を有することが要求される。さらに、優れ
た耐放射線性のためには、太陽電池の構成を薄型に形成
しなければならない。よって、半導体ウエハも薄型のも
のが用いられ、割れが発生しやすくなり、切断によって
形成された破片106aが飛散してブレード104を損
傷しやすくなる。ブレード104を使用して半導体ウエ
ハの切断を続行すると、薄型の半導体ウエハに割れが発
生しやすくなり、太陽電池の製品歩留りが低減する。
【0009】本発明の目的は、ウエハの切断された破片
が剥離しないようにウエハを強固に土台に固定して、切
断設備の耐久性を向上させ、製品歩留りを向上できる半
導体装置の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、疎水性の半導
体ウエハの裏面全面に親水性の電気絶縁膜を形成する工
程と、次に、チップとなる領域を含む第1領域、および
チップとなる領域を含まない第1領域以外の第2領域に
区分される半導体ウエハの裏面のうち、第2領域の少な
くとも一部を含む領域に形成された電気絶縁膜を除去す
る工程と、次に、半導体ウエハの露出した裏面および残
留した電気絶縁膜を土台に接着して固定する工程と、次
に、半導体ウエハおよび電気絶縁膜を流水に浸しなが
ら、第1領域および第2領域の境界に沿って切断する工
程と、次に、切断によって形成された第1領域の半導体
ウエハおよび電気絶縁膜から成るウエハ片から、チップ
を切出して半導体装置を作成する工程とを含む半導体装
置の製造方法である。
【0011】本発明に従えば、裏面に電気絶縁膜が残留
した半導体ウエハを土台に接着して固定するとき、半導
体ウエハの露出した裏面、および残留した電気絶縁膜を
土台に接着する。半導体ウエハは、土台に接着固定され
た状態で切断され、切断時には流水に浸される。電気絶
縁膜は親水性であるので、土台との間に水が侵入しやす
く、土台から剥離しやすい。逆に、半導体ウエハの露出
した裏面は疎水性であるので、土台との間に水が侵入し
にくく、土台から剥離しにくい。本発明では、電気絶縁
膜のうち第2領域の少なくとも一部を含む領域を除去す
るので、半導体ウエハの裏面の一部が露出して疎水性の
領域が形成され、半導体ウエハおよび電気絶縁膜が切断
時に流水に浸っても土台から剥離しにくくなる。
【0012】よって、半導体ウエハが切断されるとき
に、第2領域の半導体ウエハおよび電気絶縁膜から成る
土台から剥離した破片が飛散して、ダイシングブレード
などの切断設備を破損することがなくなり、切断設備の
耐久性を向上することができる。また、切断設備の損傷
を防止することで、半導体装置の製品歩留りを向上する
ことができる。
【0013】また本発明は、疎水性の半導体ウエハの裏
面全面に親水性の電気絶縁膜を形成する工程と、次に、
半導体ウエハの裏面のうち、チップとなるチップ領域を
除くチップ外領域に形成された電気絶縁膜を除去する工
程と、次に、半導体ウエハの露出した裏面および残留し
た電気絶縁膜を土台に接着して固定する工程と、次に、
半導体ウエハおよび電気絶縁膜を流水に浸しながら、チ
ップ領域およびチップ外領域の境界に沿って切断して、
チップから成る半導体装置を作成する工程とを含むこと
を特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0014】本発明に従えば、半導体ウエハはチップ領
域とチップ外領域とに分割され、そのうちチップ外領域
の電気絶縁膜は、切断の前にすべて除去されるので、半
導体ウエハの裏面は最大限に露出し、疎水性の領域が最
大限に確保される。よって、半導体ウエハは、切断され
ても土台に接着した状態に保たれ、特に、チップ外領域
が飛散しにくくなるので、切断設備の耐久性をさらに向
上することができる。
【0015】さらに本発明は、疎水性の半導体ウエハの
裏面全面に親水性の電気絶縁膜を形成する工程と、次
に、半導体ウエハの裏面のうち、互いに隔てて複数個配
列されてチップとなるチップ領域以外の領域であって、
チップ領域に挟まれたチップ間領域以外の周縁領域に形
成された電気絶縁膜を除去する工程と、次に、半導体ウ
エハの露出した裏面および残留した電気絶縁膜を土台に
接着して固定する工程と、次に、半導体ウエハおよび電
気絶縁膜を流水に浸しながら、チップ領域、チップ間領
域および周縁領域の境界に沿って切断して、チップから
成る半導体装置を作成する工程とを含むことを特徴とす
る半導体装置の製造方法である。
【0016】本発明に従えば、半導体ウエハはチップ領
域、チップ間領域および周縁領域とに分割される。その
うち周縁領域の電気絶縁膜は切断前に除去され、チップ
領域およびチップ間領域の電気絶縁膜は残留する。チッ
プ間領域は、切断後もチップに挟まれて配置され、土台
から剥離したとしても飛散しにくい。本発明では、飛散
しにくいチップ間領域の電気絶縁膜を残留させ、飛散し
やすい周縁領域の電気絶縁膜を除去するので、切断設備
の耐久性を確保しつつ、簡単に電気絶縁膜を除去するこ
とができ、製造工程を簡略化することができる。
【0017】さらに本発明は、疎水性の半導体ウエハの
裏面全面に親水性の電気絶縁膜を形成する工程と、次
に、チップとなるチップ領域を含む中央の領域およびチ
ップ領域を含まない外側の2領域である3領域に、互い
に平行な2直線によって区分される半導体ウエハの裏面
のうち、チップ領域を含まない2領域に形成された電気
絶縁膜を除去する工程と、次に、半導体ウエハの露出し
た裏面および残留した電気絶縁膜を土台に接着して固定
する工程と、次に、半導体ウエハおよび電気絶縁膜を流
水に浸しながら、2直線に沿って切断した後、さらにチ
ップ領域を含む領域からチップを切出して半導体装置を
作成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製
造方法である。
【0018】本発明に従えば、半導体ウエハは2直線に
沿って切断され、チップを含む領域とチップを含まない
2領域とに分割される。半導体ウエハの裏面のうち、切
断される2直線の外側の領域の電気絶縁膜だけが除去さ
れ、2直線に挟まれた中央の領域の電気絶縁膜は残留す
る。2直線の外側の領域は、切断によって分割されて孤
立するが、裏面の電気絶縁膜は除去されているので、土
台から剥離しにくく、飛散しにくい。このように本発明
では、2直線の外側の領域は、切断後に剥離しにくく、
飛散することが防止され、かつ2直線の外側の領域の電
気絶縁膜を除去するだけなので、さらに簡単に電気絶縁
膜を除去することができる。よって、切断設備の耐久性
を確保しつつ、製造工程を簡略化することができる。
【0019】さらに本発明は、前記半導体装置は、太陽
電池であることを特徴とする。本発明に従えば、太陽電
池が製造される。太陽電池としては、可及的に受光面積
が広いものが望ましく、隙間なく多数個配列できるもの
が望ましいので矩形のものが最適である。また、半導体
ウエハは円形のものが大半である。円形の半導体ウエハ
から広い矩形のチップを切出すと、第2領域が広くなる
か、またはチップとなる領域以外の領域が広くなり、切
断によって分割されたチップ以外の領域は、飛散したと
きに切断設備を損傷しやすい。このように飛散して切断
設備を損傷しやすい領域の電気絶縁膜が除去されるの
で、より効果的に切断設備の耐久性を確保することがで
きる。さらに、このような製造方法で製造された太陽電
池の製品歩留りは向上される。
【0020】さらに本発明は、前記太陽電池は、宇宙用
であることを特徴とする。本発明に従えば、宇宙用とし
て用いられる太陽電池は、比較的薄型のものであり、耐
放射線性を有する。よって、半導体ウエハも薄型のもの
が用いられ、切断によって分割されたチップ以外の領域
は、飛散しやすい。このように飛散しやすい領域の電気
絶縁膜が除去されるので、より効果的に切断設備の耐久
性を確保することができる。さらに、このような製造方
法で製造された太陽電池の製品歩留りは向上される。
【0021】
【発明の実施の形態】図1,図2は、本発明の実施の一
形態である太陽電池を製造する工程を段階的に示す断面
図である。図1(a)において、まずシリコンの単結晶
から成る半導体ウエハ11の両面を化学エッチングによ
って平滑に仕上げ、比較的薄い半導体ウエハ12とす
る。次に図1(b)において、半導体ウエハ12の表面
に酸化膜13を形成し、裏面に酸化膜14を形成し、ウ
エハ部材15とする。次に図1(c)において、フォト
エッチングによる窓開けによって、ウエハ部材15の酸
化膜13に、行列状に配列する複数の貫通孔から成る窓
を形成し、ウエハ部材18とする。残留した酸化膜16
は窓を規定し、窓内で網目状に残留した酸化膜17は貫
通孔を規定する。次に図1(d)において、化学エッチ
ングによって、露出した半導体ウエハ12の表面を削取
って半導体ウエハ19とし、全体をウエハ部材21とす
る。このように網目状にパターン形成された酸化膜17
を用いたエッチング、いわゆるテクスチャエッチングに
よって、半導体ウエハ19の表面には、ピラミッド状の
凹凸が形成される。
【0022】次に図1(e)において、半導体ウエハ1
9の露出した表面に酸化膜22を形成し、全体をウエハ
部材23とする。次に図1(f)において、ウエハ部材
23の裏面の酸化膜14をすべて除去し、ウエハ部材2
4とする。次に図1(g)において、半導体ウエハ19
の露出した裏面から、ボロンを拡散させ、P型拡散層2
6を形成し、半導体ウエハ19を半導体ウエハ25と
し、全体をウエハ部材27とする。次に図1(h)にお
いて、ウエハ部材27の表面の酸化膜16,22を除去
し、CVD(化学気相成長)法によって、露出した半導
体ウエハ25の裏面に酸化膜28を形成し、全体をウエ
ハ部材30とする。酸化膜28を形成するときに、ウエ
ハ部材30の表面の一部にも回り込んで酸化膜29が形
成される。
【0023】次に図2(a)において、ウエハ部材30
の酸化膜29を除去して、ウエハ部材32とする。これ
によって、半導体ウエハ25の表面の平坦部31および
凹凸部20は、露出する。次に図2(b)において、露
出している半導体ウエハ25の表面からリンを拡散させ
て、N型半導体層34を形成し、半導体ウエハ25を半
導体ウエハ33とし、全体をウエハ部材35とする。次
に図2(c)において、ウエハ部材35の表面にパッシ
ベーション膜36を形成し、ウエハ部材37とする。次
に図2(d)において、ウエハ部材37の裏面の酸化膜
28に電極を設けるための窓開けを施すとともに、チッ
プが形成されるチップ領域44以外の領域72の酸化膜
28を除去し、ウエハ部材40とする。ウエハ部材40
のチップ領域44には、パターン形成された酸化膜28
aが残留し、領域72の半導体ウエハ33の裏面39は
露出する。
【0024】次に図2(e)において、平坦部31に形
成されたパッシベーション膜36bの窓開けを行い、パ
ッシベーション膜36bを介して半導体ウエハ33上に
N電極41を蒸着して形成し、全体をウエハ部材42と
する。次に図2(f)において、後述する第1ダイシン
グによって、ウエハ部材42をチップ領域44とそれ以
外の領域72との間の境界に沿って切断し、チップ領域
44の裏面に酸化膜28aを介してP電極43を蒸着し
て形成し、全体をウエハ部材44aとする。なお、チッ
プ領域44は、請求項1の第1領域に対応し、それ以外
の領域は第2領域に対応する。領域72は取除く。次に
図2(g)において、ウエハ部材44aの表面のN電極
41およびパッシベーション膜36上に反射防止膜45
を蒸着によって形成し、ウエハ部材46とする。次に、
シンタリングを行うことによって、反射防止膜45とパ
ッシベーション膜36との密着性を向上させる。次に、
第2ダイシングによって、ウエハ部材46を複数のチッ
プごとに切分け、太陽電池を完成させる。
【0025】このように製造された太陽電池は、図1
(a)の工程で半導体ウエハ11が薄型化されており、
太陽電池全体の構成も比較的薄型である。薄型の太陽電
池は、耐放射線性を有し、宇宙用として使用することが
できる。
【0026】図3は、図2(e)の第1ダイシング工程
をさらに詳細に説明するための断面図であり、図4はそ
の平面図である。まず図3(a)および図4(a)に示
すウエハ部材42を準備する。次に図3(b)および図
4(b)において、ドーナツ形状のリングフレーム51
に粘着テープ52を張渡し、粘着テープ52の中央にウ
エハ部材42を粘着支持させる。粘着テープ52は、伸
縮自在のセロハン樹脂のシートに接着剤を塗布したもの
である。このとき、ウエハ部材42の裏面に残留した酸
化膜28aが、粘着テープ52に粘着し、露出した半導
体ウエハ33の裏面39も粘着テープ52に粘着する。
半導体ウエハ33は、疎水性のシリコンの単結晶から成
り、酸化膜28aは、親水性のシリコンの酸化物から成
り、電気絶縁性を有する。
【0027】次に図3(c)および図4(c)におい
て、ウエハ部材42をステージ54上に粘着テープ52
を介して固定する。ステージ54の表面56は平坦であ
り、裏面39に粘着した粘着テープ52は、ウエハ部材
42側に引上げられ、上に凸状になっている。ここで、
ブレード55を用いて、ウエハ部材42を流水に浸しな
がらダイシングラインL1に沿って切断し、図3(d)
および図4(d)に示されるように、ウエハ部材44a
およびそれ以外の破片72aに分割する。ただし、ダイ
シングラインL1は、チップ領域44およびそれ以外の
領域72の境界線を構成する。切断されると、粘着テー
プ52の裏面39に粘着していた部分は、破片72aを
ステージ54に引寄せ、粘着テープ52全体の形状は、
表面56の形状に合わせて平坦になる。次に図3(d)
および図4(d)において、ウエハ部材44aを取出
し、破片72aを取除く。
【0028】このように、本発明の実施形態では、疎水
性の半導体ウエハ33が裏面39に粘着するので、破片
72aは粘着テープ52から剥離しにくい。なお、リン
グフレーム51、粘着テープ52およびステージ54
は、ウエハ部材42を固定する土台を構成している。
【0029】図5は、除去する電気絶縁膜の領域を具体
的に示す平面図である。ここでは、シリコンから成る半
導体ウエハ60は、チップとなる領域62,63を含ん
でおり、領域62,63は互いに隔てられて配列する。
製造工程については、図1〜図4に示した製造工程と略
同一であるので、説明を省略する。図5(a)では、半
導体ウエハ60の裏面全面に形成した酸化膜のうちで、
チップとなる領域62,63以外の領域61に形成され
た部分をすべて除去する。これにより、半導体ウエハ6
0の裏面に露出する領域が最大限に確保され、粘着テー
プに対してウエハ部材全体を強固に接着固定することが
できる。
【0030】図5(b)では、チップとなる領域62,
63以外の領域61のうち、周縁部に位置する領域65
に形成された酸化膜を除去し、領域62,63に挟まれ
た領域64に形成された酸化膜を残留させる。これによ
り、半導体ウエハ60の裏面に露出する領域が周縁部に
確保され、粘着テープに対してウエハ部材全体を強固に
接着固定することができる。また、領域64に形成され
た酸化膜を残留させるので、酸化膜の除去工程における
パターンが簡略化される。
【0031】図5(c)では、互いに平行な直線L2,
L3によって区分された3領域にのうち、外側の領域6
7,68の酸化膜を除去し、それ以外は残留させる。直
線L2,L3は、中央の領域にチップ領域62,63を
含むように、かつ領域67,68にチップ領域が含まれ
ないように設定される。これにより、半導体ウエハ60
の裏面に露出する領域が領域67,68に確保され、粘
着テープに対してウエハ部材全体を強固に接着固定する
ことができる。また、領域64,66a,66bに形成
された酸化膜を残留させるので、酸化膜の除去工程にお
けるパターンがさらに簡略化される。
【0032】なお、初期の半導体ウエハ11は円形のも
のに限らず、矩形またはその他の形状でもよい。酸化膜
28aは、シリコンの酸化物に限らず、窒化物またはそ
の他の電気絶縁性の材料で構成されてもよい。また本実
施形態によれば、製造される半導体装置は宇宙用の太陽
電池に限らず、その他の太陽電池または半導体装置でも
よい。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第2領域
の少なくとも一部を含む領域に形成された電気絶縁膜が
除去されるので、半導体ウエハが切断されるときに、土
台から剥離した第2領域が飛散してダイシングブレード
などの切断設備を破損することがなくなり、切断設備の
耐久性を向上することができ、半導体装置の製品歩留り
を向上することができる。
【0034】また本発明によれば、チップとなる領域以
外の領域の電気絶縁膜をすべて除去するので、半導体ウ
エハの裏面に疎水性の領域を最大限に確保することがで
き、切断設備の耐久性を向上することができる。
【0035】さらに本発明によれば、飛散しにくいチッ
プ間領域の電気絶縁膜を残留させ、飛散しやすい周縁領
域の電気絶縁膜を除去するので、切断設備の耐久性を確
保しつつ、簡単に電気絶縁膜を除去することができ、製
造工程を簡略化することができる。
【0036】さらに本発明によれば、2直線の外側の領
域は切断後にも剥離しないので、飛散することが防止さ
れ、かつ2直線の外側の領域の電気絶縁膜を除去するだ
けであるので、さらに簡単に電気絶縁膜を除去すること
ができる。よって、切断設備の耐久性を確保しつつ、製
造工程をさらに簡略化することができる。
【0037】さらに本発明によれば、太陽電池を製造す
ることによって、より効果的に切断設備の耐久性を確保
することができ、太陽電池の歩留りを向上できる。
【0038】さらに本発明によれば、宇宙用として薄型
の半導体ウエハが用いられ、飛散しやすい領域の電気絶
縁膜が除去されるので、さらに効果的に切断設備の耐久
性を確保することができ、太陽電池の歩留りを向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である太陽電池を製造す
る工程を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の一形態である太陽電池を製造す
る工程を示す断面図である。
【図3】図2(e)のダイシング工程をさらに詳細に説
明するための断面図である。
【図4】図2(e)のダイシング工程をさらに詳細に説
明するための平面図である。
【図5】除去する電気絶縁膜の領域を具体的に示す平面
図である。
【図6】従来の太陽電池の製造工程を段階的に示す断面
図である。
【図7】粘着テープから剥離するウエハの破片を示す断
面図である。
【図8】粘着テープから剥離するウエハの破片を示す平
面図である。
【符号の説明】
11,12,19,25,33,33a 半導体ウエハ 15,18,21,23,24,27,30,32,3
5,37,40,42,44,44a,46 ウエハ部
材 13,14,28,28a 酸化膜 36 パッシベーション膜 41 N電極 43 P電極 54 ステージ 72 破片

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性の半導体ウエハの裏面全面に親水
    性の電気絶縁膜を形成する工程と、 次に、チップとなる領域を含む第1領域、およびチップ
    となる領域を含まない第1領域以外の第2領域に区分さ
    れる半導体ウエハの裏面のうち、第2領域の少なくとも
    一部を含む領域に形成された電気絶縁膜を除去する工程
    と、 次に、半導体ウエハの露出した裏面および残留した電気
    絶縁膜を土台に接着して固定する工程と、 次に、半導体ウエハおよび電気絶縁膜を流水に浸しなが
    ら、第1領域および第2領域の境界に沿って切断する工
    程と、 次に、切断によって形成された第1領域の半導体ウエハ
    および電気絶縁膜から成るウエハ片から、チップを切出
    して半導体装置を作成する工程とを含む半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 疎水性の半導体ウエハの裏面全面に親水
    性の電気絶縁膜を形成する工程と、 次に、半導体ウエハの裏面のうち、チップとなるチップ
    領域を除くチップ外領域に形成された電気絶縁膜を除去
    する工程と、 次に、半導体ウエハの露出した裏面および残留した電気
    絶縁膜を土台に接着して固定する工程と、 次に、半導体ウエハおよび電気絶縁膜を流水に浸しなが
    ら、チップ領域およびチップ外領域の境界に沿って切断
    して、チップから成る半導体装置を作成する工程とを含
    むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 疎水性の半導体ウエハの裏面全面に親水
    性の電気絶縁膜を形成する工程と、 次に、半導体ウエハの裏面のうち、互いに隔てて複数個
    配列されてチップとなるチップ領域以外の領域であっ
    て、チップ領域に挟まれたチップ間領域以外の周縁領域
    に形成された電気絶縁膜を除去する工程と、 次に、半導体ウエハの露出した裏面および残留した電気
    絶縁膜を土台に接着して固定する工程と、 次に、半導体ウエハおよび電気絶縁膜を流水に浸しなが
    ら、チップ領域、チップ間領域および周縁領域の境界に
    沿って切断して、チップから成る半導体装置を作成する
    工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 疎水性の半導体ウエハの裏面全面に親水
    性の電気絶縁膜を形成する工程と、 次に、チップとなるチップ領域を含む中央の領域および
    チップ領域を含まない外側の2領域である3領域に、互
    いに平行な2直線によって区分される半導体ウエハの裏
    面のうち、チップ領域を含まない2領域に形成された電
    気絶縁膜を除去する工程と、 次に、半導体ウエハの露出した裏面および残留した電気
    絶縁膜を土台に接着して固定する工程と、 次に、半導体ウエハおよび電気絶縁膜を流水に浸しなが
    ら、2直線に沿って切断した後、さらにチップ領域を含
    む領域からチップを切出して半導体装置を作成する工程
    とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記半導体装置は、太陽電池であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導
    体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記太陽電池は、宇宙用であることを特
    徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
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