JP3466826B2 - 利得優位な偏波モードの異なる複数種の活性層を持つ半導体光デバイス - Google Patents

利得優位な偏波モードの異なる複数種の活性層を持つ半導体光デバイス

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速変調時におい
ても動的波長変動を抑えて直接変調方式での駆動が可能
な偏波スイッチングする半導体レーザ、および偏波無依
存の光増幅器等の半導体装置、その作製法等に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、発振偏波状態がTEとTMの間で
スイッチングする偏波スイッチング可能な動的単一モー
ド(Dynamic Single Mode)半導体
レーザとして、特開平5−310592号明細書におい
て、小振幅のデジタル信号を注入電流に重畳することで
デジタル偏波変調を可能にする素子構造が提案されてい
る。これは、グレーティングからなる分布反射器を半導
体レーザ共振器内部に導入し、その波長選択性を利用す
る構造のDFBレーザを用いたものであった。この提案
では、発振波長近傍の波長の光のTE、TMモードの両
方に対して、発振しきい値程度の注入条件下の利得をお
およそ同程度のものとする為に、活性層の量子井戸に歪
を導入したり、ブラッグ波長を利得スペクトルのピーク
よりも短波長側に設定したりしている。そして、複数の
電極を持つ構成とし、これらの複数の電極に対して不均
一に電流注入を行うものであった。この不均一注入によ
って共振器の等価屈折率を不均一に変化させるとき、T
EモードとTMモードのうちで、位相整合条件を満たし
て最低のしきい値利得となる波長と偏波モードで発振す
る。この際、不均一注入のバランスを僅かに変えること
で、位相条件の競合関係が変化して、発振波長と偏波モ
ードを変えることができるというものであった。
【0003】このデバイスでは、光出力側と電流変調側
に対する不均一注入の効果を非対称に引き出す為には、
片面無反射コーティングとしたり、2つの電極の長さを
変えて構造的な非対称性を導入することが有効であっ
た。
【0004】また、特開平2−117190号明細書に
おいて、マルクスクリスチャン・アマン等は、直列また
は並列に接続された2つの半導体装置からなり、その一
方は主として特定の偏光状態の波を発生または増幅し、
他方は主として別の偏光状態の波を発生または増幅し、
これらの半導体装置を1つの共同層または互いに平行す
る層に設けている半導体レーザ装置を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提案され
ていた位相条件で偏波モードを選択するDFB系の偏波
スイッチングレーザでは、発振モードの選択が端面位相
に敏感であった。その為に、デバイスの発振波長や偏波
モードの注入条件依存性の複雑な振る舞いや、デバイス
間での偏波モードの特性のばらつきが生じていた。この
点を改良するべく両側の端面に無反射コーティングを施
すことも考えられるが、こうすると、デバイスの導波方
向の非対称性が弱くなり、不均一注入の効果が弱まっ
て、安定した偏波スイッチングが得られないという問題
点があった。
【0006】また、マルクスクリスチャン・アマン等に
よる提案においては、幾何学的形状の選定によって特定
の偏波状態の波を発生または増幅するものとしているの
であり、リッジ作成時のエッチング深さ、リッジ幅のプ
ロセス上のばらつきに、分留まりが左右されるという問
題点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
決する為、それぞれにTE/TM利得を持った構造を提
供することにより安定して偏波変調を実現する偏波変調
レーザ等の半導体光デバイス、その製法等を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為、本
出願にかかわる第1の発明は、半導体レーザ構造を有す
る半導体光デバイスであって第1の領域及び第2の領
域は夫々第1の活性層と第2の活性層を有しており、第
2の活性層は第1、第2の領域において厚さが等しく、
第1の活性層は第1の領域と第2の領域間において厚さ
が異なり、第1の活性層はTE、TM何れか一方の利得
が優位で、第2の活性層はもう一方の利得が優位である
ことを特徴とする半導体光デバイスである(請求項
対応する)。この構成は、例えば、TE、TMそれぞれ
の利得を有する2つ以上の活性層を持つ構造にあって、
TEまたはTMいずれか一方の利得が優位な第1の活性
層を形成した後に一部を除去し、続いてもう一方の偏波
利得を有する第2の活性層を第1の活性層上に形成した
ものである。第1実施例、第3実施例等に示す。
【0009】本出願にかかわる第2の発明は、更に、グ
レーティングなどの波長選択機構を有する(請求項
対応する)。これにより、発振波長、フィルタリング波
長等を選択でき、安定して単一モードで発振するレー
ザ、波長透過特性に優れた偏波無依存光増幅器などが実
現できる。第1実施例等に示す。
【0010】本出願にかかわる第3の発明は、前記第2
の領域において、第1の活性層が第2の活性層よりもp
側領域に近いことを特徴とする(請求項に対応す
る)。これにより、必要に応じたTE/TM利得特性を
持った構造を歩留まり良く実現できる。第1実施例等に
示す。
【0011】本出願にかかわる第4の発明は、第1の発
明における活性層内にドーピングしていることを特徴と
する半導体装置である。すなわち、一方の利得モードを
有する活性層、または両方の活性層の少なくとも一部に
不純物がドーピングされている(請求項に対応す
る)。第2実施例に示す。
【0012】本出願にかかわる第5の発明は、第1の活
性層を一様に形成した後に第1の活性層を徐去し、その
上に第2の活性層を積層する事により利得制御を行った
ことを特徴とする半導体装置である。すなわち、基板側
から見て第1の活性層の上に第2の活性層が積層されて
いる(請求項に対応する)。第1実施例等に示す。
【0013】本出願にかかわる第6の発明は、第2の活
性層を一様に形成し、第1の活性層を徐去する事により
利得制御を行ったことを特徴とする半導体装置である。
すなわち、基板側から見て第2の活性層の上に第1の活
性層が積層されている(請求項に対応する)。第3実
施例に示す。
【0014】本出願に関わる第7の発明は、第1の発明
における基板側の活性層の下層にInPなどが形成され
ていることを特徴とする半導体装置である。すなわち、
基板側にある活性層に基板側の面に接して、エッチング
ストップ層が形成されていることを特徴とする(請求項
に対応する)。第4実施例に示す。
【0015】本出願に関わる第8の発明は、第1の発明
における第1の活性層と第2の活性層間に、InP膜が
形成されていることを特徴とする半導体装置である(請
求項に対応する)。第5実施例に示す。
【0016】
【0017】本出願に関わる第の発明は、上記の半導
体光デバイスの作製法であって、第1の活性層および第
2の活性層を形成する工程において、第1の領域および
第2の領域に第1の活性層を形成した後、第1の領域に
おいて第1の活性層を少なくとも一部除去し、そしてそ
の後、第1の領域および第2の領域に第2の活性層を形
成することを特徴とする半導体光デバイス作製法である
(請求項に対応する)。第2の活性層は全領域に積層
するのみであるので、TE/TM領域を別々に独立に設
ける場合に比べ、工程数が少なくて済む。第1実施例等
に示す。
【0018】本出願に関わる第10の発明は、上記の半
導体光デバイスの作製法であって、第1の活性層および
第2の活性層を形成する工程において、前記第1の領域
および第2の領域に第2の活性層を形成し、続いて第1
の領域および第2の領域に第1の活性層を形成した後、
第1の領域において、第1の活性層を少なくとも一部除
去することを特徴とする半導体光デバイス作製法である
(請求項10に対応する)。第2の活性層は全領域に積
層するのみであるので、TE/TM領域を別々に独立に
設ける場合に比べ、工程数が少なくて済む。第3実施例
に示す。
【0019】本出願にかかわる第11の発明は、前記第
1活性層および第2の活性層を形成する工程の前に、波
長選択機構を形成する(請求項11に対応する)。これ
により、発振波長、フィルタリング波長等を選択でき、
安定して単一モードで発振するレーザ、波長透過特性に
優れた偏波無依存光増幅器などが実現できる。第1実施
例等に示す。
【0020】本出願に関わる第12の発明は、前記第1
活性層および第2の活性層を形成する工程の前に、エッ
チングストップ層を形成することを特徴とする(請求項
12に対応する)。第4実施例に示す。
【0021】本出願に関わる第13の発明は、前記第1
活性層および第2の活性層を形成する工程において、一
方の活性層の中にエッチングストップ層を形成すること
を特徴とする(請求項13に対応する)。部分的にエッ
チングされる活性層の厚さの量を有効に調整できる。
【0022】本出願に関わる第14の発明は、前記第1
活性層および第2の活性層を形成する工程において、第
1の活性層と第2の活性層間に、InP膜を形成するこ
とを特徴とする(請求項14に対応する)。第5実施例
に示す。
【0023】本出願に関わる第15の発明は、上記の偏
波変調半導体レーザとして構成された半導体デバイス
と、該半導体デバイスから出射する光の内、TEとTM
の2つの偏波モードの一方の発振による光のみを取り出
す偏光子などの偏光選択手段とから成ることを特徴とす
る光源装置である(請求項15に対応する)。これによ
り、高速変調時でもチャーピングの少ない強度変調信号
が得られる。第6実施例に示す。
【0024】本出願に関わる第16の発明は、上記の偏
波変調半導体レーザとして構成された半導体デバイス
と、該半導体レーザから出射する光の内、TEとTMの
2つの偏波モードの一方の発振による光のみを取り出す
偏光子などの偏光選択手段とから成る光源装置を備えた
光送信機、前記偏光選択手段によって取り出された光を
伝送する伝送手段、及び前記伝送手段によって伝送され
た光を受信する光受信機から成ることを特徴とする光通
信システムである(請求項16に対応する)。第6実施
例に示す。
【0025】本出願に関わる第17の発明は、前記光受
信機が上記の偏波無依存光増幅器として構成された半導
体デバイスから成ることを特徴とする(請求項17に対
応する)。
【0026】本出願に関わる第18の発明は、上記の偏
波変調半導体レーザとして構成された半導体デバイス
と、該半導体レーザから出射する光の内、TEとTMの
2つの偏波モードの一方の発振による光のみを取り出す
偏光子などの偏光選択手段とから成る光源装置を用い、
所定のバイアス電流に送信信号に応じて変調された電流
を重畳して前記半導体レーザに供給することによって、
前記偏光選択手段から送信信号に応じて強度変調された
信号光を取り出し、この信号光を光受信機に向けて送信
することを特徴とする光通信方法である(請求項18
対応する)。
【0027】
【発明の実施の形態】
第1実施例 本発明の第1実施例を図1、図2を用いて説明する。図
1は分布帰還(DFB)型半導体レーザの構成を示して
いる。図1の導波方向断面図において、1は基板である
ところのp型InPである。この基板1に干渉露光を用
いて、11に示すピッチ2400Åの回折格子を形成す
る。この波長選択機構である回折格子11により、発振
波長を選択でき、安定して単一モードで発振するレーザ
が実現できる。
【0028】この回折格子11を有した基板1に半導体
レーザ構造を成長する。すなわち、2は1.15μmの
バンドギャップ波長を有するundoped InGa
AsP下部光ガイド層であり、厚みは0.15μmとし
ている。この上に、3に示す第1の活性層を一様に成長
する。この活性層3はTE利得が優位になる様に、井戸
層にInGaAsの圧縮歪みを入れる。成長は第1活性
層3の成長が終わった段階で中断し、通常のホトリソ工
程により一部の第1活性層3を取り除く。エッチング液
は硫酸と過酸化水素と水を1:1:10の割合で配合
し、エッチング量は時間で調整した。図1において、3
の第1活性層の厚さは共振器方向で異なり、8の領域で
は成長したままの状態であり、7の領域では第1の活性
層がない。
【0029】この基板上に2回目の成長を行う。4は第
2の活性層であり、TMモードが優位となるように井戸
層に引っ張り歪みを入れた構成である。続いて、5のI
nGaAsP上部光ガイド層を1000Å成長し、1.
15μmの発光波長を示す構成としている。更に、6は
上部クラッドであるSi doped InP及びキャ
ップ層であるSi doped InGaAsを示して
いる。Si doped InPクラッドのキャリアは
1×1018cm-3ドーピングし、厚みは1.4μmとし
た。Si doped InGaAsキャップ層の場合
は、キャリアを3×1018cm-3ドーピングし、厚みを
0.3μmとして、成長を終了している。この成長膜
は、幅4μmのリッジ型導波路型レーザに加工され、n
側の上面電極9、10をAu/AuGeにより形成し、
Au/Crによりp側の基板1の裏面にも電極(不図
示)を形成する。この後、へき開面による反射を防ぐ為
に端面に無反射コーティング(不図示)を設けている。
【0030】次に、図2を用いて、図1の活性層領域8
の詳細な構成とキャリアの振る舞いについて説明する。
図2において左側が基板1側である。図2中、3はTE
利得を有する第1の活性層であり、4はTM利得を有す
る第2活性層である。第1活性層3は、TE利得が優位
になる様にInGaAs井戸層14に圧縮歪みを+0.
5%入れており、発光波長が1.55μmに合う様に構
成している。この井戸層14とInGaAsP障壁層1
5(厚さ100Å)を4層交互に積層して第1活性層3
とする。全体の厚みは約700Å程度となる。
【0031】一方、4は第2の活性層で、TMモードが
優位となるように井戸層に引っ張り歪みを−1.0%入
れたInGaAs膜17(厚さ100Å)とInGaA
sPバリア層16(厚さ100Å)により成り、発光波
長が1.55μmに合うように構成されている(井戸の
厚さ等を調整する)。この第1活性層3と第2活性層4
の間に、18に示すInGaAsP層が形成される。こ
のInGaAsP膜18中に、第1活性層3と第2活性
層4の再成長界面が形成される。
【0032】この構成におけるキャリアの振る舞いにつ
いて説明する。n側(キャップ層側)から注入される電
子は拡散距離も長く、伝導帯の障壁も低いことから、5
1に示す様に第1活性層領域3、及び第2活性層領域4
に均一に供給される。一方、p側(基板1側)のホール
は価電子帯の障壁が高いことと、ホール自体の拡散距離
が短い為、第2の活性層領域4に供給されるホールキャ
リア53の量は少ない。そして、52の示す様に、主に
ホールキャリアはp型領域に近い第1活性層3に供給さ
れることとなる。よって、図1の第2の領域8は第1活
性層3と第2活性層4を積層した構成になっているが、
主に第1活性層3の利得が強くなりTE利得が優位とな
る。
【0033】一方、図1の第1の領域7は第2活性層4
のみである為TMモードの利得を発生する。
【0034】上面電極9、10は、主にTMの利得を持
つ7の第1の領域とTE/TM両方の利得を有する8の
第2の領域に独立に電流を供給することを目的として、
分離されている。第1の領域7の電極9の電流を増加さ
せると主にTMモードが優位となり、第2の領域8の電
極10に電流を注入すると、先にも説明した様に、TE
モードの利得が優位に発生する。本実施例の構成は、こ
れらの電極9、10に供給する電流を調整することによ
り、共振器全体でのTEおよびTMモードの利得を調節
し、TE/TMモードの切り換えを安定に行うものであ
る。
【0035】この構成の利点は、TE/TM発振の切り
換えを安定に実現できることと、従来の共振器方向にT
E/TM領域を別々に独立に設ける場合に比べ、工程数
が少ないことが上げられる。
【0036】本実施例では、基板1にp型を利用したが
n型を利用してもよい(後述の第4、第5実施零参
照)。この場合、第2の活性層4がp型領域に近くなる
ので、第2の領域8でも第2の活性層4の利得が強くな
る。従って、第1、第2の領域7、8で夫々別の偏波モ
ードが優位となる様に、第1、第2の活性層3、4の利
得優位状態を調整する必要がある。
【0037】また、本実施例ではp側に近い第1活性層
3に、TEモード利得を有する活性層を設け、p側から
遠い第2活性層4にTMモードを設けたが、この構成が
逆でもよい。つまり、第1活性層にTMモード利得の大
きな構成を、第2活性層にTEモード利得の大きな構成
を配置しても、本発明を実現することができる。
【0038】また、本実施例では第1の領域7の第1活
性層3を総て除去したが、必ずしも総て除去する必要は
なく、一部残し別の利得を持たせる構成も考えられる。
即ち、第1活性層3は領域7、8で厚さが異なるが、第
2活性層4は領域7、8で厚さが同じになる様にしても
よい。
【0039】第2実施例 本発明の第2実施例を図3、図4を用いて説明する。第
1実施例においても説明した様に、第1活性層と第2活
性層を積層したとしてもホールキャリアの拡散長の関係
から、p側から離れた活性層の利得が得にくい。本実施
例では、第1活性層と第2活性層のバリア層のみにp型
のキャリアをドーピングすることにより、p側から離れ
た第2活性層へのキャリアの流れ込みを促進し、第2活
性層の利得を増加させた構成にしている。
【0040】レーザの構成を図3に示す。基本的には図
1に示したものと同様であるが、活性層付近のみ構成が
異なる。図3において、71は基板であるところのp型
InPである。この基板71に、干渉露光を用いて、8
1に示すピッチ2400Åの回折格子を形成する。この
回折格子81を有した基板71に半導体レーザ構造を成
長する。すなわち、72は1.1μmのバンドギャップ
波長を有するundoped InGaAsP下部光ガ
イドである。その厚みは0.10μmとしている。この
上に、73に示す第1の活性層を一様に成長する。第1
活性層73の成長が終わった段階で成長を中断し、通常
のホトリソ工程により第1活性層73の一部を取り除
く。エッチングは第1実施例と同様である。すなわち、
図3において、73の第1活性層の厚さは共振器方向で
異なり、78の第2の領域では成長したままの状態で、
77の第1の領域では第1の活性層73を取り除いてい
る。
【0041】この基板上に2回目の成長を行う。すなわ
ち、74は第2の活性層である。続いて、75のund
oped InGaAsP上部光ガイド層を1000Å
成長する。1.1μmの発光波長を示す組成としてい
る。更に、76は、上部クラッドであるSi dope
d InPと、キャップ層であるSi doped I
nGaAsであり、ここで成長を終了している。
【0042】活性層73、74付近の詳細な構成を図4
に示す。図4において、73は第1活性層の構成であ
り、74は第2活性層の構成である。第1活性層73
は、無歪みundoped InGaAs井戸層85
(厚み60Å)を4層と、無歪みBe doped I
nGaAsPバリア層84(厚さ100Å)により構成
されている。Beのドーピング量は、5×1017cm-3
としている。一方、74に示す第2活性層は、引っ張り
歪みundoped InGaAs井戸層82(厚み1
00Å)を3層と、無歪みのBe doped InG
aAsPバリア層83(厚さ100Å)により形成し
た。ここで、86は第1活性層73と第2活性層74を
分離しているバリアである。この層86内に再成長界面
が形成されている。
【0043】ホールキャリアの供給について説明する。
図4の第1活性層73、第2活性層74とも、Beがド
ーピングされていることから、価電子帯にホールキャリ
アが存在する。よって、第1活性層73、第2活性層7
4とも比較的均一なホールキャリアの供給が実現でき
る。活性層の光学利得は、p側に近い為に第1活性層7
3が僅かに強くなるが、第1活性層73と第2活性層7
4の利得は均衡し、TEモード利得とTM利得モードが
競合した状態が形成される。
【0044】最後に、この2つの活性層73、74を積
層した第2の領域78と、第2の活性層74のみ積層し
た第1の領域77を共振器に直列に形成し、各々に電極
80、79を形成し、独立に電流を注入できる構成を作
製した。
【0045】図3において、電極80に電流を流すとT
Eモードが僅かに強くTE/TMモードが均衡した利得
が得られる。この利得差は、第1実施例で示したドーピ
ングの無い活性層構成に比較して遥かに小さい。この状
態で、電極79に電流を流すと僅かなキャリアの変化で
TE/TMモードのスイッチングが可能となる。
【0046】ここで、第1活性層73と第2活性層74
より発生する利得の差を制御する方法としては、Beの
ドーピングの範囲を、第1の活性層73にのみ制限する
方法がある。また、ドーピングするBeの濃度を第1活
性層73と第2活性層74とで異ならせる等の制御を施
し、初期的に存在するホールキャリアの量をコントロー
ルする事により、利得差を制御する方法でもよい。ま
た、図4の86に示す第1活性層73と第2活性層74
を分離しているバリア層の厚さをコントロールすること
により、p側から第2活性層74へ流れるキャリアをコ
ントロールして利得を制御する方法もある。
【0047】第3実施例 本発明の第3実施例は、第2の活性層を加工せず、後か
ら積層する第1の活性層の厚さを制御することによりT
E/TMモード利得を制御した方法を、位相調整領域を
有する分布帰還型レーザに使用したものである。この場
合について図5(a)〜(d)を用いて説明する。
【0048】まず作製法について説明する。図5(a)
において、120は基板であるn型InPである。12
1は、この基板120に2光束干渉露光系により形成し
た2390Åのピッチを持った回折格子である。122
は下部光ガイド層である0.2μm厚に形成されたun
doped InGaAsPである。123は第2の活
性層である(本実施例では、特許請求の範囲で述べる第
2の活性層が第1の活性層より先に積層される)。この
第2活性層123は、TMモードの利得を優位にする為
に、引っ張り歪みを入れたundoped InGaA
sP井戸層(厚さ100Å)とバリア層Be dope
d InGaAsP(厚さ100Å)を3周期形成して
成る。
【0049】続いて、124に示す第1活性層を形成す
る。この第1活性層124は、TEモードの利得を優位
にする為に、圧縮歪みを入れたundoped InG
aAsP井戸層(厚さ50Å)とバリア層Be dop
ed InGaAsP(厚さ100Å)の5周期構成と
なっている。続いて、124の第1活性層の一部を徐去
する。図5(b)において、125が第1活性層124
を徐去した領域である。
【0050】続いて、図5(c)の216に示す様に、
第2活性層123及び第1活性層124を除去した位相
調整領域を形成する。この後は、図5(d)に示す様
に、129の上部光ガイド層であるBe doped
InGaAsPを0.2μm形成し、続いて、130に
示す上部クラッドであるBe doped InPとキ
ャップ層であるBe doped InGaAsPを形
成する。Be doped InP上部クラッドのキャ
リアは1×1018cm-3ドーピングし、厚みは1.4μ
mとする。Be doped InGaAsキャップ層
の場合は、キャリアを1×1019cm-3ドーピングして
厚みを0.3μmとし、成長を終了している。この後、
図5(d)に示す様に、電極分離溝134を形成し、各
電極131、132、133間のクロストークを低減す
る。
【0051】このデバイスの動作について説明する。活
性層領域(最も右側の領域)の第2活性層123、第1
活性層124間のバリアにはBeがドーピングされてい
る為、第2活性層123、第1活性層124から発生す
る利得は、各活性層の厚みとp側との距離により優位な
モードが選択されると考えられる。
【0052】電極131の領域は第2活性層123のみ
である為、TMモードが優位となる。一方、133の電
極に電流を注入すると、ほぼ活性層123、124の厚
みは同様であるからp側に近い第1活性層124のTE
モード利得が優位となる。これら電極131、133に
流す電流によりTEモード、TMモードの利得を均衡さ
せ、132の位相調整領域の電極に電流を流し、僅かな
電流の変化でTEモード発振、TMモード発振を選択す
ることが可能となる。
【0053】本実施例のメリットは、再成長界面が第2
活性層123、第1活性層124の中央に形成されない
点にある(第1活性層124まで成長して、その後エッ
チングして再成長をするからである)。第1実施例にお
いては、再成長界面が両活性層の中央に形成される為、
発光効率が低下する場合もある。本構成においては発光
効率の低下が生じる頻度を下げることが可能となる。
【0054】第4実施例 本発明の第4実施例は、活性層に隣接してInPを形成
しエッチングストップ層として利用し、再現性のよい偏
波変調レーザの作製法を実現した構成を示したものであ
る。
【0055】まず、作製法について説明する。図6
(a)において、141は基板であるn型InPであ
る。151は基板141上に形成されたピッチ2380
Åのグレーティングである。142は下部光ガイド層で
ある2μm形成したundopedInGaAsPであ
る。143はエッチングストップを行う為に0.01μ
m形成したInP層である。144は第1活性層であ
る。この第1活性層144は、TMモードの利得を優位
にする為に引っ張り歪みを入れたInGaAsP井戸層
とバリア層InGaAsPを形成して成る。
【0056】続いて、通常のフォトリソ工程により第1
活性層144を除去する。図6(b)において、145
はフォトレジストである。このレジスト145をマスク
として第1活性層144を取り除く。この時、エッチャ
ントとしては硫酸:過酸化水素水:水=3:1:1を用
いて行っている為、場合によっては、142のInGa
AsP膜により形成されている下部光ガイド層をエッチ
ングすることがある。これを避ける為に、143のIn
Pエッチングストップ層を形成した。InP層143は
硫酸系エッチャントに対して耐食性が強く、殆どエッチ
ングされず、制御性のよい加工が可能となる。エッチン
グが終了した後、145のレジストを除去し、再成長に
入る。
【0057】すなわち、146に示す第2活性層を形成
する。この第2活性層146は、たとえば、無歪みun
doped InGaAs井戸層と、無歪みBe do
ped InGaAsPバリア層により構成されてい
る。更に、図6(c)において、147は上部光ガイド
層である0.1μm形成したBe doped InG
aAsPであり、続いて148は上部クラッドであるB
e doped InPとキャップ層であるBe do
ped InGaAsを示している。上部クラッドであ
るBe doped InPのキャリアは1×1018
-3ドーピングし、厚みは1.4μmとした。キャップ
層であるBe doped InGaAsの場合は、キ
ャリアを1×1019cm-3ドービングし厚みを0.3μ
mとして、成長を終了している。この後、電極を分離し
電極149、150を形成する。
【0058】動作は第1実施例で説明したものと同様で
あるが、143のエッチングストップ層を入れることに
より、安定した加工が実現できた。よって、より安定に
TE利得を有する領域とTM利得を有する領域を形成す
ることができ、歩留まりが向上した。尚、エッチングス
トップ層を活性層の中に入れ、部分的にエッチングされ
る活性層の厚さの量を調整することも有効な手段であ
る。
【0059】本実施例の場合、第1と第2の領域の両方
にある第2の活性層146がp型領域に近くなるので、
図6の右側の第2の領域でも第2の活性層146の利得
が若干強くなる。従って、第1、第2の領域で夫々別の
偏波モードが優位となる様に、第1、第2の活性層14
4、146の利得優位状態を調整する必要がある。
【0060】第5実施例 第5の実施例について記述する。本実施例は、第1の活
性層上に薄いInP層を設ける事により第1の活性層と
第2の活性層の再成長界面を改善した構成を有する。
【0061】本実施例の構成について説明する。図7
(a)において、161は基板であるn型InPであ
る。162は周期を2400Åに形成したグレーティン
グである。163は下部光ガイド層である0.15μm
厚に形成したundoped InGaAsPである。
164はエッチングストップを行うInP層(厚さ10
0Å)である。165は第1活性層である。この第1活
性層165は、TMモードの利得を優位にする為に引っ
張り歪みを入れたInGaAsP井戸層とInGaAs
Pバリア層で形成して成る。166は、再成長時の界面
状態を良好にする為に形成したInP膜(厚さ80Å)
である。ここまでで1回目の成長を終了する。
【0062】続いて、このサンプルを加工する。166
のInPと165の第1活性層の一部(左側領域)を除
去する。図7(b)において、167はフォトレジスト
である。このレジスト167をマスクとして、まず最初
にInP層166を塩酸:水=1:10のエッチャント
でエッチングする。エッチング時間は10秒である。下
層となる第1活性層165が塩酸系エッチャントには殆
ど腐食されない為、さらに時間をかけても問題はない。
続いて、165の第1活性層を除去する。エッチャント
としては硫酸:過酸化水素水:水=1:1:10を用い
て行った。第4実施例でも述べた様に、第1活性層16
5の下層にあるInP層164が硫酸系エッチャントに
対して耐食性が強い為、エッチングは第1活性層165
の下面で再現性良く停止する。この工程により、168
に示す様に第1活性層165の無い第1の領域が形成さ
れる。
【0063】エッチングが終了した後、167のレジス
トを除去し、全ての領域において最上面にInP層16
4、166を出し、再成長に入る。一般的に、InGa
AsP上に再成長すると、InGaAsPの元素による
酸化状態が異なる為、部分的に酸化物が残ったり、完全
に取り去る温度にすると再成長時のAs、P抜けなどが
発生し、欠陥が導入される可能性が高い。これに比較
し、InPは酸化しても酸化膜が均一に取れ、Pを十分
に供給することにより元素の抜けも改善される。よっ
て、再成長時には、164と166に示すInPが最上
面に形成される様な構成にしている。
【0064】再成長の構成を図7(c)に示す。169
に示す第2活性層を形成する。この第2活性層169
は、例えば、無歪みundoped InGaAs井戸
層と、無歪みBe doped InGaAsPバリア
層により構成されている。190は上部光ガイド層であ
るBe doped InGaAsPで、0.1μm形
成する。続いて、層191を形成する。層191は、上
部クラッドであるBedoped InPとキャップ層
であるBe doped InGaAsから成る。Be
doped InP上部クラッドのキャリアは1×1
18cm-3ドーピングし、厚みは1.4μmとする。B
e doped InGaAsキャップ層の場合は、キ
ャリアを1×1019cm-3ドーピングし、厚みを0.3
μmとして、成長を終了している。この後、電極を分離
し電極192、193を形成する。
【0065】動作は第1実施例で説明したものと同様で
あるが、166のInP膜を入れることにより欠陥の少
ない再成長界面が形成できた。よって、良好な再成長界
面を確保することができ、半導体レーザの低しきい電流
密度化が実現した。
【0066】本実施例の場合も、第1と第2の領域の両
方にある第2の活性層169がp型領域に近くなるの
で、図7の右側の第2の領域でも第2の活性層169の
利得が若干強くなる。従って、第1、第2の領域で夫々
別の偏波モードが優位となる様に、第1、第2の活性層
165、169の利得優位状態を調整する必要がある。
【0067】ところで、上記各実施例で、各電極に発振
しきい値以下の適当な電流を注入してTE/TM両方の
モードが拮抗した状態を作り出し、各実施例を偏波無依
存光増幅器として機能させることもできる。
【0068】第6実施例 図8に、本発明による半導体デバイスを波長多重光LA
Nシステムに応用する場合の各端末に接続される光−電
気変換部(ノード)の構成例を示し、図9、図10にそ
のノード701を用いた光LANシステムの構成例を示
す。
【0069】外部に接続された光ファイバ700を媒体
として光信号がノード701に取り込まれ、分岐部70
2によりその一部が波長可変光フィルタ等を備えた受信
装置703に入射する。この受信器703により所望の
波長の光信号だけ取り出して信号検波を行う。これを制
御回路で適当な方法で処理して端末に送る。この受信器
703に、上記実施例の偏波無依存光増幅器を用いても
よい。一方、ノード701から光信号を送信する場合に
は、上記実施例の偏波変調半導体レーザ704を信号に
従って制御回路で適当な方法で駆動し、偏波変調して、
偏光板707(これにより偏波変調信号が振幅強度変調
信号に変換される)を通して(更にアイソレータを入れ
てもよい)出力光を合流部706を介して光伝送路70
0に入射せしめる。また、半導体レーザ及び波長可変光
フィルタを2つ以上の複数設けて、波長可変範囲を広げ
ることもできる。
【0070】光LANシステムのネットワークとして、
図9に示すものはバス型であり、AおよびBの方向にノ
ード801〜805を接続しネットワーク化された多数
の端末及びセンタ811〜815を設置することができ
る。ただし、多数のノードを接続するためには、光の減
衰を補償するために光増幅器を伝送路800上に直列に
配することが必要となる。また、各端末811〜815
にノード801〜805を2つ接続し伝送路を2本にす
ることでDQDB方式による双方向の伝送が可能とな
る。また、ネットワークの方式として、図9のAとBを
つなげたループ型(図10に示す)やスター型あるいは
それらを複合した形態等のものでも良い。
【0071】図10において、900は光伝送路、90
1〜906は光ノード、911〜914は端末である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の様な効果が奏される。
【0073】TEまたはTM何れか一方の利得が優位な
第1の活性層を形成した後に一部を除去し、続いてもう
一方の偏波利得を有する第2の活性層を第1の活性層上
に形成した構成、或はTEまたはTM何れか一方の利得
が優位な第2の活性層及びもう一方の偏波利得を有する
第1の活性層を形成した後に第1の活性層の一部を除去
した構成の発明により、面内に独立にTEモード利得、
及びTMモード利得を有した領域が形成でき、安定した
TE/TM偏波変調、偏波無依存光増幅機能等が実現で
きる。
【0074】また、活性層内にドーピングする発明によ
り、TE/TM利得を均衡させることができ、より僅か
な電流の変化によりTEモード/TMモードの偏波変
調、偏波無依存光増幅機能等が実現できる。
【0075】また、再成長界面を活性層の中心に形成し
ない発明により、発光効率の良いTEモード/TMモー
ドの偏波変調、増幅効率の良い偏波無依存光増幅機能等
が実現できる。
【0076】また、基板側の活性層の下層にInPなど
のエッチングストップ層を形成する発明により、より安
定にTE利得を有する領域とTM利得を有する領域を形
成することができ、歩留まりが向上する。
【0077】また、第1活性層と第2活性層の間にIn
Pを形成することにより、良好な再成長界面を確保する
ことができ、半導体レーザの低しきい電流密度化、増幅
効率の良い偏波無依存光増幅機能等が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例の共振器方向断面図
である。
【図2】図2は本発明の第1実施例の活性層付近のバン
ド構造を示す図である。
【図3】図3は本発明の第2実施例の共振器方向断面図
である。
【図4】図4は本発明の第2実施例の活性層付近のバン
ド構造を示す図である。
【図5】図5(a)、(b)、(c)、(d)は本発明
の第3実施例を説明する図である。
【図6】図6(a)、(b)、(c)は本発明の第4実
施例を説明する図である。
【図7】図7(a)、(b)、(c)は本発明の第5実
施例を説明する図である。
【図8】図8は図9、図10のシステムにおけるノード
の構成例を示す模式図である。
【図9】図9は本発明の半導体デバイスを用いたバス型
光LANシステムの構成例を示す模式図である。
【図10】図10は本発明の半導体デバイスを用いたル
ープ型光LANシステムの構成例を示す模式図である。
【符号の説明】
1、71、120、141、161 基板 2、5、72、75、122、129、142、14
7、163、190ガイド層 3、73、124、144、165 第1活性層 4、74、123、146、169 第2活性層 6、76、130、148、191 クラッドとキャ
ップの層 7、77 第2活性層のある第1の領域 8、78、127 第1、第2活性層のある第2の領
域 9、10、79、80、131、132、133、14
9、150、192、193 電極 11、81 グレーティング 14、17、85、82 井戸層 15、16、83、84 バリア層 18、86 第1活性層と第2活性層の間の層 51 電子 52、53、86、87 正孔 125 第1活性層を除去した領域 126 第1、第2活性層を除去した位相調整領域 128 第2活性層のある第1の領域 134 溝 143、164 エッチングストップ層 145、167 フォトレジスト 166 InP層 168 第1活性層を除去した第1の領域 703 受信器 704 本発明の半導体レーザ 706 合流部 707 偏光子 811〜815、911〜916 端末 700、800、900 光伝送路 701、801〜805、901〜906 ノード 702 光分岐部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H04B 10/02 H04B 10/28

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザ構造を有する半導体光デバイ
    スであって、第1の領域及び第2の領域は夫々第1の活
    性層と第2の活性層を有しており、第2の活性層は第
    1、第2の領域において厚さが等しく、第1の活性層は
    第1の領域と第2の領域間において厚さが異なり、第1
    の活性層はTE、TM何れか一方の利得が優位で、第2
    の活性層はもう一方の利得が優位であることを特徴とす
    る半導体光デバイス。
  2. 【請求項2】更に、波長選択機構を有することを特徴と
    する請求項1記載の半導体光デバイス。
  3. 【請求項3】前記第2の領域において、第1の活性層が
    第2の活性層よりもp側領域に近いことを特徴とする請
    求項1記載の半導体光デバイス。
  4. 【請求項4】一方の利得モードを有する活性層、または
    両方の活性層の少なくとも一部に不純物がドーピングさ
    れていることを特徴とする請求項1記載の半導体光デバ
    イス。
  5. 【請求項5】基板側から見て第1の活性層の上に第2の
    活性層が積層されていることを特徴とする請求項1記載
    の半導体光デバイス。
  6. 【請求項6】基板側から見て第2の活性層の上に第1の
    活性層が積層されていることを特徴とする請求項1記載
    の半導体光デバイス。
  7. 【請求項7】基板側にある活性層に基板側の面に接し
    て、エッチングストップ層が形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の半導体光デバイス。
  8. 【請求項8】前記第1の活性層と第2の活性層間に、I
    nP膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の半導体光デバイス。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8の何れかに記載の半導体光
    デバイスの作製法であって、第1の活性層および第2の
    活性層を形成する工程において、第1の領域および第2
    の領域に第1の活性層を形成した後、第1の領域におい
    て第1の活性層を少なくとも一部除去し、そしてその
    後、第1の領域および第2の領域に第2の活性層を形成
    することを特徴とする半導体光デバイス作製法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至8の何れかに記載の半導体
    光デバイスの作製法であって、第1の活性層および第2
    の活性層を形成する工程において、第1の領域および第
    2の領域に第2の活性層を形成し、続いて第1の領域お
    よび第2の領域に第1の活性層を形成した後、第1の領
    域において、第1の活性層を少なくとも一部除去するこ
    とを特徴とする半導体光デバイス作製法。
  11. 【請求項11】前記第1活性層および第2の活性層を形
    成する工程の前に、波長選択機構を形成することを特徴
    とする請求項9または10記載の半導体光デバイス作製
    法。
  12. 【請求項12】前記第1活性層および第2の活性層を形
    成する工程の前に、エッチングストップ層を形成するこ
    とを特徴とする請求項9または10記載の半導体光デバ
    イス作製法。
  13. 【請求項13】前記第1活性層および第2の活性層を形
    成する工程において、一方の活性層の中にエッチングス
    トップ層を形成することを特徴とする請求項9または1
    0記載の半導体光デバイス作製法。
  14. 【請求項14】前記第1活性層および第2の活性層を形
    成する工程において、第1の活性層と第2の活性層間
    に、InP膜を形成することを特徴とする請求項9また
    は10記載の半導体光デバイス作製法。
  15. 【請求項15】請求項1乃至8の何れかに記載の偏波変
    調半導体レーザとして構成された半導体光デバイスと、
    該半導体デバイスから出射する光の内、TEとTMの2
    つの偏波モードの一方の発振による光のみを取り出す偏
    光子などの偏光選択手段とから成ることを特徴とする光
    源装置。
  16. 【請求項16】請求項1乃至8の何れかに記載の偏波変
    調半導体レーザとして構成された半導体光デバイスと、
    該半導体レーザから出射する光の内、TEとTMの2つ
    の偏波モードの一方の発振による光のみを取り出す偏光
    子などの偏光選択手段とから成る光源装置を備えた光送
    信機、前記偏光選択手段によって取り出された光を伝送
    する伝送手段、及び前記伝送手段によって伝送された光
    を受信する光受信機から成ることを特徴とする光通信シ
    ステム。
  17. 【請求項17】前記光受信機が請求項1乃至8の何れか
    に記載の偏波無依存光増幅器として構成された半導体光
    デバイスから成ることを特徴とする請求項16記載の光
    通信システム。
  18. 【請求項18】請求項1乃至8の何れかに記載の偏波変
    調半導体レーザとして構成された半導体光デバイスと、
    該半導体レーザから出射する光の内、TEとTMの2つ
    の偏波モードの一方の発振による光のみを取り出す偏光
    子などの偏光選択手段とから成る光源装置を用い、所定
    のバイアス電流に送信信号に応じて変調された電流を重
    畳して前記半導体レーザに供給することによって、前記
    偏光選択手段から送信信号に応じて強度変調された信号
    光を取り出し、この信号光を光受信機に向けて送信する
    ことを特徴とする光通信方法。
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