JP3255325B2 - 偏波変調可能な分布帰還型半導体レ−ザ - Google Patents

偏波変調可能な分布帰還型半導体レ−ザ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信用レ−ザなどと
して用いられる偏波変調可能な分布帰還型半導体レ−ザ
及びその使用法に関する。特に、直交する偏波モ−ド間
で発振制御を可能とする複合共振器型の構成の半導体レ
−ザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光通信用レ−ザである分布帰還型
(DFB)半導体レ−ザでは、通常、単一の偏波(TE
またはTMモ−ド)の発振が支配的となる。この様なレ
−ザを用い、これへの駆動電流を変調して光信号出力を
送出する場合、消光比の高い振幅変調信号(ASK)を
得る為には比較的大きな変調電流を必要とする。こうし
た場合、変調時のレーザ内キャリア変動にともない、発
振波長のゆらぎ、即ち、通常、数Å程度のいわゆるチャ
−ピングと呼ばれる波長拡がりを生ずる。その為に、通
常のDC駆動では狭い発振線幅を有するレ−ザも、高速
変調時にはチャ−ピングによる波長拡がりの為、線幅が
大きくなり、高密度波長多重通信の光源としては不適と
なる。即ち、この様なレーザを用いて波長多重を行う場
合、その波長間隔を狭められず、波長多重度を上げられ
ないなどの問題を生じる。
【0003】この様な直接変調におけるチャーピングの
問題を回避する手段としては、微小電流振幅(数mA)
でレーザの発振周波数を変調するFSK伝送方式があ
る。しかし、FSK伝送方式は、受信部の構成が振幅変
調(ASK)伝送方式に比べて複雑になるなどという問
題点がある。また、半導体レ−ザを直接変調せずDC駆
動させておいて、外部に変調器を設けてチャ−ピングの
小さな振幅変調信号を得る外部変調方式もある。しか
し、この場合は、外部変調器に用いられるLiNbO3
デバイスが高価であり、光結合損失があるなどという問
題がある。更には、この様な外部変調器を半導体レ−ザ
と一体化した集積化光源などが近年開発されているが、
この作製には高度のプロセス技術を必要とし、また歩留
りが悪いなどの問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】一方、分布帰還型
の半導体レ−ザの変調方法として、2つの直交する偏波
モ−ド間でスイッチングして消光比の高い振幅変調信号
を得るデバイスの提案が特開平2−159781号明細
書にある。しかしながら、この提案の中には、偏波モー
ドのスイッチングを可能にする為の有効な手段が積極的
に開示されていない。その為、再現性の高い偏波モード
スイッチングデバイスの実現が困難であるなどの問題点
があった。
【0005】よって、本発明の目的は、上記問題点を解
決した偏波変調可能な分布帰還型半導体レ−ザ及びその
使用法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、TEモ
−ド又はTMモ−ドを支配的に発振可能な、異なる分布
帰還型半導体レ−ザ領域ないし分布帰還部(DFB領
域)を直列に配置した複合共振器型の構成を採用する。
そして、適当なバイアス電流制御で、2つの分布帰還型
半導体レ−ザ領域夫々のメイン発振モ−ドであるTEモ
−ドとTMモ−ドのモ−ド競合を可能にすることによ
り、僅かな制御電流の振幅変化によって、複合共振器と
して発振する偏波モ−ドをスイッチングできるようにし
たものである。
【0007】特に、異なるDFB領域において両偏波モ
ードのブラッグ波長が夫々使用した量子井戸活性層の異
なる量子準位(例えば、hh遷移、lh遷移など)に対
応する様に構成してもよい。
【0008】詳細には、本発明による分布帰還型半導体
レーザは、分布帰還型半導体レーザ構造を有し、該半導
体レーザ構造の共振器方向に、異なる特性を有する2つ
の分布帰還部(DFB)を具備し、該分布帰還部の夫々
に位相シフト部が設けられ、該2つの分布帰還部を形成
する回折格子の周期は、該2つの分布帰還部において夫
々TEモード及びTMモードが支配的となる為にTEモ
ード及びTMモードのゲインスペクトルのピークにTE
モード及びTMモードのブラッグ波長が一致するよう
に、設定され、更に前記2つの分布帰還部の回折格子は
異なる結合係数を有する構造であって、該結合係数の差
は、前記2つの回折格子の凹凸の深さを変えて生じさせ
ていることを特徴としたり、分布帰還型半導体レーザ構
造を有し、該半導体レーザ構造の共振器方向に、異なる
特性を有する2つの分布帰還部(DFB)を具備し、該
分布帰還部の夫々に位相シフト部が設けられ、該2つの
分布帰還部を形成する回折格子の周期は、該2つの分布
帰還部において夫々TEモード及びTMモードが支配的
となる為にTEモード及びTMモードのゲインスペクト
ルのピークにTEモード及びTMモードのブラッグ波長
が一致するように、設定され、更に前記2つの分布帰還
部の回折格子は異なる結合係数を有する構造であって、
該結合係数の差は、前記2つの回折格子の形成位置を変
えて閉じ込め係数を変えることで生じさせていることを
特徴とする。
【0009】より具体的には前記2つの分布帰還部は
夫々異なる活性層を有する。異なる活性層の少なくとも
一方には、歪み超格子が用いられていて、この場合、歪
み超格子には引っ張り歪みが導入されていてもよい。ま
た、活性層の少なくとも一部には、量子井戸構造が用い
られる。量子井戸構造を用いる場合、前記量子井戸構造
の活性層の分布帰還部を形成する回折格子の周期は、該
2つの分布帰還部において夫々TEモ−ド及びTMモ−
ドが支配的となる為に該量子井戸構造の活性層の異なる
ゲインピ−クにTEモ−ドまたはTMモ−ドブラッグ
波長が一致するように、設定されている。前記異なるゲ
インピ−クは該量子井戸構造の活性層の異なる量子準位
に対応するものである。この場合、異なる量子準位は重
い正孔と軽い正孔の遷移に対応するものであったり、異
なる次数の遷移に対応するものであったりする。
【0010】また、前記2つの分布帰還部は夫々異なる
量子井戸活性層を有する。この場合、異なる量子井戸活
性層の少なくとも一方に、歪み超格子が用いられてい
る。歪み超格子には引っ張り歪みが導入されていてもよ
い。
【0011】また、本発明による光送信装置は、上記の
半導体レ−ザの光出力部に偏光子を備えたことを特徴と
する。
【0012】また、本発明による光伝送システムは、上
記の半導体レ−ザを用いた送信器を含むことを特徴とす
る。前記送信器が複数の異なる波長の光信号を送出する
ことができて波長多重型のネットワ−クを構成すること
もできる。
【0013】
【第1実施例】図1は本発明による第1の実施例を示
す。詳細な層構成は後述するとして、本実施例では、n
−InP基板1上に2つのDFB領域11a,11bが
存在し、これらが直列に配置されて全体として複合共振
器を構成している。第1DFB領域11aと第2DFB
領域11bの夫々の領域の回折格子2a,2bには、安
定な単一モ−ド励起が可能となるようにλ/4シフト部
(波長λのn±1/4倍(nは整数)に相当する位相シ
フト部であるが、代表的にλ/4シフト部と記す)10
a,10bが夫々設けられている。
【0014】以下、本実施例の層構成について説明す
る。図1において、3はn−InPクラッド層、4はノ
ンド−プInGaAsP活性層、5はp−InPクラッ
ド層、6はキャップ層としてのp−InGaAsP層、
7a,7b,9は金属電極、8a,8bは劈開端面に設
けられた反射防止(AR)コ−ティング膜、12は2つ
のDFB領域11a,11bを接続する遷移領域であ
る。遷移領域12は作製上形成されるもので、機能上必
ず必要とされるものではない。遷移領域12上に電極を
設けて、ここを位相調整領域とすることもできる。
【0015】図1においてはレ−ザの断面構造を示した
が、いうまでもなくレ−ザは横方向に光を閉じ込める構
造も具備している。これはリッジ構造、埋め込み構造な
どで実現されている。図2は、横方向光閉じ込め構造を
代表的構成である埋め込み(BH)構造とした場合の横
断面図を示している。活性層4を中心にPNP構造とな
るようにInP層21,22,23で埋め込みが行なわ
れ、側部への無効電流が低減できる構成としている。
【0016】以下、第1実施例のデバイスの作製プロセ
スの概略について説明する。n型InP基板1に、まず
フォトレジストを塗布しHe−Cdレ−ザによる2光束
露光により回折格子パタ−ンを形成し、続いて、反応性
イオンビ−ムエッチング(RIBE)により、基板1に
凹凸グレ−ティング2a,2bを形成する。本実施例に
おいては、第1DFB領域11aと第2DFB領域11
bのグレ−ティング2a,2bは、異なるグレ−ティン
グ周期Λ1,Λ2、グレ−ティング深さないし位置を有す
る為、夫々、独立のプロセスを連続して行なう必要があ
る。一方の領域のグレ−ティング形成時には他方の領域
をマスクでおおうなどの工程を必要とする。また、各領
域11a,11bのλ/4シフト部10a,10bの形
成は、夫々のグレ−ティング形成時にλ/4シフト部と
なるべき部分を境に2つの領域に分離し、エッチングの
為のマスクパタ−ンを両領域で反転させるなどの方法で
実現することが可能である。
【0017】次に、グレ−ティング加工された基板1上
に結晶の再成長を行う。再成長としてはMOCVD法を
用いた。他のLPE法、MBE法などを用いて同様の再
成長ができることは言うまでもない。MOCVD法によ
り、まず、n−InP層3を形成する。必要に応じて、
再成長を開始する前に、サ−マルクリ−ニングを行なっ
たり超格子バッファ層を挿入するなどの工夫を併用して
もよい。続けて、ノンド−プInGaAsP活性層4
(バンドギャップ波長:λg=1.5μm)、p−In
P層5、最後にキャップ層としてp−InGaAsP層
6を形成して、一連の再成長エピタキシャルプロセスを
完結する。次に、チャンネル導波路を形成する為、フォ
トリソグラフィーによりストライプマスクを形成し、R
IBEによってメサ形状のチャンネルストライプを形成
する。
【0018】次に、ストライプ周辺のみをMOCVD法
により選択成長させ、図2のようにp−InP層21、
n−InP層22、p−InP層23を埋め込む。この
際、活性層4側部にn−InP層22が接するようにし
て、側部に漏れる無効電流を低減できる。最後に、基板
1を所望の厚さにラッピング研磨した後、上部電極7
a,7b、下部電極9用の金属膜Au/Au−Znを蒸
着し、これらをアロイ処理しオ−ミック化を行なう。最
終的にはバ−状に劈閉し、前後端面のAR膜8a,8b
をSiOxのEB蒸着により形成し、チップ化し、ステ
ムにダイボンディング、ワイヤボンディングを施し、半
導体レ−ザデバイスが完成する。
【0019】本実施例の半導体レ−ザの基本動作につい
て説明する。各DFB領域11a,11bでは、夫々、
適当な電流注入状態でTEモ−ド及びTMモ−ド発振が
夫々のゲインスペクトルのピ−ク波長において支配的と
なるように、グレ−ティング周期Λ1,Λ2の設定が行な
われている。
【0020】図3は、用いたInGaAsP活性層4の
TE及びTMモ−ドのモ−ダルゲインを模式的に示した
ものである。ここで、TEモ−ドのゲインは波長λ1
TMモ−ドのゲインは波長λ2にピ−クゲインを有する
ものとする。このピ−ク波長は電流の注入量によって変
わるが、ここでの電流注入量は、おおむね、両DFB−
LD11a,11bの発振しきい値が近接しTE/TM
両モ−ドの競合が顕著となる注入レべルと考える。DF
B領域11a,11bのグレ−ティング周期Λ1,Λ
2は、夫々、各領域でのTE及びTMモ−ドの規格化伝
搬定数(等価屈折率)をN1、N2として、以下の様なブ
ラッグ条件で規定される(即ち、TE及びTMモ−ドに
おけるブラッグ波長が、夫々、TE及びTMモ−ドのピ
−クゲイン波長に一致する様にされている)。 Λ1=λ1/2N1 (1) Λ2=λ2/2N2 (2) ここでさらに、TE/TMモ−ドの競合を生じさせる為
には両DFB領域11a,11bにおけるしきい値ゲイ
ンを近付けておく必要がある。その為の工夫としては幾
つかの方法があるが、基本的には結合係数(グレ−ティ
ングと導波路間の)を各モ−ドに対して調整すればよ
い。結合係数を調整する為には多種多様な方法がある。
例えば (1)グレ−ティングの深さ (2)グレ−ティングと導波路の位置関係 (3)グレ−ティングと導波路の屈折率の構成 (4)閉じ込め係数 などの調整がある(これらは互いに関係し合ってい
る)。例えば、予めグレ−ティングの深さをゲインの高
いモ−ド(図3の例ではTEモード)で小さく、ゲイン
の低いモ−ド(図3の例ではTMモード)で大きくして
おくことにより、夫々の偏波モ−ドの結合係数を接近さ
せることが可能である。本実施例においては、両モ−ド
のしきい値ゲインを近接させる為、モ−ダルゲインの大
きなTEモ−ドの第1DFB発振領域11aにおいては
TMモ−ドの第2DFB発振領域11bよりもグレ−テ
ィングの深さを浅くして、両モ−ドのしきい値ゲインの
バランスをとっている(図1においては誇張して表現し
てある)。
【0021】次に本デバイスの変調について説明する。
2つのDFB領域11a,11bに注入する電流Ia,
Ibと発振モ−ドの関係には,おおむね、図4に示す様
な固有の領域がある。発振しきい値以上でこの2つの電
流の組み合わせ(Ia,Ib)を選べば、所望の偏波モ
−ド(TEまたはTMモ−ド)の出力を得ることが可能
となる。例えば、図4において○印のポイントに両電流
値Ia,Ibをバイアスしておくと、TEモ−ド発振と
なる。この状態で、第2DFB領域11bに注入する電
流Ibに僅かに電流を加算し変調を加えると、×印のポ
イントにバイアスされ、瞬時にTMモ−ド発振となる。
すなわち、Ibに変調電流ΔIbを重畳することによ
り、本デバイスの出力信号が偏波変調される。この変調
電流ΔIbは、FSK変調と同等の数mA程度である。
これで、大きな消光比を実現することができ、チャ−ピ
ングも極めて少ない動作を可能とする。
【0022】偏波変調されたレ−ザからの光信号出力
は、レ−ザ出力端に偏光板、偏光プリズムなどの偏波選
択素子を設けて所望の偏波のみを出力させることによ
り、振幅変調(ASK)された信号とされる。
【0023】図5(a)は光伝送の機能ブロック図を示
している。送信部35で送出された信号は光ファイバ3
2で伝送され、受信部36で検出される。波長多重シス
テムにおいては、必要に応じて光検出器34の前に波長
フィルタ33を設けておく。このように、本デバイス3
0を用いて偏波変調を行ないその偏波変調出力を偏光子
31によって選択することにより、極めて消光比が高く
チャ−ピングが少ないASK信号を得ることができる。
チャ−ピングが少ない特性は、本デバイスを高密度の波
長多重システムに適用することを可能にするものであ
り、その潜在性は極めて高いものがある。
【0024】図5(b)に実際に偏波変調の為の電流注
入法を示し、本発明の半導体レーザを用いて強度変調信
号を伝送し、受信する光伝送系のブロック図を示す。符
号は、図5(a)と同じものは同一部材を示す。信号
は、バイアスTなどの重畳回路を通して、固定のバイア
ス電流に加算され、半導体レーザ30の電極7aに印加
されている。この様に本発明のデバイスを光伝送系に用
いることについては、以下の実施例でも全く同じであ
る。
【0025】
【第2実施例】図6に本発明による第2の実施例を示す
デバイス断面図を示す。第1実施例においてはグレーテ
ィング形成位置を導波路に対して下側(基板側)に設け
たが、本実施例においては、導波路の上部に設けてい
る。また、第1実施例においては両DFB領域で同一の
活性層を用いたが、本実施例においては、夫々、対応す
る偏波モードが有効なゲインを得られるように、2つの
DFB領域49a,49bで異なる活性層43a,43
bの構成とした。この様な工夫により、グレーティング
44a,44bの凹凸深さを大きく変えることなく、両
者のしきい値ゲインが近接するように配慮した。
【0026】図7は、本実施例のDFBレーザに用いら
れた2つの領域の活性層43a,43bのゲインスペク
トルを示す。実線はTEモード、破線はTMモードのゲ
インスペクトルである。第1実施例と同様、第1DFB
領域49aではTEモ−ド、第2DFB領域49bでは
TMモ−ドが支配的となるように、夫々の偏波モードの
ゲインピーク位置にブラッグ波長λ1,λ2を設定する。
この様に決定されたブラッグ波長λ1,λ2に応じてグレ
−ティング44a,44bの周期Λ1,Λ2の設定が行な
われている。
【0027】ここで、活性層43aでは通常のInGa
AsP系の活性構造を用いたが、活性層43bではTM
モードのゲインを大きくする為にInGaAs系の歪超
格子を有する活性構造(井戸層またはバリア層に歪超格
子を使用)を用いた。作製は、CBE法による選択成長
を用いた。図7では原理を分かりやすく説明する為に2
つの活性層43a,43bのゲインスペクトルを意識的
に分離して表現しているが、実際には充分に接近させる
のが望ましい。λ1,λ2の設定ブラッグ波長が両偏波モ
ードの有効屈折率N1,N2の差に相当する様にすれば、
式(1)、(2)に従い両DFB領域49a,49bの
グレーティング周期を等しくする(Λ1=Λ2)ような構
成も可能となる。その様な条件下においては、グレーテ
ィングの形成プロセスは1回で済む為、作製が極めて容
易となり、再現性の向上につながることになる。本実施
例の実際の動作/駆動方法は、第1実施例とまったく同
様である。
【0028】尚、図6において、41はn−InP基
板、42はn−InPクラッド層、45はp−InPク
ラッド層、46はキャップ層としてのp−InGaAs
P層、48a,48b,51は金属電極、47a,47
bは劈開端面に設けられた反射防止(AR)コ−ティン
グ膜、50は2つのDFB領域49a,49bを接続す
る遷移領域、52はガイド層である。
【0029】
【第3実施例】図8は本発明による第3の実施例を示
す。図8において、81はn−InP基板、82a,8
2bは回折格子、83は0.2μmのn−InGaAs
P(バンドギャップ波長:λg=1.3μm)ガイド
層、84は多重量子井戸構造(MQW)からなる活性
層、85は0.5μmのp−InPクラッド層、86は
キャップ層としてのp−InGaAsP層、87a,8
7b,89は金属電極、88a,88bは劈開端面に設
けられた反射防止(AR)コ−ティング膜、90a,9
0bはλ/4シフト部、92は2つのDFB領域91
a,91bの電流注入を分離する為の遷移領域である。
活性層84は6nm厚のInGaAs井戸層、10nm
厚のInGaAs(バンドギャップ波長:λg=1.3
μm)バリア層からなり、これらの8対から構成され、
何れの層もノンドープである。
【0030】図8においてはレ−ザの断面構造を示した
が、横方向に光を閉じ込める構造は第1実施例と同じで
ある(図2参照)。また、第3実施例のデバイスの作製
プロセスも実質的に第1実施例と同じである。
【0031】次に本実施例の半導体レーザの基本動作に
ついて説明する。まず、用いた量子井戸活性層84のゲ
インスペクトルについて考えると、図9に示すように、
低電流注入状態では価電子帯のhh(重い正孔)と伝導
帯の電子間の遷移を中心としたゲインピークが1.58
μm近傍に存在する。従って、この波長域でTEモード
が支配的となる。さらに高電流注入状態にすると、lh
(軽い正孔)と電子の遷移を中心としたゲインピークが
1.56μm近傍に現われ、これに伴いこの波長近傍で
TMモードのゲインが増大してくる。
【0032】図10はTE/TMモードに分離したゲイ
ンスペクトルである。TEモードではhhの遷移波長に
ピークが存在し、TMモードではlhの遷移波長にピー
クが存在している。これらのピーク位置はデバイス温
度、注入電流の大きさによって変化するが、夫々のピー
ク近傍に第1及び第2DFB領域91a,91bのブラ
ッグ波長を選定することによって各領域での支配的な偏
波モードが決まってくる。
【0033】そこで、第1DFB領域91aにおいては
TEモードが支配的となるようhhの遷移に対応した波
長λ1をブラッグ波長とし、同時に第2DFB領域91
bにおいてはTMモードが支配的となるようlhの遷移
に対応した波長λ2をブラッグ波長とするように、各回
折格子82a,82bの周期Λ1,Λ2を以下のように決
める。 Λ1=λ1/2nTE Λ2=λ2/2nTM ここでnTE、nTMは各領域91a,91bでのTE及び
TMモードの等価屈折率である。
【0034】図11はTE/TMモードのしきい値ゲイ
ンを模式的に示したものである。複合共振器の場合これ
らの関数のかけ算となるが、TE/TMモードの競合を
効果的に実現する為には、これらのしきい値ゲインが互
いに均衡していることが必要で、本実施例においては、
TEモードに対する第1DFB領域91aのグレーティ
ング結合係数を小さくし、実効的なTEモードのしきい
値ゲインを、他方の第2DFB領域91bのTMモード
に対して、大きくしている。グレーティング結合係数を
小さくする手段としては、図8に模式的に示してあるよ
うにグレーティング82aの凹凸深さを相対的に小さい
ものにする手段がある。結合係数を調整する為の方法は
第1実施例で述べた。
【0035】図11においては、TMモードのしきい値
ゲインが低く、全体としてTMモードの発振が支配的と
なる。図12は、両DFB領域91a,91bの注入電
流のバランスを変えてTEモードのしきい値ゲインを低
くして、全体としてTEモードの発振が支配的となるよ
うに調整した状態を示す。高注入の状態では、hhの遷
移でのゲインが飽和し、lhの遷移でのゲインが増大す
る傾向にあるので、高注入の領域で電流注入状態を変化
させることにより、TMモードに対する発振を制御する
ことが可能となり、図11、図12に示す様な両偏波モ
ード間のスイッチングを可能にする。
【0036】図13は、2つのDFB領域91a,91
bに流す電流i1,i2と発振する偏波モードの関係を示
したものである。バイアス点を同図のA点またはB点に
置き、電流i2に変調成分Δi2を重畳することにより、
TE、TMモード間のスイッチングが可能となる。この
Δi2の幅は数mA程度で、実効的に20dB以上の消
光比(偏波モードのパワー比)が得られた。変調された
信号はそのままでは偏波が変調されているにすぎないの
で、強度信号に変換する為に半導体レーザの前面に偏波
板を設置し、所望の偏波モードの軸方向(TEまたはT
Mの電界方向)に合わせておくと、高い消光比の強度変
調信号が得られる。
【0037】本実施例の半導体レーザの偏波変調時のチ
ャーピングは極めて少なく、TEモード出力のみを観測
したところ1Å以下であることが認められた。また、偏
波変調の変調周波数帯域も500MHz以上であること
が示された。
【0038】
【第4実施例】図14に本発明による第4の実施例のデ
バイス断面図を示す。第3実施例においてはグレーティ
ング形成位置を導波路に対して下側(基板側)に設けた
が、本実施例においては、導波路の上部に設けている。
また、第3実施例においては同一の活性層を用いたが、
本実施例においては、夫々、対応する偏波モードが有効
なゲインを得られるように、異なる活性層の構成とし
た。この様な工夫により、第2実施例と同様に、グレー
ティングの凹凸深さを大きく変えることなく、両者の活
性層143a,143bのしきい値ゲインが近接するよ
うに配慮した。
【0039】基本的層構成については第3実施例に準ず
る。図14において、141はn−InP基板、142
はn−InPクラッド層、143a,143bは活性
層、144はInGaAsPガイド層、144a,14
4bは回折格子、145はp−InPクラッド層、14
6はp−InGaAsPキャップ層、147a,147
bは劈開端面に設けられた反射防止(AR)コ−ティン
グ膜、148a,148b,151は金属電極、152
a,152bはλ/4シフト部、150は2つのDFB
領域149a,149bの電流注入を分離する為の遷移
領域である。
【0040】ここでは異なる偏波モードのゲインをほぼ
等価にする為、第1DFB領域149aでは、第3実施
例と同じノンドープの歪みのない格子整合系の井戸層I
nGaAs/バリア層InGaAsPの多重量子井戸構
造143aを用い、一方、第2DFB領域149bで
は、ノンドープの歪み超格子からなる多重量子井戸構造
143bを用いた。歪み超格子143bとしては、厚さ
6nmのInGaAs井戸層(引っ張り歪み1%)、厚
さ10nmのInGaAsPバリア層(λg=1.3μ
m)からなる多重量子井戸構造とし、8対のペアから構
成される。歪み超格子活性層143bの伝導帯のエネル
ギの模式図を図15に示す。
【0041】図16は、第1DFB領域149aの活性
層143aのTEモード、TMモードのゲインスペクト
ルを夫々実線と破線で示したものである。対応する第1
DFB領域149aのブラッグ波長λ1はTEモードの
ゲインピークに設定してある。その為、hhの遷移波長
近傍にブラッグ波長λ1を設定すべく回折格子144a
の周期を決定する。
【0042】一方、歪みの入った活性層143bでは、
lhに対応する遷移波長が引っ張り歪みが入るに従って
hhに対応する遷移波長に接近し、TMモードのゲイン
が増大する傾向にある。図17は図16と同様、歪み活
性層143bのゲインスペクトルを示したもので、T
E、TMモードに対し夫々実線と破線でゲインを表わし
た。対応する第2DFB領域149bのブラッグ波長λ
2はTMモードのゲインピークであるlhの遷移波長近
傍に設定すべく、回折格子144bの周期を決定する。
【0043】歪みの導入の仕方によってlhとhhの波
長的な位置関係が決まるので、TEモードとTMモード
のブラッグ波長λ1,λ2を接近させることが可能であ
る。従って、例えば、各偏波モードの伝搬定数nTE、n
TMの差のみを考慮し、同一のグレーティング周期Λ=Λ
1=Λ2で上記のデバイスを実現することも可能である。
すなわち λ1/nTE=λ2/nTM なる関係であればよい。
【0044】第2実施例と同様、同一の周期のグレーテ
ィングでデバイスの作製が実現できれば、作製の歩留り
が極めて向上することになる。本デバイスにおいても、
第1実施例に示すごとく、2つの電極148a,148
bへの注入バイアスを適当に選び、少なくともどちらか
一方へ変調信号を加えることにより、消光比の高い偏波
変調動作が可能となる(図5参照))。
【0045】
【第5実施例】本実施例では、多重量子井戸構造を活性
層とする例において、基底の0次の遷移に加えて1次以
上のhhまたはlhの遷移ピークを利用する例について
述べる。DFB構造についてはこれまでの実施例と同様
であるので省略する。
【0046】図18(a)は、やや井戸幅の広い量子井
戸活性層160aのエネルギーバンド構造を示し、1次
量子準位hh1,lh1が適当な注入キャリア密度で励起
され、対応する波長域にゲインを生ずる。図18(b)
は、これまで第4実施例で説明した歪み量子井戸活性層
160bのエネルギーバンド構造を示し、lh0遷移の
波長でTMモードのゲインがピークとなる。この様な2
つの活性層160a,160bを用い(図18(a)、
(b)では単一の井戸で説明しているが、多重化井戸で
あってもかまわない)、2つのDFB領域を設ける。夫
々、TEモード領域では、その回折格子の周期を適当に
設定して活性層160aの1次の量子準位であるhh1
遷移波長をブラッグ波長λ1(図19)とし、TMモー
ド領域では、同じくその回折格子の周期を適当に設定し
て活性層160bのlh0遷移波長をブラッグ波長λ
2(図20)とすることができる。
【0047】この様に、2つのDFB領域で、夫々T
E、TMモードの発振が支配的となるよう注入バイアス
を選び、バイアス電流を僅かに変調することによりTE
/TMモードのスイッチングが可能となる。本実施例の
場合、活性層160aでの0次量子準位の遷移による自
然放出光が多く発生するが(図19参照)、これはフィ
ルタ等を用いて除去することが可能である。こうして、
消光比の低下は小さく抑えることができる。
【0048】
【第6実施例】図21は、本発明のデバイスを、波長多
重型のシステム構成時にスター型のトポロジーにおいて
使用したシステム例を示す。
【0049】図21において、161−1〜161−n
は本発明の偏波変調レーザ(分布帰還型半導体レーザ)
と偏光子からなる送信部であり、171−1〜171−
nは波長フィルタと光検出器で構成される受信部である
(図5参照)。
【0050】本発明の偏波変調レーザの出力波長を変え
るには、通常のDFB−LDと同様にその注入電流バイ
アスを制御してやれば良い。本実施例では、1Åずつ並
べた送信器161より10波(n=10)の波長多重を
実現した。受信器171の波長フィルタとしては、この
波長多重度に対応させたDFB型の導波型フィルタ(半
値全巾<0.5Å)を用いることにより、所望の波長の
光信号を選択的に受信することが可能となる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれ
ば、、共振器方向に2つの異なるDFB−LD構造を有
し、しかも夫々のDFB領域は位相シフト部ないしλ/
4シフト部を具備し、夫々のDFB領域でTE及びTM
モードが支配的となるようにグレーティング周期、活性
層構造を工夫することにより、再現性良く偏波モード間
のスイッチングを可能にすることができる。
【0052】特に、活性層を量子井戸構造で形成すれ
ば、TE/TMモードのゲイン極値を与える異なる量子
準位からの遷移波長を、各DFB領域でのTE及びTM
モードのブラッグ波長に一致させることによって、TE
/TMモード間の競合を制御することもできる。また、
偏波変調レーザと出力部に設けた偏光選択素子の組み合
わせにより、少ない電流変調で大きな消光比のASK信
号が得られ、かつ変調時のスペクトル拡がり(チャーピ
ング)を極めて小さくできる。これにより、従来、FS
K方式あるいは外部変調方式でのみ実現可能とされてい
た高密度波長多重化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すデバイス断面図。
【図2】代表的なレーザの横閉じ込め構造であるBH構
造を示す横断面図。
【図3】2つのDFB領域の回折格子周期で決まるブラ
ッグ波長を夫々偏波モードのゲインピークに設定するこ
とを説明する為のゲインスペクトルの模式図。
【図4】注入電流と発振モード(TE/TM)領域分離
との関係を示す図。
【図5】本発明のレーザを光伝送系に用いた例及び偏光
子を挿入して強度変調方式の伝送を行う例を示すブロッ
ク図。
【図6】本発明の第2実施例を示すデバイス断面図。
【図7】2つのDFB領域の夫々の偏波モードのゲイン
スペクトルと回折格子周期で決まるブラッグ波長との関
係を示す模式図。
【図8】本発明の第3実施例を示すデバイス断面図。
【図9】量子井戸活性層のゲインスペクトルを示す図。
【図10】量子井戸活性層の偏波モードに分離したゲイ
ンスペクトルを示す図。
【図11】各偏波モードのしきい値ゲインの関係を示す
図。
【図12】各偏波モードのしきい値ゲインの関係を示す
図。
【図13】電流注入による発振モード(TE/TM)の
変化の様子を示す図。
【図14】本発明の歪み超格子を利用した第4実施例を
示すデバイス断面図。
【図15】第4実施例の歪み超格子活性層の伝導帯のエ
ネルギーバンド構造図。
【図16】第4実施例の1つの活性層の偏波モードのゲ
インスペクトルと回折格子周期で決まるブラッグ波長と
の関係を示す模式図。
【図17】第4実施例の歪み超格子活性層の偏波モード
のゲインスペクトルと回折格子周期で決まるブラッグ波
長との関係を示す模式図。
【図18】本発明の第5実施例の2つの活性層(1つは
量子井戸活性層、1つは歪み超格子活性層)のエネルギ
ーバンド構造を示す図。
【図19】第5実施例の量子井戸活性層の偏波モードの
ゲインスペクトルと回折格子周期で決まるブラッグ波長
との関係を示す模式図。
【図20】第4実施例の歪み超格子活性層の偏波モード
のゲインスペクトルと回折格子周期で決まるブラッグ波
長との関係を示す模式図。
【図21】本発明のレーザを用いた波長多重伝送システ
ムを示すブロック図。
【符号の説明】
1,41,81,141・・・・・ 基板 2a,2b,44a,44b,82a,82b,144
a,144b・・・・・グレーティング 3,42,83,142・・・・・ 下部クラッド層 52,144・・・・・ 光ガイド層 4,43a,43b,84,143a,143b,16
0a,160b・・・・・ 活性層 5,45,85,145・・・・・ 上部クラッド層 6,46,86,146・・・・・ キャップ層 7a,7b,9,48a,48b,51,87a,87
b,89,148a,148b,151・・・・・ 電
極 8a,8b,47a,47b,88a,88b,147
a,147b・・・・・反射防止膜 10a,10b,90a,90b,152a,152b
・・・・・ 位相シフト部 11a,11b,91a,91b,149a,149b
・・・・・ DFB領域 12,50,92,150・・・・・ 遷移領域 21,22,23・・・・・ 埋め込み層 30・・・・・ 本発明の半導体レ−ザ 31・・・・ 偏光子 32・・・・・ 光ファイバ 33・・・・・ フィルタ 34・・・・・ 光検出器 35,161・・・・・ 光送信部 36,171・・・・・ 受信部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−42593(JP,A) 特開 平2−159781(JP,A) 特開 平5−198888(JP,A) 特開 平2−117190(JP,A) 特開 平6−169132(JP,A) 特開 平7−202342(JP,A) 特開 平7−162088(JP,A) 特表 平6−505363(JP,A) 国際公開92−14174(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分布帰還型半導体レーザ構造を有し、該
    半導体レーザ構造の共振器方向に、異なる特性を有する
    2つの分布帰還部(DFB)を具備し、該分布帰還部の
    夫々に位相シフト部が設けられ、該2つの分布帰還部を
    形成する回折格子の周期は、該2つの分布帰還部におい
    て夫々TEモード及びTMモードが支配的となる為にT
    Eモード及びTMモードのゲインスペクトルのピークに
    TEモード及びTMモードのブラッグ波長が一致するよ
    うに設定され、更に前記2つの分布帰還部の回折格子は
    異なる結合係数を有する構造であって、該結合係数の差
    は、前記2つの回折格子の凹凸の深さを変えて生じさせ
    ていることを特徴とする分布帰還型半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 分布帰還型半導体レーザ構造を有し、該
    半導体レーザ構造の共振器方向に、異なる特性を有する
    2つの分布帰還部(DFB)を具備し、該分布帰還部の
    夫々に位相シフト部が設けられ、該2つの分布帰還部を
    形成する回折格子の周期は、該2つの分布帰還部におい
    て夫々TEモード及びTMモードが支配的となる為にT
    Eモード及びTMモードのゲインスペクトルのピークに
    TEモード及びTMモードのブラッグ波長が一致するよ
    うに設定され、更に前記2つの分布帰還部の回折格子は
    異なる結合係数を有する構造であって、該結合係数の差
    は、前記2つの回折格子の形成位置を変えて閉じ込め係
    数を変えることで生じさせていることを特徴とする分布
    帰還型半導体レーザ。
  3. 【請求項3】前記2つの分布帰還部は夫々異なる活性層
    を有することを特徴とする請求項1または2記載の分布
    帰還型半導体レ−ザ。
  4. 【請求項4】前記異なる活性層の少なくとも一方に、歪
    み超格子が用いられていることを特徴とする請求項3記
    載の分布帰還型半導体レ−ザ。
  5. 【請求項5】活性層の少なくとも一部に、量子井戸構造
    の活性層が用いられていて、該量子井戸構造の活性層を
    持つ分布帰還部を形成する回折格子の周期は、該2つの
    分布帰還部において夫々TEモ−ド及びTMモ−ドが支
    配的となる為に該量子井戸構造の活性層の異なるゲイン
    ピ−クにTEモ−ドまたはTMモ−ドのブラッグ波長が
    一致するように設定されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の分布帰還型半導体レ−ザ。
  6. 【請求項6】前記異なるゲインピ−クは該量子井戸構造
    の活性層の異なる量子準位に対応するものであることを
    特徴とする請求項5記載の分布帰還型半導体レ−ザ。
  7. 【請求項7】前記異なる量子準位は重い正孔と軽い正孔
    の遷移に対応するものであることを特徴とする請求項6
    記載の分布帰還型半導体レ−ザ。
  8. 【請求項8】前記異なる量子準位は異なる次数の遷移に
    対応するものであることを特徴とする請求項6記載の分
    布帰還型半導体レ−ザ。
  9. 【請求項9】前記2つの分布帰還部は夫々異なる量子井
    戸活性層を有することを特徴とする請求項5記載の分布
    帰還型半導体レ−ザ。
  10. 【請求項10】前記異なる量子井戸活性層の少なくとも
    一方に、歪み超格子が用いられていることを特徴とする
    請求項9記載の分布帰還型半導体レ−ザ。
  11. 【請求項11】前記歪み超格子には引っ張り歪みが導入
    されていることを特徴とする請求項4または10記載の
    分布帰還型半導体レ−ザ。
  12. 【請求項12】請求項1乃至11の何れかに記載の半導
    体レ−ザの光出力部に偏光子を備えたことを特徴とする
    光送信装置。
  13. 【請求項13】請求項1乃至11の何れかに記載の半導
    体レ−ザを用いた送信器を含むことを特徴とする光伝送
    システム。
  14. 【請求項14】前記送信器が複数の異なる波長の光信号
    を送出することができて波長多重型のネットワ−クを構
    成することを特徴とする請求項13記載の光伝送システ
    ム。
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