JP3465335B2 - ノルボルネン系重合体およびその製造方法 - Google Patents

ノルボルネン系重合体およびその製造方法

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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08F32/02Homopolymers and copolymers of cyclic compounds having no unsaturated aliphatic radicals in a side chain, and having one or more carbon-to-carbon double bonds in a carbocyclic ring system having no condensed rings
    • C08F32/04Homopolymers and copolymers of cyclic compounds having no unsaturated aliphatic radicals in a side chain, and having one or more carbon-to-carbon double bonds in a carbocyclic ring system having no condensed rings having one carbon-to-carbon double bond

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性に優れた熱可塑性
ノルボルネン系重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ノルボルネン系樹脂の製造におい
てはメタセシス開環重合と付加重合の2種が知られてい
るがずれの方法も一長ー短が有った。即ちメタセシス開
環重合の場合には、極性基を有するノルボルネン系モノ
マーでも良好に重合するが、得られたポリマーが不飽和
結合を有しているために耐熱性を向上させるためには不
飽和結合を水素添加により飽和結合にする必要がある
(特開平1ー132626号公報)。一方付加重合に場
合には、極性基を有するノルボルネン系モノマーの場合
には、重合により不飽和結合が解消されるため、前者の
ように水素添加する必要性が無いが、極性基を含有する
モノマーの場合には、その極性基により触媒が失活しや
すいために重合体が得られにくい(特開平5ー1325
90)。また、極性基を有するノルボルネン系モノマー
の付加重合についてはこれまで種々検討されてきたが、
高分子量のポリマーは得られずオリゴマー程度の重合体
しか得られず、樹脂として実用に共せられるものはまで
には至らなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、鋭意検
討の結果、特定の重合触媒を用いることにより、特定の
ノルボルネン系モノマーを付加重合することにより、耐
熱性と強度を有する熱可塑性のノルボルネン系重合体が
得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式iで表される構造単位からなる固有粘度[ηin
h]が0.1〜10dl/gであるノルボルネン系重合
体(以下、「本発明重合体」という)をおよびノルボル
ネン系重合体の製造方法を提供するものである。
【0005】
【化3】 (式中、AおよびBは水素原子または炭素数1〜10の
炭化水素基、XおよびYは水素原子、炭素数1〜10の
炭化水素基、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素
基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換された炭素数1
〜10の炭化水素基、−(CH2nCOOR1、−(C
2nCN、−(CH2nCONR12、−(CH2n
COOZ、−(CH2nOZ、−(CH2nWまたはX
とYから構成された(−CO)2O、(−CO)2NR4
を示し、XおよびYの少なくとも1つは水素原子および
炭化水素基から選ばれる基以外の基、mは0または1で
ある。なお、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜20の炭
化水素基、Zは炭化水素基またはハロゲンで置換された
炭化水素基、WはSiR5 p3-p(R5は炭素数1〜10
の炭化水素基、Dはハロゲン原子−OCOR5または−
OR5、pは0〜3の整数を示す)、nは0〜10の整
数を示す。)
【0006】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明の重合体は、下記一般式iiで表される化合物をパラ
ジウム触媒、具体的には4個の配位子を有する2価のパ
ラジウム塩の存在下に重合することにより得られる。本
発明の重合体の固有粘度[ηinh]は0.1〜10dl
/gであり、好ましくは0.1〜5dl/gである。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、A、B、XおよびYは前記と同様
である)
【0009】上記一般式iiにおいて、mの値が1であ
るテトラシクロデセン誘導体の具体例としては、8−カ
ルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、8−カルボキシエチルテトラシ
クロ[4.4.0.17,10]−3−ドデセン、8−カル
ボキシn−プロピルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−カルボキシイソ
プロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
−3−ドデセン、8−カルボキシn−ブチルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8
−メチル−8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル
−8−カルボキシエチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−カル
ボキシn−プロピルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−カ
ルボキシイソプロピルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−カル
ボキシn−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、ノルボルネン、ジメタノオク
タヒドロナフタレン、エチルテトラシクロドデセン、ト
リメタノオクタヒドロナフタレン等が挙げられる。これ
らの化合物はそれぞれ単独で使用することができる。こ
れらのうち、好ましい例としては、8−メチル−8−カ
ルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセンなどを挙げることができる。
【0010】上記の一般式iiで表される化合物におい
て、極性置換基としては、得られる重合体が高いガラス
転移温度と低い吸水率を有することとなる点でカルボン
酸エステル基が好ましい。また、カルボン酸エステル基
はテトラシクロドデセン誘導体1分子あたり1個である
ことが、得られる重合体の吸水性が低くなる点で好まし
い。また、(CH2nCOORで示される基のうち、n
の値が小さい物ほど、得られる重合体のガラス転移温度
が高くなるので好ましい。さらに、通常、式(CH2n
COORにおいてはn=0であることが、モノマーを合
成する上で、また、得られる重合体に良好な特性が得ら
れる上で好ましい。R1は炭素数1〜20の炭化水素で
あるが、炭素数が多くなり程重合体の吸湿性が小さくな
るので好ましい。しかし、得られる重合体のガラス転移
温度とのバランスの点から、炭素数1〜4の鎖状炭化水
素基、または炭素数5以上の(多)環状炭化水素基が好
ましい。さらにカルボン酸エステル基が結合した炭素原
子に炭素数1〜10の炭化水素基が置換されているもの
が、得られる重合体のガラス転移温度を低下させずに吸
湿性を低下させるので好ましく、特にメチル基が置換さ
れたものは、原料の単量体を合成するのが容易な点で好
ましい。本発明においては一般式ii以外の化合物を共
重合させることも可能であるが、共重合する場合、共重
合体中に含有される一般式iiで表される化合物の割合
は60重量%以上である。
【0011】また、上記一般式iiにおいてmが1であ
るテトラシクロドデセン誘導体は、環状オレフィン化合
物と付加重合して共重合体を形成することも可能であ
る。かかる環状オレフィン化合物の具体例としては、シ
クロペンテン、シクロオクテン、1、5ーシクロオクタ
ジエン、1、5、9ーシクロドデカトリエンなどのアル
ケン類を挙げることができる。上記環状オレフィン化合
物は共重合体の吸湿性を低下させ、かつ共重合体のガラ
ス転移温度をコントロールするのに有用である。さら
に、本発明においては前記一般式iiで表される化合物
には、8−フルオロタトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10.]−3−ドデセン、8,8,9−トリ
フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10.]−3−ドデセン、ビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10.]−3−ドデセンなどの共重合可能な他の単量
体を共重合させることができる。これらの共重合可能な
他の単量体の使用量は単量体全体の50モル%未満、好
ましくは40重量%未満である。
【0012】本発明で付加重合に用いる重合触媒は配位
子を4個有するパラジウム(II)塩、好ましくはテト
ラキスハイドロカルビルニトリルパラジウム(II)
塩、[Pd(R−CN)4]X(Rは炭素数1〜8の1
価の炭化水素基、Xは2個の1価の陰イオンまたは1個
の2価の陰イオンを表す)、より好ましくはテトラキス
アセトニトリルパラジウム(II)塩である。また、こ
の塩を構成する陰イオンとしては、例えば、BF4イオ
ン、ハロゲンイオン、硝酸イオン、アルキルスルホン酸
イオン、アリールスルホン酸イオン、PF6イオンから
選ばれる2個のイオン、硫酸イオン等があり、特にBF
4イオンが好ましい。配位子を4個有するパラジウム
(II)塩の具体例としては、[Pd(CH3CN)
4(BF42]、[Pd(CH3CH2CN)4(B
42]、[Pd(CH3CH2CH2CN)4(B
42]、[Pd(C65CN)4(BF42]、[P
d(CH3CN)4(PF62]、[Pd(CH3CN)4
(NO32]、[Pd(CH3CN)42]、[Pd
(CH3CN)4Cl2]、[Pd(CH3CN)4
2]、[Pd(CH3CN)4SO4]、[Pd(CH3
CN)4(p−CH3ーC64SO32]などが挙げら
れ、中でも[Pd(CH3CN)4(BF42]であるテ
トラキスアセトニトリルパラジウムジテトラフルオロボ
レートが好ましい。例えば、[Pd(CH3CN)4(B
42]は、パラジウムとNOBF4をアセトニトリル
の存在下に酸化することにより得られる(R.F.Sc
hrammら.J.Chem.Soc.,Chem.C
omm.898(1968))。これらの配位子を4個
有するパラジウム(II)塩の使用割合は、一般式ii
で表される化合物100重量部に対して、通常、0.0
1〜10重量部である。
【0013】本発明において、空気中の水分、酸素や温
度に感受性のある化合物を用いる場合は乾燥した不活性
気体に置換した環境下で重合することが好ましく、通
常、乾燥窒素で置換した環境下で重合する。本発明にお
いては、一般式iiで表される化合物を不活性有機溶媒
中で重合することが好ましい。不活性有機溶媒として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族
炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デ
カリン、などの脂環族炭化水素、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、ジクロロエチレン、テトラクロロエタン、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼ
ン、などのハロゲン化炭化水素、ニトロメタン、ニトロ
ベンゼン、ニトロトルエン、などのニトロ化炭化水素な
どが挙げられ、これらの2種以上を混合して使用しても
良い。
【0014】不活性有機溶媒の使用割合は、一般式ii
で表される化合物100重量部に対して、通常、100
〜1000重量部である。本発明の重合体を得るための
重合反応は発熱反応であるので、必要に応じて冷却しな
がら反応することが好ましい。一般には、−20〜10
0℃の任意の温度に保ちながら反応させる。また、重合
時の圧力は特に限定されないが、通常、0〜50Kg/
cm2の任意の圧力にすることが好ましい。反応開始
後、一般式iiで表される化合物の消費に応じて、さら
に一般式iiで表される化合物を追加してもよく、特
に、高分子量の重合体を得るためには、一般式iiで表
される化合物を重合中に追加することが好ましい。
【0015】本発明において、適当な分子量まで重合し
た任意の時点で、重合反応を停止させる。重合反応を停
止させる方法は特に限定されない。たとえば、反応溶液
を多量の溶媒で希釈したり、水、アンモニア、アミンな
どの触媒失活成分を添加したり、遠心分離、濾過などに
より触媒を除去したりすることにより重合を停止する。
本発明の重合体の回収方法は、特に限定されない。一般
には、重合触媒残さを除去した重合溶液を、重合体の貧
溶媒、例えばイソプロピルアルコール、アセトンなどと
混合して重合体を凝固させる。
【0016】本発明の重合体には所望により、フェノー
ル系やリン系などの老化防止剤:ベンゾフェノン系など
の紫外線安定剤:耐光安定剤:アミン系などの帯電防止
剤:脂肪族アルコールのエステル、アミドなどの滑剤:
多価アルコールの部分エーテルなどの改質剤などの各種
添加剤を添加しても良い。また、本発明の目的を損なわ
ない範囲で、他の樹脂、例えば、ノルボルネン系開環重
合体水素添加物、ノルボルネン系一般式iiで表される
化合物とα−オレフィンとの付加型共重合体、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ゴム、石油樹脂、水添石油樹
脂等を配合して用いることもできる。さらに、透明性を
必要としない場合であれば、強度などを改良するため、
繊維、フィラー、顔料、染料、非相溶性樹脂などを配合
することもできる。
【0017】本発明の重合体を成形する方法は特に限定
されない。目的に応じて溶液流延法、熱プレス、ブロー
成形、射出成形、などが可能である。本発明の重合体は
耐熱性、透明性などに優れており、位相差フィルムや偏
光フィルムなどの光学フィルム、受光素子用カバー、液
晶表示素子材などに用いる光学材料として最適である。
さらに本発明の熱可塑性ノルボルネン系重合体は耐湿性
にも優れ、吸湿しにくいことから、電線被覆材、絶縁フ
ィルム、電子機器部品などの電機絶縁材料、回路基板、
スピーカー振動素子、スピーカーコーン材、半導体封止
材、発光ダイオード封止材、防湿フィルム、防湿塗料な
どにも使用できる。また、表面硬度が大きく、ポリオレ
フィンに対する密着性が大きいことから、ポリオレフィ
ン用のハードコート材として使用できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について述べるが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 窒素で置換した内容量1000mlの反応器にPd(C
3CN)4(BF421.5gをニトロメタン100m
lに溶かした溶液を仕込、これを室温下で攪拌しなが
ら、8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン150gをニトロメタ
ン150mlに溶解した溶液を加えたところ、約10分
でポリマーが析出しはじめた。さらに1時間反応させた
後、500mlのメタノールを加え、析出した樹脂を濾
過して回収した。得られたポリマーをメタノル300m
lと濃塩酸40mlの混合溶液で洗浄した後、さらにメ
タノール200mlで2回洗浄した、このポリマーを6
0℃で12時間真空乾燥し73gのポリマーを得た。こ
のものの赤外線吸収スペクトルを図−1に示す。このス
プクトルから付加型重合体であることが判った。またこ
のものをクロロベンゼンに溶解(0.5g/dl)した
ときの30℃での固有粘度(ηinh)は0.2dl/gで
あった。
【0019】実施例2 窒素で置換した内容量1000mlの反応器にPd(C
3CN)4(BF421.5gをニトロメタン100m
lに溶かした溶液を仕込、これを室温下で攪拌しなが
ら、8−カルボキシn−ブチルテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,1 0]−3−ドデセン120gをニトロ
ベンゼン100mlに溶解した溶液を加えたところ、約
10分でポリマーが析出しはじめた。さらに1時間反応
させた後、500mlのメタノールを加え、析出した樹
脂を濾過して回収した。得られたポリマーをメタノル3
00mlと濃塩酸40mlの混合溶液で洗浄した後、さ
らにメタノール200mlで2回洗浄した、このポリマ
ーを60℃で12時間真空乾燥し48gのポリマーを得
た。このものをクロロベンゼンに溶解(0.5g/d
l)したときの30℃での固有粘度(ηinh)は0.1
8dl/gであった。
【0020】実施例3 窒素で置換した内容量1000mlの反応器にPd(C
65CN)4(BF422.1gをニトロメタン100
mlに溶かした溶液を仕込、これを室温下で攪拌しなが
ら、8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン100gをニトロメタ
ン150mlに溶解した溶液を加えたところ、約10分
でポリマーが析出しはじめた。さらに1時間反応させた
後、500mlのメタノールを加え、析出した樹脂を濾
過して回収した。得られたポリマーをメタノル300m
lと濃塩酸40mlの混合溶液で洗浄した後、さらにメ
タノール200mlで2回洗浄した、このポリマーを6
0℃で12時間真空乾燥し35gのポリマーを得た。こ
のものをクロロベンゼンに溶解(0.5g/dl)した
ときの30℃での固有粘度(ηinh)は0.25dl/g
であった。
【0021】
【発明の効果】本発明のノルボルネン系重合体は、特定
の構造を有する重合体であるため、優れた透明性、耐熱
性および機械的強度を有し、かつ十分な耐湿性を有し、
さらに良好な成形性を示す。また、製造においては付加
型重合であるため合成が容易である。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノルボルネン系重合体(実施例1)の
赤外線吸収スペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−62028(JP,A) 特開 平5−239148(JP,A) 特開 昭53−34890(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 32/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式iで表される構造単位からなる
    固有粘度[ηinh]が0.1〜10dl/gであるノル
    ボルネン系重合体。 【化1】 (式中、AおよびBは水素原子または炭素数1〜10の
    炭化水素基、XおよびYは水素原子、炭素数1〜10の
    炭化水素基、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素
    基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換された炭素数1
    〜10の炭化水素基、−(CH2nCOOR1、−(C
    2nCN、−(CH2nCONR12、−(CH2n
    COOZ、−(CH2nOZ、−(CH2nWまたはX
    とYから構成された(−CO)2O、(−CO)2NR4
    を示し、XおよびYの少なくとも1つは水素原子および
    炭化水素基から選ばれる基以外の基、mは0または1で
    ある。なお、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜20の炭
    化水素基、Zは炭化水素基またはハロゲンで置換された
    炭化水素基、WはSiR5 p3-p(R5は炭素数1〜10
    の炭化水素基、Dはハロゲン原子−OCOR5または−
    OR5、pは0〜3の整数を示す)、nは0〜10の整
    数を示す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式iiで表される化合物または
    一般式iiで表される化合物およびと共重合可能な他の
    単量体との混合物をパラジウム触媒の存在下で付加重合
    することを特徴とするノルボルネン系重合体の製造方
    法。 【化2】 (式中、A、B、XおよびYは前記一般式iと同様であ
    る)
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